キャリアリンク(6070)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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キャリアリンク(6070)の株価チャート キャリアリンク(6070)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

当連結会計年度末におけるキャリアリンクグループは、キャリアリンク及び連結子会社3社で構成されております。

キャリアリンクグループでは、キャリアリンク及び株式会社ジャパン・ビジネス・サービス(以下、「JBS」という。)において、「BPO関連事業部門」、「CRM関連事業部門」及び「一般事務事業部門」から成る事務系人材サービス事業を、キャリアリンクファクトリー株式会社において、「食品加工部門」及び「製造加工部門」から成る製造系人材サービス事業を、東京自動車管理株式会社(以下、「東京自動車管理」という。)において、自動車管理事業を展開しております。

なお、人材サービス事業では、契約形態によって、「人材派遣」、「請負」、「紹介予定派遣」及び「人材紹介」に区分しております。

 

(1) 事務系人材サービス事業

① BPO関連事業部門

当事業部門では、BPO事業者(注1)が請け負ったBPO業務への人材派遣、並びに、地方自治体及び企業等の業務プロセスの一部についての企画提案型の人材派遣及び業務請負を行っております。

業務効率化等の企画提案型の人材派遣では、単に人材を派遣するだけではなく、顧客の様々な業務プロセスの一部について、その業務の効率化等に係る企画提案を行い、また、地方自治体及び企業等からの業務請負では、これまで地方自治体及び企業等自身で処理していたバックオフィス等の事務処理・入力業務・窓口業務・発送等の業務や民間企業等の営業支援業務、フィールド関連業務をキャリアリンクが請け負っております。

キャリアリンクではこれまで培ったノウハウなどにより、効率的かつ効果的に就業スタッフの募集、スキルチェックや面談、勤務シフト組み等に取り組み、適切な人材確保と業務の早期稼動開始への対応を図り、また、業務請負では、就業スタッフが担う業務手順設計の合理化と平易で明瞭な業務マニュアルの作成、就業スタッフの勤務シフト管理や教育を徹底することで、運営面での効率化と業務品質の向上を図るほか、就業スタッフにインセンティブ報酬を支給してモチベーションを向上させるなど、人材派遣においては顧客のコスト削減を、業務請負においては自社のコスト削減と業務品質の向上を追求しております。

また、当事業部門においては、経験豊富なスーパーバイザー(注2)をリーダーとする「チーム派遣」を行っております。「チーム派遣」とは、事務処理・入力業務・発送等を中心とした派遣先での業務に対し、業務処理能力が十分にあるスーパーバイザーをリーダーとするチームを編成して、キャリアリンクから顧客へ派遣することであり、これにより顧客の導入時研修や導入後の継続研修、業務指導等が軽減され、短期間で大量かつ高品質の業務処理が可能となります。就業スタッフ1,000名を超える大型案件における「受注から、スタッフ供給~事前研修~体制構築~業務開始まで」を1ヵ月程度で整えられることであり、短期間での稼動開始、大量処理対応力等がキャリアリンクのチーム派遣の特徴であると考えております。

(注1)BPO(Business Process Outsourcing)とは、地方自治体及び企業等の業務プロセスの一部について、業務処理の企画・設計から実施までを含めて外部委託することをいい、BPO事業者とは、地方自治体及び企業等に対して業務効率化等の企画提案を行ったうえで、BPO業務を受託する者をいいます。

(注2)スーパーバイザーとは、派遣先による指揮命令のもと、就業スタッフの研修、指導、作業の取り纏め、作成資料のチェック等を行う者をいいます。

 

② CRM関連事業部門

当事業部門では、テレマーケティング事業者が請け負ったテレマーケティング業務(注3)への人材派遣並びに人材紹介、テレマーケティング事業者以外の企業等のコンタクトセンター(注4)への人材派遣並びに人材紹介を行っております。テレマーケティング事業者への人材派遣では、テレマーケティング事業者が請け負ったテレマーケティング業務に対し、BPO関連事業部門と同様にチーム派遣を中心とした人材派遣を行っております。

(注3)テレマーケティング業務とは、消費者からの商品やサービスについての問い合わせ・苦情などの受付、通信販売の受注、市場調査等を電話等の手段を使い、顧客(企業等)に代わって行うサービスのことをいいます。

