SBIリーシングサービスグループは、主に航空機、船舶等を対象としたオペレーティング・リース事業に投資するファンドの組成・販売を行っております。
SBIリーシングサービスグループの事業セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、オペレーティング・リース事業としております。SBIリーシングサービスグループの事業セグメントは、オペレーティング・リース事業のみの単一セグメントでありますが、事業の概要については、提供するサービスで区分して記載しております。なお、オペレーティング・リース事業における各サービスは、(1)ファンド事業、(2)ゼネラルアビエーション事業及び(3)プリンシパルインベストメント事業の3つに細分しております。
(1) ファンド事業
本事業では、SBIリーシングサービス子会社(SPC(注1))が業務執行組合員となる任意組合契約(注2)における投資家からの出資金、もしくは匿名組合契約(注3)を通じた投資家からの出資金及び金融機関からの借入金にて、航空機、船舶等の大型の償却資産を購入(注4)し、航空会社や海運会社等の借り手(レッシー)にオペレーティング・リース形式で賃貸(注5)する事業を行います。リース満了時には、リース物件を市場で売却する等により、キャピタルゲインの獲得を目指します。SBIリーシングサービスは、リース事業案件の組成及び管理並びに任意組合へのリース物件売却、投資家への匿名組合出資持分の販売を行うことで、手数料や売却の収益を得ております。
任意組合方式の場合、組合員(投資家)による出資金により調達した資金でリース物件を購入し、借り手(レッシー)にオペレーティング・リース形式で貸し付ける事業を行います。SBIリーシングサービスはリース物件を航空会社等から購入し、業務執行組合員がSBIリーシングサービス子会社(SPC)となる任意組合へ譲渡します。任意組合のため、リース事業の損益等は投資家に帰属することになります。SBIリーシングサービスは、組成や事業管理による手数料、当該リース事業に係る航空機等の任意組合への販売額を売上高に計上しております。
匿名組合方式の場合、匿名組合の営業者となるSBIリーシングサービス子会社(SPC)において、リース物件を取得し、オペレーティング・リース事業を行います。SBIリーシングサービスは当該リース事業に係る匿名組合出資持分の私募の取扱いを行うほか、リース開始時点で、SBIリーシングサービスが一時的に立替取得し、貸借対照表の「商品出資金」に計上するとともに、当該匿名組合出資持分を投資家に譲渡します。SBIリーシングサービスが、投資家に、匿名組合出資持分を譲渡することで、リース事業の損益等が投資家に帰属することになります。SBIリーシングサービスは、案件組成や、当該リース事業に係る匿名組合出資持分を販売すること等による手数料を売上高に計上しております。
なお、SBIリーシングサービスにおいては、JOL(注6)およびJOLCO(注7)という契約終了時条件の異なるリース取引を用いて法人投資家向けファンドを組成しておりますが、現時点においては、JOLには任意組合方式、JOLCOには匿名組合方式を組み合わせることでファンド組成を行っております。
(注1)SPCとは、「特別目的会社(Special Purpose Company)」の略であります。SBIリーシングサービスでは、当該ファンド事業を行う場合には、当該事業の損益及び収支等を明確にするために、個別案件ごとにSPCを利用しております。
(注2)任意組合契約とは、民法第667条第1項に定義されており、2人以上の組合員が出資を行い、かつ共同で事業を営むことで生ずる損益を出資割合に応じて分配することが民法上定められている契約です。
(注3)匿名組合契約とは、商法第535条乃至第542条に規定されており、匿名組合員が営業者の行う事業のために出資をなし、その営業により生ずる損益を分配することを約する契約です。そのため、匿名組合事業から発生する損益は、全て匿名組合員に帰属します。
(注4)米国の航空会社にリースを行う場合は、米国の規制により航空機の所有者は米国籍であることが求められるため、リース物件を信託財産とする信託受益権を購入し、米国信託会社を介してリース形式で貸し付けを行います。このSBIリーシングサービスが引き受けた信託受益権相当額等を貸借対照表の「販売用航空機等」に計上しております。なお、投資家への販売に際しては、SBIリーシングサービスが直接投資家へ販売するほか、全国の金融機関等から投資家の紹介を受けて販売をしております。
