ナルネットコミュニケーションズ(5870)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】ナルネットコミュニケーションズは、「Mobility’s Transformer」を経営理念とし、モビリティ業界全体の“課題を解決する受け皿” として機能することで、世の中のあらゆる移動を支えるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)プレイヤーとして事業領域の拡大を図っております。ナルネットコミュニケーションズは、自動車関連BPO事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。ナルネットコミュニケーションズでは、当該自動車関連BPO事業を、「メンテナンス受託事業」「MLS(マイカーリースサポート)事業」「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業」「その他事業」に区分して管理しております。それぞれの事業区分の概要は、以下のとおりであります。(1) メンテナンス受託事業法人向けリースサービス提供者及び一般法人より車両管理における点検・車検・修理等メンテナンス管理部分を一括で受託しております。また、メンテナンスについては全国の整備工場と連携して整備を依頼しております。リース期間に合わせてメンテナンス管理業務を受託しており、安定した事業基盤となっております。 (2) MLS(マイカーリースサポート)事業個人向けリースサービス提供者に対してリース車両のメンテナンス管理業務を提供しております。また、メンテナンス受託事業では一般故障整備を含んだ契約内容となりますが、MLSでは決められたサイクルによる点検基本工賃と決められた作業及び消耗品交換のみの限定的な契約内容となっております。 (3) BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業ナルネットコミュニケーションズの業務は全てBPO事業でありますが、前掲(1)(2)のメンテナンス関連業務を除く、部分的なBPOビジネスとして、メンテナンス費用管理等のデータ管理サービス、タイヤ保管サービス、納税管理サービス、中古車販売の納車前整備等の車両に係る多種多様な業務を受託しております。① データ管理サービス自動車関連企業の自動車整備及び管理をナルネットコミュニケーションズのシステム及びコールセンターの活用によりトータルでサポートするサービスです。② タイヤ保管サービスシーズンごとに履き替えを行うタイヤの保管及び作業手配等の管理に関する業務を一括して受託するサービスです。③ 納税管理サービス自動車税に関する業務を一括で受託するサービスです。④ 中古車販売の納車前整備中古車をユーザーに納車する前に行われる整備をナルネットコミュニケーションズが受託するサービスです。 (4) その他事業中古車売却、ワランティ(故障修理保険)、メンテナンスパック、オートリース等、上記(1)~(3)に該当しない事業となります。 [事業系統図]
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてナルネットコミュニケーションズが判断したものであります。(1) 経営方針ナルネットコミュニケーションズは、「Mobility’s Transformer」を経営理念に掲げ、変化するモビリティ業界の中での課題解決を行うために、「世の中のあらゆる移動を支える、BPOプレイヤーへの新化」というビジョンの実現を目指しております。お客様が抱えている「複雑で煩わしい業務」を「より心地よく、よりシンプルに、より高品質のサービス」に変えることで、お客様への価値を提供しております。また、ナルネットコミュニケーションズは、新たなステートメントとして『移動を止めない 安心を創造する モビリティ・インフラ カンパニー』を掲げ、目指す姿としています。このステートメントには、「これまで蓄えてきた技術やノウハウを活用して、モビリティとそのマーケットが抱えている課題を創造的に解決する。」「安心・安全で、人にも地球にも優しく、快適な移動を着実に支えていく。」「モビリティ・インフラの役割を担い、広く社会に貢献したい。」という意欲が込められております。変化し続けるモビリティ業界が抱える新たな課題に対し、自動車メンテナンス受託事業を基盤に長年培ってきた現場に根差した対応力、外部パートナーとの密なコミュニケーション、再現性の高いメンテナンス管理サービスといった強みを発揮し、業界全体の“課題を解決する受け皿” として機能することで事業領域の拡大を図っております。 (2) 経営環境及び中期経営計画ナルネットコミュニケーションズを取り巻く経営環境は、車両のソフトウエア化(SDV)や電動化(EV)の進展により、車両構造の複雑化と整備の高度化が急速に進んでおります。また、国内では乗用車の平均使用年数が2025年度時点で13.35年(出典:一般財団法人 自動車検査登録情報協会)となっており、20年前と比較して2年以上増加しております。「車両の長寿命化」によるメンテナンス機会の増加が進む一方、有資格整備士の不足や車両技術の高度化といった構造的な課題が深刻化しており、専門的なメンテナンス管理への外部委託(BPO)の需要は拡大しております。このような環境下、ナルネットコミュニケーションズは、2027年3月期から2029年3月期までの3カ年を対象とする中期経営計画を策定し、持続的な企業価値向上に向けた戦略を推進しております。