(注4)コンタクトセンターとは、企業内において、顧客への対応を専門に行う事業所、部門のことをいいます。

 

 

③ 一般事務事業部門

当事業部門では、一般事務(注5)に関する人材派遣、請負及び人材紹介を行っております。

(注5)一般事務とは、テレマーケティング(その付随業務を含む)や食品加工及び製造加工現場作業以外の、人事・総務・経理業務や伝票集計、パソコン操作等のデスクワークをいいます。

 

(2) 製造系人材サービス事業

① 食品加工部門

当事業部門では、食品加工に関わる業務への人材派遣、請負及び人材紹介を行っております。

なお、派遣案件については、業務スタート当初から労務管理者を配置し、顧客にとって労務管理面やコスト面でメリットのある請負への転換を提案し、顧客満足度の向上を図っております。

 

② 製造加工部門

当事業部門では、製造加工に関わる業務への人材派遣、請負及び人材紹介を行っております。

なお、派遣案件については、業務スタート当初から労務管理者を配置し、顧客にとって労務管理面やコスト面でメリットのある請負への転換を提案し、顧客満足度の向上を図っております。

 

(3) 自動車管理事業

当事業では、法人向けに自動車の運行管理からメンテナンス等の自動車管理に関する事業を行っております。自動車管理事業は、報告セグメントに含まれない事業セグメント「その他」として区分しております。

 

(4) 事業系統図

 


 

(注)上記、事業系統図の「派遣」は人材派遣又は紹介予定派遣、「紹介」は人材紹介を指しています。

 

(5) 人材サービス事業で用いる契約形態

契約形態それぞれの内容は、以下のとおりであります。

 

① 人材派遣

人材派遣とは、「自己の雇用する労働者を当該雇用関係のもとに、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させること」(「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」という。)第2条第1号)であります。

キャリアリンクは、労働者派遣法に基づき厚生労働大臣の「一般労働者派遣事業許可」を受け、「一般労働者派遣」を行っております。人材派遣は、派遣労働者、派遣先、キャリアリンク(派遣元)の三者関係によって成り立っており、関係及び契約の仕組みは下図のとおりであります。

 


 

 

② 請負

請負とは、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(昭和61年労働省告示第37号)」及び関連法令の規定に基づき、作業の実施・完了までの一連の業務を請け負い、キャリアリンクと請負に従事する就業スタッフとの間で期間を定めた雇用契約を結ぶものであります。人材派遣契約では労働者への指揮命令は派遣先が行うのに対し、請負契約ではキャリアリンクが労働者に指揮命令を行う点が異なります。

請負は、労働者、キャリアリンク(受託会社)、委託会社の三者関係によって成り立っており、関係及び契約の仕組みは下図のとおりであります。

 

 


 

 

 

③ 紹介予定派遣

紹介予定派遣とは、人材派遣のうち、派遣元が派遣労働者・派遣先に対して職業紹介を行い、又は、行うことを予定しているものをいい、派遣期間中に、派遣先は派遣労働者の業務遂行能力等が直接雇用するのに相応しいか見定め、派遣労働者は派遣先における仕事が自分に合うかどうか等を見定めることができます。

紹介予定派遣は、派遣元が人材派遣としての許可のほか、有料職業紹介事業の許可を受ける必要がありますが、キャリアリンクは労働者派遣法に基づく厚生労働大臣の「一般労働者派遣事業許可」及び職業安定法に基づく厚生労働大臣の「有料職業紹介事業許可」を受け、当該事業を営んでおります。

紹介予定派遣は、派遣労働者、派遣先、キャリアリンク(派遣元)の三者関係によって成り立っており、関係及び契約の仕組みは下図のとおりであります。

 

 


 

 

④ 人材紹介

人材紹介とは、求人先及び求職者の申し込みを受けて、求人先と求職者の間における雇用関係の成立を斡旋することをいいます。人材紹介には、「有料職業紹介事業」、「無料職業紹介事業」の2種類があり、キャリアリンクは職業安定法第30条の規定に基づき、厚生労働大臣の許可を受け、「有料職業紹介事業」を行っております。

人材紹介は、登録スタッフ(求職者)、キャリアリンク(職業紹介会社)、求人者の三者関係によって成り立っており、関係及び契約の仕組みは下図のとおりであります。

 

 


 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてキャリアリンクグループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

