ベーシック(519a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


ベーシック(519a)の株価チャート ベーシック(519a)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 ベーシックは「事業の成長を人の数で解決しない」を掲げるワークフローカンパニーとして、企業に存在する一連の業務プロセス(以下「ワークフロー」)を対象とし、その「見える化」「標準化」「自動化」(以下、「DX」(注1))を推進することで、人の作業を仕組みに置き換え、業務効率と生産性の向上を支援しております。

 

 ベーシックは創業以来、「問題解決の集団」として、情熱を妨げるあらゆる社会問題に挑み、多種多様な企業がその強みに集中できる世界を創造することを目的に、これまで50を超える事業を展開してまいりました。その中でも特に注力してきたのがマーケティングに代表されるフロントオフィス(注2)領域(マーケティング・営業・カスタマーサクセス(注3)等)のDXです。これらの領域は、部門間連携や情報共有が難しく、属人化しやすいという構造的問題を抱えております。ベーシックは業務の非効率の解消こそが、日本企業の生産性を高める重要なテーマであると捉えております。

 

 

 こうした課題認識のもと、ベーシックは以下の2つのプロダクトを中心にフロントオフィス領域のDXサービスを展開してまいりました。

・「ferret One」:Webサイトを起点にマーケティング業務に必要な機能群を有したBtoBマーケティングワークフローツール

・「formrun」:フォームを起点に、問い合わせや営業対応などの業務を管理運営するワークフローツール

 両プロダクトはいずれも、企業活動における「情報入力の起点」を担い、「取得した情報を管理・運用」する仕組みを提供しております。

 なお、ベーシックはワークフロー事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。具体的なサービスの内容は以下のとおりです。

注1:Digital Transformationの略。デジタル技術を活用して、ビジネスモデルや業務プロセス、組織文化を根本から変革すること。単なるIT化(デジタライゼーション)ではなく、「デジタルによって競争優位や価値創出を実現する」こと。

注2:顧客と直接接点(顧客接点)を持ち、売上や顧客価値の創出に直結する業務領域を指し、営業・マーケティング・カスタマーサクセス・サポートなどの対顧客部門を含む。一方で、企業運営を支える管理・間接部門の総称で、経理、人事、総務、法務、情報システムなど、顧客と直接接点を持たないが組織の基盤を支える業務領域をバックオフィスという。

注3:顧客が自社の製品やサービスを通じて望む成果を実現できるように支援し、継続利用・満足度向上・解約防止を図る取り組み。

 

(1)主要なサービスの概要

 

 

① ferret Oneの概要

 「ferret」は、集客から商談化に至るまでのBtoBマーケティング領域に関わるワークフロー全体をDX化するサービスであり、マーケティングワークフローツール「ferret One」とプロフェッショナルサービス「ferret SOL」からなります。

 

 

 主要プロダクト「ferret One」は、企業のBtoBマーケティング活動における集客・リード獲得・顧客育成・営業連携といった一連の業務をDX化するマーケティングワークフローツールです。従来、複数ツールや外注に分断されていた施策をひとつの流れとして管理し、業務が回る仕組みとしてのマーケティングを実現いたします。本ツールは、BtoBマーケティングに必要な機能をオールインワンで備え、ノーコードで編集可能なCMS(注4)と、使いやすさを重視したMA(注5)機能を中心に構成されております。

 Webサイト制作・分析、メール配信、フォーム作成、顧客管理、AIによるコンテンツ生成等、マーケティング施策の実行に必要な要素を一つのプラットフォーム上で統合的に運用できます。

 

 

 さらに、BtoBマーケティングに関するプロフェッショナルサービス(ferret SOL)を組み合わせることで、ツール活用から成果創出までを一気通貫で支援し、知識や人手が不足する企業においても、マーケティングを自走化できる環境を実現しております。サブスクリプション型の料金体系を採用し、ベンチャー企業から大企業の事業部単位まで幅広く利用されております。2025年12月末時点で、500社以上の顧客に利用されており、リード獲得効率の向上や営業受注率の改善等、マーケティングプロセス全体の生産性向上に貢献しております。

注4:Content Management Systemの略。Webサイトの文章や画像などのコンテンツを簡単に管理・更新できるシステム。

注5:Marketing Automationの略。顧客データを活用し、見込み顧客の獲得から育成までのマーケティング活動を自動化する仕組み。

 

(主要な機能)

■CMS(ノーコードで運用できるBtoB特化型CMS)

 パワーポイント感覚でWebページを作成・編集できる国産ノーコードCMSを採用しております。見出し・画像・フォーム等をドラッグ&ドロップで直感的に配置でき、HTML知識がなくてもサイト運用・LP(注6)作成・SEO(注7)・セミナー運営等を自社内で完結できます。BtoBマーケティングに特化したページ構成・CTA(注8)・フォーム・ポップアップ等を標準搭載し、業務が見える化、標準化されることで属人化しがちなサイト運用をチームで再現可能な仕組みとして提供しております。また、SEO順位チェック・アクセス解析・キャンペーン分析等運用に必要な分析機能も統合しております。

■MA(誰でも使いこなせる国産MA)

 「MAを使いこなせない」という企業の課題に対し、複雑な設定を排したシンプル設計で、メール施策やナーチャリング(注9)施策を標準化することで自走化できる機能を提供しております。フォーム送信内容に応じたメール自動振り分け、行動検知による通知、AIによる文面提案機能を搭載しており、専門人材がいなくても成果につながるマーケティング施策を継続実行できます。さらに、ferret Oneは特定の行動や条件をトリガーとして自動でアクションを起こすことに重きを置いた仕組み(例えば、フォーム送信や資料ダウンロードなどの行動をきっかけに、メールの配信や通知、データ連携を自動実施)を採用し、BtoB企業に適したシンプルなMA運用を実現できます。CMSとMAが一体化しているため、リード情報・行動履歴・サイトデータをツールをまたがず一元管理でき、施策の効果測定や改善サイクルを素早く回すことが可能です。

■外部ツールとの連携(API連携による情報統合)

 Google広告・SNS・Salesforce・HubSpot・Marketo・Account Engagement・kintone等、主要なSFA(注10)/CRM(注11)/MAツールとのAPI(注12)連携が可能です。ferret Oneのフォームから取得したリード情報を外部ツールに自動連携し、マーケティング・営業・カスタマーサクセスの各部門でデータを円滑に活用できます。これにより、既存システムを維持したままワークフロー全体の効率化と情報共有の最適化を実現できます。また、トラッキングコード(注13)設置による行動データの共有・解析にも対応しており、マーケティングから営業、カスタマーサクセスまで一気通貫のデータ連携を支援いたします。

■AI機能

 ferret Oneに搭載されているAI機能は、マーケターが複雑なツールの操作や大量のルーティン業務に時間を取られないために、目的を伝えるだけで施策の示唆や実行を代わりに行う世界を目指して開発されております。

 搭載されているAIエージェントはマーケティングワークフロー全体を支援しております。ブログ機能では、テーマ設計から構成案・本文作成・添削までをAIがサポートし、記事作成時間を約10分の1(注14)に短縮することができ、メール機能では、AIが過去の配信履歴や顧客属性をもとにナーチャリングシナリオを自動提案し、最適な配信設計を行うことができます。さらに、AIがペルソナ設計(注15)・マーケティング計画立案・サイト分析・改善案提示までを支援することができ、ツール内に蓄積されたデータを学習し続けることで、施策提案の精度を継続的に向上させることができると考えております。このような業務の自動化により、担当者は作業負荷を減らし、戦略立案や顧客理解等の業務に集中できる環境を実現しております。

