早稲田学習研究会は学習塾の運営を行っており、以下の3部門(ゼミ・ハイ・ファースト個別)に分けて事業を行っております。
なお、早稲田学習研究会は学習塾事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載は省略しております。
また、早稲田学習研究会の事業の特徴として以下の4項目があげられます。
1 充実した人材育成による質の高い教師の提供
早稲田学習研究会は、「生徒第一主義」を掲げ、その実現のため優秀な教師陣による高品質な指導を徹底しております。
ゼミ部門・ハイ部門では、全国からの応募者を筆記試験及び面接によって厳選し、入社後も2か月から1年にわたる研修制度を設け、ワセダの教師としての基礎力と実践力を育成しています。さらに、全教室に設置した講義収録カメラを活用し、本部による授業内容の確認・指導を行うほか、全教師に定期的に授業動画の提出を義務付け本部で評価を行う、若手社員を対象に指導力向上の為のコンテストを実施する等、品質を担保するための取り組みを継続しております。加えて早稲田学習研究会では教科ごとに部会を設けており、授業内容の工夫や改善点を共有するとともに最新の入試情報の共有も行っております。これにより、全社的に授業の質を均一に保ちながら、受験に直結する情報をもとにした的確な指導が可能となっております。
ファースト個別部門では、生徒1人に対し講師・教室長・教材の選定や志望校の分析をアドバイスする受験指導教師・生徒の学習を応援するアシスタント教師の4名体制を採り、生徒一人ひとりに対して手厚いサポートを行っております。
2 生徒の学習理解をサポートする教材の提供
早稲田学習研究会のゼミ部門における教材は、「生徒の成績を上げる」ことに注力しております。生徒が効率よく学習できるよう、「県別、単元別、レベル別、時期別」等で細分化し、重要項目に絞った内容で構成されています。多くのオリジナル教材は原則薄い仕様で、完遂することで生徒が達成感を味わえるように工夫されており、生徒のモチベーションの維持に寄与しております。また、早稲田学習研究会では独自のオンライン学習システム「Wovie」を運用しております。「Wovie」では通塾している全生徒がいつでもベテラン教師によるオンライン授業を視聴することができます。これにより、授業を欠席した生徒のフォローアップも行っております。
3 快適な学習環境の提供
早稲田学習研究会は、「最も生徒の面倒見がよく成績の上がる塾」を標榜しており、生徒の学習をサポートするために様々な取り組みを行っております。
ゼミ部門では、生徒の理解が不十分な単元については無料の補習を行っております。特に、中学3年生の受験直前には合格線上にいる生徒に対し、合格のための補習を実施しております。また、理解に差が出やすい算数・数学の授業では原則、正社員教師とアシスタントで授業を行い、演習中の机間巡視を行うことで集団授業による効率性と個別指導によるきめ細やかな指導を両立させ生徒の成績向上に努めております。
ハイ部門では、担任制の学習・進路指導、生徒の通学する高校に準拠した定期テスト対策、充実した自習室の設置と質問対応など、きめ細やかなサービスを提供しております。
ファースト個別部門では、オーダーメイド個別指導の柔軟さを活かして、生徒・保護者と相談し指導内容を決定しております。学校の教科書や他塾の教材の持ち込みを受け入れているため、不得意科目を克服したい、集団塾で伸び悩んでいるなど生徒の抱いている悩みを解決できるように一人ひとりの指導内容を決定いたします。また、自習室の提供、教室長による家庭学習のマネジメントや机間巡視している講師に質問できる環境等、自立学習の支援体制を整えております。
4 大型の郊外型校舎
早稲田学習研究会のゼミ部門での1校舎当たりの平均在籍生徒数は519名と業界水準を大きく上回っており(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」(2024年12月)によると学習塾の事業所数当たりの受講生数は113名)、150~200坪規模の自社もしくは賃貸のビルによる大型校舎を中心に展開しています。また、正社員教師に対しては車通勤を推奨し、アルバイトは卒業生や周辺に在住する者を採用しているため、駅前など競争の厳しいエリアを避け、居住エリア近くに広い敷地を確保した出店が可能です。
これにより同業他社と比較して以下の点について優位性があります。
ⅰ 駐車場の確保により、近距離だけではなく、中長距離の生徒の通塾が可能
ⅱ 1拠点当たりの収容可能人数が多く、1拠点にまとめて集客することが可能
ⅲ 1拠点当たりの平均在籍生徒数が多いため、指導効率がよく、学力別にクラス編成も可能
ⅳ 地価・賃料の固定費を抑制、利益率の向上に寄与
以上の事業内容について図示すると次のとおりであります。
(事業系統図)