キャリアリンクグループは、「すべての人に働くよろこびを」の企業理念のもと、雇用の拡大により社会に貢献することを使命とし、「日本一親身な人材サービスカンパニー」をめざして求職者の方々に多様な就業の機会を提供していくことを経営の基本方針として、顧客の多様なニーズに対して的確な人材及び役務をタイムリーに提供するとともに求職者の方々に多様な就業の機会を提供することで、彼らが将来に亘って希望が持てる人生を送れるよう支援することを通して社会的貢献を果たしてまいります。また、キャリアリンクグループは、人材サービス企業として、コンプライアンス及び経営管理体制の一層の強化を図るとともに、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

キャリアリンクグループは、グループ全体の資本コストを的確に把握するとともに、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益及び自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標としております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

キャリアリンクグループは、地方自治体向け及び民間企業向けの企画提案型BPO案件を中心に業容を拡大するため、地方自治体を中心に新規取引先の拡大及び既存取引先である地方自治体での受注量のシェア拡大とBPO事業者等からの受注量拡大に注力してまいります。また、地方自治体の取引及びBPO事業者等からの受注量拡大に応じて支店、営業所、BPOセンターなどの拠点網の充実を機動的に実施するとともに要員の増強を図り、各拠点に必要な人材を適時配置して競争力強化を図ってまいります。製造系人材サービス事業においても拠点網の充実を図り、受注拡大を推進し、事務系人材サービス事業に次ぐ事業への成長を図ってまいります。

また、企業理念である「すべての人に働くよろこびを」に則り、雇用の拡大や様々な職種及び多様な時間帯での働く機会の提供を始めダイバーシティ&インクルージョンについて積極的に取り組む他、コーポレート・ガバナンスとリスク・レジリエンスの強化、気候変動などの環境問題に対する多角的な取り組みなどにより、キャリアリンクグループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上並びに企業としての社会的責任及び社会的貢献に努めてまいります。

 

(4) 経営環境

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大状態が3度に亘りましたが、緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が発動されなかったことを背景に社会経済活動が回復してきた一方で、円安の進行や生活必需品の物価上昇の影響が顕在化し、国内景気は回復基調にあったものの、先行き不透明な状況でありました。また、世界経済は、経済活動が回復してきたものの、ロシアによるウクライナ侵攻などによる世界的な資源価格の高騰と供給面での制約及びそれらに端を発したインフレ懸念などから、世界経済は依然として不透明な状況でありました。

そのような状況下、我が国人材サービス業界を取り巻く環境は、個人消費の緩やかな回復及び企業収益が好調に推移したことを背景に企業の雇用拡大意欲が旺盛になってきたことなどから、有効求人倍率も上昇基調となりました。

このような経営環境の中、キャリアリンクグループでは、事務系人材サービス事業では、地方自治体、BPO事業者等からの案件受注に取り組むとともに新規取引先開拓に努め、また、製造系人材サービス事業では、新規取引先開拓及び営業拠点間の連携強化による取引高の拡大に努めてまいりました。

 

(5) 優先的に対応すべき事業上及び財務上の課題

上記(1)会社の経営の基本方針及び(3)中長期的な会社の経営戦略を実行するうえで、キャリアリンクグループは、引き続き、BPO関連事業を中心に案件の受注量拡大に注力するなど事業展開を積極的に推進し、キャリアリンクグループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るとともにSDGs他企業としての社会的責任を果たし、持続可能な社会実現に貢献するため、優先的に対応すべき事業上及び財務上の課題については以下のとおりであります。

 

 

① 「中期経営計画」の推進

キャリアリンクグループでは、計画期間を3年間(2025年3月期から2027年3月期まで)とする中期経営計画を策定しており、事業環境に応じて重点課題を見定め、数値目標の達成に向けて事業活動に取り組んでいます。

1年目となる2025年3月期は、事務系人材サービス事業の主力であるBPO関連事業部門の地方自治体取引については、2024年3月期に引き続き、事業地域及び業務領域のダブル広域化などに積極的に取り組む他、製造系人材サービス事業では、食品加工部門、製造加工部門双方において、新規取引先開拓を積極的に取り組むなどにより業容の拡大を図り、2027年3月期の売上高60,543百万円達成の基盤を構築してまいります。また、利益面では、販売費及び一般管理費を始めとする経費の効率的運用を推進して、2027年3月期営業利益5,013百万円、営業利益率8.3%達成に向けて体質強化を推進してまいります。

