POPER(5134)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


POPER(5134)の株価チャート POPER(5134)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

(1)ミッション

POPERは、少子化や慢性的な労働力不足に直面する教育業界において、「『教える』をなめらかに~みんなの“かわる”に寄り添う~」をミッションに掲げ、教育現場における本質的な価値創出を阻害する構造的課題の解決を目指しております。

現在の教育現場では、講師等(注1)が煩雑なバックオフィス業務に追われ、生徒一人ひとりと向き合う時間や心理的な余裕が不足しているという課題があります。POPERは、学習塾を中心とする教育事業者等(注2)が抱えるアナログな業務プロセスを、教育事業者等向けSaaS(注3)型業務管理プラットフォーム「Comiru」及び「BIT CAMPUS」を通じてデジタル化(DX)(注4)することで、現場の生産性を向上させております。これにより、講師等が本来の価値である「教える時間」に専念できる環境を創出しております。

2025年1月に迎えた創業10周年を契機として、POPERは創業当時からのビジョンをさらに進化させ、ミッションを「『教える』をなめらかに~みんなの“かわる”に寄り添う~」へと刷新いたしました。これは、業務の効率化という「手段」の提供に留まらず、教育を通じて生徒、保護者及び講師等のステークホルダーの皆様にポジティブな変化をもたらすという価値へのコミットメントを明確にしたものです。

POPERは、「教える」という行為の本質は、講師等と生徒の関係性にあると考えています。このミッションのもと、学習塾領域で培った知見を習い事教室や学校領域へと横断的に展開し、教育に関わる全ての人の可能性を最大化する「教育プラットフォーム」の構築を推進してまいります。

なお、POPERの事業は、教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

 

(2)サービス概要

POPERは、学習塾を中心とする教育事業者等のバックオフィス業務における生産性向上及び、教育の質の根幹となるコミュニケーションの最適化を実現するSaaS型サービスを開発・提供してまいりました。

中核サービスであるSaaS型業務管理プラットフォーム「Comiru」(2015年12月リリース)は、教育事業者等の煩雑なバックオフィス業務の効率化のみならず、保護者との円滑なコミュニケーションをデジタル化し強化する機能を有しております。

POPERは「Comiru」を基盤とし、顧客の多様なニーズに応えるべく、以下のとおり、機能拡充とサービス領域の拡大を推進してまいりました。

機能拡張サービス

2020年には、「Comiru」と連動する形で、オンライン授業および自宅学習の支援に特化した「ComiruAir」、並びに講師等の労務管理・コミュニケーションを支援する「ComiruHR」をリリースし、教育現場のデジタル化を多角的に支援する体制を構築しました。

M&Aによる顧客基盤の承継

2024年5月には、株式会社ティエラコムより、長年の実績を有する学習塾経営支援システム「BIT CAMPUS」の事業を承継しました。これにより、強固な顧客基盤を獲得するとともに、幅広いユーザーニーズに対応する体制を強化しております。

フィンテック領域への展開

2025年1月には、教育事業者等の大きな経営課題である請求・決済業務を効率化する「ComiruPay」をリリースしました。本サービスは、利便性の向上を通じて既存顧客の利便性を高めるだけでなく、決済手数料を通じた新たな収益源の構築と、スイッチングコスト(他社サービスへの乗り換え障壁)の向上に寄与しております。

これらのサービス群を有機的に連携させることで、教育事業者等の経営効率化を全般的に支援する「教育プラットフォーム」としての価値提供をさらに加速させてまいります。

各サービスの収益モデルは以下のとおりです。

サービス名

プラン名

初期費用

月額費用①

(単価)

月額費用②

(基本料金)

追加料金

30,000円

(教室単位)

300円/生徒

応相談

500円/生徒

 

30,000円

(教室単位)

3,000円~

(3,000分)※

500円

(500分)

 

300円/講師

決済手数料

58円/件

500円

(教室単位)

口座登録手数料250円/件

 

100,000円

(法人単位)

858円/生徒

※分数カウントは参加生徒と講師全ての利用時間の合算となります(例:60分の授業に講師1人、生徒3人参加の場合は240分利用)。

 「Comiru」サービスの収益モデルは、教育事業者等がサービス導入時の初期費用、及びその後利用生徒ID数×ID単価に応じた月額費用によって構成されております。

 

① SaaS型業務管理プラットフォーム「Comiru」

バックオフィス業務の効率化及び保護者とのコミュニケーション強化のために、教育事業者等に活用して頂くSaaS型サービスです。教育事業者等における利用生徒のID数に応じて利用料を頂戴しております。

教育事業者等は、以下の機能を活用することにより、バックオフィス業務に費やした作業時間や関連コストの削減が期待できます。また、各種経営数値を迅速に集計することができるようになり、早期の意思決定ができるようになります。

さらに、教育事業者等は、「Comiru」を通じて保護者向けには生徒の教育事業者等での勉強の様子や進捗、今後の学習計画、及び教育事業者等からのお知らせ等を従来の手紙配布よりもタイムリーに配信することが可能となり、保護者満足度の向上に繋がることが期待できます。

本書提出日現在において、「Comiru」は、教育事業者等の事業規模、利用されたい機能に応じて、「Comiru FREE」、「Comiru BASIC」及び「Comiru PRO」の3プランを提供しております。「Comiru FREE」に関しては、デジタルツールを初めて導入する教育事業者等向けに提供する無料のサービスであり、Web申込み(エントリーフォーム)の作成、見込み顧客管理、口コミ収集&掲載などの生徒集客機能にフォーカスしたサービスです。「Comiru PRO」に関しては、大手教育事業者等向けに基幹システムの機能を提供するサービスであり、一般的に在籍生徒・契約情報・問い合わせ数、請求情報、退塾数、弟妹通学率など、多岐に渡るデータを各教室で保有・管理していましたが、全データを1つのサービスで包括的に本部が一元管理することで、各教室のデータをリアルタイムで集計することが可能となりました。その結果、教室間での数値比較を通じて、状況の芳しくない教室のフォローが可能となります。

これらにより、導入教育事業者等における業務時間の短縮と運営コストの低減、経営の意思決定の迅速化、及び保護者とのコミュニケーション強化による満足度の向上を実現することが可能となります。

●コミュニケーション機能:

専用アプリ&LINE連携

専用アプリやLINEとの連携で教育事業者等からの連絡・共有事項を保護者のスマホに直接伝達

指導報告書・お知らせ

テンプレートを使うことで、品質を落とすことなく手書きよりも早く簡単に指導報告書やお知らせを作成することができるほか、保護者の既読や未読等の閲覧状況も確認可能

入退室管理

教育事業者等による機器購入費やカード発行費は不要、生徒の入室・退室の情報を自動的に記録し、保護者と共有

面談予約記録・管理

入会時の面談や講習会前の面談など、保護者・生徒と実施した面談内容を記録・管理

●業務改善機能:

請求書

教育事業者等から保護者に送付する毎月の請求書を自動で作成。入金状況の確認や未入金の再依頼も対応可能

口座振替

保護者が授業料等の支払いをインターネット経由で口座引落しに設定した場合、教育事業者等から決済銀行への支払手数料を決済(注5)。教育事業者等と保護者の双方にとって面倒な書類の手続きも不要で、オンラインで完結

