pluszero(5132)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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pluszero(5132)の株価チャート pluszero(5132)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

 pluszeroは「人の可能性を広げる」というビジョンを実現すべく、「知の創発により、新しい選択肢を生み出す」をミッション、「ユニークなプロフェッショナルであれ」をバリューとして掲げております。日本の現状として、少子高齢化を好機として捉えAIやロボットの導入率を世界最高水準に引き上げ、日本の生産性を世界一にして人々の可処分時間や可処分所得を増やすことを目指しております。pluszero社名の由来は、かつてインドで「0」という概念が生まれたことが後の数学を大きく発達させたように、全く新しい概念やアイデアを創出することによって世の中に革新的変化をもたらすことを目指して、「pluszero」と名付けました。

 pluszeroは、AIを中心としてIT・ハードウェア等の各種テクノロジーを統合的に活用したソリューションを提供する「ソリューション提供事業」を展開しております。また、関連会社は有しておらず、単一の会社で、単一の事業を展開しております。

(1)ソリューション提供事業の内容

①ソリューション提供事業の分類と特徴

 pluszeroの「ソリューション提供事業」は、提供形態に基づいて、下表のように区分をすることができます。

大分類

中分類

売上分類

契約形態

ビジネス概要

プロジェクト型

オーダーメイド型
AI/DXソリューション事業

その他売上

請負

及び
準委任

・顧客の経営問題の解決や課題の達成のための相談と具体的なサービス・システムの設計・開発・保守運用までをワンストップで提供
・顧客の要求仕様を満たすサービス・システムをプロジェクト単位に契約して契約の期間内に納品
・顧客の経営問題に対して中長期的に向き合いながらエンジニアやコンサルタントの稼働やノウハウを安定的に提供

AEIサービス

初期開発/導入支援

AEI
関連売上

サービス型

サービス及び
ライセンス提供

ライセンス

・「仮想人材派遣」関連技術に関する技術情報の提供や開発ライセンス・利用ライセンスの供与
・上記に付随して発生する開発の実施及び関連事業・サービスの立上支援
※「仮想人材派遣」とは、pluszeroが特許を取得した技術を用いた「ユーザーから見て人間が対応しているように感じる対話システム」を指します。

 

 「ソリューション提供事業」は、「プロジェクト型」が98.5%を占めており、「プロジェクト型」で獲得した利益に基づいて、pluszeroが独自に定義した技術であり、特定ジャンルに限定することによって、機械が人間のように意味を理解できるようになることを目指す技術であるArtificial Elastic Intelligence(AEI)に関する研究への継続投資を行っております。

 「ソリューション提供事業」の強みとしては、プロジェクトマネージャー(PM)を中心にして、文系・理系の知見を融合した「文理融合型」のメンバーが従事しており、様々なパターンのAIのプロジェクトに対応できるようになっていることであります。

 

 また、pluszero在籍人材の特徴として、AIやITなどの技術系に対応できるエンジニアの割合は81%であり、大学院生以上の人材の割合も全従業員の48%を超えております。学習力・技術力を持つメンバーが数多く在籍することで、pluszeroが所属する業界の技術的イノベーションへの対応とpluszeroソリューションへの適用が可能となり、競争力の源泉となっております。なお、pluszeroに在籍する人員の割合、労働環境は以下のとおりであります。


(注) 2025年10月時点の集計となります。

 

②プロジェクト型の特徴

a. プロジェクト型の概要

「ソリューション提供事業」の「プロジェクト型」では、主に以下の8つの領域についてのソリューションを提供しております。


 

pluszeroのプロジェクト型の強みは、下図のように経営に関する「課題発見・新規事業計画」から「保守・その他」までのソリューションをワンストップで提供することでございます。これにより、各工程を分離させることなく、一気通貫でのサービスを高い品質をもって提供しております。


 

b. プロジェクト型の取組みと事例

 お客様と信頼関係を構築したうえでご要望を的確に汲み取る営業と、お客様のご要望に沿ったシステムを実現できるエンジニアにより、pluszeroは様々な開発を成功に導いています。


 

 

③サービス型の特徴

a. 第4世代AI及びAEIの概要

 pluszeroは、第4世代AIとして、既に実現している人工知能(AI)と極めて実現が難しいとされている汎用人工知能(AGI)の間の概念として、独自に「柔軟な人工知能」、英訳として「Artificial Elastic Intelligence(AEI)」を定義し、開発に取り組んでおります。

 

(第4世代AIの概要)

 国立研究開発法人科学技術振興機構(CRDS)「第4世代AIの研究開発 -深層学習と知識・記号推論の融合-」によると、第4世代AIは、現在の主流である「ディープラーニングを含む統計的機械学習」を用いた第3世代AIが持つ以下の3つの限界を克服することを目的とし、その手段として「推論と検索」を用いた第1世代AI及び「ルールベースのシステム」を用いた第2世代AIと第3世代AIを融合させることで、実現を目指す次世代AIとなっております。

 ①学習に大量の教師データや計算機資源が必要であること

 ②学習範囲外の状況に弱く、実世界状況への臨機応変な対応ができないこと

 ③パターン処理は強いが、意味理解・説明等の高次処理はできていないこと

 

