ジャパンエレベーターサービスホールディングス(6544)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループ(ジャパンエレベーターサービスホールディングス、連結子会社及び持分法適用関連会社)は、持株会社であるジャパンエレベーターサービスホールディングス、連結子会社29社及び持分法適用関連会社6社により構成されており、エレベーター等の保守・保全業務及びリニューアル業務を行うメンテナンス事業の単一セグメントであります。 ジャパンエレベーターサービスホールディングスは、持株会社としてグループ各社の戦略の立案をはじめ、グループ各社に対して、経営全般にわたる管理指導等を行うほか、一部エレベーター等のメンテナンスを行っております。 なお、ジャパンエレベーターサービスホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等であります。これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループ各社の主な事業内容は次のとおりであります。主な事業内容主な会社保守・保全業務ジャパンエレベーターサービスホールディングス(連結子会社)ジャパンエレベーターサービス北海道株式会社ジャパンエレベーターサービス東北株式会社ジャパンエレベーターサービス城南株式会社ジャパンエレベーターサービス城西株式会社ジャパンエレベーターサービス神奈川株式会社ジャパンエレベーターサービス東海株式会社ジャパンエレベーターサービス関西株式会社ジャパンエレベーターサービス中四国株式会社ジャパンエレベーターサービス九州株式会社JAPAN JINDAL ELEVATOR SERVICE PRIVATE LIMITEDPT.Japan Elevator Service IndonesiaJAPAN UNIECO ELEVATOR SERVICE COMPANY LIMITEDリニューアル業務(連結子会社)ジャパンエレベーターパーツ株式会社JAPAN JINDAL ELEVATOR SERVICE PRIVATE LIMITEDPT.Japan Elevator Service Indonesiaその他(連結子会社)ジャパンエレベーターパーツ株式会社エレベーターメディア株式会社Japan Elevator Service India Private LimitedCOFRETH(M)SDN.BHD.持株会社ジャパンエレベーターサービスホールディングス(連結子会社)JAPAN ELEVATOR SERVICE HONG KONG COMPANY LIMITED (1)事業の特徴a.価格設定 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、1994年10月の設立以来、エレベーター等のメンテナンス専門会社として、「何よりも安全のために。」「見えないからこそ手を抜かない。」「信頼を礎に。」を経営理念として、誰もが安心してエレベーターを利用できる高品質なメンテナンスをお届けしてまいりました。 ジャパンエレベーターサービスホールディングス設立当時のエレベーター等のメンテナンス業界は、エレベーター等のメーカーが、それぞれ自社や系列のメンテナンス会社を通じて、自社の製品のみのメンテナンスを行うことが一般的であり、価格やサービス内容に競争原理が働きにくい状況でした。 独立系メンテナンス企業であるジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、メーカー主導の価格設定にとらわれず、市場競争力のある価格にて顧客にサービスを提供しております。 b.国内主要メーカー製機種に対応 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、主に三菱電機ビルソリューションズ株式会社、株式会社日立ビルシステム、東芝エレベータ株式会社、日本オーチス・エレベータ株式会社、フジテック株式会社の国内主要メーカー製機種に対応した保守・保全業務を行っております。 独立系メンテナンス会社として各社製の機種に対応可能な技術力とエンジニアを有していることが、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの強みと考えております。 c.迅速な対応を可能とする営業所網 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)を中心に全国で事業を展開しておりますが、人命に関わる緊急時には、連絡を受けてから30分以内の現場到達を目標として営業所網を構築しております。 d.保守・保全業務とリニューアル業務のトータルサービスの提供 エレベーター設置後の経年変化による劣化が生じた場合や、装置の旧式化により時代のニーズに合わなくなった場合に、制御盤、巻上機、モーター等の主要な装置をリニューアルすることで、エレベーターをより長く効率的に利用していただくことが可能となります。ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループでは、リニューアル後の保守体制も含め、トータルな視点からご提案することで、サービス品質の向上に努めております。 エスカレーターについては、国内主要メーカー製のエスカレーターを対象に、原則1ヶ月に1回の保守・点検及び建築基準法で定められた年1回の定期検査を行っており、保守・保全業務に注力しております。 (2)具体的な製品・商品又はサービスの特徴 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、メンテナンス事業の単一セグメントであり、事業セグメントを開示しておりません。ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの事業内容は以下のとおりです。 (保守・保全業務) 社会における縦の移動手段としては、階段、エスカレーター、エレベーターがありますが、建物の高層化が進む現代社会においては、エレベーター及びエスカレーターは非常に有用な縦の移動手段と位置付けられています。 