(注5)本事業における「オペレーティング・リース取引」とは、一般的に「日本型オペレーティング・リース」と呼ばれております。詳細は「(参考)一般的なオペレーティング・リースファンド(匿名組合方式)の仕組み」をご参照ください。
(注6)JOLとは、Japanese Operating Leaseを略したもので、借り手(レッシー)に購入選択権がない日本型オペレーティング・リースを指します。リース契約期間が満了し、リース物件の売却によって得た損益を投資家に分配した時点で事業が終了します。
(注7)JOLCOとは、Japanese Operating Lease with Call Optionを略したもので、購入選択権付日本型オペレーティング・リースを指します。具体的には、借り手(レッシー)がリース契約期間の途中でリース物件を購入できるという選択権(オプション)が付与された日本型オペレーティング・リースの一種であります。借り手(レッシー)が購入選択権を行使した場合、その時点で事業が終了する可能性があり、購入選択権が行使されない場合はJOLと同様にリース物件の売却によって事業が終了します。
SBIリーシングサービスグループのファンド事業案件における匿名組合方式及び任意組合方式の内容を事業系統図で示すと以下のとおりです。なお、本説明は、SBIリーシングサービスの基本的な事業内容をご理解いただくためのものであり、案件によって、仕組みが異なる場合があります。
[事業系統図]
① 任意組合方式
(注)複数の投資家となる場合があります。
② 匿名組合方式
任意組合方式による業務の流れ(案件受注からリース満了まで)は以下のとおりです。なお、本説明は、SBIリーシングサービスの基本的なファンド事業の内容をご理解いただくためのものであり、案件によって異なる場合があります。
|
業務 |
業務内容 |
売上高の計上区分 |
売上高の計上時期 |
|
案件の受注 |
入札または個別交渉により、航空会社である借り手(レッシー)から、リース事業を受注することで、SBIリーシングサービスの業務を開始します。 受注に際しては、借り手(レッシー)が要求するリース条件、投資家への販売予定額等の諸条件を総合的に勘案します。 |
|
|
|
航空機の仕入およびリース開始 |
SBIリーシングサービスが航空機を購入し、リース取引が開始されます。 |
受取リース料 |
航空機の購入時点から任意組合への売却時点まで |
|
譲渡(販売) |
リース事業に出資する投資家を募り、投資家は任意組合に出資を行います。任意組合はSBIリーシングサービスから航空機を購入します。 |
航空機の販売 リース事業組成に係る手数料 |
任意組合にリース物件の引き渡しを行った時点 |
|
案件管理(管理) |
リース事業運営上必要とされる管理業務を行います。 |
リース事業の運営・管理に係る手数料 |
管理期間に対応した額を売上計上 |
|
リース満了(売却等) |
リース期間満了後、リース契約の更新やリース物件の売却を行います。 |
リース期間満了後における売却等に係る手数料 |
リース期間満了後、リース物件の売却等を実施した時点 |
匿名組合方式による業務の流れ(案件受注からリース満了まで)は以下のとおりです。なお、本説明は、SBIリーシングサービスの基本的なファンド事業の内容をご理解いただくためのものであり、案件によって異なる場合があります。
|
業務 |
業務内容 |
売上高の計上区分 |
売上高の計上時期 |
|
案件の受注及び組成(組成)
|
入札、または個別交渉により、航空会社、海運会社等の借り手(レッシー)から、リース事業を受注することで、SBIリーシングサービスの業務を開始します。 受注に際しては、借り手(レッシー)が要求するリース条件、金融機関からの借入条件、投資家への販売予定額等の諸条件を総合的に勘案し、SPCにおいて、ファンドを組成します。 |
ファンド組成に係る手数料(注2)
|
「私募の取扱い」の場合、SPCが、投資家から匿名組合契約に基づく出資を受け入れ、リースを開始した時点
|
|
私募の取扱い(販売) |
リース開始日以前は、投資家に対してSPCの匿名組合契約に基づく出資持分の勧誘(販売)を行います。この勧誘行為は、金融商品取引法上、有価証券の私募の取扱いに該当します。 |
||
|
リース開始(組成) |
リース契約に基づき、SPCにおいて、ファンド事業が開始されます。(未販売分(注1)がある場合は、引受出資) |
||
|
譲渡(販売) |
リース開始日以後、SPCに出資持分の未販売分がある場合には、投資家に対して、SBIリーシングサービスが取得した当該持分を譲渡(販売)します。この譲渡行為は、金融商品取引法上、有価証券の売買に該当します。 |
ファンド組成に係る手数料(注2) 投資家への販売に係る手数料 |
SBIリーシングサービスが、投資家と匿名組合契約の地位譲渡契約を締結し、投資家から譲渡代金の入金があった時点(注3) |
|
案件管理(管理) |
ファンド事業の運営に係る匿名組合契約に基づく報告、SPCの会社運営上必要とされる管理業務を行います。 |
ファンドの運営・管理に係る手数料 |
管理期間に対応した額を売上計上 |
|
リース満了(売却等) |
リース期間満了後、リース物件の売却、借入金の返済等を行い、残余財産を投資家に分配します。 |
リース期間満了後における売却等に係る手数料 |
リース期間満了後、リース物件の売却、借入金の返済等を行い、残余財産を投資家に分配した時点 |
(注1)リース開始日時点でSPCに匿名組合出資持分の未販売分がある場合には、SBIリーシングサービスは、投資家に譲渡(販売)することを前提に一時的に匿名組合出資持分の引き受けを行います。当該引受金額は、貸借対照表の「商品出資金」に計上しております。
(注2)SBIリーシングサービスはSPCからリースを開始した時点で手数料を収受しますが、投資家からの入金時まで貸借対照表の「契約負債」に計上し、投資家からの入金時点で売上を認識いたします。
(注3)地位譲渡があった場合には、SPCからファンド組成に係る手数料としての売上を認識する他、販売に係る手数料を投資家より収受いたします。この投資家から収受した金額は、損益計算書の「商品出資金売却益」に計上いたします。
(参考)一般的なオペレーティング・リースファンド(匿名組合方式)の仕組み
①投資家は、案件ごとに設立されるSPC(SBIリーシングサービス子会社であってリース事業の営業者、以下「営業者」という。)と匿名組合契約を締結し、航空機、船舶等のリース物件価格の約30%(注1)相当額の出資を行います。
②営業者は、金融機関とのノンリコースローン契約(注2)により、リース物件価格の約70%(注3)相当額の借入を行います。
③営業者は、①の出資金および②の借入金により、メーカー等からリース物件を購入します。
④営業者は、リース物件を借り手(レッシー)にリースし、リース事業を開始します。
⑤借り手(レッシー)は、リース契約に基づき、リース料を営業者に支払います。
⑥営業者は、収受した⑤のリース料により、②の借入金元本および利息を金融機関に返済します。
⑦営業者は、定められた期間ごとに匿名組合事業(リース事業)の決算を行い、その事業損益を出資割合に応じて投資家に分配します。
⑧リース期間終了後、営業者はリース物件を市場等で売却し、売却代金から②借入金等債務返済後の残余金額を、出資割合に応じて投資家に現金分配します。
(注1)案件により当該比率は異なります。
(注2)ノンリコースローン契約とは、借入金の返済原資を借入人(営業者)が保有する特定の資産(リース物件)から生ずる将来のキャッシュ・フロー(リース料や資産の売却代金等)に限定し、借入人の他の資産には遡及させない借入契約をいいます。
(注3)案件により当該比率は異なります。また、借入を行わない場合もあります。
なお、オペレーティング・リースを活用したリース事業の損益は、リース期間前半には、定率法を採用することによる減価償却費等の費用が、収益よりも先行して発生するため赤字となる傾向にあります。一方、リース期間後半には減価償却費等が減少するため、黒字となる傾向にあります。また、リース満了時には、リース物件を再販市場で売却すること等により、投資回収及びキャピタルゲインの獲得が期待できます。
(2) ゼネラルアビエーション事業
