日宣グループ(日宣及び日宣の連結子会社)は、日宣(株式会社日宣)と都心の高級マンションを中心とした広告プロモーションを提供する株式会社アスティの2社で構成されており、各事業の内容は以下のとおりであります。
なお、以下に示す区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
1.広告宣伝事業
日宣グループ(日宣及び日宣の連結子会社)は、注力する業界を定め、顧客企業と直接取引をし、経営課題に対してユニークな広告ソリューションを提供しております。顧客が属する業界の構造や顧客及びその提供する商品・サービスの特性、競合分析、消費者の購買行動の特徴等を理解することにより導き出されるマーケティングメソッドに基づき、コミュニケーションプランを企画設計しております。メディアニュートラルな視点に立ち、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット、アウトドアメディア等の最適なメディアを用いるだけでなく、自社においても独自にメディアを企画・開発し提供しております。コミュニケーションのコンテンツとしては、グラフィック、映像、WEB、SNS、記事コンテンツ等に加え、イベント・学会・セミナー運営、体験装置やアプリを含めたアクティビティーなど多岐にわたり、顧客企業に対し統合ソリューションをワンストップで提供しております。これらを可能にするため、自社の制作部門にプランナー(*1)、クリエイティブディレクター(*2)、グラフィックデザイナー(*3)、コピーライター(*4)、ウェブデザイナー(*5)、映像ディレクター(*6)、プロデューサー(*7)、エディター(*8)など幅広い人材を有しております。また、社内に仕入れ・調達の専門チームを有し、かつ日宣グループ内に印刷会社を保有している利点を活かし、広告制作物の品質・コスト・納期の最適なコントロールを行っております。
なお、*の用語については後記「用語解説」をご参照ください。
日宣グループのサービス提供先は特に以下の業界向けに区分されます。
①放送・通信
放送・通信業界の中でも、全国ケーブルテレビ局・大手通信キャリア・番組供給会社といった業界各社に、新規
加入者獲得・視聴促進等のセールスプロモーションを提供しております。全国のケーブルテレビ各局に対しては加
入者向けテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」(月刊誌)を企画・制作しており、その品質・価格・ノウハウに
より高い参入障壁を維持しております。
②住まい・暮らし
住まい・暮らし業界に関して、半世紀にわたり大手住宅メーカーのセールスプロモーションを提供しておりま
す。全国キャンペーンの全体設計から個々の広告プロモーションの企画、カタログ、DM、チラシや住宅展示場ツー
ルの制作、看板制作、イベントの企画運営、WEB・映像制作、空間デザイン等を行っております。また、カタログ
や営業ツールは在庫管理まで日宣が行うなど一貫したサービスを提供しております。更に、株式会社アスティ(連
結子会社)は、大手ディベロッパーの指定代理店として、都心の高級マンションを中心とした広告プロモーションを行っております。
③医療・健康
製薬会社に対し、制作物等を利用した疾患予防等の啓蒙施策を提供する他、学会やセミナー、イベント等の企
画・運営を手掛けている他、製薬会社の社内向け勉強会の運営など幅広い業務を行っております。
④その他
主に各種デジタルマーケティング施策を展開し、その他業界の新規顧客を開拓しております。デジタル領域のサ
ービス拡充、積極的な投資を進め、サービス、コンテンツの強化を図っており、例えば大手外食チェーンに対し
て、広告・マーケティング戦略の立案から実行までの支援を行っております。
2.その他
その他として、株式会社日宣印刷にて各種商業印刷を行っておりましたが、同社につきましては、2026年2月24日付で日宣が保有する同社の株式の全部を売却しており、当連結会計年度末において連結の範囲より除外しております。
[事業系統図]
用語解説
*1 プランナー
ブランドもしくは商品が抱えるビジネス上の問題を検討し、解決すべき課題を設定した上で戦略を整理し、コミュニケーションプランの全体設計を行う。
*2 クリエイティブディレクター
プランナーの全体設計に基づきクリエイティブのアイデアを開発すると同時に、そのアイデアを具体化し、制作物全体の作成を行う。
*3 グラフィックデザイナー
主にプリントメディアにおけるデザインを行う。
*4 コピーライター
広告される対象物の価値が最大化されるように、言葉として定義付けし、商品の具体的な情報や競合商品との違いを考えコピーの作成を行う。
*5 ウェブデザイナー