成績管理

生徒ごとのテストの結果をデータ管理。保護者にテスト結果のデータを報告することも可能。保護者による生徒の学校成績等の直接入力も可能であり、面倒な学校のテスト結果等の回収作業も容易

カード決済

クレジットカード決済にかかる決済代行業者等への支払手数料を最低1.7%(注6)で提供。これにより、教育事業者等が決済代行業者等と個別契約を締結する場合よりも安価な手数料水準でクレジットカード決済を導入可能。また、教育事業者等は請求書機能との連動で簡単に請求・管理することが可能

座席管理

授業のコマ管理をサポート。季節講習も座席自動配当でより教育事業者等の業務負担を軽減

分析

保護者のお知らせや指導報告書の閲覧情報、生徒の遅刻・欠席、学習進捗及び宿題の提出状況等の利用状況を詳細にデータ化。教育事業者等へのアラート機能の設定により、退会傾向のある生徒を早期に発見し、ケアすることが可能

学習進捗管理

各学習計画・科目、教材ごとの学習時間やその進捗を管理し、学習計画に関して講師と保護者・生徒のコメントのやり取りが可能。

共同購買

コピー用紙や文房具など教育事業者が教室運営に必要な各種備品を大手備品サプライヤーと連携して、割引価格にて購入できる。

●生徒集客管理機能:

見込み顧客管理

見込み顧客情報のデータベース化やステータス及びアクション管理が可能

口コミ収集&掲載

入会の決め手となる口コミを従来の手書きの口コミや講師の聞き込みによる方法よりも効率的・効果的に収集及び掲載することが可能

Web申込み

ホームページに申込フォームを設置することで電話のやり取りを介さず、見込み顧客への対応が可能

 

② オンライン授業・自宅学習支援サービス「ComiruAir」

オンライン授業及び生徒の自宅学習をサポートするSaaS型サービスです。教育事業者等における利用教室数及び利用時間に応じて教育事業者等から利用料を頂戴しております。

通常のWeb会議ツールの場合、個別生徒に合わせた画面共有やコミュニケーションが難しく、授業前後の連絡や報告も別システムを利用する必要があります。この課題に対し、教育事業者等は「ComiruAir」の以下の機能の利用及び「Comiru」との機能連携により、オンライン授業の利用だけではなく、授業の前後の業務をオンライン化することができ、より効率的なオンライン学習運営を実施することが可能となります。授業自体も生徒それぞれに合わせた画面共有やコミュニケーションが可能となり、講師等と生徒が1対1の個別指導に近い環境を実現することができます。また、生徒の自宅学習のサポートとして、動画コンテンツの視聴履歴の記録や理解度テスト、問題集の質疑応答も「ComiruAir」を通じて応対することが可能となります。

 

●オンライン授業機能:

個別対応

特定の生徒を指定して、その生徒のみと会話や画面共有、講師側からの音声切替等を行うことが可能

レッスン通知

教育事業者等でレッスン作成時に、生徒個別に授業のURLを送る必要なく、自動で生徒へ通知

オンライン面談

保護者面談の予約と実施及び記録は、全てオンライン上で実施

●自宅学習支援機能:

学習支援ルーム

生徒自宅学習時の質疑応答もオンラインで対応可能。また、対応履歴は保護者にも通知

動画レッスン

動画コンテンツを指定した生徒のみに視聴させ、視聴履歴の記録や理解度テストも実施可能

 

③ 講師等の労務管理・コミュニケーションサービス「ComiruHR」

講師等のシフト調整、給与労務の集計、及びこれらに関連するコミュニケーションを効率的に行うSaaS型サービスです。教育事業者等における利用講師等ID数に応じて利用料を頂戴しております。

教育業界の勤務形態に最適化されていない一般的な勤怠管理ツールの場合、教育事業者等に特有の授業種類別、作業種類別の賃金体系や授業時間と連動したシフト調整が難しく、アナログな集計・調整作業が必要となります。「ComiruHR」の以下の機能を利用することにより、他社の勤怠管理ツールではフォローしきれない講師等の勤怠管理や給与管理への「ComiruHR」による一元管理が可能となります。

●労務管理機能:

シフト管理&教室入退室管理

講師等のシフト集計から、授業単位での出勤記録、一日複数回の出退勤、事務作業時間記録などの教育事業者等特有の勤務体系に対応

講師等の給与計算のアシスト

コマ給、時間給等の学習塾特有の給与形態に合わせて給与計算の基礎となる支給額を自動で算出し、社会保険料や各種税金などの控除額を別途算出していただくことで、給与明細への反映や電子で送付可能

講師等連絡

講師等への連絡もスマートフォンから簡単送信。既読/未読が確認可能

 

④ 請求・決済管理サービス「ComiruPay」

教育事業者等の請求・決済業務を効率化するComiru独自の口座振替サービスです。教育事業者等における授業料・利用料等の集金件数に応じて利用料を頂戴しております。

塾・スクール運営において、毎月の請求業務は欠かせません。しかし請求業務には、請求書類の作成や手書きの申込書の記入、金融機関への届出といった煩雑な手続が多く、重い事務作業負担が課題となっています。また口座振替等の集金手数料は、1件1件は少額でも塾・スクール運営においては毎月相応の負担となります。

集金代行業者と提携したサービス提供により教育業界最安値水準の手数料を実現した「ComiruPay」をご利用頂くことで、決済コストの大幅な削減及び教育事業者の事務作業負担の軽減が可能となります。

●「ComiruPay」により解決できること

手数料コストの削減

業界屈指の決済手数料の安さを実現、塾・スクール運営にかかる決済コストを大幅に削減し、教育事業者等の成長を力強く後押し

保護者の口座登録の負担軽減

24時間いつでもスマホやPCから口座登録手続を完了できるため、金融機関への書類提出等の手間が一切不要。時間や場所を選ばずに手続を進められるため、忙しい保護者の満足度向上にも貢献

請求業務の効率化

請求書作成や未収対応などの手間を減らし、事務作業時間を大幅に削減。手入力ミスも防ぎ、講師等は生徒指導や保護者対応といった本来の業務に集中

 

 

⑤ 学習塾経営支援システム「BIT CAMPUS」

学習塾の営業支援及び業務効率化をサポートするSaaS型サービスです。教育事業者等における利用生徒のID数に応じて利用料を頂戴しております。

学習塾が事務支援機能を活用することで、講師を重い事務作業から開放されることを期待できます。また、営業支援機能を活用することで、各種営業活動や意思決定が効率的に行うことができます。

 

<事業系統図>

 

(3)「Comiru」サービスの特徴

① 教育業界に特化したサービスのUI/UX(注7)

教育業界の業務管理の特性、あるいは煩雑さから業界横断型のSaaS型サービスでは、最適な管理が難しく、UI/UX面において、改善の余地が残っている状況です。

POPERは、教育業界に特化したサービスであり、とりわけ教育業界の中でもバックオフィス等の業務が煩雑である学習塾業界にフォーカスして、サービスのUI/UXを進化し続けてまいりました。

