ベルテックス(623a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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ベルテックス(623a)の株価チャート ベルテックス(623a)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】

ベルテックスでは不動産を中核とした多様な商品・サービスをトータルに提供する為に、(1)不動産コンサルティングサービス、(2)不動産管理サービスを一体として運営し、「不動産事業」の単一セグメントとして事業展開をしております。

デジタルマーケティングによる集客やSFA※1による顧客管理、不動産商品管理、これら主たる管理機能を活用したデータ分析基盤の構築、契約書の発行プロセス等の事業運営上コアとなる業務の自動化及び電子化を推進し、不動産コンサルティングサービスや不動産管理サービスにおける付加価値の創出を促進しております。不動産管理サービスとして、不動産コンサルティングサービスに付随する賃貸・建物管理サービスを展開しております。

不動産購入顧客(個人投資家や法人顧客等)への不動産販売収益が主な収益となっており、また、ストックビジネスである不動産管理サービスがベルテックスの収益の安定化をもたらしております。加えて、不動産投資に関して多様化しているニーズに対応すべく不動産特定共同事業法に則った不動産ファンドサービス(VERFUND)を展開しており、不動産投資の裾野を広げ顧客獲得に貢献しております。

 

各サービスの売上高に占める割合は以下のとおりであります。

事業内容

第15期事業年度

(自 2024年12月1日

至 2025年11月30日)

第16期中間会計期間

(自 2025年12月1日

至 2026年5月31日)

販売高(千円)

構成比(%)

販売高(千円)

構成比(%)

不動産コンサルティングサービス

31,186,717

89.3

14,711,809

90.2

不動産管理サービス

3,754,501

10.7

1,987,950

9.8

合計

34,941,218

100.0

16,699,760

100.0

 

※1: SFAとは、Sales Force Automationの略称で、営業を支援する手法、及びそのためのツールを指し、営業が商談を開始してから受注に至るまでの進捗状況を可視化し、その活動の管理を行う営業支援システムを指しております。ベルテックスにおいては、Salesforce社の提供しているSFAを活用しております。

 

 

 


 

(1) 不動産コンサルティングサービス

不動産コンサルティングサービスはベルテックスの主力事業であり、不動産商品やその購入時に付随する関連サービスの提案・販売を通じて、主に不動産販売による収益を獲得しております。

① コンサルティング営業体制

不動産商品を販売する体制としてコンサルティング営業体制を構築しております。不動産を活用した資産形成は、中長期的に有効な手段であるにもかかわらず、投資信託等の金融商品と比べて、法的なハードルや専門家でなければ検知しにくい不動産に内在するリスク等、不動産商品を購入するにあたって、超えるべき障壁が多く存在しているのが現状です。この障壁を極力低くし、不動産商品の購入と中長期的な資産形成を実現させる為に不動産商品を中核としたコンサルティング営業を行っております。

また、ファイナンシャル・プランニング技能士や税理士、建築士、金融業界や不動産ファンド事業の出身者等各分野の専門家が所属しており、それぞれが一体となり、コンサルティング営業活動をサポートする体制を取っていることで、会社全体の知見を結集した総合的なコンサルティング営業が可能な体制となっております。

コンサルティング営業を行うにあたり、ニーズの高い商品・サービスの多様化は重要であり、ベルテックスでは、高利回り物件から長期的な資産価値に重きを置いた物件等、首都圏を中心とした新築物件と中古物件を、顧客ニーズの広がりに対応していくために取り揃えてまいります。また、お客様が不動産商品を購入するにあたっては、ローンを組むことが多く、購入時の年齢・職業・年収などの融資条件、融資金額・金利・団体信用生命保険などの融資内容は金融機関毎に違いがあるため、お客様のニーズに合わせた最適な提案ができる体制を構築する必要があります。そのため、金融機関との提携を拡大し、現在10を超える金融機関と提携しております。不動産商品及びサービスの多様化に関しては、不動産商品の種類×ローン商品の種類がコンサルティングの幅を広げることになると考え、当該商品の多様性はベルテックスの特徴の一つと考えております。

ベルテックスの強みであるコンサルティング営業力をより広範な顧客アプローチに活用し、ベルテックスの収益の柱である不動産販売を更に加速させる為、個人投資家への営業を第一の柱としつつ、法人顧客の抱える課題等にアプローチ可能な営業組織体制を構築、法人顧客への営業も開始しており、不動産販売における第二の柱に成長しております。

なお、2025年11月期の流入経路割合は既存顧客への追加販売が最も多く、次点が紹介となっており、その他に法人顧客に対しては法人への架電営業によるアプローチ、個人顧客に対しては反響営業によるアプローチがございます。買増しと紹介が多い点は、事業年数を経るごとに既存顧客数が増加したこと、2025年までは低金利の傾向が継続し買い替えや借り換えの需要が旺盛であったことの他、営業担当者による継続的な連絡・相談対応、感謝祭や座談会の開催といったリレーション深化に向けた取り組みが主な要因と考えております

 

② 不動産商品

不動産コンサルティングサービスでは、主に首都圏の自社開発マンション及び中古物件を提供しております。マンションの開発においては、土地の仕入担当者、建築士、施工管理技士が一体となり、土地仕入から開発企画、建築と、ゼネコン機能を備えたデベロッパーとして開発工程における高い付加価値を創出しております。この体制によって、従来開発供給していた総戸数40戸程度のマンションのみならず、一棟で購入可能な総戸数20戸未満の小規模マンションの企画が可能となりました。また、従前は単身者向けの30㎡未満の間取りが中心でしたが、パワーカップル※2の台頭からニーズの高まりを見せるDINKS※3向けの30㎡から40㎡の間取りのマンション開発も増やしております。

昨今のインフレ環境及び現場監督等の高齢化に伴う人員不足等構造的な問題に起因し、資材価格と人件費を併せた建築費も高騰または高止まりしている状況となっており、またこうした環境の中でも、顧客或いは社会的なニーズの多様化に対応した開発も志向していく必要があると考えており、その一環として一部自社開発マンションにおいてゼネコン機能の内製化を行いました。なお、ベルテックスが有するゼネコン機能とは、自社で建築工事一式を遂行するための管理機能を指しており、設計・工事そのものは各社へ依頼し、ベルテックスが施工管理機能、設計監理機能、一部資材の調達機能を担う形となります。

土地の仕入から開発に至るまでの工程を社内で実行可能な体制を構築していること、これにより中間マージンを抑制、商品企画の実行性を高めるための基盤が整備されていることが強みであると考えております。

自社開発物件の供給のみならず、中古物件についても仕入を行っております。首都圏の築年数が5年から20年、ワンルームから1LDK等の物件を仕入れることで、ベルテックスの不動産コンサルティングサービスにおける商品の多様化を図っております。併せて、総在庫量の機動的な確保、調整機能も担っております。不動産流通機構(レインズ)のデータベースはもとより、仲介業者や保証会社、金融機関等業界のつながりを駆使し、非公開物件の情報を収集、迅速な意思決定を以て、買い付けを行っております。このような取り組みの結果、お客様に資産価値の高い物件を提供できていると考えております。

また、1棟での仕入及び自社開発案件の竣工が見込まれる際に全体の3割程度を上限の目安として業者販売を通じて市場へ自社開発物件の供給を行っております。これは物件情報を継続的且つ安定的に収集し、将来を通じ円滑な仕入れを行うこと、柔軟に安定した資金繰り運営を行うことを主な目的としております。そのため、予算策定時において見込まれる1棟での仕入及び自社開発案件の増減によって売上高に占める業者販売の比率が変動するものとなっております。

※2: パワーカップルとは共働きで高収入を得ている夫婦やパートナーとベルテックスでは定義しております。

※3: DINKSとは、"Double Income No Kids" または "Dual Income No Kids"の頭文字を並べたものであり、共働きで現状子供を持たない、或いは意識的に作らない、その生活観のことを指しております。

 

③ 不動産ファンド

顧客ニーズならびに不動産投資に関して多様化しているニーズに対応するべく、不動産特定共同事業法に則った不動産ファンドサービス(VERFUND)を展開しております。ベルテックスで取り扱っている商品をファンドサービスの資産としてベルテックスの仕入時の価格で組み入れし、ファンド商品組成を行っております。また、電子取引業務の許可取得及び電子取引の基盤を構築したことによって、契約締結行為がオンライン上で完結するなど利便性が向上しております。

 


 

VERFUNDは一口10万円から始めることができ、ファンド組成後3か月から6か月の運用期間を経て、ベルテックスの不動産コンサルティングサービスにおける販売機能による顧客への販売活動や、ベルテックスでの買戻しを以てファンド運用を終了し、運用終了月の翌々月までに、運用期間中の賃料及び物件売却時の売却価格と仕入時の価格の差額(物件売却利益)から、投資家の出資割合に応じて出資金及び分配金の支払いを実施します。短い運用期間で行う為、不動産投資が初めての方でも取り扱いやすいファンドと考えております。また、VERFUNDへの投資家の元本保全措置として、ベルテックスが劣後出資をし、投資家の優先出資に係るリスクを抑制する仕組みを導入しております。取り扱いやすい商品群を構成することによって、不動産投資への門扉を開き、ベルテックス主力収益である不動産コンサルティングサービスの顧客を獲得する役割を不動産ファンドサービスは担っております。

 


※劣後出資は30%を目途として出資しております。

 

(2) 不動産管理サービス

不動産管理サービスは、賃貸・建物管理サービスとして、リーシング※4やクレーム対応、原状回復工事等の賃貸管理機能と自社開発物件の建物設備管理や管理組合対応等の建物管理機能を主として不動産管理収益を獲得しております。

不動産管理サービスに関しては、賃貸管理サービスを中心に取り揃えており、顧客ニーズとベルテックスの長期的な収益性を勘案したラインナップとなっております。ベルテックスから物件を購入したお客様の大半は、ベルテックスの不動産管理サービスをご利用いただいております。

具体的には「集金代行プラン」「楽々プラン」「安心プラン」「V95プレミアムプラン」の4つのラインナップであり、「集金代行プラン」が集金代行契約に、「楽々プラン」「安心プラン」「V95プレミアムプラン」が特定賃貸借契約にそれぞれ分類されます。集金代行契約は空き室リスクがありますが、募集条件や更新条件をお客様ご自身で決めることができる点がメリットとなり、特定賃貸借契約はベルテックスが転貸を目的に借上げることから、空き室リスクが無く安定運用できる点がメリットとなります。なお「楽々プラン」は特定賃貸借契約ではありますが、借上賃料が入居者賃料と連動する(パススルー型※5)ものであり、2契約の中間的な性質を持ちます。

設立以来の管理物件全体では「集金代行プラン」と「安心プラン」の2プランが主流となりますが、賃料インフレの環境もあり直近では「集金代行プラン」の利用が最も多くなっております。

「集金代行プラン」は、オーナーが所有するマンションの入居者から支払われる賃料の回収等をベルテックスがオーナーに代わって代行するプランであり、経験や知識を有するオーナーがベルテックスと共同で管理を行うことができます。管理手数料は777円/月となっており、有料オプションで、修繕費用と原状回復工事費用が保証されるサービス(月額3,000円、上限30万円まで)を追加することが可能となっております。また、家賃の見直し等をご検討される場合、ベルテックスから周辺エリアの賃料相場等の参考情報等を提供し、オーナー様からのご意向を入居者様へご案内するための連絡業務を行います。なお、契約内容の変更や条件に関する判断・決定は、オーナー様にて行っていただきます。

「楽々プラン」は、パススルー型※5の特定賃貸借契約の形式を取っており、空室リスクは所有者が負担するものの、滞納リスクが所有者になく、また、弊社が貸主の立場で管理業務を行うことから、オーナーの管理の手間が集金代行プラン以上に軽減されます。借上賃料は入居者賃料から3,300円(販売とセットでの提案の場合)控除したものになっており、修繕費用と原状回復工事費用が保証されるサービス付き(10年間・上限30万円まで)のプランとなっております。

「安心プラン」は、空室リスクを回避する家賃保証型の特定賃貸借契約(一般的な「家賃保証サービス」と同様)となっており、借上賃料は、ベルテックス査定賃料の90%~95%、修繕費用と原状回復工事費用が保証されるサービス付き(10年間・上限30万円まで)の最も安心して資産形成が可能なプランとなっております。

「V95プレミアム」は、大口顧客に限定した提案となりますが、安心プランと異なり、定期借家型の特定賃貸借契約となっており、10年間借上げ賃料の変更がなく、また、修繕費用と原状回復費用の保証額に上限がないプランとなっております。不動産管理サービスにおいて、ベルテックスの全社的なコンサルティング機能の発揮と商品・サービスの多様化を企図して、賃貸管理サービスの開発や、入居者向けサービスの開発等も行っております。賃貸管理サービスに関しては、前述の通り、通常の賃貸管理委託サービス(集金代行サービス)や家賃保証サービスを提供しており、家賃保証サービスには条件に応じて期間や保証料率を変動させる等、顧客ニーズとベルテックスの長期的な継続可能性を勘案しつつ、サービスを開発、提供しております。契約事務、更新手続き、家賃の入出金管理、仕分け業務等の業務効率化を図る為に、Salesforceによる顧客管理及び物件管理を中心としたデータマネジメントプラットフォームを構築し、会計システムとの連携も行っております。

加えて、不動産コンサルティングサービスを通じてオーナーを支援する自社企画のアプリケーション(ベルテックスオーナーアプリ)の無償での提供も行っております。ベルテックスオーナーアプリでは、ベルテックスからの収支報告、書類保管、物件情報の管理等、煩雑な管理を電子媒体で一元管理することができ、チャット機能等でオーナーとベルテックス間で円滑にコミュニケーションを行える点が特徴と考えております。

また、入居者向けのサービスに関しても提供しております。家財保険や設備トラブルの24時間駆けつけサービス、騒音・近隣トラブルサポート、優待サービスをパッケージ化して入居者に提供しているサービスである「ベルプラス」が入居者向け主力商品であります。加えて、入居者向けのアプリケーション(ベルテックス入居者アプリ)を無償提供しており、修繕相談(チャット機能)や管理業務の報告、電子契約(保存)等がアプリ上で行えることで、顧客満足度の向上にも取り組んでおります。入居率※6もベルテックスの管理物件全体で99.8%(2026年6月末現在)と業界においても極めて高い水準を維持しております。サービスラインナップ及び企画が賃貸・建物管理サービスの特徴と考えております。

賃貸管理戸数は5,259戸(2026年6月末現在)となっており、順調に拡大しております。

※4: リーシングとは、不動産(ベルテックスの場合、マンション)の賃貸を支援する業務を指します。賃貸借取引の仲介のみならず、賃貸条件の設計・調整など、賃貸収益性を確保するためのサービス業務を含む仕事として定義しております。

※5: パススルー型とは、入居テナントとの契約賃料に応じて、オーナーへ賃料を支払うスキームを言います。一般的なパススルー型は、回収した賃料に応じた支払いとなりますが、弊社では、特定賃貸借契約の形式を取っており滞納保証の要素を付けていることから、契約賃料に応じた支払いと定義しております。

※6:ベルテックスの管理戸数のうち契約期間中もしくは契約申込済みの戸数の割合です。(特定賃貸借契約の物件は、全て契約期間中に含みます。)

 


有価証券届出書の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてベルテックスが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

ベルテックスでは、経営理念として「より多くの人々の不安を『夢』や『希望』に変える」を掲げ、「『人生』の選択肢を増やす」ことをミッションとし、日本全国のお客様へ不動産を中核とした特徴ある商品やソリューションを提供し、お客様の精神的・経済的豊かさを実現することを目指してまいります。


(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

ベルテックスは、不動産の買取資金を自己資金もしくは借入金により調達していることを鑑み、金融コストが加味されている利益指標である経常利益を経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として位置付けております。

また、取引規模の拡大が当面の経営課題と位置付けており、不動産コンサルティングサービスにおいては取引件数ならびに仕入戸数を、不動産管理サービスにおいては管理戸数・管理棟数を重要な経営管理指標と位置付けております。

