弁護士ドットコム(6027)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


弁護士ドットコム(6027)の株価チャート 弁護士ドットコム(6027)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

弁護士ドットコムグループは、サービスを販売する市場または顧客の類似性・関連性に基づき「メディア事業」、「IT・ソリューション事業」を報告セグメントとしております。「メディア事業」では、法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」および税務相談ポータルサイト「税理士ドットコム」等を通じたインターネットメディアの運営を行っており、弁護士支援サービス、有料会員サービス、税理士支援サービス、広告その他サービスに分類されます。「IT・ソリューション事業」では、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」をはじめとしたIT・ソリューションサービスの提供を行っております。

 

 (1) 弁護士ドットコムグループが運営するWebサイトと提供サービスの関係

弁護士ドットコムグループが運営するWebサイトと各サービスとの関係は以下の通りであります。

サイト

サービス

弁護士ドットコム

弁護士支援サービス

有料会員サービス

広告その他サービス

税理士ドットコム

税理士支援サービス

 

 

弁護士ドットコムグループが運営するWebサイトの各サービスの内容は以下の通りであります。

サイトおよびサイト内のサービス名

サービスの内容

弁護士ドットコム

 

弁護士プロフィール・弁護士検索

無料

・登録弁護士や所属事務所の紹介、取り扱い分野、「弁護士ランキング」、問合せ電話番号等を記載した「弁護士プロフィール」の作成

・取り扱い分野、地域や路線、性別、年齢、交通アクセス、設備、対応言語、経歴、資格、フリーワード等の詳細条件を指定した弁護士検索

 

有料

上記に加え、

・弁護士の注力分野、注力分野ごとの料金表、解決事例の表示等、より詳細な「弁護士プロフィール」の作成

・月額22,000円~55,000円(税込)

 

弁護士業務支援

・法律書籍サブスクリプションサービスの提供

デジタル文書整理ツールの提供

 

みんなの法律相談

無料

・弁護士に対する匿名の法律相談

・全ての一般ユーザーの法律相談・回答内容の閲覧(スマートフォンを除く)

 

有料

上記に加え、

・全ての一般ユーザーの法律相談・回答内容の閲覧(スマートフォンを含む)

・月額550円(税込)

 

弁護士ドットコムニュース

・身近な話題を弁護士が法的観点から解説する記事を中心とした、総合型のニュースを配信
・他社が運営するインターネットニュースメディアに記事を外部提供

税理士ドットコム

 

税理士紹介

・弁護士ドットコムグループのコーディネーターを通じた無料の税理士紹介
・紹介が成功した場合、弁護士ドットコムグループは、税理士から成功報酬を収受

 

税理士プロフィール・税理士検索

・登録税理士や所属事務所の紹介、得意分野、得意業種、取り扱い会計ソフト、「税理士ランキング」、料金表、事例、問合せ電話番号等を記載した「税理士プロフィール」の作成

・地域、相談分野、業種等の詳細条件を指定した税理士検索

 

みんなの税務相談

・税理士に対する匿名の税務相談
・全ての一般ユーザーの税務相談・回答内容の閲覧

 

税理士ドットコムトピックス

・税務の話題を税理士が分かりやすく解説する記事等を配信

・他社が運営するインターネットニュースメディアに記事を外部提供

 

 

 

 (2) 「弁護士ドットコム」の月間サイト訪問者数および月間ページビュー数の推移

「弁護士ドットコム」の月間サイト訪問者数および月間ページビュー数の推移は以下の通りであります。

(月間サイト訪問者数の単位:万人、月間ページビュー数の単位:万ページビュー)

 

月間サイト訪問者数(期末月)

月間ページビュー数
(期末月)

合計

うち、パソコン

うち、スマートフォン

2021年3月

1,172

178

994

2,268

2022年3月

1,064

164

899

1,734

2023年3月

981

151

829

1,465

2024年3月

1,600

174

1,426

1,727

2025年3月

691

113

577

842

 

 