本事業では、ゼネラルアビエーション(注)業界の運航会社等を借り手(レッシー)としたリース事業案件の組成及び管理並びに投資家への販売までの一連の業務を行うことにより、手数料等の収益を得ております。また、需要家である航空会社に向けて、ヘリコプターを含む小型航空機等の機材の販売及びリースを行っており、SBIリーシングサービスは各取引において収益を得ております。
リース事業案件については、運航会社等の借り手(レッシー)にオペレーティング・リース形式で償却資産であるヘリコプターを含む小型航空機を賃貸するスキームを組成し、投資家に対して、譲渡をしております。リース期間中のリース料収入によるインカムゲイン、リース満了時のリース物件売却等によるキャピタルゲインが投資家に帰属する仕組みであります。
リース事業案件の特性としては、一機当たりの機体価格が航空機投資としては少額かつリース期間5年程度であることから、投資家は、比較的少額かつ短い投資期間で、リース料収入によるインカムゲイン、リース満了時のキャピタルゲインを得ることが可能となります。
オペレーティング・リース取引を利用した商品のスキームについては、以下の事業系統図となります。なお、本説明は、SBIリーシングサービスの基本的なゼネラルアビエーション事業の内容をご理解いただくためのものであり、案件によって、仕組みが異なる場合があります。
(注)民間航空のうち、航空会社による定期航空運送路線を除いた航空の総称であります。
[事業系統図]
(3) プリンシパルインベストメント事業
本事業では、SBIリーシングサービス子会社が金融機関及びSBIリーシングサービスからの借入金にて、航空機、船舶等の大型の償却資産を購入し、航空会社や海運会社等の借り手(レッシー)にオペレーティング・リース形式で賃貸する事業を行います。リース満了時には、リース物件を市場で売却する等により、キャピタルゲインの獲得を目指します。本事業で受け取るリース料等を売上高に計上しております。
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
SBIリーシングサービスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてSBIリーシングサービスグループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
SBIリーシングサービスグループは、投資家、パートナー、借り手(レッシー)のみなさまへ、航空機・船舶等の価値ある優良資産を対象とした、魅力ある商品の組成、販売を行い、「100年企業への挑戦」の経営理念のもと、みなさまの持続的な成長に貢献できるよう事業に取り組んでおります。
SBIリーシングサービスグループは、上記の経営理念の下、長期安定的な事業成長を目指し、2025年3月期からの中期経営計画において、事業運営方針を全役職員が「あらゆるステークホルダーから信頼されるようインテグリティ(注)を重視した行動判断を行う」・「高度な専門性を持つ」・「安心して働き続けられる」会社を目指すものとし、重要業績評価指標を「平均10%+αの安定・継続的成長」と設定しております。
(注)インテグリティ(integrity)とは、誠実、真摯、高潔などの概念を意味し、組織を率いるリーダーやマネジメントに求められる最も重要な資質とされています。
(2) 市場動向
わが国の経済は、コロナ禍を乗り越え回復に向かっており、高水準の賃上げや企業の高い投資意欲等を背景に、デフレ経済から脱却し成長局面に移行しつつあります。また、日経平均株価が34年ぶりに最高値を更新し、金融政策においては日本銀行が17年ぶりにマイナス金利を解除する等、大きな転換期を迎えております。一方、中国経済の減速、世界的な物価・金利上昇や歴史的な円安水準の継続等、SBIリーシングサービスグループを取り巻く経済環境は依然として先行き不透明な状況が続いております。
SBIリーシングサービスグループの事業領域である航空業界におきましては、燃料価格の高止まりやサプライチェーンの混乱、アフターコロナにおける人材確保や継続的な環境対策への取り組み等、厳しい事業環境が続いておりましたが、航空旅客需要はコロナ禍前の水準へと戻りつつあり、各国主要航空会社の売上高はコロナ禍前の水準を上回る等、着実に回復に向かっております。
