アネスト岩田(6381)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


アネスト岩田(6381)の株価チャート アネスト岩田(6381)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

アネスト岩田グループは、アネスト岩田並びに子会社31社・関連会社2社で構成され、専ら圧縮機、真空機器並びに塗装機器・設備の製造販売を行っており、製品市場・製品用途等の類似性から単一事業構成となっております。

販売機能につきましては、日本国内については、主にアネスト岩田が担っております。海外については、各地域に販売機能をもつ子会社を設立しており、各地域に見合った製品及びサービスのご提供を心掛けております。

製造機能につきましては、日本国内にあるアネスト岩田の工場のほか、工場を持つ海外子会社が担っています。

以下の図がその概要です。


なお、圧縮機(主にスクリューコンプレッサ)や塗装機器(主にエアーブラシ)について、独自のブランドの製品を製造し、所在地域以外の地域のお客様に直接又はアネスト岩田を含むグループ会社経由で販売している場合があります。

各子会社の詳細については、「第1〔企業の概要〕-4〔関係会社の状況〕」をご参照ください。

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてアネスト岩田グループが判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、確約されたものではありません。

(1)グループ経営ビジョン

アネスト岩田グループは、100年企業へ向けて以下の「グループ経営ビジョン」を定めております。

・お客様の立場に立ち、誠心を込めて高性能かつ高品質な製品とサービスをご提供できる、活力と新規性に満ちた開発型企業となる。

・コストダウンや社内コア技術を中心とした改良型商品開発から、市場のニーズを確実に捉え、さまざまな企業とコラボレーションする柔軟な企業となる。

・世界No.1を目指して、グループの全従業員が一丸となり、お客様満足度の最大化に努め、革新的な技術・製品を常に生み出していく、「真のグローバルワン・エクセレントメーカ」になることを目指す。

(2)経営方針・経営戦略等

3ヶ年にわたる新たな中期経営計画に基づく事業活動を2023年3月期より開始しております。

この計画に基づき、成長市場を海外と位置付け、「真の開発型企業」として、「全ての顧客に感動を与える商品開発」と「高性能・高品質」を提供し続けてまいります。

新中期経営計画の概要

①数値目標
  目標(2025年3月期)評価指標(KGI)
  連結売上高580億円以上、連結営業利益68億円以上、ROE10%以上
 (オーガニック成長を基本。以下、内訳としてのご参考値)
  1)エアエナジー事業
     連結売上高356億円以上、連結営業利益36.8億円以上
  2)コーティング事業
     連結売上高224億円以上、連結営業利益31.1億円以上

 


 

②コンセプト

専業メーカであるアネスト岩田にとって、対象市場において社会課題の解決に貢献しうる製品・技術を創造し、社会に幅広く提供することは使命であり、そのように社会的価値を追求し、新たなビジネスチャンスを獲得することがアネスト岩田の成長につながる。

③基本戦略

 1)世界で各地域に見合った「ONLY ONE」の商品をつくり、「NUMBER ONE」のシェアを獲得

 2)子会社間のシナジーを最大限に活用し効果を発揮

 3)日本におけるサービスビジネス拡大とビジネスモデルの変革

 4)新規事業の開発

 5)サステナビリティ経営の強化

a.専業メーカであるアネスト岩田がE,S,Gのそれぞれを大切にしてきたことが2023年度の最高収益達成の原動力であり、その継続・強化が「500&Beyond」の中心にある考え方。「VISION 2030(液体と気体で世界を彩り社会を豊かに)」を掲げマテリアリティの考察、サステナブル・ゴールを設定

b.人材への投資と育成

・今中計期間には人材への投資を重視し、総人件費マネジメントの採用により「一人ひとりが稼ぐ」力を強化、労働生産性の向上

・企業価値向上に向けた、働き方改革の進化と健康経営の継続

c.SDGsの観点に立った製品開発と社会への貢献

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題

次期連結会計年度においては、現中期経営計画をもとに、各国の金融政策の動向や地政学的リスクなどを含む様々な不確実性に左右されない強力な経営基盤の確立を実現してまいります。事業拡大の主戦場を海外市場と位置付け、エリアの特性に対応した成長戦略を個別に策定し、世界的に不確実性が高まる状況においてもグループ全社を挙げて経営資源の有効活用を進めます。
 このような経営環境の中、アネスト岩田グループは、持続的な成長を確保するため多角的な投資を強化してまいります。新たなニーズを開拓する新規事業の開発や、グローバル展開を推進する多様な人材を育成すべく人的投資や開発投資を拡大し、100周年を超えて全てのお客様に感動を提供する「真の開発型企業」を目指してまいります。

