イワブチ(5983)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業などのリスク


イワブチ(5983)の株価チャート イワブチ(5983)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

イワブチグループ(イワブチ及びイワブチの関係会社)はイワブチを中心に、連結子会社5社と持分法適用関連会社1社より構成されております。

主な事業は、電力、通信、信号、放送、鉄道用各種電気架線金物及びコンクリートポール用品等の製造販売であり、その事業内容とイワブチ及び関係会社の当該事業における位置付けは、次のとおりであります。

なお、前連結会計年度において、連結子会社であった富田鉄工株式会社は、令和6年7月1日付でイワブチを存続会社とする吸収合併により、連結の範囲から除外しております。

また、イワブチグループの事業区分は単一セグメントであるため、セグメントに代えて需要分野別に記載しております。

 

(1) 交通信号・標識・学校体育施設関連

警察庁の要請に応じた交通信号・道路標識の装柱用品及び学校体育施設関連の防球ネット支持金具等であります。

(製造・仕入)  イワブチ、HOKUEI㈱、協和興業㈱、海陽岩淵金属製品有限公司

(販      売)  イワブチ、協和興業㈱

 

(2) CATV・防災無線関連

CATV用ケーブル敷設用の装柱用品及び各地方自治体の防災行政無線施設用の装柱用品等であります。

(製造・仕入)  イワブチ、HOKUEI㈱、協和興業㈱、海陽岩淵金属製品有限公司

(販      売)  イワブチ、IWM㈱、協和興業㈱

 

(3) 情報通信関連

NTT等の情報通信企業のニーズに応じた通信線路用の装柱用品等であります。

(製造・仕入)  イワブチ、HOKUEI㈱、協和興業㈱、㈱須田製作所、

       海陽岩淵金属製品有限公司

(販      売)  イワブチ、IWM㈱、協和興業㈱、㈱須田製作所、㈱TCM

 

(4) 配電線路関連

各電力会社のニーズに応じた配電線路用の装柱用品及びコンクリートポール用品等であります。 

(製造・仕入)  イワブチ、HOKUEI㈱、協和興業㈱、海陽岩淵金属製品有限公司

(販      売)  イワブチ、協和興業㈱

 

(5) その他

工場内の配電線路用及び鉄道用装柱用品等であります。

(製造・仕入)  イワブチ、HOKUEI㈱、協和興業㈱、㈱須田製作所、海陽岩淵金属製品有限公司

(販      売)  イワブチ、協和興業㈱、㈱須田製作所

 



有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

イワブチは、電力、通信、信号、放送、鉄道関連の架線金物を主として製造販売しております。昭和25年設立以来、経済的かつ信頼度の高い製品を供給し、電力、通信をはじめとした幅広いインフラ構築の一翼を担い、社会に貢献することを経営の基本理念としております。

イワブチグループは、この基本理念に基づき人材育成を図り、顧客のニーズに合致した製品を開発する為の技術を培い、生産設備を充実し、全国を網羅する供給、販売サービス体制を確立して、顧客からの信頼を得てまいりました。

現在わが国では、カーボンニュートラルの実現、国土強靭化、スマートシティの実現など次世代に向けた取り組みが進められております。イワブチの基本理念に基づき、私達の生活の礎となる電力、通信、交通など幅広いインフラ構築に貢献すべく、更なる開発及び生産技術を磨き、より信頼性の高い製品の提供に全力で取り組むとともに、グループ会社とのシナジーを発揮して一層の企業価値向上に向けた活動を進めてまいります。加えて、従来の架線金物事業に留まらず、新分野・新需要に関連する研究を着実に進め、今まで以上に新規マーケット、新規ビジネスの開拓を進めてまいります。

また、環境問題への取り組みとして、人と環境にやさしいものづくりを実現するため、GHG削減活動を強化し、持続可能で豊かな社会の実現を目指す社会的な責任を果たすため、ESGを原動力とした取り組みを進めてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

イワブチグループは、株主への安定配当、継続的な収益の確保及び資本の効率的運用を図ることを重要な経営指標と位置付けております。

また、CAPMにより推定した株主資本コストが最も重視すべき資本コストであると判断しており、その値は6%程度と認識しております。そのため、ROE(自己資本利益率)を目標とする経営指標として設定し、株主資本コストを上回るROEを目指してまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

イワブチグループは、経営の基本方針を真摯に貫き、顧客の信頼の上に成り立つ現在のイワブチブランドを次世代に確かにつなぐため、2020年に10年後のありたい姿を描き「VISION2030~新たな価値づくりへの挑戦」を定め展開しております。

