リプロセルグループはリプロセル(株式会社リプロセル)、米国子会社のREPROCELL USA Inc.、英国子会社のREPROCELL Europe Ltd.、インド子会社Bioserve Biotechnologies India Pvt. Ltdなどの連結子会社5社及び関連会社2社により構成されております。
リプロセルグループが中核技術とするiPS細胞技術は、山中伸弥教授によるヒトiPS細胞の樹立以降、世界中で研究が活発化し、近年では病態解明や再生医療への応用など、実用化に向けた研究開発が加速しています。希少難病の患者由来iPS細胞を用いた病態解明や新薬候補の治験進展が報告される一方、加齢黄斑変性、パーキンソン病、虚血性心筋症、脊髄損傷などを対象とした臨床研究や治験も進められています。
このような背景のもと、リプロセルグループはiPS細胞技術を活用する事業を「研究支援事業」と「メディカル事業」の2つのセグメントに分け、推進しています。研究支援事業は、iPS細胞を病態解明や創薬研究に応用することを主軸とし、短中期的な収益基盤を構築しています。一方、メディカル事業では、ステムカイマル、iPS神経グリア細胞製品、TIL療法、GPC-1 CAR-T療法の4品目を中心とする再生医療等製品の研究開発、再生医療等製品の受託製造、臨床検査サービスを手掛けており、中長期的な成長の柱と位置付けています。
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事業内容 |
内容 |
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研究支援事業 |
研究支援事業では、大学、公的研究機関、製薬企業等を主要顧客とし、(1)研究用製品の製造販売、(2)研究受託サービス、(3)細胞測定機器等の販売を行っております。研究支援事業は、新技術を比較的短期間で事業化し収益化できるという特徴があり、リプロセルグループの短期・中期的な収益基盤となっています 。
(1) 研究用製品 研究試薬: iPS細胞研究に使用される培養液、抗体、リプログラミング試薬、成長因子等を販売しております。リプロセルの研究試薬はiPS細胞に特化している点が特徴です。初期製品である「Primate ES Cell Medium」は、京都大学の山中伸弥教授が世界で初めてヒトiPS細胞の作製に成功した際に使用された培養液で、広く認知されています。 細胞: REPROCELL USAでは、がん細胞、血液、血清等約60万のヒト生体試料バンクを保有し、主に製薬企業へ研究用資材として提供しています。顧客ごとのカスタムコレクションにも対応しています。
(2) 研究受託サービス 近年、新薬開発において動物実験からヒト細胞を用いた試験への移行が進む中、リプロセルグループは、iPS細胞関連技術とヒト生体試料調達ネットワークを統合した「ヒト細胞ビジネスプラットフォーム」を構築し、この流れを先取りしたサービスを展開しています 。 iPS細胞サービス: 顧客ごとにカスタマイズした付加価値の高いサービスを提供しています。RNAリプログラミング技術やゲノム編集技術を駆使し 、患者由来iPS細胞を用いた疾患モデル作製、遺伝子編集、各種細胞への分化誘導など、技術難易度の高いサービスを中心に行っています。 創薬試験受託: 手術等で得られたヒト組織を用いて、新薬候補化合物の薬効薬理試験を受託しています。REPROCELL EuropeはGLP(医薬品の安全性に関する基準)準拠施設を保有し、信頼性の高いサービスを提供しています 。
(3) 細胞測定機器 自社製品に加え、他社製品の導入・販売も積極的に行っています。ドイツのナニオンテクノロジーズ社製電気生理学的細胞測定機器、フランスのインターサイエンス社製微生物検査用機器、ドイツのイノメ社製ライブイメージングシステムなどを取り扱っています 。これら機器とリプロセルグループの細胞・試薬を組み合わせたソリューションも提供しています。 |
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事業内容 |
内容 |
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メディカル事業 |
メディカル事業では、(1)再生医療等製品の研究開発、(2)再生医療等製品の受託製造(CDMO)、(3)臨床検査受託サービスを手掛けており、リプロセルグループの中長期的な成長の柱と位置付けています 。
(1) 再生医療の研究開発 現在、以下の4つの再生医療等製品パイプラインの研究開発を重点的に進めています 。
ステムカイマル: 台湾ステミネント社より導入した脂肪由来間葉系幹細胞製品です 。脊髄小脳変性症を対象とし、症状進行抑制効果が期待されています 。静脈注射(点滴)で投与するため侵襲性が低い点が特徴です 。国内第Ⅱ相臨床試験は完了しており 、製造販売承認申請の準備を進めています 。本製品は希少疾病用再生医療等製品に指定されています 。
iPS神経グリア細胞製品: 筋萎縮性側索硬化症(ALS)及び横断性脊髄炎等を対象としたiPS細胞由来の再生医療製品です 。ALSモデルラットを用いた非臨床試験において運動機能低下の抑制効果が確認されており 、臨床試験の早期開始を目指しています 。
腫瘍浸潤性リンパ球輸注療法(TIL療法): 患者自身の腫瘍組織から採取・培養した免疫細胞を投与する養子免疫療法の一種です 。慶應義塾大学医学部と共同で、進行子宮頸がん等を対象としたTIL療法の事業化を進めており 、同大学で実施中の先進医療BにおけるTIL製造を受託しています 。
グリピカン1・キメラ抗原受容体T細胞療法(GPC-1 CAR-T療法): 患者自身のT細胞に遺伝子改変を施し、がん細胞を攻撃させる免疫細胞療法です 。食道がん、膵がん等、多くの固形がんで高発現するGPC-1を標的としており 、難治性がんに対する治療法として期待されます 。AMED(日本医療研究開発機構)の支援を受け、京都大学等と共同で研究開発を推進し、早期の臨床試験開始を目指しています 。
(2) 再生医療等製品の受託製造(CDMO) 遺伝子変異リスクの低い最先端の「RNAリプログラミング技術」を利用し 、安全性が高く臨床応用に最適なGMPグレードのiPS細胞を作製します 。iPS細胞作製からマスターセルバンク製造、分化細胞製造まで一貫して受託可能です 。リプロセルグループの臨床用iPS細胞は日米欧3極の規制に準拠しており 、グローバル展開の基盤となっています。神奈川県の「殿町・リプロセル再生医療センター」に加え、米国のREPROCELL USAにもGMP準拠の細胞加工設備を開設し 、需要拡大に対応しています。近年では、リプロセルグループ供給のiPS細胞を用いた他社開発品が米国で臨床試験入りする 、iPS細胞由来エクソソームの販売を開始する などの進捗がありました。また、将来の疾患治療に備えて個人のiPS細胞を作製・保管する「パーソナルiPS」サービスも提供しています 。
(3) 臨床検査受託サービス 2005年の衛生検査所登録以来、臓器移植に関連したHLAタイピング等の臨床検査サービスを国内の医療機関に提供しています 。また、自宅で可能な郵送検査サービス「ウェルミル」では、「ストレス」「更年期」「男性ホルモン」等の検査項目を提供しており 、唾液検査も導入するなどサービスを拡充しています 。さらに、日米英印の4拠点を活用し、製薬企業のグローバル臨床試験における検査受託も行っています 。 |
iPS細胞技術プラットフォームと事業セグメント
(1) 研究支援事業
研究支援事業では、大学や公的研究機関、製薬企業等の研究所を顧客として、研究試薬や細胞などの研究用製品、iPS細胞作製やゲノム編集などの受託サービスを提供しています。最先端技術を集約した製品・サービスを通じて、画期的な新薬や治療法の開発を支援しています。
近年、製薬業界では、動物愛護やヒトと動物の種差による結果の相違といった課題から、「動物実験からヒト細胞実験へ」のシフトが加速しています。この流れは、新薬開発プロセスの大幅な短縮と、より有効性の高い新薬開発を可能にすると期待されています。特にヒトiPS細胞は、このシフトの中心的存在として注目されており、例えばアルツハイマー病患者由来のiPS細胞を用いることで、病態解明や新薬開発が加速することが期待されます。
リプロセルグループは、RNAリプログラミング技術、ゲノム編集技術、各種細胞への分化誘導技術といったヒトiPS細胞に関する世界最先端の技術プラットフォームを保有しています。また、医療機関からがん細胞やヒト組織を調達できる広範なネットワークも構築しており、これらを統合した「ヒト細胞ビジネスプラットフォーム」により、「動物実験からヒト細胞実験へ」の移行を先取りした事業を展開しています。具体的には、研究試薬製品、iPS細胞を用いた病態モデル細胞作製サービス、ヒト生体試料のバンキング・提供、ヒト組織を用いた新薬の薬効薬理試験サービスなどを提供しています。
さらに、自社開発品に加え、他社製品の導入・代理店販売にも積極的に取り組んでいます。ドイツのナニオンテクノロジーズ社製電気生理学的細胞測定機器、フランスのインターサイエンス社製微生物検査用機器、同じくドイツのイノメ社製ライブイメージングシステムなど、多様な研究機器を取り扱っています。これら機器とリプロセルグループの細胞・試薬を組み合わせ、顧客に総合的なソリューションを提供しています。
今後も、研究支援事業のポートフォリオを積極的に拡大し、新薬開発の効率化や革新的治療法の発展を支援することで、安定的な収益基盤を強化してまいります。
研究支援事業の事業系統図
(2) メディカル事業
再生医療分野では、ヒト体性幹細胞やヒトiPS細胞の臨床応用を目指した研究が世界中で精力的に進められており、将来的に再生医療等製品がグローバルで巨大産業へ成長することが見込まれています。
特に、無限の増殖能と多分化能を持つiPS細胞は、有効な治療法のない難病に対する画期的な治療法となる可能性を秘めており、その臨床応用に大きな期待が寄せられています。iPS細胞の臨床応用における主要課題は安全性の確保ですが、リプロセルグループは高品質で臨床応用に最適なiPS細胞を作製するRNAリプログラミング技術を開発・保有しています。この技術的優位性を活かし、iPS細胞等の早期臨床応用を実現すべく、以下の事業を強力に推進しています。