ベルテックスの売上高の大半は不動産コンサルティングサービスにおける売上高であるため、取引件数及び仕入件数を指標として重視しております。

取引件数及び仕入件数の確保においては、販売戸数/人月、仕入戸数/人月及び機能毎の人員数をモニタリングしております。販売戸数/人月、仕入戸数/人月は、それぞれの戸数を、機能毎の各月人員数にて割ったものとなります。なお、販売機能は営業職に限定せず、販売機能を支援する事務職(マーケティング、営業事務、ローン斡旋事務)を含めた人員数としており、仕入機能は営業職に限定せず、仕入機能を支援する事務職(仕入事務)を含めた人員数としております。これは、同業他社との比較性を担保するためとなります。

販売戸数/人月、仕入戸数/人月は、パフォーマンスを示す指標であるため、分析に当たっては前年同期比や、予算計画比を確認、予算策定に当たっては、併せて同業他社比を確認しております。人員数は採用計画の進捗を確認しつつ、人材配置の検討を含めて達成に必要な経営判断を行っております。

経常利益の分析に当たっては、販売物件の販売単価及び粗利率をモニタリングし、予算計画との大きな差異が生じていないかを確認しており、異常値を示すものがあれば、一過性のものかどうかの確認も併せて行っています。

首都圏を中心に「VERXEED」「VERXEED STAIR」の自社ブランドの企画・開発及び販売経路の拡大、顧客サポートの体制の充実に取り組んだ結果、各指標は以下のとおり推移しております。

指標

第14期事業年度

(自 2023年12月1日

至 2024年11月30日)

第15期事業年度

(自 2024年12月1日

至 2025年11月30日)

経常利益(千円)

1,118,823

1,758,362

取引件数(戸)

846

1,026

仕入戸数(戸)

839

863

管理戸数(戸)

4,549

5,023

管理棟数(棟)

80

91

 

(注) 仕入戸数は、開発物件につき土地仕入契約日、仕入物件につき仕入契約日を基準日として集計しております。

 

(3) 経営環境及び経営戦略等

<経営環境>

当事業年度におけるわが国経済は、雇用情勢及び所得環境の改善による個人消費の持ち直し、堅調な設備投資を背景に、内需主導による緩やかな景気回復基調で推移した一方で、国際情勢の緊張に伴う原材料価格の高止まりや米国の通商政策による為替・金利変動などの影響から、景気や物価等の動向については、今後も引き続き注視する必要があります。

ベルテックスが属する不動産業界におきましては、国内では日銀の追加利上げが意識されやすい環境にあるものの、国内不動産市場は国際的に見て低位の金利水準、安定した賃貸需要、高い流動性などを背景に、投資家の取得意欲は堅調であります。加えて、現在の国内不動産市場は、国内外のREIT・政府系投資機関・私募リート等、長期保有目的の投資家や事業者が増加している為、不動産市場全体としては以前よりも市場が崩れにくい環境になっていると認識しております。

首都圏における投資用マンションの市場動向としては、株式会社不動産経済研究所※6によると、2025年度上期に供給された投資用マンションは42物件(前年比:14物件減(25.0%減))、1,864戸(前年比:303戸減(14.0%減))、戸当たりの平均価格については3,434万円(前年比:161万円減(4.6%減))となっております。東京都23区のうち供給が行われたエリアは、8区(前年同期16区)で前年同期から半減しており、引き続き、近郊エリアや郊外の供給が高いシェアを維持すると想定されます。また、中古マンション市場全体としては、公益財団法人東日本不動産流通機構※7によると、成約件数が5四半期連続で増加、成約㎡単価は22四半期連続で上昇しており、成約件数は、首都圏内のすべての地域で増加が続いている状況にあります。

こういった不動産市場に鑑み、今後も全体観としては引き続き堅調な市場が継続するものと想定されるものの、より物件選別色が強まる環境が到来する可能性を視野に入れた経営を行っていく必要があるものと考えております。

ただし、ベルテックスの事業の柱である不動産コンサルティングサービスに対して大きな影響を与えるのは、賃料相場と金利環境であると考えております。首都圏の分譲マンションの賃料(坪単価)は足許から過去5年間堅調に推移しております※8。この傾向から新築マンション、中古マンションともに、需給の緩みは発生していないものと想定されるものの、今後の賃金上昇等の継続性や根本にある景気の動向等に起因して、賃料上昇局面が調整局面に突入する可能性も想定し、今後の経済情勢については引き続き注視しております。足許の景気動向としては、コロナ禍からの回復、正常化の軌道に乗っていることが確認された形になり、先行きの好材料としては足許のコロナ禍以前まで回復しつつあるインバウンドの更なる拡大がありますが、外需産業が国内経済を牽引している環境においては、米国や中国の経済動向について注視すべきと考えております。

金利環境においては、米国をはじめとする諸外国による利上げは一巡し、日本国内の長期金利には引き続き上昇圧力がかかっている環境と認識しております。足許においては、日銀による追加利上げが実行されておりますが、今後の物価動向や景気動向等を注視しつつ、慎重な金融政策を行っていく環境が暫く継続するものと想定しております。ベルテックスとしても、今後の日本及び諸外国の景気動向、国内の賃金動向を含む物価動向、それらに起因する金利動向については、引き続き注視し、経営を行っていく予定です。

※6: 株式会社不動産経済研究所の首都圏投資用マンション動向(2025年上期及び2024年年間)

※7: 公益財団法人東日本不動産流通機構の季報マーケットウォッチ(2025年10月~12月期)首都圏中古マンション市場の動向

※8: 公益財団法人東日本不動産流通機構の首都圏賃貸取引動向(2025年10月~12月期)

 

<経営戦略>

前述の経営環境に加えて、生活スタイルや働き方の変化、国家主導での資産運用の後押し、DX化※9やルール整備等による不動産の活用促進等、国民の考え方の変化やベルテックスの事業である投資用不動産市場の更なる活性化の兆しを見せている市場と認識しております。既存顧客層のうち大宗を占める個人顧客層に加えて、法人顧客や企業オーナーへとベルテックス商品の販売網を拡大していく方針です。ベルテックスの経営理念(vertex CORE)である「より多くの人々の不安を夢や希望に変える」、その為に「『人生』の選択肢を増やす」というベルテックスのミッション達成を目指し、人材の育成基盤の高度化に注力し、ベルテックスの強みであるコンサルティング営業を組織として磨き上げてまいります。また、社内のシステム(SFA)開発を促進し、顧客属性や顧客ニーズなどの顧客関連データや在庫滞留期間や在庫の賃料データ、空室データなどの在庫データを活用したデータドリブンなコンサルティングやソリューション開発の基盤構築やオーナーアプリや入居者アプリ等のUI※10をわかりやすく且つ課題解決に効果的な仕組みにしていくことによって、更に先を行くコンサルティングができる体制へと研鑽していきます。「より多くの人々」へのデリバリー体制を整備する為に、足許中部、関西、九州、北海道、中四国に展開している拠点の他、更に全国に拡大していきます。「『人生』の選択肢を増やす」ことを追求し、コンサルティング営業を通じたニーズ把握に紐づくソリューションの多様化を進めていきます。具体的には個人顧客に関しては、個人年金保険等に代わる資産運用商品、団体信用生命保険による生命保険、医療保険(がん、三大疾病など)の代替効果、法人顧客に対しては、事業の多角化の観点からの不動産賃貸業の提案、減価償却等の費用が収益より先行して赤字となることによる税の繰り延べ効果を考慮した上で、豊富な物件ラインナップの中から最適な保有プランに基づく、物件の紹介・販売に努めております。顧客或いは社会的なニーズとして、環境配慮型不動産や生活スタイルの変化に合わせたマンションの開発が必要であるという認識を持ち、多様化するニーズに対応する為、ゼネコン機能の内製化に取り組み、足許3号案件まで竣工し、4号案件の建設着手を準備している状況となります。また、中古区分マンションの仕入につきシステム導入による情報収集機能の強化等を進めることによって在庫調達能力を高め、仕入物件の継続的な確保に努める方針であります。また不動産を中核とした投資商品の拡充の為に継続的にVERFUNDを組成しつつ、ファンド規模の拡大やファンド商品の多様化を図っていきます。現在小規模不動産特定共同事業としてVERFUNDを運営しております。今後更にファンド事業を拡大していくために、小規模不動産特定共同事業から不動産特定共同事業に変更し、匿名組合型ファンドに加えSPC型ファンドを運営する予定です。

不動産に関連する機能(販売、仕入、賃貸管理、建物管理、ファンド)の連携によるシナジーはもちろん、財務や法務等を含めた全社的な連携によって、会社一体となって「深いコンサルティング×不動産を中核とした多様なソリューション」を提供できる企業を目指していきます。

※9: DXとは、デジタル技術を社会に浸透させて人々の生活をより良いものへと変革することを指します。デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略称として用いております。

※10: UIとは、ユーザーインターフェース(顧客接触面)の略称であり、本文章に於いては、アプリケーションの操作画面のことを指しております。

 

<優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題>

ベルテックスでは、経営環境等を見極めながら、更なる事業拡大に向けて、特に以下の5点を重要課題として取り組んでおります。

① 人材の確保と育成強化

ベルテックスは、定期的な研修・教育の実施等により、人材の成長を促進してまいりました。今後さらに事業の発展及び業容拡大を加速する為に、会社横断的なマネジメント体制の強化、これによる部署間連携の強化、全社一丸となった顧客ニーズへの対応できる体制構築を企図した人事制度の改善、特にマネジメント教育制度の拡充を行ってまいります。採用方針に従った優秀な人材の確保・定着及び育成が重要であると認識しております。ベルテックスは、業容拡大を目指して、引き続き積極的な新卒採用及び専門職等の中途採用による人員拡大により、業績拡大を図る方針であります。

 

② 仕入物件の継続的な確保

ベルテックスにおいては、収益性を精査しつつ、積極的な仕入を行っております。ベルテックスが仕入のターゲットとする首都圏(東京都、神奈川県)、特に東京23区では、地価上昇や建築費の高騰等により仕入物件の確保が困難になりつつあります。ベルテックスは、原則、事業主、仲介業者、建設会社等から相対取引で開発用地及び物件を仕入れることを基本方針としております。また、これまでの実績を踏まえ、過去の取引先から、開発用地及び物件のリピート紹介を受けております。今後も前述の方針を継続する他、開発物件につきゼネコン機能の内製化を進め開発物件のコスト抑制を、中古区分マンションの仕入につきシステム導入による情報収集機能の強化等を進めることによって在庫調達能力を高め、仕入物件の継続的な確保に努める方針であります。

 

③ 販路拡大・多様化による安定的な販売の実現

自社ブランドの「VERXEED」シリーズの間取りは、単身者向けの1KやDINKS向けの1LDK等が中心となっております。また、供給エリアは、前述同様首都圏(東京都、神奈川県)であり、特に東京23区で賃貸需要の高い立地としております。日本国内の人口が減少している中、コロナ禍前後においても「VERXEED」シリーズの賃貸需要は高く、今後も安定的な投資商品として需要の拡大を見込んでおります。また、自社ブランドに加えて、中古区分マンションも仕入を行い、ベルテックスの新築中古の在庫バランスをとりつつ、総在庫量を拡大してまいります。

ベルテックスは、「VERXEED」シリーズの販売戸数及びベルテックスによって選定された中古マンションを増加し、業績の拡大を達成するために、新たな販路を確保・拡大する必要があると考えております。具体的には、法人に対するコンサルティング営業機能を強化し、ベルテックス2020年11月期から2025年11月期までの組織化を進めてまいりました。今後は成長フェーズへと加速させてまいります。

個人に対するコンサルティング営業機能については、日本全国の個人投資家へ積極的にアプローチを行うため、中部支店、関西支店、九州支店、北海道支店、中四国支店の設立を足掛かりに、各地方、都道府県の潜在的な個人顧客数及び法人顧客数等のマーケットポテンシャルを勘案し、東北地方、北信越地方への拠点拡大、販路拡大に努めてまいります。

 

④ 資金調達手段の多様化と財務体質の改善

一般的な新築マンションは、用地を仕入れ、マンションを建設しますが、ベルテックスにおいては、マンション建築事業主からマンションを1棟単位で仕入れること(以下、「専有物件」という。)も行っております。専有物件の場合、ベルテックスは初期段階で手付金等の自己負担のみで、用地仕入資金やその後の建築資金はマンション建築事業主が負担するため、ベルテックスとしては、多額の先行資金をかけずに物件の仕入ができることになります。なお、販売物件の採算を考慮し、当初想定された販売期間を延長する場合は、資金調達が必要となります。また、ベルテックスはミニマンション(総戸数20戸未満のマンション)用地の仕入も行っております。また、マンション用地の隣地を取得することによって、開発規模の拡大の可能性も加味した仕入を行っております。隣地を取得するまでの間に関しては、ブリッジローンを実行する可能性があります。

ベルテックスは、運転資金の確保を含め、資金調達手段の多様化、財務体質の改善及び財務基盤の充実を実施しておりますが、さらなる強化に努める方針であります。

 

⑤ 顧客本位のサービスの充実とコンプライアンス意識熟成による信頼獲得

ベルテックスでは、顧客との信頼関係構築のため、顧客のニーズに応える投資プランの提案をしております。

具体的には個人顧客に関しては、個人年金保険等に代わる資産運用商品、団体信用生命保険による生命保険、医療保険(がん、三大疾病など)の代替効果、法人顧客に対しては、事業の多角化の観点からの不動産賃貸業の提案、減価償却等の費用が収益より先行して赤字となることによる税の繰り延べ効果を考慮した上で、豊富な物件ラインナップの中から最適な保有プランに基づく、物件の紹介・販売に努めております。

また、顧客における賃料収入の減少リスクを低減するため、顧客とベルテックスとの間で家賃保証サービスを締結する等、顧客本位のサービスを徹底しております。

今後も、顧客との信頼関係継続のため、社員の提案・営業能力の育成に加え、コンプライアンス意識の醸成、サービスの充実を常に図る方針であります。

なお、コンプライアンス意識の醸成について、以下の施策を実施しております。

・法務コンプライアンス統括室設置

・全役職員及び取引企業等を対象とした内部通報窓口の設置とその研修

・部長以上を対象としたリスク管理・コンプライアンス委員会でのリスク管理、コンプライアンス等に関する情報共有

・全役職員を対象としたコンプライアンス全般に関する研修(四半期毎)

・社内報にて、宅建業法等の禁止事項の周知

・営業部門を対象として、宅建業法に基づく重要事項説明に関する研修、及びテストを実施。一定の基準を下回る者には当該説明を行わせない施策

・火災保険代理店業務に携わる者の火災保険募集人資格試験を受験

有価証券届出書の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてベルテックスが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

ベルテックスでは、経営理念として「より多くの人々の不安を『夢』や『希望』に変える」を掲げ、「『人生』の選択肢を増やす」ことをミッションとし、日本全国のお客様へ不動産を中核とした特徴ある商品やソリューションを提供し、お客様の精神的・経済的豊かさを実現することを目指してまいります。


(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

ベルテックスは、不動産の買取資金を自己資金もしくは借入金により調達していることを鑑み、金融コストが加味されている利益指標である経常利益を経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として位置付けております。

また、取引規模の拡大が当面の経営課題と位置付けており、不動産コンサルティングサービスにおいては取引件数ならびに仕入戸数を、不動産管理サービスにおいては管理戸数・管理棟数を重要な経営管理指標と位置付けております。

ベルテックスの売上高の大半は不動産コンサルティングサービスにおける売上高であるため、取引件数及び仕入件数を指標として重視しております。

取引件数及び仕入件数の確保においては、販売戸数/人月、仕入戸数/人月及び機能毎の人員数をモニタリングしております。販売戸数/人月、仕入戸数/人月は、それぞれの戸数を、機能毎の各月人員数にて割ったものとなります。なお、販売機能は営業職に限定せず、販売機能を支援する事務職(マーケティング、営業事務、ローン斡旋事務)を含めた人員数としており、仕入機能は営業職に限定せず、仕入機能を支援する事務職(仕入事務)を含めた人員数としております。これは、同業他社との比較性を担保するためとなります。