 (3) 提供サービスの内容

  ① 弁護士支援サービス

同サービスは弁護士を対象としたサービスであります。

「弁護士ドットコム」では、弁護士が無料の会員登録をすることで、サイト内でのプロフィールの掲載、「みんなの法律相談」を通じた、法的トラブルを抱える一般ユーザーからの法律相談への回答を行うことが可能です。また、一般ユーザーは、無料の会員登録をすることで、「みんなの法律相談」を通じて具体的な法律相談を行い、その回答内容や、回答した弁護士のプロフィールの提案等を参考に、インターネット上で自分に最適な弁護士を選択し、直接問合せをすることが可能です。なお、当連結会計年度末現在、国内の全弁護士数45,569人(出所:日本弁護士連合会ホームページ「日弁連の会員2025年3月1日現在の会員数」)の54.0%にあたる24,600人の弁護士が弁護士ドットコムグループのサービスに会員登録しております。

一方で、弁護士業界では、司法制度改革に伴う弁護士数の急増に起因する業界内の競争激化の影響を受け、顧客開拓に対するマーケティングニーズが高まっている中、インターネットを利用した各種マーケティング活動が活発化しております。

そのため、当サイトでは、有料会員登録弁護士向けの弁護士支援サービスを提供しております。月額固定料金が発生する契約期間において、有料会員登録弁護士は、注力分野、注力分野ごとの料金表および解決事例の表示等、無料会員登録弁護士より詳細な「弁護士プロフィール」の作成が可能です。

また、同サービスでは、弁護士実務を効率化する法律書籍サブスクリプションサービス「弁護士ドットコムライブラリー」、デジタル文書整理ツール「弁護革命」を提供しております。

会員登録弁護士数およびその内数である有料会員登録弁護士数の推移は以下の通りであります。

(単位:人)

 

会員登録弁護士数

(期末月)

うち、有料会員登録弁護士数

(期末月)

2021年3月

21,703

5,222

2022年3月

22,170

5,210

2023年3月

23,659

5,297

2024年3月

23,784

5,372

2025年3月

24,600

5,918

 

 

 

 ② 有料会員サービス

同サービスは一般ユーザーを対象としたサービスであります。

「弁護士ドットコム」では、法的トラブルを抱える一般ユーザーが、会員登録のうえ、無料法律相談サービス「みんなの法律相談」を通じて弁護士に法律相談することが可能です。相談、回答の内容は一般公開されており、一般ユーザーは全ての一般ユーザーのトラブル事例の相談および回答内容をパソコンで閲覧できます。有料会員は月額550円(税込)を支払うことで、スマートフォンで全ての一般ユーザーのトラブル事例の相談および回答内容を閲覧することが可能です。

有料会員は、パソコンに比べてポータブルな端末であるスマートフォンを用いて自身以外の同様のトラブル事例の相談および回答内容を閲覧できるため、自身の今後の対応に、より有用な参考情報を得ることが可能です。

有料会員数の推移は以下の通りであります。

(単位:人)

 

有料会員数(期末月)

合計

2021年3月

164,958

2022年3月

181,188

2023年3月

184,404

2024年3月

184,739

2025年3月

160,748

 

 

上記のサービスに加え、「弁護士ドットコム」では、身近な話題を弁護士が法的観点から解説する記事を中心とした、総合型のニュースを配信しており、他社が運営するインターネットニュースメディアにも記事を外部提供しております。

 

 ③ 税理士支援サービス

同サービスは税理士を対象としたサービスであり、「税理士ドットコム」では、税理士を探している一般ユーザーへの税理士の紹介を通じた、税理士支援サービスを行っております。

「税理士ドットコム」では、税理士が無料の会員登録をすることで、弁護士ドットコムグループ社から税理士を探している一般ユーザーの紹介を受けることが可能であることに加え、サイト内でのプロフィールの掲載、「みんなの税務相談」を通じた、税務の悩みを抱える一般ユーザーからの税務相談への回答を行うことが可能です。

一般ユーザーは、会社設立手続き、新規顧問契約、現状の顧問税理士の変更などのタイミングで税理士探しをする際、「税理士ドットコム」を通じて、電話またはメールで弁護士ドットコムグループに問合せを行います。問合せを受けた弁護士ドットコムグループのコーディネーターは、一般ユーザーのニーズをヒアリングし、「税理士ドットコム」に登録している税理士からニーズに適う複数の税理士を抽出し、一般ユーザーに提案・紹介を行います。紹介が成功した場合は、税理士から弁護士ドットコムに成功報酬の支払いが発生します。