注6:Landing Pageの略。広告や検索結果などからユーザーが最初に訪問するページで、特定の目的達成(資料請求・購入など)に誘導する。

注7:Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略。検索エンジン上で自社サイトを上位表示させ、自然流入を増やすための施策。

注8:Call To Actionの略。ユーザーに行動を促す要素で、「資料請求」や「問い合わせ」などのボタンやリンクを指す。

注9:見込み顧客や既存顧客との関係を継続的に育成し、適切な情報提供やコミュニケーションを通じて購買意欲やロイヤルティを高め、商談・契約・継続利用へと導く取り組み。

注10:Sales Force Automationの略。営業活動をデジタルで管理・自動化し、生産性と組織営業力を高める仕組み。

注11:Customer Relationship Managementの略。顧客情報を一元管理し、関係構築とLTV(顧客生涯価値)の最大化を図る考え方・仕組み。

注12:Application Programming Interfaceの略。異なるシステム間で機能やデータを連携させるための仕組み。

注13:Webサイト上のユーザー行動(閲覧・クリック・滞在時間など)を計測・分析するために埋め込まれる識別用コードで、アクセス解析や広告効果測定に利用される。

注14:ベーシック試算では、記事1本あたり合計10.5時間(企画立案1時間・骨子作成4時間・原稿作成4時間・校閲/校正1時間・入稿0.5時間)を要していた工程が、AIが骨子作成までを自動化することで、原稿の肉付け作業のみの約1時間に短縮される。

注15:自社の理想的な顧客像を具体的な人物像として設定し、年齢・職業・課題・価値観・行動特性などを明確化することで、マーケティングや商品開発の方向性を顧客視点で最適化する手法。

 

② formrunの概要

 「formrun」は、顧客や候補者等からの情報入力を起点とするワークフロー全体をDX化するプロダクトです。問い合わせ、資料請求、応募等の入力を起点として、通知・担当アサイン・対応・完了記録までを一気通貫で管理できる仕組みを提供しております。これにより、人手を介さずに迅速かつ正確な対応が可能となり、従来分断されていたフォーム入力後の処理を統合的なワークフローとして再構築いたします。対応の抜け漏れや遅延を防ぎ、顧客対応・採用管理等、業務の効率化を支援いたします。2025年12月末時点で5,000社以上の顧客と累計では50万超のユーザーに利用されており、問い合わせ対応時間の削減や採用管理の効率化等、幅広い分野でのDX化を支援しております。

 

 

(主要な機能)

■ノーコードフォーム作成機能(誰でも簡単にフォームを構築できるノーコードツール)

 プログラミングの知識を必要とせず、誰でも簡単にフォームを作成・編集できるノーコードツールを備えております。ドラッグ&ドロップによる直感的な操作でフォームを構築することができ、問い合わせ、資料請求、応募、イベント登録等多様な用途に対応しております。40種類以上のテンプレートを標準装備しており、条件分岐・ファイルアップロード・EFO(注16)機能等、入力完了率を高めるための機能を包括的に提供しております。このように標準化されることで、非エンジニアの担当者でも迅速に高品質なフォームを設計でき、企業全体での業務スピード向上に寄与すると考えております。

■業務ワークフロー管理(チーム対応の見える化・標準化・自動化を実現)

 フォームに入力された情報をもとに、問い合わせや応募、営業案件等の一連の業務プロセスを見える化し、チームで効率的に対応できる仕組みを提供しております。カンバン形式の管理画面上では、入力データが「未対応」「対応中」「完了」等のステータスに自動分類され、担当者のアサイン、コメント記入、ファイル添付等を容易に行うことができます。また、メール自動返信やSlack等への通知機能を組み合わせることで、対応漏れや遅延を防止し、顧客体験の品質向上を実現いたします。このように、formrunは属人化しがちな対応業務をDX化し、組織全体で一貫性のある業務運営を可能にしております。

 

 

■アプリ拡張機能(用途に応じて機能を追加できる拡張モジュール)

 formrunは、業務に応じて機能を拡張できる「アプリ機能」を提供しております。通知設定、決済、日程調整、データ出力、分析等を必要に応じて追加でき、フォーム入力後の業務プロセスを柔軟にカスタマイズできます。

 主なアプリとして、決済機能、日程調整機能(ベーシックの日程調整ツール「bookrun」による面談・商談スケジュール管理)、自動返信メール機能、通知機能、外部出力・CRM連携、分析・タグ管理機能等が挙げられます。これらを組み合わせることで、企業固有のワークフローをノーコードで柔軟に構築できます。

■AIメールアシスタント機能(問い合わせ対応の品質とスピードを飛躍的に向上)

 生成AIを搭載したメールアシスタント機能を2025年6月から提供開始いたしました。ユーザーが入力した文章を基に、敬語表現やトーン・明確さなどをAIが自動チェック・改善案を提示し、そのままメール文面として反映できる設計としております。これにより、問い合わせ対応時間の大幅な短縮が可能となり、担当者の作業負荷も削減できます。さらに、担当者による文面格差を抑制し、応答品質の均一化・顧客体験の向上にも寄与いたします。

注16:Entry Form Optimizationの略。Webサイトの入力フォームを最適化し、離脱率を下げてコンバージョン率を高める施策。

 

③ プロフェッショナルサービスの概要

 ベーシックは、プロダクトの提供にとどまらず、企業がフロントオフィス領域(マーケティング・営業・カスタマーサクセス等)のDXを確実に実現できるよう、「ferret SOL」等のプロフェッショナルサービスを展開しております。

 ノーコードのプロダクトは誰でも扱うことができますが、業務プロセスを抜本的に変革するためには、課題定義から設計・運用定着に至るまでの体系的な支援が不可欠であると考えております。

 ベーシックの専門チームは、導入初期には業務課題や組織体制を分析し、最適な運用設計を支援することで、最短距離での立ち上げを実現いたします。導入後は、専任担当が伴走しながらツール活用を定着させ、マーケティング・営業・カスタマーサクセス等部門横断での活用を支援いたします。さらに、戦略設計・コンテンツ企画・運用改善等を一気通貫で支援し、課題発見から施策実行までを自社で再現・運用できるよう導く、成果直結型のコンサルティングサービスを提供しております。

 これらの取り組みを通じて、ベーシックはプロダクトの導入から運用・成果定着までを一気通貫で支援し、単なるツール提供にとどまらず、お客様自身が「業務を簡単に回せる環境」を構築できるよう支援することを目指しております。

 

(2)収益モデル

 ベーシックは、主要プロダクトである「ferret One」及び「formrun」の提供を通じて、継続的かつ多様な収益を獲得しております。収益形態は大きく、①月額課金によるサブスクリプション型と、②導入支援や運用コンサルティング等プロフェッショナルサービスを中心としたソリューション型に分類されます。

 このうち、サブスクリプション型収益はベーシック全体売上高の約8割(2023年12月期:75.67%、2024年12月期:77.68%、2025/12期:76.76%)を占めており、契約期間中は継続的な利用料が発生する仕組みであることから、安定的なストック収益としてベーシック事業の基盤を構成しております。一方、ソリューション型収益は、導入・運用フェーズにおける支援ニーズに対応し、顧客企業の成果創出を支援すると同時に、ベーシックプロダクトの利用定着とLTV(注17)の向上に寄与する成長ドライバーの役割を担っております。