メディカル事業では以下の事業を推進しております。
(a) 体性幹細胞製品ステムカイマル
ステムカイマルは、台湾のSteminent Biotherapeutics Inc.(以下、ステミネント社)が開発した脂肪由来の間葉系幹細胞製品です。リプロセルは、日本国内における脊髄小脳変性症を対象とした独占的商業ライセンス契約を締結しており、関連特許も国内で成立しています。
脊髄小脳変性症は、小脳・脳幹・脊髄の神経細胞変性により、歩行障害や嚥下障害などの運動失調を引き起こす原因不明の希少疾患です。ステムカイマルは、症状進行の抑制効果が期待され、点滴投与のため患者への侵襲性が低い治療法です。
日本国内で実施した第II相臨床試験(2020年2月投与開始、2022年5月完了)では、全被験者で重篤な有害事象は認められず、安全性が確認されました。有効性については、主要評価項目であるSARAスコア*において、実薬群のスコア上昇が自然歴と比較して抑制される傾向が確認されました。さらに、ベースライン(投与前)スコアが11以上の部分集団では、ベースラインから52週目までのスコア変化量において、実薬群がプラセボ群に比べ統計的に有意な改善を示しました(P値=0.042)。
また、ステミネント社が台湾で実施した第II相臨床試験でも、安全性に問題はなく、SARAスコア上昇抑制やベースラインスコアが高い部分集団での改善効果が確認され、日本での試験結果を裏付けるものとなりました。2024年11月には、ステミネント社が厚生労働大臣より再生医療等製品の外国製造業者として認定を受け、リプロセルによる国内での製造販売承認取得に向けた要件の一つが満たされました。
本製品は2018年12月に希少疾病用再生医療等製品に指定されており、開発費助成(最大50%)、優遇税制、優先審査等の支援措置の対象となっています。リプロセルグループは、これらの結果と指定メリットを活かし、脊髄小脳変性症に苦しむ患者様へ一日も早く新たな治療選択肢をお届けできるよう、製造販売承認申請の準備を進めています。
* SARAスコア:脊髄小脳変性症の症状評価に広く用いられる指標。歩行、立位、会話、指先運動などを総合的に数値化(0~40点)。症状悪化に伴いスコアが増加。
(b) iPS神経グリア細胞製品
リプロセルグループは、iPS細胞から神経グリア細胞を作製し、各種神経変性疾患に対するiPS細胞再生医療製品としての研究開発を進めています。現在、非臨床試験(動物実験)を実施中です。
ALSモデルラット(ALS病態を再現したラット)を用いた実験では、iPS神経グリア細胞投与群において、非投与群と比較して運動機能低下が有意に抑制される結果を得ました。また、投与したiPS神経グリア細胞がラット体内に長期間生着し、運動神経を活性化していることも確認されています。
これらの有望な非臨床データを基に、ALSを対象とした臨床試験の早期開始に向けた準備を加速してまいります。
(c) 腫瘍浸潤性リンパ球輸注療法(TIL療法)
TIL療法は、患者自身のがん組織から腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を採取・体外大量培養し、患者へ再投与する養子免疫療法の一種です。1980年代より米国を中心に進行悪性黒色腫に対して実施され、高い治療効果が報告されており、奏効率は約7割、完全奏効率は約2割とされ、完全奏効例の多くは再発しないことが知られています。2024年2月には、転移性メラノーマを対象としたTIL療法が、固形がんに対する初の細胞免疫療法として米国FDAに承認されました(薬価:515,000ドル)。
リプロセルは2023年6月、慶應義塾大学医学部産婦人科学教室と「先進医療B(進行子宮頸がんに対する骨髄非破壊的前処置および低用量IL-2を用いた短期培養抗腫瘍リンパ球輸注療法の第II相臨床試験)」におけるTIL製造法の技術移転に関する共同研究契約を締結し、技術移転を完了しました。TIL療法は高度な培養技術を要するため、実施可能な施設は世界でも限られています。
2024年11月には、慶應義塾大学で本先進医療が再開され、リプロセルが製造したTILを用いた2例目の患者への投与が実施されました。今後、2026年までに計10名を対象に実施される予定です。
リプロセルグループは、本臨床試験におけるTILの受託製造と並行し、TIL療法をリプロセルグループの再生医療等製品パイプラインの柱の一つと位置づけ、事業化を推進しています。 2024年10月には、TILの新規培養法に関する新たな共同研究契約を慶應義塾大学医学部産婦人科学教室と締結し、技術基盤の強化を図っています。
(d) グリピカン1・キメラ抗原受容体T細胞療法(GPC-1 CAR-T療法)
キメラ抗原受容体T細胞療法(Chimeric Antigen Receptor T cell, CAR-T療法)は、患者自身のT細胞(免疫細胞)に、特定のがん抗原を認識・攻撃するよう遺伝子改変を施し、患者に戻す免疫細胞療法です。既に血液がんで実用化され、固形がんへの応用も世界中で精力的に研究開発が進められています。