「税理士ドットコム」では、会員登録税理士が、自身のプロフィールページをサイト内に作成することが可能です。プロフィールページである「税理士プロフィール」には、自身や所属事務所の紹介、得意分野・業種、料金表、事例紹介などが掲載されます。税理士を探している一般ユーザーは、「税理士検索」機能を通じて、地域、相談分野、業種等の検索項目から詳細条件を指定して税理士を絞り込み検索することが可能です。ユーザーは、検索結果として表示された税理士の中から、「税理士プロフィール」を閲覧し、税理士の選定にあたって有用な情報を得ることが可能です。

「税理士ドットコム」では、税務の悩みを抱える一般ユーザーが、会員登録のうえ、無料税務相談サービス「みんなの税務相談」を通じて税理士に匿名の税務相談をすることが可能です。相談、回答の内容は一般公開されており、ユーザーは全ての一般ユーザーの税務相談および回答内容を閲覧することができるため、自身の今後の対応に、より有用な参考情報を得ることが可能です。

 「税理士ドットコム」では、「弁護士ドットコムニュース」の運営で培ったノウハウを生かし、「税理士ドットコムトピックス」を通じて、一般的に難解であるとの印象の強い税務の話題を税理士がわかりやすく解説する記事等を配信しております。

 

 ④ 広告その他サービス

弁護士ドットコムグループは、弁護士ドットコムグループが運営するWebサイトに広告枠を設けており、これを販売しております。主な広告主は、アドネットワーク事業者(複数の広告主の広告出稿を取りまとめ、参画するメディアに広告を配信する事業者)に出稿している広告主であります。

 

 ⑤ IT・ソリューションサービス

弁護士ドットコムグループは、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」を提供しております。「クラウドサイン」は、「紙と印鑑」で行っている契約行為を、クラウド上で完結できるサービスです。利用者は契約書のPDFファイルをクラウドサイン上にアップロードし、契約の相手方がクラウドサイン上で契約内容を承認するだけで、スピーディーに低コストで契約が締結できます。「クラウドサイン」は、主に企業ユーザーを対象としたサービスであり、ユーザーはプラン内容に応じた月額固定料金と、月間契約送信件数に1送信当たりの単価を乗じた従量料金を毎月支払うことで「クラウドサイン」の利用が可能となります。当連結会計年度には契約送信件数が1,000万件を超えるなど、2015年の提供開始以来、多くのユーザーに利用されております。

また、同サービスでは、「クラウドサイン」以外に、弁護士ドットコムグループが運営する企業法務ポータルサイト「ビジネスロイヤーズ」にて、企業法務に関わるソリューションサービスを提供しております。加えて、2023年10月に株式会社エル・アイ・シーを取得したことから同社のサービスである判例データベース「判例秘書」を提供しております。

 

契約送信件数

(連結会計年度)

2021年3月

2,682,558

2022年3月

4,387,683

2023年3月

6,058,497

2024年3月

8,164,146

2025年3月

10,082,005

 

 

 

〔事業系統図〕


 

(注) 1.弁護士ドットコムグループは、弁護士向けに、「弁護士ドットコム」サイト内に詳細な弁護士プロフィールの作成ができる、弁護士支援サービスを提供しており、その対価として弁護士から月額定額料金を収受しております。

2.一般ユーザーは、弁護士に無料で匿名の法律相談をすることが可能です。一般ユーザーは、全ての一般ユーザーの法律相談・回答内容をパソコンで閲覧できます。

3.弁護士ドットコムグループは、一般ユーザー向けに、スマートフォンで全ての一般ユーザーの法律相談・回答内容を閲覧できる機能を有料で提供しております。

4.弁護士ドットコムグループは、弁護士向けに法律書籍サブスクリプションサービス「弁護士ドットコムライブラリー」およびデジタル文書整理ツール「弁護革命」の提供により、利用料金を収受しております。

5.一般ユーザーは、無料で弁護士ドットコムグループのコーディネーターから税理士の紹介を受けることが可能です。紹介が成功した場合、弁護士ドットコムグループは、税理士から紹介成功報酬を収受しております。