販売戸数/人月、仕入戸数/人月は、パフォーマンスを示す指標であるため、分析に当たっては前年同期比や、予算計画比を確認、予算策定に当たっては、併せて同業他社比を確認しております。人員数は採用計画の進捗を確認しつつ、人材配置の検討を含めて達成に必要な経営判断を行っております。

経常利益の分析に当たっては、販売物件の販売単価及び粗利率をモニタリングし、予算計画との大きな差異が生じていないかを確認しており、異常値を示すものがあれば、一過性のものかどうかの確認も併せて行っています。

首都圏を中心に「VERXEED」「VERXEED STAIR」の自社ブランドの企画・開発及び販売経路の拡大、顧客サポートの体制の充実に取り組んだ結果、各指標は以下のとおり推移しております。

指標

第14期事業年度

(自 2023年12月1日

至 2024年11月30日)

第15期事業年度

(自 2024年12月1日

至 2025年11月30日)

経常利益(千円)

1,118,823

1,758,362

取引件数(戸)

846

1,026

仕入戸数(戸)

839

863

管理戸数(戸)

4,549

5,023

管理棟数(棟)

80

91

 

(注) 仕入戸数は、開発物件につき土地仕入契約日、仕入物件につき仕入契約日を基準日として集計しております。

 

(3) 経営環境及び経営戦略等

<経営環境>

当事業年度におけるわが国経済は、雇用情勢及び所得環境の改善による個人消費の持ち直し、堅調な設備投資を背景に、内需主導による緩やかな景気回復基調で推移した一方で、国際情勢の緊張に伴う原材料価格の高止まりや米国の通商政策による為替・金利変動などの影響から、景気や物価等の動向については、今後も引き続き注視する必要があります。

ベルテックスが属する不動産業界におきましては、国内では日銀の追加利上げが意識されやすい環境にあるものの、国内不動産市場は国際的に見て低位の金利水準、安定した賃貸需要、高い流動性などを背景に、投資家の取得意欲は堅調であります。加えて、現在の国内不動産市場は、国内外のREIT・政府系投資機関・私募リート等、長期保有目的の投資家や事業者が増加している為、不動産市場全体としては以前よりも市場が崩れにくい環境になっていると認識しております。

首都圏における投資用マンションの市場動向としては、株式会社不動産経済研究所※6によると、2025年度上期に供給された投資用マンションは42物件(前年比:14物件減(25.0%減))、1,864戸(前年比:303戸減(14.0%減))、戸当たりの平均価格については3,434万円(前年比:161万円減(4.6%減))となっております。東京都23区のうち供給が行われたエリアは、8区(前年同期16区)で前年同期から半減しており、引き続き、近郊エリアや郊外の供給が高いシェアを維持すると想定されます。また、中古マンション市場全体としては、公益財団法人東日本不動産流通機構※7によると、成約件数が5四半期連続で増加、成約㎡単価は22四半期連続で上昇しており、成約件数は、首都圏内のすべての地域で増加が続いている状況にあります。

こういった不動産市場に鑑み、今後も全体観としては引き続き堅調な市場が継続するものと想定されるものの、より物件選別色が強まる環境が到来する可能性を視野に入れた経営を行っていく必要があるものと考えております。

ただし、ベルテックスの事業の柱である不動産コンサルティングサービスに対して大きな影響を与えるのは、賃料相場と金利環境であると考えております。首都圏の分譲マンションの賃料(坪単価)は足許から過去5年間堅調に推移しております※8。この傾向から新築マンション、中古マンションともに、需給の緩みは発生していないものと想定されるものの、今後の賃金上昇等の継続性や根本にある景気の動向等に起因して、賃料上昇局面が調整局面に突入する可能性も想定し、今後の経済情勢については引き続き注視しております。足許の景気動向としては、コロナ禍からの回復、正常化の軌道に乗っていることが確認された形になり、先行きの好材料としては足許のコロナ禍以前まで回復しつつあるインバウンドの更なる拡大がありますが、外需産業が国内経済を牽引している環境においては、米国や中国の経済動向について注視すべきと考えております。

金利環境においては、米国をはじめとする諸外国による利上げは一巡し、日本国内の長期金利には引き続き上昇圧力がかかっている環境と認識しております。足許においては、日銀による追加利上げが実行されておりますが、今後の物価動向や景気動向等を注視しつつ、慎重な金融政策を行っていく環境が暫く継続するものと想定しております。ベルテックスとしても、今後の日本及び諸外国の景気動向、国内の賃金動向を含む物価動向、それらに起因する金利動向については、引き続き注視し、経営を行っていく予定です。

※6: 株式会社不動産経済研究所の首都圏投資用マンション動向(2025年上期及び2024年年間)

※7: 公益財団法人東日本不動産流通機構の季報マーケットウォッチ(2025年10月~12月期)首都圏中古マンション市場の動向

※8: 公益財団法人東日本不動産流通機構の首都圏賃貸取引動向(2025年10月~12月期)

 

<経営戦略>

前述の経営環境に加えて、生活スタイルや働き方の変化、国家主導での資産運用の後押し、DX化※9やルール整備等による不動産の活用促進等、国民の考え方の変化やベルテックスの事業である投資用不動産市場の更なる活性化の兆しを見せている市場と認識しております。既存顧客層のうち大宗を占める個人顧客層に加えて、法人顧客や企業オーナーへとベルテックス商品の販売網を拡大していく方針です。ベルテックスの経営理念(vertex CORE)である「より多くの人々の不安を夢や希望に変える」、その為に「『人生』の選択肢を増やす」というベルテックスのミッション達成を目指し、人材の育成基盤の高度化に注力し、ベルテックスの強みであるコンサルティング営業を組織として磨き上げてまいります。また、社内のシステム(SFA)開発を促進し、顧客属性や顧客ニーズなどの顧客関連データや在庫滞留期間や在庫の賃料データ、空室データなどの在庫データを活用したデータドリブンなコンサルティングやソリューション開発の基盤構築やオーナーアプリや入居者アプリ等のUI※10をわかりやすく且つ課題解決に効果的な仕組みにしていくことによって、更に先を行くコンサルティングができる体制へと研鑽していきます。「より多くの人々」へのデリバリー体制を整備する為に、足許中部、関西、九州、北海道、中四国に展開している拠点の他、更に全国に拡大していきます。「『人生』の選択肢を増やす」ことを追求し、コンサルティング営業を通じたニーズ把握に紐づくソリューションの多様化を進めていきます。具体的には個人顧客に関しては、個人年金保険等に代わる資産運用商品、団体信用生命保険による生命保険、医療保険(がん、三大疾病など)の代替効果、法人顧客に対しては、事業の多角化の観点からの不動産賃貸業の提案、減価償却等の費用が収益より先行して赤字となることによる税の繰り延べ効果を考慮した上で、豊富な物件ラインナップの中から最適な保有プランに基づく、物件の紹介・販売に努めております。顧客或いは社会的なニーズとして、環境配慮型不動産や生活スタイルの変化に合わせたマンションの開発が必要であるという認識を持ち、多様化するニーズに対応する為、ゼネコン機能の内製化に取り組み、足許3号案件まで竣工し、4号案件の建設着手を準備している状況となります。また、中古区分マンションの仕入につきシステム導入による情報収集機能の強化等を進めることによって在庫調達能力を高め、仕入物件の継続的な確保に努める方針であります。また不動産を中核とした投資商品の拡充の為に継続的にVERFUNDを組成しつつ、ファンド規模の拡大やファンド商品の多様化を図っていきます。現在小規模不動産特定共同事業としてVERFUNDを運営しております。今後更にファンド事業を拡大していくために、小規模不動産特定共同事業から不動産特定共同事業に変更し、匿名組合型ファンドに加えSPC型ファンドを運営する予定です。

不動産に関連する機能(販売、仕入、賃貸管理、建物管理、ファンド)の連携によるシナジーはもちろん、財務や法務等を含めた全社的な連携によって、会社一体となって「深いコンサルティング×不動産を中核とした多様なソリューション」を提供できる企業を目指していきます。

※9: DXとは、デジタル技術を社会に浸透させて人々の生活をより良いものへと変革することを指します。デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略称として用いております。

※10: UIとは、ユーザーインターフェース(顧客接触面)の略称であり、本文章に於いては、アプリケーションの操作画面のことを指しております。

 

<優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題>

ベルテックスでは、経営環境等を見極めながら、更なる事業拡大に向けて、特に以下の5点を重要課題として取り組んでおります。

① 人材の確保と育成強化

ベルテックスは、定期的な研修・教育の実施等により、人材の成長を促進してまいりました。今後さらに事業の発展及び業容拡大を加速する為に、会社横断的なマネジメント体制の強化、これによる部署間連携の強化、全社一丸となった顧客ニーズへの対応できる体制構築を企図した人事制度の改善、特にマネジメント教育制度の拡充を行ってまいります。採用方針に従った優秀な人材の確保・定着及び育成が重要であると認識しております。ベルテックスは、業容拡大を目指して、引き続き積極的な新卒採用及び専門職等の中途採用による人員拡大により、業績拡大を図る方針であります。

 

② 仕入物件の継続的な確保

ベルテックスにおいては、収益性を精査しつつ、積極的な仕入を行っております。ベルテックスが仕入のターゲットとする首都圏(東京都、神奈川県)、特に東京23区では、地価上昇や建築費の高騰等により仕入物件の確保が困難になりつつあります。ベルテックスは、原則、事業主、仲介業者、建設会社等から相対取引で開発用地及び物件を仕入れることを基本方針としております。また、これまでの実績を踏まえ、過去の取引先から、開発用地及び物件のリピート紹介を受けております。今後も前述の方針を継続する他、開発物件につきゼネコン機能の内製化を進め開発物件のコスト抑制を、中古区分マンションの仕入につきシステム導入による情報収集機能の強化等を進めることによって在庫調達能力を高め、仕入物件の継続的な確保に努める方針であります。

 

③ 販路拡大・多様化による安定的な販売の実現

自社ブランドの「VERXEED」シリーズの間取りは、単身者向けの1KやDINKS向けの1LDK等が中心となっております。また、供給エリアは、前述同様首都圏(東京都、神奈川県)であり、特に東京23区で賃貸需要の高い立地としております。日本国内の人口が減少している中、コロナ禍前後においても「VERXEED」シリーズの賃貸需要は高く、今後も安定的な投資商品として需要の拡大を見込んでおります。また、自社ブランドに加えて、中古区分マンションも仕入を行い、ベルテックスの新築中古の在庫バランスをとりつつ、総在庫量を拡大してまいります。

ベルテックスは、「VERXEED」シリーズの販売戸数及びベルテックスによって選定された中古マンションを増加し、業績の拡大を達成するために、新たな販路を確保・拡大する必要があると考えております。具体的には、法人に対するコンサルティング営業機能を強化し、ベルテックス2020年11月期から2025年11月期までの組織化を進めてまいりました。今後は成長フェーズへと加速させてまいります。

個人に対するコンサルティング営業機能については、日本全国の個人投資家へ積極的にアプローチを行うため、中部支店、関西支店、九州支店、北海道支店、中四国支店の設立を足掛かりに、各地方、都道府県の潜在的な個人顧客数及び法人顧客数等のマーケットポテンシャルを勘案し、東北地方、北信越地方への拠点拡大、販路拡大に努めてまいります。

 

④ 資金調達手段の多様化と財務体質の改善

一般的な新築マンションは、用地を仕入れ、マンションを建設しますが、ベルテックスにおいては、マンション建築事業主からマンションを1棟単位で仕入れること(以下、「専有物件」という。)も行っております。専有物件の場合、ベルテックスは初期段階で手付金等の自己負担のみで、用地仕入資金やその後の建築資金はマンション建築事業主が負担するため、ベルテックスとしては、多額の先行資金をかけずに物件の仕入ができることになります。なお、販売物件の採算を考慮し、当初想定された販売期間を延長する場合は、資金調達が必要となります。また、ベルテックスはミニマンション(総戸数20戸未満のマンション)用地の仕入も行っております。また、マンション用地の隣地を取得することによって、開発規模の拡大の可能性も加味した仕入を行っております。隣地を取得するまでの間に関しては、ブリッジローンを実行する可能性があります。

ベルテックスは、運転資金の確保を含め、資金調達手段の多様化、財務体質の改善及び財務基盤の充実を実施しておりますが、さらなる強化に努める方針であります。

 

⑤ 顧客本位のサービスの充実とコンプライアンス意識熟成による信頼獲得

ベルテックスでは、顧客との信頼関係構築のため、顧客のニーズに応える投資プランの提案をしております。

具体的には個人顧客に関しては、個人年金保険等に代わる資産運用商品、団体信用生命保険による生命保険、医療保険(がん、三大疾病など)の代替効果、法人顧客に対しては、事業の多角化の観点からの不動産賃貸業の提案、減価償却等の費用が収益より先行して赤字となることによる税の繰り延べ効果を考慮した上で、豊富な物件ラインナップの中から最適な保有プランに基づく、物件の紹介・販売に努めております。

また、顧客における賃料収入の減少リスクを低減するため、顧客とベルテックスとの間で家賃保証サービスを締結する等、顧客本位のサービスを徹底しております。

今後も、顧客との信頼関係継続のため、社員の提案・営業能力の育成に加え、コンプライアンス意識の醸成、サービスの充実を常に図る方針であります。

なお、コンプライアンス意識の醸成について、以下の施策を実施しております。

・法務コンプライアンス統括室設置

・全役職員及び取引企業等を対象とした内部通報窓口の設置とその研修

・部長以上を対象としたリスク管理・コンプライアンス委員会でのリスク管理、コンプライアンス等に関する情報共有

・全役職員を対象としたコンプライアンス全般に関する研修(四半期毎)

・社内報にて、宅建業法等の禁止事項の周知

・営業部門を対象として、宅建業法に基づく重要事項説明に関する研修、及びテストを実施。一定の基準を下回る者には当該説明を行わせない施策

・火災保険代理店業務に携わる者の火災保険募集人資格試験を受験

有価証券届出書の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてベルテックスが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

ベルテックスでは、経営理念として「より多くの人々の不安を『夢』や『希望』に変える」を掲げ、「『人生』の選択肢を増やす」ことをミッションとし、日本全国のお客様へ不動産を中核とした特徴ある商品やソリューションを提供し、お客様の精神的・経済的豊かさを実現することを目指してまいります。


(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

ベルテックスは、不動産の買取資金を自己資金もしくは借入金により調達していることを鑑み、金融コストが加味されている利益指標である経常利益を経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として位置付けております。

また、取引規模の拡大が当面の経営課題と位置付けており、不動産コンサルティングサービスにおいては取引件数ならびに仕入戸数を、不動産管理サービスにおいては管理戸数・管理棟数を重要な経営管理指標と位置付けております。

ベルテックスの売上高の大半は不動産コンサルティングサービスにおける売上高であるため、取引件数及び仕入件数を指標として重視しております。

取引件数及び仕入件数の確保においては、販売戸数/人月、仕入戸数/人月及び機能毎の人員数をモニタリングしております。販売戸数/人月、仕入戸数/人月は、それぞれの戸数を、機能毎の各月人員数にて割ったものとなります。なお、販売機能は営業職に限定せず、販売機能を支援する事務職(マーケティング、営業事務、ローン斡旋事務)を含めた人員数としており、仕入機能は営業職に限定せず、仕入機能を支援する事務職(仕入事務)を含めた人員数としております。これは、同業他社との比較性を担保するためとなります。

販売戸数/人月、仕入戸数/人月は、パフォーマンスを示す指標であるため、分析に当たっては前年同期比や、予算計画比を確認、予算策定に当たっては、併せて同業他社比を確認しております。人員数は採用計画の進捗を確認しつつ、人材配置の検討を含めて達成に必要な経営判断を行っております。

経常利益の分析に当たっては、販売物件の販売単価及び粗利率をモニタリングし、予算計画との大きな差異が生じていないかを確認しており、異常値を示すものがあれば、一過性のものかどうかの確認も併せて行っています。