注17:Life Time Valueの略。顧客生涯価値。顧客が取引を開始してから離脱するまでの期間に企業にもたらす総利益を指し、顧客価値を長期的に評価する指標。

 

(3)事業系統図

 

 



事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてベーシックが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではなく、また、不確実性を内在していることから、実際の結果とは異なる可能性があります。記載された事項以外の予見できないリスクも存在いたします。このようなリスクが現実化した場合には、ベーシックの事業、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 なお、リスクの発生時期につきましては、合理的に予見することが困難であるため具体的には記載しておりません。

 

(1)市場環境について(発生可能性:低、影響度:大)

 ベーシックが属する国内のSaaS市場は、DXへの取り組みの拡大を主要因として、年平均成長率(CAGR)10%以上で拡大し続けており(富士キメラ総研『ソフトウェアビジネス新市場2024年版(2024年7月19日発刊)』)、主力プロダクトである「ferret One」と「formrun」も市場シェアを維持できれば、今後も堅調な成長が見込めると考えております。

 我が国においては、労働力人口の減少が進行する中で、企業における労働生産性の向上が喫緊の課題となっております。これに伴い、業務プロセスのDXの需要は引き続き拡大しております。ベーシックが主に展開する領域においても、部門ごとに分断されがちな業務プロセスを全体として統合・最適化する「業務プロセス全体のDX」への関心が高まっていると考えます。

 このように、市場全体の需要は中長期的な成長が見込まれますが、国内外の経済情勢、企業のIT投資方針の変化、または景気動向の悪化等により、企業のデジタル関連投資やマーケティング支出が抑制される場合には、ベーシックの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは市場動向を日々注視しながら、適宜ベーシックの経営戦略に織り込み柔軟に対 応できる体制構築に努めてまいります。

 

(2)競合他社の動向について(発生可能性:低、影響度:大)

 ベーシックの主力サービスである「ferret One」及び「formrun」については、それぞれの領域において独自の価値提供を行っており、一定の優位性を有していると認識しております。一方で、同様のサービスを提供する企業は既に存在しており、今後は新規参入の増加を含め、競争環境が一層激化する可能性があります。ベーシックは、サービスの機能強化や利便性の向上、ブランド認知の拡大などを通じて他社との差別化を図る方針ですが、競合企業の営業方針、価格設定、提供する製品・サービス等の変化・強化により、ベーシックが効果的な差別化を行えない場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは競争環境の変化を継続的に把握するとともに、顧客ニーズを踏まえたサービスの機能改善及び付加価値の向上に取り組み、競争力の維持・強化に努めてまいります。

 

(3)技術革新について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシックの事業領域は、AIの進化に代表されるように技術革新が極めて早く、顧客ニーズも急速に変化しております。ベーシックの競争優位を維持するためには、これらの変化に即応し、新技術を活用したサービス開発・提供を継続する必要があります。ベーシックでは、外部研修を含む人的投資を積極的に行い、技術動向の把握及び実務適用に努めております。しかしながら、開発リソースの制約や新技術の成熟度、法的・制度的な不確実性等により、AI技術の進展への対応が遅れた場合には、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に生成AI分野では、著作権や学習データの適法性・透明性、生成物の権利関係などに関する法的整理が進行中であり、将来的な規制強化等により、ベーシックサービスの見直しを迫られる可能性があります。また、AIの出力結果の正確性や信頼性の確保、生成物の不適切利用に伴う信用リスクも存在します。ベーシックでは、AIの利用範囲と運用ガイドラインを整備し、顧問弁護士と連携したリスクモニタリング体制を構築することで、これらのリスクの低減を図っております。

 

(4)システム障害について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシック事業は通信ネットワークやサーバー等のネットワーク機器の作動環境に依存しております。ベーシックが構築しているコンピュータ・システムは、適切なセキュリティや保護手段を講じております。しかしながら、自然災害や不正アクセス、電力供給の制約又は停止等によって通信ネットワークの切断やネットワーク機器の障害が発生した場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)特定サービスへの依存について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシックの売上高は現在、「ferret One」及び「formrun」という二つの主力プロダクトに大きく依存しております。ベーシックはこれらのプロダクトにおいて、単体機能の強化やUI/UXの改善にとどまらず、フロント領域からバックオフィス領域に至るまでを対象としたワークフロー全体の最適化を実現するプロダクト開発を進めております。顧客の業務プロセス全体を支援する体制を整えることで、対象顧客層の拡大と競争力の向上を図っております。しかしながら、今後、競合サービスとの競争激化等により当該主力サービスの売上高が大幅に減少した場合には、特定サービスへの依存度が高いことから、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)新規プロダクトの開発・市場展開について(発生可能性:中、影響度:中)

 ベーシックは2026年1月に新規プロダクトとして導入者自身が業務プロセスを設計できるワークフロー構築ツール「workrun」、高度なワークフロー構築が可能なAIプラットフォーム「AIBOW」をリリースしております。また、AIチャットボットツール「askrun」もリリースに向けて開発を進めております。これらは既存プロダクトと親和性を有しておりますが、必ずしも同じ市場領域に限定されないため、顧客ニーズや需要動向について調査を継続している状況です。開発スケジュールの遅延、機能品質の不足等により、予定どおりのリリースや顧客獲得が進まず、採算性が確保できないなど、新規プロダクト特有の不確実性が存在します。ベーシックは、開発マイルストーンの管理、先行導入や初期導入企業との共創等を通じてリスク低減に努めておりますが、新規プロダクト特有の不確実性を解消できない場合には、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)法令について(発生可能性:低、影響度:中)

 ベーシックは、企業活動に関わる各種法令の規制を受けております。現在のところ、ベーシック事業に対する各種法規制の強化等が行われるという認識はありませんが、顧問弁護士との連携により最新の法改正動向を把握し、外部研修の受講や社内研修の実施を通じて、法令順守体制の強化に努めてまいります。今後国内において新たにプライバシー関連法規の制定やインターネット関連事業者を規制する新たな法律等による法的規制の整備・強化がなされた場合、ベーシックの業務が一部制約を受け、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)情報セキュリティ及び個人情報等の漏洩について(発生可能性:低、影響度:大)

 ベーシックが取得した個人情報については、外部漏洩や不正利用等の防止のため、情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理・保護しております。また、ベーシックのセキュリティ体制として、プライバシーマーク及びISMS(ISO27001)を取得しており、定期的な脆弱性診断を行う等、セキュリティ改善活動を行っております。しかしながら、悪意あるハッキングやコンピューターウィルス等により、ベーシックが保有する個人情報が漏洩、盗用等される可能性を完全に排除することは困難であります。ベーシックが保有する個人情報が漏洩、盗用等されることとなった場合、ベーシックの社会的信用が失われるとともに、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)知的財産権について(発生可能性:低、影響度:中)