 なお、第1世代AI~第4世代AIの特色をまとめると以下のとおりになります。

通称

年代

代表技術

概要

主な問題点

第1世代AI

1950's~

推論と探索

探索技術を用いて限定的な課題に対し高度な推論を実現するAI。記号推論の原型もこの頃に生まれた。

解決可能な課題が限定的であり、現実世界における実用性が低い。

第2世代AI

1980's~

ルールベースのシステム

人手で辞書・ルールを構築・活用するルールベースのAI。

推論に対する高い解釈性を実現することが可能である。

精度の向上に膨大な工数が必要。

第3世代AI

2000's~

ディープラーニング

大量のデータからルールやモデルを構築して活用する機械学習に基づくAI。

高い推論精度を発揮する。

高い精度の実現には大量のデータが必要。

意味理解等ができていない。

推論に対する解釈性が低い。

第4世代AI

20XX

ディープラーニングと

知識・記号推論の融合

ディープラーニングと知識・記号推論を融合させることで、意味理解に基づく高い推論精度と推論に対する高い解釈性を両立させることを目指すAI。

コンセプトが打ち出されたのが直近で、現時点で決定版となるソリューションがない。

 

 

(AEIの概要)

 AEIとはArtifitial Elastic Intelligenceの略で、柔軟なAIを意味するpluszeroによる造語となります。ナレッジグラフによる第2世代AIやディープラーニング技術による第3世代AIがはらむ課題を解決する新しいAIの枠組みとして第4世代AIという概念が昨今提唱され始めておりますが、その第4世代AIの具体的な実装として、pluszeroが独自に開発するAI技術を総称したものであります。ディープラーニング技術までのAIとは異なるアプローチを取ることから、区別のためにAEIと呼称しております。

 

 

(AEIの取り組み)

 pluszeroは、AEIが、ある特定のジャンル内においては機械が人間のように意味を理解できるようになることを目指しております。これは、任意のジャンルにおいて自意識や全認知能力を持ち、極めて実現が難しいとされているAGIとは異なるアプローチであり、ジャンルを特定のものに限定することで精度及び信頼性を高め、実現難易度を下げるという狙いがあります。pluszeroはAEIを開発することで、「特定のジャンルに限定することによって、人間のように意味を理解した上でタスクを実行することが可能なAI」の実現を目指しております。pluszeroはAEI技術を活用してAIコールセンター、AIロールプレイ、AEIDeskの開発・販売を開始しております。

略称

名称(英語)

名称(日本語)

俗称

実現性

説明

AI

Artificial Intelligence

人工知能

弱い

AI

既に

実現

人間の知性の一部分のみを代替し、特定のタスクだけを機械的に処理するAI

AEI

Artificial Elastic Intelligence

柔軟(な)人工知能

実現

可能

特定ジャンルに限定することによって、人間のように意味を理解した上でタスクを実行することが可能なAI

AGI

Artificial General Intelligence

汎用人工知能

強い

AI

極めて

難しい

人間のような自意識を備え、全認知能力を必要とする作業も可能なAI

 

 

b. AEIと既存技術の比較

 AEIに関しては、BERT(注1)・GPT3(注2)に代表されるディープラーニング技術及び、知識をグラフ形式でまとめたナレッジグラフという二つの技術が、主な比較対象となります。

 

(ディープラーニング技術)

 データに基づいてデータの背後にある構造や法則性を推定・推論する技術を機械学習と呼びます。ディープラーニング技術はそのような機械学習の具体的な手法の一種になります。

 一般的に、ディープラーニング技術では必要なデータ量が膨大となる反面、ディープラーニング技術より以前から存在していた機械学習の手法と比較すると高い推論精度を発揮することが多いということが知られております。

 従来はディープラーニング技術の要求するデータ量を確保することが現実的に難しかったため、その応用範囲は極めて限定的でしたが、情報化社会の発達に伴い大量のデータを用意することが比較的容易になってきました。そのため、昨今ではディープラーニング技術の研究開発が大きく前進し、その成果を利活用したサービスが普及し始めております。

 ディープラーニング技術を搭載したサービスはしばしば人間レベルの精度の推論が可能になることから、AI(人工知能)とみなされるようになりました。ディープラーニング技術を用いて実装されたAIは第3世代AIと呼ばれております。

 

(ディープラーニング技術の精度向上可能性)

 ディープラーニング技術は、仮にデータや計算機資源が無尽蔵にあれば、多くの実用先で精度を100%に近づけることができるということが知られております。その代表的な根拠としては、①べき乗則と②普遍性定理の2つがあります。

 ①べき乗則

 ディープラーニング技術においては、推論精度がデータ量や計算機性能に伴って向上していくことが報告されております。この際、精度はデータ量や計算機性能に対し比例関係よりは緩やかなペースで向上するとされており、これをべき乗則と呼びます。そのため、データや計算機資源を増やしていくことで、徐々に効率は落ちながらも確実に推論精度を高めていけることが示唆されます。

 

 

 ②普遍性定理

 ディープラーニング技術は、データと計算機が十分にあれば、実用上多くの課題に対して、無限に高い精度で推論できる力(表現能力と呼びます)を持つことが数学的に証明されており、これを普遍性定理と呼びます。

 これら二つの根拠を併せることで、データと計算機さえ十分に用意することができれば、ディープラーニング技術は多くの課題に対して十分な精度で推論できる可能性を持つ技術であるということが示唆されます。実際に例えばBERTやGPT3と呼ばれるディープラーニング技術を用いた推論器は、非常に多くのデータや計算機資源を投入することで、機械翻訳や文書要約といった複数の課題で非常に高い精度を実現しております。