早稲田学習研究会の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において早稲田学習研究会が判断したものであります。
早稲田学習研究会は「生徒第一主義」を掲げ、質の高い授業と面倒見を、未来を担う子供たちに提供し、「生徒の成績を上げる指導を通じて社会に貢献します。」という経営理念を実現するために日々サービスの改良改善を続けております。
早稲田学習研究会の属する学習塾・予備校市場は2020年度において1兆2,042億円に達し、2019年度と比較し5.2%成長しております(経済産業省 2019年度 「経済構造実態調査 乙調査」2020年7月31日公表、2020年度 「経済構造実態調査 乙調査」2021年7月30日公表)。
小中高校の生徒数は、団塊ジュニア世代の山である1985年度の2,226万人をピークに減少を続け、2022年度には過去最少となる1,231万人にまで減少しております。近年の減少率はやや鈍化しているものの、2010年代の10年間は毎年1%程度減少しており、2020年は2010年比で10%の減少となっております。今後も小中高校の生徒数は減少が予想され、中長期的に早稲田学習研究会のターゲット総数は減少していくことが予想されます(文部科学省「学校基本調査」2022年12月21日公表)。
しかしながら、学習指導要領の改訂、グローバル化に伴う小学校での英語教育の義務化、大学受験者の増加などの影響を受け、小中高校生の子供一人当たりの学習塾への年間支出額は増加傾向にあります(文部科学省「子供の学習費調査」2022年12月21日公表)。加えて新型コロナウイルス感染症の影響によるオンライン授業の浸透や、学校の休校による学習のサポート不足を補うべくきめ細やかな指導が可能な学習塾へのニーズの高まりを受けて、子供に対する教育投資はより増加していくことが予想されます。
以上により、ターゲット総数の減少はあるものの子供一人当たりの学習塾費が増加することにより、市場は当面拡大していくことが想定されます。
学習塾の売上高は、調査対象が限定されている経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」(2023年5月22日公表)によると、2016年以降2020年までは1~2%の増加率となっており、横這いの状況が続いておりました。
2020年以降は、新型コロナウイルス感染症の影響により緊急事態宣言が発令され、一時的には休業せざるを得なかった学習塾もありましたが、休校していた学校での学習を補完できることから学習塾での学習のニーズが高まりました。また、近年のインターネットの普及による学習塾業界におけるオンライン化・デジタル化に関しまして、大学受験生向けの映像授業だけでなく小中学生向けのコンテンツも増加しているほか個別指導や教材のオンライン化も広がっておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響によりその浸透が急速に進みました。更に、2020年以降小学校での英語、プログラミングの授業の義務化、大学入試改革など、学習内容の変化も多く学校での学習を補完するニーズも高まっております。
上記の要因により、学習塾の売上高は、これまでの低成長から一転して2020年以降2022年までに大きく成長し、受講生徒数も2019年と比較して2022年は171万人増加しました(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」2023年5月22日公表)。
日本の未来を担う次世代の子供たちを育てる教育はその重要性を益々高めていくものと考えております。早稲田学習研究会は、成績を上げ志望校に合格させることを通じ生徒の可能性を無限に広げるべく、開校以来「最も生徒の面倒見がよく成績の上がる塾」を目指し邁進してまいりました。経営環境は少子化やオンライン化もしくは学習内容の改革など、今後も刻々と変わっていくものと思われますが、早稲田学習研究会はこれまでの経営戦略の方向性を大きく転換するのではなく、今まで築いてきた早稲田学習研究会の事業の特徴を今後より深化させ環境の変化に合わせて充実させていくことが、社会のニーズに適合し子供たちの教育に貢献できるものと考えております。
1 基本経営戦略
高い集客力が早稲田学習研究会の収益の源泉であり、その集客力は「教師力」「特徴的な提供サービス(学習環境)」「教材品質」が生み出しているものと考えております。そして高い集客力があるからこそ、「大型の郊外型校舎」が実現できるのであり、その結果、収益性の安定に繋がっていくものと考えております。よって、以下の通り、これら全ての早稲田学習研究会の特徴を日々改善に取り組み高めていくことが早稲田学習研究会の経営戦略の基本となります。
① 集客力の向上
ⅰ 教師力向上の為の体制充実