 

2025年3月期

2026年3月期

2027年3月期

売上高

48,000百万円

52,648百万円

60,543百万円

営業利益

3,495百万円

3,928百万円

5,013百万円

営業利益率

7.3%

7.5%

8.3%

 

 

② 企業価値の向上と社会的貢献の推進

キャリアリンクグループの企業理念である「すべての人に働くよろこびを」を実践することにより、様々な求職者及び就業スタッフのライフスタイルやキャリアプランにマッチした就業機会の提供や教育訓練の実施など親身な就業支援並びに顧客企業の業務効率化等を実現する企画提案型の業務処理請負及び人材派遣を引き続き積極的に推進してまいります。

また、社会環境の変化を先取りし、「事業の芽」を育成すべくトライ&エラーを繰り返してまいります。そのうえで様々な就業機会を創出して「すべての人に働く」機会を継続的に提供してキャリアリンクグループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上並びに持続可能な社会を実現するための社会的責任を果たしてまいります。

 

③ BPO関連事業の全国展開

キャリアリンクグループが主力事業とするBPO関連事業では、今後とも、官公庁特に地方自治体における公的業務の外部委託が進展していくことが予想されることから、キャリアリンクグループの活動する地域、業務範囲は引き続き拡大していくものと考えています。キャリアリンクグループはこれまで培ってきた効率的業務処理及びBPO業務の運用技術を活用するとともに、品質管理、リスク管理についてはプロアクティブな管理態勢を整備して引き続き受注拡大に注力してまいります。

また、BPO関連事業の拡大に伴い、事業地域が広がることにより、地域社会とのつながりを強固にするために事業展開地域の雇用創出を中心とした地域社会活性化への貢献に取り組んでまいります。

 

④ 経営基盤の強化、成長速度に適した人材確保及び情報システムの充実
a.人材の採用・育成と組織体制の充実

人材サービス事業を営むキャリアリンクグループの一番の経営資源は“人”そのものであるとの認識と事業展開の多様化を推進し、社会環境の変化に先行した社内態勢を構築するためには、人材の採用と教育・育成が必要であることから、優秀な人材の採用並びに教育研修制度の充実による人材の育成に注力してまいります。

また、「働き方改革」を推進するために人事制度の一層の充実を図るとともに社員の自己啓発意欲醸成とその支援に取り組むことで社員の質的向上に努めてまいります。

また、外部環境、内部環境の変化に応じて組織を機動的に組成するなど、組織の隅々まで統制の取れた企業統治、経営管理を実現するため、キャリアリンクグループの成長度合いに即した組織体制の充実を図ってまいります。

 

b.イノベーション・テクノロジーの開発

BPO関連事業を中心とした事業規模の拡大と多様化に伴い持続的な競争力の維持・向上のためには、堅牢性の高い情報セキュリティレベルを維持・向上と並行して請負案件などの業務処理にAIの活用などによるDX化を始めとするイノベーション・テクノロジーを積極的に業務に取り入れて活用していくことが重要であることから、新しい情報技術や案件運用手法などを今後とも積極的に取り入れることにより、顧客満足度の向上、就業スタッフ支援体制の充実並びに働き方改革に取り組んでまいります。

 

c.ダイバーシティ&インクルージョンの推進

キャリアリンクグループは、多様な価値観を持つ人材が集い活躍することがキャリアリンクグループの持続的な機動性と柔軟性、躍動感を併せ持つ企業文化を醸成すると考えており、女性・ハンディキャップをお持ちの方・外国籍の方がその個性と能力を十分に発揮し、活躍することを目指し、雇用を始め、配置・育成・教育訓練の機会均等、取締役への登用及び管理職比率の向上等を推進してまいります。

 

⑤ コンプライアンスの重視

人材サービス業は“人”を介して役務を提供するものであり、その運営には高い倫理性の保持とコンプライアンスの徹底が重要であります。

キャリアリンクグループは事業規模が拡大していく中、労働基準法、職業安定法、労働者派遣法及び関連諸法令の遵守を始めとして、事業運営に関わる全ての法令・ルールを遵守することが、キャリアリンクグループが果たすべき社会的責任の基本であると強く認識してまいります。