6.弁護士ドットコムグループは、弁護士ドットコムグループが運営するWebサイトに広告枠を設け、これを販売し、広告出稿料を収受しております。

7.弁護士ドットコムグループは、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」および企業法務ポータルサイト「ビジネスロイヤーズ」における企業法務に関わるソリューションサービスの提供により、利用料金を収受しております。

8.弁護士ドットコムグループは、判例データベース「判例秘書」の提供により、利用料金を収受しております。

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において弁護士ドットコムグループが判断したものであります。

(1) 経営方針

弁護士ドットコムグループは、“「プロフェッショナル・テック」で、次の常識をつくる“ をミッションとして、法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」および税務相談ポータルサイト「税理士ドットコム」等を通じたインターネットメディアの運営、ならびに契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」をはじめとしたIT・ソリューションサービスの提供を行ってまいりました。また、2023年10月2日付で判例データベース「判例秘書」を提供し、業界で圧倒的シェアを有する株式会社エル・アイ・シーの株式を取得しております。

 

(2) 経営環境及び対処すべき課題

弁護士ドットコムグループは、今後、中長期的な企業の成長のための経営戦略を実行し、経営理念を実現するため、以下のような課題に対処してまいります。

① 収益基盤の強化および事業領域の拡大

弁護士ドットコムグループは「弁護士ドットコム」における弁護士支援サービスおよび有料会員サービスによる収益を中心として収益基盤を構築してまいりましたが、今後の成長のために更なる収益基盤の強化と事業領域の拡大が課題であると認識しております。

この課題に対応するため、「弁護士ドットコム」の運営においては、継続的にサイトのコンテンツの拡充およびユーザビリティの向上を実施し、認知度の向上および顧客基盤の拡大を実現することで、広く社会からインターネットを通じた弁護士へのアクセスをより容易とし、顕在・潜在する法的トラブルの解決および予防に貢献する、価値の高い法律相談ポータルサイトへと成長させ、サイト利用者である一般ユーザーおよび弁護士の更なる支持を獲得し、収益の拡大を図ってまいります。

同時に、税理士をはじめとした弁護士以外の専門家についても、「弁護士ドットコム」の運営を通じて得たノウハウを活用し、インターネットを通じて、専門家へのアクセスをより容易とし、一般ユーザーが抱えている課題の解決に貢献する、価値の高いサービスを積極的に展開することで事業領域の拡大を図ってまいります。

また、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」については、ユーザビリティの向上、認知度の向上、および顧客基盤の拡大に努め、電子契約の普及・市場拡大に貢献することにより、企業および個人の生産性向上、コンプライアンスの強化を実現することで、収益の拡大を図ってまいります。

 

② システムの安定稼働およびセキュリティの強化

弁護士ドットコムグループはインターネットメディア事業を展開しているため、サービス提供にかかるシステムの安定稼働およびセキュリティ管理が重要な課題であると認識しております。

この課題に対応するため、今後の事業拡大においてサービス利用者数が増加した場合も、環境の変化に対応したシステム保守管理体制を構築することで、システムの安定稼働および高度なセキュリティが維持されたサービス提供が可能となるように努めてまいります。

 

③ 優秀な人材の確保および組織体制の強化

弁護士ドットコムグループは、今後の更なる事業拡大を目指すうえで、開発部門および営業部門等における優秀な人材の確保およびその人材の育成が重要な課題であると認識しております。

人材確保においては、積極的な中途採用活動を実施し、弁護士ドットコムグループの経営理念に共感を持った早期に戦力化可能な人材の採用を行ってまいります。

人材の育成については、採用した人材のモチベーションを向上させる人事諸制度の構築を行うことで、最大限の実力を発揮できる組織体制の強化および最適な人員配置を実施してまいります。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。弁護士ドットコムグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針でありますが、弁護士ドットコムグループの株式に関する投資判断は、本項および本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
 なお、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において弁護士ドットコムグループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。

 