優秀な教師による高品質な指導こそが事業の根幹であります。早稲田学習研究会では、高品質な指導とは、生徒の成績を上げることが先行するのではなく、面倒見が良く生徒と接することで生徒ひとりひとりのやる気を引き出し生徒自らが夢を叶える為に取り組んでいけるように導くことであると考えております。現在ゼミ部門では、厳選採用・入社時及び入社後の研修・実際の授業の本部での品質チェックや指導などを実施しておりますが、今後も日々研鑽を続ける教師のサポート体制の充実に、全社で取り組んでいきたいと考えております。
ⅱ 提供サービス(学習環境)の改善
早稲田学習研究会では、季節に応じたイベントやパフォーマンスを実施しており、チラシや塾生の紹介を通じて外部のお子様も招待するケースもございます。それらの機会を通じて、早稲田学習研究会の提供するサービスや学習環境に触れて頂き入塾に繋がるケースもございます。現在の早稲田学習研究会の提供サービスには、「学力別に細分化したクラス編成」「無料の補習提供」「担任制や保護者会などによる面倒見の良さ」などがございますが、更なるサービスの改善に取り組んでいきたいと考えております。
ⅲ 品質の高い教材の開発
早稲田学習研究会では、効率よく成績をあげることに注力した教材が良い教材であると考えております。よって、教材にはあらゆる項目が網羅的に含まれている教材よりも、むしろ厳選された内容で重要な内容が盛り込まれている教材の方が適切である場合がございます。早稲田学習研究会での多くのオリジナル教材は原則薄い仕様を意識し、「一冊やり終えた達成感」を生徒が味わえるように工夫しております。早稲田学習研究会は今後も、生徒の学習意欲を刺激し理解が深まる教材の開発に努めてまいります。
② 大型の郊外型校舎の開設
早稲田学習研究会は、ゼミ部門では1校舎当たり150~200坪規模の大型の自社もしくは賃貸のビルでの出店が主体となっております。また、正社員教師は車通勤であることが多いため、社員が通勤しやすい駅前での出店に拘る必要はなく、対象となる生徒がより多く居住する郊外エリアに出店できることから物件費を割安に抑えることが可能となります。早稲田学習研究会は今後の事業拡大にあたって、進出を予定しているエリアにおいて適切な大型物件の確保を確実に行っていけるよう、社内体制を強化してまいります。
2 中期戦略
早稲田学習研究会は、基本経営戦略の進捗を確認しながら、中期的にはまずは埼玉県を中心に出店により事業拡大を図っていきたいと考えております。また、小学生低学年の指導や新たな講座の開発、部門間のシナジー効果の実現など、会社の事業価値向上のために努めていきたいと考えております。
早稲田学習研究会は、質の高い授業と面倒見の良さを子供たちに提供し、生徒の成績を上げる指導を通じて社会に貢献していくことを経営理念に掲げ、日々企業価値の増大を目指しております。現状の早稲田学習研究会を取り巻く事業環境を踏まえ、以下を課題と認識し対応に取り組んでおります。
(教師の指導の品質向上)
早稲田学習研究会の最も重要な経営資源は「社員」であり、高品質な指導を提供していくためには継続して教師の生徒指導の品質向上に取り組む必要があります。早稲田学習研究会は全国から優秀な人材を正社員として採用し、社内で育成し、適材適所で人員を配置しております。現状は新卒採用を強化し、長期的な視点で将来の幹部候補の育成を進めております。また新人、ベテラン関係なく全教師に対して、生徒からのアンケート評価や本部による講義収録映像を通じた品質チェックを定期的に実施し、その結果を踏まえて改善指導を行ってまいります。
(生徒への面倒見の更なる充実)
早稲田学習研究会が掲げる生徒第一主義とは、早稲田学習研究会に通塾してくれている生徒の視点で生徒が満足するサービスを提供していくことを意図しております。早稲田学習研究会は生徒への面倒見の良さを自負しており、生徒の苦手分野について無料補習や定期テスト対策の実施、数学の授業でのアシスタントによる個別指導などを提供しております。また、生徒の来校・退校時には出迎え・見送りを行い欠席した生徒には電話でフォローするなど、生徒の日々の不安の除去に努めております。しかしながら早稲田学習研究会のサービスにご満足いただけず退塾に至ってしまうケースもございます。早稲田学習研究会は提供する教育サービスの改良改善を重ね、退塾防止に取り組んでまいります。
(高い成長性の実現)
現在早稲田学習研究会は埼玉エリアを中心とした大型校舎の出店により事業拡大を進めておりますが、出店にあたっては優良な物件と教師の確保が鍵となります。よって事業拡大のスピードを速めるには物件開発力の向上と早期の教師育成が必要となり、それを担う本部機能の拡充を進めてまいります。また、育成した社員が自律的にスキル向上に努め長く早稲田学習研究会で活躍できるよう、働きやすい職場環境の提供による人材の安定化にも取り組んでまいります。
(企業ブランドの向上)