首都圏を中心に「VERXEED」「VERXEED STAIR」の自社ブランドの企画・開発及び販売経路の拡大、顧客サポートの体制の充実に取り組んだ結果、各指標は以下のとおり推移しております。

指標

第14期事業年度

(自 2023年12月1日

至 2024年11月30日)

第15期事業年度

(自 2024年12月1日

至 2025年11月30日)

経常利益(千円)

1,118,823

1,758,362

取引件数(戸)

846

1,026

仕入戸数(戸)

839

863

管理戸数(戸)

4,549

5,023

管理棟数(棟)

80

91

 

(注) 仕入戸数は、開発物件につき竣工日、仕入物件につき仕入契約日を基準日として集計しております。

 

(3) 経営環境及び経営戦略等

<経営環境>

当事業年度におけるわが国経済は、雇用情勢及び所得環境の改善による個人消費の持ち直し、堅調な設備投資を背景に、内需主導による緩やかな景気回復基調で推移した一方で、国際情勢の緊張に伴う原材料価格の高止まりや米国の通商政策による為替・金利変動などの影響から、景気や物価等の動向については、今後も引き続き注視する必要があります。

ベルテックスが属する不動産業界におきましては、国内では日銀の追加利上げが意識されやすい環境にあるものの、国内不動産市場は国際的に見て低位の金利水準、安定した賃貸需要、高い流動性などを背景に、投資家の取得意欲は堅調であります。加えて、現在の国内不動産市場は、国内外のREIT・政府系投資機関・私募リート等、長期保有目的の投資家や事業者が増加している為、不動産市場全体としては以前よりも市場が崩れにくい環境になっていると認識しております。

首都圏における投資用マンションの市場動向としては、株式会社不動産経済研究所※6によると、2025年度上期に供給された投資用マンションは42物件(前年比:14物件減(25.0%減))、1,864戸(前年比:303戸減(14.0%減))、戸当たりの平均価格については3,434万円(前年比:161万円減(4.6%減))となっております。東京都23区のうち供給が行われたエリアは、8区(前年同期16区)で前年同期から半減しており、引き続き、近郊エリアや郊外の供給が高いシェアを維持すると想定されます。また、中古マンション市場全体としては、公益財団法人東日本不動産流通機構※7によると、成約件数が5四半期連続で増加、成約㎡単価は22四半期連続で上昇しており、成約件数は、首都圏内のすべての地域で増加が続いている状況にあります。

こういった不動産市場に鑑み、今後も全体観としては引き続き堅調な市場が継続するものと想定されるものの、より物件選別色が強まる環境が到来する可能性を視野に入れた経営を行っていく必要があるものと考えております。

ただし、ベルテックスの事業の柱である不動産コンサルティングサービスに対して大きな影響を与えるのは、賃料相場と金利環境であると考えております。首都圏の分譲マンションの賃料(坪単価)は足許から過去5年間堅調に推移しております※8。この傾向から新築マンション、中古マンションともに、需給の緩みは発生していないものと想定されるものの、今後の賃金上昇等の継続性や根本にある景気の動向等に起因して、賃料上昇局面が調整局面に突入する可能性も想定し、今後の経済情勢については引き続き注視しております。足許の景気動向としては、コロナ禍からの回復、正常化の軌道に乗っていることが確認された形になり、先行きの好材料としては足許のコロナ禍以前まで回復しつつあるインバウンドの更なる拡大がありますが、外需産業が国内経済を牽引している環境においては、米国や中国の経済動向について注視すべきと考えております。

金利環境においては、米国をはじめとする諸外国による利上げは一巡し、日本国内の長期金利には引き続き上昇圧力がかかっている環境と認識しております。足許においては、日銀による追加利上げが実行されておりますが、今後の物価動向や景気動向等を注視しつつ、慎重な金融政策を行っていく環境が暫く継続するものと想定しております。ベルテックスとしても、今後の日本及び諸外国の景気動向、国内の賃金動向を含む物価動向、それらに起因する金利動向については、引き続き注視し、経営を行っていく予定です。

※6: 株式会社不動産経済研究所の首都圏投資用マンション動向(2025年上期及び2024年年間)

※7: 公益財団法人東日本不動産流通機構の季報マーケットウォッチ(2025年10月~12月期)首都圏中古マンション市場の動向

※8: 公益財団法人東日本不動産流通機構の首都圏賃貸取引動向(2025年10月~12月期)

 

<経営戦略>

前述の経営環境に加えて、生活スタイルや働き方の変化、国家主導での資産運用の後押し、DX化※9やルール整備等による不動産の活用促進等、国民の考え方の変化やベルテックスの事業である投資用不動産市場の更なる活性化の兆しを見せている市場と認識しております。既存顧客層のうち大宗を占める個人顧客層に加えて、法人顧客や企業オーナーへとベルテックス商品の販売網を拡大していく方針です。ベルテックスの経営理念(vertex CORE)である「より多くの人々の不安を夢や希望に変える」、その為に「『人生』の選択肢を増やす」というベルテックスのミッション達成を目指し、人材の育成基盤の高度化に注力し、ベルテックスの強みであるコンサルティング営業を組織として磨き上げてまいります。また、社内のシステム(SFA)開発を促進し、顧客属性や顧客ニーズなどの顧客関連データや在庫滞留期間や在庫の賃料データ、空室データなどの在庫データを活用したデータドリブンなコンサルティングやソリューション開発の基盤構築やオーナーアプリや入居者アプリ等のUI※10をわかりやすく且つ課題解決に効果的な仕組みにしていくことによって、更に先を行くコンサルティングができる体制へと研鑽していきます。「より多くの人々」へのデリバリー体制を整備する為に、足許中部、関西、九州、北海道、中四国に展開している拠点の他、更に全国に拡大していきます。「『人生』の選択肢を増やす」ことを追求し、コンサルティング営業を通じたニーズ把握に紐づくソリューションの多様化を進めていきます。具体的には個人顧客に関しては、個人年金保険等に代わる資産運用商品、団体信用生命保険による生命保険、医療保険(がん、三大疾病など)の代替効果、法人顧客に対しては、事業の多角化の観点からの不動産賃貸業の提案、減価償却等の費用が収益より先行して赤字となることによる税の繰り延べ効果を考慮した上で、豊富な物件ラインナップの中から最適な保有プランに基づく、物件の紹介・販売に努めております。顧客或いは社会的なニーズとして、環境配慮型不動産や生活スタイルの変化に合わせたマンションの開発が必要であるという認識を持ち、多様化するニーズに対応する為、ゼネコン機能の内製化に取り組み、足許3号案件まで竣工し、4号案件の建設着手を準備している状況となります。また、中古区分マンションの仕入につきシステム導入による情報収集機能の強化等を進めることによって在庫調達能力を高め、仕入物件の継続的な確保に努める方針であります。また不動産を中核とした投資商品の拡充の為に継続的にVERFUNDを組成しつつ、ファンド規模の拡大やファンド商品の多様化を図っていきます。現在小規模不動産特定共同事業としてVERFUNDを運営しております。今後更にファンド事業を拡大していくために、小規模不動産特定共同事業から不動産特定共同事業に変更し、匿名組合型ファンドに加えSPC型ファンドを運営する予定です。

不動産に関連する機能(販売、仕入、賃貸管理、建物管理、ファンド)の連携によるシナジーはもちろん、財務や法務等を含めた全社的な連携によって、会社一体となって「深いコンサルティング×不動産を中核とした多様なソリューション」を提供できる企業を目指していきます。

※9: DXとは、デジタル技術を社会に浸透させて人々の生活をより良いものへと変革することを指します。デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略称として用いております。

※10: UIとは、ユーザーインターフェース(顧客接触面)の略称であり、本文章に於いては、アプリケーションの操作画面のことを指しております。

 

<優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題>

ベルテックスでは、経営環境等を見極めながら、更なる事業拡大に向けて、特に以下の5点を重要課題として取り組んでおります。

① 人材の確保と育成強化

ベルテックスは、定期的な研修・教育の実施等により、人材の成長を促進してまいりました。今後さらに事業の発展及び業容拡大を加速する為に、会社横断的なマネジメント体制の強化、これによる部署間連携の強化、全社一丸となった顧客ニーズへの対応できる体制構築を企図した人事制度の改善、特にマネジメント教育制度の拡充を行ってまいります。採用方針に従った優秀な人材の確保・定着及び育成が重要であると認識しております。ベルテックスは、業容拡大を目指して、引き続き積極的な新卒採用及び専門職等の中途採用による人員拡大により、業績拡大を図る方針であります。

 

② 仕入物件の継続的な確保

ベルテックスにおいては、収益性を精査しつつ、積極的な仕入を行っております。ベルテックスが仕入のターゲットとする首都圏(東京都、神奈川県)、特に東京23区では、地価上昇や建築費の高騰等により仕入物件の確保が困難になりつつあります。ベルテックスは、原則、事業主、仲介業者、建設会社等から相対取引で開発用地及び物件を仕入れることを基本方針としております。また、これまでの実績を踏まえ、過去の取引先から、開発用地及び物件のリピート紹介を受けております。今後も前述の方針を継続する他、開発物件につきゼネコン機能の内製化を進め開発物件のコスト抑制を、中古区分マンションの仕入につきシステム導入による情報収集機能の強化等を進めることによって在庫調達能力を高め、仕入物件の継続的な確保に努める方針であります。

 

③ 販路拡大・多様化による安定的な販売の実現

自社ブランドの「VERXEED」シリーズの間取りは、単身者向けの1KやDINKS向けの1LDK等が中心となっております。また、供給エリアは、前述同様首都圏(東京都、神奈川県)であり、特に東京23区で賃貸需要の高い立地としております。日本国内の人口が減少している中、コロナ禍前後においても「VERXEED」シリーズの賃貸需要は高く、今後も安定的な投資商品として需要の拡大を見込んでおります。また、自社ブランドに加えて、中古区分マンションも仕入を行い、ベルテックスの新築中古の在庫バランスをとりつつ、総在庫量を拡大してまいります。

ベルテックスは、「VERXEED」シリーズの販売戸数及びベルテックスによって選定された中古マンションを増加し、業績の拡大を達成するために、新たな販路を確保・拡大する必要があると考えております。具体的には、法人に対するコンサルティング営業機能を強化し、ベルテックス2020年11月期から2025年11月期までの組織化を進めてまいりました。今後は成長フェーズへと加速させてまいります。

個人に対するコンサルティング営業機能については、日本全国の個人投資家へ積極的にアプローチを行うため、中部支店、関西支店、九州支店、北海道支店、中四国支店の設立を足掛かりに、各地方、都道府県の潜在的な個人顧客数及び法人顧客数等のマーケットポテンシャルを勘案し、東北地方、北信越地方への拠点拡大、販路拡大に努めてまいります。

 

④ 資金調達手段の多様化と財務体質の改善

一般的な新築マンションは、用地を仕入れ、マンションを建設しますが、ベルテックスにおいては、マンション建築事業主からマンションを1棟単位で仕入れること(以下、「専有物件」という。)も行っております。専有物件の場合、ベルテックスは初期段階で手付金等の自己負担のみで、用地仕入資金やその後の建築資金はマンション建築事業主が負担するため、ベルテックスとしては、多額の先行資金をかけずに物件の仕入ができることになります。なお、販売物件の採算を考慮し、当初想定された販売期間を延長する場合は、資金調達が必要となります。また、ベルテックスはミニマンション(総戸数20戸未満のマンション)用地の仕入も行っております。また、マンション用地の隣地を取得することによって、開発規模の拡大の可能性も加味した仕入を行っております。隣地を取得するまでの間に関しては、ブリッジローンを実行する可能性があります。

ベルテックスは、運転資金の確保を含め、資金調達手段の多様化、財務体質の改善及び財務基盤の充実を実施しておりますが、さらなる強化に努める方針であります。

 

⑤ 顧客本位のサービスの充実とコンプライアンス意識熟成による信頼獲得

ベルテックスでは、顧客との信頼関係構築のため、顧客のニーズに応える投資プランの提案をしております。

具体的には個人顧客に関しては、個人年金保険等に代わる資産運用商品、団体信用生命保険による生命保険、医療保険(がん、三大疾病など)の代替効果、法人顧客に対しては、事業の多角化の観点からの不動産賃貸業の提案、減価償却等の費用が収益より先行して赤字となることによる税の繰り延べ効果を考慮した上で、豊富な物件ラインナップの中から最適な保有プランに基づく、物件の紹介・販売に努めております。

また、顧客における賃料収入の減少リスクを低減するため、顧客とベルテックスとの間で家賃保証サービスを締結する等、顧客本位のサービスを徹底しております。

今後も、顧客との信頼関係継続のため、社員の提案・営業能力の育成に加え、コンプライアンス意識の醸成、サービスの充実を常に図る方針であります。

なお、コンプライアンス意識の醸成について、以下の施策を実施しております。

・法務コンプライアンス統括室設置

・全役職員及び取引企業等を対象とした内部通報窓口の設置とその研修

・部長以上を対象としたリスク管理・コンプライアンス委員会でのリスク管理、コンプライアンス等に関する情報共有

・全役職員を対象としたコンプライアンス全般に関する研修(四半期毎)

・社内報にて、宅建業法等の禁止事項の周知

・営業部門を対象として、宅建業法に基づく重要事項説明に関する研修、及びテストを実施。一定の基準を下回る者には当該説明を行わせない施策

・火災保険代理店業務に携わる者の火災保険募集人資格試験を受験


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。ベルテックスは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、ベルテックス株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づき、合理的であるとベルテックスが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) ベルテックスのリスクマネジメント体制

コンプライアンス遵守の観点を含めたリスク管理の全社的推進とリスク管理に必要な情報の共有化を図るため、代表取締役社長が委員長、業務執行取締役、常勤監査役、各部の責任者を委員とするリスク管理・コンプライアンス委員会を設置しております。リスク管理・コンプライアンス委員会は、原則毎月1回以上開催し、予見されるリスク洗い出し、評価、防止柵、発生時の対策やリスク防止策の進捗状況、発生した重大リスクへの対策、その他リスク管理に関する事項について検討及び審議を行い、その結果を取締役会に報告しております。

 

(2) ベルテックスのリスクマネジメント体制の運用状況

リスク管理・コンプライアンス委員会は、毎月1回以上定期的に開催し、リスクの調査、その重要度に応じた各種リスクへの対応策の検討及び決定、対策の実施状況のモニタリング等を行っております。

 

1.経済情勢、金利動向の変動について

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの属する不動産業界は、景気動向、経済情勢、金利動向、地価の動向等及び住宅税制やその他の税制等の影響を受けやすい特性があり、これらの影響から購入者の需要動向が悪化した場合、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。ベルテックスといたしましては、市場動向の観測や不動産市況の悪化時の影響度合いを定期的に調査分析し、必要に応じて販売用不動産の種類、金額等を考慮しながら、当該リスクの影響を最小限にとどめるよう対応に努めております。具体的には、リスク管理・コンプライアンス委員会において金利動向・経済指標を毎月モニタリングするとともに、市況悪化時には新規仕入の抑制や在庫圧縮方針への速やかな切替えを行うことで、損失リスクの最小化を図っております。

 

2.自然的・人為的災害及び治療方法が確立されていない感染症の拡大による影響について

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスが取り扱う不動産は、首都圏が中心となっておりますが、これら地域において、地震・火災・水害等の自然的災害、大規模な事故やテロ等の人為的災害が発生した場合、ベルテックスの所有する不動産が滅失、毀損又は劣化し、販売価格や賃貸収入が著しく減少する可能性があります。なお、これら以外の地域で自然的・人為的災害が発生した場合においても、消費マインドの冷え込みからベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症のような感染症の流行が拡大し長期化した場合、個人消費の動向に影響を及ぼし、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

3.法的規制について

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの属する不動産業界は、「宅地建物取引業法」、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」、「建築基準法」、「都市計画法」、「建物の区分所有等に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「不動産特定共同事業法」、「不動産の表示に関する公正競争規約」、「保険業法」等の法的規制を受けております。ベルテックスでは法改正等については担当部門はもちろんのこと、法務コンプライアンス統括室にて定期的に情報収集を行い、適宜所管部署と連係を図っておりますが、法令違反が発生した場合や、今後これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、ベルテックスの事業活動が制約を受け、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、法務コンプライアンス統括室において法改正情報を集約・分析し、法令変更の都度、関連部署に対して速やかに周知徹底を図っております。また、顧問弁護士との連携のもと、法的リスクの事前チェック体制を構築し、違反リスクの早期発見・予防に努めております。