具体的には、POPER代表取締役の栗原慎吾をはじめとする社内の学習塾経営経験者の知見に基づき、教育事業者の運営に最適な業務プロセスと各種機能や帳票のフォーマットを洗い出し、サービス化してまいりました。また、サービスローンチ後も、開発部門やカスタマーサクセス部門等を中心に、教育事業者等からの要望や改善要請を常にヒアリングし、絶えずアップデートし続けてきました。その結果、サービスローンチ当初は指導報告書の1機能のみの提供から、2025年10月末現在で教育事業者等の運営に必要な15機能まで拡大し、POPERサービスの月間解約率は0.6%(2025年10月末現在)に留めることができました。

② 教育事業者等の要望等に合わせたスピーディ且つ安定的な開発の実現

今日のデジタル経済の急速な発展により、様々な業界において、これまで作業効率化の手段であった情報システムが、重要な経営戦略の実現手段の一つとなりつつあります。これによりシステム開発は、コストパフォーマンスだけでなくタイムパフォーマンスも重要視されるようになり、POPERでは、少人数かつ短期間で情報システムを開発できるアジャイル手法(注8)を採用しております。

一般的にアジャイル手法は、ウォーターフォール型(注9)と呼ばれる従来型の手法と比較して、業務分析や要件定義等の上流工程に関する手法が定義されていません。このため、ウォーターフォール型と比較して、プロジェクトの管理が困難であることから、国内企業においては広く活用されていないのが現状です。

国内のシステムインテグレーター(注10)が提供する受託開発サービスの多くは、ウォーターフォール型のスクラッチ開発(注11)で実施されることが多く、アジャイル手法を活用する場合でもスクラッチ開発が採用されています。これは国内のシステムインテグレーターのほとんどが、これまでの豊富なシステム開発経験をもとに、ゼロから情報システムを作り上げるスクラッチ開発の膨大なノウハウを蓄積し、それらを活用したシステム開発を実施していることが要因であると考えられます。

POPERでは、教育事業者等からの要望や改善要請のヒアリングを常に行い、POPERサービスに欲しい機能や足りない機能などの情報収集を欠かさず、その要望等をスピードとテストを重視したアジャイル手法による開発で、且つアジャイル手法に不足している上流工程とテスト工程の作業を標準化した安定的なアジャイル手法によるシステム開発を実現しています。

③ 教育業界における業務効率化・コスト削減及び売上向上への貢献

教育事業者等が「Comiru」を導入することにより、保護者への連絡や請求、授業編成等のバックオフィス業務にかかる作業時間を削減することができ、請求書の送付、口座振替及びクレジットカード決済費用等の支出の削減も期待できます。

また、教育事業者等の講師等は、上記業務効率化により捻出された時間を生徒への授業や、保護者とのコミュニケーションの活性化等の時間に充当することが可能となり、その取り組みにより、生徒及び保護者が教育事業者等に対して満足度の向上や信頼関係が構築され、生徒の継続学習期間の延伸、退塾率の低減が期待できます。

④ 教育事業者等に寄り添った価格設定とAPI化(注12)によるシステムの拡張性

従来の教育事業者等においては、個社ごとに独自のシステムを開発するしかありませんでした。しかし、独自のシステム開発は多額な開発コストとメンテナンスコストがかかり、IT投資の体力が限られる教育事業者等にとって、大きな負担となっていました。また、独自のシステム開発自体が難しい規模の企業においては、市販のソフトウェアにアナログのプロセスを加えて補う運用がなされてきました。こうした市販のソフトウェアは、価格的に安いものではなく予算の限られる学習塾には広く普及していなかったのが実情です。

POPERは、「Comiru」サービスを幅広い教育事業者等に利用して頂き、業務効率化を図って頂くために、生徒1名につき1IDを付与し、月額300円/ID(「Comiru BASIC」プラン利用時)とし、小規模の教育事業者等でも利用しやすい価格設定となっております。

また、教育事業者等の社内業務のための独自のシステムやソフトウェア開発にかかる負担軽減及びPOPERサービスの導入ハードルの抑制のために、「Comiru」サービスの各機能をオープンAPI化しております。これにより、教育事業者等が自社の業務プロセスに合わせて、必要な部分のみPOPERサービスを取り入れることができ、カスタマイズ開発を従来よりも簡単に行うことができます。

(4)「BIT CAMPUS」サービスの特徴

「BIT CAMPUS」は、学習塾業界に特化したサービスであり、大手学習塾の営業支援及び事務処理のノウハウを活かし、直感的で使いやすいUI/UXを提供しております。これにより、教育事業者等は、講師等を煩雑な事務作業から解放し、営業活動や意思決定を効率的に行うことができるとともに、教育成果の向上や経営の効率化を実現し、事業成長をサポートしております。

具体的には、「BIT CAMPUS」は以下のような機能を提供しています。

営業支援機能

顧客管理や営業活動の効率化を図るためのツールを提供し、営業担当者がより効果的に業務を遂行できるようサポート

事務処理自動化

出席管理や成績管理、請求書発行などの事務作業を自動化し、講師やスタッフの負担を軽減

データ分析機能

学習塾の運営に必要なデータを収集・分析し、経営判断をサポート。これにより、より効果的な教育プログラムの開発やマーケティング戦略の立案が可能

また、「BIT CAMPUS」はセキュリティ面でも優れており、個人情報の保護やデータの安全性を確保しており、教育事業者等は安心してシステムを利用することができます。さらに、導入後のサポート体制も充実しており、専任のサポートチームが迅速かつ丁寧に対応していることから、システムの導入から運用までスムーズに進めることができます。

以上の特徴を踏まえ、「Comiru」と「BIT CAMPUS」は、それぞれ異なる強みを持つことで、学習塾を中心とする教育事業者等の多様なニーズにきめ細かく対応し、成長をサポートしております。「Comiru」は、コミュニケーションと業務管理の一体化により、教室運営の効率化と生徒・保護者との連携強化を追求する事業者様に最適です。一方、「BIT CAMPUS」は、長年の学習塾運営のノウハウを基に開発されたシステムであり、特に学習塾経営のノウハウの獲得やWebテストを重視する事業者様にご支持を頂いております。

POPERは、これらのサービスを独立して展開することで、各教育事業者等の状況や課題に合わせた最適なソリューションを提供することを可能としています。これは、単一のサービスでは捉えきれない、教育業界特有の複雑なニーズに応えるための戦略であると考えております。

この事業戦略の有効性を示す重要な指標として、以下の経営指標を注視しております。これらの指標は順調に推移しており、POPERの成長を裏付けていると考えております。

 

項目

事業年度

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

有料契約企業数(社)

2024年10月期

1,349

1,423

1,634

1,689

2025年10月期

1,731

1,806

1,890

1,939

課金生徒ID数(千ID)

2024年10月期

354

360

426

444

2025年10月期

459

453

485

505

ARPU(円)(注13)