 

(自然言語処理領域におけるディープラーニング技術の推論精度の限界)

 逆に、データを十分に集めることが現実的ではないようなケースでは、精度向上には限界があるとも言えます。特に自然言語処理と呼ばれる、言葉を扱うような応用領域では、本質的に推論に必要なデータを十分確保することが難しい場合が多いと考えられます。

 例えば、『私はリビングにいます。私はリモコンを手に取りました。私は寝室に移動しました。』という文章があった際に、リモコンがどこにあるか推論することを考えます。人間であればリモコンは寝室にあるということは明らかに分かりますが、『手に取って移動すると手に取ったものも同様に移動する』というデータがないと、計算機には正しい推論が行えません。しかしながら、そういったデータが現在あるいは近い将来に十分収集できるかというと、それは非現実的であるとpluszeroは考えております。

 このように、人間にとっては当然と思われるようなことであっても、計算機にとっては解くことが難しい事項が数多く存在するというのが自然言語処理領域の現状となっております。

 

(ディープラーニング技術による推論の解釈性の問題)

 精度向上以外の観点では、ディープラーニング技術は一般的に推論の根拠が人間に分かるように説明ができないということも、説明責任を果たす必要があるようなユースケースでは大きな問題となります。推論の根拠がよく可視化された解釈性の高いAIは、透明性や説明可能性の高いAIとも呼ばれております。

 XAI(注3)と呼ばれる分野として透明性や説明可能性の高いAIの研究が進められておりますが、精度面とのトレードオフがあることや、実用上要求される粒度での推論根拠を提示することがまだ難しいことがあり、中々実用には至れていません。

 

(ディープラーニング技術のその他の課題)

 他にも、個人情報やライセンス的に利用してはいけない情報等がデータに紛れ込むことで他者の権利を侵害してしまう可能性、特定の入力の際だけ異常な結果を返す(意図的な場合はバックドアと呼ばれます)可能性、データの偏りによって差別的な推論を行ってしまう可能性等、ディープラーニング技術にはビッグデータに依存して推論を構築する仕組みであるが故の問題が多く存在します。

(注) 1.BERTは自然言語処理領域を代表するディープラーニング技術による推論モデルの一つです。

2.GPT3もまたBERT同様に自然言語処理領域での推論モデルの一つとなります。

3.XAIは、eXplainable Artificial Intelligenceの略で、アルゴリズムによって自動化された処理の過程を、人間が理解し検証できるようにした人工知能のことです。具体的には構築された機械学習モデルを解析することで推論根拠の抽出を試みたり、人間による推論過程自体を機械学習によってモデル化したりといったアプローチがあります。

 

 

(ナレッジグラフ)

 ナレッジグラフは、文章を概念毎の要素に分解後、分解された概念それぞれを「対象(点)」として、それらの「対象」を関係性に応じて「辺(線)」で結びグラフ構造にした知識基盤を利活用し、推論を行うアプローチとなります。


 

 ナレッジグラフの利点として、ディープラーニング技術では困難な推論の高い解釈性を実現することが可能です。例えば図の例では、『pluszeroはどのような街にあるか』という質問に対して、『pluszeroは世田谷区北沢にある』『世田谷区北沢の街の名は下北沢である』従って『pluszeroは下北沢という街にある』と推論過程を可視化することができます。

 ナレッジグラフを利用した推論技術も人手で構築・管理されたテーマ内では人間のような推論が実現できることから、AI(人工知能)とみなされております。ナレッジグラフを用いて実装されたAIは第二世代AIと呼ばれております。

 

(ナレッジグラフの課題)

 ディープラーニング技術に代表されるビッグデータに基づく手法と比べ、ナレッジグラフでは一つ一つ手作業で知識基盤を構築していく必要があります。そのため、精度の向上に膨大な工数が必要となる傾向があり、実用に足る精度を出すために必要な人員コストが実用上大きな課題になります。ナレッジグラフに機械学習を融合することでこの問題の解決を目指す研究も行われておりますが、ナレッジグラフが本来持っている解釈性を維持したまま精度を高めるような仕組みを見出すには至っていません。

 

(ディープラーニング技術、ナレッジグラフ双方の課題)

 ディープラーニング技術、ナレッジグラフのいずれにおいても、一般的には推論ロジックは一度構築された時点で固定化し、状況や文脈に応じてより適切な推論に変更するといった柔軟性を実現することは難しいです。

 

 

(AEIのアプローチ)

 AEIは、ナレッジグラフを基礎に、次の3つの拡張を行ったものとなります。

①ナレッジグラフの概念(グラフ上の点)の意味を表現するデータベースを保持すること

②データベースに存在しない概念が現れた際には新しく意味を定義する仕組みを保持すること

③データベースに存在する概念に対しても意味を更新する仕組みを保持すること

 これらの拡張を一部ディープラーニング技術のようなデータ駆動(注1)の手法を取り入れながら行うことで、ナレッジグラフの課題であった、推論効率(注2)と動的更新性(注3)を高めることが可能であり、ディープラーニング技術とナレッジグラフの双方の限界である精度と解釈性のトレードオフを現実的に超越できる拡張性をAEIは備えていると考えております。