・事業推進における社会課題への取り組み

エアエナジー事業では、アネスト岩田が世界で初めて開発・発売したオイルフリースクロールコンプレッサをさらに進化させてエネルギー効率を高め、省エネ性を実現することによりCO2の排出削減に貢献してまいります。また、オイルフリー機の販売比率を高めることで、工業用潤滑油の生成時に排出されるCO2を削減し環境負荷の低減を目指してまいります。
 コーティング事業では、塗装時に発生するVOC(揮発性有機化合物)の排出量を削減するため、コーティング技術の追求を継続するとともに、塗装・乾燥・搬送時におけるエネルギーコストを最大限に抑えるためのコーティング機器と設備の開発に注力してまいります。また、排水処理等の点で環境負荷が高いメッキや、導入コストが高い蒸着の代替工法として、低コストで環境にやさしく、かつ精度の高い均一薄膜を実現できる、インジウムミラーコーティングシステムの普及に努めてまいります。

・サプライチェーンの最適化

様々な不確実性によるサプライチェーンの分断を回避するため、サプライヤーごとのBCPを策定し、特に特殊な材料や加工、処理を必要とする部品や海外における一国集中生産等に関しては、サプライヤーへの取引条件に関する支援等とともに、サプライヤー並びに生産地の追加等を進めています。

また、かねてより生産効率の向上とサプライチェーンの安定化を目指した生産計画改革を進めてまいりましたが、安定した生産と製品供給を実現するため、この改革をさらに強力に推進してまいります。

・お客様との関係性・接点を強化する業務改革

ITの急速な進展により事業環境が大きく変化している状況に対応するため、多様なデジタル経路から製品・サービスに関する情報に容易にアクセス可能な環境を構築することで、世界のお客様に最適な接点を築きブランドの浸透・強化を推進します。加えて、デジタルでお客様とつながる環境の構築を通じて、多様化するニーズに応える製品開発をより一層強化してまいります。

・従業員と家族の健康維持による組織の活性化

アネスト岩田グループが持続的な成長を遂げる豊かな社会の実現に貢献するためには、従業員とその家族の健康を維持・増進させることが必要不可欠な要素であると認識しています。アネスト岩田は、代表取締役社長執行役員を健康経営推進の最高責任者とし、健康経営推進委員会をはじめとした関連部署が一体となり、ヘルスリテラシーの向上やライフワークバランスの確保に向けた働き方改革に取り組んでいます。
 当連結会計年度には、一連の活動が評価され、経済産業省と日本健康会議から「健康経営優良法人(ホワイト500)」に4年連続で認定、及び経済産業省と東京証券取引所から「健康経営銘柄」に3年連続で認定されました。今後とも従業員とその家族の健康増進に取り組み、「機械セクタにおけるホワイト企業トップ」を目指してまいります。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した「事業の状況」、「経理の状況」等に関する事項のうち、経営者がアネスト岩田グループの企業価値並びに財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、経営成績)に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。

(1)事業活動に関するリスク

①事業環境の変化

アネスト岩田グループは創業以来、塗装機器及び空気圧縮機といった製品とそれらに付随するサービスを市場へ提供することにより、世界のモノづくりに貢献してまいりました。その結果、海外販売比率が過半となり、人材、製品・サービス、資金の流れが多様化する中で、目まぐるしく変化する事業環境の影響を受ける割合がますます増加しております。
 このため、既存の市場や製品、ビジネスモデルなどに固執したままでは、市場構造の変化を要因とした現行製品の需要減などの理由から持続的な成長を遂げられなくなり、その結果としてアネスト岩田グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 また、グローバルな事業を展開する上で、アネスト岩田グループにおける販売や資材調達等の取引には外貨建取引が含まれており、予期しない急激な為替変動についてもアネスト岩田グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
 このようなリスクを未然に防止するため、既存の事業において品質向上への絶え間ない努力、グローバルな視点でのモノづくりを通じて気候変動をはじめとする社会的な課題解決につながる製品開発を継続することはもとより、新規の事業開拓を行い、柱となる事業構築をしていく必要があると認識しております。そのためには、失敗を恐れず、果敢に挑戦する企業文化を育むと同時に、事業ポートフォリオ・マネジメントに基づいて事業基盤の強化及び多角化に向け、様々な協力企業との業務提携を積極的に推進します。また、アネスト岩田グループはグループ間での交流や情報収集をさらに強化し、市場ニーズの把握に努め、国や市場ごとの重要性を見極めた上で、事業環境の変化に対して柔軟かつ素早い対応を可能とする体制の構築と経営戦略の確立を目指してまいります。加えて、需要の増加や物流コストの上昇が発生した場合でも製品を安定供給する体制を確保するため、複数購買の実施や物流網の見直しなどサプライチェーンの強化に努めております。
 なお、持続的な成長が遂げられず、経営成績等へ悪影響を及ぼすような状況に陥った場合には、取締役会及び執行役員会などを通じて速やかに協議を行い事業戦略の立て直しを図ります。

