キャリアグループは、「高齢化社会のなかで、すべての人々が仕事を通じて社会に貢献し、生きがいを見つけることのできる世の中の実現を目指します。」という企業理念のもと、我が国における高齢化社会の進展に伴う、労働人口の減少による人手不足の解消と、高齢者が必要とするサービスが継続的に供給される社会の実現とを課題と捉え、キャリアの展開する「高齢化社会型人材サービス」を通じて、その課題解決を目指しております。
キャリアグループが展開する「高齢化社会型人材サービス」では、アクティブシニアの雇用を創造することを目的としたシニアワーク事業と、主に介護サービスが継続的に社会に提供されるべく、それを支える人材を安定的に市場へ供給することを目的としたシニアケア事業を行っております。
両事業の運営に当たっては、全国に営業拠点としての支店を設置し、支店から顧客に対して人材派遣、人材紹介、業務請負および紹介予定派遣などの人材サービスを提供しております。2025年9月末時点における支店数はシニアワーク事業8支店、シニアケア事業24支店であり、各都道府県における支店の設置状況は以下のとおりであります。
なお、キャリアグループは「高齢化社会型人材サービス」の単一セグメントでありますが、両事業の内容を示すと以下のとおりであります。
キャリアグループでは、55歳以上の働く意欲のある人を「アクティブシニア」と定義し、アクティブシニアの雇用創造を推進しております。
就労を望むシニアと、総じて若者の採用を望む企業との間に生じるミスマッチを、キャリアグループが解消することで、アクティブシニアの雇用を創造します。具体的には、顧客の業務フローを分析、細分化し、シニアに対応可能な業務を抽出します。抽出された業務を、若者と比較して賃金相場が抑えられたシニアが担当することで、アクティブシニアの就労意欲と顧客の経済メリットの両面を実現します。加えて、シニアの定着率の高さによる採用コストの低減、業務フロー改善による効率化などによる成果も実現しております。また、分析、改善した業務フローは、顧客の同業他社へ類似事例として展開することができるため、事例を重ねることで営業効率及び活用事例の品質が向上し、それを継続していくことでキャリアのノウハウを蓄積しております。
シニアワーク事業の主な区分、就労場所、業務内容は以下のとおりです。
高齢者の利用する介護サービスが継続的に社会に供給されるべく、それを支える人材である看護師、介護士の人材派遣、人材紹介、訪問介護事業を行っております。
高齢化社会の進展で、介護施設数及び介護職員は年々の増加傾向にあるものの、介護職員は将来の必要数を確保するほどの増加が見込めない状況にあります(厚生労働省:「2025年に向けた介護人材にかかる需給推計(確定値)について」)。キャリアグループは、人材サービス企業として、看護師、介護士の人材派遣、人材紹介、訪問介護事業を行うことで、この労働力不足および解消に努めております。
シニアケア事業の主な就労場所と有資格者は以下のとおりです。
(用語)
・人材派遣
派遣会社と雇用契約を締結したスタッフが、派遣会社と労働者派遣契約を締結した派遣先企業の指揮・命令のもとで働くことをいいます。
雇用関係と指揮命令系統が分離されていることが特徴であり、派遣会社は、労働者派遣契約に基づき、派遣先企業から派遣料金を受領し、雇用契約に基づき、派遣スタッフに給与を支払います。
・人材紹介
企業の求人依頼を受け、それに該当する求職者を企業に紹介することをいいます。
人材紹介会社は紹介を受けた企業から紹介料金を受領します。
・紹介予定派遣
派遣先企業で正社員や契約社員といった直接雇用となることを前提とした派遣形態をいいます。
一定期間派遣契約で就労した後、労使間が合意すれば、派遣先に直接雇用されることとなり、ミスマッチの軽減や採用の効率化を図ることができます。
・業務請負
労働の結果としての仕事の完成を目的とし、人材派遣とは、注文主と労働者との間に指揮命令系統が生じないという点が異なります。
<事業系統図>
※1 連結子会社
※2 持分法適用会社
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、キャリアグループが判断したものであります。
キャリアグループは、「高齢化社会のなかで、すべての人々が仕事を通じて社会に貢献し、生きがいを見つけることのできる世の中の実現を目指します。」という企業理念のもと、我が国における高齢化社会の進展に伴う、労働人口の減少による人手不足の解消と、高齢者が必要とするサービスが継続的に供給される社会の実現とを課題と捉え、キャリアの展開する「高齢化社会型人材サービス」を通じて、その課題解決を目指しております。
高い成長性と収益性及び企業価値の向上が経営上の重点課題と認識しており、成長性については売上高対前年比率、収益性については売上高営業利益率などの経営指標を重視しております。