UIやUXの観点を踏まえ、ウェブにおけるデザインを行う。
*6 映像ディレクター
動画制作において、クリエイティブのアイデアを具体化する制作物のディレクションを行う。
*7 プロデューサー
クリエイティブの制作物に関し、予算やスケジュールなど完成に至るまでの制作を行う。
*8 エディター
記事や映像、WEB等のコンテンツに関し、企画を立案しそれに基づき編集を行う。
日宣グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度において日宣グループが判断したものであります。
(1)経営方針
日宣グループは「私たちは、“コミュニティ発想”をもとに、あらゆるステークホルダーの価値創造パートナーとなる」という経営理念の下で、既存の媒体に頼らない、ユニークな事業、サービス、マーケティングを通じて顧客の新市場を共に開拓することで、社会・地域の幸福や活性化に寄与するべく、課題に取り組んでまいります。引き続き、マスメディア等の既存の媒体に頼らない顧客満足度の高いサービスを継続的に提供するとともに、新規事業を含む新たな領域への挑戦を進め、社会に貢献する企業であり続けられるよう努めてまいります。
(2)経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が感染症法上の「5類」に引き下げられた前後から経済活動の正常化が進み、サービス需要やインバウンド需要が高まるなど、緩やかな景気回復がみられました。一方、地政学的リスクの長期化に伴う物価上昇、供給面での制約や金融市場の変動など、先行き不透明な状況が続いております。
また、日宣グループが属する広告業界におきましては、2023年の総広告費が7兆3,167億円(前年比103.0%)と
前年を上回る結果となり(電通「日本の広告費」2024年2月発表)、景気回復の兆候が見受けられました。
このような環境下で、ソーシャルメディアの普及が急速に拡大するとともに消費者の意識や行動が変化し、データ活用などテクノロジーの進化と相俟って、企業と消費者の関係が大きく変化しています。これに対し、日宣は顧客のニーズに対応し、様々なマーケティング活動におけるソリューションの提供に注力してまいる所存です。
(3)経営戦略等
放送・通信業界、住まい・暮らし業界、医療・健康業界の既存戦略マーケットにおいては、強固な顧客基盤をベースとした専門性の高い広告戦略やマーケティングメソッド、ソリューションの開発・提供を行ってまいります。地方に暮らす世帯を「ローカルコミュニティ」と捉え、そこを起点にしながら、さまざまなプレイヤーとの連携・連帯によって、生活者向けサービスや企業向けマーケティングソリューションを生み出していく、エリアビジネス分野においては、全国のケーブルテレビ局向けに加入者向けテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」について、他社からの営業権取得により、売上を大きく伸ばしました。加えて、時代の変化にあわせた新たなデジタルサービスの提供を開始してまいります。
また、企業とつながる生活者を「ブランドコミュニティ」と捉え企業のマーケティングコミュニケーションや市場開発を支援していくコミュニケーションビジネス分野においては、SNSを活用した独自のマーケティング手法について、これまでに大手住宅メーカーや大手外食チェーンなどの顧客へのサービス提供を通じて蓄積したノウハウを駆使し、新規顧客を獲得し、事業を拡大しております。
このように、日宣が長年にわたり注力してきた事業領域において収益力を維持・強化していくとともに、デジタル領域など新たに取り組みを進めている領域においても収益性の向上を実現してまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
日宣グループは、「連結売上高」及び「連結営業利益」を重要な経営指標と捉えております。
デジタルマーケティングやブランディング、映像制作等、サービス提供領域の拡大を図るとともに、次の10年に向けたビジョンを策定しております。業容の拡大とともにグループの生産性の向上を図り、連結営業利益率の改善も目指してまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
日宣グループは、「(2)経営環境」で記載した環境の変化を踏まえ、以下の項目を対処すべき課題と認識し、解決するため次のとおり対処いたします。
①経営資源の最適化
日宣グループは、顧客の課題をワンストップで解決する支援を強みとし、顧客の多種多様なニーズに柔軟に応えてきました。変化の激しい時代において、今後も顧客のニーズに合ったサービスを提供し続けていくためには、市場の変化に機動的に対応するとともに、需要が見込まれる事業領域へ戦略的に経営資源を投入していく必要があります。
