テスホールディングス(5074)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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テスホールディングス(5074)の株価チャート テスホールディングス(5074)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】テスホールディングスグループは、テスホールディングスを持株会社として、テス・エンジニアリング株式会社を中核とする連結子会社22社(匿名組合含む)及び持分法適用関連会社4社で構成されております。テスホールディングスグループは、持続可能な社会の実現に向けて「Total Energy Saving & Solution」を経営理念として掲げ、「再生可能エネルギーの主力電源化」「省エネルギーの徹底」及び「エネルギーのスマート化」を注力領域として、①エネルギープラントやユーティリティ設備のEPC(Engineering:設計、Procurement:調達及びConstruction:施工)を行うエンジニアリング事業及び②再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電、オペレーション&メンテナンス(O&M)、電気の小売供給及び資源循環型バイオマス燃料供給を行うエネルギーサプライ事業の2つの事業を展開しております。テスホールディングスグループは独立系の立場を活かして、産業分野の様々な顧客が抱える環境対策、省エネ対策、エネルギーコスト対策等の課題を解決するための総合的なソリューションを提供しております。 (1)事業内容テスホールディングスグループは、都度受注(フロー)型ビジネスである「エンジニアリング事業」及びランニング収益(ストック)型ビジネスである「エネルギーサプライ事業」を展開しており、2つの事業が相互につながりを持ち、顧客に対してエネルギー分野に関するワンストップ・ソリューションを提供しております。 なお、事業の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。(以下、同じ) ①エンジニアリング事業エンジニアリング事業は、エネルギープラントやユーティリティ設備のEPCを行っており、省エネルギー領域と再生可能エネルギー領域の2つを主たる事業領域としております。なお、テスホールディングスグループにおいては、テス・エンジニアリング株式会社がコージェネレーションシステム、太陽光発電システム、蓄電システム及びユーティリティ設備等のEPCを、共立エンジニアリング株式会社がユーティリティ設備のEPCを行っております。 (省エネルギー系設備)エネルギー消費量の削減やエネルギーコストの削減、環境対策等を求める顧客に対して、工場や事業所の省エネルギー診断を行い、顧客のエネルギーに関する課題やニーズを特定し、コージェネレーションシステム、燃料転換設備(※1)及び各種ユーティリティ設備等による省エネルギー設備を提案することによりEPCを受注しております。テスホールディングスグループにおいては、設立以来、大規模工場から小規模施設まで幅広いEPC実績におけるノウハウの蓄積が当該事業における技術的優位性の源泉となっております。 (再生可能エネルギー系設備)再生可能エネルギー(太陽光・バイオマス・風力・地熱等)を活用して発電を行う設備であります。再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT制度)(※2)及びFIP制度(※3)の活用を目的とした発電用途及び産業分野の顧客向けに自家消費用発電設備に係るエンジニアリングを提供しております。また、再生可能エネルギー系設備において発電した電力の充放電や電力系統の安定化を目的とした蓄電システムに係るエンジニアリングも提供しております。 (エンジニアリング事業に係る取組形態)エンジニアリング事業においては、「受託型」及び「開発型」の2つの取組形態により事業を展開しております。 (受託型)省エネルギー系設備における顧客の省エネ、コスト低減、環境対策等のニーズに応じたエンジニアリング、再生可能エネルギー系設備の一部における、顧客取得のFIT認定(※4)を活用した発電施設や自家消費用発電設備のエンジニアリング等、顧客からEPCを受託する形態であります。 (開発型)テスホールディングスグループが用地取得(又は賃借)、許認可及び権利等の取得、EPC等を主体的に関与し、開発に関する一連のソリューションを顧客に提供する形態であります。当該取り組みにおいては、特定の顧客に対して開発ソリューションを提供するほか、テスホールディングスグループが匿名組合やプロジェクトファイナンスの組成等を含む投資スキームを構築した上で複数の顧客に提供する取り組みも行っております。また、テスホールディングスグループにて保有する再生可能エネルギー発電所の開発も行っております。②エネルギーサプライ事業エネルギーサプライ事業は、再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電、オペレーション&メンテナンス(O&M)、電気の小売供給及び資源循環型バイオマス燃料供給を提供するランニング収益(ストック)型のビジネスであります。テスホールディングスグループにおいては、テス・エンジニアリング株式会社が再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電、O&M及び電気の小売供給を、テス・アセットマネジメント合同会社がアセットマネジメント業務を、プライムソーラー合同会社をはじめとした発電事業を主体とする各連結子会社が再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電を、PT INTERNATIONAL GREEN ENERGY及びテスロジスティクス合同会社が資源循環型バイオマス燃料供給を行っております。 a) 再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電テスホールディングスグループは、太陽光発電所を中心として、FIT制度又はFIP制度を活用した再生可能エネルギー発電所やFIT制度又はFIP制度を活用しないオンサイトPPAモデル(※5)による再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電を行っております。 (FIT制度又はFIP制度を活用する再生可能エネルギー発電所)FIT制度又はFIP制度を活用するものとしては、テスホールディングスグループにおいて、既存発電所に加えて、大型案件を含む新たな電源開発にも注力するほか、連結グループ外の第三者が保有する稼働中再生可能エネルギー発電所の取得に関する取り組みを行っております。なお、FIP制度を活用する太陽光発電所においては、蓄電池の併設を進める取り組みも行っております。また、各再生可能エネルギー発電所の運営にあたってはテスホールディングスグループの知見を活かして、候補地の選定からSPC(特別目的会社)組成、資金調達、EPC、O&M、エネルギーマネジメント及びアセットマネジメントまでテスホールディングスグループ内にてワンストップで実施しており、収益性の向上につなげております。 テスホールディングスグループにおける主要な再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電については、SPCを用いたプロジェクトファイナンススキームを導入しております。テスホールディングスグループでは、SPCを会社法上の合同会社(GK)として設立して、商法上の匿名組合(TK)として営業者である合同会社(GK)に出資を行うGK-TKスキームを主に採用しております。発電所の開発・所有に際しては、テスホールディングスグループにおいて、地権者との土地賃借・売買契約、経済産業省や自治体からの許認可取得、一般送配電事業者への接続契約申込等を実施しております。事業主体となるSPCの設立後は、テスホールディングスグループによる匿名組合出資を行い、SPCが金融機関からプロジェクトファイナンスによる資金調達を行います。発電所設備については、建設に係るEPC及びO&M業務は、テス・エンジニアリング株式会社が、発電所の管理運営業務はテス・アセットマネジメント合同会社が、それぞれ担っております。売電については、SPCが発電された電気を一般送配電事業者又は小売電気事業者に販売いたします。 2026年6月末時点においてテスホールディングスグループは太陽光発電所を連結子会社12社、バイオマス発電所に関しては連結子会社2社及び持分法適用関連会社1社にて所有・運営・売電を行っております。現在運転中の発電所の概要は以下のとおりであります。 (FIT制度を活用した運転中の太陽光発電所一覧)(2026年6月30日現在)出資先名称事業者テスホールディングスの議決権割合又は匿名組合出資金の出資割合(%)(注)1発電所数(件)発電容量(MW)(注)2固定買取価格(1kWh当たり)(円)発電開始時期テス・エンジニアリング株式会社同左100.01010.036,402013年6月~2016年2月プライムソーラー合同会社同左100.0515.2402014年3月~2016年7月エナジーアンドパートナーズ株式会社同左61.047.1402013年12月~2015年10月合同会社T&Mソーラー同左100.01018.3362015年6月~2017年3月合同会社ソーラーエナジー・クリエイト同左100.0416.3362017年4月~2017年5月合同会社淡路佐野ソーラーパワーを営業者とする匿名組合合同会社淡路佐野ソーラーパワー45.017.5402016年7月合同会社高知室戸ソーラーパワーを営業者とする匿名組合合同会社高知室戸ソーラーパワー100.0130.2362019年8月合同会社千葉香取ソーラーパワーを営業者とする匿名組合合同会社千葉香取ソーラーパワー100.0114.4362020年1月プライムソーラー2合同会社を営業者とする匿名組合プライムソーラー2合同会社100.01023.1362018年4月~2021年1月合同会社茨城牛久ソーラーパワーを営業者とする匿名組合合同会社茨城牛久ソーラーパワー100.0129.4362020年6月プライムソーラー3合同会社同左100.01014.724,32,36,402013年6月~2023年3月合同会社福岡みやこソーラーパワーを営業者とする匿名組合合同会社福岡みやこソーラーパワー100.0267.0362021年7月~2022年9月(注)1.「テスホールディングスの議決権割合又は匿名組合出資金の出資割合」欄には、株式会社及び合同会社については議決権割合、匿名組合については匿名組合出資金の出資割合を記載しております。2.発電容量は、モジュールベース(太陽電池モジュール最大出力の和)の設備容量表記であります。 なお、上記以外の出資先においても、太陽光発電所10件、発電容量合計約23.4MWを所有しております。 (FIT制度を活用した運転中のバイオマス発電所一覧)(2026年6月30日現在)出資先名称事業者テスホールディングスの議決権割合又は匿名組合出資金の出資割合(%)(注)1発電所数(件)発電容量(MW)(注)2固定買取価格(1kWh当たり)(円)発電開始時期三重エネウッド株式会社同左28.615.8(注)32014年11月合同会社熊本錦グリーンパワー同左100.012.0(注)42023年9月株式会社伊万里グリーンパワー同左100.0146.0(注)52025年2月(注)1.「テスホールディングスの議決権割合又は匿名組合出資金の出資割合」欄には、株式会社及び合同会社については議決権割合、匿名組合については匿名組合出資金の出資割合を記載しております。2.発電容量は、発電端出力ベースの設備容量表記であります。3.間伐材等由来の木質バイオマス32円/kWh、一般木材等24円/kWhであります。4.未利用材40円/kWh、一般木材等24円/kWh、建設資材廃棄物13円/kWhであります。5.