本事業では、グリピカン1(GPC-1)というがん抗原を標的とするGPC-1 CAR-T細胞療法の研究開発を行っています。GPC-1は成人の正常組織ではほとんど発現せず、食道がん、子宮頸がん、肺扁平上皮がん、膵がんなど、多様な固形がんで特異的に高発現しています。そのため、GPC-1を標的とするCAR-T療法は、これらの難治性固形がんに対する有望な治療法として期待されています。
本研究開発事業は、2024年12月に国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の公募事業「再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業」に採択されました。2025年2月には、本事業推進のため、京都大学大学院医学研究科早期医療開発学講座および国際医療福祉大学医学部免疫学との委託契約を締結しました。
今後、薬事規制に準拠した非臨床試験、品質・製造方法の確立などを進め、アンメットメディカルニーズの高い固形がんに対する新たな治療選択肢を提供すべく、早期の臨床試験開始を目指します。 また、本事業に関連し、学校法人慶應義塾および岩手医科大学と、基盤特許に係る独占的通常実施権許諾に関する優先交渉権契約を締結しています。
(e) iPS細胞再生医療等製品の受託製造事業
iPS細胞を用いた再生医療の研究開発は、加齢黄斑変性、パーキンソン病、虚血性心筋症、脊髄損傷などを対象に、世界中で活発に進められています。再生医療に用いるiPS細胞には極めて高い安全性と品質が求められ、各国の規制ガイドラインへの準拠が必須です。
リプロセルグループは、遺伝子変異リスクや外来遺伝子・ウイルス残存リスクを最小限に抑えた最先端のRNAリプログラミング技術を開発・保有しており、臨床応用に最適なiPS細胞を安全かつ高品質に作製可能です。
リプロセルグループの製品は、製薬企業向けの「臨床用iPS細胞」と、個人向けの「パーソナルiPS」に大別されます。
「臨床用iPS細胞」では、GMP(Good Manufacturing Practice)準拠の製造体制のもと、製造したiPS細胞を再生医療製品の出発材料として製薬企業に提供しています。リプロセルグループのiPS細胞は日米欧の医薬品規制に準拠しており、各地域で広く利用可能な点が強みです。さらに、iPS細胞作製から分化誘導、再生医療製品製造まで一貫して提供できる体制を構築し、ドナー細胞確保から最終製品製造までの全工程を受託製造サービスとして提供しています。
これまで、神奈川県ライフイノベーションセンター内の細胞加工施設「殿町・リプロセル再生医療センター」(特定細胞加工物製造許可施設番号:FA3200006)を運営してきましたが、2024年5月には、今後の需要拡大を見据え、米国のREPROCELL USAにGMP準拠の新たな細胞加工設備を開設しました。この日米2拠点体制により、再生医療等製品の受託製造事業をグローバルに拡大してまいります。
リプロセルグループは2022年10月、世界最大規模の再生医療支援機関であるカリフォルニア州再生医療機構(CIRM)とIndustry Alliance Programに関する基本合意書を締結し、CIRMが推進する多数の再生医療プロジェクトにリプロセルグループの臨床用iPS細胞を提供しています。また、2025年2月には、リプロセルグループが臨床用iPS細胞「StemRNA™ Clinical iPSC シードクローン」を供給している米国Gameto Inc.が、当該iPS細胞を用いた卵子の体外成熟技術「Fertilo」について、米国食品医薬品局(FDA)から第III相臨床試験のIND(治験届出)クリアランスを取得しました。これは、リプロセルのiPS細胞を用いた治療法として米国で初めて臨床試験に進む見込みとなる画期的な成果であり、リプロセル細胞の高い安全性と品質を改めて示すものです。
2024年7月には、iPS細胞由来エクソソームの販売を開始し、株式会社JTB(以下、JTB)と総代理店契約を締結しました。エクソソームは細胞間情報伝達を担う直径50~150nmの顆粒状物質で、次世代の医療ツールとして注目されています。リプロセルグループのエクソソームは、ウイルスを使用しないmRNA法で作製したiPS細胞(外来ウイルス混入リスクを排除)を由来とし、GMP準拠施設で製造しています。JTBのグローバルネットワークを活用し、販売拡大を図ります。
「パーソナルiPS」は、将来の疾患に備え、個人のiPS細胞を作製・保管するサービスです。個人専用iPS細胞を予め準備することで、治療期間の短縮や免疫拒絶リスクの最小化が期待できます。関西電力株式会社運営の「かんでん暮らしモール」への出店や、JTBとの連携による国内・訪日外国人への販売展開を進めています。
(f) 臨床検査受託サービス
リプロセルグループは、2005年の衛生検査所登録以来、臓器移植関連のHLAタイピングや抗HLA抗体検査等の臨床検査を実施し、全国300以上の医療機関との取引実績を有します。
2023年4月からは、自宅で手軽に健康状態をチェックできる郵送検査サービス「ウェルミル」を開始しました。「ストレス」「更年期」「妊活」「男性ホルモン」「女性ホルモン」など、日々の健康管理に役立つバイオマーカーを測定できます。2024年3月には従来の血液検査に加え、唾液を用いた新検査項目を追加し、セルフケアの選択肢を拡充しました。今後も新検査項目やサービスを積極的に追加し、事業拡大を図ります。
製薬企業向けには、臨床試験における検査受託サービスを提供しています。日本、米国、英国、インドの4拠点に研究施設を有し、グローバル規模の臨床試験に対応可能な体制を整備しています。これにより、製薬企業の新薬開発を支える高品質な検査サービスを提供し、国際的な信頼を得ています。
さらに、個別化医療への取り組みも進めています。リプロセルグループのREPROCELL Europe Ltd.は、IBM Research社および英国STFC Hartree Centreと共同で、個別化医療に特化した機械学習プラットフォーム「Pharmacology-AI」の開発に成功しました。このプラットフォームは、医薬品開発におけるビッグデータ解析や個別化医療に必要なデータ解析を可能にします。今後、Pharmacology-AIを活用した新たなビジネスを創出し、個別化医療の推進と製薬企業への支援を強化してまいります。
メディカル事業のパイプライン
(参考情報)
※1:筋萎縮性側索硬化症(ALS)
体を動かすための神経系(運動神経)が変性してしまい、筋力の低下による運動障害や嚥下障害等の症状があらわれる病気です。運動神経のみが変性するため、意識や五感は正常であり、知能の低下もありません。病状の進行が極めて速い一方で、有効な治療法は確立されていません。日本では指定難病とされており、国内患者数は約1万人とされています。
※2:横断性脊髄炎
脊髄の一部分が横方向にわたって炎症を起こすことによって発生する神経障害です。通常、腰部の痛み、筋肉衰弱、つま先や脚の異常な感覚などの症状が突然発症することで始まり、その後急速に、麻痺や閉尿や排便制御の喪失などの深刻な症状がみられます。原因は特定されておらず、有効な治療法は確立されていません。国内患者数は約1.5万人とされています。
リプロセルグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてリプロセルグループが判断したものであります。
(1)経営方針
リプロセルはiPS細胞及び体細胞に関する世界最先端の研究成果を広く一般的に利用できる形で事業化することで、研究開発をより促進し、さらに、再生医療など次世代医療を通じて人々の健康福祉に貢献することを目指しています。
短中期的な事業の柱としてiPS細胞に関連した研究試薬や創薬支援サービスを提供する「研究支援事業」を推進し、中長期的な成長戦略として巨大市場が見込める「メディカル事業」へ積極的に投資することにより、当分野のマーケットリーダーを目指します。
また、真のグローバル企業として成長していくこともリプロセルの大きな基本方針としています。病気や医療ニーズに国境はなく、再生医療を含む次世代医療は全世界中の人々から求められています。現時点で、市場の大きい米国、欧州、日本、また将来大きな成長が見込めるインドにそれぞれ拠点を有しており、事業展開を進めております。
さらに、再生医療分野において持続的な成長を可能にするために顧客、社員、事業パートナー、株主といった重要なステークホルダーのバランスの取れた関係を重視し、これらのステークホルダーと長期的にWin-Winの関係となれる体制を構築してまいります。また、我々は社会の一員であるという自覚を持ち、社会全体への貢献についても重視してまいります。
(2)経営戦略等
リプロセルの中核事業領域であるiPS細胞は、山中伸弥教授によるヒトiPS細胞の発明以降、世界中で研究が盛んに行われております。
最近では、iPS細胞を活用した病態解明や再生医療への応用など、実用的な研究開発が多く行われるようになりました。2017年には、希少難病の患者から作製したiPS細胞を活用して病態を解明し、新薬候補の治験へつなげた事例が報告され、さらに、再生医療に関しても、加齢黄斑変性、パーキンソン病に続き、重症心筋症及び角膜疾患でも臨床研究/試験が開始されました。
リプロセルでは、前者のようにiPS細胞を病態解明や創薬研究に使用する事業を「研究支援事業」、後者の再生医療を「メディカル事業」と位置づけ、2つのセグメントに分け、推進しております。
現時点では、研究支援事業の売上が約86%となっております。今後とも、短中期的な主力事業としてグローバルに推進してまいります。一方、メディカル事業では、現在、脊髄小脳変性症を対象とした再生医療製品ステムカイマル及び、筋萎縮性側索硬化症(ALS)等の神経系疾患を対象としたiPS神経グリア細胞の研究開発を進めております。これら再生医療製品は中長期的な成長事業として、積極的な投資を行い、早期の製造販売承認の取得を目指します。
リプロセルの基本事業戦略を下記にまとめます。
① 積極的なグローバル化の推進
リプロセルでは、日本に加え、米国、欧州、インドにも拠点を保有しております。いずれの拠点も、販売、製造、研究開発の機能を有しており、各拠点が有機的に連携しながらグループシナジーを追求しています。