②製品の品質

アネスト岩田グループにおいて、製品の開発や設計及び部材の調達、加工、組立等における欠陥によって品質基準を満たさない製品が市場に供給され、欠陥に起因する損害が発生した場合、賠償による損失やクレームに対する処理、製品回収及び交換等によって多額の費用が発生するとともに、製品に対するお客様の信頼を失い、アネスト岩田グループの経営成績等に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
 そこでアネスト岩田グループは、かかる事態の発生を未然に防止するために、品質を規定する規程、規格及び標準を順守するとともに、製品開発の初期段階から品質保証部門が客観的見地に立ち介在することで潜在的課題の撲滅をはかっています。さらに、国内のみならず海外の生産拠点に対しても、ISO9001あるいは現地に適した品質システムを運用するなど、適切な品質管理体制を整備することにより、各国における市場要求や品質基準を満たす製品の品質を確保しております。
 なお、不測の事態が発生した際は、アネスト岩田の執行役員会及び品質保証委員会への速やかな報告がなされ、品質保証部門により、リコールを含めた必要な処置を迅速に講じてまいります。また、お客様対応におきましては、国内ではアネスト岩田グループの100%子会社であるサービス会社を中心としたサービス体制を強化しております。一方、海外では各子会社が販売からサービスまで一貫して対応しております。

 

③M&Aをはじめとした事業拡大

アネスト岩田グループは事業基盤の強化を加速し持続的な成長を確保するために、必要と認識した企業への資本参加や買収を含めた協働先との包括的な業務提携を積極的に推進しております。
 しかしながら、その後の方向性の共有が順調に進まなかったことに起因して、その販売エリアにおけるお客様の信用を失うこと、または当初想定した効果や利益を得られなかったことによる対象企業の業績低迷のほか、期待した収益性を維持できず実質の価値が著しく低下した場合には、アネスト岩田グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。
 このため、M&Aにあたっては確認項目を明確化しており、事前にリスクやリターン、対象企業の財務内容や契約関係等に関する慎重な検討、及びデューデリジェンスを経て、十分なシナジー効果が得られるとの判断をもとに実施しております。またPMIを適切に行い、経営陣や担当の事業部門より経営支援をしていくことでリスクの未然防止に努めております。
 やむを得ずリスクが実現した場合は、契約継続に関する可否判断や損失の確定などを行い、速やかに経営判断をいたします。

(2)人材に関するリスク

①人材の確保

アネスト岩田グループは、持続的な成長と市場環境の変化に対応するためには多様な個性と能力をもつ人材を確保・育成することが不可欠と認識しております。そのため、国内では通年にわたり採用活動を行っており、新卒採用に加えて幅広い職種でキャリア採用を強化しております。
 しかしながら、現有の採用戦略や採用した人材に対する育成方針、人事評価制度にこだわり続け、事業環境の変化などを踏まえた改善を行わない場合、将来の持続的な成長に向けた十分な人材確保ができず、企業価値向上に向けた取り組みが計画通りに進まない可能性があります。
 このため、適法な労務管理の下、適所に適材を配置するための人材開発やグローバル視点での人事評価制度の構築によるダイバーシティ・マネジメントの整備、多国籍人材の採用強化並びに評価者への教育などを重点的に行います。併せて、各種業務の自動化・デジタル化を推進することによって労働力の有効活用に取り組み、業務改革を加速してまいります。

②健康経営による組織パフォーマンスの強化

アネスト岩田グループが組織パフォーマンスを強化し競争力を高める上で、事業展開を支える従業員一人ひとりの健康を維持・増進させる活動の重要性が高まっております。社長執行役員が健康経営推進最高責任者(CHO:Chief Health Officer)となり、「健康経営宣言」の下で様々な施策を講じて健康経営に取り組んでおりますが、当該活動が停滞・縮小するなどして所定の効果を見込めなくなった場合、健康リスクの増加や労働環境の悪化により経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。アネスト岩田グループは、「機械セクタにおけるホワイト企業トップ」を目指してライフワークバランスやヘルスリテラシーの向上を実現した成果が評価され、経済産業省と東京証券取引所から「健康経営銘柄」に3年連続で選定されました。今後も、常にいきいきとした活力と新規性のある技術力を持った開発型企業として、創造力とチームワークを最大限に高める企業風土の確立に取り組んでまいります。