一般木材等24円/kWhであります。 (FIP制度を活用した運転中の太陽光発電所一覧)(2026年6月30日現在)出資先名称事業者テスホールディングスの議決権割合又は匿名組合出資金の出資割合(%)(注)1発電所数(件)発電容量(MW)(注)2発電開始時期プライムソーラー3合同会社同左100.032.82015年6月~2022年1月テス・エンジニアリング株式会社同左100.023.72024年3月~2025年2月合同会社T&Mソーラー同左100.035.92016年11月~2018年5月(注)1.「テスホールディングスの議決権割合又は匿名組合出資金の出資割合」欄には、株式会社及び合同会社については議決権割合、匿名組合については匿名組合出資金の出資割合を記載しております。2.発電容量は、モジュールベース(太陽電池モジュール最大出力の和)の設備容量表記であります。 (FIT制度又はFIP制度を活用しないオンサイトPPAモデルによる再生可能エネルギー発電所)FIT制度又はFIP制度を活用しないものとしては、停電時にも必要な電力を供給できる機能を有した自家消費型太陽光発電所によるオンサイトPPAモデルを活用した電力供給サービスを行っております。2026年6月末時点において、テスホールディングスグループは供給先60件(発電容量合計約70.0MW)の電力供給サービスを行っております。オンサイトPPAモデルによる再生可能エネルギー電気の供給先の概要は以下のとおりであります。 (オンサイトPPAモデルによる再生可能エネルギー電気の供給先一覧)(2026年6月30日現在)出資先名称事業者テスホールディングスの議決権割合又は匿名組合出資金の出資割合(%)(注)1供給件数(件)発電容量(MW)(注)2供給開始時期テス・エンジニアリング株式会社同左100.06070.02021年3月~2026年6月(注)1.「テスホールディングスの議決権割合又は匿名組合出資金の出資割合」欄には、株式会社及び合同会社については議決権割合、匿名組合については匿名組合出資金の出資割合を記載しております。2.発電容量は、モジュールベース(太陽電池モジュール最大出力の和)の設備容量表記であります。 b) オペレーション&メンテナンス(O&M)テスホールディングスグループが納入したコージェネレーションシステム及び再生可能エネルギー系設備のオペレーションとメンテナンスを行うサービスです。当該サービスは、テスホールディングスグループが顧客に導入した設備の長期安定稼働をはじめとする最適利用に貢献すると共に、設備の運用における顧客のアウトソーシング需要に応えるものであります。また、当該サービスには、エネルギーマネジメントサービスとして、顧客の省エネルギー計画の立案、実施、実績報告、改善提案を行うエネルギー管理支援サービス及び顧客に導入した設備に対する24時間遠隔監視サービスが含まれます。2026年6月末時点において、オペレーション&メンテナンス(O&M)の提供数は1,050件(その内、エネルギー管理支援サービスの提供数5件、24時間遠隔監視サービスの提供数596件)(※i)となっております。また、2026年6月期のオペレーション&メンテナンス(O&M)、エネルギー管理支援サービス及び24時間遠隔監視サービスの継続率は94%(※ii)となっております。 (※i)当該件数は、連結子会社であるテス・エンジニアリング株式会社の件数(2026年6月末時点での顧客数)であります。(※ii)継続率は、連結子会社であるテス・エンジニアリング株式会社において、2025年6月期にオペレーション&メンテナンス(O&M)、エネルギー管理支援サービス及び24時間遠隔監視サービスの提供実績がある顧客のうち、2026年6月期も継続して提供実績があった顧客の割合であります。 c) 電気の小売供給テスホールディングスの連結子会社であるテス・エンジニアリング株式会社が2010年2月より特定規模電気事業者(現小売電気事業者)として電気の小売供給を開始し、本書提出日現在で北海道、東北、東京、中部、北陸、関西、中国、四国及び九州の9電力エリアにて製造業、病院、商業施設等の法人顧客向けに電気の供給を行っております。また、デマンドレスポンス(DR)(※6)技術やバーチャルパワープラント(VPP)(※7)技術を用いて、需要側が所有する分散型エネルギーリソースを取りまとめし、調整力として供給するERAB(※8)サービスのほか、コージェネレーションシステム等を運用する顧客に対して燃料供給サービスを行っております。 d) 資源循環型バイオマス燃料供給日本国内のバイオマス発電所に向けたPKS(※9)燃料販売事業を行っております。 (※1)燃料転換設備:工場の熱源として利用する燃料を石油から天然ガスへ転換するための設備のことであります。(※2)固定価格買取制度(FIT制度):「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」に基づき、太陽光、風力、バイオマス等の再生可能エネルギーで発電した電力を、電気事業者が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度であります。(※3)FIP制度:再生可能エネルギー発電事業者が発電した電気を卸電力取引市場や相対取引で売電をした場合に、基準価格(FIP価格)と市場価格の差額をプレミアム額として交付する制度のことであります。(※4)FIT認定:「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」に規定される、経済産業大臣による再生可能エネルギー発電事業計画の認定のことであります。(※5)オンサイトPPAモデル:テスホールディングスグループが発電事業者として、自家消費型太陽光発電所等の所有・維持管理等を行い、当該発電所等から発電された電力を需要家に供給する契約方式のことであります。(※6)デマンドレスポンス(DR):需要家側エネルギーリソース(※10)の保有者若しくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御することで、電力需要パターンを変化させることであります。(※7)バーチャルパワープラント(VPP):IoT技術を活用して分散型エネルギーリソースを遠隔から統合制御し、1つの発電所のように機能させることによって、電力の需給バランスを調整することであります。(※8)ERAB(Energy Resource Aggregation Businesses):DRやVPPを用いて、一般送配電事業者、小売電気事業者、需要家、再生可能エネルギー発電事業者といった取引先に対し、調整力、インバランス(※11)回避、電力料金削減、出力制御回避等の各種サービスを提供することであります。(※9)PKS:Palm Kernel Shellの略称で、パーム椰子の種からパーム油を搾油した後に残った椰子殻のことであります。(※10)需要家側エネルギーリソース:需要家の受電点以下(behind the meter)に接続されているエネルギーリソース(発電設備、蓄電設備、需要設備)を総称するものであります。(※11)インバランス:電気の小売供給において小売電気事業者が事前に策定した需要調達計画と実績の差分のことであります。 (2)事業系統図テスホールディングスグループは、グループ全体の経営管理を行うテスホールディングスに加え、連結子会社22社、持分法適用関連会社4社により構成されており、上述の事業内容と関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は以下のとおりであります。なお、テスホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

有価証券報告書(2026年6月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】テスホールディングスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてテスホールディングスグループが判断したものであります。 (1)経営方針テスホールディングスグループは第一次オイルショックの時代背景のもと、省エネルギー系設備のエンジニアリング企業として1973年に創業いたしました。「省エネルギー事業で世の中の役に立ちたい」という創業のポリシーを引き継ぎ、以下の企業理念等を掲げております。 企業理念顧客重視・顧客満足 ・すべてのお客さま・ビジネスパートナー・株主・投資家・地域社会・グループの全役職員やその家族等、あらゆるステークホルダーを顧客とします。・トップマネジメントが主導して、顧客に正面から向きあい、甘えず、着実に、誠実な経営をお約束します。・ESG(※1)とコンプライアンスを経営の根幹に置くことで、SDGs(※2)の実現に貢献し、持続可能な成長による企業価値向上を目指します。 経営理念Total Energy Saving & Solution 複雑化する顧客のエネルギーに対する課題やニーズに対して、画一的な製品サービスでは、企業理念である「顧客重視・顧客満足」を達成することはできません。社名の由来であるTotal Energy Saving & Solutionの実現に向け、総合的なエネルギーソリューション(※3)の提供をグループ全体で推進いたします。 経営ビジョン脱炭素のリーディングカンパニー顧客のTotal Energy Saving & Solutionを実現する会社 〈 脱炭素のリーディングカンパニーであるために 〉・省エネ・再エネ分野の豊富な実績、開発・施工から運用・保守までワンストップの対応力、 幅広いネットワークを活かした提案力で顧客に選ばれ続ける・安定した収益基盤のもと、チャレンジを恐れず、持続的に成長・進化し続ける・脱炭素、資源循環等の環境・エネルギー分野において幅広い社会課題の解決に取り組み続ける・誰にとっても働きやすく、誰もが働きがいを感じ続けられる ESG方針TESSグループは、ESGとコンプライアンスを経営の根幹に位置付け、世界的なエネルギー脱炭素化に貢献し、SDGsの実現を目指します。 ・環境(E):顧客と地域社会に向けたTotal Energy Saving & Solutionの実現を目指します。・社会(S):事業の成長を支える人材の育成と社会基盤の形成を行います。・ガバナンス(G):公正かつ透明性の高い経営を実施します。 パーパス(存在意義)Total Energy Saving & Solutionの実現により、世界的なエネルギーの脱炭素化に貢献する (2)経営環境(全般)テスホールディングスグループが事業を行うエネルギー業界では、国連による持続可能な開発目標(SDGs)の提唱やパリ協定(※4)の契約を契機に世界的な潮流としてエネルギーの脱炭素化に向けた取り組みが活発になっております。日本においても、2025年2月に閣議決定された第7次エネルギー基本計画(※5)では、2050年カーボンニュートラルの実現と、2040年度の新たな温室効果ガス排出削減目標(2013年度比73%削減)に向けたエネルギー政策の道筋が示されました。引き続き徹底した省エネルギーの更なる追求が求められると共に、2040年には国内電源構成に占める再生可能エネルギーの割合を40~50%程度(2024年度は23.1%)にする目標が掲げられております。同時にGX2040ビジョン(※6)及び地球温暖化対策計画(※7)が閣議決定され、エネルギー基本計画と一体的にエネルギー安定供給確保、経済成長及び脱炭素を同時実現するための長期戦略が示されました。2026年度からは、2025年5月に改正された脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律(GX推進法)に基づき、二酸化炭素の直接排出量が多い事業者を対象とする排出量取引制度(GX-ETS)が本格稼働し、我が国における脱炭素化に向けた取り組みは一層加速しております。