早稲田学習研究会は、他社とは差別化した独自のサービスレベルの確立を目指し、企業ブランドの向上に取り組んでおります。生徒への対応をより深化させ成績向上や合格実績を積み重ねていくことのほか、集団と個別部門間のノウハウ共有による相乗効果の拡大やICTを活用したオンライン授業の展開など、新たな事業モデルの開拓も目指してまいります。
外部環境の変化に対してサービス品質の向上に取り組むとともに、コーポレートガバナンスの強化やコンプライアンスの徹底により継続的な事業運営が可能となるよう、引き続き経営体制の強化に努めてまいります。
早稲田学習研究会は、企業価値を継続的に拡大することが重要であると考え、売上高と営業利益を経営上の重要な指標としております。また、事業運営におきましては、収益の基盤であり、早稲田学習研究会のサービスに対する顧客からの評価結果の表れと考えている生徒数の動向を注視しております。
収益性の観点におきましては、売上高営業利益率を有効な指標であると考えております。営業活動が効率的に行われたかどうかを見るために有効な指標であることが当該指標を重視している理由であり、早稲田学習研究会では、18.0%の水準を経営目標の目安としております。
本書に記載した早稲田学習研究会の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスク事項には以下のようなものがあります。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断上で重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。早稲田学習研究会はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。なお文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において早稲田学習研究会が判断したものであり、早稲田学習研究会に関する全てのリスクを網羅したものではありません。
早稲田学習研究会は、日本国内において教育サービスの提供を行っており、その売上収益は日本国内における景気・物価の変動・業界の動向等に影響を受けます。特に少子化問題及び教育制度の大きな改革については、早稲田学習研究会の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
一方、保護者の学習塾に対する選別の意識は高まっております。早稲田学習研究会は、質の高い授業と徹底した面倒見の良さにより、保護者や生徒の求めるニーズに対応しております。
早稲田学習研究会は、質の高い教育サービスを提供するため、人材の採用・育成を重要な課題と認識しております。そのため、授業を行う正社員である教師及びアルバイトについても、早稲田学習研究会の求める水準の人材の確保や育成が計画通りに行えない場合には、サービスの質の低下を招き、早稲田学習研究会の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
上記リスクに対しては、新卒採用活動を強化し長期的な人材育成を進めると同時に、中途採用等も積極的に実施しています。又、教育研修制度の拡充や働き甲斐のある人事評価制度の構築など、安定的な人材の確保に取り組んでおります。
早稲田学習研究会は、生徒・保護者等の個人情報を保有しております。何らかの事情により個人情報が外部に漏洩した場合は、早稲田学習研究会が損害賠償責任等を負う可能性や早稲田学習研究会の社会的信用の失墜により、早稲田学習研究会の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
上記リスクに対しては、個人情報保護規程等を制定し、個人情報の取扱いに関する業務フローを定めて適切な運用に努めております。個人情報の不正利用防止の観点では、権限管理により業務上不必要な社員の基幹システムにおける個人情報へのアクセスを制限するとともに、システム内のログ記録やカメラ映像により監視する体制を設けております。また、従業員に対して個人情報保護に係る継続的な研修を行うことで、個人情報の不正利用・漏洩防止を含むコンプライアンス意識の啓発を図り、個人情報保護に取り組んでおります。
早稲田学習研究会は、教室設備や土地・建物等の有形固定資産を保有しております。これらの資産については減損会計を適用し、毎年、減損の兆候について精査し、減損処理が必要と判断される場合は適切に処理することとしております。そのため、事業の収益性が大きく低下した場合や不動産の市場価格が著しく下落した場合等には、減損損失が発生する可能性があり、早稲田学習研究会の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