 

③労働問題

アネスト岩田グループ従業員の過半数は、海外拠点に勤務する外国人によって構成されています。

各国の社会情勢、労働環境に応じた働き方が求められる状況下では、国内外における労働組合等の団体との間に、勤務条件等をめぐる労働問題が提起される可能性があります。労働争議が提起され早期に収拾できない事態に至ると、事業運営の安定性及び継続性が損なわれ、深刻化することで製品の供給に重大な影響を与えるとともに、お客様からの信頼を失うことで企業価値並びに経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

そこでアネスト岩田は、社是「誠心(まことのこころ)」を中核とする「アネスト岩田フィロソフィ」の浸透推進により、アネスト岩田グループへの帰属意識の向上を図るとともに、海外拠点の代表者の職務権限に基づいて、各国の制度・実情に適合した雇用条件や評価制度に基づく裁量を認めることで、勤務条件や労働環境に対する不満の発生を未然に防止するよう努めています。

3)ITに関するリスク
①IT投資

グローバル展開における競争力の強化を着実に推進するためには、絶え間ない革新が続いているITを導入することによって、ビジネスモデルの改革や高付加価値の製品開発、業務効率の向上を実現することが不可欠であると考えています。
  しかしながら、不測の事態によって、ITに対する知見やノウハウが社内から喪失することでIT戦略の実行が滞った場合、又は最新のITトレンドに合致した製品開発に遅れが生じた場合は、市場における競争力が低下したり、経営効率が損なわれたりすることで、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
  そこでアネスト岩田グループでは、経営計画と合わせて、中長期的なIT戦略を策定し、IT投資を会社の成長を牽引する重要な要素に位置付けるとともに、企業成長への貢献度を継続的に検証しています。
  なお、当該リスクが実現した際は、積極的な人材登用や新たなパートナー企業との提携を開始するとともに、陳腐化したIT資産を償却することによって経営基盤の建て直しを図ってまいります。

②情報セキュリティ

事業活動を安定的かつ持続的に推進するために、情報システムの安全性・信頼性を維持していくことに対する重要性はますます高まってきております。アネスト岩田グループは、事業活動を展開する過程で取得した技術開発や営業に関する機密情報、及び個人情報について厳重な管理を施しています。
 しかしながら、自然災害や予期しないサイバー攻撃、又はコンピュータウイルスの侵入を原因とする不正アクセス等による情報漏えいや改ざん及びシステムの障害の発生、並びに従業員の故意又は過失により情報が流出、これらの情報が悪用された場合における損害賠償の責任等により、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
 そこでアネスト岩田グループは、適切な情報セキュリティ体制を整備し、重要なデータの適切なバックアップを取得するなど必要かつ十分なセキュリティ対策を講じるとともに、従業員に対する教育をおこなっています。
 なお、当該リスクが実現した際は、その要因・経緯を速やかに把握し適切な対処を実行する体制を構築するとともに、必要に応じて被害内容を開示することで二次被害の最小化と信頼の回復に努めてまいります。

(4)法令等に関するリスク

①地球環境、気候変動に関する規制、基準への対応

地球環境、気候変動に関する意識が世界的に向上する中、日本及び諸外国では環境に対する法規制の新設や厳格化が行われる傾向にあります。これらの規制に準拠した製品の投入に遅れが生じた場合には事業活動の制限や収益機会の損失に繋がり、アネスト岩田グループの事業及び業績に悪影響を与える可能性があります。
 規制の内容には国や地域によって差異があるため、各国に点在する現地子会社が情報収集及びその対応を行えるよう、必要な機能を移管するなど体制の整備を進めています。将来において予期しない法規制の改正やさらなる厳格化等が行われた場合には、経済的合理性をもって、当該項目に関する追加投資や撤退の要否を判断します。
 また、公的機関の枠組みに基づく情報開示の重要性を認識し、適切な情報開示を実施すべく、サステナビリティ推進委員会を中心として必要な取り組みを行っております。

 