また、令和6年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2025)では、日本の今後の電力需要の想定として、データセンターや半導体工場の新設等により、産業部門の電力需要は大幅な増加が指摘されているほか、世界各国の共通課題とされている「エネルギーセキュリティの確保」の観点から、日本においてもカーボンニュートラルと両立させることのできる新規投資の促進、技術開発の推進及び制度設計等に取り組んでいく必要があるとされております。また、世界全体の温室効果ガスの排出削減に向けては、「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」の枠組みの下、日本が有する脱炭素技術やファイナンス等を通じて、今後も経済成長に伴うエネルギー需要の増加が見込まれるASEAN等のアジアにおけるGXの実現に貢献していくための様々な取り組みが進められております。このような状況を踏まえ、テスホールディングスグループでは、脱炭素社会の実現に向け、今後もテスホールディングスグループの事業領域において需要家の省エネルギー設備への積極的な投資や再生可能エネルギーの利用の増加及びエネルギー・環境関連分野へのスマート化の推進等の取り組みの機会が増加していくほか、アジアをはじめとする海外でも脱炭素に向けた取り組みの重要性が更に増していくものと考えております。 (再生可能エネルギー)①全般国際エネルギー機関(※8)が2025年11月に公表した「World Energy Outlook 2025」では、世界の電源構成に占める再生可能エネルギーの割合が2050年に69.1%(2023年は30.1%)に増加することが予測されております。 また、環境省が2026年6月に公表した「令和7年度環境産業の市場規模推計等委託業務 環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」では、国内クリーンエネルギー利用分野(再生可能エネルギー発電システム、再生可能エネルギー売電、再生可能エネルギー設備管理、エネルギー貯蔵設備)の市場規模見通しは、2025年から2050年にかけて約1.3倍の9.9兆円(2025年は7.9兆円)に拡大することが予測されております。 ②太陽光日本政府は、第7次エネルギー基本計画において、国内電源構成に占める再生可能エネルギーの割合を2040年までに40~50%程度(2024年度は23.1%)にする目標を立てていることから、テスホールディングスグループでは再生可能エネルギー発電所の設置が今後も増加していくと考えております。一方、日本国内において再生可能エネルギー発電の普及に寄与したFIT制度は、再生可能エネルギー発電促進賦課金に対する電気使用者の費用負担軽減の観点から、新たに取得するFIT認定において固定買取価格が制度開始時と比べて低下、又は買取価格の決定方法が入札となることやFIP制度への移行等、見直しが行われております。そのため、テスホールディングスグループでは、特に太陽光発電については、FIT制度から自立可能な電源の構築に向けて、更なる自家消費用途への利用や既存のFIT制度を活用した太陽光発電所のFIP制度への転換が進むものと考えております。自家消費用途への利用については、2026年度から省エネ法に基づき、一定規模以上のエネルギーを使用する事業者(特定事業者)に対して、工場・倉庫等の屋根への太陽光発電設備の導入目標の策定が求められる等、自家消費型太陽光発電の導入を後押しする制度も整備されており、導入拡大に向けた取り組みが進められております。 ③バイオマス上述のとおり、日本政府は国内電源構成に占める再生可能エネルギーの割合を2040年までに40~50%程度にする目標を立てており、バイオマス発電もこの一翼を担っているものの、主に輸入燃料を活用する大規模バイオマスについては、国際市場の需給や円安等の影響を強く受ける性質を踏まえ、新規の案件形成が大きく進むことは考えにくいとされ、2026年度以降は一般木質等(10,000kW以上)及び液体燃料(全規模)のバイオマス発電については、FIT制度及びFIP制度における新規支援の対象外とされる等、新規開発は限定的な状況にあります。一方、世界的に脱炭素社会の実現に向けた取り組みが進む中、石炭火力発電の脱炭素化が求められており、石炭火力発電における混焼や燃料転換用途として、バイオマス燃料に対する需要は一定程度存在すると考えております。また、従来の木質系バイオマス燃料には、資源の持続可能性等の課題があることから、今後は農作物残渣等を活用した資源循環型燃料のニーズが高まってくると考えております。 ④定置用蓄電池日本においては、FIT制度等を背景として再生可能エネルギーの導入拡大が進んできた一方、太陽光発電や風力発電等の再生可能エネルギーによる発電量は変動するため、電力需要との需給バランスを調整する調整力(瞬時的な変動、時間、日、週、季節的な需要と供給の変動に、確実かつコスト効率よく対応する電力システムの能力のこと。)の必要性が謳われております。調整力の確保のためには、電力系統に直接接続する系統用蓄電池に加え、需要家側に設置される家庭用蓄電池、業務・産業用蓄電池が必要とされており、太陽光発電設備との併用による自家消費や、電力需要の最適化への活用等、需要家側から電力の需給バランスを改善する取り組みが広がっております。2023年11月に開催された第3回GX実現に向けた専門家ワーキンググループでは、系統用蓄電池の導入見通しについては、2030年に累計14.1~23.8GWh程度、家庭用、業務・産業用蓄電池の導入見通しについては、2030年に累計約24.2GWhになるとされており、このような導入見通しの拡大に伴って、テスホールディングスグループにおいても系統用蓄電池や需要家側における業務・産業用蓄電池に対する取り組み機会が増加していくものと考えております。 (省エネルギー)1979年に制定された「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」では、エネルギーの使用が多い事業者に対し、毎年度、省エネルギー対策の取組状況やエネルギー消費効率の改善状況を政府に報告することを義務付ける等、省エネルギーの取り組みを促す枠組みが構築されております。2023年4月からは省エネ法において、非化石エネルギーも含めた全てのエネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換を求めると共に、電気の需要の最適化が求められるようになりました。また、第7次エネルギー基本計画でも、引き続き徹底した省エネルギーの更なる追求が求められております。そのため、我が国においては、個社単位の省エネルギー強化の取り組みに加えて、複数事業者が連携することで更なる省エネルギーの取り組みやユーティリティ設備と需要設備を最適制御するエネルギーマネジメントシステムの導入が進むものとテスホールディングスグループでは考えております。 (エネルギーの分散化)近年、大規模な自然災害発生による大規模・集中型エネルギー供給の脆弱性が顕在化し、コージェネレーションシステム、自家発電設備や蓄電池が、企業の工場や事業所のレジリエンス対策(※9)を目的に導入されております。また、日本国内においては、地域に再生可能エネルギー発電設備が増加することによって、エネルギーリソースの分散化がより進む傾向にあります。そのため、テスホールディングスグループでは、各企業や地域に分散設置されたエネルギーリソースからエネルギー供給を行うことで、非常時の電源確保及びエネルギー供給リスクの分散化、需要地での地産地消によって送電ロスの削減等の課題解決につながるものと考えております。 (電力取引市場)我が国の電力取引市場では、電力量(kWh)を取引する「卸電力市場」(2005年4月取引開始)、環境価値を取引する「非化石価値取引市場」(2018年5月取引開始)、将来の供給力(容量)を取引する「容量市場」(2020年7月取引開始)、調整力(周波数調整や予備力)を取引する「需給調整市場」(2021年4月取引開始)の4つが開設されております。テスホールディングスグループでは、これらの4つの市場のうち、2020年以降新たに開設された容量市場及び需給調整市場を活用することで顧客への総合的なエネルギーソリューションの提供機会が拡大していくと考えております。容量市場においては、分散型エネルギーリソース(コージェネレーションシステム、自家発電設備、燃料電池、蓄電池及び再生可能エネルギー発電システム等)が供給力として利用可能となることや、2024年1月には容量市場の一部として脱炭素電源による供給力確保を目的に、長期的な投資回収の予見可能性を付与する制度として「長期脱炭素電源オークション」が新たに開始されました。テスホールディングスグループでは、将来の供給力確保を見据えて、分散型エネルギーリソースの新規設置需要やリプレイス需要が見込まれるものと考えております。また、需給調整市場においては、分散型エネルギーリソースが調整力として利用可能となるため、テスホールディングスグループでは、分散型エネルギーリソースの付加価値が高まると共に、これらの分散型エネルギーリソースを調整力として取りまとめるERABサービスが活発化してくるものと考えております。 (アウトソーシング需要への対応)テスホールディングスグループでは、近年、労働力不足や人材不足、働き方改革推進による生産性向上や業務効率化、業務の高度化を背景に、非中核事業を外部に委託するアウトソーシング需要が高まるものと考えております。そのため、テスホールディングスグループの事業領域においてもインフラの供給、ユーティリティ設備の第三者所有、O&Mの外部委託等について同様の顧客ニーズがあると考えております。 (3)経営戦略テスホールディングスグループは、2024年8月14日に「TX2030 TESS Transformation 2030 / TESSグループ 中期経営計画(2025-2030)」(以下、中期経営計画(2025-2030)という。)を発表いたしました。2030年6月期を目標として、注力事業分野に対する成長投資及び経営リソースの集中を行うことで高収益化の実現を目指していくと共に、以下の方針を重視していくことにより企業価値の向上を目指してまいります。 <企業価値の向上に向けた方針>・ROE/ROIC重視経営・成長投資と株主還元・ESG経営の推進 <注力事業分野>・系統用蓄電所の開発・FIT太陽光のFIP転+蓄電池併設・資源循環型バイオマス燃料事業・省エネ・再エネソリューション(太陽光・CGS等既存分野) (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等「中期経営計画(2025-2030)」では、経営指標として以下を掲げております。 2027年6月期計画2030年6月期計画売上総利益(注)1110億円(策定時:132億円)187億円(策定時:215億円)営業利益64億円134億円ROE5.8%11.7%ROIC3.0%5.7%自社FIP転再エネ容量(注)275MW113MW累積施工容量(系統用蓄電所)(注)3100MW700MW累積施工容量(系統用以外蓄電所)(注)3120MW150MWバイオマス燃料供給量35万t/年50万t/年再エネ発電容量(注)4380MW470MW(注)1.中期経営計画策定時の想定とその後の会計処理の違いにより、一部の売上原価と販管費を組み替えた結果、変動が生じております。2.FIT制度を活用した自社再生可能エネルギー発電所をFIP制度に移行した後、蓄電池の併設が完了した発電所の発電容量であります。3.累積施工容量は、連結グループ外向けであります。4.再エネ発電容量は、テスホールディングスの連結子会社の保有分であります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題国内外でエネルギーの脱炭素化に向けた取り組みが加速する中、テスホールディングスグループとしては、顧客の高まる脱炭素ニーズやエネルギー分野の多様化するニーズに対応するため、総合的なエネルギーソリューションの更なる強化・拡大が重要であると認識しております。また、この認識に加えて、昨今のテスホールディングスグループを取り巻く経営環境の変化を踏まえた上での対処すべき課題に対して、テスホールディングスグループでは「中期経営計画(2025-2030)」に掲げる取り組みを含め、以下の項目に取り組んでまいります。 