(注) 1.データ駆動とはビッグデータに基づいて推論ロジックを構築する方式で、ディープラーニング技術のほかにもさまざまなものが存在し、一長一短な性質があるため適宜最適なものを選定する必要があります。

2.推論の効率が向上すれば、少ないデータから多くの推論が可能になるため、ナレッジグラフで必要な膨大な工数を抑えることができます。①具体から抽象を一般化する(ディープラーニング技術を活用)こと、②明示的で説明可能な状態で意味を表現すること、③情報を極力欠落させないこと、④同じ意味であれば同じ表現となること、⑤文脈を保持すること、の5条件を満たす仕組みを保持することで推論効率の向上を実現します。

3.動的更新とは、AIが特定のタスクを遂行する中で、AI自体の情報を随時更新していくことを指しており、(ディープラーニング技術、ナレッジグラフ双方の課題)で指摘したとおり、大部分のAIは動的更新されません。

 

c. AEIを用いて実現を目指すサービスの内容

 pluszeroは、AEIのコンセプトの下、そのサービスとして「仮想人材派遣」を開発・提供を行っております。
 「仮想人材派遣」は、「ユーザーから見て人間が対応しているように感じる対話システム」である「仮想人材」を、実世界で人材を派遣しているような形で、メール・電話・チャット・テレビ会議・ロボット等を通して提供するサービスです。「仮想人材」は、特定のジャンル(限定された業界・業務範囲)において知識を持つことで、意味を理解した上で回答することが可能になります。
 pluszeroは、対話システムのサービスレベルをpluszeroの独自基準である「理解度レベル」(注1)及び「コミュニケーションの自動化レベル」(注2)で評価しており、pluszeroが実現を目指している「ユーザーから見て人間が対応しているように感じる対話システム」に必要な「理解度レベル4」及び「コミュニケーションの自動化レベル4」を3年から5年のスパンで実現したいと考えております。

(注) 1.「理解度レベル」

ある限定された物事に対する理解の深さの度合いを測るためのpluszeroの独自基準です。

レベル0

物事を知らない

レベル1

(断片的に)知っている

レベル2

(一とおり)読んだことはある

レベル3

(自分なりに)話すことができる

レベル4

(理解したうえで)第三者に伝えることができる

レベル5

(理解したうえで)第三者に教えることができる

 

2.「コミュニケーションの自動化レベル」

自動車における自動運転の基準に相当するコミュニケーションの自動化の度合いを測るためのpluszeroの独自基準です。

レベル0

すべて人が対応

レベル1

選択肢のみボットが表示

レベル2

限定タスクの定型表現のみボットが対応

レベル3

限定タスクの定型・非定型表現をボットが対応

レベル4

特定ジャンル内の全タスクをボットが対応

レベル5

全タスクをボットが対応

 

 

 

 なお、「コミュニケーションの自動化レベル」の各段階における人間の関与度合いと対応内容、仮想人材が持つ「理解度レベル」及びボットが対応可能な業務の一覧は以下のとおりになります。


 

d.「仮想人材派遣」を支える中核技術及びAEIに関する特許戦略

 「仮想人材派遣」には、pluszero独自の技術である「N4」、「PSFデータ」、「パーソナライズ要約」という3つの中核技術があり、「N4」を中心に以下の利用関係にあります。


 

 「N4」とは、Neo Non-loss Normalized Networkの略であり、自然言語を機械が処理可能な形に変換した際の意味の表現形式であります。「N4」の特徴としては、自然言語から変換する際に、自然言語の文章において人間が認識する情報全体(文章の意味)を欠落させずに表現でき、かつ表現の多様性を吸収し、同じ意味であれば同じ形で表現することができる点にあります。「仮想人材派遣」、「パーソナライズ要約」を実現する際には基本的に文を「N4」形式に変換すること、意味のデータベースである「PSFデータ」を動的に更新する際に「N4」形式の文を活用することからも、各技術の実現のために有効性の高い技術となっております。

 「PSFデータ」とは、Parametric Semantic Frameの略であり、単語等の持つ意味をパラメータ形式で表現したデータベースである「共通辞書的なPSFデータ」と知識・経験・個性など知性に関する情報を「N4」の形で表現し、集計、集約したデータベースである「仮想人材の知性的なPSFデータ」の2種類により構成されております。「PSFデータ」は、主に自然言語を「N4」形式に変換する際や、「仮想人材派遣」や「パーソナライズ要約」において「N4」形式の文を意味が類似する別の文に言い換える際に用いられます。

 「パーソナライズ要約」とは、「N4」及び「PSFデータ」を用いた、対話相手の利用可能語彙に応じた要約・言換技術であります。具体的には、ある文を「N4」形式に変換した後、「PSFデータ」及び相手の利用可能語彙の情報を基に、対話相手の利用可能語彙に変換する仕組みとなっております。

 AEIに関する知的財産戦略としては、3つの中核技術(N4、PSFデータ、パーソナライズ要約)を活かした仮想人材派遣についての特許を取得済であります。中核技術の個別特許については、今後、分割出願・申請により取得予定でございます。また、米国・EU・中国へ特許を国際展開する計画もあり、PCT出願済(注1)でございます。