柱とする成長戦略は、「新たなものづくり」と「新たな価値づくり」です。既存事業である架線金物事業を「ジョイント事業」と位置づけ、グループの強みであるジョイントパーツの開発・設計・生産の更なる深堀りとともに従来の品質水準を高めながら省人化、柔軟性を備えた工場のスマート化を図り、「新たなものづくり」に取り組むものです。また、これまでの“モノとモノ”から、“モノとヒト”、“ヒトとヒト”をつなぐ新たな価値を生み出す事業を「コネクト事業」と位置づけ、広く顧客ニーズに対応したサービス事業を展開する「新たな価値づくり」に挑戦するものです。

その実現に向け、2021年度から2025年度までの前半5か年の中期経営計画を「Phase1」とし、次のことを基本方針として活動しております。

 

①開発の加速と研究の深化探索を見据え、強みである開発基盤を再構築する一方、研究部門である「NEXT研究室」を中心に研究基盤の確立を図る。

 

②新たなセグメントの確立を見据え、脱炭素社会、スマートシティー、国土強靭化などに関連する様々な新規事業の企画実行に取り組む。

 

③これらを支えるため、業務改善・プロセス改革とデジタル戦略を推進し、スマートファクトリー構築、組織力のさらなる強化等に注力する。

 

新たな価値づくりに向け足元では、研究者を顧客企業に派遣し共同研究を開始、事業パートナーとしての新たな連結子会社をグループに加えシナジー効果を獲得、さらには、気候変動に対する世界的な危機意識の高まりや脱炭素へと加速する社会の動きを新たな成長機会と捉え、ESG経営戦略と成長戦略を統合するなどの活動を行っております。

VISION2030 Phase1が3年を経過し、こうした成長戦略を資本コストや株価を意識した経営の実現に一層リンクするよう、2024年度からは、グループの資本収益性に重点を置いた「Phase1 2.0」を展開しております。

中長期的な視野で一歩一歩着実に成長戦略を具現化しながら、さらなる成長と企業価値向上を目指すとともに、社会的責任を果たしてまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

イワブチグループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、以下の事項になります。

①  人材育成

顧客とのゆるぎない信頼関係を構築し、顧客満足度の向上と、新規マーケット、新規ビジネスの開拓に繋げるため、何事にもチャレンジし、自らの付加価値を高め、個性を生かせる人材教育を実施してまいります。

また、製造業として技術の継承を確実に実施すると共に新たな技術への挑戦にも全力で取り組んでまいります。

 

②  競争力強化並びに迅速な対応の徹底

イワブチグループにおける販売、生産、管理というそれぞれの側面において、競争力強化のための施策を推進してまいります。また、時代の変化を敏感にキャッチし迅速かつ的確な対応を徹底することで、企業としての総合力の強化を図ってまいります。

 

③  真摯に取組む姿勢

イワブチグループを取り巻くすべてのことに真摯に向き合い、品質向上や顧客満足度向上を更に目指し、幅広いインフラ構築の一端を担う企業として社会貢献に取り組んでまいります。また、企業として社会的責任を果たすべく、コンプライアンス体制を根幹に据えた企業経営を進めてまいります。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識し、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてイワブチグループが判断したものであります。

 

  (1)市場環境の変化

① 市場環境

イワブチグループにおける市場を大別すると、配電線路関連では、送配電網の強靭化とコスト効率化の両立や脱炭素社会への移行など様々な課題を解決するなかで、レベニューキャップ制度による資機材の仕様・調達・流通などの再編の動きは続くものと認識いたします。情報通信関連では、5Gに関連する新製品・新サービスの提供はもとより、デジタル田園都市国家構想に関連した需要への取組みが重要になります。CATV・防災無線関連ならびに交通信号・標識・学校体育施設関連では、国土強靭化計画やスマートシティーに関連した需要への取組みが重要となります。

こうした各需要に対し、積極的な事業活動を展開しておりますが、各市場の制度変更、景気変動、ニーズの変化に的確に対応できない場合、中長期的な業績に重大な影響を与える可能性があります。

 

② 資産価値

イワブチグループは、顧客との連携、情報収集の強化と情報共有化を図り、需要動向に応じた適切な在庫管理および設備投資を行っておりますが、市場環境、競争状況、ニーズの変化、新技術や新製品による既存製品の陳腐化等が生じた場合、棚卸資産の評価損や事業用固定資産の減損損失により、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

  (2)原材料等の価格・調達

イワブチグループは、鋼材、亜鉛などの各種市況をモニタリングするとともに、仕入・外注先とは良好な関係を保ち円滑なサプライチェーンを築いておりますが、鋼材を主とした原材料や副資材など生産に必要な資源や外注加工品、物流コストなどが、様々な要因により、想定外に高騰し製造コストの上昇を招き、コストダウンや適切な価格転嫁で補えない場合、業績に重大な影響を与える可能性があります。