日宣グループでは、戦略に基づいたサービス提供体制を構築するとともに、管理会計を通じた各部門の稼働状況と創出する付加価値の計測・分析に取り組んでおり、PDCAサイクルを循環させることで、経営資源の最適化を目指してまいります。
②優秀な人材の確保と育成
日宣グループは、今後の更なる成長のためには、優秀な人材の確保及び日宣グループの成長フェーズに沿った組織体制の強化が不可欠であり、かつ課題であると認識しております。特に、デジタル領域を含めたプランニング及びクリエイティブ、テクノロジーを活用したソリューション開発、複雑化する広告プロモーションのプロデュース等を担う人材の重要性が増しております。
このため日宣グループでは、即戦力の中途人材採用活動強化とともに、新卒採用も行っております。また人材の定着化を図るべく、企業ビジョンの明確化や社員の能力が最大限発揮できる環境づくり等、働きがいのある制度づくりを行い、組織体制を強化してまいります。
③デジタル化への対応
日宣グループは、従来の紙媒体を用いた印刷物は長期的に減少傾向が見込まれ、持続的な成長を実現するためには、新たに需要が見込まれるデジタル領域での事業拡大が必要であると認識しております。
日宣グループでは、新たにデジタル戦略本部を設立し、デジタル技術の活用を推進するとともに、M&Aや投資等の手法も必要に応じて活用するなど、更なる経営資源の投入を通じ、デジタル領域での事業拡大に取り組んでまいります。
④内部統制及びリスク管理体制の強化
日宣グループは、今後一層の成長を見込んでおり、企業規模拡大に応じた内部管理体制の構築を図るために、コーポレート・ガバナンスを重視し、リスクマネジメントの強化、並びに内部統制の継続的な改善及び強化を推進してまいります。
また、顧客企業の新商品等の各種機密情報や消費者の個人情報等を扱うに際しては、一般財団法人日本情報経済社会推進協会運営のプライバシーマーク制度の認証の取得、社内規程及び業務フローの厳格な運用、定期的な社内教育の実施、機密データへのアクセス制限やアクセスログ取得などのシステム整備を行ってまいりました。今後も更にセキュリティに関するシステムの整備や教育の徹底を行い、情報管理体制の強化を図ってまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において日宣グループの予測に基づいて判断したものです。
(1)事業環境に関するリスク
広告会社の業績は、景気、特に個人消費動向をもとにした企業の広告支出動向の影響を受ける傾向があります。また日宣グループの業績は、経済環境のみならず特定業界や企業の景況に影響されやすい傾向にあります。日宣グループはこのリスクに対して、新規取引先の開拓を行い、特定の業界に依存している状況からの転換を図っていく考えではありますが、日本国内の景気変動による顧客企業の広告費の減少に基づく受注量の減少や受注単価の低下などの景気変動要因が日宣グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2)広告業界における取引慣行
広告業界において、広告計画や内容の突然の変更に柔軟に対応できるよう、契約書の作成が徹底されないことがあります。日宣グループでは、主要取引先と基本契約を締結するなど、取引上のトラブルを未然に回避する努力を行っておりますが、不測の事態が発生し、紛争が生じる可能性があります。
(3)技術革新及びメディアの構造変化への対応
スマートフォン等の多機能デバイスの進化・普及により、メディアが多様化するとともにソーシャルネットワーク等が広く浸透し、消費者のメディア接触行動や時間量が大きく変化しております。日宣グループは従来の印刷物を用いた広告手法での収益を確保しながら、インターネットを起点としたリアルでの消費活動を構築するコミュニケーションサービスの提供など、インターネット技術を活用したマーケティング手法の変化に対応しながら業容の拡大に取り組んでおります。しかし、こうした技術革新及びメディアの構造変化に日宣グループが適切に対応できない場合には、日宣グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)特定の取引先への依存