(注) 1.PCT出願は、特許協力条約に基づく国際出願であり、日本国特許庁等の指定官庁に対して出願手続きを行うことにより、条約加盟国全てに同時に出願をしたのと同じ効果が得られるものでございます。

 

e. AEIライセンス契約の内容及び今後の収益獲得の方向性

 pluszeroは、「仮想人材派遣」の実現に向けて複数の業界のパートナー企業と業務提携を行い、「仮想人材派遣」関連技術のPoCや技術を利用した新規事業の立上を試みております。さらに、2022年4月からはライセンス供与契約に基づき「仮想人材派遣」関連技術に関する情報の提供や開発ライセンス・利用ライセンスの供与を行っております。

AEI活用サービスとして、①AIコールセンター「miraio」、②AI商談シミュレータ―「BrainPlus」、 ③AIと人間の協働プラットフォーム「AEIDesk」をリリース済みであり、上記以外にも、会社や事業の成長へのインパクトが大きい分野に対して、新規ソリューションを開発中でございます。


今後も、「仮想人材派遣」を支える中核技術のAPIとしての提供、AEI技術を組み込んだSaaSの展開、AEI技術を用いたサービスを広く各社が開発可能とするAEIのPaaS化、又はOEMとして提供していくことを計画しております。

 

 

④事業系統図

 pluszeroの事業系統図は次のとおりであります。


 


有価証券報告書(2023年10月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 本書提出日現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてpluszeroが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 pluszeroは「ソリューション提供事業」の単一事業を展開しており、その対象の事業領域は、主に人工知能分野(AI)となります。事業を推進する上での方針として、収益の「継続性」と「高成長性」を実現することを重要視しながら、事業ポートフォリオを組んでいます。「ソリューション提供事業」における「ソリューション」の提供形態と収益の「継続性」と「高成長性」の関係は、具体的には下記の表のように対応しております。

大分類

ビジネス概要

継続性

高成長性

プロジェクト型

 

・顧客の経営問題の解決や課題の達成のための相談と具体的なサービス・システムの設計、開発及び保守運用までをワンストップで提供

・顧客の要求仕様を満たすサービス・システムをプロジェクト単位に契約して契約の期間内に納品・顧客の経営問題に対して中長期的にコミットしながらエンジニアやコンサルタントの稼働やノウハウを安定的に提供

 

サービス型

 

・業務提携先に対する「仮想人材派遣」関連技術に関する技術情報の提供や開発ライセンス・利用ライセンスの供与や関連事業・サービスの立上支援及びAEI基礎技術をAPIとして提供

・業務提携の重点分野としては「コールセンター」、「メンテナンス」、「広告・メディア」、「製造業」を想定

 

 

 pluszeroは、「継続性」・「高成長性」を重要視する中で、現在までの経営状況として、プロジェクト型の方向性に関しては、第8期以降も「継続性」を高めて安定性の高い収益を拡大していくこと、また、サービス型の方向性としては、サービスを本格的に立上げ、「高成長性」の収益を拡大していくことが、事業運営の中で特に重要視していくべき課題だと認識しております。研究開発の状況については、「第2 6 研究開発活動」で詳述します。

 売上高は創業以来、前年対比で堅調な成長を示しております。事業運営の中で顧客との関係性構築を重視しつつ、研究開発等を安定的に行うことでサービス型売上比率及びAEI関連比率を高めることで、安定的な収益基盤構築を目指し、企業価値の最大化を図ってまいります。


 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 pluszeroは収益の「継続性」と「高成長性」の実現のために、「売上高成長率」、「売上総利益率」を経営指標として管理しております。また、「売上高成長率」、「売上総利益率」の管理を通して、高いレベルの「継続性」、「高成長性」の実現のために、参考指標として、上記の「AEI関連売上」、「サービス型売上」の比率についても、モニタリングしております。

 具体的には、以下の3点の視点で方針を決定し、その上で、方針の達成状況を判断しております。

①「売上高成長率」を一定以上にし、「継続性」、「高成長性」の水準を一定レベル以上に維持

②「売上総利益率」を高い水準で維持しながらAEIに投資を継続することで、「AEI関連売上」、「サービス型売上」の比率を増やし、中長期的に「高成長性」を実現

③「営業利益」に関しては、額・率ともに中長期的な最大化を目標とし、短期的にはAEIへの投資計画に合わせて柔軟に対応

 

(3)経営環境及び戦略

AI領域においては、世界ではAI市場全体で2021年に34兆円規模に達するという推計(IDC:「IDC Forecasts Improved Growth for Global AI Market in 2021」2021年2月23日発表)や、国内でも2030年に2兆円を超える推計(富士経済:「2019 人工知能ビジネス総調査」」2019年6月7日発表)があります。また、総務省の平成29年度版の情報通信白書では、IoT・AIの経済成長へのインパクトとして実質GDPを2030年に132兆円押し上げる効果があることが明らかにされております。

 国内の労働環境をみても、10年から20年のスパンで多くの労働者が不足していくことが各種統計で推計されております。具体的には、パーソル総合研究所は2018年10月23日発表の「労働市場の未来推計 2030」の中で、2030年に644万人不足すると推計し、みずほ総合研究所は2017年5月31日発行の「みずほインサイト」の中で、2020年と比較した際に、2030年で524万人、2040年では1,136万人の労働力が減少すると推計しております。

