オカモト及びオカモトの関係会社(子会社23社(2025年3月31日現在))においては、産業用製品(主要製品:プラスチックフイルム、壁紙、自動車内装材、産業資材)と生活用品(主要製品:医療・日用品、シューズ、衣料・スポーツ用品)の製造及び販売を主な内容として密接な相互協力のもと、活動を展開しております。
事業内容のオカモトと関係会社の位置付けは、次のとおりであります。
なお、事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一のものであります。
〔事業系統図〕
事業の系統図は、次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、オカモトグループ(オカモト及び連結子会社)が判断したものであります。
オカモトは「創意あふれる技術を結集して、健康的で快適な人間生活に寄与する商品をつくり出し、オカモトに関係するすべての人々により大きな満足を与えることをめざす」ことを企業使命とし、以下の事項を経営理念に据え、グループの総力を尽くしてこれらを実現させながら企業価値の増大を図るとともに、結果としてお客様、株主、従業員、その他のステークホルダーの信頼を得て、経済・社会の発展に貢献してまいります。
1 法令(行政上の通達・指針等を含む)、就業規則及び企業倫理を遵守する。
2 独自の技術を基盤に人々の生活に役立つ商品を多面的、積極的に開発し提供していく。
3 高品質を徹底して追求することによってオリジナルブランド「オカモト」への信頼感を高め、国内・国際市場で強い競争力を維持していく。
4 可能なかぎりの合理化努力を続け、つねにユーザーやお客様に歓迎されるよい仕事を継続する。
5 社内においては、協調を旨とし、全員一丸となって生き甲斐と潤いのある職場環境を創造していく。
オカモトはROE(株主資本利益率:当期利益/株主資本)を世間一般の要求水準とされている8%以上とすることを目標としております。過去の株価等の市場データに基づき、CAPM(資本資産評価モデル)により推計されるオカモトの株主資本コストはこれを下回る水準ですが、中長期的に株主資本コストを上回るリターンを継続することによって企業価値の増大を目指してまいります。
オカモトグループは、原油価格や為替の変動及び海外発の不安が引き続きリスクとなっておりますが、上記の経営方針のもと更なる成長と事業基盤の拡大に努めるため、次の課題に重点的に取り組んでまいります。
① 産業用製品事業及び生活用品事業それぞれにおいて、社内の研究開発の推進に加えて、事業の継承や経営権の取得等を通じて事業の多角化を進めるとともに、これらの事業並びにグループにおける生産面及び販売面での一層の相乗効果を創出し、グループ全体の売上及び利益の向上を目指す。
② 原材料価格や為替の変動等による事業環境の変動に対応できるよう、固定費・経費の圧縮等をさらに進めるとともに、研究開発センターを中心に長年培ってきた技術を生かして製造コストの削減を継続的に行い、効率的なモノづくりの強化に努め、さらに、資材調達から物流までのサプライチェーンの最適化及び強化を進め、確たる利益を継続的に計上すべく体質を強化する。
③ 品質の追求と顧客ニーズに合致した競争力のある高付加価値の新製品を市場に投入し続けていくために営業、工場が一体となって研究開発力の維持・向上を図ることで、ブランド力を強化し、中長期的に市場競争力を高めていく。
④ コンドームの製造・販売会社として、HIV/AIDSをはじめとするSTI(注1)予防啓発活動を積極的に展開し、環境問題や社会的要請への取り組みを強化し、サステナビリティ(持続可能な社会)の実現を目指す。
(注1)「STI」とは、「Sexually(性)Transmitted(感染)Infection(症状)」の略で、日本語では「性感染症」といいます。
⑤ 製造現場での再生可能エネルギーの積極的な活用とさらなる省エネの推進、生産性をさらに改善させるための設備投資による廃棄物の削減、及び太陽光発電事業の維持発展等を通じて持続可能な成長を図る。
新型コロナウイルス感染症の5類移行で人流が活発化し、各国の行動規制緩和を受けてのインバウンド需要の回復や雇用・所得環境の改善に伴って、外食、旅行などを中心とした個人消費が持ち直したことにより、社会経済活動の正常化が進んでおり、景気は緩やかに回復基調にあります。
しかしながら、国際情勢関連では、世界的な金融引締め維持による景気の下振れ、各地での継続的な紛争や地政学的リスクの高まり、中国経済の先行き懸念などの海外経済の減速懸念要因に加え、為替相場における円安の進行など、世界経済は不透明な状況が継続しております。このような状況のなか、製造業たるオカモトといたしましては、長期化する原材料やエネルギー価格の高騰、円安による輸入品価格の上昇、市況悪化に対処し、利益向上を図るために、生産数量を増加させること、稼働効率を高めることは不可欠であり、新素材・新技術により新たな市場を開拓し需要を創出して、工場の生産体制を最適化することが、喫緊の課題であります。