営業では、各拠点がそれぞれの地域の顧客をカバーしており、時差や言語の壁なく営業活動を推進しております。日本市場に加え、バイオ業界における最大の市場である米国、それに続く欧州、さらに世界人口第2位を誇るインドの4拠点をカバーすることで、ターゲット顧客である世界中の多くの大学/公的研究機関及び製薬企業等にアクセスが可能になっております。各地域で製造している製品やサービスを別の地域で販売することで、売上を拡大してまいります。
② 研究支援事業とメディカル事業による連続的成長モデル
研究支援事業では、医薬品のような製造販売承認は必要とされず、新しい技術を比較的短期間で事業化し収益を上げることができます。リプロセルでは、iPS細胞を中心とした幅広い「ヒト細胞ビジネスプラットフォーム」を有しており、競争優位性の高い製品やサービスを世界中で展開し短中期の収益の柱として推進しております。
メディカル事業では、再生医療および臨床検査を実施しております。再生医療に関しては、上市までに臨床試験を行い製造販売承認を取得する必要があるため、研究支援事業より事業化に時間が必要とされますが、日本では2014年の法改正により、世界で最も再生医療の産業化に適した環境が整っていると考えられます。「医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律(通称 薬機法)」では、治験において安全性が確認され、有効性が推定された再生医療等製品に対して早期承認(条件・期限付き承認)を与えることが可能になりました。これにより、患者様に対して新たな治療機会を早期に提供すると共に、治験期間の短縮や治験費用の削減が期待できます。
経済産業省の報告書(「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 「根本治療の実現」に向けた適切な支援のあり方の調査」)によると、再生医療産業のグローバルでの市場規模は2030年で約5~10兆円となっており、今後、巨大市場に成長することが見込まれています。
このように、再生医療を中長期的な成長事業と位置づけ、早期の製造販売承認の取得を目指します。
短中期的な収益の柱である「研究支援事業」と、中長期的な成長事業である「メディカル事業」の両方を組み合わせることで、短期→中期→長期と、持続的な成長を実現します。
③ 最先端技術による持続的な技術優位性の確保
iPS細胞は世界中で研究開発競争が繰り広げられており、飛躍的に技術が進歩してきました。リプロセルは、引き続き技術開発を積極的に推進することで競争力の強化を図ってまいります。また、リプロセルグループ内の各要素技術を組み合わせ、シナジーを追求することで競争優位性の高い新規ビジネスの開発を行ってまいります。引き続き、世界中のトップ大学および企業等とのコラボレーションを通じて、世界最先端の技術を積極的に開発・導入してまいります。
(3)経営環境
2020年に感染拡大が始まった新型コロナウイルスへの対応状況が、最近大きく変わってきました。今後とも、感染拡大は定期的に起こる可能性はあるものの、ワクチン接種率が高まってきたこともあり、今後、従来のような行動制限措置が行われる可能性は低くなりました。事業環境もパンデミック以前の状態に戻ってきております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
リプロセルが持続的に成長して企業価値を高めるとともに、我々のビジョンやミッションを達成するために優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題を以下のように考えております。
① 全社的課題
技術革新への対応
iPS細胞は世界中で研究競争が行われており、短期間で技術革新が進んでいます。革新的な技術が開発された場合、既存技術は陳腐化し競争力を失います。このため、リプロセルグループとしては、今後とも積極的に技術開発を推進し当分野のマーケットリーダーとなることを目指します。
技術開発については自社開発だけでなく、これまでと同様、大学、公的研究機関、民間企業との連携及び共同開発を中心に進めてまいります。
② セグメント別課題
(1) 研究支援事業
(a) 多様化する顧客ニーズへの対応
iPS細胞の研究は、大学・公的研究機関及び製薬企業で幅広く行われています。創薬研究は多種多様であるため、幅広いニーズに対応した製品・サービスが求められます。
リプロセルグループでは、研究試薬や細胞などの研究用製品、iPS細胞作製・遺伝子編集・分化誘導などの受託サービス、及び細胞測定機器を幅広く提供することにより、顧客ニーズに対応しております。
(2) メディカル事業
(a) 再生医療製品ステムカイマルの早期承認
脊髄小脳変性症を対象としたステムカイマル第II相臨床試験(日本国内)は、2022年5月に観察期間も含め完了いたしました。今後の承認申請には、臨床試験の結果だけでなく、社内体制の整備、及び各種申請資料の準備が必要になります。今後、承認申請に向け、外部専門家の活用も含め、準備を加速してまいります。
(b) iPS細胞を用いた再生医療の早期実現と海外展開
筋萎縮性側索硬化症(ALS)及び横断性脊髄炎を対象とするiPS神経グリア細胞の研究開発に取り組んでおります。
一般的にiPS細胞の再生医療では、がん化のリスクなど安全性の課題が指摘されています。リプロセルグループでは、最先端技術であるRNAリプログラミング法により作製した臨床用iPS細胞を使用することで、安全性の課題を克服します。