2024年10月期

51,516

49,615

54,476

54,365

2025年10月期

55,160

50,858

52,061

51,816

ARR(千円)(注14)

2024年10月期

833,954

847,228

1,068,173

1,101,862

2025年10月期

1,145,780

1,102,202

1,180,738

1,205,649

広告宣伝費/売上高比率(%)

2024年10月期

4.2

4.2

5.0

4.5

2025年10月期

3.2

3.9

3.8

4.9

顧客の解約率(%)

(注15)

2024年10月期

0.4

0.5

0.4

0.4

2025年10月期

0.4

0.5

0.6

0.6

売上総利益(千円)

2024年10月期

171,835

352,306

559,409

797,592

2025年10月期

263,010

527,416

781,207

1,044,392

営業利益率(%)

2024年10月期

5.3

5.0

3.9

6.8

2025年10月期

18.4

17.2

15.9

12.6

(注)1.「講師等」とは、学習塾や予備校の教員や教育機関の講師の他、講義を行う主体全般を指します。

2.「教育事業者等」とは、学習塾や予備校といった学習支援機関や教育機関の他、教育に携わる主体全般を指します。

3.「SaaS」とは、「Software as a Service」の略称で、IDを発行されたユーザー側のコンピュータにソフトウエアをインストールするのではなく、ネットワーク経由でソフトウエアを閲覧する形態のサービスです。

4.「DX」とは、「Digital Transformation」の略称で、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」(「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)Ver.1.0」経済産業省、2018年12月)を指します。

5.支払手数料は決済銀行に教育事業者等から直接支払いを行うため、POPERの収益への計上はされておりません。

6.クレジットカード支払手数料に関しては、クレジットカード決済機能を利用する教育事業者等から決済代行業者等に支払われる手数料であり、POPERの収益への計上はされておりません。

7.「UI/UX」とは、UIは「User Interface」の略称で、デザインやフォント、コンピュータシステムあるいはコンピュータプログラムと人間(ユーザー)との間で情報をやり取りするための方法、操作、表示といった仕組みの総称です。UXは「User Experience」の略称で、製品やサービスの利用を通じて得られる体験の総称です。

8.「アジャイル手法」とは、現在主流になっているシステムやソフトウェアの開発の手法のひとつであり、要件定義、設計、開発、テストといった開発工程を機能単位の小さなサイクルで繰り返す手法のことです。

9.「ウォーターフォール型」とは、1970年代に提唱された、大規模なシステム受託開発を行う場合の作業の流れのことであり、日本のシステム受託開発において主流となっている手法です。具体的には、まず作りたいソフトウェアの要求を全て定義して合意し、それを基に設計を全て行い、それに基づくプログラムを全て製造し、最後にそれらが正しく動作するかを検証する手法です。この手法は、作りたいソフトウェアの要求を最初に全て決定する必要があるため、要件定義後に発生する要求の変更に対応することができません。このためこの手法では、昨今の急速な社会環境の変化や技術の進化による要件の変化や新規追加に対応することが難しくなっています。

10.「システムインテグレーター」とは、主として情報システムの開発、運用などの業務をシステムのオーナーとなる顧客から一括して請け負う企業のことです。

11.「スクラッチ開発」とは、一般的に製品を開発する際に、すでに存在する何かを土台とせずにゼロから新たに作り上げることを指します。情報システム開発においては、システム全体をゼロから手作業でプログラミングを行うことで、新規に作成する、あるいは作り直すことを指します。

12.「API」とは、「Application Programming Interface」の略称で、ソフトウェアの機能を共有する仕組みであり、異なるサービスをAPIで連携することで、ユーザーの承諾のもとサービス間でのユーザーデータの共有等が可能となります。

13.「ARPU」とは、「Average Revenue Per User」の略称で、四半期末(期末)の「MRR」を有料契約企業数で除して算出。「MRR」とは、「Monthly Recurring Revenue」の略称で、対象月の月末時点における顧客契約プランの月額利用料の合計額(一時収益は含みません)です。

14.「ARR」とは、「Annual Recurring Revenue」の略称で、四半期末(期末)時点の「MRR」を12倍して算出しております。

15.「顧客の解約率」は、「月中に解約した有料契約企業数÷前月末時点での有料契約企業数」の月間解約率をベースとした直近12か月の平均月次解約率です。

16.「課金生徒ID単価」は、2024年10月期第2四半期より営業戦略上の観点から非公開としております。

17.上記経営指標の2024年10月期第3四半期より、吸収分割により承継した「BIT CAMPUS」サービスの実績が含まれております。


有価証券報告書(2023年10月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

POPERの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてPOPERが判断したものであります。

 

(1)経営方針

POPERは、「『教える』をなめらかに~みんなの“かわる”に寄り添う~」をミッションとして掲げております。このミッションに基づき、学習塾を中心とする教育事業者等の講師等が煩雑なバックオフィス業務に追われることなく本来の目的である「教える」に専念できるプラットフォーム「Comiru」を主軸として開発・運営を行っております。なお、POPERは「『教える』をなめらかに~みんなの“かわる”に寄り添う~」というミッションの実現に向けて、人員を増強して組織体制を整備するとともに、情報管理体制を強化し、「Comiru」及び「BIT CAMPUS」の安全性を担保する仕組みの改善、業界他社との連携等を通じて、同分野におけるサービス強化、新規事業の開発等に取り組んでいく方針であります。

 

(2)経営環境と経営戦略

① 経営環境

教育業界を取り巻く経営環境は、少子化による学齢人口の減少に伴い、市場全体が伸び悩むという厳しい状況にあります。そのため、教育業界では同業者間での生徒数確保に向けた競争が激化していくことが予測され、より一層の業務効率化と経営上の意思決定の迅速化が必要となり、POPER事業へのニーズは高まっていると認識しております。

国立教育政策研究所が2019年12月に発表した調査によると、日本の学校教育の授業におけるICT(注1)の活用率はOECD諸国の中で最下位と極めて活用率が低い実態が明らかになりました。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行により、パソコンやタブレットを利用したオンライン学習が普及し、政府のGIGAスクール構想によりICT教材の導入が進んでいます。このような変化の中、株式会社船井総合研究所が2021年10月に行った調査では、民間教育の業務管理市場のポテンシャル(ユーザーがICTを使用した場合の最大市場規模。以下同じ。)が500億円程度、2026年以降の民間教育におけるICT市場のポテンシャルが2,000億円程度、民間教育及び学校教育におけるICT市場全体の市場のポテンシャルが3,500億円を超えると算出されています。特に、生徒数1,000名以下の中小塾等では、バックオフィス業務の多くがエクセルを用いたアナログ作業に依存しており、システム導入による効率化の余地が大きく、今後の普及率上昇に伴い、高い成長が見込まれます。

なお、学習塾以外の教育業界においても、同様の傾向がみられるため、POPERは、クラウド型学習塾向け業務管理システムの市場におけるリーディングカンパニー(注2)として、市場を引き続き牽引する役割を果たすことが重要であると認識しております。