a.再生可能エネルギー分野への取り組み(太陽光発電への取り組み)①自家消費用途の太陽光発電システムに対する取り組みテスホールディングスグループでは、更なる導入拡大が求められていることを踏まえ、自家消費用途の太陽光発電システムへの取り組みを進めております。当連結会計年度末現在においては、自家消費型太陽光発電システムによるオンサイトPPAモデルを活用した電力供給サービスを供給先60件(発電容量合計約70.0MW)に対して提供しております。自家消費型オンサイトPPAモデルは、需要家の再生可能エネルギー電気の利用に際して、太陽光発電システム導入に関わる初期投資が不要であるほか、停電時にも太陽光発電システムから必要な電力を供給することができるため、需要家の脱炭素ニーズとBCP対策の両方に貢献することができるサービスとなっております。自家消費用途の太陽光発電システムの導入にあたっては、オンサイトPPAモデルのほか、顧客が設備を買い取る形でのEPC提案も可能であり、テスホールディングスグループでは、顧客のニーズに合わせた提案を行っていくことで導入数の拡大を図っていく方針としております。また、テスホールディングスグループが電気の小売供給を通して培った需給管理に関する知見を活用しながら、余剰電力の有効活用にも取り組んでまいります。更に、テスホールディングスグループでは、太陽光発電システムを設置いただいた顧客企業に対して更なる脱炭素ソリューション提案に繋げる取り組みも進めております。 ②FIT制度を活用した太陽光発電所に対する取り組み日本国内において再生可能エネルギー発電の普及に寄与したFIT制度は、再生可能エネルギー発電促進賦課金に対する電気使用者の費用負担軽減の観点から、新たに取得するFIT認定において固定買取価格が制度開始時と比べて低下、又は買取価格の決定方法が入札となることやFIP制度への移行等、見直しが行われております。また、再生可能エネルギーの導入拡大に伴って、電力の需給量を調整するために一般送配電事業者から要求される出力制御が九州エリアをはじめとする日本全国に拡大しております。テスホールディングスグループでは、これらの状況を踏まえ、特に出力制御の増加が見込まれる九州エリアにおいてFIT制度を活用した自社太陽光発電所について、蓄電池を併設したFIP制度への転換を図ることによって、出力制御の影響を抑えつつプレミアム交付による売電収入の向上に取り組んでまいります。また、今後は、自社太陽光発電所における取り組みを通して培った知見をもとに、顧客のFIT制度を活用した太陽光発電所に対しても蓄電池を併設したFIP制度への転換を提案していくことによって、蓄電池によるEPCを拡大していくことに加え、テスホールディングスグループが持つ需給管理に関する知見を活用しながらFIP制度への転換後における発電量予測や蓄電池の充放電の運用管理まで一貫して受託することで、ストックビジネスの獲得にも繋げていく方針としております。 (バイオマス発電への取り組み)テスホールディングスグループでは、ストックビジネスの充実による安定した経営基盤を構築するための一環として、太陽光発電所以外の再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電に向けた取り組みも行っております。2014年11月からは持分法適用関連会社である三重エネウッド株式会社にて近隣地域で流通する木質チップを燃料とするバイオマス発電を行っており、2023年9月からは熊本県球磨郡錦町において連結子会社の合同会社熊本錦グリーンパワーにて地域の木質資源を活用する木質バイオマス発電所の発電事業を開始いたしました。また、2025年4月からは佐賀県伊万里市において連結子会社の株式会社伊万里グリーンパワーにてPKS等のバイオマス燃料を活用する大型バイオマス発電所の発電事業を開始いたしました。 (バイオマス資源の有効利用への取り組み)テスホールディングスグループでは、バイオマス資源の有効利用に加えて、今後見込まれるバイオマスエネルギー市場の成長を背景に、バイオマス燃料の安定供給を目的として、2018年10月にインドネシアに設立した連結子会社のPT PTEC RESEARCH AND DEVELOPMENTにおいて、パーム産業における残渣物であるEFB等を活用したバイオマス燃料の低コストかつ安定的な大量生産に向けた製造に関する研究開発を開始いたしました。2026年7月には、インドネシア 北スマトラ州 セイマンケイ工業団地においてEFBペレット製造の実証を行う工場が完工し、実証を通じて大規模商業化の実現を目指してまいります。また、同じくインドネシアにて2020年3月に連結子会社化したPT INTERNATIONAL GREEN ENERGYでは、日本国内のバイオマス発電所に向けたPKS燃料販売事業を展開しております。今後もインドネシアにおけるバイオマス資源の安定調達先の確保に取り組むと共に、連結子会社の株式会社伊万里グリーンパワーの大型バイオマス発電所に加え、日本国内のバイオマス発電事業者や燃料商社等の顧客に向けた供給の拡大を目指してまいります。 (系統用蓄電所に関する取り組み)テスホールディングスグループでは、今後、定置用蓄電池の導入拡大が見込まれていることや、容量市場の一部として2024年1月に「長期脱炭素電源オークション」が開始されたことを踏まえ、系統用蓄電所の開発を進めております。系統用蓄電所の開発にあたっては、テスホールディングスグループがこれまでFIT制度を活用した太陽光発電所の開発を通して培ってきた知見等を活かすことで、開発パイプラインの拡大を目指してまいります。「長期脱炭素電源オークション(応札年度:2023年度)」では、静岡菊川蓄電所を落札し、当該開発プロセスを通して、より実践的な系統用蓄電所の開発、EPC及び運用管理等に関する知見の蓄積に取り組んでおります。また、複数の電力市場(マーチャント)の活用を前提とした開発型EPC及び顧客からの引き合いによる受託型EPCに注力しており、系統用蓄電所に関する取り組みの拡大を進めております。 b.省エネルギー分野への取り組み(省エネルギー分野における事業領域の拡大)テスホールディングスグループは、エネルギー消費量の削減やエネルギーコストの削減を求める顧客に対して、工場や事業所の省エネルギー診断を行い、コージェネレーションシステムや燃料転換設備、各種ユーティリティ設備等の省エネルギー設備を導入し、テスホールディングスグループがO&M、監視及び制御を行うことによって、顧客にとって最適な設備利用及びエネルギー利用を可能とするワンストップ・ソリューションを提供しております。徹底した省エネルギーの更なる追求が求められる中、テスホールディングスグループでは、これまで培ってきた技術力や知見等を活用しながら、顧客に対して更なる省エネルギーの提案を行っていくと共に、事業領域の拡大や高まるアウトソーシング需要にも応えてまいります。 c.エネルギーのスマート化に対する取り組み(分散型エネルギーリソースの有効活用)テスホールディングスグループが取り組むエネルギーのスマート化とは、ICTやIoT技術を活用し、多種多様なエネルギーリソースと需要設備をコントロールし、効率的なエネルギー利用により省エネルギーを促進することをいいます。その一環として、テスホールディングスグループは、自社開発のエネルギーマネジメントシステムである「TESS WebView」を顧客に導入し、エネルギー最適制御を行うためのプラットフォームを構築しております。また、「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」及び「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」に係るエネマネ事業者(※10)として顧客に向けたエネルギー管理支援サービスを提供しております。また、テスホールディングスグループでは、コージェネレーションシステムや自家発電設備、太陽光発電システム、蓄電システム等を通して獲得した顧客基盤を活用しながら、需要家が所有する分散型エネルギーリソースを有効活用し、更に価値を向上させていくことを目的に、テスホールディングスグループがアグリゲーションコーディネーター(※11)として供給力を取りまとめ、需給調整市場や容量市場での活用を行ってまいります。 (電力品質確保への対応)再生可能エネルギー発電設備の普及と共に、電力の需給量を調整するために一般送配電事業者から要求される出力制御に対し、オンライン化を進め、自動で制御量を最適化することによって、効率的で最適なエネルギー利用を目指しております。 d.事業拡大のための取り組み(技術基盤の拡大)テスホールディングスグループは、電気、冷熱、温熱、IT・通信、総合技術が求められるコージェネレーションシステムのEPCを通して技術基盤を確立し、太陽光発電、バイオマス発電、風力発電、燃料転換、省エネルギー等のエネルギーソリューションを展開してまいりました。また、高まる脱炭素ニーズに対応するため、蓄電池をはじめとする新しいエネルギー分野(バイオマス燃料、ERAB、水素等)に既存の技術基盤を応用し展開していくことで、最適なエネルギーソリューションを提供してまいります。 (優良事業に対する投資)テスホールディングスグループは、これまで実施してきた再生可能エネルギー発電所の所有に関する投資を継続していくことに加え、電力系統の安定化に寄与する蓄電システム関連事業や、バイオマス燃料の低コストかつ安定的な大量生産に向けた製造設備等への成長投資を行っていくほか、エネルギー分野におけるアウトソーシング需要に資する事業等、総合的なエネルギーソリューションの更なる強化・拡大に向けた投資も検討してまいります。テスホールディングスグループにおける投資判断では、自社戦略との整合性、既存事業とのシナジー及び事業の内部収益率(IRR)を重視しており、投資実行にあたっては、資本効率向上を目指し収益性・事業リスクを考慮した上で借入等の外部資金も活用していく方針であります。 (パートナーシップの強化)テスホールディングスグループは、顧客の抱えるエネルギー課題に対してテスホールディングスグループ内のリソースを中心としてソリューションを提供するための事業基盤を構築してまいりました。エネルギー分野やIT分野において技術革新が加速度的に進む中で、テスホールディングスグループは持続的な成長を図るために、有力なパートナー企業開拓及び連携強化を検討してまいります。 (人材・組織強化)エネルギー業界は規制緩和等によりビジネスチャンスが広がる一方で蓄電池技術、水素技術等の新たな技術を用いた製品、AI技術やIoT技術を利用したエネルギーマネジメントサービスが台頭し、新規企業の参入、大手電力会社やガス会社による新規製品・サービスの開発が進められております。テスホールディングスグループにおいてもこれらの技術革新に対応し、新規製品・サービスを展開していく方針でありますが、そのためには各分野で優位性を継続できる戦略立案と実行できる人材育成(新規事業の立ち上げ、社内でイノベーションを起こす人材育成等)、変化する市場に適切に対応できる柔軟性を持った組織力の強化、多角化による分断が生じない統率力の強化が必要となります。また、国内外でエネルギーの脱炭素化に向けた取り組みが加速する中、顧客からの引き合いがテスホールディングスグループのリソースを上回っている状況が継続していることから、テスホールディングスグループの営業部門やエンジニアリング部門を中心とした人員増強に取り組む必要があります。このような状況を踏まえ、テスホールディングスグループでは、注力事業分野への積極的な採用や適切な人員配置に加え、教育機会の拡充やスピード感を意識した役割と権限委譲、能力を重視した人事評価制度の構築を進めております。今後は、これらの取り組みを加速させると共に人材育成、組織力強化、統率力強化のための投資を推進していくことで、企業グループとしての経営基盤をより強固なものにしてまいります。 (ESG推進活動への取り組み)テスホールディングスグループは、長期的かつ持続的に成長可能なグループ経営のため、気候変動リスク対応や人材の多様化をはじめとするESG推進活動に取り組んでおります。2022年7月1日にESG推進委員会を新たに設置し、ESG推進の年間計画、ロードマップ、ESG方針の策定やマテリアリティ(重点課題)の特定に加え、ESG推進に向けた取り組みを更に加速していくため、国際的なイニシアチブやESGに関する国内プログラムへの参加を進めております。進捗状況等を積極的に開示していくと共に、ステークホルダーとの対話も進めていくことで、テスホールディングスグループ全体の企業価値向上を目指してまいります。 (気候変動リスクと機会に対する取り組み)テスホールディングスグループは、気候変動リスクと機会に対する取り組みとして、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、2022年9月にTCFD提言に基づく気候変動に関する情報の開示を行いました。TCFD提言に基づき、気候変動に関するガバナンス体制及びリスクマネジメント体制を強化すると共に、テスホールディングスグループの事業におけるリスクと機会の分析や、その財務的な影響、気候変動に関連した経営指標についての情報開示に努めております。テスホールディングスグループのTCFD提言に基づく気候変動対応の詳細の開示内容は、次のURLからご覧いただくことができます。(テスホールディングスホームページ)https://www.tess-hd.co.jp/sustainability/environment/tcfd (※1)ESG:Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の3つの頭文字からなる企業活動の社会持続性に関する指標のことであります。(※2)SDGs:2015年9月に国連で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で発展途上国のみならず先進国自身が取り組むべき事項として掲げられた国際社会共通の目標であり、エネルギー、経済成長と雇用、気候変動等に対する取り組みをはじめとして計17の目標にて構成されております。(※3)エネルギーソリューション:テスホールディングスグループが事業活動を通して顧客に提供するエネルギーに関するサービス全般を指します。(※4)パリ協定:第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)にてCO₂排出量に削減目標を定める温暖化対策の世界的枠組みとして日本を含め196の国々による合意に基づき2015年12月に採択された国際協定であります。(※5)エネルギー基本計画:エネルギー政策基本法第12条に基づき制定される、エネルギーの需給に関する施策の長期的、総合的かつ計画的な推進を図るためのエネルギーの需給に関する基本的な計画のことであります。(※6)GX2040ビジョン:将来の見通しに対する不確実性が高まる中、GX(グリーントランスフォーメーション)に向けた投資の予見可能性を高めるため、より長期的な方向性を示すものであります。 (※7)地球温暖化対策計画:地球温暖化対策推進法に基づく政府の総合計画で、温室効果ガスの排出抑制及び吸収の量に関する目標、事業者・国民等が講ずべき措置に関する基本的事項、目標達成のために国・地方公共団体が講ずべき施策等について記載されているものであります。(※8)国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency ):1974年に設立されたエネルギーセキュリティやエネルギーに関する政策協力を行うためのOECDの枠内における自律的な機関であります。(※9)レジリエンス対策:企業活動が停止してしまうような事態に直面した際にも、受ける影響の範囲を小さく抑え、通常と同様のレベルで事業を継続できるような対策を講じておくことであります。(※10)エネマネ事業者:「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金(省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業)」及び「省エネルギー投資促進支援事業費補助金(省エネルギー投資促進支援事業)」において、一般社団法人環境共創イニシアチブが指定する計測・見える化等の機能を備えたエネルギーマネジメントシステムを用いて、エネルギー管理支援サービスを提供する事業者のことであります。(※11)アグリゲーションコーディネーター:需要家側エネルギーリソースや分散型エネルギーリソースを束ね、調整力として一般送配電事業者や小売電気事業者との電力取引や市場取引を行う事業者のことであります。

事業等のリスク

3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、テスホールディングスグループの事業、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。これらはテスホールディングスグループの全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見できないリスクも存在します。このようなリスクが現実化した場合には、テスホールディングスグループの事業、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてテスホールディングスグループが判断したものであります。 (1)外部環境等に関するリスク①法的規制テスホールディングスグループの事業は、「建設業法」「電気事業法」「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」等の法的規制を受けており、関係する法令等の改廃、予期せぬ法令等の制定によってテスホールディングスグループが行う事業が何らかの制約を受け又は既存の制約が強化されることになった場合は、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。テスホールディングスグループは、法令等の改廃状況のチェック体制を構築し、関係する法令等の動向を注視する等、法的規制の遵守に努めております。しかしながら、これらの法的規制がテスホールディングスグループの予想外又は予想を超えた規制がなされた場合や法改正への対応が間に合わなかった場合には、法改正対応のための費用が増加したり、テスホールディングスグループの事業活動等が制約を受けたりする可能性があるほか、テスホールディングスグループがこれらの法令等に違反する行為を行った場合には、違反の意図の有無にかかわらず、行政機関から行政処分や行政指導(登録・免許の取消や罰金を含みますが、これらに限りません。)を受ける可能性があり、万が一、法令違反等によってテスホールディングスグループが取得している許認可等が取り消された場合は、テスホールディングスグループの社会的信用、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、テスホールディングス及びテスホールディングス連結子会社が取得している許認可等の状況は以下のとおりでありますが、当連結会計年度末現在において、当該許認可等の取り消しとなる事由に該当する事実はありません。 1.エンジニアリング事業2026年6月30日現在許認可等の名称取得・登録者名所管官庁等許認可等の内容及び許認可番号有効期限関連法令取消又は罰則条項一級建築士事務所の登録テス・エンジニアリング株式会社大阪府登録番号:大阪府知事登録(ニ)第23366号2025年3月12日~2030年3月11日以降5年ごとに更新建築士法同法第26条又は第37条~43条特定建設業許可テス・エンジニアリング株式会社国土交通省土木工事業、建築工事業、とび・土工工事業、屋根工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、板金工事業、塗装工事業、防水工事業、機械器具設置工事業、解体工事業許可番号:国土交通大臣許可(特-6)第25685号2025年2月16日~2030年2月15日以降5年ごとに更新建設業法同法第29条又は第45条~55条 許認可等の名称取得・登録者名所管官庁等許認可等の内容及び許認可番号有効期限関連法令取消又は罰則条項特定建設業許可共立エンジニアリング株式会社兵庫県電気工事業、管工事業許可番号:兵庫県知事許可(特-7)第111931号2025年8月21日~2030年8月20日以降5年ごとに更新建設業法同法第29条又は第45条~55条一般建設業許可共立エンジニアリング株式会社兵庫県建築工事業許可番号:兵庫県知事許可(般-4)第111931号2022年4月19日~2027年4月18日以降5年ごとに更新建設業法同法第29条又は第45条~55条第一種フロン類充填回収業の登録共立エンジニアリング株式会社兵庫県兵庫第281001423号2023年10月27日~2028年10月26日以降5年ごとに更新フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律同法第35条又は第103条~109条 2.エネルギーサプライ事業2026年6月30日現在許認可等の名称取得・登録者名所管官庁等許認可等の内容及び許認可番号有効期限関連法令取消又は罰則条項電気通信事業の届出テス・エンジニアリング株式会社総務省届出番号:E20-2982有効期限なし電気通信事業法同法第177条~193条小売電気事業を営もうとする者の登録テス・エンジニアリング株式会社経済産業省登録番号:A0065有効期限なし電気事業法同法第2条の9又は第115条~129条グリーン電力証書発行事業者(申請者)の認定テス・エンジニアリング株式会社一般財団法人日本品質保証機構申請者コード:A0312026年4月1日~2027年3月31日以降1年ごとに更新――再生可能エネルギー発電設備の認定テス・エンジニアリング株式会社(注)1経済産業省―有効期限なし再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法同法第15条又は第56条~63条高圧ガス販売事業の届出テス・エンジニアリング株式会社東京都―有効期限なし高圧ガス保安法同法第38条又は第80条~86条発電事業者の届出プライムソーラー合同会社経済産業省―有効期限なし電気事業法同法第115条~129条発電事業者の届出合同会社T&Mソーラー経済産業省―有効期限なし電気事業法同法第115条~129条発電事業者の届出合同会社ソーラーエナジー・クリエイト経済産業省―有効期限なし電気事業法同法第115条~129条 許認可等の名称取得・登録者名所管官庁等許認可等の内容及び許認可番号有効期限関連法令取消又は罰則条項発電事業者の届出合同会社高知室戸ソーラーパワー(注)2経済産業省―有効期限なし電気事業法同法第115条~129条発電事業者の届出合同会社千葉香取ソーラーパワー(注)2経済産業省―有効期限なし電気事業法同法第115条~129条発電事業者の届出プライムソーラー2合同会社(注)2経済産業省―有効期限なし電気事業法同法第115条~129条発電事業者の届出合同会社茨城牛久ソーラーパワー(注)2経済産業省―有効期限なし電気事業法同法第115条~129条発電事業者の届出テスホールディングス株式会社経済産業省―有効期限なし電気事業法同法第115条~129条発電事業者の届出合同会社福岡みやこソーラーパワー(注)2経済産業省―有効期限なし電気事業法同法第115条~129条特定卸供給事業者の届出テス・エンジニアリング株式会社経済産業省―有効期限なし電気事業法同法第115条~129条(注)1.「第1企業の概況 3事業の内容 (1)事業内容 ②エネルギーサプライ事業 a)再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電」に記載の運転中の太陽光発電所一覧(オンサイトPPAモデルによる太陽光発電所は除く)及びバイオマス発電所一覧の全ての発電所においても同様の認定を取得しております。2.