キャリアリンクグループは、労働基準法等関係法令に則った社内諸規程及び業務マニュアルを整備し、キャリアリンク代表取締役社長を委員長とするコンプライアンス委員会を毎月開催するなど、コンプライアンスの状況を監視する体制を整えて、コンプライアンスの徹底管理を推進しておりますが、今後ともコンプライアンス体制の実効性を確保するための適切な運営を継続してまいります。

 

<コンプライアンス体制図>

2024年6月26日現在



事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

キャリアリンクグループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在においてキャリアリンクグループが判断したものであります。

 

(1) 法的規制について

キャリアリンクグループは、企業としての社会的責任を遂行するため、労働基準法、職業安定法、労働者派遣法及び関連諸法令に則った社内諸規程及び業務マニュアルを整備するとともに、担当部署で関係法令の改正情報の早期入手及び対策を講じ、キャリアリンク代表取締役社長を委員長とするコンプライアンス委員会を毎月1回開催するなどコンプライアンスの状況を監視する体制を整え、コンプライアンスの徹底を図っております。今後とも、コンプライアンス体制の実効性を確保するための適切な運営を継続してまいりますが、社員並びに外部委託先等による重大な過失、不正、違法行為等が生じ、キャリアリンクグループが行政指導・改善命令を受けた場合、又は、訴訟や損害賠償等に至った場合には、キャリアリンクグループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、キャリアリンクグループに関連する主要な法的規制である労働基準法、職業安定法、労働者派遣法及び関連諸法令については、労働市場を取り巻く状況の変化や政策等に応じて改正が適宜行われておりますが、改正内容によっては、キャリアリンクグループの事業活動及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

① 人材派遣

人材派遣は、労働者派遣法に基づき厚生労働大臣の「一般労働者派遣事業許可」を受けて行っており、許可の有効期間は5年であります。

労働者派遣事業の適正な運営を確保するために「許可の取消し等」を定めている労働者派遣法第14条において、派遣元事業主(派遣事業を行う者、法人である場合にはその役員を含む。)が同条第1項のいずれかに該当するときは、許可の取消しができる旨を定めております。

現時点において、キャリアリンクグループが上記の取消し事由に抵触することはありませんが、今後何らかの理由で許可が取り消された場合、キャリアリンクグループの事業活動が制限され、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 請負

昭和61年労働省告示第37号により、請負と派遣の区分基準が示されており、請負を行うにはこの基準に準拠する必要があります。

キャリアリンクグループは、労働省告示第37号の遵守を徹底しておりますが、キャリアリンクグループが請負で受託した取引が、万一、各都道府県労働局により、実質的には人材派遣であると認定された場合には、「偽装請負」と見做され、それにより、業務停止等の処分を受けた場合には、キャリアリンクグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 人材紹介

人材紹介は、職業安定法に基づく厚生労働大臣の「有料職業紹介事業許可」を受けて行っており、許可の有効期間は5年であります。

職業紹介事業等が労働力の需要供給の適正かつ円滑な調整に果たすべき役割に鑑み、その適正な運営を確保するために「許可の取消し等」を定めている職業安定法第32条の9において、有料職業紹介事業者が同条の9第1項のいずれかに該当するときは、許可の取消しができる旨を定めております。

現時点において、キャリアリンクグループが上記の取消し事由に抵触することはありませんが、今後何らかの理由で許可が取り消された場合、キャリアリンクグループの事業活動が制限され、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 紹介予定派遣

紹介予定派遣は、上記①人材派遣及び③人材紹介の事業展開と重なるため、「一般労働者派遣事業許可」及び「有料職業紹介事業許可」を受けて行っております。

従って、紹介予定派遣を事業展開するに当たってのリスクは上記①及び③それぞれの記載内容を合わせたものであり、現時点においては、キャリアリンクグループが両事業許可取消事由に抵触することはありませんが、今後何らかの理由で許可が取り消された場合、キャリアリンクグループの事業活動が制限され、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 特定の事業部門への依存について