また、海運業界におきましては、中東情勢悪化の影響により、迂回ルートでの航行を選択する船舶が増加しており、幅広い船種において運賃上昇等の影響が出ております。また、欧州におけるエネルギー輸入動向の変化からLNG船やタンカー市況は引き続き堅調な推移が見込まれております。一方、パナマ運河の渇水に伴う通行規制や二酸化炭素削減に向けた環境規制等の影響も確認されており、今後も地政学的リスクや各種規制動向について注視していく必要があります。
<航空旅客需要の推移>
* 出所:一般財団法人 日本航空機開発協会「民間航空機に関する市場予測 2023-2042」より
<海運需要の推移>
* 出所:公益財団法人 日本海事広報協会「日本の海運 SHIPPING NOW2023-2024」より
日本型オペレーティング・リース(JOL及びJOLCO)の市場規模は、2019年度において約6,200億円であったものが、新型コロナウイルス感染症に関する行動規制から航空機案件への投資家心理の冷え込み、リース会社各社が新規の商品組成・販売に慎重になったことから、2020年度、2021年度は約3,700億円台に大きく縮小しました。しかしながら、コロナ禍からの経済活動の再開等を受け、2023年度は約7,000億円へと回復し、2024年度は約8,000億円とコロナ禍前の市場規模を超え、成長軌道に戻ることが見込まれています(アンクパートナーズ合同会社調べ)。
このような市場環境の中、2024年3月期のSBIリーシングサービスの組成金額は前年度比約39%増の2,816億円、商品出資金等販売金額は前年度比で約8%増の845億円と伸長いたしました。
* 出所:アンクパートナーズ合同会社 「マーケットニュース(ミニレポート)
2024年 JOLCOマーケットの動向調査「JOLCO+JOLの出資金額」」よりSBIリーシングサービス作成
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
SBIリーシングサービスグループは、長期的な企業価値の向上を目指していくにあたり、主に以下の課題に対処してまいります。
①商品戦略
SBIリーシングサービスグループを取り巻く事業環境はコロナ禍からの回復途上にあるものの、引き続き金融情勢、為替変動、地政学的リスク等、今後も想定しうる事業リスクを考慮しつつ、多様な顧客ニーズに応えうる商品ラインナップの拡充や、より一層の魅力ある商品開発が求められます。
JOLCO商品では、投資家の多様なニーズに応えるべく引き続き、航空機案件や船舶・コンテナ案件、為替変動リスクに慎重な投資家に向けた円建て商品の組成に取り組むとともに、ゼネラルアビエーション事業の再強化やエンジンリース事業への進出等、商品ラインナップの更なる拡充及び市況等を鑑みた柔軟な商品提供体制の構築を図ってまいります。
また、引き続きリース料収入による安定収益の機会も得られるJOL商品を手掛けることにより、タックスマネジメントに対するニーズのみならず、実物資産投資に対するニーズを取り込むことで顧客基盤の拡大に注力してまいります。
②販売網の拡充
SBIリーシングサービスグループでは、地域金融機関、証券会社、税理士及び会計士等のパートナーと投資家紹介に係るビジネスマッチング契約を締結しており、SBIリーシングサービスグループの事業成長のためには、パートナーからの投資家紹介数の増加が必要となります。今後、新たな有力パートナーとの提携拡大や既存のパートナーとの関係深化を図ることにより、大口投資家へのアプローチを強化しつつ、一層の販売網の拡充を目指してまいります。
③資金調達力の拡大
SBIリーシングサービスグループの事業は、ファンド組成における短期的な出資引受、航空機の購入に多額の資金を要します。そのため、SBIリーシングサービスグループの資金調達力の拡大は複数案件の同時組成や大型案件の組成を可能とし、SBIリーシングサービスグループの業績伸長に大きく関係してまいります。
SBIリーシングサービスグループは、必要資金の大半を金融機関からの借入により調達していることから、新たな金融機関との取引の獲得や既存の金融機関との取引枠の拡大により、資金調達力の更なる拡大を目指してまいります。また、コマーシャル・ペーパーの発行を増加させるなどして資金調達の多様化も進めてまいります。
④プロフェッショナル人材の確保
