東邦チタニウム(5727)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


東邦チタニウム(5727)の株価チャート 東邦チタニウム(5727)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】東邦チタニウムグループは東邦チタニウム、子会社2社及び関連会社3社により構成されており、金属チタン事業のほか、プロピレン重合用触媒等の触媒製品、超微粉ニッケル等の電子部品材料の製造、販売を主な事業としております。この他に親会社であるJX金属㈱があります。JX金属㈱は、非鉄金属事業を主な事業の内容としております。東邦チタニウムと関係会社の事業上の位置付け並びにセグメントとの関連は次のとおりであります。 セグメントの名称主要製品主要な会社金属チタン事業スポンジチタン、チタンインゴット、高純度チタン、チタン加工品東邦チタニウム、Toho Titanium America Co.,Ltd.、トーホーテック㈱、Advanced Metal Industries Cluster and Toho Titanium Metal Co.,Ltd.触媒事業触媒製品(プロピレン重合用触媒等)東邦チタニウム、Toho Titanium America Co.,Ltd.化学品事業電子部品材料(超微粉ニッケル、高純度酸化チタン)東邦チタニウム、東邦マテリアル㈱ 事業の系統図は次のとおりであります。 (注)関連会社である㈱TOHOWORLDは、報告セグメントに属しておりません。

有価証券報告書(2025年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において東邦チタニウムグループが判断したものであります。 (1) 経営理念及び行動基本方針経営理念東邦チタニウムグループはチタンと関連技術の限りない可能性を追求し優れた製品とサービスを提供し続けることで持続可能な社会の発展に貢献します行動基本方針私たちは、経営理念を実現するため次の3つの基本方針に基づき行動します。1.安全とコンプライアンスを最優先し、健全で公正な企業活動を行います。2.変革と創造を実践し、従業員と企業の持続的成長を果たします。3.顧客、地域社会、株主をはじめとする全てのステークホルダーと対話を進め、信頼・共生関係を築きます。 (2) 経営環境東邦チタニウムを取り巻く社会環境としては、脱炭素社会の形成に向けた取組や企業とステークホルダーとの共生関係の強化等、企業の社会的責任の遂行が、今後もますます強く求められていくものと考えています。また、世界経済は米国では堅調な動きが続き、欧州、中国では持ち直しの兆しが見られましたが、米国新政権の政策による影響や中国経済の先行き懸念、地政学リスクの高まり、金融資本市場の変動等の影響など先行きが不透明な状況は依然として継続しております。東邦チタニウムグループを取り巻く事業環境は、金属チタン事業においては航空機向け需要の回復に加えウクライナ紛争に起因するサプライチェーンの変化もあり、製品販売は引き続き堅調に推移しました。また、中国における経済停滞等の影響が概ね底を打ち、化学品事業においては通信、車載、産業機器等の需要は回復がみられましたが、触媒事業においては中国国内におけるポリオレフィンの生産能力が過剰な状況が続いております。一方、コスト面では、輸入原材料価格や電力価格はピークアウトしたものの、依然として高い水準で推移しました。円の対米ドル相場は、前年度に比べさらに円安が進行しましたが、期末は円高傾向に推移し149.5円となりました。東邦チタニウムグループでは、社会的、経済的にも東邦チタニウムを取り巻く環境は、これまでとは大きく変わるものと考え、より長期的な視点で企業経営に取り組むことを全社的に共有することを目的に、2023年5月に「2030年ありたい姿」を再構築しています。そして2030年の目標に対するキャッチアップ戦略を立案し、向こう3年間のアクションプランを「2023-2025年度中期経営計画」と位置付けています。特に全社的な共通課題としてサステナビリティに関する取組を強化(「ESG経営の推進」)することとしています。なお、詳細は以下(3) 2030年ありたい姿、ESG経営の推進に記載しています。 (3) 2030年ありたい姿東邦チタニウムは2022年に中期経営計画の基本テーマとして新たに「ESG経営の推進」を加えました。これは、「E」「S」「G」の視点で、自社とステークホルダーを取り巻く重要な諸課題の解決に取り組み、社会の持続的な発展に貢献することが、私たちの目指す経営理念の実現には、必要不可欠な課題のひとつであると考えたからです。東邦チタニウムグループは2023年に創立70周年を迎えましたが、より長期的な視点で企業経営と社会への貢献に取り組み、「100年企業」を意識したいと考えています。 (4) 2023-2025年度 中期経営計画「2030年ありたい姿」では、セグメントごとに具体的な目標イメージを設定しました。目標と現状とのギャップを認識した上で、そこに向けてのキャッチアップ戦略を立案し、まずは向こう3年間のアクションプランを策定しています。そして、このアクションプランを2023-2025年度中期経営計画として位置付けています。 セグメント別の課題及び施策各セグメントごとの課題及び施策は、以下のとおりであります。なお、優先的に対処すべき課題は2023-2025年主要施策として以下に記載しております。 ① 金属チタン事業航空機向けを主因とする旺盛なチタン需要に対応するため、サウジアラビアのスポンジ生産合弁会社(ATTM社)におけるフル生産体制への移行を完了するとともに、国内の若松工場及び茅ヶ崎工場において3,000トン/年程度の生産能力増強計画を決定しております。また、原料価格の高止まりや電力、燃料価格の高騰が続く中、これらを反映した適正な製品販売価格の実現に引き続き取り組んでまいります。なお、金属チタン事業における2030年ありたい姿と23-25中計の主要施策は以下のとおりであります。 ② 触媒事業東邦チタニウム触媒の主な用途分野であるポリプロピレンの需要は、足元低迷しているものの、中長期的には拡大が見込まれる中、生産技術改善等による触媒の生産効率化及び増産に取り組んでまいります。あわせて、将来的な販売拡大を見据え、次の能力増強計画の検討を進めてまいります。なお、触媒事業における2030年ありたい姿と23-25中計の主要施策は以下のとおりであります。 ③ 化学品事業海外の景気減速を主因にMLCC需要は調整局面となっておりますが、中長期には需要拡大が期待できる小型・大容量MLCCに対応可能な超微粉ニッケルの供給体制を構築するため、若松工場内に新工場を建設することを決定しており、2025年度の完工及び営業運転開始に向けて、建設工事及び操業立上げを着実に進めてまいります。なお、化学品事業における2030年ありたい姿と23-25中計の主要施策は以下のとおりであります。 ④ 新規事業PEM(固体高分子膜)型水電解装置の陽極側拡散層としての活用が期待されているチタン多孔質体(WEBTi®)について、事業化に向けた準備・対応を進めており、供給能力の整備を含め、その早期事業化に取り組んでまいります。また、現在進めているその他の新規事業案件の事業化検討を加速するとともに、新たな事業化テーマの探索の取組を強化してまいります。なお、新規事業における2030年ありたい姿と23-25中計の主要施策は以下のとおりであります。 (5) 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応

事業等のリスク

3 【事業等のリスク】(1)リスクに関わる東邦チタニウムの取組東邦チタニウムグループでは、事業の継続性と安定的発展を確保するため、事業を取り巻くリスクに関わる課題及び対応策を総括的に協議、推進、進捗管理する組織として、従前からリスク管理委員会を設置しています。この体制のもと、具体的には、東邦チタニウムグループの経営理念、経営目標、経営戦略の達成を阻害する様々なリスクに対して、最適なコストで適切な処理を行うため、個別リスク事象毎に対応策の策定、取組等を担う主管部門と推進責任者を定め、リスク管理のための活動を推進しています。なお、東邦チタニウムのリスク管理体制については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)リスク管理」及び「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項 ア.業務の適正を確保するための体制及び当該体制の運用状況 (ア)業務の適正を確保するための体制の整備にかかる決議の内容 3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制」、及び「同(イ)業務の適正を確保するための体制の運用状況の概要 3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制」をご覧ください。 (2)事業等のリスク東邦チタニウムグループの事業等のリスクについて、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を以下に記載します。ただし、これらは東邦チタニウムグループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。また、これらのリスクは将来に関する事項も含まれていますが、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ① 特定用途向けの需要が大きな割合を占めていることによる需要変動のリスク 金属チタン事業の主力製品の一つであるスポンジチタンは、航空機向け用途が需要の中心です。