同社は連結子会社ではありませんが、連結対象となる匿名組合の営業者であり、事業上の関連性が高いため、記載しております。 3.セグメント共通2026年6月30日現在許認可等の名称取得・登録者名所管官庁等許認可等の内容及び許認可番号有効期限関連法令取消又は罰則条項古物商許可テス・エンジニアリング株式会社大阪府公安委員会第621150123394号有効期限なし古物営業法同法第6条、第24条又は第31条~39条 ②新会計基準の適用、会計基準の変更及び税制改正等新会計基準の適用、会計基準の変更及び税制改正等が生じた場合、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③エネルギー政策の動向(エネルギー政策の動向)テスホールディングスグループが事業を展開する国又は地域においては、政府による再生可能エネルギーの推進や省エネルギーの徹底、エネルギーの安定供給等に向けた取り組みが進められておりますが、我が国においては、エネルギー政策基本法に基づき策定された第7次エネルギー基本計画において、2050年カーボンニュートラルの実現と、2040年度の新たな温室効果ガス排出削減目標(2013年度比73%削減)の達成に向けたエネルギー政策の道筋が示され、徹底した省エネルギーの更なる追求が求められると共に、2040年には国内電源構成に占める再生可能エネルギーの割合を40~50%程度(2024年度は23.1%)にする目標が掲げられております。また、同時にGX2040ビジョン及び地球温暖化対策計画が閣議決定され、エネルギー基本計画と一体的にエネルギー安定供給確保、経済成長及び脱炭素を同時実現するための長期戦略が示されました。テスホールディングスグループが事業を展開するエネルギー分野は、我が国をはじめテスホールディングスグループが事業を展開する国又は地域のエネルギー政策による影響を受けており、係る政策に変化が生じた場合、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (FIT制度の動向)FIT制度においては、これまでの制度変更によって、太陽光発電、風力発電や大型バイオマス発電等の一部の電源種別については、新たに取得するFIT認定において固定買取価格が制度開始時より段階的に引き下げられ、又は買取価格の決定方法が入札に移行しております。また、2022年4月からは再生可能エネルギーの買取価格に市場連動型となるFIP制度が導入されました。テスホールディングスグループは、既にFIT認定を取得している再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電を行っておりますが、万が一、今後、既存のFIT認定に係る固定買取価格が引き下げられる等の大きな制度変更がなされた場合には、再生可能エネルギー発電所の運営に係る固定費の削減には限界があり、事業上の収益性が低下し、又は、事業からの撤退のための追加的な費用負担が生じ、あるいは固定資産の減損損失が生じる等、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、事業用太陽光(地上設置(10kW以上))については、2027年度以降、FIT制度及びFIP制度における新規認定の対象外となりますが、本書提出日現在において、テスホールディングスグループは地上設置型の事業用太陽光の新規開発を行っていないため、当該対象外化による直接的な影響は限定的であります。また、テスホールディングスグループにおいては、2023年3月よりテスホールディングスグループが保有する太陽光発電所の一部において、FIT制度活用からFIP制度への移行を図っております。既にFIT認定を取得した案件については引き続きFIP制度への移行が認められていることを踏まえ、今後も当該移行を進めていく方針であります。 (2)テスホールディングスグループの事業全体に関するリスク①事業投資テスホールディングスグループは、事業の成長に必要な技術製品に係る開発投資、再生可能エネルギー発電所等(系統用蓄電所やFIP転+蓄電池併設等の蓄電システムを含む)に係る新規設備(オンサイトPPAモデルによる設備取得を含む)への設備投資、稼働済み発電所の取得に係る設備投資、販売網、顧客基盤及び技術力を有する第三者との合弁会社の設立等の継続した事業投資を実施しております。また、今後もテスホールディングスグループの経営戦略を推進する上で、これら事業投資は重要な要素と位置付けております。テスホールディングスグループは、事業投資の実行に際して、経営戦略との整合や既存事業とのシナジー等の確認、投資対象等に対する収益性の検討及び各種デューデリジェンスの実施等、十分な確認・検証を実施することとしております。しかしながら、これら事業投資については、関係法令に基づく許認可の取得等を含む様々な要因によってテスホールディングスグループが企図した通りに投資を実行できない又は事業投資そのものに想定以上の費用や時間を要する可能性、テスホールディングスグループの想定通りに事業が進展しない可能性、未認識の瑕疵・問題等が存在する可能性、投資資産の償却負担が増大する可能性、多額の借入れによりテスホールディングスグループの有利子負債の割合が増大する可能性、開発資金が不足する可能性や、エネルギー供給先の財政状態悪化及び経営破綻等が生じる可能性があります。これらが顕在化した場合は、テスホールディングスグループの収益性の悪化や投資に伴い計上した有形固定資産、無形資産、株式等の金融資産又はのれん等の減損損失等が生じる可能性があり、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、外部環境の変化その他の要因から、優良な事業投資案件の獲得が困難となり、又はその取引条件が悪化した場合においても、テスホールディングスグループの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ②研究開発テスホールディングスグループでは「蓄電システム関連」や「バイオマス燃料」、「需給調整・余剰電力活用技術」等の研究開発を進めており、係る研究開発には長期の期間と多額の費用を必要とします。テスホールディングスグループは、研究開発の実行については、自社戦略との整合性や既存製品サービスとの親和性を検証する等、十分な確認を実施しておりますが、万が一、研究開発の遅延や長期化により追加的な費用が発生した場合や想定していた成果が得られず収益に結びつかない等の状況が生じた場合は、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③資金調達テスホールディングスグループは、エンジニアリング事業におけるEPCに伴う運転資金やエネルギーサプライ事業における発電施設開発・取得等の設備投資資金について、金融機関からの借り入れにより調達しているほか、設備投資の一部はリースを活用しております。2026年6月期末における連結総資産額に占める有利子負債の割合は56.3%であり、テスホールディングスグループにおける再生可能エネルギー発電設備に係る設備投資や大型EPCに係る運転資金需要等により、当該割合は高い水準にあります。当該状況から、金利が上昇した場合や業績悪化等によりテスホールディングスグループの信用力が低下した場合には、金利負担の増加等によりテスホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、将来において、柔軟な資金調達に支障が生じた場合には、テスホールディングスグループの事業活動の制約要因となる可能性があります。なお、テスホールディングスグループの金融機関からの借り入れには財務制限条項が付されているものがあります。いずれかの財務制限条項に抵触する可能性が発生し、抵触を回避するための手段を取ることができない場合、当該債務について期限の利益を喪失する可能性があるほか、それに伴い、その他の債務についても一括返済を求められる可能性があります。その結果、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、係る財務制限条項に抵触し又は抵触することが合理的に見込まれる借入契約はありません。また、再生可能エネルギー発電所の開発・取得に係るプロジェクトファイナンスによる資金調達の一部については、テスホールディングスグループが行う再生可能エネルギー発電所のEPCを定められた条件下での完成を保証することや、事業用地の維持及び匿名組合出資の維持等の義務を定めたスポンサーサポート契約を締結しているものがあり、金融機関より当該履行を求められた場合は必要な対応を行わなければならないほか、追加出資等が必要になる場合があり、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④大規模自然災害の発生及び感染症の流行大規模な地震や津波、突風、台風、豪雨、洪水、火山の噴火等の自然災害の発生、新型コロナウィルス感染症をはじめとする感染症の流行等により、テスホールディングスグループの人材・設備等が直接的な被害を受け、又は、テスホールディングスグループの取引先やサプライチェーンが被害を被ることにより、テスホールディングスグループの事業運営に重大な支障が生じるおそれがあるほか、世界経済及び国内経済の混乱に伴う景気の停滞・悪化等によっても間接的被害を受けるリスクがあります。テスホールディングスグループは、多様な事業に取り組むことでリスクの分散化を図ると共に、バックアップ拠点となるサテライトオフィスやテレワークの実施体制を整備する等、有事の際にも事業継続が可能な環境を整えておりますが、上記被害を完全に回避することはできず、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。テスホールディングスグループの再生可能エネルギー発電所等の設備において、テスホールディングスの想定を上回る自然災害の発生により発電設備の全部又は一部に重大な損傷が発生した場合には、当該損傷の修理のために予想外の費用が発生する可能性があるほか、当該修理のために発電事業の全部又は一部の操業停止を余儀なくされた場合には、当該期間における収益を失う可能性があります。また、発電設備の損傷に伴う部材の飛散等によって近隣の住民や家屋に被害が及ぶ可能性があるほか、発電設備の損傷や近隣の住民や家屋への被害の原因、規模等によっては、行政機関から行政処分や行政指導(登録・免許の取消や罰金を含みますが、これらに限りません。)を受ける可能性も否定できません。テスホールディングスグループとしては、発電設備等の安全維持に努めるほか、テスホールディングスグループ又は近隣の住民や家屋に損失・被害等が生じた場合に備えて施設賠償責任保険に加入しておりますが、テスホールディングスの想定を上回る損失・被害等が生じた場合や行政機関から行政処分や行政指導を受けた場合には、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤気候変動気候変動に関するリスクのうち、脱炭素社会への移行に向けたリスクとしては、政府等による環境規制の強化に伴う炭素税の導入や、新規油田開発の停滞に伴う原油価格の上昇による原材料価格への影響、気候関連課題に対応できない企業に対する評判の悪化等が想定されます。また、気候変動による自然災害の激甚化による物理リスクとしては、台風の強度の増大化、豪雨の発生に伴う洪水等によるテスホールディングスグループが保有する発電所等への影響等が想定されます。これらリスクが顕在化した場合には、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。テスホールディングスグループでは、気候変動リスクと機会に対する取り組みを推進すると共に、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に賛同を表明し、同タスクフォースが推奨する開示項目に則り気候変動に関する情報の開示を行っております。特定・評価を行った気候変動に関するリスクに関しては、ESG推進委員会を中心にコンプライアンス・リスク管理委員会とも連携し、全社的なリスクマネジメントを図っております。