(1) 事業環境に係わるリスクについて

① インターネット市場について

弁護士ドットコムグループはメディア事業、IT・ソリューション事業を事業領域としており、インターネットのさらなる普及は弁護士ドットコムグループの今後の成長にとって重要であります。2023年12月末時点の移動系通信の契約数は、2億1,888万回線(前期比1.5%増)と増加が続いており(出所:総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和5年度第3四半期(12月末))」)、スマートフォンおよびタブレット端末や高速通信手段の普及が急速に進んでいくなど、インターネットの利用環境は年々改善されており、今後についても同様の傾向が続くと思われます。しかしながら、インターネット利用に関する新たな規制やその他予期せぬ要因により、インターネット利用環境が悪化し、インターネット利用の順調な発展が阻害された場合、弁護士ドットコムグループの事業展開に支障が生じ、弁護士ドットコムグループの事業および業績に影響を与える可能性があります。

 

② 技術革新について

インターネット業界は、技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が激しく、新しいサービスが逐次産み出されている中、弁護士ドットコムグループも技術革新および顧客ニーズの変化に対応するべく、積極的に最新の情報の蓄積、分析および弁護士ドットコムグループサービスへの導入に取り組んでおります。しかしながら、技術革新において弁護士ドットコムグループが予期しない急激な変化があり、その対応が遅れた場合には、弁護士ドットコムグループのサービスの陳腐化や競争力の低下を引き起こし、弁護士ドットコムグループの事業および業績に影響を与える可能性があります。

 

③ 競合について

弁護士ドットコムグループが運営する主力サイト「弁護士ドットコム」では、インターネットを通じた弁護士への支援サービスを提供しており、サービスの確立および今後の成長には弁護士業界からの支持が必要不可欠であります。当連結会計年度末現在、国内の全弁護士数45,826人(出所:日本弁護士連合会ホームページ「日弁連の会員2024年4月1日現在の会員数」)の51.9%にあたる23,784人の弁護士が弁護士ドットコムグループサービスに会員登録していることが弁護士ドットコムグループの市場優位性の基盤となり、競合他社が容易に参入し難い事業環境としておりますが、今後何らかの理由により弁護士ドットコムグループが弁護士業界からの支持を失った場合、または弁護士ドットコムグループ以外の競合他社が弁護士業界から一定の支持を受けた状態で同サービスに参入した場合は、競争激化により、弁護士ドットコムグループの事業展開に支障が生じ、弁護士ドットコムグループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、弁護士ドットコムグループが運営する契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」では、「紙と印鑑」で行っている契約行為を、クラウド上で完結できるサービスを提供しており、サービスの確立および今後の成長には主に企業ユーザーからの支持が不可欠であります。当連結会計年度には契約送信件数が800万件を超えるなど、2015年の提供開始以来、多くの企業ユーザーに利用されていることが弁護士ドットコムグループの市場優位性の基盤となり、競合他社が容易に拡大し難い事業環境としておりますが、今後何らかの理由により弁護士ドットコムグループが企業ユーザーからの支持を失った場合、または弁護士ドットコムグループ以外の競合他社が企業ユーザーから一定の支持を受けた場合は、競争激化により、弁護士ドットコムグループの事業展開に支障が生じ、弁護士ドットコムグループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業内容に係わるリスクについて

① 新規事業について

弁護士ドットコムグループは、今後も事業内容の多様化や新規事業への取り組みを進めていく予定であり、これによる事業規模の拡大および収益力の向上に努めてまいりますが、これらの実現には、人材の採用、サービス・ソフトウエア開発費用等の追加的な支出が発生し、さらに、新規事業が目論見通りに推移しないことで、追加的な支出についての回収が行えず、弁護士ドットコムグループの利益率が一時的に低下する可能性があります。

 

② サイト運営の健全性について

弁護士ドットコムグループが運営する主力サイト「弁護士ドットコム」では、法的トラブルを抱えた一般ユーザーが、会員登録のうえ、無料法律相談サービス「みんなの法律相談」を通じて弁護士に匿名の法律相談をすることが可能です。また、「税理士ドットコム」では、税務の悩みを抱えた一般ユーザーは、会員登録をすることで、無料税務相談サービス「みんなの税務相談」を通じて税理士に匿名の税務相談をすることが可能です。

弁護士ドットコムグループはサイト運営に関して利用規約をサイト上に明示し、一般ユーザーの適切な利用を促すよう努めており、「みんなの法律相談」および「みんなの税務相談」では、相談および回答内容の全件監視体制を構築していることから、利用規約で禁止されている、特定個人に対する誹謗中傷、個人情報および企業の名称、知的財産権を侵害する内容、公序良俗に反する内容等の不適切な投稿があった場合には当該相談および回答を削除するなど、健全なサイト運営を維持しております。