シニアの就業機会の選択肢を増やすためには、多様で柔軟な働き方をより一層推進することが必要になります。特にシニアは体力の低下に不安を抱いている人が多いため、フレックスタイム、短時間勤務・短日数勤務、テレワークなどの選択肢をいかに増やせるかが課題と考えています。
また、シニアはご自身がこれまで培ってきたスキルやノウハウを活かせる仕事を望む人が多く、派遣先企業が求める人物像とのミスマッチが発生する懸念も強くあります。そのため、派遣先とのマッチング機能の強化やリカレント・リスキリング教育の充実などによって、ミスマッチを極小化する取り組みも重要な課題と認識しています。
人材採用におけるニーズにおいては、数年単位での局所的な波はあるものの、長期的には引き続き存在し続けるものと考えており、その中でもシニア就労、介護業界の人材ニーズは成長し続けるものと考えております。しかしながら、社会保険料拡大や、最低賃金の高騰など企業における人員関連費用の高騰圧力などは実感しており、過去と同じことをしている状況では利益率を圧迫する圧力がかかり続けるという課題があると認識しております。
クライアント企業様と協力し、ご理解をいただきながら、様々な経営努力、チャレンジを行うことで利益確保を行っていく所存でございます。
人材サービスのDX化は日々進んでおり、今までの人材派遣、紹介事業のやり方を続けている限り、市場は成長したとしても、シェアの確保や生産性の部分で競争力を失う可能性があり、生産性の高い人材サービスの開発や、生産性を高める業務のDX化の推進を進めていく必要性を感じております。また、経営環境の変化に対応できるよう、人材サービス以外のシニア市場向けサービス等においても、つねにトライし続けなければいけないと考えております。
企業規模の拡大に伴い、ガバナンスの強化について、日々の業務の中で意識せずとも自然と守られる仕組みづくりが課題と考えております。従来の教育や指導による強化も並行しつつも、スマートな社内システムを構築することで、0にすることが難しいヒューマンエラーなどがそもそも起きない体制の構築を目指します。また、同様に生産性を高めることも課題と認識しており、システムに依存できるところはシステムに変更し、人が行うべき業務により集中できるよう、日々改善を行ってまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてキャリアグループが判断したものであります。
キャリアグループは、労働者派遣法その他関連法令に従い、厚生労働大臣の許可を受け、人材派遣事業を行っております。現時点において、キャリアグループは、労働者派遣法等に抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により、キャリアグループ並びにその役職員が法令に抵触した場合には、許可の取り消し又は業務の停止等の処分を受ける可能性があり、キャリアグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、労働者派遣法その他関連法令については、経済環境・社会環境の変化に応じて改正される可能性が高く、改正内容によっては、キャリアグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。キャリアグループの場合は、シニア人材に特化していることから、わが国の労働力不足や財政の逼迫によるシニア人材活用の必要性から改正によるリスクは競合他社と比較して小さいと思われるものの、労働者派遣法その他関連法令の改正内容によっては、キャリアグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
キャリアグループは、職業安定法その他関連法令に従い、厚生労働大臣の許可を受け、人材紹介事業を行っております。現時点において、キャリアグループは、職業安定法等に抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により、キャリアグループ並びにその役職員が法令に抵触した場合には、許可の取り消し又は業務の停止等の処分を受ける可能性があり、キャリアグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
キャリアグループは、看護師や介護士をはじめとした有資格者を対象とした人材派遣、人材紹介を行っているため、今後これらの資格を規定する社会福祉士及び介護福祉士法や保健師助産師看護師法等が改定された場合には、キャリアグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