また、イワブチグループは、複数社による生産補完体制をとり、製品供給網を構築しております。生産拠点のひとつである連結子会社海陽岩淵金属製品有限公司は中国にあることから、不測の政治的、経済的、地政学的事象などが発生した際、製品等の供給が滞らないよう対策を講じております。しかしながら、様々な要因により、生産に必要な国内外の資源や部品、製品、外注加工品の調達が阻害され、あるいはグループ会社、仕入先・協力会社とのサプライチェーンの変更等を余儀なくされた場合、製品の供給が滞るおそれがあり、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

  (3)製品の品質

イワブチグループは、ISOマネジメントシステムをツールとした品質管理体制を、協力会社を含めグループ全体に整備しておりますが、設計・製造上の過誤、施工不良などにより製品およびサービスに欠陥があることが判明し、法令の規定またはイワブチグループの判断で、無償修理・交換・返金・回収などの措置を行うこととなった場合、多額の費用の発生とメーカーとしての信頼を失墜するおそれがあり、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

  (4)金融市場

① 金融資産

イワブチグループが保有する金融資産(投資有価証券、確定給付企業年金資産)の価格が著しく下落し、多額の評価損あるいは補填が発生する場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

② 為替変動

イワブチグループの連結子会社である海陽岩淵金属製品有限公司は、主として、イワブチ製品の生産を担っており、イワブチとの取引はすべて円建てで行っております。そのため、同社は、円建ての預金や売掛金等を有しており、為替レートが想定以上大幅に円安(元高)となった場合、その為替差損が業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

 

 

  (5)災害・事故の発生

① 自然災害

イワブチグループは、地震、風水害、感染症の蔓延など、近年、激甚化・頻発化している災害に対しては、事業拠点、製造拠点ごとに災害対策を講じておりますが、想定を超える規模の災害が発生し、サプライチェーンの停滞・寸断、設備の損壊、社員の罹患、ライフラインの停止などにより生産販売活動に支障をきたす場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

② 事故

イワブチグループは、持続可能な社会の実現および企業価値の向上を目指し、ESG経営を推進するなかで、安全衛生および環境保全体制等を整備しておりますが、人為的ミスによる有害物質の漏洩などの突発的な事故により一時的に操業を停止せざるを得ない場合、製品の供給が滞るおそれがあり、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

  (6)情報セキュリティ

イワブチグループは、顧客などの個人情報や機密保持契約に基づく機密情報の管理について、ハード・ソフト両面からセキュリティ対策を実施しておりますが、新種のコンピュータウィルスやサイバー攻撃などにより保有する情報が漏洩する場合、顧客等からの損害賠償請求や信用低下などにより、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

  (7)人材の確保・育成

① 人材確保

イワブチグループは、働き方改革のもと、人材の多様性や安全で公正公平な働きやすい職場環境の確保といった魅力ある会社作りに取り組んでおりますが、人材の流動化や雇用情勢の変動等により必要な人材が確保できない場合、中長期的には業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

② 人材育成

イワブチグループは、優先的に対処すべき課題として人材育成の強化に取り組み、人的資本への様々な投資を行っておりますが、社員の力量やコミュニケーションの不足、あるいはモチベーション低下といった人的要因により他のリスクを誘発する場合、顧客の信頼、社会的信用、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

  (8)法令・規則違反

イワブチグループは、様々な法的要求事項に対し真摯に対応することを基本とし、コンプライアンス体制および内部統制制度を構築し、社員教育においても重要項目としてコンプライアンスの徹底をグループで取り組んでおりますが、事業活動を行う上で様々な法規制の適用を受けており、グループのみならず委託先・協力会社を含めて重大な法令違反が起きる場合、訴訟等の発生、顧客の信頼、社会的信用、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

また、内部監査ほか種々の仕組みを用いて法規制の新設・改定に対するモニタリングを行い、対応しておりますが、制改定により事業活動が制限され、あるいは対応のため多大な支出が必要になる場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

  (9)グループ経営

イワブチグループは、製品供給体制を最適化すべく製造販売活動を行っておりますが、グループの全体最適を考え、事業の見直し再編等を行い、一時的に多額の損失が発生する場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

  (10)気候変動

イワブチグループは、ESG経営を念頭に、気候変動に対する世界的な危機意識の高まりや脱炭素へと加速する社会の動きを新たな成長機会と捉えると同時に、気候変動の物理的リスクと脱炭素社会への移行リスクを認識し、CO排出量の削減などの環境負荷低減に積極的に取り組んでおります。

しかしながら、近年被害が甚大化する暴風雨等により、生産や出荷の遅延が発生する場合や被災地域での顧客の事業活動が妨げられることなどによる受注の遅れが発生する場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

また、炭素税の賦課や規制の強化、社会的要求事項の増加により、コストの上昇や事業活動の制約、不十分な対応による信用の低下が発生する場合、業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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