高田機工は、橋梁、鉄骨及びその他鋼構造物の設計から製作、現場施工を主な事業としております。
高田機工の事業の詳細は次のとおりであり、セグメントの区分と同一であります。
(1)橋梁事業
新設鋼橋の設計・製作・現場据付、既設橋梁維持補修工事の設計・製作・現場据付、橋梁関連鋼構造物の設計・製作・現場据付、複合構造物の設計・製作・現場据付、土木及び海洋関連鋼構造物の製作、制震部材他橋梁関連製品の製作をしております。
(2)鉄構事業
超高層ビル鉄骨等の製作・現場施工、大空間構造物の設計・製作・現場施工、制震部材の製作をしております。
高田機工の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において高田機工が判断したものであります。
(1)経営方針
高田機工は創業以来、橋梁、鉄骨など鋼構造物の設計、製作、架設を専門に行う企業として全国に事業を展開してまいりました。そしてこの間一貫して社会に貢献することを目標とし、高度な技術力で安全を重視した施工を行い良質な社会資本を提供することで、顧客の皆様の信頼を得ることを経営の基本としております。
また、和歌山工場内に設置した技術研究所を中心に、常に時代の先端を捉えた技術開発に努め、顧客の皆様の多種多様な要望にお応えし、新しい技術が拓く豊かな未来社会に向けて、経済・文化の発展に貢献する企業として研鑽を重ねております。
なお、2021年5月14日に開示した「第6次中期経営計画」において、経営理念を「良質な社会資本を提供し、環境と人に優しい未来を支える」と定めております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2021年5月14日に開示した「第6次中期経営計画」においては、数値目標は2024年3月期の完成工事高200億円、経常利益12億円のみとし、2032年の会社設立100周年に向けての会社の進んでいく方向の記載に重点を置いておりました。結果は完成工事高196億円、経常利益14億円となり、完成工事高がわずかに未達となったものの経常利益は目標を達成することが出来ました。また期間平均の配当性向は36.6%で目標の25%以上を上回り、自己株式取得も期間累計で4.4億円実施いたしました。新デバイス製品の開発、橋梁保全事業の推進、鉄構事業の生産性向上、新規事業への取組みにつきましては、次の中期経営計画に引継ぎ、着実に成果が上がるよう努力いたします。
経営環境が目まぐるしく変化する中で、2024年5月10日に「中期経営計画2024」を開示しております。日々変化する事業環境を的確に捉え、想定外の事象に対しても的確かつ迅速に対応できる企業への変貌が必要と認識しております。そのため、業績目標は3カ年の期間平均で完成工事高205億円、営業利益10億円、最終年度のROE5.0%以上のみとし、「持続的な成長」と「企業価値の向上」を目指し、新たなステージへ飛躍するための3年間と位置付け変革に挑戦してまいります。
(3)経営環境
2025年3月期は、橋梁事業においては新設鋼橋の発注量が2024年3月期実績を下回る可能性が高く、更に受注競争が厳しくなると予想されます。鉄構事業においては、日本経済が回復基調にあり、今後首都圏での大型再開発案件が相当数出件されることが予想され、所謂2024年問題への対応懸念はあるものの、鉄骨需要の回復が期待されます。
このような状況で高田機工は「中期経営計画2024」を策定するにあたり、改めて「高田機工が目指す姿」を若手社員中心に考察し、VISIONを「世代を超えて、感動と笑顔あふれる豊かな世界を創造する」、MISSIONを「人とまちをつなぎ、空間に価値を創り出す」に決定いたしました。
~Change TKD~ のスローガンの下、持続的な企業成長を実現するために「基幹事業の集中と選択」及び「事業変革への挑戦」を実施してまいります。
(4)経営戦略と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
「第6次中期経営計画」は『主要戦略①安定した収益基盤の構築』の大きな柱であった鉄構事業の生産性向上が滞ったことから、主要数値目標の完成工事高200億円が未達となりましたが、2032年(会社設立100周年)に向けた第一歩は踏み出せたと考えています。
「中期経営計画2024」の概要は以下のとおりであります。
・計画期間 2024年4月 ~ 2027年3月
・主要戦略
①事業ポートフォリオの高度化戦略
「橋梁事業」「鉄構事業」の新設工事市場を主力としてきた事業ポートフォリオを再編し高度化を図り、事業の持続的な成長・安定化・高収益化を目指す。
②経営基盤戦略
迅速な経営判断を可能とする経営管理基盤の強化及び、生産部門の品質・生産性強化を目指す。
③サスティナビリティ戦略
環境や社会の配慮、企業統治を重視することにより、「持続可能な社会」への貢献と「企業価値の向上」を目指す。
・財務目標及び株主還元策
|
財務指標 |
数値目標 |
備考 |
|
売上高 |
205億円 |
期間平均 |
|
営業利益 |
10億円 |
期間平均 |
|
ROE |
5.0%以上 |
最終年度 |
|
配当性向 |
50%以上 |
期間中 |
2024年3月期の受注が低迷したことで、2025年3月期の業績予想は売上高180億円、営業利益6億円、当期純利益4.9億円と厳しい数字となっておりますが、「中期経営計画2024」の主要戦略を確実に実行し、目標達成に向け、全社一丸となって取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において高田機工が判断したものであります。
(1)公共事業への依存について
高田機工は、鋼構造物の設計から製作、現場施工を主事業としており、2024年3月期末の受注残高においては鋼橋が7割以上を占め、その大部分は公共工事であります。国及び地方公共団体の厳しい財政状態を反映し、公共事業は発注量の減少が続き、今後の市場動向は不透明であります。そのため、実際の発注量と金額が想定を大きく下回る場合、高田機工の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、橋梁事業の中での比率が高まっている保全工事への取組強化を図るとともに、民需関連事業である鉄構事業の体質改善に向けて経営資源の配分見直しを進めております。
(2)法的規制について