日宣グループは、旭化成ホームズ株式会社及びそのグループ会社(以下、同社グループ)に対して、キャンペーン全体の企画設計及びCM・新聞広告・チラシ・DM・展示場ツール等の企画・制作、基幹カタログの企画・制作、営業ツールの企画・制作、カタログ等の在庫管理、イベントの企画・運営、ディスプレイ、空間デザイン、映像制作、WEBマーケティング、オンラインイベント支援等の幅広い広告宣伝サービスを提供しております。その結果、同社グループに対する前連結会計年度の売上高は1,155,811千円、売上高に占める割合は22.8%であり、当連結会計年度の売上高は930,136千円、売上高に占める割合は17.8%となっております。現状において、日宣グループは同社グループと安定的な取引関係にありますが、受注状況によっては日宣グループの業績に影響を受ける可能性があります。また、何らかの要因により取引関係に問題が生じた場合、あるいは広告宣伝政策の変更等があった場合には、日宣グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)競合について
日宣グループが事業を展開する広告業界は、売上高で上位の広告会社への集中傾向が高く、日宣グループは常に既存の大手の広告会社と競争を強いられております。また、近年、インターネット、スマートフォン広告市場等における新規参入企業との競合が生じる機会も増加してきております。
日宣グループは、注力する業界を定め顧客企業と直接取引し、その業界の構造や特性を踏まえ顧客企業の経営課題に対してユニークな広告ソリューションを開発することで競争上の優位性を確保していく考えではありますが、今後も優位性を確保できる保証はなく、優位性を逸した場合あるいは競争の激化に伴い報酬が低下した場合には、日宣グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6)原材料の調達
日宣グループの原材料の大部分は印刷用紙が占めており、安定的な量の確保と最適な価格の維持に努めております。しかしながら、急激な市況の変動等により仕入価格が上昇し、製造コストの削減で補えない場合や、販売価格に転嫁できない場合、日宣グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7)外部委託
日宣グループではコンテンツ制作、印刷、運送等の業務において外部委託を利用し、外部の良質なリソースの利用及び固定費の圧縮を行っております。必要に応じた外注先の確保ができず業務が遂行できない場合、或いは外部委託先の事故・経営不振・不祥事等による納期遅延・品質問題等が発生した場合には、日宣グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、急激な市況の変動等により仕入価格が上昇し、製造コストの削減で補えない場合や、販売価格に転嫁できない場合、日宣グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(8)不良品の発生
日宣グループの提供する商品、サービスにおいて、不良品が発生することがあります。不良品が発生した場合、値引きや商品の再発注、回収等の負担がかかる可能性があります。
日宣グループでは、不良品の発生防止のため、品質管理、生産管理等には十分注意しておりますが、受注金額の大きな案件で不良品が発生した場合、日宣グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(9)優秀な人材の確保、育成
日宣グループでは今後事業拡大や企業運営を円滑に遂行していく上で優秀な人材を確保することが極めて重要と考えており、随時採用活動を行っております。しかしながら、必要な人材を適切な時期に確保できない場合、または社内の有能な人材が流出した場合には、経常的な業務運営や事業展開に支障が生じ、日宣グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(10)法的規制について
日宣グループが広告宣伝サービスを提供する際の各種制作物において、その表現は「不当景品類及び不当表示防止法」、「不正競争防止法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「著作権法」及び「商標法」等の規制を受けております。日宣グループが提供するのは広告宣伝サービスであり、法令の遵守義務は実際に商品等を提供する広告主になりますが、当該広告が景表法等の法令に抵触した場合、当該広告主との間で法的責任の発生や社会的信用の低下により、日宣グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(11)知的財産権の侵害
日宣グループが事業活動を行う過程で、提案する企画内容によっては第三者の知的財産権を侵害する可能性があるため、企画を提案する際には知的財産権の侵害の有無を確認しております。しかし、サービスの提供後、想定外の係争が発生した場合には、これらの係争が日宣グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(12)情報の流出