このような事業環境の中、POPERは、主力サービスである学習塾を中心とする教育事業者向けのバックオフィス業務管理システム「Comiru」を、売上高の約90%が直販による販売形態で展開しております。POPERの顧客基盤は学習塾が中心であり、有料契約企業数の約90%を占め、その売上高は全体の約95%とPOPERの事業を支える基盤となっております。一方で、学習塾以外の教育事業者として、英会話教室やプログラミング教室等への展開も進めており、提供機能の多さと相対的に安価な価格設定が評価され、着実な導入実績を伸ばしております。

今後の成長に向けて、業務提携や新サービスの開発等、新領域への積極的な展開を行っていく予定です。

② 経営戦略

a. 顧客基盤の更なる拡大

POPERの当事業年度末における有料契約企業数は1,689社(前事業年度末は1,326社)であり、創業以来順調に拡大し続けております。創業当初は業界展示会への出展や業界紙への広告掲載等による顧客企業の獲得が中心でしたが、マーケティングチームやインサイドセールスチームの立ち上げによるWebマーケティングの強化、自社オウンドメディア(注3)の開設やセミナー開催の強化、教材販売事業者との連携等、顧客企業へのタッチポイントを拡充してきました。さらに、既存顧客企業からの紹介が増加したことにより、顧客基盤が拡大しました。

また、主要顧客である学習塾以外においても、英会話教室、音楽教室、プロミング教室等習い事全般の顧客事例が増え、今後も教育業界へのタッチポイントの深化、多様化を進めることで、顧客基盤の更なる拡大を進めます。

(有料契約企業数のPOPER分類別内訳)                            (単位:社)

分類名

生徒規模数

(注1)

事業年度

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

大手塾

5,000人

以上

2023年10月期

12

10

11

12

2024年10月期

12

14

17

17

中堅塾

300~

5,000人

2023年10月期

66

74

76

77

2024年10月期

78

82

107

109

個人塾

300人

未満

2023年10月期

1,022

1,083

1,135

1,156

2024年10月期

1,177

1,221

1,367

1,404

その他

習い事

2023年10月期

20

45

66

81

2024年10月期

82

106

143

159

合計

2023年10月期

1,120

1,212

1,288

1,326

2024年10月期

1,349

1,423

1,634

1,689

(注)1.POPERは、生徒規模に応じて、学習塾を大手塾、中堅塾、個人塾と分類しております。

2.上記内訳の2024年10月期第3四半期より、吸収分割により承継した「BIT CAMPUS」サービスの有料契約企業が含まれております。

3.上記大手塾の数値には、有料課金が開始されていない基幹システム等の開発工程の段階の顧客は含まれておりません。

b. 顧客価値の最大化

POPERは継続的に新規サービスをリリースしてきたほか、既存サービスの機能改善などにより、顧客価値の向上に努めました。また、大手教育事業者等においても採用しやすいサービスの投入やAPIの拡充により、顧客企業のARPUの上昇を実現しました。

今後は、従来注力してきたバックオフィス業務と保護者コミュニケーション周辺のサービスに加えて、教育業界全体の業務の効率化と可視化をより多くの範囲で実現し、システムパートナーの領域を超えて、顧客企業の経営課題を解決する総合プラットフォーマーとしての価値を高め、持続的な成長と安定的な収益を実現してまいります。

(注)1.「ICT」とは、「Information and Communication Technology」の略称で、情報・通信に関する技術の総称です。

2.デロイト トーマツ ミック経済研究所株式会社が発行した「ミックITリポート2021年2月号 高成長続くクラウド型学習塾向け業務管理システムの市場動向」において、POPER「Comiru」が、クラウド型学習塾向け業務管理システムにおける導入教室数No.1を獲得しました。

3.「オウンドメディア」とは、広報誌及びパンフレット、インターネットのウェブサイト・ブログ等のメディアのうち、企業や組織自らが管理・運営し、情報を発信するメディアのことであります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

POPERは、より多くの教育事業者等のバックオフィスの業務効率化に寄与し、講師等の「教える時間」を捻出することで、生徒の学習効果向上及び満足度向上、ひいては教育事業者等の企業価値最大化に貢献する思いであります。そのため、有料契約企業数、課金生徒ID数、ARPU、ARRを重要な経営指標として設定し、企業規模の拡大、企業価値の向上を目指しております。

また、POPERの持続的な成長と安定的な収益を実現するために、投資効率を計る指標として広告宣伝費/売上高比率、顧客の解約率、及び売上総利益と営業利益率を重要な経営指標として確認しております。

 

 

項目

事業年度

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

有料契約企業数(社)

2023年10月期

1,120

1,212

1,288

1,326

2024年10月期

1,349

1,423

1,634

1,689

課金生徒ID数(千ID)

2023年10月期

344

308

331

340

2024年10月期

354

360

426

444

ARPU(円)

2023年10月期

55,204

49,781

49,986

49,937

2024年10月期

51,516

49,615

54,476

54,365

ARR(千円)

2023年10月期

741,945

724,012

772,589

794,601

2024年10月期

833,954

847,228

1,068,173

1,101,862

広告宣伝費/売上高比率(%)

2023年10月期

5.3

4.9

6.0

5.6

2024年10月期

4.2

4.2

5.0

4.5

顧客の解約率(%)

2023年10月期

0.5

0.5

0.5

0.4

2024年10月期

0.4

0.5

0.4

0.4

売上総利益(千円)

2023年10月期

145,877

300,233

448,151

610,612

2024年10月期

171,835

352,306

559,409

797,592

営業利益率(%)

2023年10月期

4.4

5.6

3.2

4.5

2024年10月期

5.3

5.0

3.9

6.8

(注)1.「課金生徒ID単価」は、当事業年度より営業戦略上の観点から非公開としております。

2.上記経営指標の2024年10月期第3四半期より、吸収分割により承継した「BIT CAMPUS」サービスの実績が含まれております。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 組織体制の整備

POPERの継続的な事業成長の実現に向けて、多様なバックグラウンドをもった優秀な人材を採用し、強い組織体制を整備することが重要であると認識しております。積極的な採用活動を推進していく一方で、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備、人事制度の構築やカルチャーの推進等を進めてまいります。

② 情報管理体制の強化

POPERは、提供するサービスに関連して多数の顧客企業の機密情報や生徒情報、保護者情報等の個人情報を取り扱っております。これらの情報資産を保護するため、情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理、保護しております。今後も社内教育・研修の実施のほか、システムの強化・整備を実施してまいります。

③ 新規事業の展開

現在、POPERの収益の大半が「Comiru」サービスから成り立っております。今後も継続的な事業成長の実現に向けて、既存サービスの伸長に加えて、大手学習塾向けの「ComiruPRO」の導入と基幹システムの有償開発をセットにしたパッケージサービスの強化、請求・決済機能の強化、「ComiruAir」、「ComiruHR」の販売強化及びデジタル教材や授業・学習支援ツール等の教育コンテンツを提供する事業者との連携等により、教育事業者等の企業価値最大化に寄与する新規事業の展開を積極的に検討してまいります。