「収益の多様化」「デジタル変革」「収益性の確保」の3軸を成長の柱に据え、AI/DX投資を通じたコンタクト業務の70%自動化や、BPO事業の売上比率16%超への拡大、営業利益率9%台の定着を目指しております。数値目標としては、最終年度である2029年3月期に売上高13,320百万円、営業利益1,240百万円の達成を掲げ、資本効率の向上によりROE15%(2030年3月期以降)の実現を目指す方針であります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題ナルネットコミュニケーションズは、今後の事業成長を支えるための重要な課題として、以下を認識しております。事業を安定的に継続するため、積極的にこれらの課題に対応してまいります。 ① 新規領域の取引規模拡大「Mobility’s Transformer」という経営理念の下、『移動を止めない安心を創造するモビリティ・インフラカンパニー』をステートメントとし、事業規模の拡大と収益の多様化を図るため、自動車メンテナンス受託事業を軸に事業領域の拡大を推進し、新規顧客の獲得とともに新たな収益源の確保を図ってまいります。 ② 整備工場ネットワークの拡充ナルネットコミュニケーションズは提携整備工場への定期的なコンタクトの実施や、オウンドメディア「モビノワ」の活用を通じて、緊密な関係構築に努めており、2026年3月末時点の提携工場は13,686ヵ所となっております。ナルネットコミュニケーションズの事業展開のためには、提携整備工場ネットワークの充実は欠かせない要素であり、クライアントのニーズに応えられる整備工場ネットワークの拡充を継続してまいります。また、日々の電話対応業務等をAIが代行するシステムの開発を進めており、ナルネットコミュニケーションズおよび提携工場双方の生産性向上を加速させてまいります。 ③ 新規事業の開発ナルネットコミュニケーションズは、整備ニーズの多様化・高度化に対し、現場に根差した対応力と再現性のある仕組みにより、独自のBPOによる付加価値サービスの提供範囲を拡大させております。リース車両、自動車に留まらないモビリティ市場での付加価値創出に努め、モビリティ業界全体の受け皿として機能するモビリティ・インフラカンパニーとして新しい事業・サービスの創出に努めてまいります。 ④ ITシステムの高度化及びAI活用の推進ナルネットコミュニケーションズは、今後の事業拡大や環境変化に対応すべくIT投資を強化し、自社および提携企業・整備工場の業務効率化を推進するシステム開発を進めてまいります。さらに、デジタルトランスフォーメーション(DX)をより一層加速させるため、業務プロセスへのAI実装を本格化いたします。従来の「IT活用企業」から「AI活用企業」へと進化させ、モビリティ社会を支えるインフラのさらなる高度化に貢献してまいります。 ⑤ 優秀な人財の確保及び育成ナルネットコミュニケーションズは今後の事業拡大や継続した企業価値の向上のために、優秀な人財の確保及び育成が不可欠であると考えております。そのため、ナルネットコミュニケーションズの求める専門性や資質を兼ね備えた人財の採用を進めるとともに、各種社内研修の実施等により、継続的な成長促進に注力いたします。また、リモートワークの活用や、福利厚生の充実等働きやすい職場環境の整備に取り組み、ナルネットコミュニケーションズの強みである「アナログ×デジタル」で多様なニーズに対応できる優秀な人財の確保及び流出リスクの低減を進めてまいります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等ナルネットコミュニケーションズは事業の継続的な拡大を通じて企業価値の向上を目指すため、「売上総利益」と「営業利益」を特に重視する経営指標としております。また、事業拡大を測るKPIとして「管理台数」、収益性を測るKPIとして「売上総利益率」を重要な経営指標としております。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。リスクの認識、及びその管理についてはリスク管理・コンプライアンス委員会を中心に行っており、当該体制・枠組みについては「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由 d.リスク管理・コンプライアンス委員会」に記載しております。また、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項につきましても、投資者の投資判断の上で重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。ナルネットコミュニケーションズはこれらのリスクの発生可能性を十分に認識した上で、発生の回避、及び発生した場合の適切な対応に努める方針であります。なお、本項記載の将来に関する事項は当事業年度末現在においてナルネットコミュニケーションズが判断したものであり、将来において発生の可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。 <事業環境及び事業内容に関するリスク>(1) インフレ等の経済動向や気候等の外部要因による外注費の変動について(発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)ナルネットコミュニケーションズのメンテナンス受託サービスの売上原価は、自動車整備の工賃及び交換部品で構成されております。インフレ等の経済動向、為替の影響、大国間の対立等の地政学的緊張、中東地域における紛争、大規模な自然災害の発生などにより、エネルギー及び原材料価格、ナルネットコミュニケーションズ事業に不可欠なエンジンオイル等の油脂類、タイヤ、その他自動車部品の価格高騰、また、サプライチェーンの分断による供給不足を招く可能性があります。また、降雪の状況による冬タイヤへの交換増加等の気候等の外部要因も外注費に影響を及ぼします。さらに、2024年4月1日より実施している自動車整備工場向け外注単価の値上げなど、外部環境変化への対応による外注費の更なる上昇も懸念されます。一方、ナルネットコミュニケーションズのビジネスモデルとして、多くの場合においてリース契約時に決めたメンテナンス料金をリース契約満了まで変更できないという構造的課題があり、リース期間の数年間において外注費の変動がマイナスに働き、損失が膨らみ続ける可能性があります。部品等の調達難は、必要整備の遅延による故障トラブルの発生、整備期間の長期化、及び代車の長期貸出によるコスト増加をも招き、ナルネットコミュニケーションズの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ナルネットコミュニケーションズではこれらのリスクに対応するため、各種部品の調達見込み・価格変動リスクについての継続的なモニタリングを実施するとともに、タイヤや高額整備部品については複数企業と取引し、サプライチェーンの強靭化に向けた代替調達の検討や早期在庫確保を進めております。また、企業努力だけでは吸収しきれない外注費用の上昇については、販売価格への転嫁に努め、構造上の課題に関しましては、不採算の取引先に対し途中値上げの交渉等の対策を講じるほか、取引先や整備工場に対して市況や原価高騰の状況を迅速に共有して危機感を醸成し、適正な負担に関する協議等の対応を進めることで、リスクの低減に努めております。 (2) 業界動向について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)ナルネットコミュニケーションズのメンテナンス受託事業については、現在の主力得意先であるリース会社の方針に一定程度の影響を受けております。リース会社が自社物件の維持管理についてアウトソーシングする割合を減少させる方針を採用した場合にはナルネットコミュニケーションズの受注に大きく影響する可能性があります。またエネルギー商社が中心となって進めている車両メンテナンス管理専門の業界共通プラットフォームが本格導入された場合には、一部の提携先からの案件についてナルネットコミュニケーションズ受託から当該プラットフォームに変更されるなど、受注に影響する可能性があります。仮に上記の事案が生じたとしても、メンテナンス受託契約は受託車両のリース期間と同一期間での複数年の契約が大多数のため、直ちに影響を受けるわけではありませんが、将来的にナルネットコミュニケーションズの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 金利変動による影響について(発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)ナルネットコミュニケーションズは有利子負債により資金調達を行っているため、金利が上昇した場合には、資金調達コストが増加し、ナルネットコミュニケーションズの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ナルネットコミュニケーションズでは、金融機関取引方針に基づき調達条件の随時見直しに努めております。 (4) のれん及び顧客関連資産の減損リスクについて(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高)ナルネットコミュニケーションズは、旧ナルネットコミュニケーションズの株式をLBOスキーム(注1)により取得しており、当事業年度末において、のれん及び顧客関連資産を3,922,647千円計上しております。当該のれん及び顧客関連資産について将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、急激な景況の悪化や事業環境、競合状況の変化、法規制の変更、ナルネットコミュニケーションズの事業戦略の変更等により、将来の収益性が低下した場合に、減損を認識することによりナルネットコミュニケーションズの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ナルネットコミュニケーションズでは、のれん及び顧客関連資産の減損に係るリスクを低減するため、主な内容は前掲の経営方針等に記載のとおり、当初事業計画に関する定期的なモニタリングと差異要因の正確な把握によりナルネットコミュニケーションズ収益性について評価し、必要に応じて業績改善・成長に向けたシナリオの策定により売上高の拡大及び利益率の向上に努める方針です。そのため、回収可能価額が事業価値の帳簿価額を十分に上回ることが想定され、減損の可能性は低いと考えております。(注)1.M&Aの手法のひとつで、一定の営業キャッシュ・フローを生み出す企業・事業を金融機関等の借入金を活用して取得するスキームのこと。 (5) 他社との競合について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)ナルネットコミュニケーションズの得意とするメンテナンス受託事業については、自動車整備の知見、オートリースをはじめとした自動車アフターマーケット領域の業界動向、幅広い整備工場とのネットワークが不可欠であることが、高い参入障壁となっており、競合の数が限定的となっております。