 ベーシックは、ベーシックの提供するサービスが第三者の技術・商標等の知的財産権を侵害しないように留意しており、開発段階において採用したビジネスモデルや技術等については、必要に応じて適切な調査を実施しております。ベーシックは現在まで第三者の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差止めの請求を受けたことはありませんが、第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、ベーシックが認識せずに他社の知的財産権を侵害してしまう可能性は否定できません。このような場合、ベーシックに対する訴訟等が発生し、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)特定人物への依存について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシックの代表取締役である秋山勝はベーシックの創業者であり、創業以来代表取締役を務めており、ベーシックの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。ベーシックでは同氏に過度に依存しないよう、内部管理体制の整備、権限の移譲、人材の育成等体制の整備に努めております。しかしながら、何らかの理由により同人がベーシックの業務を継続することが困難になった場合には、ベーシックの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(11)人材の獲得及び育成について(発生可能性:中、影響度:中)

 優秀な人材を確保することはベーシックの継続的な成長に必要不可欠なものと考えております。優れた能力であることはもちろん、ベーシックで掲げているコンピテンシーとの親和性を重視した人材の選考を心がけており、企業文化やミッション・ビジョンを共有し、長期的に勤務できるような組織づくりを目指しております。また、社内の教育制度を強化することで、人材と企業とが共に成長していくことを目指してまいります。しかしながら、人材の育成・獲得が円滑に進まない場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは採用活動の強化及び教育・育成制度の充実を図るとともに、働きやすい職場環境の整備を通じて、人材の定着と能力向上に努めてまいります。

 

(12)内部管理体制の強化について(発生可能性:低、影響度:低)

 ベーシックは、現在の事業規模に応じた内部管理体制を整備・運用しており、今後は事業規模の拡大に合わせ、内部管理体制も強化させていく方針であります。しかしながら、事業規模の拡大及び人員の増加に合わせ、適時に内部管理体制の強化ができなかった場合、適切な事業運営が行えず、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは事業規模や組織体制の変化に応じて、内部管理体制の継続的な見直し及び強化に努めてまいります。

 

(13)コンプライアンス体制について(発生可能性:低、影響度:中)

 ベーシックはコンプライアンス体制の強化に取り組んでいるものの、コンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックではコンプライアンス意識の浸透を図るための教育及び体制整備を継続的に実施し、リスクの未然防止に努めてまいります。

 

(14)税務上の繰越欠損金について(発生可能性:中、影響度:中)

 ベーシックは、2025年12月期末時点で、税務上の繰越欠損金が存在しております。そのため、現在は通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課せられておりません。今後ベーシックの業績が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消した場合は、課税所得に対して通常の法人税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課されることとなり、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは将来の課税負担を見据えつつ、安定的な収益基盤の構築及び財務状況の健全性維持に努めてまいります。

 

(15)配当政策について(発生可能性:低、影響度:低)

 ベーシックは、株主に対する利益還元を経営上の重要な経営課題と位置づけておりますが、当面の間は内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当することが、株主に対する利益還元につながるものと考えております。将来的には、各事業年度の財政状態及び経営成績を勘案しながら株主に対して配当による利益還元を検討していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

(16)ベンチャーキャピタル等のベーシック株式保有割合について(発生可能性:高、影響度:中)

 本書提出日現在におけるベーシックの発行済株式総数は5,003,895株であり、このうちベンチャーキャピタルが組成した投資事業有限責任組合(以下、「VC等」という。)が保有する株式数は1,155,810株と、ベーシック株式の公募増資前の発行済株式総数に対する割合は23.1%となっております。一般に、VC等が未上場会社の株式を取得する場合、上場後に保有株式を売却しキャピタルゲインを得ることがその目的のひとつであり、ベーシックの株式上場後において、VC等が保有するベーシック株式の一部または全部を市場にて売却した場合には、ベーシック株式の需給バランスが短期的に損なわれ、株価の形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)調達資金の使途について(発生可能性:中、影響度:中)

 ベーシックが予定している公募増資による調達資金については、優秀な人材確保のための採用に加えて、積極的な教育・育成等の人員への投資、プロダクト開発への投資、及び広告宣伝費用に充当する予定であります。しかしながら、当初の計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定した投資効果が得られない可能性があります。なお、市場環境の変化等により、調達資金を上記以外の目的で使用する可能性が発生した場合には、速やかに変更について開示を行う予定であります。

 

事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてベーシックが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではなく、また、不確実性を内在していることから、実際の結果とは異なる可能性があります。記載された事項以外の予見できないリスクも存在いたします。このようなリスクが現実化した場合には、ベーシックの事業、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 なお、リスクの発生時期につきましては、合理的に予見することが困難であるため具体的には記載しておりません。

 

(1)市場環境について(発生可能性:低、影響度:大)

 ベーシックが属する国内のSaaS市場は、DXへの取り組みの拡大を主要因として、年平均成長率(CAGR)10%以上で拡大し続けており(富士キメラ総研『ソフトウェアビジネス新市場2024年版(2024年7月19日発刊)』)、主力プロダクトである「ferret One」と「formrun」も市場シェアを維持できれば、今後も堅調な成長が見込めると考えております。

 我が国においては、労働力人口の減少が進行する中で、企業における労働生産性の向上が喫緊の課題となっております。これに伴い、業務プロセスのDXの需要は引き続き拡大しております。ベーシックが主に展開する領域においても、部門ごとに分断されがちな業務プロセスを全体として統合・最適化する「業務プロセス全体のDX」への関心が高まっていると考えます。

 このように、市場全体の需要は中長期的な成長が見込まれますが、国内外の経済情勢、企業のIT投資方針の変化、または景気動向の悪化等により、企業のデジタル関連投資やマーケティング支出が抑制される場合には、ベーシックの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは市場動向を日々注視しながら、適宜ベーシックの経営戦略に織り込み柔軟に対 応できる体制構築に努めてまいります。

 

(2)競合他社の動向について(発生可能性:低、影響度:大)

 ベーシックの主力サービスである「ferret One」及び「formrun」については、それぞれの領域において独自の価値提供を行っており、一定の優位性を有していると認識しております。一方で、同様のサービスを提供する企業は既に存在しており、今後は新規参入の増加を含め、競争環境が一層激化する可能性があります。ベーシックは、サービスの機能強化や利便性の向上、ブランド認知の拡大などを通じて他社との差別化を図る方針ですが、競合企業の営業方針、価格設定、提供する製品・サービス等の変化・強化により、ベーシックが効果的な差別化を行えない場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは競争環境の変化を継続的に把握するとともに、顧客ニーズを踏まえたサービスの機能改善及び付加価値の向上に取り組み、競争力の維持・強化に努めてまいります。

 

(3)技術革新について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシックの事業領域は、AIの進化に代表されるように技術革新が極めて早く、顧客ニーズも急速に変化しております。ベーシックの競争優位を維持するためには、これらの変化に即応し、新技術を活用したサービス開発・提供を継続する必要があります。ベーシックでは、外部研修を含む人的投資を積極的に行い、技術動向の把握及び実務適用に努めております。しかしながら、開発リソースの制約や新技術の成熟度、法的・制度的な不確実性等により、AI技術の進展への対応が遅れた場合には、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に生成AI分野では、著作権や学習データの適法性・透明性、生成物の権利関係などに関する法的整理が進行中であり、将来的な規制強化等により、ベーシックサービスの見直しを迫られる可能性があります。また、AIの出力結果の正確性や信頼性の確保、生成物の不適切利用に伴う信用リスクも存在します。ベーシックでは、AIの利用範囲と運用ガイドラインを整備し、顧問弁護士と連携したリスクモニタリング体制を構築することで、これらのリスクの低減を図っております。

 