このような体制を構築しているにもかかわらず、不適切な投稿に対して弁護士ドットコムグループが十分な対応ができない場合は、弁護士ドットコムグループがサイト運営者として信頼を失う可能性があり、当グループ社の事業展開に支障が生じ、弁護士ドットコムグループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 固定資産の減損

 弁護士ドットコムグループは、のれんやソフトウエア等の固定資産を有しておりますが、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。同会計基準では、減損の兆候が認められる資産又は資産グループについては、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合に、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、その減額した当該金額を減損損失として計上することとなります。このため、当該資産又は資産グループの経営環境の著しい変化や収益状況の悪化等により、固定資産の減損損失を計上する必要が生じた場合には、弁護士ドットコムグループの事業および業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 事業運営体制について

弁護士ドットコムグループは、今後の業容の拡大に伴い、継続的な人材の確保が必要となるため、優秀な人材を適切に確保するとともに、人材の育成に努めてまいります。しかしながら、人材の確保および育成が計画通りに進まなかった場合は、弁護士ドットコムグループの事業展開に支障が生じ、弁護士ドットコムグループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) システムリスクについて

弁護士ドットコムグループの事業はインターネット環境において行われており、サービスの安定供給のために適切なセキュリティ対策を施しております。しかし、ハードウエア・ソフトウエアの不具合、人為的なミス、コンピュータウィルス、第三者によるサーバーやシステムへのサイバー攻撃、自然災害等の予期せぬ事象の発生によって、弁護士ドットコムグループの想定しないシステム障害等が発生した場合は、弁護士ドットコムグループの事業活動に支障が生じ、事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 法的規制について

① 法的規制について

a インターネットにおける法的規制について

弁護士ドットコムグループがインターネット上で運営している事業においては各種法的規制を受けており、弁護士ドットコムグループが主に受ける規制の内容は以下の通りであります。

 

(a) 特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(プロバイダ責任制限法)

弁護士ドットコムグループは、同法における特定電気通信役務提供者として、特定電気通信による情報の流通により他人の権利が侵害された場合に、権利を侵害した情報の送信を防止する措置を講じたり、損害賠償義務を負ったりする可能性があります。また、権利を侵害された者に対して、権利を侵害した情報を発信した者に関する情報の開示義務を課される場合があります。

 

(b) 不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)

弁護士ドットコムグループは、同法におけるアクセス管理者として、不正アクセス行為からの一定の防御措置を講ずる努力義務が課されております。

 

(c) 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(特定電子メール法)

弁護士ドットコムグループが、利用者に対し、広告や宣伝の手段として電子メールを送信する場合には、一定の事項を当該メール上に表示する義務等が課されております。

インターネット上のトラブル等への対応として、インターネット関連事業を規制する法令は徐々に整備されている状況にあるため、今後、インターネットの利用や関連するサービスおよびインターネット関連事業を営む事業者を規制対象とする新たな法令等による規制や既存法令等の解釈等が変更等された場合には、弁護士ドットコムグループの事業が制約を受ける可能性があり、その場合、弁護士ドットコムグループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(d) 特定商取引に関する法律(特商法)

インターネットを介したサービス提供は特商法が規定する通信販売に該当するため、弁護士ドットコムグループは、かかるサービスの提供に係る広告などにおいて法定の事項を表示し、特商法の遵守に努めております。しかしながら、今後、不測の事態などにより、万が一、特商法の規定に抵触しているとして弁護士ドットコムグループが何らかの法的責任を問われた場合、また、今後、特商法の改正、解釈の変更、新たな規制法令の制定などが行われ、かかる変化に迅速に対応できない、または対応に要するコストが過大となるなどの事態に至った場合には、弁護士ドットコムグループのサービスの信頼性やブランドが毀損され、弁護士ドットコムグループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

b その他の法的規制について

(a) 不当景品類及び不当表示防止法(景表法)