しかし、他社のサービス力向上や価格競争により、ナルネットコミュニケーションズのサービス、価格競争力が相対的に低下した場合には、収益性の低下を招き、ナルネットコミュニケーションズの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ナルネットコミュニケーションズでは、継続的に競合情報の入手を心掛け、市場に変化がある場合は、議論、検討してまいります。また、安定的な成長の自動車メンテナンス受託サービスに加えて、新しい領域へのBPOサービスの拡大によりサービス品質の向上に努めてまいります。 (6) 新規取引先に対する与信リスクについて(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)新たな事業領域への取組み等に際して新規企業と取引を行う場合、取引先の財務状況、市場や景気変動に対する脆弱性等による費用回収の発生、予期せぬ一方的な中途解約に対する損害、ナルネットコミュニケーションズと連携していたサービスが停止することにより、その企業と提携していたことによる風評被害を受ける可能性があります。ナルネットコミュニケーションズでは信用調査を徹底し、調査に基づき与信限度額を設定、定期的にモニタリングを行うことで与信見直しを実施し、リスク回避に努めております。 (7) 残価保証サービスについて(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)ナルネットコミュニケーションズはメンテナンス受託事業に付随して、取引先であるリース会社のリース車両について、リース契約が満了した際の車両価格を保証する残価保証サービスを実施しております。残価保証金額は、中古車市場の動向を十分に勘案して適正な価格でのサービスを提供しておりますが、何らかの要因で中古車の市場価格が下落した場合には、収益性が低下し、ナルネットコミュニケーションズの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 <組織体制及び事業運営に関するリスク>(8) 人財の確保・育成について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)ナルネットコミュニケーションズのメンテナンス受託事業のサービス品質向上やそのための情報システム基盤の開発、また、新規サービス領域におけるオペレーションを支えるために、人財の確保が必要不可欠と考えております。ナルネットコミュニケーションズでは福利厚生を充実させ、人事戦略としてはイノベーション創出、ジョブローテーション、女性活躍の視点により採用、研修に力を入れ、より優れた人財を確保できるよう努めております。しかしながら、昨今におきましては人財確保の競争が激しく、必要な人財が確保できなかった場合、ナルネットコミュニケーションズの業務遂行及び経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、継続的に長期視点の採用計画の検討、施策実施とともに、定着率向上の施策を実施してまいります。 (9) 個人情報保護について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)ナルネットコミュニケーションズは業務に関連して非常に多くの個人情報を取り扱っております。そのため、厳格な管理体制を構築する必要があると考え、2009年にプライバシーマークを取得して以降、個人情報保護について十分な対策を講じております。しかし、何らかの理由で個人情報が漏洩した場合には、ナルネットコミュニケーションズの社会的信用の低下、損害賠償責任の発生等により、ナルネットコミュニケーションズの業務遂行及び経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 基幹システムについて(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高)ナルネットコミュニケーションズのビジネスはスクラッチ開発(注2)した基幹システム及び付随するシステムに大きく依存しており、現在、基幹システムのリニューアルプロジェクトが進行中であります。当該プロジェクトが中断した場合、将来の収益獲得又は費用削減効果が大幅に損なわれるほか、減損が必要となる場合や当該プロジェクトについて、想定以上の追加コストが発生した場合、経営成績、財政状況に影響を及ぼす可能性があります。また人為的ミス、機器の故障、ソフトウエアの不具合等、なんらかの理由で大規模なシステム障害が生じた場合には、ナルネットコミュニケーションズの業務遂行及び経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ナルネットコミュニケーションズでは、リスクを最小限にするためにPMBOK(Project Management Body Of Knowledge:プロジェクトマネジメント知識体系ガイド)に従ったプロジェクト管理を行っており、定量的な進捗管理を行いつつ、工程ごとの成果物の管理と合意を取っております。また、フルリプレースではなく、分割リプレースの手法を採用し、改修範囲を限定することによりリスクの低減を図っております。さらに、高度なセキュリティ技術や対策を講じているクラウドの利用と定期的なバックアップによる資産保護を行いつつ、J-SOXに基づいた管理体制と脆弱性診断及び不正アクセス対策等による情報資産の保護に努めております。(注)2.システムやソフトウエアをゼロから新たに作り上げる開発方式。既存システムを活用するパッケージ開発と比して、開発者の高いスキル・工数が必要。 (11) 内部管理体制について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)ナルネットコミュニケーションズは急速に事業を拡大しており、また、新規サービスも次々とリリースしております。急速な事業拡大や新サービスによる変化に対応できず、事業規模に応じた組織体制、内部管理体制の構築ができなかった場合には、ナルネットコミュニケーションズの業務遂行及び経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ナルネットコミュニケーションズでは、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しており、組織規模や環境に応じた管理人員の増員を図り、業務の自動化、効率化、各種研修等の教育により管理体制の充実に努めております。 (12) 法的規制について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)ナルネットコミュニケーションズは下請法、古物営業法、保険業法等、さまざまな法令の規制を受けております。ナルネットコミュニケーションズは、法令遵守・企業倫理の徹底が企業活動を行う上での根幹であると認識し、法令遵守の周知徹底を図っております。しかし、これらの法規制が遵守されなかった場合、又は、事業に重大な影響を及ぼすような法的規制等の制定や改廃が行われた場合、ナルネットコミュニケーションズの業績に影響を及ぼす可能性があります。 <その他のリスク>(13) 自然災害や感染症の拡大等について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高)ナルネットコミュニケーションズは愛知県春日井市にある本社に業務機能が集中しており、自然災害や感染症の拡大等により本社が機能しなくなった場合には業務遂行に大きな影響があります。そのため、自然災害等が発生し、本社が機能しなくなった場合には、ナルネットコミュニケーションズの業務遂行及び経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ナルネットコミュニケーションズでは、リモートワーク可能な体制を構築しており、本社が機能不全となった場合には営業所及び在宅勤務により重要度が高い業務の遂行は可能となります。今後もリモートワークによる業務体制は引き続き継続しながら、事業継続計画(BCP)を策定し、随時見直しを進めてまいります。 (14) 訴訟について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)ナルネットコミュニケーションズは、当事業年度末現在において、第三者から訴訟を提起されている事実はありません。法令遵守に努めてはおりますが、事業活動を行う中で訴訟、その他の法律的手続の対象となる可能性はあり、重要な訴訟等の提起を受けた場合には、ナルネットコミュニケーションズの業務遂行及び経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (15) 伊藤忠商事株式会社との関係について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)伊藤忠商事株式会社が親会社であるMobility&Maintenance Japan株式会社は、当事業年度末現在、ナルネットコミュニケーションズの議決権の35.6%を保有しているため、伊藤忠商事株式会社はナルネットコミュニケーションズのその他の関係会社に該当いたします。同社の状況については、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりであります。Mobility&Maintenance Japan株式会社(及び伊藤忠商事グループ)がナルネットコミュニケーションズ株式を売却する場合には、売却する株式数や売却時の市場環境等により、ナルネットコミュニケーションズ株式の流動性や市場価格等に悪影響を及ぼす可能性があります。伊藤忠商事株式会社は、ナルネットコミュニケーションズの取締役の選解任を含む株主の承認を必要とする事項について一定の影響力を有します。さらにナルネットコミュニケーションズの運営その他の事項に関し、ナルネットコミュニケーションズの一般株主と異なる利害関係を有している可能性があり、Mobility&Maintenance Japan株式会社(及び伊藤忠商事グループ)が保有する株式に係る議決権行使は、一般株主の利害と異なる可能性があります。当事業年度末現在、ナルネットコミュニケーションズ取締役8名のうち、伊藤忠商事グループからの出向受入者は加藤明弘、弥吉亮一の2名であります。 (16) 株式価値の希薄化について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)ナルネットコミュニケーションズは、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、ナルネットコミュニケーションズの新株予約権を付与しております。当事業年度末現在、新株予約権による潜在株式数は219,000株であり、ナルネットコミュニケーションズ発行済株式総数の5,332,100株に対する潜在株式比率は4.1%に相当しております。これらの新株予約権の行使が行われた場合には、ナルネットコミュニケーションズの株式価値が希薄化する可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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