また、ベルテックスが事業活動を行うに際し、以下に記載の許認可を得ており、現在、許認可が取消となる事由は発生しておりません。しかしながら、将来何らかの理由により、法令違反等の事象が発生し、監督官庁より業務停止や免許の取り消し等の処分を受けた場合には、ベルテックスの事業活動に支障をきたすとともにベルテックスの経営成績や財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

許認可等の名称

許認可番号等/有効期間

規制法

免許取消条項

宅地建物取引業

免許

国土交通大臣免許

(2)第9910号

2026年5月7日から

2031年5月6日まで

宅地建物取引業法

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による免許取得の場合は免許の取消し(宅地建物取引業法第66条)

賃貸住宅管理業

登録

国土交通大臣登録

(1)第366号

2021年7月31日から

2026年7月30日まで※

賃貸住宅の管理業務等の適正化に

関する法律

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による登録の場合は登録の取消し(賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第23条)

マンション管理業

登録

国土交通大臣登録

(2)第34562号

2026年4月20日から

2031年4月19日まで

マンションの管理の適正化の推進に関する法律

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による登録の場合は登録の取消し(マンションの管理の適正化の推進に関する法律第83条)

不動産特定共同

事業 許可

(電子取引業務)

金融庁長官・国土交通

大臣許可第139号

有効期間なし

不動産特定共同

事業法

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による許可取得の場合は許可の取消し(不動産特定共同事業法第36条)

特定建設業

許可

東京都知事許可

第151582号

2023年2月20日から

2028年2月19日まで

建設業法

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による許可取得の場合は許可の取消し(建設業法第29条)

 

※賃貸住宅管理業登録については、2026年5月12日に更新申請書が受理され、現在手続中となります。

 

4.競合リスクについて

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

不動産業界は、事業を行うための許認可取得など新規参入に係る手続きが煩雑ではありますが、大手ハウスメーカーから個人事業主に至るまで大小様々な競合他社が多数存在しております。ベルテックスでは膨大な量の不動産所有者情報、不動産情報を活用し、不動産所有者様からの直接仕入や仲介業者様と多くの接点を持ち、幅広い仕入手法を確保しており、在庫のバリエーションを豊富にし、お客様の選択肢を広げるという観点から、今後も差別化を強化する方針であります。しかしながら、今後、同様のビジネスモデルを有する他社の参入などにより十分な差別化ができなくなり、競争が激化した場合には価格競争や取り扱い件数の減少等により、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、顧客ニーズに応じたワンストップサービス(仕入・販売・賃貸管理・資産運用)の提供による差別化を強化し、競合他社との差別化優位性を維持する方針であります。

 

5.特定人物への依存について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスでは、役員及び幹部社員への情報共有や権限の移譲を進め、創業者である代表取締役社長梶尾祐司に過度に依存しない経営体制の整備を推進しておりますが、同氏は、ベルテックス設立以来、ベルテックスの経営方針、経営戦略、資金調達等、事業活動を展開していくにあたり重要な役割を担ってまいりました。同氏が職務を遂行できなくなるような不測の事態が生じた場合は、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、経営幹部向けの後継者育成等を実施し、特定人物依存リスクの低減に努めております。

 

6.人材の確保・育成について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、様々な経営課題を克服し事業を拡大していくために、優秀な人材を継続的に確保・育成していくことが重要な課題であると認識しております。従って、今後も優秀な人材の中途採用、優秀な学生の新卒採用及び教育・研修制度の充実を図り、ベルテックスの経営理念を理解した社員の育成を行っていく方針であります。

特に取引規模の拡大(取引件数及び仕入件数の確保)においては、人員数とパフォーマンスから構成される販売戸数/人月、仕入戸数/人月を計画策定・進捗管理の指標としていることから、同機能に関わる人材の確保、育成が計画の進捗に直接影響します。このため、ベルテックスの求める人材の確保・育成が想定どおりに進まない場合は、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、ベルテックスはキャリアパスの明確化、社内研修制度の拡充等により、優秀な人材の確保・定着を図っております。

 

7.訴訟の可能性について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、事業運営にあたって法令遵守の徹底及び顧客とのトラブル回避に努めており、現時点においてベルテックスが提起した訴訟が2件係属している他、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす訴訟が提起されている事実はありません。然しながら、ベルテックスが販売した物件における契約不適合責任の追及等、賃貸を管理する物件における管理状況や入退去時の状況に対する顧客からのクレーム等が訴訟に発展する可能性があります。これらの内容及び結果によっては、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、重要事項説明の品質管理強化、顧客クレームの早期把握・対応体制の整備等により、リスクの最小化を図っております。

 

8.情報漏洩のリスクについて

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスが行っている不動産コンサルティングサービス、不動産管理サービスにおいて、事業上の重要情報、顧客・取引先等の機密情報や個人情報等を保有しております。ベルテックスでは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を認証取得するとともに、これらの情報の外部への不正な流出、漏洩を防止するために、社内研修を通じて社員への啓蒙活動を継続的に実施するなどの施策を講じております。さらにデータベースへのアクセス環境、セキュリティシステムの継続的な改善等により、情報管理体制を強化するとともに情報管理の徹底を図っております。しかしながら、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの侵入等により、ベルテックスが保有する機密情報や個人情報等が外部へ流出、漏洩した場合等には、損害賠償請求等が発生するリスクや、信用が失墜するリスクがあり、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、外部専門機関によるセキュリティ診断を定期的に実施し脆弱性の早期特定・対処を行うとともに、インシデント発生時の対応手順を整備し、被害の最小化を図る体制を構築しております。

 

9.システムトラブルについて

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの事業は、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故、外部システムを含むシステムの何らかのトラブル等により、その通信ネットワークが切断された場合には、ベルテックスの事業活動に重大な影響を与える可能性があります。また、不動産流通機構(レインズ)等、ベルテックスが不動産コンサルティングサービスにおいて使用する外部システムがシステムメンテナンスや何らかのトラブル等により使用できなくなった場合には、不動産コンサルティングサービスにおける仕入及び販売活動が滞る可能性があります。

ベルテックスではセキュリティ対策やシステムの安定性の確保に取り組むとともに、社内利用システムにおいて定期的にデータのバックアップを実施しており、システムトラブルによるデータの喪失を極力少なくする運用を行っております。また、不動産流通機構(レインズ)等の外部システムについては予め休止期間等を把握し、事業活動への影響を最小限にするよう努めておりますが、何らかの理由により予期せぬシステムトラブルが発生した場合、または外部システムの休止期間等が長期化した場合には、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、主要システムについての代替手段の整備を行うとともに、定期的なシステム障害対応訓練の実施により復旧時間の短縮を図っております。

 

10.販売用不動産の評価損について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスが保有する販売用不動産については、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号 令和元年7月4日改正分)を適用しております。期末に保有している販売用不動産の取得原価と正味売却価額を比較し、正味売却価額が取得原価を下回っている場合には販売用不動産の評価損を計上することとしております。ベルテックスについては、不動産市況動向を常に確認し事業活動を行っており、動向に合わせた仕入を適切に行うよう努めておりますが、今後、経済情勢や不動産市況の悪化による不動産価格の急激な変動等により、事業計画の遂行に重大な問題が生じ、販売価格の引き下げ等が発生する恐れがあります。また、販売用不動産の滞留期間が長期化した場合等は、期末における正味売却価額が取得原価を下回り、評価損を計上することも予測され、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状況に影響を与える可能性があります。対応策として、個別物件ごとに滞留在庫の早期把握・対処を行うとともに、不動産市況の変化に応じた販売価格の弾力的な見直し及び迅速な在庫処分方針の策定に努めております。

 

11.有利子負債への依存について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、不動産コンサルサービスにおける中古不動産の買取り資金を主に金融機関からの借入金によって調達しております。ベルテックスは、特定の金融機関に依存することなく、個別案件ごとに販売計画の妥当性を分析した上で借入金の調達を行っておりますが、金融機関の融資姿勢や金融情勢の変動によって金利上昇や借入金の調達が困難になることがあり、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。なお、第15期事業年度末の有利子負債依存度は45.9%になります。対応策として、ベルテックスは複数の取引金融機関との良好な関係を維持し、資金調達先の多様化を図っております。また、個別案件の収益性・返済計画の精度向上を通じて、金融機関からの信頼確保に努めております。

 

12.借入金の財務制限条項について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、安定的に資金運用を行うため、金融機関から資金調達を行っておりますが、一部の金融機関との取引について、借入契約に財務制限条項が付されたものがあります。万が一、これらの条件に抵触した場合には、借入金利の上昇や期限の利益の喪失等、ベルテックスの経営成績及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。現状のベルテックス経営成績や財政状態は、係る財務制限条項の要求水準との間に相当のバッファーを確保していること、ベルテックスは財務制限条項の遵守状況を適切に管理し、財務制限条項を安定的に充足するべく業務運営を行っていることから、現状係る財務制限条項抵触リスクは僅少であると認識しております。対応策として、財務数値(純資産・経常利益等)をモニタリングし、条項抵触リスクの早期把握に努めております。また、必要に応じて財務制限条項の緩和交渉等を金融機関と協議する体制を整備しております。

 

13.ストック・オプションの行使による株式価値の希薄化について

(顕在化可能性:高/影響度:小/発生時期:権利行使期間内)

ベルテックスは、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、ストック・オプションを付与しております。これらのストック・オプションが権利行使された場合、ベルテックス株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。ベルテックスは、ストック・オプションの付与が役職員の中長期的な業績向上に対するインセンティブとして機能し、企業価値の向上を通じて既存株主利益の増大に繋がるものと考えており、引き続き適切な条件・数量のもとで制度を運用してまいります。

本書提出日現在におけるストック・オプションによる潜在株式数は789,000株であり、発行済株式総数8,100,000株の10.0%に相当します。なお、2026年5月8日開催の臨時取締役会決議により、2026年6月1日付で株式1株につき3株の株式分割を行っております。

 

14.大株主について

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの代表取締役社長である梶尾祐司は、ベルテックスの大株主であり、本書提出日現在で発行済株式のすべてを所有しております。本売出しによって所有株式の一部を売却する予定ではありますが、引続き大株主となる見込みです。同氏は、ベルテックス設立以来、ベルテックスの代表取締役社長として経営方針、経営戦略、資金調達等、事業活動の推進にあたり重要な役割を担っていることから、代表取締役社長として重要な役割を担うことはベルテックスの事業運営上望ましいと考えております。また、同氏は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求すると共に、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。ベルテックスと致しましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同氏の株式が減少した場合には、ベルテックス株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。また、ベルテックスの経営成績や財政状況に影響を与える可能性があります。

 

15.資産運用型マンション販売について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスが販売する不動産は、資産運用を目的として購入されるものがありますが、一般的に不動産による資産運用(不動産投資)には、入居率の悪化や家賃相場の下落による賃料収入の低下、金利上昇による借入金返済負担の増加等、収支の悪化につながる様々な投資リスクが内在しております。ベルテックスはこれらの投資リスクについて十分な説明を行い、投資目的の顧客に理解していただいた上で売買契約を締結するよう営業社員及びこれをサポートする社員に教育を徹底しております。また、入居者募集や集金代行などの賃貸管理から修繕等の建物管理に至るまで一貫したサービスを提供することで、顧客の長期的かつ安定的な不動産投資を全面的にサポートし、空室の発生や資産価値下落等のリスク低減に努めております。しかしながら、営業社員の説明不足等が原因で投資リスクに対する理解が不十分なまま不動産購入に至ったことにより、顧客からの訴訟等が発生した場合、ベルテックスの信頼が損なわれることにつながり、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、社会情勢や経済情勢の変化により、入居率の悪化や家賃相場の大幅な下落、金融機関の融資姿勢の変化や急激な金利上昇等が発生した場合、顧客の不動産投資に支障をきたす可能性があります。特に金利上昇は、金融機関の融資を利用する顧客に対し、借入金返済負担の増加による収支の悪化をもたらすことから、顧客の購買意欲に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、ベルテックスでは営業社員の重要事項説明に係る定期研修を実施するとともに、契約前の品質管理本部による内容確認を徹底しております。また、物件購入後も賃貸管理サービス等を通じて顧客の投資収益の安定化を継続的に支援することで、顧客満足度の維持・向上を図り、訴訟リスクの低減に努めております。

 

16.契約不適合責任について

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

売買対象不動産について、種類、品質または数量に関して契約の内容に適合しないものがある場合、民法と宅地建物取引業法の規定により売主が買主に対して契約不適合責任を負うことになります。ベルテックスにおいては、販売用不動産の契約前に事業部門と管理部門において、各種法令を確認の上、専門家のレビューを受けた上で契約書に明記し、リスクの低減に努めておりますが、万が一ベルテックスの販売した不動産に当該不適合が確認された場合には、ベルテックスは、売主として契約不適合責任を負うことがあります。その結果、買主より契約解除や損害賠償請求を受け、また、履行の追完のための費用が生じる事により、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、物件取得時における建物状況調査の実施及びリスク評価を徹底するとともに、売買契約書における契約不適合責任の内容・範囲・期間の明確化を図っております。

 

17.開発リスクについて

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは首都圏を中心にマンションの自社ブランド開発事業を行っております。

自社ブランド開発事業は各種開発リスクが伴うことから、法令や市場動向に加えて、現地調査や周辺物件の情報収集、物件情報の信頼性の調査、権利関係の調査、用途地域その他関連法令等の調査等、仕入管理規程に則った調査を行い、各種リスクを検証の上、物件の事業収支計画の妥当性も踏まえ慎重に検討していますが、開発事業1件あたりの金額は大きいことから、開発対象用地の土壌汚染や地中埋蔵物、ゼネコンへの発注後の資材高騰による予算上振れや工事遅延等による収支の悪化から、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。加えて、安全管理について十分配慮をして事業を進めていますが、重大事故や自然災害が発生する可能性があり、その対応に多額の費用が生じた場合、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、ベルテックスは請負契約の締結前に建設コストの精度ある見積りを取得するとともに、資材価格の変動リスクを一定程度ヘッジするための契約条件の検討を行っております。また、工程管理体制を強化し、竣工スケジュールの厳格な管理を実施することで工期遅延リスクの低減を図っております。

 

18.引渡し時期による業績変動について

(顕在化可能性:中/影響度:小/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの不動産コンサルティングサービスでは、マンション等の売買契約成立後、顧客への引渡しをもって売上が計上されます。そのため、四半期毎にベルテックス業績を見た場合、マンションの竣工や引渡しのタイミングにより売上高及び利益が変動するため、ある四半期の業績は必ずしも他の四半期の業績や年次の業績を示唆するものではないことに留意する必要があります。また、天災その他予想し得ない事態による建築工期の遅延等、不測の事態により引渡し時期が期末を越えて遅延した場合には、ベルテックスの業績が変動する可能性があります。対応策として、ベルテックスは引渡しスケジュールを四半期ごとに管理し、遅延リスクが生じた場合には早期にゼネコンとの協議を行い、可能な限り計画どおりの引渡しを実現するよう努めております。

 

19.賃貸管理における空室リスク等について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスはマンションを購入した投資家との賃貸管理契約において、特定賃貸借契約を締結する場合があります。周辺賃料相場の把握や入居者募集施策を積極的に実施していますが、入居率が低下した場合、転貸借契約に基づく入居者賃料が特定賃貸借契約に基づく賃料を上回った場合には、ベルテックスの費用負担が増加し、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、空室発生時には家賃水準の見直しや設備投資等の対応策を速やかに講じる体制を整備しております。また、管理物件の入居率を月次でモニタリングし、空室リスクの早期把握・対処を図っております。

 

20.劣後出資を通じて案件売却時に損失が発生する可能性について

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期なし)