 また、国税庁が2019年に発表した「民間給与実態統計調査」の中で、平均年収の額は436万円となっております。二つの推計に基づくと国内だけでも、労働者の不足数×平均年収の形での概算により、10年から20年のスパンでは、約30兆円~50兆円の何らかの形で対処すべき労働者市場が存在すると捉えることができます。

 そのような環境下で、弊社が研究開発、並びにサービス開発を進めている「仮想人材派遣」に対する社会的要請は極めて高いと認識しております。「仮想人材派遣」はAEIのコンセプトの下、特定のジャンルの中に限定した際に人間のようにタスクをこなせるAIを具体化した技術であり、10年のスパンでの実現性が見込まれていることから、「仮想人材派遣」のTAM(Total Addressable Market)(注1)は、AEIの高い相互理解が価値を発揮し、物理的な身体を持たなくても業務を完結しやすい情報通信業と教育、学習支援業の専門的・技術的職業従事者と、全産業の事務従事者と販売従事者がターゲットとした場合、TAMの累計は約94兆円となります。なお、市場規模は、職業分類及び産業分類に応じた人数に対して平均年収を乗じて計算しております。

 そして、「仮想人材派遣」の技術開発のレベル向上が進んでいく中で、対応可能な仕事のジャンルが増えてきて、SAM(Serviceable Available Market)(注2)は、TAM×仮想人材派遣が対応できる業務の割合を乗じることで、約25.7兆円となると推察しております。そして、その流れの中で、重点的にイノベーションを起こす分野として、製造業、メンテナンス業、メディア・広告業、コールセンター業を選定して、そのマーケットに対して参入するための事業パートナーと業務提携し、かつ、AEIによる差別化を確立することによって、SOM(Serviceable Obtainable Market)(注3)の拡大を具体化することを試みております。

 また、最近、発表されたAIの5~10年スパンでの未来戦略を扱ったものとして、2021年2月8日刊行の「次世代AI戦略2025」や2021年6月15日実施のNEDOのシンポジウムの「人とAIの共進化に向けた今後10年間のAIアクションプラン」がございますが、いずれも「自然言語処理分野」を中心とした内容となって、AIの次の主戦場が、AEIのターゲットである「自然言語処理分野」というのが鮮明になってきております。これは、pluszeroが時代を先取りした良いポジショニングに位置していることの何よりの証拠だとpluszeroは捉えております。

 そういった流れの中で、pluszeroは、「差別化されたサービスを開発して提供」という意味においては、創業以来、意味理解を中心とした自然言語処理分野に対して重点投資を継続しており、今後も当該領域における絶対的なリーダーを目指して戦略的に取り組んでまいります。

(注) 1.TAM(Total Addressable Market)ある市場の中で獲得できる可能性のある最大の市場規模、つまり商品・サービスの総需要のこと

2.SAM(Serviceable Available Market)TAMの中でターゲティングした部分の需要。国勢調査の結果の従業上の地位(8区分)、職業(大分類)の数字に基づいて、「労働者派遣事業所の派遣社員」と「雇用者 パート・アルバイト・その他」の合計により、補完的雇用形態の比率を算出し、TAMの数字に乗じて計算しております。

3.SOM(Serviceable Obtainable Market)実際に商品・サービスをもって市場に参入した時に、実際にアプローチして獲得できるであろう市場規模

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①優秀な技術陣の採用及び育成

 pluszeroでは顧客の課題解決の最有力の手段は、「優秀な技術陣の採用・育成」だと捉えております。優秀な人材をインターンとして積極的に受け入れており、育成・抜擢を継続して行っております。その結果として、現時点でAIやITなどの技術系に対応できる人材の割合は大多数を占め、大学院生以上の人材も多く在籍しております。学習力に長けたメンバーが数多く在籍しており、世の中の技術的なイノベーションや法的規制等による変化が劇的になればなるほど、pluszeroの強みが生きてくると認識しております。また、優秀な技術陣の確保により、新たに求められる技術への追随を短期間で行うことができ、組織としての競争力を維持することが可能となります。そのため、人材の採用及び育成はpluszeroとして重要な意味をもっており、採用・育成に係る投資を継続的にしてまいります。

 

②営業体制の強化

 顧客ニーズを明確に把握し、AIを用いて顧客の課題解決を行うためには、技術面・ビジネス面に知見の深い人材が必要となります。今後の事業の成長合わせた営業体制の維持・構築が必要となることから、技術面・ビジネス面に知見のある営業人材の積極的な採用及び営業ノウハウの仕組化への投資を行ってまいります。

 

③事業開発及び研究開発活動への対応

 今後の持続的な成長のためには、事業開発及び研究開発への投資を積極的に行っていくことが必須であると認識しております。AEIを中心とした自社サービスの展開(サービス型)と、他社のニーズに応えたソリューション提供(プロジェクト型)のバランスをとった事業ポートフォリオの構築が必要となります。そのため、事業活動により得られた営業キャッシュフロー等を資金源として、プロジェクト型サービスを安定的に成長させつつ、AEIを用いた事業開発及び研究開発活動に積極的に資金を投資してまいります。

 