2024年3月期において、キャリアリンクグループ全売上高に対する事務系人材サービス事業 BPO関連事業部門の売上高構成比は61.7%に達しており、また、この中でも官公庁特に地方自治体との請負取引の比率が高い状況にあります。今後のBPO関連事業部門を取り巻く環境等が変化して、官公庁特に地方自治体との請負取引の売上高が急激に減少した場合には、キャリアリンクグループの業績に影響を与える可能性があります。キャリアリンクグループでは、官公庁特に地方自治体との請負取引について、過度に依存することがないようにBPO関連事業部門では民間企業との請負取引やCRM関連事業部門、一般事務事業部門の特に派遣業務への取り組みを強化するとともに成長が期待できる製造系人材サービス事業の基盤拡大と盤石化を図ってまいります。

 

(3) 登録スタッフ及び就業スタッフの確保について

登録スタッフ募集については、インターネットや新聞、雑誌の広告等により常時実施しております。

事業展開するうえで、登録スタッフ及び就業スタッフの確保が重要な課題の一つであることから、未就業の登録スタッフに対して、定期的に連絡を取ることでコミュニケーションの緊密化を図り、登録スタッフ本人の希望に合った就業機会を提供する施策を実施しております。

また、就業スタッフに対しては、教育・研修等の支援、社員への登用制度を設けるなど、就業スタッフのスキル向上の施策を実施しております。しかしながら、雇用情勢や労働需要の変化により、人材の確保がキャリアリンクグループの意図したとおりに進まなかった場合や顧客の要望に対して十分な人材の確保ができなかった場合には、キャリアリンクグループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) イノベーション・テクノロジーへの対応について

キャリアリンクグループ事業である人材サービス事業では、派遣、請負、人材紹介、紹介予定派遣全ての事業においてIT技術を始めとするイノベーション・テクノロジーの活用は必要不可欠であります。キャリアリンクグループでは、専門性を持つ人材の確保及び外部知見の導入や利用によりイノベーション・テクノロジーへの対応について体制を構築しておりますが、官公庁特に地方自治体とのBPO関連事業の比率が高い状況にあることから、主力事業であるBPO関連事業部門においてイノベーション・テクノロジーの導入が遅延する若しくは導入すべきイノベーション・テクノロジーの選択を誤る等適切に対応できない場合には、競争力の低下を招き、売上高が減少し財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 人口構造の変化について

我が国では、少子高齢化が急激に進んでいることから、今後、労働人口の減少がさらに進む可能性が高いと考えられます。労働人口減少が進む状況下、キャリアリンクグループでは、従来から女性、高年齢層、ハンディキャップをお持ちの方、外国籍の方に向けて多様な勤務形態を整備するなどして就業機会の提供を積極的に取り組んでおり、高年齢層、ハンディキャップをお持ちの方、外国籍の方を中心とした業務運営、さらに少人数による業務運営を想定したオペレーションの開発についてDX化を軸に取り組んでおりますが、キャリアリンクグループが人口構造の変化に対して、適切に対応できない場合には、労働人口、労働市場の縮小に伴い、キャリアリンクグループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 合併、買収などの企業買収(M&A)について

キャリアリンクグループは、今後とも、事業を拡大させる手段として、関連事業を営む企業の買収等を行う可能性があります。買収等を行う場合には、対象となる企業の財務内容や事業推進状況等について問題がないか、細心の注意を払いデューデリジェンスを厳密に実施することにより、事前のリスク回避に努めてまいります。

しかしながら、国内外の経済環境の変化等から、キャリアリンクグループが買収を行った企業の経営、事業、資産に対して十分なコントロールができない場合や買収した企業の人材や顧客が流出した場合には、キャリアリンクグループが期待した買収効果を得られない可能性があります。すなわち、当初の期待どおりに事業を展開できない場合には、キャリアリンクグループは投資額を十分に回収できない恐れがあり、キャリアリンクグループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 競争の激化について

キャリアリンクグループが属する人材サービス業界は、多くの競合会社が存在しております。キャリアリンクグループは、BPO関連事業を始め様々な受注案件で培ってきた豊富なノウハウを基に、顧客に対して業務効率化や合理化を企画提案し、実施運用する人材サービスの提供を推進するなど、競合先との差別化を図っておりますが、競争がさらに激化した場合やDX化やAIの発展により省人化が進み、異業種からの参入が活発となり、キャリアリンクグループがこのような変化に適時適切に対応できない場合には、キャリアリンクグループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 自然災害・疫病並びにシステム障害について