ベルテックスの運営する不動産ファンド「VERFUND」では、投資家保護の観点から、出資持分を優先劣後構造とし、優先部分を保有する投資家は劣後部分を保有する投資家より優先的に配当等を受け取る仕組みを構築しております。想定どおりに収益が生じなかった場合のリスクを、劣後部分を有する投資家(ベルテックス)が劣後出資額を上限として負担することにより、優先部分への配当等の確実性を高めております。

ベルテックスは投資案件毎に総額の約30%を劣後出資として劣後出資しており、投資案件売却時に損失が発生する場合には、劣後出資額を上限としてベルテックスが優先して損失を負担することから、不動産市況次第では売却時に損失が出る可能性があります。対応策として、ベルテックスはVERFUNDへの投資案件選定において、収益性・立地・流動性等を厳格に審査するとともに、市況悪化の兆候が見られた場合には早期に売却方針を検討する体制を整えております。

 

21.不動産ファンド「VERFUND」案件募集時に成立下限額を調達できない場合について

(顕在化可能性:低/影響度:小/発生時期:特定時期なし)

「VERFUND」にて大型案件を募集する際には、案件成立にあたっての下限調達額を設定することがあります。投資家からの応募金額が下限調達額を下回る場合には案件自体が成立せず、案件の不成立が続く場合には投資家からの応募が減少していく可能性があります。また成立下限額を調達できない場合、募集の前提となる不動産の売買契約の条件によっては、売主へ違約金を支払う場合があります。対応策として、ベルテックスは募集開始前に市場調査及び投資家ニーズの把握を行い、調達可能性の見込みを慎重に評価した上で下限調達額を設定しております。

 

22.流通株式比率に関するリスクについて

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは本書提出日現在、東京証券取引所スタンダード市場への上場を予定しておりますが、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は新規上場時において31.7%となる見込みです。今後は、ベルテックスの事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加など、これらを組み合わせて、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、ベルテックス株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりベルテックス株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として、ベルテックスは株主数・流通株式数の増加に向けた積極的なIR活動を実施するとともに、公募増資等の手段を通じて流通株式比率の向上を計画的に推進してまいります。

 

23.配当政策について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識しており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案し、利益還元政策を決定していく方針であります。しかしながら、ベルテックスは、成長過程にあり、現時点では事業の効率化と事業拡大のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指すことが株主に対する最大の利益還元に繋がると考えており、現在のところ配当を実施しておりませんが、2026年11月期の1株当たりの配当金は25円00銭~32円00銭を想定しております。なお、業績動向や経営環境の変化等を踏まえて決定する方針であり、世界経済の急変や災害など、予期せぬ外部要因によって当該配当金は変動する可能性があります。

 

24.SNSを通じた風評被害・情報漏洩リスクについて

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、SNS等インターネット上での情報拡散に伴う風評リスクを重要なリスクとして認識しております。お客様からの苦情等、インターネット上での書き込みにより風評被害が発生等した場合、その正確性にかかわらず、ベルテックスの事業、経営成績、及びブランドイメージ等に影響を及ぼす可能性があります。また、ベルテックスは、顧客に関する機密情報を多数保有しており、SNS等を通じた情報漏洩が生じた場合、競合他社への情報流出、顧客からの損害賠償請求、法的制裁及びベルテックスの社会的信用の著しい低下をもたらす可能性があります。対応策として、ベルテックスはSNS上のネガティブ情報の早期検知体制を構築するとともに、事実に基づく適切な情報発信を迅速に行う広報体制を整備しております。また、従業員に対する周知徹底を継続的に実施し、社内からの意図しない情報漏洩の防止を図っております。

 

事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。ベルテックスは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、ベルテックス株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づき、合理的であるとベルテックスが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) ベルテックスのリスクマネジメント体制

コンプライアンス遵守の観点を含めたリスク管理の全社的推進とリスク管理に必要な情報の共有化を図るため、代表取締役社長が委員長、業務執行取締役、常勤監査役、各部の責任者を委員とするリスク管理・コンプライアンス委員会を設置しております。リスク管理・コンプライアンス委員会は、原則毎月1回以上開催し、予見されるリスク洗い出し、評価、防止柵、発生時の対策やリスク防止策の進捗状況、発生した重大リスクへの対策、その他リスク管理に関する事項について検討及び審議を行い、その結果を取締役会に報告しております。

 

(2) ベルテックスのリスクマネジメント体制の運用状況

リスク管理・コンプライアンス委員会は、毎月1回以上定期的に開催し、リスクの調査、その重要度に応じた各種リスクへの対応策の検討及び決定、対策の実施状況のモニタリング等を行っております。

 

1.経済情勢、金利動向の変動について

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの属する不動産業界は、景気動向、経済情勢、金利動向、地価の動向等及び住宅税制やその他の税制等の影響を受けやすい特性があり、これらの影響から購入者の需要動向が悪化した場合、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。ベルテックスといたしましては、市場動向の観測や不動産市況の悪化時の影響度合いを定期的に調査分析し、必要に応じて販売用不動産の種類、金額等を考慮しながら、当該リスクの影響を最小限にとどめるよう対応に努めております。具体的には、リスク管理・コンプライアンス委員会において金利動向・経済指標を毎月モニタリングするとともに、市況悪化時には新規仕入の抑制や在庫圧縮方針への速やかな切替えを行うことで、損失リスクの最小化を図っております。

 

2.自然的・人為的災害及び治療方法が確立されていない感染症の拡大による影響について

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスが取り扱う不動産は、首都圏が中心となっておりますが、これら地域において、地震・火災・水害等の自然的災害、大規模な事故やテロ等の人為的災害が発生した場合、ベルテックスの所有する不動産が滅失、毀損又は劣化し、販売価格や賃貸収入が著しく減少する可能性があります。なお、これら以外の地域で自然的・人為的災害が発生した場合においても、消費マインドの冷え込みからベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症のような感染症の流行が拡大し長期化した場合、個人消費の動向に影響を及ぼし、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

3.法的規制について

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの属する不動産業界は、「宅地建物取引業法」、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」、「建築基準法」、「都市計画法」、「建物の区分所有等に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「不動産特定共同事業法」、「不動産の表示に関する公正競争規約」、「保険業法」等の法的規制を受けております。ベルテックスでは法改正等については担当部門はもちろんのこと、法務コンプライアンス統括室にて定期的に情報収集を行い、適宜所管部署と連係を図っておりますが、法令違反が発生した場合や、今後これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、ベルテックスの事業活動が制約を受け、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、法務コンプライアンス統括室において法改正情報を集約・分析し、法令変更の都度、関連部署に対して速やかに周知徹底を図っております。また、顧問弁護士との連携のもと、法的リスクの事前チェック体制を構築し、違反リスクの早期発見・予防に努めております。

また、ベルテックスが事業活動を行うに際し、以下に記載の許認可を得ており、現在、許認可が取消となる事由は発生しておりません。しかしながら、将来何らかの理由により、法令違反等の事象が発生し、監督官庁より業務停止や免許の取り消し等の処分を受けた場合には、ベルテックスの事業活動に支障をきたすとともにベルテックスの経営成績や財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

許認可等の名称

許認可番号等/有効期間

規制法

免許取消条項

宅地建物取引業

免許

国土交通大臣免許

(2)第9910号

2026年5月7日から

2031年5月6日まで

宅地建物取引業法

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による免許取得の場合は免許の取消し(宅地建物取引業法第66条)

賃貸住宅管理業

登録

国土交通大臣登録

(1)第366号

2021年7月31日から

2026年7月30日まで※

賃貸住宅の管理業務等の適正化に

関する法律

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による登録の場合は登録の取消し(賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第23条)

マンション管理業

登録

国土交通大臣登録

(2)第34562号

2026年4月20日から

2031年4月19日まで

マンションの管理の適正化の推進に関する法律

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による登録の場合は登録の取消し(マンションの管理の適正化の推進に関する法律第83条)

不動産特定共同

事業 許可

(電子取引業務)

金融庁長官・国土交通

大臣許可第139号

有効期間なし

不動産特定共同

事業法

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による許可取得の場合は許可の取消し(不動産特定共同事業法第36条)

特定建設業

許可

東京都知事許可

第151582号

2023年2月20日から

2028年2月19日まで

建設業法

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による許可取得の場合は許可の取消し(建設業法第29条)

 

※賃貸住宅管理業登録については、2026年5月12日に更新申請書が受理され、現在手続中となります。

 

4.競合リスクについて

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

不動産業界は、事業を行うための許認可取得など新規参入に係る手続きが煩雑ではありますが、大手ハウスメーカーから個人事業主に至るまで大小様々な競合他社が多数存在しております。ベルテックスでは膨大な量の不動産所有者情報、不動産情報を活用し、不動産所有者様からの直接仕入や仲介業者様と多くの接点を持ち、幅広い仕入手法を確保しており、在庫のバリエーションを豊富にし、お客様の選択肢を広げるという観点から、今後も差別化を強化する方針であります。しかしながら、今後、同様のビジネスモデルを有する他社の参入などにより十分な差別化ができなくなり、競争が激化した場合には価格競争や取り扱い件数の減少等により、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、顧客ニーズに応じたワンストップサービス(仕入・販売・賃貸管理・資産運用)の提供による差別化を強化し、競合他社との差別化優位性を維持する方針であります。

 

5.特定人物への依存について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスでは、役員及び幹部社員への情報共有や権限の移譲を進め、創業者である代表取締役社長梶尾祐司に過度に依存しない経営体制の整備を推進しておりますが、同氏は、ベルテックス設立以来、ベルテックスの経営方針、経営戦略、資金調達等、事業活動を展開していくにあたり重要な役割を担ってまいりました。同氏が職務を遂行できなくなるような不測の事態が生じた場合は、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、経営幹部向けの後継者育成等を実施し、特定人物依存リスクの低減に努めております。

 

6.人材の確保・育成について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、様々な経営課題を克服し事業を拡大していくために、優秀な人材を継続的に確保・育成していくことが重要な課題であると認識しております。従って、今後も優秀な人材の中途採用、優秀な学生の新卒採用及び教育・研修制度の充実を図り、ベルテックスの経営理念を理解した社員の育成を行っていく方針であります。

特に取引規模の拡大(取引件数及び仕入件数の確保)においては、人員数とパフォーマンスから構成される販売戸数/人月、仕入戸数/人月を計画策定・進捗管理の指標としていることから、同機能に関わる人材の確保、育成が計画の進捗に直接影響します。このため、ベルテックスの求める人材の確保・育成が想定どおりに進まない場合は、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、ベルテックスはキャリアパスの明確化、社内研修制度の拡充等により、優秀な人材の確保・定着を図っております。

 

7.訴訟の可能性について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、事業運営にあたって法令遵守の徹底及び顧客とのトラブル回避に努めており、現時点においてベルテックスが提起した訴訟が2件係属している他、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす訴訟が提起されている事実はありません。然しながら、ベルテックスが販売した物件における契約不適合責任の追及等、賃貸を管理する物件における管理状況や入退去時の状況に対する顧客からのクレーム等が訴訟に発展する可能性があります。これらの内容及び結果によっては、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、重要事項説明の品質管理強化、顧客クレームの早期把握・対応体制の整備等により、リスクの最小化を図っております。

 

8.情報漏洩のリスクについて

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスが行っている不動産コンサルティングサービス、不動産管理サービスにおいて、事業上の重要情報、顧客・取引先等の機密情報や個人情報等を保有しております。ベルテックスでは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を認証取得するとともに、これらの情報の外部への不正な流出、漏洩を防止するために、社内研修を通じて社員への啓蒙活動を継続的に実施するなどの施策を講じております。さらにデータベースへのアクセス環境、セキュリティシステムの継続的な改善等により、情報管理体制を強化するとともに情報管理の徹底を図っております。しかしながら、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの侵入等により、ベルテックスが保有する機密情報や個人情報等が外部へ流出、漏洩した場合等には、損害賠償請求等が発生するリスクや、信用が失墜するリスクがあり、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、外部専門機関によるセキュリティ診断を定期的に実施し脆弱性の早期特定・対処を行うとともに、インシデント発生時の対応手順を整備し、被害の最小化を図る体制を構築しております。

 

9.システムトラブルについて

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの事業は、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故、外部システムを含むシステムの何らかのトラブル等により、その通信ネットワークが切断された場合には、ベルテックスの事業活動に重大な影響を与える可能性があります。また、不動産流通機構(レインズ)等、ベルテックスが不動産コンサルティングサービスにおいて使用する外部システムがシステムメンテナンスや何らかのトラブル等により使用できなくなった場合には、不動産コンサルティングサービスにおける仕入及び販売活動が滞る可能性があります。

ベルテックスではセキュリティ対策やシステムの安定性の確保に取り組むとともに、社内利用システムにおいて定期的にデータのバックアップを実施しており、システムトラブルによるデータの喪失を極力少なくする運用を行っております。また、不動産流通機構(レインズ)等の外部システムについては予め休止期間等を把握し、事業活動への影響を最小限にするよう努めておりますが、何らかの理由により予期せぬシステムトラブルが発生した場合、または外部システムの休止期間等が長期化した場合には、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、主要システムについての代替手段の整備を行うとともに、定期的なシステム障害対応訓練の実施により復旧時間の短縮を図っております。

 

10.販売用不動産の評価損について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスが保有する販売用不動産については、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号 令和元年7月4日改正分)を適用しております。期末に保有している販売用不動産の取得原価と正味売却価額を比較し、正味売却価額が取得原価を下回っている場合には販売用不動産の評価損を計上することとしております。ベルテックスについては、不動産市況動向を常に確認し事業活動を行っており、動向に合わせた仕入を適切に行うよう努めておりますが、今後、経済情勢や不動産市況の悪化による不動産価格の急激な変動等により、事業計画の遂行に重大な問題が生じ、販売価格の引き下げ等が発生する恐れがあります。また、販売用不動産の滞留期間が長期化した場合等は、期末における正味売却価額が取得原価を下回り、評価損を計上することも予測され、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状況に影響を与える可能性があります。対応策として、個別物件ごとに滞留在庫の早期把握・対処を行うとともに、不動産市況の変化に応じた販売価格の弾力的な見直し及び迅速な在庫処分方針の策定に努めております。

 

11.有利子負債への依存について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、不動産コンサルサービスにおける中古不動産の買取り資金を主に金融機関からの借入金によって調達しております。ベルテックスは、特定の金融機関に依存することなく、個別案件ごとに販売計画の妥当性を分析した上で借入金の調達を行っておりますが、金融機関の融資姿勢や金融情勢の変動によって金利上昇や借入金の調達が困難になることがあり、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。なお、第15期事業年度末の有利子負債依存度は45.9%になります。対応策として、ベルテックスは複数の取引金融機関との良好な関係を維持し、資金調達先の多様化を図っております。また、個別案件の収益性・返済計画の精度向上を通じて、金融機関からの信頼確保に努めております。

 

12.借入金の財務制限条項について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、安定的に資金運用を行うため、金融機関から資金調達を行っておりますが、一部の金融機関との取引について、借入契約に財務制限条項が付されたものがあります。万が一、これらの条件に抵触した場合には、借入金利の上昇や期限の利益の喪失等、ベルテックスの経営成績及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。現状のベルテックス経営成績や財政状態は、係る財務制限条項の要求水準との間に相当のバッファーを確保していること、ベルテックスは財務制限条項の遵守状況を適切に管理し、財務制限条項を安定的に充足するべく業務運営を行っていることから、現状係る財務制限条項抵触リスクは僅少であると認識しております。対応策として、財務数値(純資産・経常利益等)をモニタリングし、条項抵触リスクの早期把握に努めております。また、必要に応じて財務制限条項の緩和交渉等を金融機関と協議する体制を整備しております。

 

13.ストック・オプションの行使による株式価値の希薄化について

(顕在化可能性:高/影響度:小/発生時期:権利行使期間内)

ベルテックスは、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、ストック・オプションを付与しております。これらのストック・オプションが権利行使された場合、ベルテックス株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。ベルテックスは、ストック・オプションの付与が役職員の中長期的な業績向上に対するインセンティブとして機能し、企業価値の向上を通じて既存株主利益の増大に繋がるものと考えており、引き続き適切な条件・数量のもとで制度を運用してまいります。