また、臨床応用の規制は各国で異なっており、海外展開の一つの課題となっています。リプロセルグループでは、日米欧の規制に対応した臨床用iPS細胞を自社で作製することで、各国の規制に対応していきます。
(c) 腫瘍浸潤性リンパ球輸注療法の早期の事業化
進行子宮頸がんを対象とした腫瘍浸潤性リンパ球輸注療法の事業化を慶應義塾大学医学部産婦人科学教室と共同で進めております。2024年2月に、Iovance Biotherapeutics社(米国)による転移性メラノーマを対象としたTIL療法が、固形がんを対象とした初の細胞療法として米国FDAで承認されており、今後、市場が拡大すると同時に、競争が激化することが想定されます。
慶應義塾大学における先進医療を早期に進めるのと同時に、TILの最先端技術の研究開発にも積極的に取り組んでまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
リプロセルグループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高と経常利益となります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。あわせて、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項についても、投資者の判断にとって重要であるとリプロセルが考える事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。また、本項の記載内容はリプロセル株式の投資に関する全てのリスクを網羅しているものではありません。
リプロセルグループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針でありますが、リプロセル株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、本項記載の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてリプロセルが判断したものであります。
(1) 競合リスク
iPS細胞の分野は、熾烈な研究競争が行われており、技術革新が速く、新規参入の動きが活発となっているため、従来の技術が陳腐化するリスクがあります。このため、リプロセルグループは、世界的な大学や公的研究機関と連携し、常に世界最先端の技術開発に先行して取り組んでおります。
新規参入は大手企業を含めて増加しており、研究開発を進めながら参入を検討している潜在的競合相手も少なくないと考えられます。さらに、後発参入製品は先発製品に比べ機能面やコスト面で少なからず優位性を有している可能性もあり、競争が激化することが想定されます。これら競合相手の中には、生産性や販売力、資金力でリプロセルグループを上回る企業が含まれる可能性もあります。リプロセルグループは今後とも、積極的に研究開発及び営業活動を行っていきますが、競合相手との競争状況によっては、計画どおりの収益を上げることができない可能性もあります。
(2) 研究開発活動に由来するリスク
当分野の競争が激化する中、リプロセルでは公的資金の有効活用や産学連携により、日本、米国、欧州、インドの4拠点でこれまで研究開発に重点を置いた活動をしてまいりました。しかしながら、研究開発活動が常に計画どおりに進む保証はなく、当初の予定どおりに進まない場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 再生医療ビジネスに関するリスク
現在リプロセルグループでは、①体性幹細胞由来の再生医療製品ステムカイマル、②再生医療向けiPS神経グリア細胞及び③腫瘍浸潤性リンパ球輸注療法(TIL療法)の3つのパイプラインがあります。
再生医療製品の開発については、2014年11月25日に施行された「薬事法等の一部を改正する法律」に準拠し進めておりますが、臨床試験において、想定外の有害事象の発生及び有効性が証明できないなどの理由で、治験の中止または承認が得られないリスクがあります。また、承認申請及び審査の過程で遅延が起こるリスクがあります。
(4) 知的財産権に関するリスク
① 特許にかかる事項
知的財産権に関して、リプロセルグループの特許権が他社により侵害されるリスクがあります。このため、リプロセルグループでは研究開発で得られた成果に関して、必要に応じて迅速に特許出願等を行っております。逆に、リプロセルグループが他社の特許権を侵害するリスクも否定できないため、必要に応じて各種データベースや特許事務所を活用して情報収集を行い、可能な限り特許侵害リスクを軽減すべく対応しております。しかしながら、リプロセルグループの調査範囲の及ばない抵触特許が存在した場合及び秘密裏にリプロセルグループの特許が侵害された場合、リプロセルグループの技術の優位性が損なわれ、多額の損害賠償を請求されるなど、リプロセルグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 職務発明にかかる事項