触媒事業の中核製品である「THC」触媒は、プラスチック製品であるポリプロピレンの需要に影響を受けます。また、化学品事業における超微粉ニッケル及び高純度酸化チタンも、積層セラミックコンデンサなどの電子部品向けの用途が需要の大部分を占めています。このように東邦チタニウムグループの事業は、セグメント別では特定用途向けの需要が大きな割合を占め、当該用途先業界の好不調により販売量が大きく変動する傾向があります。具体的には、航空機向けのスポンジチタンは、これまで、世界の経済情勢や航空旅客数の動向や、航空会社による航空機の更新やメンテナンス需要の動向等により、大きな幅で好不調を繰り返してきました。2020年度には新型コロナウイルス禍の影響による航空機産業の事業環境悪化を受け大幅な需要減となった一方、その後は徐々に回復基調にありました。近年では、2022年のウクライナ紛争を契機に、地政学的リスクから欧米顧客がロシアからのチタンの調達を見直したことにより、ロシアを除く東邦チタニウムを含む生産国に対する需要が急拡大しています。一方、従来比較的堅調であった触媒事業においては、昨今の中国経済の停滞影響を受け、東邦チタニウム顧客である中国、東アジアを中心としたポリプロピレンメーカーでの触媒需要が減少しています。同様の理由から、化学品事業では、主要顧客の電子部品メーカーの生産調整の影響を大きく受け超微粉ニッケル等の需要が減少しています。このため、東邦チタニウムグループは、事業の多角化、製品の新たな用途開拓、競争力ある製品の提供により、その影響を最小限にすべく努めていますが、用途先業界の状況変化によっては、東邦チタニウムグループの業績に悪影響が及ぶ可能性があります。なお、東邦チタニウムグループの製品の価格は、需要の動向により大きく変動する傾向があります。顧客と交渉を重ね適切な価格設定を進めていますが、需要の動向によっては製品価格が大幅に下落し、東邦チタニウムグループの業績に悪影響が及ぶ可能性があります。 ② 原料代及び電力代の上昇に伴うリスク金属チタンの製造コストは、原料代及び電力代がその相当部分を占めております。原料鉱石については、鉱石を同じく原料とする他業種での景気動向や、原料産地の地政学的リスクに影響を受けます。また原油、LNG、石炭等の資源エネルギー価格の変動は、製造プロセスでの電力使用量が多いチタン事業では、電力代の増加につながります。ウクライナ紛争の影響による足元の原料及びエネルギー価格の上昇は、地政学的リスクの実現の顕著な例と言えます。東邦チタニウムはこれまでもこれらコスト上昇影響を緩和すべく、比較的安価な低品位鉱石の使用による原料の多様化や、省エネなどコスト削減に取り組んでまいりましたが、これらコスト低減努力を上回る原料価格や電力単価の上昇が継続した場合、あるいはコストアップ分の製品価格への転嫁等が十分できない場合には、東邦チタニウムグループの業績に悪影響が及ぶ可能性があります。   また化学品事業の主要原料であるニッケル地金は国際市況により取引価格が決定されます。東邦チタニウム顧客との間では、この国際市況価格を、一定期間の後、製品価格に反映する取引と、交渉により製品価格が決まる取引があります。したがって原料ニッケル価格の変動は、製品価格へ反映タイミングの期ズレや、交渉での転嫁が難しい場合には東邦チタニウムグループの期間損益や業績に大きな影響を与えることになります。東邦チタニウムでは、国際市況価格が反映される取引に関しては、先物取引によるヘッジを利用してその影響を緩和する等対応策を実施していますが、国際市況価格が短期的にかつ急激に変動する場合には、東邦チタニウムの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ③ 輸出比率が高いことによる為替リスク金属チタン事業のスポンジチタンや、触媒事業のTHCにおいては、輸出が販売量の大きな割合を占めており、東邦チタニウムグループ全体の売上高に占める輸出の割合は、当連結会計年度実績で60.6%でした。輸出の多くはUSドル建のため、為替による影響を受けます。東邦チタニウムグループは、短期的な変動に関し為替予約取引によるヘッジを行うなど、為替リスクを低減すべく努めていますが、為替が大きく円高に振れた場合には、東邦チタニウムグループの業績に悪影響が及ぶ可能性があります。 ④ 自然災害等に関するリスク東邦チタニウムグループは、製品のほとんどを自社で生産しており、自然災害による工場施設に対する被害により、製品の生産・販売に支障が生じる可能性があります。特に、茅ヶ崎工場は、東海地震の地震防災対策強化地域内に所在しており、設備の耐震強化、防災諸設備の整備、防災体制の強化、防災訓練の実施などの対策に努めているほか、生産設備の複数拠点化(BCP)の検討を進める等リスク低減を図っています。しかし自然災害の規模及び内容によって、東邦チタニウムグループの業績や財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。また、原材料においても調達先の複数化や適正在庫の確保など各種対応に取り組んでいますが、自然災害の規模及び内容により、東邦チタニウムグループの業績や財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。 ⑤ 環境・安全に関するリスク東邦チタニウムグループは、製造現場を持つ企業として、安全確保と環境保全は事業運営上、最も重視しなければならない事項と認識しています。特に設備面での老朽化が進む茅ヶ崎工場では、設備インフラの中期的更新計画を進め、さらに全社的に推進している抜本的な安全対策投資とあわせ、安全操業の維持と環境保全に万全を期して取り組んでいますが、万が一、事故・災害等が発生した場合は、操業の停止・制約や環境コスト、あるいは対策コストの発生により、東邦チタニウムグループの業績に悪影響が及ぶ可能性があります。また、金属チタン事業は、現在、好調な需要を受け、スポンジ生産設備は高い稼働を続けており、予期せぬ操業の停止・制約が起こった場合には、計画している販売量の未達や長期契約を締結する顧客に対する供給責任の未達等により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 品質に関するリスク素材メーカーである東邦チタニウムグループの社会的使命は、顧客に満足していただける製品・サービスを安定的に提供することにあります。そのため、東邦チタニウムグループは、ISO9001に基づく品質マネジメントシステムを整備するとともに、組織的に対応するための体制構築及び維持・改善のためのインフラ投資を行うことで、品質管理に万全を期しております。しかしながら、万が一、品質不良や品質事故などが発生した場合には、是正処置にかかるコストの発生や、東邦チタニウムグループ製品に対する評価の低下により、東邦チタニウムグループの業績に悪影響が及ぶ可能性があります。 ⑦ 知的財産に関するリスク東邦チタニウムグループは、特許権等の知的財産権を重要な経営資源の一つと捉え、法令に従い適切な取得保全手続きを行うと共に、知的財産権を含む第三者の権利を侵害することの無いよう細心の注意を払っています。しかしながら、東邦チタニウムグループの技術が十分に保護されず、又は東邦チタニウムグループが第三者の技術を侵害した場合には、収益機会の喪失・減少や損害賠償の支払いなど、東邦チタニウムグループの業績に悪影響が及ぶ可能性があります。東邦チタニウムグループでは、知的財産権管理の専門部署を設け、的確な対応に努めています。 ⑧ 情報漏洩に関するリスク業務上の過失や不正アクセス等、何らかの原因により顧客情報や個人情報が流出した場合には、損害賠償や信用の失墜等、東邦チタニウムグループの業績に悪影響が及ぶ可能性があります。東邦チタニウムグループでは、情報管理に係る規則を定め厳格な運用を行うと共に、必要なシステム対策を講じています。 ⑨ 親会社等との関係に関するリスク東邦チタニウムは、JX金属㈱の子会社であります。東邦チタニウムとJX金属㈱との間には、①東邦チタニウムからJX金属㈱への高純度チタンの販売、②JX金属㈱から東邦チタニウムへの各種金属の溶解加工委託、③JX金属㈱から東邦チタニウムへの非常勤役員の派遣、④JX金属グループから東邦チタニウムへの従業員の出向等の関係があります。 東邦チタニウムと親会社との関係については、東邦チタニウムの自主性・独立性を確保したうえで、両社の企業価値向上を目指し連携・協力しあうことを基本と考えております。取引の条件等は協議・交渉を行ったうえで決定しており、当連結会計年度の東邦チタニウムの親会社への売上高も東邦チタニウム売上高総額の3.01%であり、東邦チタニウムが受ける制約はありません。しかしながら、親会社は東邦チタニウムの議決権の過半数を有しており、東邦チタニウムの株主総会における取締役の選解任等を通じて東邦チタニウムの経営判断に大きな影響を及ぼし得る立場にあるため、その議決権の行使は東邦チタニウムの少数株主の利益に反する可能性があります。なお、JX金属㈱による東邦チタニウム株式保有比率は、将来に亘って一定とは限りません。当該比率に大きな変動が生じた場合には、東邦チタニウム株式の流動性、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 (注)これまで東邦チタニウムの親会社であったENEOSホールディングス㈱は、東邦チタニウムの直接の親会社であるJX金属㈱の上場(2025年3月19日)に伴い、同社が保有するJX金属株式の一部売出しによって、東邦チタニウムの親会社に該当しないこととなりました。 ⑩ 海外事業に関するリスク東邦チタニウムグループは、チタン事業の中長期的な競争力向上を目的として、サウジアラビアでのスポンジチタン生産合弁事業に参画しております。