キャリアグループは、加入要件を満たす派遣スタッフの社会保険への加入を徹底しております。社会保険料の保険料率や対象範囲は、社会的情勢によって改正されていることから、社会保険料の会社負担金額が上昇した場合には、キャリアグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
キャリアグループは、シニア人材及び介護施設等に向けた人材サービスに特化した事業を行っております。シニアスタッフの個々のライフスタイルを尊重し、適切な職場を提供するために、スタッフにアンケート、ヒアリング、カウンセリングなどを行なっております。これによりスタッフの意向や希望を的確に把握し、スタッフの多様なニーズに対応することで、効率的なスタッフ登録とマッチングを推進しております。これらの取り組みと的確なスキルマッチングにより就業機会の創出を行うことで、キャリアグループのブランド力の向上を図っておりますが、競合他社と比較してキャリアグループの信用力、ブランド力が低下した場合、優良なシニアスタッフ及び看護師、介護士等のスタッフ確保が困難若しくは非効率となり、キャリアグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
人材サービス業界は、比較的少額の資本からでも参入が容易なため、多数の競合他社が存在しております。キャリアグループといたしましては、設立以来、シニア人材に特化した人材サービスを行っており、競合他社よりも優位となりうる実績とノウハウを有していると考えておりますが、多くの競合他社がキャリアグループの事業分野に参入した場合、価格競争激化による収益性の悪化など、キャリアグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
キャリアグループは、業務に従事する者(派遣社員及び業務委託先の従業員を含む)が法令や社内規程を遵守するよう、コンプライアンス規程を制定し、教育・研修などを通じた啓発活動を行うことにより従業員等のコンプライアンス意識を高めるとともに、内部通報窓口の設置やコンプライアンス委員会の開催によりコンプライアンス違反の把握と未然防止に努めております。
しかし、万が一重大なコンプライアンス違反が発生した場合、顧客等からの信頼を著しく損ね、キャリアグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
キャリアグループが保有する登録スタッフなどの個人情報の取扱いについては、個人情報保護法に従い、キャリアグループ業務管理システムにて管理しております。また、キャリアグループはプライバシーマーク認証、JISQ27001:2014(ISO/IEC27001:2013)認証を取得しており、これらに従い情報漏洩の防止を徹底しております。しかしながら、不測の事態により、個人情報が外部に漏えいし、情報主体者に被害が発生した場合には、損害賠償及び社会的信用の失墜などにより、キャリアグループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
キャリアグループは、全国に営業拠点を有しており、地震、津波、台風などの自然災害に対して迅速かつ的確な対応を行ってまいりますが、想定外の大規模災害が起きた場合、一定の事業運営が困難になる可能性があります。
また、人材サービスの事業の性質上、多数のスタッフや顧客企業と提携しており、スタッフの安否確認や契約内容の調整等、多大な業務負荷を要することからキャリアグループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
さらにキャリアグループは、事業活動をコンピュータシステムやネットワークに大きく依存しており、キャリアグループの業務管理システム内に、登録スタッフの個人情報や顧客企業の基本情報等を大量に保有しております。このため、システムのセキュリティやバックアップ体制の強化等、不測の事態に備えて対策を講じておりますが、これらの対策にも関わらず人為的ミスや自然災害などにより業務管理システム等に障害が発生した場合、キャリアグループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。またそれが長期化した場合には、スタッフに対する勤怠管理、給与の支払、顧客に対する代金の請求、与信管理の業務等に支障を来し、キャリアグループの提供するサービスの信頼性の低下や業績に影響を及ぼす可能性があります。
キャリアは、2009年4月に設立し、今後の事業展開や成長を支えるためにも内部管理体制のより一層の充実を図っていく予定であります。