本書提出日現在におけるストック・オプションによる潜在株式数は789,000株であり、発行済株式総数8,100,000株の10.0%に相当します。なお、2026年5月8日開催の臨時取締役会決議により、2026年6月1日付で株式1株につき3株の株式分割を行っております。

 

14.大株主について

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの代表取締役社長である梶尾祐司は、ベルテックスの大株主であり、本書提出日現在で発行済株式のすべてを所有しております。本売出しによって所有株式の一部を売却する予定ではありますが、引続き大株主となる見込みです。同氏は、ベルテックス設立以来、ベルテックスの代表取締役社長として経営方針、経営戦略、資金調達等、事業活動の推進にあたり重要な役割を担っていることから、代表取締役社長として重要な役割を担うことはベルテックスの事業運営上望ましいと考えております。また、同氏は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求すると共に、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。ベルテックスと致しましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同氏の株式が減少した場合には、ベルテックス株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。また、ベルテックスの経営成績や財政状況に影響を与える可能性があります。

 

15.資産運用型マンション販売について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスが販売する不動産は、資産運用を目的として購入されるものがありますが、一般的に不動産による資産運用(不動産投資)には、入居率の悪化や家賃相場の下落による賃料収入の低下、金利上昇による借入金返済負担の増加等、収支の悪化につながる様々な投資リスクが内在しております。ベルテックスはこれらの投資リスクについて十分な説明を行い、投資目的の顧客に理解していただいた上で売買契約を締結するよう営業社員及びこれをサポートする社員に教育を徹底しております。また、入居者募集や集金代行などの賃貸管理から修繕等の建物管理に至るまで一貫したサービスを提供することで、顧客の長期的かつ安定的な不動産投資を全面的にサポートし、空室の発生や資産価値下落等のリスク低減に努めております。しかしながら、営業社員の説明不足等が原因で投資リスクに対する理解が不十分なまま不動産購入に至ったことにより、顧客からの訴訟等が発生した場合、ベルテックスの信頼が損なわれることにつながり、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、社会情勢や経済情勢の変化により、入居率の悪化や家賃相場の大幅な下落、金融機関の融資姿勢の変化や急激な金利上昇等が発生した場合、顧客の不動産投資に支障をきたす可能性があります。特に金利上昇は、金融機関の融資を利用する顧客に対し、借入金返済負担の増加による収支の悪化をもたらすことから、顧客の購買意欲に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、ベルテックスでは営業社員の重要事項説明に係る定期研修を実施するとともに、契約前の品質管理本部による内容確認を徹底しております。また、物件購入後も賃貸管理サービス等を通じて顧客の投資収益の安定化を継続的に支援することで、顧客満足度の維持・向上を図り、訴訟リスクの低減に努めております。

 

16.契約不適合責任について

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

売買対象不動産について、種類、品質または数量に関して契約の内容に適合しないものがある場合、民法と宅地建物取引業法の規定により売主が買主に対して契約不適合責任を負うことになります。ベルテックスにおいては、販売用不動産の契約前に事業部門と管理部門において、各種法令を確認の上、専門家のレビューを受けた上で契約書に明記し、リスクの低減に努めておりますが、万が一ベルテックスの販売した不動産に当該不適合が確認された場合には、ベルテックスは、売主として契約不適合責任を負うことがあります。その結果、買主より契約解除や損害賠償請求を受け、また、履行の追完のための費用が生じる事により、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、物件取得時における建物状況調査の実施及びリスク評価を徹底するとともに、売買契約書における契約不適合責任の内容・範囲・期間の明確化を図っております。

 

17.開発リスクについて

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは首都圏を中心にマンションの自社ブランド開発事業を行っております。

自社ブランド開発事業は各種開発リスクが伴うことから、法令や市場動向に加えて、現地調査や周辺物件の情報収集、物件情報の信頼性の調査、権利関係の調査、用途地域その他関連法令等の調査等、仕入管理規程に則った調査を行い、各種リスクを検証の上、物件の事業収支計画の妥当性も踏まえ慎重に検討していますが、開発事業1件あたりの金額は大きいことから、開発対象用地の土壌汚染や地中埋蔵物、ゼネコンへの発注後の資材高騰による予算上振れや工事遅延等による収支の悪化から、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。加えて、安全管理について十分配慮をして事業を進めていますが、重大事故や自然災害が発生する可能性があり、その対応に多額の費用が生じた場合、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、ベルテックスは請負契約の締結前に建設コストの精度ある見積りを取得するとともに、資材価格の変動リスクを一定程度ヘッジするための契約条件の検討を行っております。また、工程管理体制を強化し、竣工スケジュールの厳格な管理を実施することで工期遅延リスクの低減を図っております。

 

18.引渡し時期による業績変動について

(顕在化可能性:中/影響度:小/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの不動産コンサルティングサービスでは、マンション等の売買契約成立後、顧客への引渡しをもって売上が計上されます。そのため、四半期毎にベルテックス業績を見た場合、マンションの竣工や引渡しのタイミングにより売上高及び利益が変動するため、ある四半期の業績は必ずしも他の四半期の業績や年次の業績を示唆するものではないことに留意する必要があります。また、天災その他予想し得ない事態による建築工期の遅延等、不測の事態により引渡し時期が期末を越えて遅延した場合には、ベルテックスの業績が変動する可能性があります。対応策として、ベルテックスは引渡しスケジュールを四半期ごとに管理し、遅延リスクが生じた場合には早期にゼネコンとの協議を行い、可能な限り計画どおりの引渡しを実現するよう努めております。

 

19.賃貸管理における空室リスク等について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスはマンションを購入した投資家との賃貸管理契約において、特定賃貸借契約を締結する場合があります。周辺賃料相場の把握や入居者募集施策を積極的に実施していますが、入居率が低下した場合、転貸借契約に基づく入居者賃料が特定賃貸借契約に基づく賃料を上回った場合には、ベルテックスの費用負担が増加し、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、空室発生時には家賃水準の見直しや設備投資等の対応策を速やかに講じる体制を整備しております。また、管理物件の入居率を月次でモニタリングし、空室リスクの早期把握・対処を図っております。

 

20.劣後出資を通じて案件売却時に損失が発生する可能性について

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期なし)

ベルテックスの運営する不動産ファンド「VERFUND」では、投資家保護の観点から、出資持分を優先劣後構造とし、優先部分を保有する投資家は劣後部分を保有する投資家より優先的に配当等を受け取る仕組みを構築しております。想定どおりに収益が生じなかった場合のリスクを、劣後部分を有する投資家(ベルテックス)が劣後出資額を上限として負担することにより、優先部分への配当等の確実性を高めております。

ベルテックスは投資案件毎に総額の約30%を劣後出資として劣後出資しており、投資案件売却時に損失が発生する場合には、劣後出資額を上限としてベルテックスが優先して損失を負担することから、不動産市況次第では売却時に損失が出る可能性があります。対応策として、ベルテックスはVERFUNDへの投資案件選定において、収益性・立地・流動性等を厳格に審査するとともに、市況悪化の兆候が見られた場合には早期に売却方針を検討する体制を整えております。

 

21.不動産ファンド「VERFUND」案件募集時に成立下限額を調達できない場合について

(顕在化可能性:低/影響度:小/発生時期:特定時期なし)

「VERFUND」にて大型案件を募集する際には、案件成立にあたっての下限調達額を設定することがあります。投資家からの応募金額が下限調達額を下回る場合には案件自体が成立せず、案件の不成立が続く場合には投資家からの応募が減少していく可能性があります。また成立下限額を調達できない場合、募集の前提となる不動産の売買契約の条件によっては、売主へ違約金を支払う場合があります。対応策として、ベルテックスは募集開始前に市場調査及び投資家ニーズの把握を行い、調達可能性の見込みを慎重に評価した上で下限調達額を設定しております。

 

22.流通株式比率に関するリスクについて

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは本書提出日現在、東京証券取引所スタンダード市場への上場を予定しておりますが、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は新規上場時において31.7%となる見込みです。今後は、ベルテックスの事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加など、これらを組み合わせて、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、ベルテックス株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりベルテックス株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として、ベルテックスは株主数・流通株式数の増加に向けた積極的なIR活動を実施するとともに、公募増資等の手段を通じて流通株式比率の向上を計画的に推進してまいります。

 

23.配当政策について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識しており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案し、利益還元政策を決定していく方針であります。しかしながら、ベルテックスは、成長過程にあり、現時点では事業の効率化と事業拡大のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指すことが株主に対する最大の利益還元に繋がると考えており、現在のところ配当を実施しておりませんが、2026年11月期の1株当たりの配当金は25円00銭~32円00銭を想定しております。なお、業績動向や経営環境の変化等を踏まえて決定する方針であり、世界経済の急変や災害など、予期せぬ外部要因によって当該配当金は変動する可能性があります。

 

24.SNSを通じた風評被害・情報漏洩リスクについて

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、SNS等インターネット上での情報拡散に伴う風評リスクを重要なリスクとして認識しております。お客様からの苦情等、インターネット上での書き込みにより風評被害が発生等した場合、その正確性にかかわらず、ベルテックスの事業、経営成績、及びブランドイメージ等に影響を及ぼす可能性があります。また、ベルテックスは、顧客に関する機密情報を多数保有しており、SNS等を通じた情報漏洩が生じた場合、競合他社への情報流出、顧客からの損害賠償請求、法的制裁及びベルテックスの社会的信用の著しい低下をもたらす可能性があります。対応策として、ベルテックスはSNS上のネガティブ情報の早期検知体制を構築するとともに、事実に基づく適切な情報発信を迅速に行う広報体制を整備しております。また、従業員に対する周知徹底を継続的に実施し、社内からの意図しない情報漏洩の防止を図っております。

 

事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。ベルテックスは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、ベルテックス株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づき、合理的であるとベルテックスが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) ベルテックスのリスクマネジメント体制

コンプライアンス遵守の観点を含めたリスク管理の全社的推進とリスク管理に必要な情報の共有化を図るため、代表取締役社長が委員長、業務執行取締役、常勤監査役、各部の責任者を委員とするリスク管理・コンプライアンス委員会を設置しております。リスク管理・コンプライアンス委員会は、原則毎月1回以上開催し、予見されるリスク洗い出し、評価、防止柵、発生時の対策やリスク防止策の進捗状況、発生した重大リスクへの対策、その他リスク管理に関する事項について検討及び審議を行い、その結果を取締役会に報告しております。

 

(2) ベルテックスのリスクマネジメント体制の運用状況

リスク管理・コンプライアンス委員会は、毎月1回以上定期的に開催し、リスクの調査、その重要度に応じた各種リスクへの対応策の検討及び決定、対策の実施状況のモニタリング等を行っております。

 

1.経済情勢、金利動向の変動について

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの属する不動産業界は、景気動向、経済情勢、金利動向、地価の動向等及び住宅税制やその他の税制等の影響を受けやすい特性があり、これらの影響から購入者の需要動向が悪化した場合、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。ベルテックスといたしましては、市場動向の観測や不動産市況の悪化時の影響度合いを定期的に調査分析し、必要に応じて販売用不動産の種類、金額等を考慮しながら、当該リスクの影響を最小限にとどめるよう対応に努めております。具体的には、リスク管理・コンプライアンス委員会において金利動向・経済指標を毎月モニタリングするとともに、市況悪化時には新規仕入の抑制や在庫圧縮方針への速やかな切替えを行うことで、損失リスクの最小化を図っております。

 

2.自然的・人為的災害及び治療方法が確立されていない感染症の拡大による影響について

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスが取り扱う不動産は、首都圏が中心となっておりますが、これら地域において、地震・火災・水害等の自然的災害、大規模な事故やテロ等の人為的災害が発生した場合、ベルテックスの所有する不動産が滅失、毀損又は劣化し、販売価格や賃貸収入が著しく減少する可能性があります。なお、これら以外の地域で自然的・人為的災害が発生した場合においても、消費マインドの冷え込みからベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症のような感染症の流行が拡大し長期化した場合、個人消費の動向に影響を及ぼし、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

3.法的規制について

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの属する不動産業界は、「宅地建物取引業法」、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」、「建築基準法」、「都市計画法」、「建物の区分所有等に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「不動産特定共同事業法」、「不動産の表示に関する公正競争規約」、「保険業法」等の法的規制を受けております。ベルテックスでは法改正等については担当部門はもちろんのこと、法務コンプライアンス統括室にて定期的に情報収集を行い、適宜所管部署と連係を図っておりますが、法令違反が発生した場合や、今後これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、ベルテックスの事業活動が制約を受け、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、法務コンプライアンス統括室において法改正情報を集約・分析し、法令変更の都度、関連部署に対して速やかに周知徹底を図っております。また、顧問弁護士との連携のもと、法的リスクの事前チェック体制を構築し、違反リスクの早期発見・予防に努めております。

また、ベルテックスが事業活動を行うに際し、以下に記載の許認可を得ており、現在、許認可が取消となる事由は発生しておりません。しかしながら、将来何らかの理由により、法令違反等の事象が発生し、監督官庁より業務停止や免許の取り消し等の処分を受けた場合には、ベルテックスの事業活動に支障をきたすとともにベルテックスの経営成績や財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

許認可等の名称

許認可番号等/有効期間

規制法

免許取消条項

宅地建物取引業

免許

国土交通大臣免許

(2)第9910号

2026年5月7日から

2031年5月6日まで

宅地建物取引業法

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による免許取得の場合は免許の取消し(宅地建物取引業法第66条)

賃貸住宅管理業

登録

国土交通大臣登録

(1)第366号

2021年7月31日から

2026年7月30日まで※

賃貸住宅の管理業務等の適正化に

関する法律

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による登録の場合は登録の取消し(賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第23条)

マンション管理業

登録

国土交通大臣登録

(2)第34562号

2026年4月20日から

2031年4月19日まで

マンションの管理の適正化の推進に関する法律

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による登録の場合は登録の取消し(マンションの管理の適正化の推進に関する法律第83条)

不動産特定共同

事業 許可

(電子取引業務)

金融庁長官・国土交通

大臣許可第139号

有効期間なし

不動産特定共同

事業法

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による許可取得の場合は許可の取消し(不動産特定共同事業法第36条)

特定建設業

許可

東京都知事許可

第151582号

2023年2月20日から

2028年2月19日まで

建設業法

役員や法人としての欠格条項に該当する場合や不正な手段による許可取得の場合は許可の取消し(建設業法第29条)

 

※賃貸住宅管理業登録については、2026年5月12日に更新申請書が受理され、現在手続中となります。

 

4.競合リスクについて

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

不動産業界は、事業を行うための許認可取得など新規参入に係る手続きが煩雑ではありますが、大手ハウスメーカーから個人事業主に至るまで大小様々な競合他社が多数存在しております。ベルテックスでは膨大な量の不動産所有者情報、不動産情報を活用し、不動産所有者様からの直接仕入や仲介業者様と多くの接点を持ち、幅広い仕入手法を確保しており、在庫のバリエーションを豊富にし、お客様の選択肢を広げるという観点から、今後も差別化を強化する方針であります。しかしながら、今後、同様のビジネスモデルを有する他社の参入などにより十分な差別化ができなくなり、競争が激化した場合には価格競争や取り扱い件数の減少等により、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、顧客ニーズに応じたワンストップサービス(仕入・販売・賃貸管理・資産運用)の提供による差別化を強化し、競合他社との差別化優位性を維持する方針であります。

 

5.特定人物への依存について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスでは、役員及び幹部社員への情報共有や権限の移譲を進め、創業者である代表取締役社長梶尾祐司に過度に依存しない経営体制の整備を推進しておりますが、同氏は、ベルテックス設立以来、ベルテックスの経営方針、経営戦略、資金調達等、事業活動を展開していくにあたり重要な役割を担ってまいりました。同氏が職務を遂行できなくなるような不測の事態が生じた場合は、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、経営幹部向けの後継者育成等を実施し、特定人物依存リスクの低減に努めております。

 

6.人材の確保・育成について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、様々な経営課題を克服し事業を拡大していくために、優秀な人材を継続的に確保・育成していくことが重要な課題であると認識しております。従って、今後も優秀な人材の中途採用、優秀な学生の新卒採用及び教育・研修制度の充実を図り、ベルテックスの経営理念を理解した社員の育成を行っていく方針であります。

特に取引規模の拡大(取引件数及び仕入件数の確保)においては、人員数とパフォーマンスから構成される販売戸数/人月、仕入戸数/人月を計画策定・進捗管理の指標としていることから、同機能に関わる人材の確保、育成が計画の進捗に直接影響します。このため、ベルテックスの求める人材の確保・育成が想定どおりに進まない場合は、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、ベルテックスはキャリアパスの明確化、社内研修制度の拡充等により、優秀な人材の確保・定着を図っております。

 

7.訴訟の可能性について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、事業運営にあたって法令遵守の徹底及び顧客とのトラブル回避に努めており、現時点においてベルテックスが提起した訴訟が2件係属している他、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす訴訟が提起されている事実はありません。然しながら、ベルテックスが販売した物件における契約不適合責任の追及等、賃貸を管理する物件における管理状況や入退去時の状況に対する顧客からのクレーム等が訴訟に発展する可能性があります。これらの内容及び結果によっては、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、重要事項説明の品質管理強化、顧客クレームの早期把握・対応体制の整備等により、リスクの最小化を図っております。

 

8.情報漏洩のリスクについて

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスが行っている不動産コンサルティングサービス、不動産管理サービスにおいて、事業上の重要情報、顧客・取引先等の機密情報や個人情報等を保有しております。ベルテックスでは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を認証取得するとともに、これらの情報の外部への不正な流出、漏洩を防止するために、社内研修を通じて社員への啓蒙活動を継続的に実施するなどの施策を講じております。さらにデータベースへのアクセス環境、セキュリティシステムの継続的な改善等により、情報管理体制を強化するとともに情報管理の徹底を図っております。しかしながら、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの侵入等により、ベルテックスが保有する機密情報や個人情報等が外部へ流出、漏洩した場合等には、損害賠償請求等が発生するリスクや、信用が失墜するリスクがあり、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、外部専門機関によるセキュリティ診断を定期的に実施し脆弱性の早期特定・対処を行うとともに、インシデント発生時の対応手順を整備し、被害の最小化を図る体制を構築しております。

 

9.システムトラブルについて

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの事業は、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故、外部システムを含むシステムの何らかのトラブル等により、その通信ネットワークが切断された場合には、ベルテックスの事業活動に重大な影響を与える可能性があります。また、不動産流通機構(レインズ)等、ベルテックスが不動産コンサルティングサービスにおいて使用する外部システムがシステムメンテナンスや何らかのトラブル等により使用できなくなった場合には、不動産コンサルティングサービスにおける仕入及び販売活動が滞る可能性があります。

ベルテックスではセキュリティ対策やシステムの安定性の確保に取り組むとともに、社内利用システムにおいて定期的にデータのバックアップを実施しており、システムトラブルによるデータの喪失を極力少なくする運用を行っております。また、不動産流通機構(レインズ)等の外部システムについては予め休止期間等を把握し、事業活動への影響を最小限にするよう努めておりますが、何らかの理由により予期せぬシステムトラブルが発生した場合、または外部システムの休止期間等が長期化した場合には、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、主要システムについての代替手段の整備を行うとともに、定期的なシステム障害対応訓練の実施により復旧時間の短縮を図っております。

 

10.販売用不動産の評価損について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスが保有する販売用不動産については、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号 令和元年7月4日改正分)を適用しております。期末に保有している販売用不動産の取得原価と正味売却価額を比較し、正味売却価額が取得原価を下回っている場合には販売用不動産の評価損を計上することとしております。ベルテックスについては、不動産市況動向を常に確認し事業活動を行っており、動向に合わせた仕入を適切に行うよう努めておりますが、今後、経済情勢や不動産市況の悪化による不動産価格の急激な変動等により、事業計画の遂行に重大な問題が生じ、販売価格の引き下げ等が発生する恐れがあります。また、販売用不動産の滞留期間が長期化した場合等は、期末における正味売却価額が取得原価を下回り、評価損を計上することも予測され、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状況に影響を与える可能性があります。対応策として、個別物件ごとに滞留在庫の早期把握・対処を行うとともに、不動産市況の変化に応じた販売価格の弾力的な見直し及び迅速な在庫処分方針の策定に努めております。

 

11.有利子負債への依存について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、不動産コンサルサービスにおける中古不動産の買取り資金を主に金融機関からの借入金によって調達しております。ベルテックスは、特定の金融機関に依存することなく、個別案件ごとに販売計画の妥当性を分析した上で借入金の調達を行っておりますが、金融機関の融資姿勢や金融情勢の変動によって金利上昇や借入金の調達が困難になることがあり、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。なお、第15期事業年度末の有利子負債依存度は45.9%になります。対応策として、ベルテックスは複数の取引金融機関との良好な関係を維持し、資金調達先の多様化を図っております。また、個別案件の収益性・返済計画の精度向上を通じて、金融機関からの信頼確保に努めております。

 

12.借入金の財務制限条項について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、安定的に資金運用を行うため、金融機関から資金調達を行っておりますが、一部の金融機関との取引について、借入契約に財務制限条項が付されたものがあります。万が一、これらの条件に抵触した場合には、借入金利の上昇や期限の利益の喪失等、ベルテックスの経営成績及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。現状のベルテックス経営成績や財政状態は、係る財務制限条項の要求水準との間に相当のバッファーを確保していること、ベルテックスは財務制限条項の遵守状況を適切に管理し、財務制限条項を安定的に充足するべく業務運営を行っていることから、現状係る財務制限条項抵触リスクは僅少であると認識しております。対応策として、財務数値(純資産・経常利益等)をモニタリングし、条項抵触リスクの早期把握に努めております。また、必要に応じて財務制限条項の緩和交渉等を金融機関と協議する体制を整備しております。

 

13.ストック・オプションの行使による株式価値の希薄化について

(顕在化可能性:高/影響度:小/発生時期:権利行使期間内)

ベルテックスは、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、ストック・オプションを付与しております。これらのストック・オプションが権利行使された場合、ベルテックス株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。ベルテックスは、ストック・オプションの付与が役職員の中長期的な業績向上に対するインセンティブとして機能し、企業価値の向上を通じて既存株主利益の増大に繋がるものと考えており、引き続き適切な条件・数量のもとで制度を運用してまいります。

本書提出日現在におけるストック・オプションによる潜在株式数は789,000株であり、発行済株式総数8,100,000株の10.0%に相当します。なお、2026年5月8日開催の臨時取締役会決議により、2026年6月1日付で株式1株につき3株の株式分割を行っております。

 

14.大株主について

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの代表取締役社長である梶尾祐司は、ベルテックスの大株主であり、本書提出日現在で発行済株式のすべてを所有しております。本売出しによって所有株式の一部を売却する予定ではありますが、引続き大株主となる見込みです。同氏は、ベルテックス設立以来、ベルテックスの代表取締役社長として経営方針、経営戦略、資金調達等、事業活動の推進にあたり重要な役割を担っていることから、代表取締役社長として重要な役割を担うことはベルテックスの事業運営上望ましいと考えております。また、同氏は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求すると共に、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。ベルテックスと致しましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同氏の株式が減少した場合には、ベルテックス株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。また、ベルテックスの経営成績や財政状況に影響を与える可能性があります。

 

15.資産運用型マンション販売について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスが販売する不動産は、資産運用を目的として購入されるものがありますが、一般的に不動産による資産運用(不動産投資)には、入居率の悪化や家賃相場の下落による賃料収入の低下、金利上昇による借入金返済負担の増加等、収支の悪化につながる様々な投資リスクが内在しております。ベルテックスはこれらの投資リスクについて十分な説明を行い、投資目的の顧客に理解していただいた上で売買契約を締結するよう営業社員及びこれをサポートする社員に教育を徹底しております。また、入居者募集や集金代行などの賃貸管理から修繕等の建物管理に至るまで一貫したサービスを提供することで、顧客の長期的かつ安定的な不動産投資を全面的にサポートし、空室の発生や資産価値下落等のリスク低減に努めております。しかしながら、営業社員の説明不足等が原因で投資リスクに対する理解が不十分なまま不動産購入に至ったことにより、顧客からの訴訟等が発生した場合、ベルテックスの信頼が損なわれることにつながり、その結果、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、社会情勢や経済情勢の変化により、入居率の悪化や家賃相場の大幅な下落、金融機関の融資姿勢の変化や急激な金利上昇等が発生した場合、顧客の不動産投資に支障をきたす可能性があります。特に金利上昇は、金融機関の融資を利用する顧客に対し、借入金返済負担の増加による収支の悪化をもたらすことから、顧客の購買意欲に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、ベルテックスでは営業社員の重要事項説明に係る定期研修を実施するとともに、契約前の品質管理本部による内容確認を徹底しております。また、物件購入後も賃貸管理サービス等を通じて顧客の投資収益の安定化を継続的に支援することで、顧客満足度の維持・向上を図り、訴訟リスクの低減に努めております。

 

16.契約不適合責任について

(顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期無し)

売買対象不動産について、種類、品質または数量に関して契約の内容に適合しないものがある場合、民法と宅地建物取引業法の規定により売主が買主に対して契約不適合責任を負うことになります。ベルテックスにおいては、販売用不動産の契約前に事業部門と管理部門において、各種法令を確認の上、専門家のレビューを受けた上で契約書に明記し、リスクの低減に努めておりますが、万が一ベルテックスの販売した不動産に当該不適合が確認された場合には、ベルテックスは、売主として契約不適合責任を負うことがあります。その結果、買主より契約解除や損害賠償請求を受け、また、履行の追完のための費用が生じる事により、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、物件取得時における建物状況調査の実施及びリスク評価を徹底するとともに、売買契約書における契約不適合責任の内容・範囲・期間の明確化を図っております。

 

17.開発リスクについて

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは首都圏を中心にマンションの自社ブランド開発事業を行っております。

自社ブランド開発事業は各種開発リスクが伴うことから、法令や市場動向に加えて、現地調査や周辺物件の情報収集、物件情報の信頼性の調査、権利関係の調査、用途地域その他関連法令等の調査等、仕入管理規程に則った調査を行い、各種リスクを検証の上、物件の事業収支計画の妥当性も踏まえ慎重に検討していますが、開発事業1件あたりの金額は大きいことから、開発対象用地の土壌汚染や地中埋蔵物、ゼネコンへの発注後の資材高騰による予算上振れや工事遅延等による収支の悪化から、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。加えて、安全管理について十分配慮をして事業を進めていますが、重大事故や自然災害が発生する可能性があり、その対応に多額の費用が生じた場合、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、ベルテックスは請負契約の締結前に建設コストの精度ある見積りを取得するとともに、資材価格の変動リスクを一定程度ヘッジするための契約条件の検討を行っております。また、工程管理体制を強化し、竣工スケジュールの厳格な管理を実施することで工期遅延リスクの低減を図っております。

 

18.引渡し時期による業績変動について

(顕在化可能性:中/影響度:小/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスの不動産コンサルティングサービスでは、マンション等の売買契約成立後、顧客への引渡しをもって売上が計上されます。そのため、四半期毎にベルテックス業績を見た場合、マンションの竣工や引渡しのタイミングにより売上高及び利益が変動するため、ある四半期の業績は必ずしも他の四半期の業績や年次の業績を示唆するものではないことに留意する必要があります。また、天災その他予想し得ない事態による建築工期の遅延等、不測の事態により引渡し時期が期末を越えて遅延した場合には、ベルテックスの業績が変動する可能性があります。対応策として、ベルテックスは引渡しスケジュールを四半期ごとに管理し、遅延リスクが生じた場合には早期にゼネコンとの協議を行い、可能な限り計画どおりの引渡しを実現するよう努めております。

 

19.賃貸管理における空室リスク等について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスはマンションを購入した投資家との賃貸管理契約において、特定賃貸借契約を締結する場合があります。周辺賃料相場の把握や入居者募集施策を積極的に実施していますが、入居率が低下した場合、転貸借契約に基づく入居者賃料が特定賃貸借契約に基づく賃料を上回った場合には、ベルテックスの費用負担が増加し、ベルテックスの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。対応策として、空室発生時には家賃水準の見直しや設備投資等の対応策を速やかに講じる体制を整備しております。また、管理物件の入居率を月次でモニタリングし、空室リスクの早期把握・対処を図っております。

 

20.劣後出資を通じて案件売却時に損失が発生する可能性について

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期なし)

ベルテックスの運営する不動産ファンド「VERFUND」では、投資家保護の観点から、出資持分を優先劣後構造とし、優先部分を保有する投資家は劣後部分を保有する投資家より優先的に配当等を受け取る仕組みを構築しております。想定どおりに収益が生じなかった場合のリスクを、劣後部分を有する投資家(ベルテックス)が劣後出資額を上限として負担することにより、優先部分への配当等の確実性を高めております。

ベルテックスは投資案件毎に総額の約30%を劣後出資として劣後出資しており、投資案件売却時に損失が発生する場合には、劣後出資額を上限としてベルテックスが優先して損失を負担することから、不動産市況次第では売却時に損失が出る可能性があります。対応策として、ベルテックスはVERFUNDへの投資案件選定において、収益性・立地・流動性等を厳格に審査するとともに、市況悪化の兆候が見られた場合には早期に売却方針を検討する体制を整えております。

 

21.不動産ファンド「VERFUND」案件募集時に成立下限額を調達できない場合について

(顕在化可能性:低/影響度:小/発生時期:特定時期なし)

「VERFUND」にて大型案件を募集する際には、案件成立にあたっての下限調達額を設定することがあります。投資家からの応募金額が下限調達額を下回る場合には案件自体が成立せず、案件の不成立が続く場合には投資家からの応募が減少していく可能性があります。また成立下限額を調達できない場合、募集の前提となる不動産の売買契約の条件によっては、売主へ違約金を支払う場合があります。対応策として、ベルテックスは募集開始前に市場調査及び投資家ニーズの把握を行い、調達可能性の見込みを慎重に評価した上で下限調達額を設定しております。

 

22.流通株式比率に関するリスクについて

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは本書提出日現在、東京証券取引所スタンダード市場への上場を予定しておりますが、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は新規上場時において31.7%となる見込みです。今後は、ベルテックスの事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加など、これらを組み合わせて、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、ベルテックス株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりベルテックス株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として、ベルテックスは株主数・流通株式数の増加に向けた積極的なIR活動を実施するとともに、公募増資等の手段を通じて流通株式比率の向上を計画的に推進してまいります。

 

23.配当政策について

(顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識しており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案し、利益還元政策を決定していく方針であります。しかしながら、ベルテックスは、成長過程にあり、現時点では事業の効率化と事業拡大のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指すことが株主に対する最大の利益還元に繋がると考えており、現在のところ配当を実施しておりませんが、2026年11月期の1株当たりの配当金は25円00銭~32円00銭を想定しております。なお、業績動向や経営環境の変化等を踏まえて決定する方針であり、世界経済の急変や災害など、予期せぬ外部要因によって当該配当金は変動する可能性があります。

 

24.SNSを通じた風評被害・情報漏洩リスクについて

(顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期無し)

ベルテックスは、SNS等インターネット上での情報拡散に伴う風評リスクを重要なリスクとして認識しております。お客様からの苦情等、インターネット上での書き込みにより風評被害が発生等した場合、その正確性にかかわらず、ベルテックスの事業、経営成績、及びブランドイメージ等に影響を及ぼす可能性があります。また、ベルテックスは、顧客に関する機密情報を多数保有しており、SNS等を通じた情報漏洩が生じた場合、競合他社への情報流出、顧客からの損害賠償請求、法的制裁及びベルテックスの社会的信用の著しい低下をもたらす可能性があります。対応策として、ベルテックスはSNS上のネガティブ情報の早期検知体制を構築するとともに、事実に基づく適切な情報発信を迅速に行う広報体制を整備しております。また、従業員に対する周知徹底を継続的に実施し、社内からの意図しない情報漏洩の防止を図っております。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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