① 自然災害等について

キャリアリンクグループでは、営業活動を行っている地域において、大規模な地震、台風などの自然災害が発生した場合に備え、BCP(事業継続計画)マニュアルを整備し、安否確認システムを導入するなどBCP対策を講じ、派遣スタッフを含めた緊急連絡網を活用した安否確認訓練・防災訓練を定期的に実施しておりますが、想定した以上の大地震等の災害、疾病等が発生し、情報システムにかかるサーバー等が停止した場合には、キャリアリンクグループの業務遂行に支障を来たし、キャリアリンクグループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② システム障害について

キャリアリンクグループは、事業活動をコンピューターシステムに大きく依存しており、情報システム内に社員及び登録スタッフ・就業スタッフの個人情報並びに顧客企業等に関する基本情報等を大量に保管しております。これらは顧客企業等のニ―ズに対し最適な登録スタッフを選択し、マッチングさせることを可能としております。また、キャリアリンクグループは、社員及び就業スタッフの勤怠情報や労働債務、給与の支払、顧客企業等に対する売上高の請求、与信管理等も当該システムによって処理していることから、大規模なシステム障害が発生した場合には、業務処理及び事業活動に支障が生じることが予想されます。

そのため、キャリアリンクグループでは、情報システム管理規程を定め、基幹システムの情報保管・管理は専門企業が運営するデータセンターに委託し、より安全な情報管理に努めております。また、システム開発並びにシステム改修時には慎重かつ綿密なテストを実施するなど、可能な限りの多面的な安全対策を取っております。

 

③ 情報システムのセキュリティについて

キャリアリンクグループは、業務上、多くの個人情報並びに機密情報を取り扱っております。そのため、情報セキュリティに関しては、その重要性及びリスクを十分に認識し、情報セキュリティ規程を整備するとともに、2010年4月にISO/IEC27001(注)の認証を取得して、社員の教育やセキュリティ管理を組織的かつ継続的に行っております。しかしながら、不測の事態により情報セキュリティ事故が発生した場合には、キャリアリンクグループの信用が失墜し、企業イメージの低下を招くなど、キャリアリンクグループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(注)ISO/IEC27001とは、情報セキュリティマネジメントシステム(Information Security Management System)の規格のことであり、情報セキュリティマネジメントシステムとは、組織が情報管理の有効性を維持するための体制のことで、情報の保管方法やマルウェア対策、メール使用のガイドライン、障害発生時の行動計画などの要素から構成されております。

 

(9) 個人情報の取り扱いについて

キャリアリンクグループは、登録スタッフ、就業スタッフ、職業紹介希望者及び社員並びに顧客情報等に関する多くの個人情報を取り扱っており、2005年4月に施行された個人情報保護法が定める個人情報取扱事業者に該当し、個人情報保護法の適用を受けております。また、マイナンバー法(番号法)施行に伴い個人情報保護法が改正されており、より厳格な管理・運用が求められております。

キャリアリンクグループは、プライバシーマーク認証を取得し、個人情報保護マニュアル、個人情報保護要領書、PMS関連法規制管理規程等を整備しており、また、マイナンバー法に基づく特定個人情報等取扱規程を整備して、その遵守徹底や定期的に開催する社員教育等を通して個人情報の厳正な管理を行っております。しかしながら、このような取り組みにもかかわらず、マイナンバーを含む個人情報の漏洩や不正使用等の事態が発生した場合には、社会的信用の失墜や企業イメージの悪化、また、損害賠償請求の発生等により、キャリアリンクグループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)機密情報の取り扱いについて

キャリアリンクグループは、顧客の機密性の高い情報を取り扱っているため、2010年1月に情報セキュリティ体制を構築するための基本方針としてISMS基本方針を定め、情報セキュリティマネジメントシステムを導入し、その維持に努めております。しかしながら、万一、取引先企業等の重要な機密情報の漏洩がキャリアリンクの責任で発生した場合には、社会的信用の失墜、企業イメージの低下、また、損害賠償請求の発生等により、キャリアリンクグループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)人材の確保について

キャリアリンクグループは、より高い付加価値を実現できる人材を提供する人材サービス企業になるために、年間を通して優秀な人材の採用及び人材の育成に努めておりますが、今後、必要とする優秀な人材を適時に採用できなかった場合やキャリアリンクグループ内の有能な中核的人材が流出した場合には、今後の事業拡大に支障を来たすことが考えられ、キャリアリンクグループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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