産業用製品事業においては、主力であるプラスチック製品は、食品・飲料、消費財、自動車、電気・電子などの幅広い業界で製品の消費が世界的に増加しておりますが、世界レベルでの温室効果ガス削減や環境負荷軽減の動きを踏まえた「脱プラスチック」の影響も重なり、社会的にも3R(Reduce、Reuse、Recycle)の推進が求められておりますので、環境負荷に配慮した新素材の研究やリサイクル素材の活用を視野に入れ、新たな機能性・用途の開発等により細かなニーズの獲得に努めてまいります。また、自動車内装材は、先進国を中心とした供給制約の解消によりペントアップ需要が顕在化したこと、新プログラム(新規車種)採用があったことにより事業は好調に推移しておりますが、競争環境は激化しており、新製品の開発や積極的な販売戦略を展開してまいります。
生活用品事業においては、主力であるコンドーム市場は、各種の規制緩和に伴い訪日外国人によるインバウンド需要が活況化しつつありますが、日本国内においては少子化の影響もあり、先行きが不透明な状況にありますので、国内ではジェネレーションごとのマーケティング戦略を展開、新商品の上市や店頭での積極的な販促活動を行います。特にZ世代に関してはデジタルネイティブであり、ネットリテラシーが高い特徴から、SNSを駆使した需要喚起を図り、また海外では、引き続き技術力及びブランド力をより強化しSNSも駆使しマーケットシェア拡大に努めてまいります。また、その他の生活用品は、既存製品のブランド力の強化を図りながら、多様化する消費者のニーズを踏まえた新製品の開発と新たな販路開拓や積極的な販売戦略に努めてまいります。
全社的には、サステナビリティに係る対応を経営上の重要課題と認識し、創業以来の創意あふれる技術を結集し、健康的で快適な人間生活に寄与する製品を作り出すことで社会に貢献し、ステークホルダーの皆様により大きな満足を与えることを使命としたサステナビリティ基本方針を掲げて経営を推進してまいります。2023年に創設したサステナビリティ委員会では、サステナビリティに係るESG重点課題が事業に与える影響について定期的に評価を行い、識別したリスクの最小化と機会の獲得に向けた対応策を示し、その対応策の達成状況を執行役員会及び取締役会に報告しています。脱炭素社会の実現に向けたエネルギー使用量とCO2排出量の削減や産業廃棄物の削減・縮小に取り組みます。また、多種多様なリスクへの対応では、BCP対策として各既存工場の自然災害対策を図ってまいります。生産面では西日本の拠点として、岡山工場・倉庫を新設してサプライチェーンの強化を図り、引き続き少子高齢化を踏まえた人手不足に対応するため、省人化・業務の効率化のための設備投資を継続し、効率的な業務運営を実現してまいります。
製造業として「安全は、全てに優先する」を理念とし、従業員の安全衛生の確保が企業活動の最重要基盤であると考え、多様な人材が闊達に働ける企業として、全てのステークホルダーが健全な社会生活を送れる企業体であり続けるよう持続的な成長を目指すコーポレート・サステナビリティを実現してまいります。
更に、幅広く株主の皆様の支持を得られるよう、資本コスト・株価を意識した経営に努め、持続的成長が期待できる分野への経営資源の重点配分や事業ポートフォリオの再構築により生産性の向上や収益力の強化を図るとともに、サステナブルな企業として中・長期的な視点での企業価値の向上を実現するため、環境、社会、経済の持続可能性に配慮しながら、各ステークホルダーとの対話・協働と、コンプライアンスやリスク管理体制の充実を図ってまいります。そして、より透明性の高い経営を行うため、それらに関する情報の積極的な開示に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてオカモトグループ(オカモト及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 原材料の調達に関するリスク
オカモトグループの製品群の多くは、石油など一次産品をもとにした原材料を加工したものが多く、オカモトの品質要件を満たす原材料を安定して調達すること、安価であることなどを考慮し、仕入れ業者を分散して調達しております。しかしながら、原油をはじめとする原材料価格の高騰や地政学的リスクや調達先の事業縮小・撤退により安定調達が困難になるリスク等が考えられます。以上のことから、安定的に調達できない場合や調達コストが著しく上昇する場合には、業績に影響を与える場合があります。
(2) 季節要因のリスク
オカモトグループの製品群には、カイロ、除湿剤等の季節的要因、特に冷夏・暖冬、低降水量・低降雪量といった天候の影響を受けやすい製品があります。機動的な生産、在庫の最適化に努めておりますが、これらの季節的要因については予測が困難であるため、その変動によってオカモトグループの経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 海外展開に伴うリスク
オカモトグループは、事業をグローバルに展開しておりますが、これに伴い以下の場合にはオカモトグループの経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
① 為替変動リスク
オカモトグループは外貨建取引を行っておりますが、それらは為替レート変動による影響を受けることがあります。為替予約等による相場変動のリスクヘッジを行っているものの、急激な為替レートの変動は、業績に影響を与える可能性があります。
② 地政学的リスク