今後、事業規模の拡大に合わせ、内部管理体制も充実・強化させていく方針ではありますが、事業の拡大及び人員の増加に適時適切に組織的な対応ができなかった場合、事業展開に影響が出るなどして、キャリアグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
キャリアグループが属する人材サービス業界は、社会情勢、景気動向や雇用情勢等の影響を受けやすいものであります。新型コロナウイルス感染症の影響により、一時的に市場環境の悪化ならびに既存顧客の人材需要の減退が発生しておりました。現状、社会情勢については回復基調ではあるものの、今後さらに景気後退した場合には、顧客との労働者派遣契約数の急激な減少や人材紹介の需要減など、キャリアグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
キャリアグループでは、事業規模の拡大と収益源の多様化を実現するために、新規事業への取り組みを進めていく方針であります。新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の期間を要することが予想され、全体の利益率を低下させる可能性があります。また、将来の事業環境の変化等により、新規事業がキャリアグループの目論見どおりに推移せず、新規事業への投資に対し、十分な回収を行うことができなかった場合、キャリアグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
現時点で、キャリアグループは損害賠償を請求されている事実や訴訟を提起されている事実はありません。キャリアグループは法令違反となるような行為を防止するための内部管理体制を構築するとともに、取引先、従業員その他の第三者との関係において、訴訟リスクを低減するよう努めております。しかしながら、キャリアグループの登録スタッフによる派遣先等でのトラブルが発生した場合や、取引先等との関係に何かしらの問題が生じた場合には、これらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起されるリスクがあります。かかる損害賠償の金額、訴訟の内容及び結果によっては、キャリアグループの社会的信用、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
キャリアの創業者である川嶋一郎はキャリアの代表取締役会長兼社長であるため、キャリアといたしましても安定株主であると認識しておりますが、本書提出日現在、キャリア発行済株式総数の50.2%を保有しており、将来的に同氏によりキャリア株式が売却された場合、キャリア株式の市場価格や流通状況に影響を及ぼす可能性があります。
キャリアの代表取締役会長兼社長である川嶋一郎が代表取締役を務めるBH株式会社は、創業支援やスタートアップ投資を目的とした経営コンサルティング事業を行っており、人材サービスに関わる出資先として下表の会社に出資しております。
キャリアグループは、BH株式会社が出資する会社との間で取引関係はなく、人的な交流も行われておりません。BH株式会社の運営方針は、原則として、創業時若しくはスタートアップ期の企業に対し資金提供を行い、企業の成長に応じて段階的な株式譲渡により資金回収を行い、同時に持株比率を低下させるものとしております。そのため、出資先各社の経営は経営陣に一任し、経営判断及び事業展開には一切関与せず、人材サービスを営む会社の役員の兼務や、出資先各社間の交流、関係強化は行わない方針であります。キャリアグループとしましては、コーポレート・ガバナンスの強化の一環で、BH株式会社及び同氏による事業調整の可能性を排除することを目的に、当グループ社及びBH株式会社並びに同氏との間で、BH株式会社及び同氏が今後新たにキャリアグループと競合する事業を行う企業への出資を事前に防止するための協定書を三者間で締結し、キャリアグループ事業に毀損が生じないよう管理しております。なお、出資前に、同氏はキャリア取締役会にて当該出資予定先の事業内容の説明を行い、同氏を除く取締役会参加者が競合の有無について協議の上、その結果を同氏へ伝えることとしております。
川嶋一郎はキャリアの筆頭株主であり、BH株式会社を通じ様々な会社への出資も継続することとなりますが、キャリアは独立性の高い社外役員を選任し透明性の高いガバナンス体制を構築しているほか、BH株式会社との人的・資本的関係を有していないことから、事業展開にあたっては、独自に意思決定し実行してまいります。ただし、川嶋一郎及びBH株式会社の各社に対する出資や経営の方針等に変更が生じた場合には、キャリアグループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
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