日宣グループでは個人情報及び顧客情報、情報システムを取り扱う際の運用管理については、情報セキュリティ関連規程を整備運用して厳重に取り扱うこととしております。プライバシーマークの認証を取得し、機密情報の厳格な管理と個人情報の漏洩防止に努めておりますが、不測の事態により個人情報等の流出事故が発生した場合、損害賠償や社会的信用の失墜等により、日宣グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(13)災害等に関するリスク
日宣グループが事業展開する地域において、自然災害、電力その他の社会的インフラの障害、通信・放送の障害、流通の混乱、大規模な事故、疫病やウイルスによる感染拡大等が起こった場合には、日宣グループまたは日宣グループの取引先の事業活動に悪影響を及ぼし、日宣グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(14)訴訟等について
日宣グループは法令及び契約等の遵守に努めておりますが、取引先、消費者、各種団体または知的財産権の保有者等による訴訟を提起された場合に、日宣グループの事業や財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(15)ストック・オプションと株式の希薄化について
日宣グループは、取締役及び従業員に対するインセンティブ付与を目的としたストック・オプション制度を採用しております。そのため、現在、取締役に付与されている新株予約権の行使が行われた場合、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。
なお、当該新株予約権は日宣退職者については実質的に行使できない制度となっており、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は108,000株であり、発行済株式総数及びストック・オプションによる潜在株式数の合計4,178,080株の2.58%に相当します。
(16)電力小売事業に関するリスク
日宣の持分法適用関連会社である株式会社SCN電力は電力小売事業を展開するケーブルテレビ局との合弁会社であります。
電力小売事業のビジネスモデルは、顧客を継続的に増やしていく成長過程においては、損益計算書上費用先行となり、損益分岐点となる顧客数に達するまでは当事業においては費用が先行する見通しです。
電力小売事業は、電気事業法に基づく申請を行い、経済産業大臣による登録により事業を開始することが可能となっております。新規参入者の急増は、電力購入価格の上昇と、電力販売価格の下落を招く可能性があり、競争激化と共に日宣グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また営業収益は、顧客の電気使用量の季節的変動(気温や気象等)による影響を受けるため、業績が季節変動するリスクがあります。
電力小売事業への参入は、既存事業で培った顧客基盤を活用した新しい価値と収益機会の開拓を図る方針に基づいたものでありますが、顧客を継続的に増やしていく過程における損益計算書上の費用先行については、営業努力によってできる限り早期の収益化を図ります。また、SPOT価格が高騰した場合は、日宣の売買損益に影響を及ぼす可能性があり、その影響額は顧客数の増加につれて一層大きなものとなります。そのため、他電力会社とのアライアンスや相対電源の確保、固定価格での調達方法の模索等を含め電力価格の変動等によるリスクを的確にコントロールして事業運営を行ってまいります。
(17)新規事業のリスク
日宣は、将来的な事業拡大に向け、既存事業に留まらず新規事業開発に積極的に取り組んでおりますが、新規事業の展開には不確定要素が多く、既存事業よりもリスクが高いことを認識しております。入念な市場分析や事業計画構築にも関わらず、予測とは異なる状況が発生し、計画どおりに進まない場合は、投資資金を回収できず日宣グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(18)情報セキュリティに関するリスク
日宣グループは、情報セキュリティについての厳格な管理体制を構築し、関連規程の整備や従業員への周知と教育を行っております。しかしながら、サイバー攻撃、システムへの不正アクセス、コンピューターウイルスの侵入等により、データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、日宣グループの信頼性が損なわれ、日宣グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
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