SBIリーシングサービスグループの事業を支える優秀な人材の確保は、SBIリーシングサービスグループにとりまして最も重要な課題のひとつと考えております。当該事業を遂行するにあたり、高度な専門知識や経験が求められることから、オペレーティング・リース取引に係る業界経験者やリースファンドの営業経験者等の積極的な採用を行ってまいります。
加えて、プロフェッショナル人材層を厚くするとともに、継続的な教育研修制度の拡充や業務環境の整備を行うことで、従業員エンゲージメントを向上させるとともに人材の長期定着化を図ってまいります。
⑤業務運営の安定化に向けたDX等への取り組み
SBIリーシングサービスグループの取り扱う商品は、組合契約満了までの期間が概ね10年程度と長期にわたるため、新たな商品の組成及び販売に伴い、期中管理等の業務量は増加する傾向にあります。そのため、積極的にDX等を推進し、業務の効率化と更なる正確性の向上を図り、業務運営の安定化に取り組んでまいります。
⑥内部管理体制の強化
SBIリーシングサービスグループは、持続的な成長に応じた、コーポレート・ガバナンスの強化や内部管理体制の充実が重要であるものと認識しており、内部統制システムの適切な運用と継続的な改善等により、内部管理体制の強化に努めてまいります。
(4) 成長戦略
SBIリーシングサービスグループは、持続的かつ長期的安定的な成長を目指すにあたり、以下の基本方針のもと成長戦略に取り組んでまいります。
①商品ラインナップの拡充
更なる成長に向け、様々な顧客ニーズにお応えするとともに、新たな層の投資家へのアプローチを可能とすべく、商品ラインナップの拡充を図ってまいります。具体的には、これまでのファンド事業、プリンシパルインベスト事業(注)に加え、今後はドクターヘリ等をリース対象とするゼネラルアビエーション事業の再強化、エンジンリース等の新商品の開発にも取り組んでまいります。
(注)プリンシパルインベストメント事業とはSBIリーシングサービスが船舶を保有し、用船事業を行うものです。
②柔軟な商品戦略
商品組成においては、船舶ファイナンス世界大手のBNPパリバ銀行との協業により、優良海運会社向けの船舶JOLCO商品の組成に取り組んだほか、北米エアライン大手デルタ航空や欧州エアライン大手エールフランス航空向けのJOL商品の組成を行う等、投資家にとって魅力ある商品の拡充に注力してまいりました。引き続き、JOL商品・JOLCO商品、航空機・船舶、円建て・ドル建て、期間の長・短等を組み合わせた多様な商品を取り揃え、1年を通じて安定した商品提供体制の構築を図ってまいります。
今後も、多様な顧客ニーズに対応するため、商品在庫を適切に確保しながら、市況に合わせた柔軟な商品提供を行うとともに、クレジットモニタリング等のリスク管理体制も強化し、良質かつバランスの取れた商品の提供を目指してまいります。
③パートナー及びSBIグループとの連携の深化
SBIリーシングサービスグループの事業基盤の拡大には、オペレーティング・リース事業ファンドの購入者の増加が必要不可欠であり、投資家をご紹介いただく有力パートナーとのリレーションの構築が極めて重要となります。2024年3月期末時点において、337社の地域金融機関、証券会社、税理士・会計士事務所等のパートナーとビジネスマッチング契約を締結しており、パートナー1社当たりの商品出資金等販売金額は約250百万円と非常に強固なリレーションを構築できているものと考えております。
また、SBIグループ各社との連携も、今後のSBIリーシングサービスグループの事業の強化において重要であり、案件組成における協業やSBIグループ各社との間における投資家の紹介等を推進し、その連携を深化してまいります。これらのネットワークを活用することで、効率性の高い事業運営体制の実現に向けて取り組んでまいります。
(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
SBIリーシングサービスグループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、経常利益であります。2025年3月期の経常利益額は5,300百万円を予想しております。また、この指標に影響する商品出資金等販売金額及び商品組成金額を把握しており、これらの金額につきましては今後も継続的に増加させるよう努めてまいります。