④健全な財務基盤の構築

 優秀な人材の採用及び育成、事業開発及び研究開発活動への対応を行うために、事業資金の安定的な確保が必要不可欠であると考えております。pluszeroのソリューション提供事業の「プロジェクト型」においては、高付加価値案件の提供により、高い売上総利益率に基づいた事業開発及び研究開発等への再投資のサイクルが機能しており、資金確保については、自己資金又は営業活動によるキャッシュフローから充当していくことを基本方針としております。ただし、今後事業拡大に向けた投資資金需要に対応すべく、金融機関からの借入、エクイティファイナンス等で資金の調達していくことを検討しております。
 

⑤セキュリティ体制の強化

 pluszeroは案件によっては、顧客の重要情報等を取り扱うことが多くございます。そのため、pluszeroの市場からの信頼性確保のためにも、厳重なセキュリティ体制の構築は必須であると認識しております。セキュリティ体制強化のために、より厳重性の高い開発環境の構築や社内研修の拡充等を積極的に進めてまいります。

 

⑥内部管理体制の強化

 pluszeroの今後の継続的な成長のためには、事業の成長に合わせてコーポレート・ガバナンスや内部統制、内部管理体制を強化していくことが重要であると認識しております。そのためにも、社内研修の拡充や、三様監査の連携強化、内部監査の厳密化等を積極的に進めてまいります。

 

SDGs(持続可能な開発目標)への貢献

 pluszero技術及びソリューションにおいて、各産業の課題解決を行うことはSDGs(持続可能な開発目標)課題とも密接に関連していると考えております。具体的には、pluszeroのソリューション提供事業において、「すべての人に健康と福祉を」「4.質の高い教育をみんなに」「8.働きがいも経済成長も」「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」の課題とpluszeroソリューションが密接に関連していると認識しております。pluszeroの事業活動の拡大に伴い、AIを用いて顧客の事業課題の解決を推進することにより、より深く広範にSDGs課題の解決につながると認識しており、より具体的な課題解決を目指してまいります。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在においてpluszeroが判断したものであります。

また、pluszeroにおけるリスクの把握及び管理する体制は、後述の「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバ ナンスの状況等」に記載のとおりであります。

 

(1)イノベーションへの対応について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大
 pluszeroが事業を展開するIT業界においては、イノベーションのスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づく新機能の導入等が行われております。pluszeroのサービスは、pluszeroの自然言語処理、機械学習、ITシステム開発とpluszeroの独自データを組み合わせることにより、今後も競争力のあるサービスを提供できるように取り組んでおります。pluszeroのサービスは現在、既存顧客等からの紹介等による安定した新規受注を受けており、高い顧客継続率を維持しておりますが、予想以上の急速なイノベーションや代替技術・汎用的な競合商品の出現等により、pluszeroのサービスが十分な競争力や付加価値を確保できない場合等には、新規受注の減少や顧客契約継続率の低下によりpluszeroの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 
(2)法的規制等によるインパクトについて(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大
 現在、日本国内においてインターネットに関連する主要な法規制は電気通信事業法となっておりますが、インターネット上の情報流通やEコマースのあり方についても様々な議論がなされている段階であります。pluszeroが営むインターネット関連事業そのものを規制する法令は本書提出日時点において存在しませんが、今後、インターネットの利用者や関連するサービス及び事業者を規制対象とする法令等が制定される他、既存の法令等の解釈の変更があった場合、pluszeroの事業が制約され、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 
(3)景気動向の変動によるインパクトについて(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大
 企業を取り巻く環境や労働人口減少に伴う企業経営の効率化などの動きにより、pluszeroの関連市場は今後急速に拡大すると予測されるものの、その一方で、企業の景気による影響や別の各種新技術に対する投資による影響を受ける可能性があります。pluszeroの事業を展開する市場への影響が想定を超えて長期化する等、経済情勢の変化に伴い事業環境が悪化した場合、pluszeroの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
 
(4)事業開発の確実性について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大
 pluszeroのサービスは、商品特性ゆえに幅広い産業に対して提供することが可能であります。今後も引き続き、保安や広告・説明コンテンツの校正校閲やコールセンター市場のみならず、他の産業にも積極的に参入し、新サービス及び新規事業に取り組んでまいります。但しこれにより、システムへの投資や人件費等による追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。また、新規事業の拡大・成長が当初の予測どおりに進まない場合、pluszeroの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 
(5)採用及び育成について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大
 pluszeroは、事業の拡大に伴い、自然言語処理、機械学習、ITシステム開発の各々に対応可能なエンジニアやマネージャーの獲得・確保・育成を進めております。更に、大学生を中心とするインターン生に関しても、日進月歩で技術革新が進むAI分野において、最新の知見を有しており、pluszeroの技術を支える重要な存在であることから、継続的な採用・育成を進めております。また、従業員の働きやすさを重視した業務環境の整備(テレワーク等)を積極的に行うことで、人材の外部流出防止にも努めております。しかしながら、事業規模の拡大に応じたpluszero内における人材育成、外部からの優秀な人材の採用等が計画どおりに進まず、必要な人材を確保することができない場合には、pluszeroの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

 