④ 利益及びキャッシュ・フローの創出

POPERは、事業の拡大に伴い、ストック収益が順調に積み上がることで、先行投資として計上される開発費用や顧客企業の獲得費用が売上高に占める割合は低下傾向にあり、投資効率を計る指標として広告宣伝費/売上高比率、顧客の解約率、売上総利益及び営業利益率が重要な指標となるため、POPERではこれらを参考としつつ、顧客獲得活動における投資判断をしてまいりました。当該指標を満たす場合に積極的に投資していくことが、中長期的に利益及びキャッシュ・フローの最大化に寄与するものと考えております。

今後も、投資効率指標である当該指標に配慮しながら、サービス強化のための開発活動や、認知度向上のためのマーケティング活動への投資を通じて、中長期的な利益及びキャッシュ・フローの最大化に努めてまいります。


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

POPERの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を以下に記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性の時期につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。POPERは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び万一発生した場合でも業績及び財務状況に与える影響を最小限にすべく対応に努める方針であります。

POPERのリスク管理体制に関しましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載しております。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、本書提出日現在においてPOPERが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

(1)業界環境に関するリスク

① EdTech(注1)市場について(発生可能性:中/影響度:中)

近年、IT技術の発展やペーパーレス化の流れ等により、教育業界におけるEdTechのニーズは高まりを見せております(注2)。今後もスマートフォンやタブレット端末の普及により、EdTechに関するユーザーの需要は活発化していくことが予想されます。しかしながら、これらの市場のニーズや成長が大きく鈍化し、もしくは縮小した場合には、POPERの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

POPERでは、サービス強化や新規事業の開発等に取り組むことで、市場変化の影響を緩和しています。

(注)1.「EdTech(エドテック)」とは、「EducationとTechnology」から成る造語で、教育とIT技術を融合させてイノベーションを生み出すビジネス分野です。例として、インターネットなどのオンラインシステムを活用した教育サービスが挙げられます。

2.出典:経済産業省「未来の教室」、経済産業省 中小企業庁「学習塾業に係る経営力向上に関する指針(2019年4月1日付)」

② インターネット関連事業について(発生可能性:低/影響度:中)

POPERは、EdTech関連事業を主たる事業対象としているため、POPER事業の継続的な拡大発展のためには、更なるインターネット環境の整備、インターネットの利用拡大が必要と考えております。しかしながら、インターネットの利用等に関する新たな規制の導入や技術革新、その他予期せぬ要因によって、今後の利用拡大に大きな変化が生じた場合、POPERの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

POPERでは、法改正などの早期情報収集、市場動向のモニタリングなどを行っております。

③ 少子化による影響について(発生可能性:中/影響度:中)

教育業界は、長期にわたる出生率低下に伴う少子化により、学齢人口の減少という問題に直面しております。少子化による影響や、子どもにかかる教育費が増加傾向であることも相まって、教育業界では同業間での生徒数確保に向けた競争が激化していくことが予想されます。

このような状況の下、POPERは、POPERのサービスを使って教育サービス展開される方等には、その経営に成功して頂くことを目指して事業展開を進める所存でありますが、今後、少子化が急速に進行し、教育市場全体が著しく縮小した場合、POPERの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

POPERでは、顧客を学習塾に限定せず、講師と生徒という構造ができる顧客をターゲットとすることで、少子化の影響を緩和しています。

(2)事業に関するリスク

① 他社との競合について(発生可能性:中/影響度:中)

POPERは、「Comiru」サービスをはじめとする特色あるサービスの提供や機能の強化、サービスラインナップの充実、学習塾や学校法人に対する経営支援体制の強化等に継続的に取り組み、競争力の向上を図っております。しかしながら、POPERと同様にEdTechを提供している企業や新規参入企業との競争激化による顧客の流出やコストの増加等により、POPERの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

POPERでは、アジャイル手法による開発体制を維持継続して顧客ニーズに迅速に対応することにより、リスクの軽減を図っております。

② 他社との業務提携について(発生可能性:中/影響度:中)

POPERでは、教育コンテンツの提供企業との業務提携等を通じた事業の拡大に取り組んでおります。POPERと提携先が持つコンテンツや事業運営ノウハウ等を融合することにより、大きなシナジー効果を発揮することを目的としておりますが、当初見込んだ効果が発揮されない場合、またこれらの提携が解消された場合、POPERの業績に影響を与える可能性があります。

POPERでは、実施した施策の効果検証や継続的な提携先模索により、リスクの軽減を図っております。

③ 技術革新への対応について(発生可能性:低/影響度:中)

POPERが事業を展開するEdTech業界においては、新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が相次いで行われております。これらの変化に対応するため、POPERは、開発スタッフの採用・育成や最先端の技術、知見、ノウハウの取得に注力しております。しかしながら、かかる知見やノウハウの獲得に困難が生じた場合、また技術革新に対するPOPERの対応が遅れた場合には、POPERの競争力が低下する可能性があります。また、新技術への対応のために追加的なシステム投資、人件費等の支出が拡大する可能性があります。このような場合には、POPERの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、国や教育委員会等による規制に関する変更により、POPERのサービスについて重大な修正を要し、又は販売が延期若しくは中止となる場合には、POPERの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

POPERでは、急速な技術革新に対応すべく優秀な技術者の採用・育成等に積極的に取り組むほか、最新の技術動向や環境変化を常に把握できる体制を構築することにより、顧客ニーズの変化や規制の変更に迅速に対応できるよう努めております。

④ 新規ユーザー企業の獲得について(発生可能性:低/影響度:大)

POPERサービスの教育事業者等における導入教室数及び生徒等の利用ID数は、広告宣伝活動や営業活動等により拡大傾向にあります。しかしながら、教育事業者等におけるPOPERサービスの導入が進まないことにより、新規獲得教室数や利用予定ID数が計画を下回る場合等には、POPERの事業及び業績に影響を与え、赤字が継続する可能性があります。なお、今後もユーザー数の拡大を目的としたマーケティング活動において、LTV/CAC(注1)やCACの回収期間等(注2)に配慮しながら、ユーザー獲得活動を推進してまいります。

POPERでは、マーケティング部門が常に広告市況や新たな広告手法のリサーチに取り組んでおります。

(注)1.LTV(Lifetime Valueの略で顧客生涯価値)とCAC(Customer Acquisition Costの略で顧客獲得単価)の比率で、マーケティング活動の投資効率性を表しております。なお、当事業年度におけるLTV/CACは18.2倍(各前月の月額利用料合計に占める解約に伴い減少した月額利用料合計の割合として算出した解約率を使用して算出)です。

2.CACが顧客の利用料等から回収できる期間で、マーケティング活動の投資効率性を表しております。なお、当事業年度におけるCACの回収期間は8.6ヶ月です。

⑤ 既存ユーザー企業の継続率及び単価向上について(発生可能性:低/影響度:大)

POPERのビジネスモデルは、サブスクリプション型のリカーリングモデルが中心であることから、POPERの継続的な成長には、新規教育事業者等の獲得のみならず、既存教育事業者等の維持及び単価向上が重要と考えております。