弁護士ドットコムグループの運営するサイトにおける広告などに該当する表記について、優良誤認表示や有利誤認表示等の不当な表示を行うことがないよう義務が課されておりますが、同法の内容または解釈等が変更された場合には、弁護士ドットコムグループの事業が制約を受ける可能性があり、その場合、弁護士ドットコムグループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(b) 弁護士法および同法の関連法規

弁護士ドットコムグループは弁護士への支援サービスを提供しており、弁護士法、同法の関連法規、および各単位弁護士会の規則・ガイドラインを遵守する必要があります。例えば、弁護士法第72条において報酬を得る目的での弁護士に対する訴訟事件等の周旋は禁止されており、同サービスの運営においてはもちろん、新規事業を検討する際には適宜日本弁護士連合会等の所管組織に確認するなど、細心の注意を払った事業運営をしております。しかし、同法の内容または解釈が変更された場合には、当該規制の内容や解釈の変更等の動向により、弁護士ドットコムグループの事業が制約を受ける可能性があり、その場合、弁護士ドットコムグループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(c) 税理士法および同法の関連法規

弁護士ドットコムグループは税理士への支援サービスを提供しており、税理士法、同法の関連法規、および規則・ガイドラインを遵守する必要があります。しかし、同法の内容または解釈が変更された場合には、当該規制の内容や解釈の変更等の動向により、弁護士ドットコムグループの事業が制約を受ける可能性があり、その場合、弁護士ドットコムグループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 個人情報の管理について

弁護士ドットコムグループは事業運営上個人情報を保有する場合があり、個人情報の管理は弁護士ドットコムグループにとって極めて重要な責務となるため、厳重な顧客情報管理のルールに基づき十分なセキュリティ対策を施しております。しかし、弁護士ドットコムグループの保有する個人情報が流出し不正に使用された場合、弁護士ドットコムグループが責任を問われ社会的信頼を失うことで、弁護士ドットコムグループの事業展開に支障が生じ、事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 知的財産権について

弁護士ドットコムグループは運営事業に関わる知的財産権の適正な獲得に努めるとともに、第三者の知的財産権を侵害することがないよう可能な限りの対策を施しております。しかし、弁護士ドットコムグループが認識していない知的財産権が既に第三者に成立しており、これを侵害したことを理由として損害賠償請求や差止請求を受けた場合、弁護士ドットコムグループの事業展開に支障が生じ、事業および業績に影響を与える可能性があります。

 

④ 訴訟について

本書提出日現在において、弁護士ドットコムグループとして関与している弁護士ドットコムグループの事業および業績に影響を及ぼす訴訟手続きはありません。しかし、今後の弁護士ドットコムグループの事業展開の中で、第三者の権利・利益を侵害したとして損害賠償請求等の訴訟その他の法的手続が行われる可能性があり、その訴訟その他の法的手続の内容および結果、損害賠償の金額によっては、弁護士ドットコムグループの事業展開に支障が生じ、事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) その他

① 配当政策について

弁護士ドットコムグループは、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先し、創業以来配当を実施しておりません。株主への利益配分につきましては、経営の最重要課題のひとつと位置付けておりますが、現在は内部留保の充実に注力する方針であります。

将来的には、経営成績および財政状態を勘案しながら株主への利益配分を検討いたしますが、配当実施の可能性およびその実施時期等については、現時点において未定であります。

 

② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

弁護士ドットコムグループは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」の(ストック・オプション等関係)のとおり、弁護士ドットコム役員、従業員等に対して、新株予約権を付与しております。

これらの新株予約権が権利行使された場合は、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、弁護士ドットコムグループでは今後も新株予約権の付与を行う可能性があり、この場合、さらに1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。

当連結会計年度末現在、新株予約権による潜在株式数は618,500株であり、発行済株式総数22,382,100株の2.8%に相当しております。

 

③ 投融資について

弁護士ドットコムグループでは、成長戦略の一環として、国内外を問わず出資、M&A、合弁会社の設立、アライアンス等の投融資を実施する場合があります。投融資については、リスク及び回収可能性を十分に事前評価し決定してまいりますが、投融資先の事業の状況が弁護士ドットコムグループに与える影響を確実に予想することは困難な場合もあり、投融資額を回収できなかった場合や減損の対象となる事業が生じた場合には、弁護士ドットコムグループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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