(6)システムトラブル等について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
 pluszeroは、サービス及びそれを支えるシステム、並びにインターネット接続環境の安定した稼働が、事業運営の前提であり依存していると認識しております。従って、常時データバックアップやセキュリティ強化を実施しているほか、クラウドサービスへシステムを分散配置することで、安定的なシステム運用体制の構築に努めております。しかしながら、予期せぬ自然災害や事故によるインターネット通信網の切断や、予想外の急激なアクセス増加等による一時的な過負荷やその他予期せぬ事象によるサーバーダウン等により、pluszeroのサービスが停止する可能性があります。これまでpluszeroにおいて、そのような事象は発生しておりませんが、万が一サービスの安定的な提供が行えないような事態が発生した場合には、pluszeroの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)プロジェクトの採算悪化について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

 pluszeroのプロジェクト型案件は社内標準のマニュアルに基づき想定される工数から見積りを作成し、見積りの顧客提示前に部長・CTO等がレビューを実施する他、案件開始後もプロジェクトマネージャーと部長・CTO等が定期的に進捗を確認することで丁寧にプロジェクトを管理しております。しかしながら、特に大規模案件に関しては見積りの誤りや作業の遅れ等により超過コストが発生する場合がございます。このような事象が発生した場合、プロジェクトの採算悪化や納品遅延等により売上原価の増加や売上計上の遅れが発生して、pluszeroの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。


(8)法令遵守に関する体制について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
 pluszeroは、今後企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。そのためコンプライアンス規程を策定するとともに適宜研修を実施し、周知徹底を図っております。また、定期的にコンプライアンス・リスク管理委員会を開催し、pluszeroの運営に関する全社的・総括的なコンプライアンス管理の報告及び対応策検討を実施しております。しかしながら、これらの取り組みにも関わらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、今後のpluszeroの事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、pluszeroの企業価値及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)訴訟、係争について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 pluszeroでは、本書提出日現在において、業績に影響を及ぼす訴訟や係争は生じておりません。また、pluszeroは取引の契約締結に際して事前に契約条文の確認を行う等、トラブル等の未然防止に取組んでおります。しかしながら、pluszeroが事業活動を行う中で、顧客等からpluszeroが提供するサービスの不備等により、訴訟や係争が生じた場合には、pluszeroの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。これらが発生した場合は、臨時的な費用の発生やブランドイメージの悪化等により、pluszeroの事業展開及び業績に影響を与える可能性があります。

 
(10)知的財産権について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
 pluszeroでは、知的財産の取扱いについてまとめた知的財産管理規程を制定し、社内周知しております。また、pluszeroによる第三者の知的財産権侵害の可能性につきましては、調査可能な範囲で対応を行っておりますが、pluszeroの事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、pluszeroが認識せずに他社の特許を侵害してしまう可能性は否定できません。この場合、特許に関する対価(ロイヤリティ)の支払や損害賠償請求等により、pluszeroの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
 

(11)機密情報について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
 pluszeroは、一部の案件につき、業務上、顧客の保有する機密情報等を知りうる可能性があります。pluszeroでは、顧客と共にセキュリティ体制の強化を図ることはもとより、社内においても情報セキュリティに関する各種規程を整備・運用し、役職員への教育研修等を通じて、情報及び情報機器の適正な取扱いを浸透させるとともに、ネットワークセキュリティ等を強化することで、顧客が保有するデータの徹底的な管理やpluszeroシステムのデータ漏洩への対策を進めております。

 

 

(12)小規模組織であることに関して(発生可能性:大、発生時期:短期、影響度:中)

 pluszeroの持続的な企業価値の構築のため、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識しております。pluszeroは小規模な組織であるものの、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するために、現在の規模において最適と考えられる内部管理体制や業務執行体制を構築しておりますが、規模の拡大及びサービスの多様化に応じて適切な内部管理体制や業務執行体制を適切に変化させることができない場合、pluszeroの業績及び事業運営に影響を与える可能性があります。pluszeroでは、今後の業務量の増加及び業務内容の多様化に対応するため、組織規模を適切に把握し、組織体制の見直し、人員の増強及び業務の自動化、効率化によって、内部管理体制及び業務執行体制の一層の充実を図っていく方針であります。

 

(13)社歴が浅いことに関して(発生可能性:大、発生時期:短期、影響度:中)

 pluszeroは2018年7月に設立された社歴の浅い企業となります。pluszeroはIR・広報活動などを通じて経営状態を積極的に開示していく方針でありますが、pluszeroの過年度の経営成績は、決算期変更をしていることや、事業譲受を経て組織体制を大幅に変更していることからも、期間業績比較を行うための十分な分析材料とはならず、このため今後の業績等の将来的な予測における基礎情報としては不十分である可能性があります。

 

(14)pluszero株式の流動性について(発生可能性:中、発生時期:短期、影響度:中)

 pluszeroの株主構成は、事業法人及びpluszero役職員が中心となっており、本公募及び売出しによってpluszero株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、㈱東京証券取引所の定める流通株式比率は当事業年度末において34.0%となっております。今後は、pluszeroの事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、役員・事業会社様への一部売出しの要請、新株予約権の行使による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、pluszero株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりpluszero株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。

 
(15)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:高、発生時期:短期、影響度:小)
 pluszeroでは、pluszeroの役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しており、当事業年度末(2024年10月末)現在における自己株式を除く発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は6.0%となっております。これらの新株予約権が行使された場合、pluszeroの1株当たりの株式価値が希薄化し、既存株主が有する株式価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。
 
(16)配当政策について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
 pluszeroは、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しております。しかしながら、pluszeroは現在、成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指すことが、株主に対する最大の利益還元につながると考えております。将来的には、各期の経営成績及び財政状態を勘案しながら株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、本書提出日現在において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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