(4)システム障害について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシック事業は通信ネットワークやサーバー等のネットワーク機器の作動環境に依存しております。ベーシックが構築しているコンピュータ・システムは、適切なセキュリティや保護手段を講じております。しかしながら、自然災害や不正アクセス、電力供給の制約又は停止等によって通信ネットワークの切断やネットワーク機器の障害が発生した場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)特定サービスへの依存について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシックの売上高は現在、「ferret One」及び「formrun」という二つの主力プロダクトに大きく依存しております。ベーシックはこれらのプロダクトにおいて、単体機能の強化やUI/UXの改善にとどまらず、フロント領域からバックオフィス領域に至るまでを対象としたワークフロー全体の最適化を実現するプロダクト開発を進めております。顧客の業務プロセス全体を支援する体制を整えることで、対象顧客層の拡大と競争力の向上を図っております。しかしながら、今後、競合サービスとの競争激化等により当該主力サービスの売上高が大幅に減少した場合には、特定サービスへの依存度が高いことから、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)新規プロダクトの開発・市場展開について(発生可能性:中、影響度:中)

 ベーシックは2026年1月に新規プロダクトとして導入者自身が業務プロセスを設計できるワークフロー構築ツール「workrun」、高度なワークフロー構築が可能なAIプラットフォーム「AIBOW」をリリースしております。また、AIチャットボットツール「askrun」もリリースに向けて開発を進めております。これらは既存プロダクトと親和性を有しておりますが、必ずしも同じ市場領域に限定されないため、顧客ニーズや需要動向について調査を継続している状況です。開発スケジュールの遅延、機能品質の不足等により、予定どおりのリリースや顧客獲得が進まず、採算性が確保できないなど、新規プロダクト特有の不確実性が存在します。ベーシックは、開発マイルストーンの管理、先行導入や初期導入企業との共創等を通じてリスク低減に努めておりますが、新規プロダクト特有の不確実性を解消できない場合には、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)法令について(発生可能性:低、影響度:中)

 ベーシックは、企業活動に関わる各種法令の規制を受けております。現在のところ、ベーシック事業に対する各種法規制の強化等が行われるという認識はありませんが、顧問弁護士との連携により最新の法改正動向を把握し、外部研修の受講や社内研修の実施を通じて、法令順守体制の強化に努めてまいります。今後国内において新たにプライバシー関連法規の制定やインターネット関連事業者を規制する新たな法律等による法的規制の整備・強化がなされた場合、ベーシックの業務が一部制約を受け、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)情報セキュリティ及び個人情報等の漏洩について(発生可能性:低、影響度:大)

 ベーシックが取得した個人情報については、外部漏洩や不正利用等の防止のため、情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理・保護しております。また、ベーシックのセキュリティ体制として、プライバシーマーク及びISMS(ISO27001)を取得しており、定期的な脆弱性診断を行う等、セキュリティ改善活動を行っております。しかしながら、悪意あるハッキングやコンピューターウィルス等により、ベーシックが保有する個人情報が漏洩、盗用等される可能性を完全に排除することは困難であります。ベーシックが保有する個人情報が漏洩、盗用等されることとなった場合、ベーシックの社会的信用が失われるとともに、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)知的財産権について(発生可能性:低、影響度:中)

 ベーシックは、ベーシックの提供するサービスが第三者の技術・商標等の知的財産権を侵害しないように留意しており、開発段階において採用したビジネスモデルや技術等については、必要に応じて適切な調査を実施しております。ベーシックは現在まで第三者の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差止めの請求を受けたことはありませんが、第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、ベーシックが認識せずに他社の知的財産権を侵害してしまう可能性は否定できません。このような場合、ベーシックに対する訴訟等が発生し、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)特定人物への依存について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシックの代表取締役である秋山勝はベーシックの創業者であり、創業以来代表取締役を務めており、ベーシックの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。ベーシックでは同氏に過度に依存しないよう、内部管理体制の整備、権限の移譲、人材の育成等体制の整備に努めております。しかしながら、何らかの理由により同人がベーシックの業務を継続することが困難になった場合には、ベーシックの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(11)人材の獲得及び育成について(発生可能性:中、影響度:中)

 優秀な人材を確保することはベーシックの継続的な成長に必要不可欠なものと考えております。優れた能力であることはもちろん、ベーシックで掲げているコンピテンシーとの親和性を重視した人材の選考を心がけており、企業文化やミッション・ビジョンを共有し、長期的に勤務できるような組織づくりを目指しております。また、社内の教育制度を強化することで、人材と企業とが共に成長していくことを目指してまいります。しかしながら、人材の育成・獲得が円滑に進まない場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは採用活動の強化及び教育・育成制度の充実を図るとともに、働きやすい職場環境の整備を通じて、人材の定着と能力向上に努めてまいります。

 

(12)内部管理体制の強化について(発生可能性:低、影響度:低)

 ベーシックは、現在の事業規模に応じた内部管理体制を整備・運用しており、今後は事業規模の拡大に合わせ、内部管理体制も強化させていく方針であります。しかしながら、事業規模の拡大及び人員の増加に合わせ、適時に内部管理体制の強化ができなかった場合、適切な事業運営が行えず、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは事業規模や組織体制の変化に応じて、内部管理体制の継続的な見直し及び強化に努めてまいります。

 

(13)コンプライアンス体制について(発生可能性:低、影響度:中)

 ベーシックはコンプライアンス体制の強化に取り組んでいるものの、コンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックではコンプライアンス意識の浸透を図るための教育及び体制整備を継続的に実施し、リスクの未然防止に努めてまいります。

 

(14)税務上の繰越欠損金について(発生可能性:中、影響度:中)

 ベーシックは、2025年12月期末時点で、税務上の繰越欠損金が存在しております。そのため、現在は通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課せられておりません。今後ベーシックの業績が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消した場合は、課税所得に対して通常の法人税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課されることとなり、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは将来の課税負担を見据えつつ、安定的な収益基盤の構築及び財務状況の健全性維持に努めてまいります。

 

(15)配当政策について(発生可能性:低、影響度:低)

 ベーシックは、株主に対する利益還元を経営上の重要な経営課題と位置づけておりますが、当面の間は内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当することが、株主に対する利益還元につながるものと考えております。将来的には、各事業年度の財政状態及び経営成績を勘案しながら株主に対して配当による利益還元を検討していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

(16)ベンチャーキャピタル等のベーシック株式保有割合について(発生可能性:高、影響度:中)

 本書提出日現在におけるベーシックの発行済株式総数は5,003,895株であり、このうちベンチャーキャピタルが組成した投資事業有限責任組合(以下、「VC等」という。)が保有する株式数は1,155,810株と、ベーシック株式の公募増資前の発行済株式総数に対する割合は23.1%となっております。一般に、VC等が未上場会社の株式を取得する場合、上場後に保有株式を売却しキャピタルゲインを得ることがその目的のひとつであり、ベーシックの株式上場後において、VC等が保有するベーシック株式の一部または全部を市場にて売却した場合には、ベーシック株式の需給バランスが短期的に損なわれ、株価の形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)調達資金の使途について(発生可能性:中、影響度:中)

 ベーシックが予定している公募増資による調達資金については、優秀な人材確保のための採用に加えて、積極的な教育・育成等の人員への投資、プロダクト開発への投資、及び広告宣伝費用に充当する予定であります。しかしながら、当初の計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定した投資効果が得られない可能性があります。なお、市場環境の変化等により、調達資金を上記以外の目的で使用する可能性が発生した場合には、速やかに変更について開示を行う予定であります。

 

事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてベーシックが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではなく、また、不確実性を内在していることから、実際の結果とは異なる可能性があります。記載された事項以外の予見できないリスクも存在いたします。このようなリスクが現実化した場合には、ベーシックの事業、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 なお、リスクの発生時期につきましては、合理的に予見することが困難であるため具体的には記載しておりません。

 

(1)市場環境について(発生可能性:低、影響度:大)

 ベーシックが属する国内のSaaS市場は、DXへの取り組みの拡大を主要因として、年平均成長率(CAGR)10%以上で拡大し続けており(富士キメラ総研『ソフトウェアビジネス新市場2024年版(2024年7月19日発刊)』)、主力プロダクトである「ferret One」と「formrun」も市場シェアを維持できれば、今後も堅調な成長が見込めると考えております。

 我が国においては、労働力人口の減少が進行する中で、企業における労働生産性の向上が喫緊の課題となっております。これに伴い、業務プロセスのDXの需要は引き続き拡大しております。ベーシックが主に展開する領域においても、部門ごとに分断されがちな業務プロセスを全体として統合・最適化する「業務プロセス全体のDX」への関心が高まっていると考えます。

 このように、市場全体の需要は中長期的な成長が見込まれますが、国内外の経済情勢、企業のIT投資方針の変化、または景気動向の悪化等により、企業のデジタル関連投資やマーケティング支出が抑制される場合には、ベーシックの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは市場動向を日々注視しながら、適宜ベーシックの経営戦略に織り込み柔軟に対 応できる体制構築に努めてまいります。

 

(2)競合他社の動向について(発生可能性:低、影響度:大)

 ベーシックの主力サービスである「ferret One」及び「formrun」については、それぞれの領域において独自の価値提供を行っており、一定の優位性を有していると認識しております。一方で、同様のサービスを提供する企業は既に存在しており、今後は新規参入の増加を含め、競争環境が一層激化する可能性があります。ベーシックは、サービスの機能強化や利便性の向上、ブランド認知の拡大などを通じて他社との差別化を図る方針ですが、競合企業の営業方針、価格設定、提供する製品・サービス等の変化・強化により、ベーシックが効果的な差別化を行えない場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは競争環境の変化を継続的に把握するとともに、顧客ニーズを踏まえたサービスの機能改善及び付加価値の向上に取り組み、競争力の維持・強化に努めてまいります。

 

(3)技術革新について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシックの事業領域は、AIの進化に代表されるように技術革新が極めて早く、顧客ニーズも急速に変化しております。ベーシックの競争優位を維持するためには、これらの変化に即応し、新技術を活用したサービス開発・提供を継続する必要があります。ベーシックでは、外部研修を含む人的投資を積極的に行い、技術動向の把握及び実務適用に努めております。しかしながら、開発リソースの制約や新技術の成熟度、法的・制度的な不確実性等により、AI技術の進展への対応が遅れた場合には、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に生成AI分野では、著作権や学習データの適法性・透明性、生成物の権利関係などに関する法的整理が進行中であり、将来的な規制強化等により、ベーシックサービスの見直しを迫られる可能性があります。また、AIの出力結果の正確性や信頼性の確保、生成物の不適切利用に伴う信用リスクも存在します。ベーシックでは、AIの利用範囲と運用ガイドラインを整備し、顧問弁護士と連携したリスクモニタリング体制を構築することで、これらのリスクの低減を図っております。

 

(4)システム障害について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシック事業は通信ネットワークやサーバー等のネットワーク機器の作動環境に依存しております。ベーシックが構築しているコンピュータ・システムは、適切なセキュリティや保護手段を講じております。しかしながら、自然災害や不正アクセス、電力供給の制約又は停止等によって通信ネットワークの切断やネットワーク機器の障害が発生した場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)特定サービスへの依存について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシックの売上高は現在、「ferret One」及び「formrun」という二つの主力プロダクトに大きく依存しております。ベーシックはこれらのプロダクトにおいて、単体機能の強化やUI/UXの改善にとどまらず、フロント領域からバックオフィス領域に至るまでを対象としたワークフロー全体の最適化を実現するプロダクト開発を進めております。顧客の業務プロセス全体を支援する体制を整えることで、対象顧客層の拡大と競争力の向上を図っております。しかしながら、今後、競合サービスとの競争激化等により当該主力サービスの売上高が大幅に減少した場合には、特定サービスへの依存度が高いことから、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)新規プロダクトの開発・市場展開について(発生可能性:中、影響度:中)

 ベーシックは2026年1月に新規プロダクトとして導入者自身が業務プロセスを設計できるワークフロー構築ツール「workrun」、高度なワークフロー構築が可能なAIプラットフォーム「AIBOW」をリリースしております。また、AIチャットボットツール「askrun」もリリースに向けて開発を進めております。これらは既存プロダクトと親和性を有しておりますが、必ずしも同じ市場領域に限定されないため、顧客ニーズや需要動向について調査を継続している状況です。開発スケジュールの遅延、機能品質の不足等により、予定どおりのリリースや顧客獲得が進まず、採算性が確保できないなど、新規プロダクト特有の不確実性が存在します。ベーシックは、開発マイルストーンの管理、先行導入や初期導入企業との共創等を通じてリスク低減に努めておりますが、新規プロダクト特有の不確実性を解消できない場合には、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)法令について(発生可能性:低、影響度:中)

 ベーシックは、企業活動に関わる各種法令の規制を受けております。現在のところ、ベーシック事業に対する各種法規制の強化等が行われるという認識はありませんが、顧問弁護士との連携により最新の法改正動向を把握し、外部研修の受講や社内研修の実施を通じて、法令順守体制の強化に努めてまいります。今後国内において新たにプライバシー関連法規の制定やインターネット関連事業者を規制する新たな法律等による法的規制の整備・強化がなされた場合、ベーシックの業務が一部制約を受け、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)情報セキュリティ及び個人情報等の漏洩について(発生可能性:低、影響度:大)

 ベーシックが取得した個人情報については、外部漏洩や不正利用等の防止のため、情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理・保護しております。また、ベーシックのセキュリティ体制として、プライバシーマーク及びISMS(ISO27001)を取得しており、定期的な脆弱性診断を行う等、セキュリティ改善活動を行っております。しかしながら、悪意あるハッキングやコンピューターウィルス等により、ベーシックが保有する個人情報が漏洩、盗用等される可能性を完全に排除することは困難であります。ベーシックが保有する個人情報が漏洩、盗用等されることとなった場合、ベーシックの社会的信用が失われるとともに、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)知的財産権について(発生可能性:低、影響度:中)

 ベーシックは、ベーシックの提供するサービスが第三者の技術・商標等の知的財産権を侵害しないように留意しており、開発段階において採用したビジネスモデルや技術等については、必要に応じて適切な調査を実施しております。ベーシックは現在まで第三者の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差止めの請求を受けたことはありませんが、第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、ベーシックが認識せずに他社の知的財産権を侵害してしまう可能性は否定できません。このような場合、ベーシックに対する訴訟等が発生し、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)特定人物への依存について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシックの代表取締役である秋山勝はベーシックの創業者であり、創業以来代表取締役を務めており、ベーシックの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。ベーシックでは同氏に過度に依存しないよう、内部管理体制の整備、権限の移譲、人材の育成等体制の整備に努めております。しかしながら、何らかの理由により同人がベーシックの業務を継続することが困難になった場合には、ベーシックの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(11)人材の獲得及び育成について(発生可能性:中、影響度:中)

 優秀な人材を確保することはベーシックの継続的な成長に必要不可欠なものと考えております。優れた能力であることはもちろん、ベーシックで掲げているコンピテンシーとの親和性を重視した人材の選考を心がけており、企業文化やミッション・ビジョンを共有し、長期的に勤務できるような組織づくりを目指しております。また、社内の教育制度を強化することで、人材と企業とが共に成長していくことを目指してまいります。しかしながら、人材の育成・獲得が円滑に進まない場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは採用活動の強化及び教育・育成制度の充実を図るとともに、働きやすい職場環境の整備を通じて、人材の定着と能力向上に努めてまいります。

 

(12)内部管理体制の強化について(発生可能性:低、影響度:低)

 ベーシックは、現在の事業規模に応じた内部管理体制を整備・運用しており、今後は事業規模の拡大に合わせ、内部管理体制も強化させていく方針であります。しかしながら、事業規模の拡大及び人員の増加に合わせ、適時に内部管理体制の強化ができなかった場合、適切な事業運営が行えず、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは事業規模や組織体制の変化に応じて、内部管理体制の継続的な見直し及び強化に努めてまいります。

 

(13)コンプライアンス体制について(発生可能性:低、影響度:中)

 ベーシックはコンプライアンス体制の強化に取り組んでいるものの、コンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックではコンプライアンス意識の浸透を図るための教育及び体制整備を継続的に実施し、リスクの未然防止に努めてまいります。

 

(14)税務上の繰越欠損金について(発生可能性:中、影響度:中)

 ベーシックは、2025年12月期末時点で、税務上の繰越欠損金が存在しております。そのため、現在は通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課せられておりません。今後ベーシックの業績が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消した場合は、課税所得に対して通常の法人税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課されることとなり、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは将来の課税負担を見据えつつ、安定的な収益基盤の構築及び財務状況の健全性維持に努めてまいります。

 

(15)配当政策について(発生可能性:低、影響度:低)

 ベーシックは、株主に対する利益還元を経営上の重要な経営課題と位置づけておりますが、当面の間は内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当することが、株主に対する利益還元につながるものと考えております。将来的には、各事業年度の財政状態及び経営成績を勘案しながら株主に対して配当による利益還元を検討していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

(16)ベンチャーキャピタル等のベーシック株式保有割合について(発生可能性:高、影響度:中)

 本書提出日現在におけるベーシックの発行済株式総数は5,003,895株であり、このうちベンチャーキャピタルが組成した投資事業有限責任組合(以下、「VC等」という。)が保有する株式数は1,155,810株と、ベーシック株式の公募増資前の発行済株式総数に対する割合は23.1%となっております。一般に、VC等が未上場会社の株式を取得する場合、上場後に保有株式を売却しキャピタルゲインを得ることがその目的のひとつであり、ベーシックの株式上場後において、VC等が保有するベーシック株式の一部または全部を市場にて売却した場合には、ベーシック株式の需給バランスが短期的に損なわれ、株価の形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)調達資金の使途について(発生可能性:中、影響度:中)

 ベーシックが予定している公募増資による調達資金については、優秀な人材確保のための採用に加えて、積極的な教育・育成等の人員への投資、プロダクト開発への投資、及び広告宣伝費用に充当する予定であります。しかしながら、当初の計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定した投資効果が得られない可能性があります。なお、市場環境の変化等により、調達資金を上記以外の目的で使用する可能性が発生した場合には、速やかに変更について開示を行う予定であります。

 

事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてベーシックが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではなく、また、不確実性を内在していることから、実際の結果とは異なる可能性があります。記載された事項以外の予見できないリスクも存在いたします。このようなリスクが現実化した場合には、ベーシックの事業、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 なお、リスクの発生時期につきましては、合理的に予見することが困難であるため具体的には記載しておりません。

 

(1)市場環境について(発生可能性:低、影響度:大)

 ベーシックが属する国内のSaaS市場は、DXへの取り組みの拡大を主要因として、年平均成長率(CAGR)10%以上で拡大し続けており(富士キメラ総研『ソフトウェアビジネス新市場2024年版(2024年7月19日発刊)』)、主力プロダクトである「ferret One」と「formrun」も市場シェアを維持できれば、今後も堅調な成長が見込めると考えております。

 我が国においては、労働力人口の減少が進行する中で、企業における労働生産性の向上が喫緊の課題となっております。これに伴い、業務プロセスのDXの需要は引き続き拡大しております。ベーシックが主に展開する領域においても、部門ごとに分断されがちな業務プロセスを全体として統合・最適化する「業務プロセス全体のDX」への関心が高まっていると考えます。

 このように、市場全体の需要は中長期的な成長が見込まれますが、国内外の経済情勢、企業のIT投資方針の変化、または景気動向の悪化等により、企業のデジタル関連投資やマーケティング支出が抑制される場合には、ベーシックの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは市場動向を日々注視しながら、適宜ベーシックの経営戦略に織り込み柔軟に対 応できる体制構築に努めてまいります。

 

(2)競合他社の動向について(発生可能性:低、影響度:大)

 ベーシックの主力サービスである「ferret One」及び「formrun」については、それぞれの領域において独自の価値提供を行っており、一定の優位性を有していると認識しております。一方で、同様のサービスを提供する企業は既に存在しており、今後は新規参入の増加を含め、競争環境が一層激化する可能性があります。ベーシックは、サービスの機能強化や利便性の向上、ブランド認知の拡大などを通じて他社との差別化を図る方針ですが、競合企業の営業方針、価格設定、提供する製品・サービス等の変化・強化により、ベーシックが効果的な差別化を行えない場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは競争環境の変化を継続的に把握するとともに、顧客ニーズを踏まえたサービスの機能改善及び付加価値の向上に取り組み、競争力の維持・強化に努めてまいります。

 

(3)技術革新について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシックの事業領域は、AIの進化に代表されるように技術革新が極めて早く、顧客ニーズも急速に変化しております。ベーシックの競争優位を維持するためには、これらの変化に即応し、新技術を活用したサービス開発・提供を継続する必要があります。ベーシックでは、外部研修を含む人的投資を積極的に行い、技術動向の把握及び実務適用に努めております。しかしながら、開発リソースの制約や新技術の成熟度、法的・制度的な不確実性等により、AI技術の進展への対応が遅れた場合には、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に生成AI分野では、著作権や学習データの適法性・透明性、生成物の権利関係などに関する法的整理が進行中であり、将来的な規制強化等により、ベーシックサービスの見直しを迫られる可能性があります。また、AIの出力結果の正確性や信頼性の確保、生成物の不適切利用に伴う信用リスクも存在します。ベーシックでは、AIの利用範囲と運用ガイドラインを整備し、顧問弁護士と連携したリスクモニタリング体制を構築することで、これらのリスクの低減を図っております。

 