早稲田学習研究会は拠点別の損益管理を厳格に行うことで収益性確保に努めております。
早稲田学習研究会は、展開する校舎の一部については、賃貸物件を利用しております。しかしながら、賃貸人の全ての状況を適時に把握することは困難であるため、賃貸人の状況によっては、敷金及び保証金の保全又は回収ができない可能性があり、早稲田学習研究会の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
対策として、新規で賃貸借契約を締結する際には、可能な限り賃貸人の経営状況等の確認を行うとともに、契約条件に関しても近隣相場や採算性を十分考慮して決定しております。
大規模な災害の発生により、早稲田学習研究会の保有する校舎や施設等への物理的な損害、役職員への人的被害又は顧客への被害があった場合や、災害に起因する社会的要請等があった場合には、事業所等の一時閉鎖又は営業継続が難しい状況に陥る可能性があります。
早稲田学習研究会としましては、社内防災体制を構築し人的被害の最小化を図り、事業の継続に向け迅速かつ円滑に対処ができる体制を強化してまいります。しかしながら、これらの想定を超える災害発生により、校舎の損傷等による営業日数もしくは営業時間の減少が発生した場合、早稲田学習研究会の業績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。
学習塾業界におきましては、通常の授業に加え春期・夏期・冬期の講習会を実施しております。そのため講習会を実施する月の売上高は増大します。また講習会を実施する時期に重点的に生徒募集を継続していくため、新年度からスタートしてから受験期を迎えるまで生徒数は増大し、1月にピークを迎えます。一方、教室運営費用(人件費・家賃等)は通期で継続して発生します。このため、第1四半期の収益性が低くなる傾向にあります。
早稲田学習研究会が属する教育業界は、早稲田学習研究会と同様に教育事業を展開する大小の集団塾や個別指導塾が競合しております。早稲田学習研究会の現在の出店地及び今後の出店候補地には、早稲田学習研究会と顧客対象を同じくする他社の店舗が多数存在する地域もあります。
早稲田学習研究会は、生徒第一主義を基本方針として、生徒一人ひとりの目標を捉えたきめ細かい指導を行っております。特に、ゼミについては教師が正社員中心であるため、駅前に拘らず生徒が多い住宅地に出店することができることによって、競合先との差別化を図っておりますが、更なる競争激化によって早稲田学習研究会の市場占有率が停滞した場合、早稲田学習研究会の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
早稲田学習研究会では校舎新設にあたり綿密なマーケットリサーチを行い、校舎の新規開設を進めておりますが、地価の高騰等により好立地に物件を確保できない場合や、ターゲットとしている地域における環境の著しい変化等により、開設事業計画に大幅な乖離が生じた場合には、早稲田学習研究会の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対応するため、早稲田学習研究会はターゲットとしている地域の経済状況や人口動態等の市場分析を適時行い、変化に対して迅速かつ柔軟に対応できる体制を整えるとともに、様々なルートから早稲田学習研究会のニーズにあった物件情報を入手するなど、校舎の新規開設計画の着実な遂行を行う体制を整えております。
学習塾の安全管理について、例えば校舎内での怪我や不審者の侵入など、何らかの事情により管理責任を問われる事態が発生し早稲田学習研究会の評価の低下につながり、これに関する費用が増大した場合、早稲田学習研究会の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
早稲田学習研究会は定期的な施設の点検を実施し設備の更新を行うなど、安全な学習環境、サービス環境の提供に努めております。また、塾生専用カードにて施設への入退室を管理し生徒の入退室の時刻を保護者に通知するサービスを行うなど、生徒の家庭との連携体制を敷き、生徒の安全管理に努めております。さらに、生徒の登下校時には、早稲田学習研究会社員が送迎する保護者の車の誘導を行い、通塾する生徒の出迎え・見送りを実施するなど、生徒の安全管理に努めております。
入試制度の変更や学習指導要領の改訂等、行政による教育制度の変更が度々行われております。万一、これらの制度変更に早期に対応できなかった場合、予期せぬ大きな制度変更が生じ対応に時間を要した場合、生徒数の減少を招き、早稲田学習研究会の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
早稲田学習研究会は常に教育制度の変更等を注視し、より顧客ニーズに合致した新しい教育サービスの開発・提供に努めるなど、制度変更の影響に柔軟に対応する組織を構築しております。