リプロセルグループにおける職務発明の取扱いに関しては、職務発明規程を作成し、運用しております。しかしながら、将来、発明者の認定及び職務発明の対価の相当性についての係争が発生した場合、リプロセルグループの事業に影響を与える可能性があります。
(5) 経営上の重要な契約等に関するリスク
リプロセルの経営上重要と思われる契約は、リプロセルが実施許諾を受けているiPS細胞事業に関する特許ライセンス契約であります。当該契約が期間満了、解除、その他の理由に基づき終了した場合、もしくはリプロセルにとって不利な改定が行なわれた場合、または契約の相手方の経営状態が悪化したり、経営方針が変更されたりした場合には、リプロセルの事業戦略及び業績に影響を与える可能性があります。
(6) 人材の確保に関するリスク
リプロセルグループの成長戦略を実現するためには、高度な専門的知識、技能及び経験を有する、多様な人材の確保及び育成が不可欠といえます。特に、海外では日本に比べ一般的に人材流動性が高く、優秀な人材ほど外部に流出するリスクが高くなります。海外子会社を含め、各社の取締役及び本部長クラスの優秀な人材を対象にインセンティブ制度を導入するなどして長期確保に努めており、さらに優秀な新規人材の採用も積極的に行っております。しかしながら、優秀な人材の確保及び採用が計画通りに進まない場合には、リプロセルグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 為替変動リスク
リプロセルグループの海外売上比率は約6割であり、為替変動が業績及び財政状態に与える影響は少なくありません。主要取引通貨である米ドルと英ポンドに対して当初の見込みより円高に推移した場合、売上が減少し、さらに海外通貨預金及び子会社への貸付金に関わる為替差損の発生による損失の拡大が起こるリスクがあります。一方、円安に推移した場合は、売上の増大及び損失の縮小が見込まれます。
(8) 資金繰り及び資金調達等に関するリスク
リプロセルグループでは、研究開発活動の進捗に伴い多額の研究開発費が先行して計上され、継続的な営業損失が生じております。今後も事業の進捗に伴って運転資金、研究開発投資及び設備投資等の資金需要の増加が予想されます。今後、株式市場からの資金調達や、国の公的補助金等の活用など、資金調達手段の多様化により継続的に財務基盤の強化を図ってまいりますが、収益確保または資金調達の状況によっては、リプロセルグループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(9) 税務上の繰越欠損金
リプロセルには現在のところ税務上の繰越欠損金が存在しております。そのため、事業計画の進展から順調にリプロセル業績が推移するなどして繰越欠損金による課税所得の控除が受けられなくなった場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、親会社株主に帰属する当期純利益または親会社株主に帰属する当期純損失及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
(10) レピュテーションに関するリスク
リプロセルグループは、製品の品質・安全性の確保、法令遵守、知的財産権管理、個人情報管理等に努めております。しかしながら、リプロセルグループ及びリプロセルグループを取り巻く環境や競合他社及び競業他社を取り巻く環境において何らかのレピュテーション上の問題が発生した場合、リプロセルグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 自然災害、事故、テロ、戦争等に関するリスク
リプロセルグループが事業活動を行っている地域では、地震、台風等の自然災害の影響を受ける可能性があります。同様に火災等の事故災害、テロ、戦争等が発生した場合、リプロセルグループの拠点の設備等に大きな被害を受け、その全部又は一部の操業が中断し、生産及び出荷が遅延する可能性があります。また、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、リプロセルグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 継続企業の前提に関する重要事象等
iPS細胞及び再生医療製品等の研究開発及び治験費用が収益に先行して発生する等の理由から、継続的に営業損失が発生しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。
しかしながら、リプロセルグループの当連結会計年度末の現金及び預金残高は2,939百万円、短期的な資金運用を行っている有価証券が3,627百万円あり、財務基盤については安定しております。今後、主力事業の営業強化、新規事業の立ち上げ、再生医療製品の早期の製造販売承認を通じて、早期の黒字化を目指してまいります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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