(4)システム障害について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシック事業は通信ネットワークやサーバー等のネットワーク機器の作動環境に依存しております。ベーシックが構築しているコンピュータ・システムは、適切なセキュリティや保護手段を講じております。しかしながら、自然災害や不正アクセス、電力供給の制約又は停止等によって通信ネットワークの切断やネットワーク機器の障害が発生した場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)特定サービスへの依存について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシックの売上高は現在、「ferret One」及び「formrun」という二つの主力プロダクトに大きく依存しております。ベーシックはこれらのプロダクトにおいて、単体機能の強化やUI/UXの改善にとどまらず、フロント領域からバックオフィス領域に至るまでを対象としたワークフロー全体の最適化を実現するプロダクト開発を進めております。顧客の業務プロセス全体を支援する体制を整えることで、対象顧客層の拡大と競争力の向上を図っております。しかしながら、今後、競合サービスとの競争激化等により当該主力サービスの売上高が大幅に減少した場合には、特定サービスへの依存度が高いことから、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)新規プロダクトの開発・市場展開について(発生可能性:中、影響度:中)

 ベーシックは2026年1月に新規プロダクトとして導入者自身が業務プロセスを設計できるワークフロー構築ツール「workrun」、高度なワークフロー構築が可能なAIプラットフォーム「AIBOW」をリリースしております。また、AIチャットボットツール「askrun」もリリースに向けて開発を進めております。これらは既存プロダクトと親和性を有しておりますが、必ずしも同じ市場領域に限定されないため、顧客ニーズや需要動向について調査を継続している状況です。開発スケジュールの遅延、機能品質の不足等により、予定どおりのリリースや顧客獲得が進まず、採算性が確保できないなど、新規プロダクト特有の不確実性が存在します。ベーシックは、開発マイルストーンの管理、先行導入や初期導入企業との共創等を通じてリスク低減に努めておりますが、新規プロダクト特有の不確実性を解消できない場合には、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)法令について(発生可能性:低、影響度:中)

 ベーシックは、企業活動に関わる各種法令の規制を受けております。現在のところ、ベーシック事業に対する各種法規制の強化等が行われるという認識はありませんが、顧問弁護士との連携により最新の法改正動向を把握し、外部研修の受講や社内研修の実施を通じて、法令順守体制の強化に努めてまいります。今後国内において新たにプライバシー関連法規の制定やインターネット関連事業者を規制する新たな法律等による法的規制の整備・強化がなされた場合、ベーシックの業務が一部制約を受け、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)情報セキュリティ及び個人情報等の漏洩について(発生可能性:低、影響度:大)

 ベーシックが取得した個人情報については、外部漏洩や不正利用等の防止のため、情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理・保護しております。また、ベーシックのセキュリティ体制として、プライバシーマーク及びISMS(ISO27001)を取得しており、定期的な脆弱性診断を行う等、セキュリティ改善活動を行っております。しかしながら、悪意あるハッキングやコンピューターウィルス等により、ベーシックが保有する個人情報が漏洩、盗用等される可能性を完全に排除することは困難であります。ベーシックが保有する個人情報が漏洩、盗用等されることとなった場合、ベーシックの社会的信用が失われるとともに、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)知的財産権について(発生可能性:低、影響度:中)

 ベーシックは、ベーシックの提供するサービスが第三者の技術・商標等の知的財産権を侵害しないように留意しており、開発段階において採用したビジネスモデルや技術等については、必要に応じて適切な調査を実施しております。ベーシックは現在まで第三者の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差止めの請求を受けたことはありませんが、第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、ベーシックが認識せずに他社の知的財産権を侵害してしまう可能性は否定できません。このような場合、ベーシックに対する訴訟等が発生し、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)特定人物への依存について(発生可能性:中、影響度:大)

 ベーシックの代表取締役である秋山勝はベーシックの創業者であり、創業以来代表取締役を務めており、ベーシックの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。ベーシックでは同氏に過度に依存しないよう、内部管理体制の整備、権限の移譲、人材の育成等体制の整備に努めております。しかしながら、何らかの理由により同人がベーシックの業務を継続することが困難になった場合には、ベーシックの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(11)人材の獲得及び育成について(発生可能性:中、影響度:中)

 優秀な人材を確保することはベーシックの継続的な成長に必要不可欠なものと考えております。優れた能力であることはもちろん、ベーシックで掲げているコンピテンシーとの親和性を重視した人材の選考を心がけており、企業文化やミッション・ビジョンを共有し、長期的に勤務できるような組織づくりを目指しております。また、社内の教育制度を強化することで、人材と企業とが共に成長していくことを目指してまいります。しかしながら、人材の育成・獲得が円滑に進まない場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは採用活動の強化及び教育・育成制度の充実を図るとともに、働きやすい職場環境の整備を通じて、人材の定着と能力向上に努めてまいります。

 

(12)内部管理体制の強化について(発生可能性:低、影響度:低)

 ベーシックは、現在の事業規模に応じた内部管理体制を整備・運用しており、今後は事業規模の拡大に合わせ、内部管理体制も強化させていく方針であります。しかしながら、事業規模の拡大及び人員の増加に合わせ、適時に内部管理体制の強化ができなかった場合、適切な事業運営が行えず、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは事業規模や組織体制の変化に応じて、内部管理体制の継続的な見直し及び強化に努めてまいります。

 

(13)コンプライアンス体制について(発生可能性:低、影響度:中)

 ベーシックはコンプライアンス体制の強化に取り組んでいるものの、コンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックではコンプライアンス意識の浸透を図るための教育及び体制整備を継続的に実施し、リスクの未然防止に努めてまいります。

 

(14)税務上の繰越欠損金について(発生可能性:中、影響度:中)

 ベーシックは、2025年12月期末時点で、税務上の繰越欠損金が存在しております。そのため、現在は通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課せられておりません。今後ベーシックの業績が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消した場合は、課税所得に対して通常の法人税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課されることとなり、ベーシックの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクに対して、ベーシックでは将来の課税負担を見据えつつ、安定的な収益基盤の構築及び財務状況の健全性維持に努めてまいります。

 

(15)配当政策について(発生可能性:低、影響度:低)

 ベーシックは、株主に対する利益還元を経営上の重要な経営課題と位置づけておりますが、当面の間は内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当することが、株主に対する利益還元につながるものと考えております。将来的には、各事業年度の財政状態及び経営成績を勘案しながら株主に対して配当による利益還元を検討していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

(16)ベンチャーキャピタル等のベーシック株式保有割合について(発生可能性:高、影響度:中)

 本書提出日現在におけるベーシックの発行済株式総数は5,003,895株であり、このうちベンチャーキャピタルが組成した投資事業有限責任組合(以下、「VC等」という。)が保有する株式数は1,155,810株と、ベーシック株式の公募増資前の発行済株式総数に対する割合は23.1%となっております。一般に、VC等が未上場会社の株式を取得する場合、上場後に保有株式を売却しキャピタルゲインを得ることがその目的のひとつであり、ベーシックの株式上場後において、VC等が保有するベーシック株式の一部または全部を市場にて売却した場合には、ベーシック株式の需給バランスが短期的に損なわれ、株価の形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)調達資金の使途について(発生可能性:中、影響度:中)

 ベーシックが予定している公募増資による調達資金については、優秀な人材確保のための採用に加えて、積極的な教育・育成等の人員への投資、プロダクト開発への投資、及び広告宣伝費用に充当する予定であります。しかしながら、当初の計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定した投資効果が得られない可能性があります。なお、市場環境の変化等により、調達資金を上記以外の目的で使用する可能性が発生した場合には、速やかに変更について開示を行う予定であります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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