既存教育事業者等の維持については、その継続率が非常に重要な要素であり、機能の追加開発やサポートの充実により、継続率の維持・向上を図っております。予算及び経営計画には、実績を基に一定の解約率を踏まえた継続率を見込んでおりますが、POPERのサービスの魅力の低下、競合他社に対する競争力の低下、追加機能やサポートに対する満足度の低下等により、POPERの想定を大幅に下回る継続率となる可能性があります。

単価向上については、POPERは、教育事業者等当たりの利用ID数の増加によるARPUの増加、及び複数関連サービスの提供によるアップセルやクロスセルを促進する戦略をとっております。しかしながら、既存教育事業者等の事業が成長しない、中堅・大手規模の教育事業者等の獲得が奏功しない、又はPOPERのサービスが顧客のニーズに合致しないこと等により、想定した顧客単価の向上が実現しない可能性があります。

これらの結果、POPERの事業及び業績に影響を与え、赤字が継続する可能性があります。

POPERでは、カスタマーサクセス部門の人員を増員し、顧客満足度を高めることでサービスの向上に努めてまいります。

⑥ 特定事業への依存について(発生可能性:低/影響度:大)

現在、POPERの収益は、主力サービスである「Comiru」等のSaaS型サービスによる売上が大部分を占めている状況であるため、POPERは、多角的観点から新たな収益源を常に模索し、教育事業者等へ提供可能なサービスの範囲の拡大に取り組んでまいります。例えば、学習塾への経営コンサルティングや教育事業者等の備品共同調達等のサービス拡充はまだ初期段階にあります。しかしながら、当該サービスにおいて収益化が進まない場合や当該サービスに関係する法規制の適用を新たに受ける場合、POPERの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

POPERでは、「Comiru」サービスの付加価値向上を図るのはもちろんのこと、教育業界と関連のあるサービス提供者や専門家との協力や業務提携を拡充してまいります。

⑦ 四半期ごとの収益変動について(発生可能性:中/影響度:中)

POPERの収益は顧客である学習塾運営会社や学校法人等の法人顧客の講師数及び生徒数に依拠しており、当該顧客の生徒募集を行うタイミングに影響される傾向にあるため、売上高及び利益がそれらの時期に集中する可能性があります。現状は、事業拡大に伴い収益への四半期ごとの偏重はしておりませんが、当該顧客は、通常授業(スポット的な講座や模試を含む。)の他に、春・夏・冬の講習会及び夏期合宿、正月特訓を行っており、通常授業のみ実施する月に比べ、講習会、夏期合宿、正月特訓が実施される月の生徒数が多くなり、又、各講習会が実施される時期に重点をおいて生徒募集が行われているため、収益の基礎となる生徒数は4月から月を追うごとに増加し、1月にピークを迎えるという推移を示す傾向にあり、今後の事業成長及び顧客獲得状況、あるいは当該顧客の生徒募集時期や講習のタイミング等に変更が生じる場合には、POPER収益計上時期に偏重が生じる可能性があります。また、「ComiruPRO」の導入と基幹システム等の有償開発をセットにしたサービスなどの開発案件が増加することに伴い、これらのスポット収益により特定の四半期に収益が偏重する可能性があります。

POPERでは、新規事業の開発等に取り組むことで収益時期を通期で平準化することにより、リスクの軽減を図っております。

⑧ 人材の確保について(発生可能性:中/影響度:中)

POPERは、今後の更なる事業拡大を推進する上で優秀な人材の確保及びその人材の育成が重要であると認識しており、適切な時期を見定めながら新卒や中途採用活動を実施し、また、採用した人材のモチベーションを向上させる人事諸制度の構築や教育の実施を進めております。しかしながら、人材の新規採用や育成が予定通りに進まない場合等が発生した場合には、POPERの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

POPERは、今後も事業規模の拡大に応じて、専門技術や知識を有する優秀な人材の中途採用に努めるとともに、福利厚生制度の拡充や労働環境の整備など、従業員の働きがいを向上させる取り組みを強化していくことにより、リスクの軽減を図っております。

⑨ カントリーリスクについて(発生可能性:中/影響度:中)

POPERでは教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業の原価低減策のひとつとして、プログラミング設計、コーディングを中華人民共和国及び台湾に居住する個人に対して業務を委託しております。現在は、委託先との関係は良好であり、今後も取引を継続してまいります。また、こうした海外への業務委託においては、コミュニケーションを密にして情報収集に努める等トラブルを回避するための措置を講じておりますが、予期せぬ法律又は規制の変更及びその解釈、現地の委託先の商取引慣行、自然災害及び重大な感染症の流行等による不測の事態、外交関係、テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等のリスクが内在しております。そのため、予期せぬ契約の終了や契約内容の変更が行われないよう、委託先と良好な関係の維持に努めておりますが、POPERにとって不利な内容で契約の改定が行われた場合、又は予期せぬ事情により契約が終了した場合には、POPERサービスの品質や開発に遅れが生じ、円滑に提供できなくなり、POPERの事業及び業績に悪影響を与える可能性があります。

POPERでは、プログラミング設計やコーディングを担当する人員の日本国内での採用を強化することにより、リスクの軽減を図っております。

⑩ システム障害について(発生可能性:中/影響度:大)

POPERが運営するサービスは、PC、スマートフォン、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故(社内外の人的要因によるものを含む)等によって通信ネットワークが切断された場合には、POPERの事業及び業績は影響を受ける可能性があります。

また、POPERのクラウドベースのサービスの大部分は、外部クラウドサーバー(Amazon Web Services社が提供するサービス(以下、「AWS」という。))を利用して提供されており、AWSの安定的な稼働がPOPERの事業運営上、重要な事項となっております。POPERではAWSが継続的に稼働しているかを常時監視しており、障害の発生又はその予兆を検知した場合には、POPERの役職員による早急に復旧するための体制を整えております。

しかしながら、システムエラー、人為的な破壊行為、自然災害等やPOPERの想定していない事象の発生によりAWSが停止した場合や、コンピュータウイルスやクラッカーの侵入その他の不具合等によりシステム障害が生じた場合、又はAmazon Web Services社との契約が解除される等によりAWSの利用が継続できなくなった場合には、顧客への損害の発生、POPERの追加費用負担、又はPOPERのブランドの毀損などにより、POPERの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

POPERでは、「Comiru」サービスを安定的に運用するためのシステム運用管理体制を整備し、システムの稼働状況の監視、バックアップ、クラウドサーバーの冗長化を実施して、障害発生の未然防止と障害発生時の影響最小化することにより、リスクの軽減を図っております。

⑪ 自然災害等について(発生可能性:低/影響度:大)

POPERの事業は、インターネットや第三者が提供するクラウドサーバー等に依存しています。そのため、これらに被害をもたらすおそれのある自然災害等が発生した場合には、POPERは事業を継続することができない等の支障が生じ、POPERの業績に影響を及ぼす可能性があります。

POPERは、当該事象が発生した場合には、適切な対応に努めますが、事業への影響を完全に防止または軽減できない可能性があり、結果として、POPERの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

POPERでは、日頃よりシステムの安定稼動の維持に努めるとともに、「Comiru」サービスの提供を担うシステムについては、バックアップシステムを確保し、定期的な保守点検を実行しております。