オカモトグループではアジア及び北米地域に事業拠点を開設するとともに、グローバルに取引を展開しておりますが、昨今の国際情勢で経済格差が顕著な地域や一部には政治的な緊張感が高まっている地域があり、こうした地域で、政治変動・経済情勢の変化・法改正等により、著しい景気の悪化、労働力不足やストライキのほか、高い関税の負荷、テロ、戦争などが発生した場合、オカモトグループの経営成績や財政状況などに影響を及ぼす可能性があります。
(4) 地震等自然災害及び感染症によるリスク
オカモトグループは、全社的に突発的な自然災害、不慮の事故の発生等に備えて、損害保険及び火災保険等により影響を最小限度に止めるよう努めておりますが、オカモトの産業用製品事業の中核を担う静岡工場は大規模地震発生の可能性を指摘されている地域に位置し、また、福島工場は「令和元年東日本台風」による浸水被害が発生した地域に位置しており、これらを含めた自然災害が発生した場合は、オカモトグループの業績に影響を与える可能性があります。また、感染症の発生及び拡大は、原材料の継続的な調達、生産体制の維持、市場への製品の安定供給やサプライチェーンに著しい支障をきたす場合があり、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、社会経済活動は正常化が進み、感染症の影響は収束していくことが想定されます。しかしながら、新たな感染症等が発生・蔓延した場合には、事業活動が停滞する可能性があります。その結果、オカモトグループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 気候変動に関するリスク
オカモトグループは、気候変動により気温上昇が進んだ場合に考えられる台風・集中豪雨等の異常気象や自然災害によって風水害の発生による工場等の復旧のためのコスト負担など経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、脱炭素社会に向けた各種規制の強化、炭素税の導入など移行時の環境変化により、今後の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 製品の品質によるリスク
オカモトグループは、品質管理を経営の重要課題とし、品質管理体制に万全を期しておりますが、予想を超える品質トラブルが発生すれば、売上の減少や企業ブランド価値の低下等経営成績や財政状態に支障をきたす懸念があります。
(7) 情報漏洩のリスク
オカモトグループは、事業活動において顧客等の個人や信用に関する情報を入手し、他企業等の情報を受け取ることがあります。これらの情報の秘密保持には細心の注意を払い、情報の漏洩が生じないよう最大限の管理に努めておりますが、不測の事態により情報が外部に流出する可能性があります。この場合には、損害賠償等の多額な費用負担が発生して、事業活動やブランドイメージに影響が及ぶ可能性があります。また、事業上の重要機密が第三者に不正流用されるおそれもあり、オカモトグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 法律・規制・訴訟等のリスク
オカモトグループは、事業活動を行っている各国において、展開している事業に関連する様々な法律や規制の適用を受けております。今後、国内外における予期せぬ法律や規制の変更、新たな法律や規制によりオカモトグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、オカモトグループはコンプライアンス(法令遵守)の徹底を図っておりますが国内外の事業活動に関連して、重要な訴訟等が提起された場合、オカモトグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 固定資産の減損リスク
① 産業用製品事業の減損リスク
オカモト及びオカモトグループの産業用製品事業が有する固定資産は、主として、取引先の生産工程で使用されるなど事業者向けの製品であります。これらを生産する設備は事業者向けのため、製造設備の構造的規模あるいは投資金額が大きくなる傾向があり、短期的な回収より長期的な視点で設備投資を実施する場合があります。その場合、将来キャッシュ・フローを短期的に生成することが出来ず減損損失に至る場合があります。
② 生活用品事業の減損リスク
オカモト及びオカモトグループの生活用品事業が有する固定資産は、オカモト及びオカモトグループの一部製品は、他社と競合する製品が多数あり、その年の事業環境あるいは販売動向等、市場での商圏変動や販売価格変動等が起こりやすい環境下にあります。これにより収益性の低下が生じた場合、減損損失の兆候を認識し将来キャッシュ・フローを生成することが出来なかった場合は減損損失に至る場合があります。
(10) 知的財産侵害に関するリスク
オカモトグループは、技術ノウハウの蓄積と知的財産権の保護に努めておりますが、第三者による知的財産権の侵害を効果的に防止できないことがあります。また、オカモトグループの製品又は技術が第三者の知的財産権を侵害したとして訴訟を受け、その訴えが認められた場合には、オカモトグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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