なお、テスホールディングスグループのTCFD提言に基づく気候変動対応の詳細の開示内容は、次のURLからご覧いただくことができます。(テスホールディングスホームページ)https://www.tess-hd.co.jp/sustainability/environment/tcfd ⑥建築資材及び燃料価格、電力取引価格の変動テスホールディングスグループは、エンジニアリング事業、エネルギーサプライ事業共に、建築資材や燃料価格について、複数調達先の確保、一部燃料の固定価格調達、バイオマス燃料の自社内製化に取り組むことで価格変動に影響されにくい調達体制を整えておりますが、テスホールディングスグループがコントロールし得ない要因によって決定される価格の変動によって、受注活動や事業の収益性等が悪化するリスクがあり、また、これに伴い既存の事業計画、方針又はスキームの見直しが必要となる可能性があります。万が一、これらのリスクが顕在化した場合は、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、テスホールディングスグループが行う電気の小売供給では、一般社団法人日本卸電力取引所(JEPX)にて電力調達及び電力販売を行っております。JEPXからの購入による調達価格の変動に対しては、一定量を発電事業者との相対取引で調達することに加え、需要家に対する販売価格の値上げ(値上げに伴う需要家の離脱による事業規模の縮小化を含みます。)によって、リスク回避を図っておりますが、万が一、発電事業者との相対取引が継続できなかった場合には、JEPXからの購入量の増加に伴い、調達価格の変動リスクが大きくなるほか、世界的なエネルギー価格の高騰や猛暑、寒波等の影響により電力の取引価格全体が急騰した場合には、発電事業者との相対取引や需要家に対する販売価格の値上げによっても調達価格の変動リスクを回避することができず、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、テスホールディングスグループでは、需要家に対する電力量料金単価が30分毎にJEPXのスポット市場価格と連動する「市場連動型メニュー」を展開することで、JEPXからの購入による調達価格の変動の影響を抑えた上で、電気の小売供給の拡大に取り組んでおります。 ⑦海外展開テスホールディングスグループは、各国・地域のエネルギー政策、法的規制又はマクロ経済環境の状況を見極めた上で海外地域からの資材調達や現地での事業化に取り組んでおります。しかし、これらの国・地域からの資材調達や事業展開においては、政治、経済、社会情勢、文化、宗教、慣習、テロ、戦争等の様々な要因に起因して生じる予期せぬ事態、各法令・規制の変更等による国家収用、送金停止、関税その他の課税のほか、様々なカントリーリスクが存在します。万が一、これらのリスクが顕在化した場合には、資材調達や事業遂行の遅延や不能等が発生する可能性があり、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、テスホールディングスグループは設備や資材の一部を海外から調達しており、また、海外における事業展開のために海外子会社の設立を行う場合があります。そのため、為替相場の変動が生じた場合には、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧品質管理テスホールディングスグループは、品質マネジメントシステム「ISO9001」に準拠した品質管理体制を構築する等、外注企業を含めた品質管理を徹底した上で、製品やサービスの提供を行っております。しかしながら、事業活動における品質上の全てのリスクを完全に排除することは難しく、万が一、テスホールディングスグループが提供する製品・サービスに品質上の問題が発生した場合は、訴訟や重大なクレーム等が生じる可能性があり、多額の賠償請求や品質管理体制の強化を求められたり、これに伴う社会的信用が低下したりすることにより、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨設備トラブルテスホールディングスグループが運営する再生可能エネルギー発電所の設備やICTソリューションセンターの監視設備等(コンピューターやネットワーク機器等)、テスホールディングスグループが所有・管理している設備にトラブル(故障や盗難等)が発生する場合があります。テスホールディングスグループでは、バックアップ設備の確保、適切なメンテナンスの実施や人員体制の整備及び監視・警備体制の強化等によってトラブルの未然防止や発生時の早期復旧ができるよう努めておりますが、トラブルの復旧費用が発生することに加え、万が一、トラブルが長期間に及ぶ場合や、テスホールディングスグループが所有・管理していない事業地外の設備(電力供給先の送電網や変電所等)に想定外のトラブルが発生した場合は、顧客へのサービス提供ができなくなる可能性や、テスホールディングスグループが運営する再生可能エネルギー発電所における発電量が低下し、売上の減少を招く可能性があります。また、顧客へのサービス提供ができなくなったことから、それに関して顧客からの損害賠償請求や、テスホールディングスグループ及びそのサービスに対する社会的信用が毀損されることで、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩知的財産権テスホールディングスグループは、知的財産についての管理規定を定め、テスホールディングスグループが管理する知的財産権を保護すると共に、第三者の知的財産権を侵害しないよう努めておりますが、他社との間で、テスホールディングスグループが保有する知的財産、又は他社が保有する知的財産に係る訴訟等の紛争が発生した場合は、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪情報漏洩テスホールディングスグループは事業活動を行う上で、個人情報や取引先の機密情報を取り扱っており、それらの情報の管理や、セキュリティ管理は重要な事項です。このため、テスホールディングスグループでは、「JIS Q 27001:2023」に適合した情報セキュリティマネジメントシステムを構築していることに加え、ファイアーウォールの設置、データアクセス権限の設定、データ通信の暗号化、PCログの取得、セキュリティシステムの継続的な改善、社内教育の実施等、情報漏洩の防止に対する取り組みに努めておりますが、テスホールディングスグループが取り扱う個人情報や取引先の機密情報につき、システムへの不正侵入、情報の漏洩・紛失・改ざん・盗用・破壊、システムの利用妨害、人為的ミス等が発生した場合には、業務の停滞、顧客等からの損害賠償請求やテスホールディングスグループ及びそのサービスに対する社会的信用の低下が生じ、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫訴訟テスホールディングスグループは、事業活動に関連して、瑕疵、製造物責任、権利問題等の訴訟を提起される可能性があります。テスホールディングスグループは、コンプライアンスを重視し、訴訟の未然防止のために必要な社内体制を構築すると共に、適宜、顧問弁護士等の専門家と協議の上、適切な対応を行っております。本書提出日現在において顧客や取引先からの経営成績に重大な影響を与える損害賠償請求や訴訟等は生じておりませんが、今後、重大な訴訟が提起された場合は、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬信用リスクテスホールディングスグループは、取引先に関する与信管理に努めておりますが、発注者や協力業者等の取引相手に財政状態の悪化や経営破綻等が生じた場合、資金の回収不能や施工遅延等の事態が発生する可能性があります。その結果、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭競合テスホールディングスグループが展開する事業分野には、それぞれ大企業から専業企業に至るまで多様な競合相手が存在しております。テスホールディングスグループは、エネルギーに関する事業を幅広く展開すると共に、エンジニアリング事業とエネルギーサプライ事業の双方で獲得した技術やノウハウを活用し、顧客に対してエネルギーのワンストップ・ソリューションを提供する等、他社との差別化を図ることで、競争優位性の確保に努めておりますが、新規参入業者を含めた競合他社と価格競争等の激化、テスホールディングスグループが即応できないサービスを提供する競合先が出現した場合には、競争優位性を確保できないリスクがあり、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑮人材流出・人材不足・資格者維持テスホールディングスグループでは、事業の持続的発展のために、新卒採用や経験者の通年採用を経営計画に沿って実施しております。テスホールディングスグループでは、経営陣と従業員の対話による企業文化の浸透及び帰属意識の向上、適切な目標管理と評価制度の構築、資格取得のための支援制度を整備する等、人材の定着に努めておりますが、日本国内における雇用環境によっては人材獲得競争が激化することになり、エンジニアを含むキャリアや資格保有者の採用・教育の失敗、人材の社外流出、人材の獲得若しくはつなぎ止めのための労務費の増加等が発生する可能性があり、このような場合は、テスホールディングスグループの事業、業績及び継続性等に影響を及ぼす可能性があります。 (3)エンジニアリング事業に関するリスク①開発プロセステスホールディングスグループが再生可能エネルギー発電所等(系統用蓄電所やFIP転+蓄電池併設等の蓄電システムを含む。)の開発を行う際は、事前調査を通じて開発に係る各種許認可取得に必要な措置を行い、地域社会や地域環境に対して最大限の配慮の上で開発を進めておりますが、各種許認可取得の遅延、地方団体や地元住民等との合意形成の遅延、土地の購入及び貸借後の予期せぬ土地の瑕疵の判明、埋蔵文化財等発見による追加調査の実施、系統接続に係る一般送配電事業者等における工事の長期化や遅延に加え、当該系統接続に係る費用負担の増加等が発生した場合には、想定する開発スケジュールの遅延・中断又は開発の中止等により、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、テスホールディングスグループにおいては、京都府内にて再生可能エネルギー発電に関連した事業用地の開発案件に取り組んでおり、都市計画法、農地法等に基づく許認可及び権利取得等を実施の上、当該土地及び権利について第三者への譲渡を計画しております。現在は、当該許認可及び権利取得等に時間を要しているものの、開発プロセス及び地域自治体との協議は着実に進展していることから、その進捗状況等を踏まえ今後における重大な懸念事項はないものと認識しております。しかしながら、当該案件は比較的大型案件に区分されることから、何らかの要因により各種許認可等に係る取得期間の長期化や中断を余儀なくされる事態が生じた場合には、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②大型EPC案件に係る取り組みテスホールディングスグループは、EPC受注に際しては、施工計画や調達計画、工事の難易度や採算性等について、十分な検証や確認を実施した上で行うこととしておりますが、特に大型案件は、工事工程が複雑化又は長期化する等、(3)①開発プロセスに記載のリスク要因を含む各種要因によって想定通りに工事が進捗せず、プロジェクトに遅延が生じた場合には、売上計上に係る期ズレや想定外の追加コスト、遅延損害金等の負担が発生する可能性があり、その結果、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、工事工程が長期化する中で、その期間中に関係法令又は制度の変更等の外部環境の変化が生じ、これらが工事の進捗や採算性に大きく影響を与える場合、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。