②法令等違反による不正行為

近年、企業の不祥事などについて報道されることが増えております。アネスト岩田グループにおいて、知的財産権の侵害や品質不正、贈収賄及びハラスメント行為をはじめとする不正行為が行われた場合には、賠償責任の発生といった短期的な経営成績等への影響のみならず、アネスト岩田グループの信用が著しく失墜することにより販売活動や採用活動に支障を来すなど、長期間にわたってアネスト岩田グループの企業価値が悪化する、あるいは企業の存立を揺るがす事態に陥る可能性があります。
 そのため、アネスト岩田グループでは役員及び従業員が不正行為を行わないための体制構築や仕組みづくり、グループ会社に対する健全な経営支援を推進するとともに、海外子会社を含めた内部通報制度の策定や監査等委員や内部監査部門による監査の実施等のモニタリング体制を築くことで、法令等違反行為が発生しないように努めています。
 かかる事態が発生した場合には、アネスト岩田の取締役会へ速やかに報告され、第三者による調査や、事実の開示、該当者に対する適切な処分等の対応を行い、再発防止策の立案とその開示を迅速に行える体制を整えています。

③知的財産

アネスト岩田グループは、世界中のお客様に対して、高性能かつ高品質な製品とサービスをご提供できる活力と新規性に満ちた開発型企業を目指しています。この結果、アネスト岩田グループが現在保有する、あるいは将来にかけて開発する製品及び技術やビジネスモデルなどにおいて、第三者から模倣される、あるいは、意図せずに第三者の知的財産権や特許権、商標を侵害してしまうリスクがあります。その場合、損害賠償や訴訟の発生により費用面のみならず技術自体を使用できない、あるいは不利な状態での使用を余儀なくされることなどに起因して、アネスト岩田グループの経営成績等に悪影響を及ぼすことが考えられます。
 そのため、アネスト岩田グループでは製品の機能やデザインに関する知的財産権や特許権、商標権を取得して管理を強化するとともに、関係する外部機関の協力を得ながら、その影響を受けない、あるいは影響を最小限とする体制を構築してまいります。

④国際税務

アネスト岩田グループは、世界の主要な地域に子会社を有し、グローバルな事業活動を展開しております。グループ会社間取引におきましては、移転価格税制などの法規制の遵守に努め、適正な取引価格を設定するなど国際税務リスクには細心の注意を払っていますが、見解の相違から税務当局より指摘を受けた場合は、追徴課税などが発生するほか、アネスト岩田グループの経営成績等に悪影響を与える可能性があります。
 アネスト岩田グループでは国際財務の動向に注視しつつ、外部機関の協力を得ながら正しい法的理解の下、税務当局との見解の相違が生じないよう努めております。

⑤固定資産の減損損失等の会計処理

固定資産の減損損失等の適切な会計処理のためには、将来キャッシュ・フローを適切に見積った事業計画が必要になります。アネスト岩田グループでは、(1)③で触れましたようにM&Aを含む子会社等への投資を積極的に行っておりますので、特に以下の会計処理を判断する場合において、各子会社等の適切な事業計画が必要となります。
  ・アネスト岩田の個別財務諸表における関係会社株式等の減損損失の判定
  ・連結財務諸表の基礎データとなる子会社等の保有する固定資産の減損損失の判定
  ・連結財務諸表におけるのれんの計上時の償却年数の算定、及び、減損損失の判定
 これらの判断時点における事業計画が適切なものではない場合には、結果として不適切な会計処理をおこなったことになり、アネスト岩田の信用が著しく失われるリスクがあるものと理解しております。
 このため、各子会社等の事業計画の策定にあたっては、主管であるアネスト岩田の事業部門及び経理部門が積極的に関与しております。また、これらの事業計画は経営及び会計に知見のある社外取締役が過半数を占める取締役会に報告されており、その指導・監督を受けております。これらの透明性のある手続きにより、事業計画の適切性を確保しております。

 

(5)その他のリスク(予期しない発生事象)

アネスト岩田グループは世界各国に事業を展開しております。これらの国や地域において、予測のできない政治的・経済的変動、覇権主義の台頭による戦争・テロ行為の勃発など地政学的リスクの顕在化、感染症の流行、大規模な地震や台風といった自然災害の発生などが起こった場合、事業所の損壊、保護主義による規制強化や貿易摩擦に伴う原材料調達や物流の停滞、必要コストの拡大などにより、世界各地への製品供給に甚大な影響が生じることが考えられます。かかる事態が長期化した場合や、発生可能性の増加に対する対応が不十分だった場合、固定資産の減損や収益性の低下などに伴いアネスト岩田グループの経営成績等に重大な悪影響を及ぼす可能性が高まります。
 アネスト岩田グループではBCPを策定するとともに、生産機能を分散、グループ間での製品調達の可能性を模索するなど、上記の事態による影響を最小限にとどめる供給体制を確立するとともに、アネスト岩田グループを取り巻く経営環境を迅速かつ適切に把握することにより、事業活動の強靭化に努めております。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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