早稲田学習研究会は、在籍確認、授業料請求及び授業の映像配信等をシステムに依存しているものがあります。大規模なシステム障害が発生し、修復にとりわけ長い時間を要した場合、早稲田学習研究会の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
早稲田学習研究会では、このようなシステム障害等に備え、定期的バックアップ、稼働状況の常時監視、不正アクセス防止のためのセキュリティ強化等のリスク対応策を講じております。
早稲田学習研究会の事業に関連する主な法令は、著作権法、不当景品類及び不当表示防止法、下請法、労働基準法等があります。関連する法令等に基づいて損害賠償請求等に係る訴訟が提起された場合には、早稲田学習研究会の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
早稲田学習研究会では、著作権法に関しては、例えば教材・プリント類を作成する場合の許諾を本社で一括取得するとともに、マニュアルを整備し作成基準の周知徹底を行っております。不当景品類及び不当表示防止法に関しては、本社で全ての広報物の事前チェックを行うことで一元管理を行っております。また、経営者及び従業員に法令等の遵守の重要性及び必要性について周知徹底に努め、法令遵守のための体制強化に努めております。
早稲田学習研究会は、群馬県・栃木県・埼玉県・東京都の関東4都県に事業展開しております。第32期事業年度における全社売上高に占める各県別の売上割合は、群馬県38%・栃木県23%・埼玉県33%となっており、これら3県での売上依存度が高くなっております。これらの地域で経済情勢が悪化した場合、地震・台風その他の災害が発生した場合や、他社参入により当該地域における早稲田学習研究会の優位性が低下した場合には、新規入塾生の減少や通塾生の減少等により、早稲田学習研究会の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、中長期ではエリア拡大を図ることで、当該地域への集中リスクを最小化することを検討してまいります。
早稲田学習研究会の代表取締役会長である吉原俊夫並びに同氏の資産管理会社である株式会社YMMは、当事業年度末現在で発行済株式総数の61%以上を保有しております。同氏は早稲田学習研究会の創業者かつ代表取締役会長であり、今後も大株主として引き続き一定の議決権を保有する見込みであるため、株主総会や取締役会等を通じ、役員の選解任を含む早稲田学習研究会の意思決定に重要な影響を及ぼしうる立場にあります。
ただし同氏は、その議決権行使に当たっては少数株主の利益にも配慮しつつ株主共通の利益を追求する方針です。早稲田学習研究会としても安定株主であると認識している一方、将来的に何らかの事情により同氏保有の早稲田学習研究会株式が売却された場合には、早稲田学習研究会株式の市場価格及び流通状況に影響を及ぼす可能性があります。
企業としての独立性の観点を踏まえ、関連当事者との取引は、本来不要な取引を強要されたり取引条件が歪められたりする懸念があり、株主の本来利益の流出などの観点から早稲田学習研究会としては注意する必要が高い取引であることから、当該取引の事業上の必要性と取引条件の妥当性等、取引内容については取締役会で審議し承認を得ることとし、取引の健全性及び適正性を確保する体制を築いております。しかしながら、万が一、取引内容を審議する機会が得られず、取引すべきでない取引を行った場合又は不当な条件の下で取引が行われた場合、早稲田学習研究会の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、早稲田学習研究会の不動産賃借取引において、代表取締役会長の吉原俊夫より債務保証を受けていた取引がありましたが、早稲田学習研究会は当該債務保証に係る保証料を支払っておらず、また当該債務保証契約は上場日をもって解除されました。早稲田学習研究会は、今後原則として新たな関連当事者取引を開始しない方針であります。
早稲田学習研究会の創業者であり、大株主でもあります代表取締役会長の吉原俊夫は、企業文化の創造、経営方針、戦略の決定等に重要な役割を果たしてまいりました。何らかの理由により同氏に不測の事態が生じた場合には、早稲田学習研究会の経営成績に影響を与える可能性があります。
なお、早稲田学習研究会は経営に関する重要事項の意思決定・判断は取締役会が行っているため、当該リスクが顕在化する可能性は低いと考えており、顕在化した場合の影響度も低減されていると考えております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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