(3)法的規制に関するリスク

① 法的規制について(発生可能性:低/影響度:中)

POPER事業は、「個人情報の保護に関する法律」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」、「電気通信事業法」、「特定商取引法」等による法的規制を受けております。POPERは、社内の管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備・強化しておりますが、不測の事態により、万が一当該規制等に抵触しているとして何らかの行政処分等を受けた場合、また、今後これらの法令等が強化され、もしくは新たな法令等が定められPOPERの事業が制約を受ける場合、POPERの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

POPERでは、利用規約や契約等において、利用者が損害を受けた場合であっても、POPERに故意又は重過失がある場合やPOPERの責に帰すべき事由がある場合を除き、損害賠償の責を負わない旨を定めておりますが、オペレーショナル・リスクの顕在化を含むなんらかの要因により訴訟が提起された場合には、訴訟費用が多額にのぼる可能性があるとともに、訴訟においてPOPERに不利な判決等がなされた場合には、訴訟に伴う損害賠償のみならず、社会的な信用の低下等を通じて、POPERの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

POPERでは、関連する法令等の制定・改正についての情報の事前収集を実施するとともに、コンプライアンス徹底に向けて全社的な意識強化と定着に努めてまいります。

② 情報管理体制について(発生可能性:中/影響度:大)

POPERは、POPERのサービスを利用する生徒、取引先、従業員、株主等に関わる個人情報や提供するサービスに関連して多数の顧客企業の機密情報を有しております。

個人情報を含むこれらの情報資産を保護するため、情報資産の厳正な管理を事業運営上の重要課題と位置付けており、個人情報保護規程、情報管理規程など、重要な情報資産の保護に関する規程やマニュアル等を整備運用するとともに、個人情報・機密事項を格納するファイルへの適切なアクセス権限の付与や、パソコンと外部記憶媒体の接続を物理的に不可とするなど、重要な情報資産の管理について組織的かつ技術的、物理的な安全管理措置を講じております。また、すべての役員・従業員を対象に情報セキュリティ教育を実施するとともに「機密保持に関する誓約書」や「個人情報に関する誓約書」を徴求するなど、個人情報を含む重要な情報資産の保護並びに外部漏洩の未然防止に努めております。加えて、POPERでは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格である「ISO/IEC 27001:2013 (JIS Q 27001:2014)」やプライバシーマーク(Pマーク)の認証を取得・維持するとともに、コンプライアンス研修や教育などを通じて役社員への啓蒙活動を継続的に実施し、厳重なる社内管理に努めております。

しかしながら、情報管理の過程等において、外部からの不正アクセス等を防止できず、不測の事態により個人情報等を含む重要な情報が社外に漏洩した場合、風評被害や社会的信用の失墜により、POPERの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、情報漏洩に起因して第三者に何らかの損害が発生した場合には、POPERが損害賠償請求の対象となる可能性もあります。

POPERでは、情報セキュリティに関連する各種規程類を整備するとともに、外部からの不正アクセス、コンピュータウイルスの侵入防止等についてシステム的な対策を講じて情報セキュリティ事故の未然防止に努めることにより、リスクの軽減を図っております。

③ 知的財産権に関するリスク(発生可能性:低/影響度:中)

POPERは、運営するコンテンツ及びサービスに関する知的財産権の獲得に努めております。また、第三者の知的財産権を侵害しないよう、調査可能な範囲で対応を行っております。しかしながら、POPERの事業分野でPOPERの認識していない知的財産権が既に成立している場合、または、今後POPERが属する事業分野において第三者の権利が成立する場合には、第三者より損害賠償及び使用差止め等の訴えを起こされる可能性及び権利に関する使用料等の対価の支払が発生する可能性があり、またPOPERの知的財産が侵害された場合には、POPERの事業及び業績に重要な影響を与える可能性があります。

POPERでは、引き続き啓蒙及び社内管理体制を強化するとともに、上記判明時には、事例に応じて弁護士・弁理士等と連携し、解決に努めてまいります。

(4)経営管理体制に関するリスク

① 代表取締役 栗原慎吾への依存について(発生可能性:低/影響度:中)

代表取締役である栗原慎吾は、POPERの創業者であり、創業以来POPERの代表取締役を務めております。同氏は、EdTechをはじめとする新規事業の立ち上げや既存事業の拡大に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。

POPERは、取締役会等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏がPOPERの業務を継続することが困難となった場合、POPERの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

② 銀行借り入れの代表取締役個人にかかる人的保証について(発生可能性:低/影響度:中)

本書提出日現在においてPOPERの有する銀行からの借入金に対して、POPER代表取締役 栗原慎吾の個人保証を伴うものが存在しています。このため、前項①に類する代表取締役 栗原慎吾への依存が生じており、何らかの理由により同氏による業務執行が困難となった場合には、POPERの事業及び業績に影響を及ぼす重要なリスクと認識しておりますが、顕在化する可能性は高くないものと考えております。POPERは、財政状態の報告を中心に金融機関との関係性を深めており、今後も良好な関係を維持継続できるよう努めてまいります。

③ 小規模組織における管理体制について(発生可能性:低/影響度:小)

POPERは、当事業年度末現在、取締役5名(内1名は非常勤)、監査役3名(内2名は非常勤)、従業員78名と小規模組織にて運営しており、内部管理体制もこれに応じたものとなっております。今後の事業の拡大及び多様化に対応して、人員の増強と内部管理体制の一層の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、POPERの事業活動に支障が生じ、POPERの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

(5)その他のリスク

① 配当政策について(発生可能性:中/影響度:小)

POPERは、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先し、剰余金の配当を実施しておりません。株主の皆さまに対する利益配分については、経営上の重要な課題の一つとして位置付けておりますが、経営体質の一層の強化と積極的な事業展開に必要な内部留保の充実に注力する方針です。

将来的には、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況を勘案しながら、株主の皆さまに利益配分を検討いたしますが、剰余金の配当等の実施の可能性及びその実施時期等については、現時点においては未定です。

② 調達資金の使途について(発生可能性:低/影響度:小)

株式上場時における公募増資による調達資金の使途については、既存事業の拡大に係る人件費、その採用費、サービス構築費用、サービスプロモーション費用及び借入金返済に充当しており、今後も引き続きこれらの使途に充当していく想定です。しかしながら、POPERが属するEdTech市場においては変化が著しいため、計画の変更に迫られ、調達資金を上記以外の目的で使用する可能性があり、その場合は速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。また、当初の計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定していた投資効果を上げられない可能性があります。

③ ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:中/影響度:小)

POPERでは、取締役、従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、既存の株主が有する保有株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日の前月末現在における新株予約権による潜在株式数は310,478株であり、発行済株式総数3,923,276株の7.9%に相当しております。

④ 繰越欠損金の解消による影響等について(発生可能性:低/影響度:中)

当事業年度末において、税務上の繰越欠損金が存在しております。POPERの業績が順調に推移し、繰越欠損金が解消した場合や税法改正により繰越欠損金による課税所得の控除が認められなくなった場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当期純損益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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