事業を営むにあたり建設業法等の法的規制を受けております。法令遵守の意識は社内で徹底しておりますが、万一法令違反があった場合には行政処分等により、高田機工の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、社内通報制度の導入により、社内での業務運営上の問題点の吸い上げ等を通じて、リスクマネジメントに努めております。また、コンプライアンス室からコンプライアンスに係る情報を定期的に全社に発信し、社員の法令順守の意識を高めております。
(3)自然災害・事故等による影響について
高田機工は、生産設備を和歌山工場に集中し、業務の効率化を図っております。そのため自然災害等で和歌山工場の機能がストップした場合には、高田機工の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
また、高田機工の製品は非常に大きく重いことから、工場製作・輸送・現場施工の各工程に危険な作業を含んでおり、万一事故を起こした場合は、事故による損害だけでなく、顧客からの信頼も失墜し、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、現在拠点ごとの対応となっている緊急時対策や備蓄品確保を、従業員等の安全確保を最優先とした全社レベルでの「災害対策BCPマニュアル」へ統合すべく作業を進めております。また、和歌山工場では毎年「安全衛生管理計画」を策定し実行することで安全意識の徹底を図っております。工事本部では、役員による現場パトロールを安全週間と衛生週間に毎年実施し、安全意識の向上に努めております。
(4)品質管理について
高田機工にて製作・施工される製品について、万一重大な瑕疵担保責任が発生した場合には、補修費用の発生だけでなく顧客からの信頼も失墜し、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、ISO9001に基づく品質マネジメントシステムを運用することで、全社レベルでの品質向上に取り組んでおります。
(5)主要原材料の価格変動等について
高田機工の主力事業である鋼構造物事業は、鋼材が主要原材料であります。鋼材価格はここ数年値動きが大きく、今後鋼材価格が上昇を続け、上昇分が受注価格に転嫁されない場合は高田機工の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、鋼材の需給関係が逼迫し、数量の確保が困難になる可能性は否定できず、鋼材の納入が遅延した場合や、必要数量を確保できない場合は高田機工の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、株式の政策保有を含め製鉄会社等との取引の維持強化に努めております。
(6)金利変動による影響について
高田機工の借入金残高は2024年3月期末において46億円であります。借入金の縮小に取り組む必要性がある一方で、主要原材料の値上げ等、急激なインフレが予想される状況に備え、やや厚めの借入金残高を維持しております。そのため、今後の金利上昇は高田機工の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)固定資産の減損に関わるリスク
高田機工は橋梁事業及び鉄構事業に係る固定資産を主に和歌山工場において保有しております。収益性に不安の残る鉄構事業については、2021年3月期から2024年3月期までの4期連続で減損損失を計上いたしました。今後も各事業における経営環境の著しい悪化等により減損損失を計上する場合には、高田機工の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対応すべく、「中期経営計画2024」において事業ポートフォリオの高度化戦略を掲げており、計画の着実な実施による事業の持続的な成長・安定化・高収益化を目指してまいります。
(8)時価変動による影響について
高田機工が保有する資産の時価の変動によっては、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、保有する資産の時価を管理部門が定期的に確認し、必要に応じて売却等の処理を行っております。特に政策保有株式については、その保有の適否を管理部門が精査し、取締役会にて報告し見直しを行っております。見直しの結果、保有意義の薄れた銘柄につきましては、順次売却を進めることとし、保有額を縮減することでリスク低減に努めております。
(9)繰延税金資産の回収可能性の評価について
高田機工は、将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を見積もった上で回収可能性を判断し、繰延税金資産を計上しております。しかしながら、実際の課税所得が予測と異なり回収可能性の見直しが必要となった場合や税率の変更等を含む税制の変更があった場合には、繰延税金資産の計算の見直しが必要となります。その結果、繰延税金資産の取崩が必要となった場合には、高田機工の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり基準とした利益計画の実現可能性について慎重に検討を行い、合理的かつ保守的に見積った課税所得についてのみ繰延税金資産を計上することとしております。
(10)人材確保について
高田機工の事業継続には専門性を有する技術者・技能者の確保が不可欠ですが、少子高齢化が進むなかで必要な人材の確保が出来なかった場合は、高田機工の業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクへの対応策として、新卒者・中途採用者を問わず採用活動を強化するとともに、元社員の採用や定年を迎えた社員の継続雇用を図ることで人材確保に努めております。
また、採用活動の強化と並行して、社内の教育制度を強化し、2032年を見据えた人材確保に努めております。
(11)情報システムに関するリスクについて
高田機工は、業務の効率化や情報共有の手段として全社的な情報システムを構築し運営しております。情報システムの安全性確保には細心の注意を払っておりますが、外部からの不正アクセス、コンピューターウイルスの侵入等による機密情報・個人情報の漏洩や、事故等による情報システムの不稼働は高田機工の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、情報システム担当部門の人材強化を図り、常に最新のセキュリティ対策を整備するだけでなく、定期的に担当部署から全社員に対して情報セキュリティ教育を実施し、社員の情報セキュリティに対する意識を高めております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー