オルガノグループは、オルガノ、子会社11社、関連会社1社及び親会社(東ソー(株))で構成され、総合水処理エンジニアリング会社として水処理エンジニアリング事業と機能商品事業を行っております。
オルガノグループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
・親会社
オルガノは東ソー(株)から水処理薬品の原材料の一部などの仕入れを行うとともに、同社に対し各種水処理装置及び関連薬品を販売するなどの取引を行っております。
この他に、化学プラント工事等を行っている東北電機鉄工(株)があります。
事業の系統図は次のとおりであります。
(注)オルガノは、2025年4月11日付にてPTラウタン・オルガノ・ウォーターの株式の一部を譲渡したため、同社は連結子会社から持分法適用関連会社となりました。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてオルガノグループが判断したものであります。
■ 経営理念・長期経営ビジョン
オルガノグループは1946年の創業以来、長きにわたって水に関わるお客様のさまざまなご要望やそれぞれの時代のニーズに応えてまいりました。昨今これまでにないほど「水」そして「環境」がクローズアップされており、産業の発展に伴う水使用量の増大や環境汚染、地球温暖化、世界規模での飲料水の不足、資源の枯渇などさまざまな課題が顕在化し、その解決が求められています。オルガノグループは、これまで水で培ってきた技術・サービスを駆使して、産業分野で必要とされる高度な水処理や、社会の基盤となる自然環境の保全と人々の豊かな生活に必要な水の創造など、産業・環境・生活の調和に貢献することが我々の大きな使命であると考えており、以下の経営理念及び長期経営ビジョンを掲げ経営に取り組んでおります。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の長期化、イスラエル・パレスチナ問題をめぐる中東情勢の悪化、米国と中国をめぐる各種の摩擦や中国・台湾の問題など地政学的なリスクの拡大に加え、気候変動によるさまざまな影響の深刻化が懸念されるなど、社会・経済の先行きに対する不確実性や予測の困難性が非常に高い環境にあると言えます。これからのオルガノが向かう事業の方向性はこうした変化に沿って考える必要がありますが、水に関わる事業を展開するオルガノにとって、気候変動や環境保全、水資源の有効活用などSDGsに対する役割を果たすことでサステナブルな社会の実現とともにオルガノの持続可能な成長を如何に実現するか、社会的な価値の追求によって顧客価値を如何に実現していくか、ということが重要なポイントになると考えています。
オルガノの主要市場である電子産業分野は、AI(人工知能)などに向けた最先端半導体技術の進展や、EV(電気自動車)などの拡大、再生可能エネルギー分野の成長などによって半導体や電子部品などのさらなる市場の拡大が期待されております。加えて、チップの微細化や高性能化に伴って、オルガノがこれまで水処理で培ってきた分離精製技術を半導体製造に用いられる各種の薬液や溶剤などの高度精製に応用・展開することが期待されるなど、新たな事業分野を拡大するチャンスを秘めた市場と捉えています。加えて、リチウムイオンバッテリーの製造市場や新たな抗体医薬品の市場に向けてもオルガノ技術の展開を進めており、こうした活動を通じて気候変動への対応や省エネルギーの実現、ライフサイエンス技術の発展などへの貢献と事業の成長を両立させることが大きな課題であると考えています。
また、地域別にみると、国内では株価や金利の動向など経済が上向きとなる動きが見られ、米国経済も好調さを維持する一方、中国などでは景気の減速が見られております。また電子産業分野では、地政学的なリスクを背景にグローバル規模での半導体のサプライチェーン見直しが進んでおり、これまで東アジア地域に集中していた半導体製造が米国や欧州に回帰する動きが活発になっております。特に、オルガノが2021年度に進出した米国では、政府の支援政策によって半導体に向けた設備投資の拡大が見込まれており、半導体に用いられる電子材料や化学品の製造など関連する事業への展開も含めて同国での事業機会の拡大を期待しております。
オルガノの強みは「現場力とそこで生み出す最適化の力」にあると考えています。その源泉となる納入・生産の現場に目を向けると、建設工事や設備の運転管理・メンテナンスなど現地・現場での作業が不可欠な業務が多く残る中で労働力不足の問題が各所でみられ、設備のリモートでの監視や自動運転などのニーズはますます高まっています。オルガノにおいてもセンサーやIoTなどの技術を利用した自動監視システムや、遠隔での設備診断・エンジニアへの指導などのデジタルテクノロジーを活用した技術・サービスの開発を進めておりますが、今後さらなるITインフラの拡充や、設備の保守・点検、消耗品交換などのメンテナンスサービスとデジタル技術を融合させた新たなソリューションサービスの展開などといった取組みを今まで以上に加速させていきます。
オルガノグループは中長期の経営計画である“ORGANO2030”に基づき、毎年3ヵ年の計画をローリングする形で利益計画を策定しております。“ORGANO2030”では2030年度までに売上高2,000億円以上、売上高営業利益率15%以上、ROE12%以上を安定的に計上できる収益構造の構築を目標として掲げており、そのマイルストーンとして2026年度に売上高1,750億円、営業利益260億円の達成を目指しております。なお、オルガノグループは持続的な企業価値の向上と収益性改善の達成状況を評価するため、ROEと売上高営業利益率を重要な指標として位置付けております。
●中期(3ヵ年)計画(2026年度に向けて)
AI(人工知能)やEV(電気自動車)の進展による半導体需要の拡大や、地政学的リスクを背景とした世界的な半導体サプライチェーン再構築の動きなどから、中長期的にも半導体市場の成長が予想されており、オルガノグループも直近2~3年の間に投資が計画されている国内外の複数の大型プロジェクトの受注を見込んでおります。これに加え、設備保有型サービスの拡大や納入した水処理プラントに対するメンテナンス、水処理薬品販売の拡大などによる成長によって中期計画の達成を目指してまいります。
大型プロジェクトの設計・納入対応やソリューション体制の強化に向けては、これまでもキャパシティの拡充に向けて各種の取組みを進めておりますが、中長期的に予想される市場の拡大に対応するためには、さらなるリソースの拡充・体制の強化が不可欠な状況にあります。このため、エンジニアなどを中心にグローバル規模での人材の採用や育成、活用プログラムの拡充など人的資本の強化に向けた課題に加え、アウトソーシングの拡大・協力業者とのパートナーシップ強化施策、デジタル投資の強化による業務効率化の推進などの取組みを進めてまいります。
●長期計画“ORGANO2030”(2030年度に向けて)
さらなる長期的な成長に向けては、これまで水処理で培った技術・サービスを活かし、M&Aなどインオーガニックな成長戦略も含めて、新たな分野や新たな地域への展開を強化してまいります。具体的には、現在新規事業として取り組んでいる非水分野の分離精製技術において、半導体製造に用いられる薬液や溶媒などの高度精製ニーズに向けた機能材料の販売や、リチウムイオンバッテリー製造に用いられる溶媒のリサイクルシステムなどの強化に取り組んでまいります。また、水のリサイクルや省エネ・省資源などのサステナビリティ課題やデジタル技術などを活用した遠隔監視・自動運転技術などのソリューションサービスの強化や、新たな地域への展開として2021年に進出した北米での事業拡大に向けた体制の整備やマーケティング活動の強化に取り組んでまいります。
経営目標
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2024年6月27日)においてオルガノグループが判断したものであります。
<リスク管理プロセス>
オルガノでは、従来、リスク管理部門が統括管理する形で、全社でのPDCAサイクルを回しておりましたが、主要なリスクをより適切に管理するために2024年4月1日付でリスクマネジメント委員会を設置し、同委員会が中心となってリスクマネジメントを推進していく体制に変更いたしました。なお、同委員会は業務執行取締役及び役付執行役員並びに主要リスク主管部門の部門長及び子会社の社長から選任された者で構成されております。
オルガノグループでは、リスクごとにリスク対策の方向性が大きく異なることから、リスクをリスク起因(内部要因・外部要因)と経験(新規性が高い・反復的)を軸とした4象限に区分しております。
各部署・各グループ会社は毎年リスクを洗い出し、戦略リスクは「影響度」と「不確実性」、オペレーショナルリスクは「影響度」と「顕在化可能性」の2つの評価軸に基づいて評価を行います。リスクマネジメント委員会は、一定以上の評価結果となったリスクを抽出しそれらを統合・評価した上で主要なリスクの候補を抽出するとともに、主要なリスクごとにリスク対応の主管部門を選定します。抽出された主要なリスク及びその主管部門は取締役会にて議論した上で決定されます。
(リスクの4象限)
(リスク評価のイメージ図)
リスク対応の主管部門はリスク管理計画を策定し、リスクマネジメント委員会が当該計画を決議します。決定した管理計画は主管部門の主導で実行し、リスクマネジメント委員会で状況をモニタリングします。リスクマネジメント委員会が取締役会へリスク管理計画の進捗状況を報告することで、取締役会はリスク対応の進捗状況を監督いたします。
また、監査室が独立した立場からリスク管理プロセスの運用状況及びリスク管理計画の進捗状況について評価を行うことにより、リスク管理の有効性を高めます。
以下の主要リスクの記載順は各象限内の重要性を反映しており、有価証券報告書提出日現在(2024年6月27日)における認識です。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノグループは、台湾、中国、東南アジア等を中心に海外での事業活動を展開しており、長期計画“ORGANO2030”では2021年度に進出した北米での事業拡大を狙うなどグローバルな事業展開を進めております。しかしながら、海外市場においては予期しない政治・経済の混乱や為替の変動、進出先の法規制や商習慣への対応などのリスクが内在しております。近年では米中の貿易摩擦を背景に、輸出入への規制強化や自国での半導体製造拡大などサプライチェーンへの影響や、世界的な半導体製造拠点である台湾をめぐる緊張の高まりなど、オルガノグループの重点地域においても地政学的なリスクが高まっております。特に、台湾有事のリスクについては、軍事侵攻時だけではなく、中台関係・米中対立の先鋭化によってもオルガノグループの事業活動の制限が想定され、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
[対応策]
事業を展開する地域に対する情報収集を進め、継続的なモニタリングを行うことに加え、オルガノ独自の差別化技術を開発・展開することでサプライチェーンに対する規制が強化された場合でも影響を受けにくいビジネスモデルの構築を目指してまいります。また、新たな地域・市場への展開を加速させ、特定の地域への集中によるリスクの分散に努めてまいります。
米国の輸出規制については、規制の遵守を徹底するとともに、代替品を採用するなどオルガノグループへの影響を最小限に留める対応を進めております。台湾有事のリスクについてはシナリオ分析を行い、リスクシナリオごとにオルガノ事業への影響の評価及びリスク対応策の検討を行っており、台湾・中国における危機管理計画の策定を進めております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
新型コロナウイルス感染症のように、想定を超えるまたは想定していない感染症が発生した場合、現場作業停止や物流の混乱等によって事業活動の制限や遅延などによる損失が発生するなど、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
[対応策]
新型コロナウイルス感染症への対応として、オルガノグループは対策本部を設置し迅速かつ適切な対応を行うことで、影響を最小限にとどめることが出来ました。新型コロナウイルス感染症での経験を踏まえ、感染症発生時の事業継続に向けた戦略の立案・実施を進めてまいります。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
地震や台風等の想定を超える大規模な自然災害が発生した場合、事業活動の遅延・停止による損失、復旧費用等が発生するなど、その規模や範囲によっては業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
[対応策]
オルガノグループは、自然災害発生時に事業への影響を最小限にとどめるため、主要事業の事業継続計画(BCP)を策定しております。事業に重大な影響を及ぼす事態発生に際しても、影響を最小限にとどめるため、BCPの拡充や範囲拡大、グループ全体での管理体制強化などさらなる対応を進めてまいります。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノの親会社は東ソー株式会社であり、同社はオルガノ議決権の44.46%(間接所有を含む。)を所有しております。オルガノは同社の企業グループと関連した事業を営んでおりますが、両社の扱っている製品や取引先の点で明確な棲み分けがなされており、オルガノは上場会社として事業活動や経営判断において一定の経営の独立性が確保されていると認識しております。また、オルガノは同社から水処理薬品の原材料の一部などの仕入れを行うとともに、同社に対し各種水処理装置及び関連薬品を販売するなどの営業取引を行っておりますが、オルガノの営業取引関係における依存度は僅少であります。しかしながら、今後、同社の資本政策や経営戦略に変更が生じた場合、オルガノグループの事業展開や株価等に影響を及ぼす可能性があります。
[対応策]
オルガノグループは、同社との適切なコミュニケーションを継続することで同社が資本政策等の変更を行った際の影響を軽減できるよう努めてまいります。また、オルガノは同社グループと少数株主間の利益相反問題を監視・監督し、少数株主の利益を適切に保護するために、独立社外取締役のみで構成される特別委員会を設置しております。同社グループとオルガノとの間に重要な取引等が生ずる場合には、同委員会にて取引内容を審議し、取締役会に対して答申又は報告を行います。また更なる少数株主の利益保護及び経営の独立性の向上のため、2023年6月29日開催の第78回定時株主総会以後、取締役会に占める独立社外取締役の比率を過半数にしております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノグループにおける各種ITツールやクラウドを活用した業務範囲は年々拡大しておりますが、コンピュータウイルスや不正アクセスなどのサイバー攻撃、システム障害等により情報システムが機能不全に陥り業務の停滞が生じた場合、重要な機密情報が漏えいした場合などには、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
[対応策]
情報システム部門を中心にウイルス検知や対策ツールの導入、ゼロトラストネットワークへの移行、セキュリティ教育の強化などグループ全体の情報セキュリティ対策を継続して行ってまいります。さらには、継続的な情報インフラの強化、各種システムのクラウドサービスへの移行にも取り組んでおります。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノグループにおいては、水処理エンジニアリング事業が連結売上高の約80%を占めており、半導体や電子部品等をはじめとする電子産業分野がその半分以上(当連結会計年度は70.2%)を占めております。特に半導体市場においては、顧客企業や設備の再編・統廃合が進む中、一件当たりの設備投資規模が拡大するなど、国内・台湾・中国などにおける主要顧客の動向がオルガノの業績に大きく影響する状況が続いております。また、当連結会計年度末における営業債権のうち46.2%が上位3社に対するものとなるなど、特定顧客への集中度が高い状態が続いております。
このような案件規模拡大の動きはオルガノグループのさらなる成長への機会となる一方、戦略上重要な案件を受注出来なかった場合には失注による直接的な収益への影響の他、将来のソリューション売上への影響など、オルガノグループの業績へ大きな影響を及ぼす可能性があります。また、特定の大型案件へのリソースの集中によって他の分野の受注機会を喪失するリスクや、顧客の事業戦略にオルガノが適切に対応できなかった場合や、顧客に予期せぬ財政状態の悪化や経営破綻等が生じた場合、市況が大きく悪化した場合など、リスクが顕在化した際の影響が大きくなる可能性があります。
さらに、市場参加者が限定されている電子産業分野において、新たな市場参加者が台頭した場合や、代替技術や代替製品の開発によって参入障壁が低くなった場合などは競争がさらに激化し、将来の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
[対応策]
オルガノグループは、電子産業市場に対するマーケティング機能の強化に取組み、顧客ニーズに基づいた技術開発を加速させることで、顧客への提供価値の最大化を目指してまいります。2026年度を最終年度とする新たな中期経営計画においては、複数の半導体大型プロジェクトの受注を計画しており、重要な大型案件の確実な受注をすると同時に、設備保有型サービスなどのソリューションサービスや水処理薬品の拡販などの取組を進めることでプラント分野の受注変動の影響を安定化する取組みも進めております。
また、案件規模・案件数の増加に対応するため、デジタル技術を活用した設計業務の自動化・効率化、グローバルエンジニアリングセンター(GEC)や外注の活用による効率化を進めるなど、グループ全体で納入体制の拡充に努めております。加えて客先の与信管理の強化などに取り組むことでリスクの低減を図っております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノグループは、製造や建設等に使用する資材を外部から調達するとともに工事等を外部へ委託しております。主要資材であるイオン交換樹脂などについては、その仕入れを特定の取引先に依存しているため、供給元の経営戦略の変更や取引条件の大幅な変更等により調達が困難になった場合や納期が長期化した場合などには、業績に影響を及ぼす可能性があります。エネルギー価格の高騰や円安の進行などの影響による、資材価格・工事費等の上昇、サプライチェーンの混乱による重要資材の納期の長期化などの状況は継続しております。また、資材納期の長期化は顧客所掌の工事についても遅れを生じさせる可能性もあり、それらによってもオルガノグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、電子産業分野を中心にイオン交換樹脂は需要が拡大しておりますが、その供給の一部はオルガノ工場の生産能力に依存しております。また、大型プロジェクトに必要な設計や現地工事などを担うパートナー企業の能力にも依存しており、電子産業分野の案件規模の拡大の影響を大きく受ける状況となっております。
今後、市況の変動等により資材価格・工事費等の高騰が加速した場合や重要資材や工事等の協力企業が確保できない場合などには、仕入価格や工事原価の上昇や納期遅延により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
[対応策]
オルガノグループは重要な取引先との安定的な関係の維持に取り組むとともに、複数の取引先からの調達や代替品の検討など中長期的な調達・供給機能の強化に向けた取組みをグローバルな視点で進めております。また、将来の需要を見据えて在庫の確保を進めることで、重要資材の納期の長期化や価格高騰のリスクの軽減に努めるほか、顧客との交渉を継続して業績への影響を最小限に抑えるよう努めてまいります。また、イオン交換樹脂の供給能力向上に向けた投資など、安定供給確保に向けた取組みを進めております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノグループ及びオルガノグループの主要な顧客はグローバルに事業を展開しているため、多くの国・地域における法規制を受けております。近年では、企業の社会的責任や調達活動を含むサステナビリティに関する取組みに対し、規制当局や顧客の関心が高まっており、中でも人権に関する課題については特に関心が高まっております。これらの関心の高まりなどによって法規制等が強化された場合は、対応に係るコストが増加するだけではなく、オルガノグループの事業活動に制約が生じる可能性があります。また、万が一対応に不備があった場合には、オルガノグループに対する社会的信頼が低下し、顧客の喪失等につながる可能性があります。
[対応策]
オルガノグループは、「人権の尊重」及び「サプライチェーンマネジメントの強化」を重要課題(マテリアリティ)として定めており、オルガノグループだけでなくサプライチェーン全体で人権保護の推進に向けた取組みを強化する方針としております。具体的には、「オルガノグループサプライチェーン CSR推進ガイドブック」を整備した上で、主要サプライヤーに対して労働者の人権保護の項目を含むCSRアンケートを実施しております。また、サプライヤー向けにグリーン調達説明会を開催するなど、サプライヤーとの連携強化にも取り組んでおります。さらには、現在、人権方針の策定に向けた取組みを開始しており、人権に関する問題発生を未然に防ぐ仕組みの構築を推進しております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノグループの事業展開においては、いずれも技術開発の強化が成長のドライビングフォースとなっております。そのため、主要顧客である半導体業界が進める微細化や積層化に対応する技術開発の遅れや、ソリューションサービスにおけるICT/AI技術の活用遅れなどによる競争力の低下、サステナビリティ課題に着目した商材の不足などが発生した場合には、成長戦略を進めることが著しく困難になり業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
[対応策]
これらのリスクに対応するため、オルガノグループは、連結売上高の2.5%を目途に研究開発費を増加させるなど研究開発の強化に継続して取り組んでおります。開発センターでは、前連結会計年度に建設した新実験棟において電子産業向けの次世代型超純水装置や薬液・溶剤などの分離精製技術の研究開発を進めております。今後も必要に応じて研究開発費を増加していくほか、顧客の技術開発ロードマップに基づいた研究開発を推進し、重点分野に研究開発投資を集中させるとともに、国内外のさまざまな研究機関とのオープンイノベーションも積極的に推進するなど、リスクの軽減に取り組んでまいります。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノは、客先構内に設備を保有し顧客に水処理サービスを提供する設備保有型サービスを展開しておりますが、近年、電子産業分野の設備規模の拡大に比例して、同サービスの設備投資規模も拡大しております。設備保有型サービスの金額は連結貸借対照表においてリース投資資産として計上されており、当連結会計年度末のリース投資資産は27,814百万円となっております。設備投資型サービスは、投資の回収が長期にわたるため、顧客の信用リスクに晒されており、顧客の予期しない財政状態の悪化などが発生した場合にはオルガノグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、オルガノグループは長期的な成長に向けて、M&Aなどインオーガニックな成長に向けた投資の拡大、エンジニアリング・キャパシティ拡大に向けた国内外のパートナー企業の開拓を進めていく方針ですが、M&Aによって期待する成果が得られない場合やパートナー企業の力量不足などが発生した場合などは、オルガノグループの将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
[対応策]
オルガノグループは、今後さらに拡大が見込まれる設備保有型サービスやM&A等リスク資産に対する投資枠を設定し、成長と資本効率性を意識しつつ許容できるリスクを決定することでリスクが顕在化した場合でも財務の健全性が一定程度維持できるように適切なリスクテイクの実現を促進してまいります。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
長期的に予想される市場の拡大に対応するためには、さらなるリソースの拡充・体制の強化が不可欠な状況にあります。また、オルガノグループの生産・納入能力は設計、重要資材、現地工事などを担うパートナー企業の生産・供給能力にも大きく依存しております。これまでもキャパシティの拡充に向けて各種の取組みを進めておりますが、これらの取組みによって期待する成果が得られない場合には、リソース不足による成長機会を逸するだけでなく、競合他社への切替えによる市場シェアの低下、既存顧客からの信頼喪失などに繋がる可能性があります。
[対応策]
オルガノグループは、生産・納入能力拡大のために、エンジニアを中心としたグローバルでの人員増加を計画している他、デジタル技術を活用した設計業務の自動化・効率化、グローバルエンジニアリングセンター(GEC)や外注の活用による効率化を進めるなど、グループ全体で納入体制の拡充に努めております。また、パートナー企業の開拓を進めるとともに、M&Aなども視野にバリューチェーンの強化を検討してまいります。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノグループの競争力は、優れた知識・能力・経験を持つ各国の従業員によって支えられております。このため、従業員の離職や人材確保に失敗した場合などは生産キャパシティや納入品質の低下、受注機会を喪失するなどの影響が生じる可能性があります。特に電子産業分野の受注が拡大している中、従業員の離職や人材確保の失敗はその影響が大きくなる可能性があり、非常に重要なリスクであると認識しております。また、少子・高齢化社会を背景に優秀な人材や特にデジタル化を担う人材の確保については世界的に競争が激しくなることが予想されます。加えて、人材の多様性の確保に失敗した場合には、意思決定の同質化に陥る危険性があります。このため、多様性の確保を含む人材の確保や育成が進まなかった場合は、長期的にオルガノグループの競争力が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
[対応策]
オルガノグループは、人材の活用に向けて適正配置や業務の見直し、デジタル技術を活用した業務効率化、協力会社の活用などを進めております。また、階層別研修や機能別研修を実施しているほか、デジタル人材育成のための教育を進めるなど、人材育成のための取組みを進めております。また、オルガノグループは、「多様な人材が活躍し働きがいのある職場づくり」をマテリアリティとしており、多様な人材の確保に向けて、国籍や性別を問わず優秀な人材の採用、育成の強化に努めております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノグループが提供する製品・サービス等において重大な契約不適合、事故等の品質問題が発生した場合は、製品・サービス等の品質に対する信頼性の低下によって顧客基盤の喪失や保険の補償範囲を超える損害賠償責任の発生などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。設備保有型サービスなどの拡大に伴い、運転管理の受託も拡大しているため、設備の安定稼働に対する重要性が増加しております。
水処理エンジニアリング事業は、電子産業分野に限らず個別受注生産を主としており、設備の建設期間や規模・契約形態などに応じて長期契約となるケースも多いため、受注後の仕様や工程の変更、資材価格・工事費等の変動や災害の発生などに伴い見積りに対して実績のコストが超過する可能性があるほか、顧客の要求する仕様や納期などに未達となった場合の損害賠償や費用負担等の発生が業績に影響を及ぼす可能性があります。
[対応策]
オルガノグループは、品質マネジメントシステムの整備や取引先の品質調査の強化、生産プロセスの改善などの取組みを通して継続的な品質の確保及び向上に努めるとともに、発生した不適合については、関係部署へ水平展開することで再発防止に努めております。また、各種保険の拡充を進めることでリスクが顕在化した際の影響の低減に努めております。
長期契約特有のリスクについては、取締役会や経営会議において大型案件の受注審議を実施しているほか、月次事業報告会において受注案件の予算実績状況の報告・確認を行うことで長期契約特有のリスク軽減に努めております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノグループが行う水処理設備の製作・納入、メンテナンス、運転管理等においては、顧客工場における建設工事や自社工場での組立・製造作業など生産活動を伴います。また、オルガノグループは水以外の各種溶剤の分離精製に関する事業展開を進めており、開発センターや顧客工場で有機溶剤等の化学物質を取り扱っております。これらの生産活動や化学物質の取扱いに関して、重大な労働災害や事故等が発生した場合は大幅な納期遅延等の発生に伴う費用の増加や損害賠償の発生などの直接的損害に加えて、信用失墜など重大な影響が生じる可能性があります。
[対応策]
オルガノグループは「労働安全衛生の推進」をマテリアリティの一つとしており、「安全はすべてに最優先する」との考えのもと、事業年度ごとに安全衛生管理方針を策定した上で、重点実施事項等を計画・実行するとともに、安全パトロール等による評価、是正指示を実施する労働安全衛生マネジメントシステムを構築・運用しており、今後も改善に向けた取組みを継続してまいります。また、安全教育やイントラネットを通じた労働災害等の発生状況の報告や改善策の情報共有を行い、安全意識のさらなる向上に努めております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノグループの事業展開は、各国・各地域の各種法令や関係する許認可・規制等を遵守して進めてまいります。しかし、意図せずに法令や規制に違反したと判断された場合や共謀による不正などが発生した場合などには、社会的信用の低下を招くほか、行政処分等の措置を受けるなど、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、オルガノグループは、信頼性の高い財務報告を実現するため、財務報告に係る内部統制を整備し、その評価を実施しております。しかしながら、オルガノグループの内部統制が適切に機能しない、内部不正を阻止できないなど、重要な不備が発見された場合、オルガノグループの社会的信用が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
[対応策]
オルガノグループは、代表取締役社長自らがメッセージを発信し不正が発生しない企業風土の醸成に努めているほか、マテリアリティとして「コンプライアンスの強化」を設定し、社員教育の充実など内部統制の強化に努めております。また、オルガノグループは役員と従業員が遵守すべき基本的な行動指針として「オルガノグループ企業行動指針」を定め、海外子会社への展開やアンケートの実施など企業行動指針の浸透に向けた取組みを継続しております。さらには、コンプライアンス委員会がコンプライアンス体制の構築やコンプライアンス教育計画の策定に取り組んでいるほか、内部通報制度を国内外で整備し、その内容を従業員へ周知することで、コンプライアンス違反等の未然防止・早期発見に努めております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノグループは、他社の権利を尊重しつつ、保有する知的財産権の適切な保全に努めておりますが、第三者がオルガノグループの知的財産権を侵害して不正に使用することを完全に防止することは困難であります。オルガノグループが、意図せず他社の知的財産権を侵害してしまう場合などには、損害賠償責任を負うなど、業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、オルガノグループは新たな展開地域として北米での事業拡大を掲げており、展開地域の拡大によって海外における知的財産権に関するリスクの重要性が増加していると認識しております。
[対応策]
これらのリスクを低減するため、オルガノグループは、自社技術を国内はもとより中国等の新興国にも積極的に特許出願することによって確実に保護するとともに、海外を含めた他社出願状況を定期的に監視し、他社の知的財産権を侵害することのないよう努めております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
オルガノグループの事業は、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、廃棄物処理、有害物質などに関する様々な環境規制の適用を受けております。今後これらの規制が強化された場合は対応に係るコストが増加するだけではなく、オルガノグループの事業活動に制約が生じる可能性があります。また、不測の事態等によって環境汚染を引き起こしてしまった場合や規制に違反してしまった場合は、対応のための多額の費用負担が発生するだけでなく、オルガノグループに対する社会的信頼が低下し、顧客の喪失等につながる可能性があります。
[対応策]
これらのリスクに対しては、リスクアセスメントの実施によりリスクを事前に抽出するとともに、公害防止法令についての講習や予防教育の実施など、教育の充実化によってリスクの予防に努めているほか、適切な設備納入・管理、モニタリングを徹底することで、リスクの未然防止に努めております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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