テスホールディングスグループは、施工能力を考慮した上で継続的な大型EPC案件の受注獲得に努めておりますが、テスホールディングスグループが取り組む大型EPC案件の有無やその規模、売上計上タイミング等により各決算期の業績が変動する可能性があるほか、その状況によっては売上高及び利益が低い水準に留まる可能性があります。 ③FIT制度を活用した太陽光発電設備のEPCにおける優良事業化案件の新規受注テスホールディングスグループにおいては、特にFIT制度を活用した太陽光発電設備に関するEPCが近年のエンジニアリング事業をけん引してまいりました。一方、FIT制度における太陽光発電の固定買取価格の低下により、FIT制度を活用した太陽光発電設備の優良事業化案件については、本書提出日現在、新規の受注はございません。テスホールディングスグループでは、蓄電システム、自家消費用太陽光発電設備及び省エネルギー設備等のEPC拡大を図っておりますが、これら取り組みについて期待する受注獲得に至らない場合やその拡大に時間を要する場合、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④重大事故発生テスホールディングスグループでは、安全教育の徹底や安全対策部門によるチェックを充実させる等、工事及び建設現場における安全衛生管理、工程管理には細心の注意を払っておりますが、人的若しくは施工物に関する重大な事故が発生した場合は、行政処分又は行政指導や民事上の損害賠償等が行われる可能性があり、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)エネルギーサプライ事業に関するリスク①FIT認定又はFIP認定(※)の取り消しテスホールディングスグループが行う再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電では、テスホールディングス連結子会社及び持分法適用関連会社がFIT制度に基づいたFIT認定又はFIP制度に基づいたFIP認定を取得しております。テスホールディングスグループは本書提出日現在において、当該認定に基づいて合計70件の太陽光発電所、バイオマス発電所の運転を行っております。しかしながら、認定された事業計画通りに事業を実施できず、認定時の基準に適合しなくなったと認められた場合は、当該認定が取り消されることがあります。テスホールディングスグループでは、運転を既に開始した発電設備の当該認定が取り消される可能性は相当程度限定的と考えておりますが、万が一、当該認定が取り消された場合はテスホールディングスグループにおける再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電の継続が困難となり、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②長期的な天候不順テスホールディングスグループが行う再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電では、自然由来の太陽光等を利用しております。テスホールディングスグループは現在のところ、他の電源と比較し太陽光発電の事業化が先行しているため、天候不順により日射量の低下や日照時間の不足が長期間生じた場合、太陽光発電所の発電量が低下し、売上の減少を招く可能性があります。その結果、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③発電所の出力制御テスホールディングスグループが行う再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電では、発電所に対して法令等で定められた「優先給電ルール」に従って出力制御に応じる義務が課せられております。テスホールディングスグループの運営する再生可能エネルギー発電所のうち、発電出力が気候の影響を受ける自然変動電源である太陽光発電においては、その大半が出力制御の旧ルールとして年間30日間を上限に無補償で出力制御に応じることとなっておりますが、2015年1月及び2021年4月に出力制御の制度改定が行われ、出力制御の新ルールが定められたことにより、新ルール適用後に接続契約を申し込む自然変動電源については無制限・無補償の出力制御が義務付けられております。近年、国内における再生可能エネルギー発電所の出力制御エリアは全国的に拡大し、複数エリアでの同時出力制御の増加による域外送電量の減少や電力需要の減少等もあり、足元の出力制御量は増加傾向にあります。そのため、テスホールディングスグループの運営する再生可能エネルギー発電所の出力制御量が増加することによって売電収入が減少する可能性があり、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、FIT制度からFIP制度への更なる移行を促進するため、2025年4月に改訂された「出力制御の公平性の確保に係る指針」では、「優先給電ルール」における出力制御の順番を2026年度又は2027年度にFIT電源→FIP電源の順とすることが明確化されました。上述のとおり、テスホールディングスグループが運営する太陽光発電所の大半には、旧ルールが適用されており出力制御には上限があるため、影響は限定的と考えております。無制限・無補償の出力制御の対象となっている一部の太陽光発電所については、影響を精査した上でFIP転+蓄電池併設の取り組みを進める等、適切な対策を講じてまいります。本書提出日現在でテスホールディングスグループが運営する太陽光発電所において、無制限・無補償の出力制御の対象となっているものは、「TESS鹿児島下福元ソーラー発電所(鹿児島県鹿児島市、発電容量約2.3MW)」及び「福岡みやこメガソーラー発電所(福岡県京都郡みやこ町、発電容量約67.0MW)」であります。なお、テスホールディングスグループが運営するバイオマス発電所において、「優先給電ルール」における出力制御の対象となっているものは、「佐賀伊万里バイオマス発電所(佐賀県伊万里市、発電容量46.0MW)」であります。 ④FIT太陽光のFIP転+蓄電池併設に関する取り組み近年、国内における再生可能エネルギー発電所の出力制御エリアは全国的に拡大し、足元の出力制御量が増加傾向にある中、テスホールディングスグループでは、特に出力制御の増加が見込まれる九州エリアにおいて、FIT制度を活用した自社太陽光発電所について、FIP転+蓄電池併設(新たな設備投資を含む。)を実施することによって、出力制御の影響を抑えつつプレミアム交付による売電収入の向上に取り組んでおります。しかしながら、FIP転+蓄電池併設後、万が一、電力市場における需給バランスが大きく変動し、テスホールディングスグループが想定するプレミアム交付による売電収入を得られなかった場合には、収益性が悪化し、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤大型バイオマス発電事業テスホールディングスグループは、2021年9月に株式会社伊万里グリーンパワーの全株式を取得し、テスホールディングスの連結子会社としております。2025年4月には同社において、大型バイオマス発電所(所在地:佐賀県伊万里市、発電容量:46.0MW)の営業運転を開始いたしました。当該バイオマス発電に用いるPKS(パーム椰子殻)燃料の近年における調達価格の高騰に対しては、複数のサプライヤーからの購買に加え、インドネシアでPKS燃料販売を行うテスホールディングスの連結子会社であるPT INTERNATIONAL GREEN ENERGY(本社:インドネシア)において構築したPKS燃料の調達・販売のためのサプライチェーンを利用した自社安定調達を推進することにより、収益性確保を図る方針であります。近年、国内におけるPKS燃料調達価格は、燃料価格の高騰、海上輸送運賃の上昇及び円安等により依然として高止まりしております。燃料価格変動リスクを踏まえたテスホールディングスグループの試算において、適用される固定価格買取期間(約19.5年)に亘り調達価格が現在の最高値水準で推移したと仮定し、一定の長期為替予約を想定した場合のプロジェクト損益については、期間前半は金利及び税負担等もあり赤字が継続、期間全体では黒字を確保するものの利益水準は低位に留まるものと予測されます。なお、テスホールディングスグループは、外部調査会社の見解をも踏まえ、将来においてPKS燃料価格は需給バランス改善等により一定程度の落着きを取り戻してくるものと想定しているほか、現在開発中のEFB燃料利用によるコスト低減も視野に入れた運営を検討しておりますが、必ずしもテスホールディングスグループの想定通りに推移する保証はありません。なお、上記取り組みに係る長期為替予約については、2026年6月末時点で複数の金融機関と契約時点において総額543百万米国ドルの為替予約を締結し、契約期間に応じて為替予約を実行しております。引き続き、複数の金融機関と為替予約の検討を進めておりますが、予約実行時に設定される為替レートや予約金額の状況によりプロジェクト損益は変動する可能性があります。また、長期為替予約に係る会計処理については、2025年6月期中間連結会計期間よりヘッジ会計を適用しております。なお、ヘッジ会計適用前に発生したデリバティブ債権は、為替予約の実行に応じて営業外損益に計上しております。このようにテスホールディングスグループは、バイオマス燃料調達やその他の発電事業の推進に影響を与える各種要因を注視しつつ、収益性確保及び資金調達等に努めていく方針でありますが、今後、発電設備のトラブル等による稼働停止や出力制御の拡大による売電収入の低下、燃料調達における著しい価格高騰又は調達困難、運転資金に係る資金調達の不調、金利の変動及びその他の予期せぬ事態により、収益性に著しい低下等が生じた場合、収益面の悪化が生じるほか、発電所設備等の資産に係る減損損失の計上が必要となる等、テスホールディングスグループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (バイオマス発電事業の概要)発電事業者名:株式会社伊万里グリーンパワー発電所名:佐賀伊万里バイオマス発電所発電容量:46.0MW想定年間売電電力量:約312,000,000kWh/年(初年度想定)固定買取価格:24円/kWh(一般木質バイオマス)営業運転開始:2025年4月テスホールディングスグループの出資状況:議決権所有割合100% ⑥既存太陽光発電所の売却や資産の組み換えに関する取り組みテスホールディングスグループは、財務体質の改善及び資産の組み換えによる投資効率の向上等を図ることを目的として、テスホールディングスグループが保有する再生可能エネルギー発電所について、市場環境や投資効率等を勘案し、売却又は新規取得等を組み合わせた資産の組み換えを行う場合があります。売却の対象となる発電所には、FIT制度に係る高単価の固定買取価格が設定されている案件が含まれる可能性があり、これらを売却した場合には、当該案件に係る売電収入に相当する売上高が減少することとなります。また、資産の組み換えに際して、より高利回りとなる投資資産の取得が計画どおりに実現しない場合には、テスホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、保有する発電所の売却や資産の組み換えに係る具体的な計画はございませんが、今後、新たに実施することとなった場合には、本項に記載のリスクが生じる可能性があります。 (※)FIP認定:「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」に規定される、経済産業大臣による再生可能エネルギー発電事業計画の認定のことであります。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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