東邦チタニウム(35%出資)とサウジアラビアの石油化学メーカーであるタスニー社のグループ企業AMIC社(65%出資)が共同で設立したAdvanced Metal Industries Cluster and Toho Titanium Metal Co.,Ltd.(ATTM社)は、2019年度にサウジアラビアのヤンブーにおいて、スポンジチタンの生産を開始しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響等により立ち上げが遅れ収益性が低下した結果、同社は固定資産に係る減損損失を計上し、2020年12月末時点において債務超過となりました。東邦チタニウムの連結財務諸表においてATTM社は持分法で会計処理されており、2021年3月期連結会計年度において持分法適用上の同社への投資簿価をゼロまで減額し、持分法による投資損失を計上しました。同社の欠損を負担する責任が投資額の範囲に限られていることから、持分法による投資損失の計上リスクはありません。営業関連では、東邦チタニウムのスポンジチタン販売が好調であり、かつAMIC社側での引取ニーズが小さいため、現在のATTM社のスポンジ生産品の大半は東邦チタニウムが引き取っており、東邦チタニウムの重要なスポンジ調達先となっています。ATTM社のスポンジチタン生産に技術的な問題や何らかの制約が生じた場合、東邦チタニウムの販売面で影響を及ぼす可能性があり、そのことで東邦チタニウムの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、契約上、将来、AMIC社サイドでのチタン下流事業が立ち上がり、スポンジ引取が発生し始めた場合、東邦チタニウムの必要とする引取量に制約が生じる可能性があります。東邦チタニウムとしては、対応可能な支援を継続することとし、引き続き同社を取り巻く事業環境や同社の業績動向を注視してまいります。なお、当連結会計年度におけるATTM社との取引等に関しては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 関連当事者情報」に記載のとおりです。 ⑪ 法令等へ抵触するリスク東邦チタニウムグループは、国内外において事業を展開しており、許認可・通商・環境・税制・独占禁止法等各国の様々な法令・規制の適用を受けています。将来における法令等の新設・変更等が行われた場合、事業活動の停止・制限や対策コストが生じる可能性がありますが、不断の情報収集を通じその予防・回避に努めています。中でも、脱炭素社会実現への取組は世界的に加速している状況にあり、炭素税等法規制が厳格化する可能性があります。これに対し東邦チタニウムグループは、生産工程におけるCO2排出低減技術や再生可能エネルギー施策の活用等により、カーボンニュートラルの実現を目指し、当該リスクの低減を図る考えです。また、東邦チタニウムグループは、行動基本方針に「コンプライアンスの最優先」を掲げると共に定期的な教育を行うなど法令等の遵守に努めていますが、万が一これらの法令等への違反が認められた場合、各規制当局からの処分、訴訟の提起や社会的信用の失墜等により、東邦チタニウムグループの業績に悪影響が及ぶ可能性があります。 ⑫ 投資に関するリスク東邦チタニウムグループは、中期経営計画において「成長分野への重点投資による収益基盤の強化」を基本戦略として掲げるなど、継続的に様々な能力増強等のための設備投資等投資を行っています。投資にあたっては、かねてより需要予測や東邦チタニウムグループの競争力などから採算性を慎重に判断し実施していますが、将来の正確な予測は困難であり、販売量の増加やコストダウン等の投資による効果が当初計画を下回って推移した場合、償却費負担の増加や該当資産に係る減損損失の計上などにより、東邦チタニウムグループの業績に悪影響が及ぶ可能性があります。 ⑬ 人材確保に関するリスク東邦チタニウムグループの持続的な成長のためには、人材の確保は非常に重要な要素です。人材の確保が十分にできない場合には、生産・販売・サービス等のレベル低下により、東邦チタニウムグループの財政状態及び経営成績等に影響をもたらす可能性があります。そのため、国籍や性別などにこだわらない多様な人材の採用活動を積極的に行うだけではなく、シニア社員には60歳以降も高いモチベーションで活躍してもらうために2023年4月より、定年年齢を60歳から65歳に延長しました。また、優秀な人材を確保するための魅力ある人事施策として、2024年度より、ポスティングシステム(社内公募制度)やキャリアチャレンジ(従業員が新たな職務への異動希望を会社に伝える仕組み)を導入しました。さらに、有能な人材確保のために取り組むだけではなく、設備の省力化・合理化等の設備投資を行うことで、労働生産性の向上を進めています。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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