一方、エレベーターは、飛行機や自動車と同様に、適切な保守・操作が行われない場合は、「戸開走行(扉が開いたままエレベーターが走行してしまう事象)」「閉じ込め故障」「ブレーキ故障」その他の理由により、利用者の安全が損なわれる危険性のある乗り物と考えられます。 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは利用者の安全を最優先にエレベーター等の保守・保全業務を行っております。 a.保守・保全業務の内容 エレベーター及びエスカレーターは、原則として1ヶ月に1回の保守・点検と、建築基準法で定められた年1回の定期検査が必要です。 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループでは、保守・保全業務を以下のとおり定義しております。保守業務・建築基準法に定められた法定検査(保守・点検)・エレベーター等の清掃、注油、調整、消耗品(注)1の補充・交換等・エレベーター等の損傷、変形、摩耗、腐食、発生音等に関する異常・不具合の有無を調査し、保守及びその他の措置が必要かどうかの判断を行うこと(遠隔監視、遠隔点検(注)2を含む)保全業務点検結果に基づく合理的な判断のもと行う、劣化した部品の取り替えや修理等。契約の内容により、有償で行う場合(保全売上)及び無償で行う場合があります。 (注)1.消耗品 :エレベーター内電球、各種ヒューズ、ビス・ナット、各種リレーリード線等をいう。2.遠隔監視:ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループのコントロールセンターにおいて、通信回線を利用して常時エレベーターの異常・不具合の有無を監視すること及び、エレベーター内に人が閉じ込められた場合に、エレベーター内のインターホンでコントロールセンターとの直接通話を行い、また「閉じ込め故障」「動力電源停電」等の状況を監視すること。遠隔点検:『遠隔監視』に加え、エレベーター運転のために必要とされる箇所を対象に、通信回線等を利用してエレベーターの運転状態や各機種の動作状況の正常・異常を点検すること。 b.契約の種類 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループでは「フルメンテナンス契約(FM契約)」と「点検契約(POG契約)」の2種類の契約を用意しております。 契約期間は1年間を原則とし、顧客のニーズに合ったサービスと価格を継続的に提供しております。契約種類契約内容の概要FM契約定期的な機器・装置の保守・点検を行うことに加え、点検結果に基づく合理的な判断のもと、劣化した部品の取り替えや修理等まで行う契約方式POG契約「Parts・Oil・Grease」の略で、定期的な機器・装置の保守点検のみを行い、劣化した部品の取り替えや修理等を含まない契約方式 c.保守・保全業務のサービスの方針① ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループでは、日常の保守・点検を行うエンジニアから独立した検査課において、建築基準法に定められた項目の検査(法定検査)を行っておりますが、同時に検査業務を保守・点検に対する品質監査と位置付け、サービス品質の維持・向上に努めております。② 建築保全業務共通仕様書(注)1やメーカーの取扱説明書を踏まえた保守点検マニュアル 建築保全業務共通仕様書をもとに、エレベーター(機械室レス(注)2、ロープ式、油圧式)、エスカレーターの保守作業のジャパンエレベーターサービスホールディングスグループ独自のマニュアルを整備しております。③ 点検チェックシート 保守業務を行うに当たり、マニュアルと連動したチェックシートを活用することで、点検漏れを未然に防止しています。④ 経験事例の共有・活用 現場で経験した部品交換要領や過去の故障事例を「調整指針」「故障事例報告書」等の形で共有し、点検や部品交換作業の精度向上を図っております。⑤ 検査結果・点検の報告 年に1回の定期検査、通常の有人点検、遠隔点検のそれぞれについて「定期検査報告書」「保守・工事作業報告書」「遠隔点検報告書」を作成、発行しております。⑥ 点検の結果、劣化した部品の取り替えや修理等が必要な場合には、メーカーの純正部品を中心に安全性を重視したパーツによる対応を原則としております。(注)1.国土交通省が定める建築物の定期点検、日常点検、保守、運転・監視に関する業務基準仕様書2.機械室レスはロープ式に分類され、機械室がなく昇降機全ての機器が昇降路内に収納されているエレベーターとなります。 d.コントロールセンターについて ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループのコントロールセンターでは、万一のトラブルに迅速に対応できるよう、24時間365日体制でエレベーターの状態を監視しております。○コントロールセンターの機能「PRIME」による管理ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループのリモート遠隔点検サービス「PRIME」の遠隔診断操作や遠隔監視状況の管理により、エレベーターのコンディションを常に把握し、万一の異常発生時への早急な対応を行います。位置情報による管理エンジニアの所在や状況を常に管理することにより、緊急時のエンジニア出動命令(同時にエレベーターの異常内容を送信)や、エンジニアからの報告を一括管理することが可能です。電話回線による対応エレベーター内のご利用者様との直接通話を行います。専門スタッフが常に待機し、エレベーター内のご利用者様から直接電話で状況を確認し、対応することができます。 e.リモート遠隔点検サービス「PRIME」について ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループが独自に開発したリモート遠隔点検サービスであります。「PRIME」によって、自動診断運転による異常予知、インターネット回線を使用した遠隔監視、障害内容の事前把握、遠隔操作によるメンテナンスが可能となります。「PRIME」に採用した各種技術は、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループが特許を取得しており、エレベーターのメンテナンスには不可欠である「詳細な状況の把握」と「迅速な対応」に大きく寄与しています。 また、国内主要メーカーの機種ごとに「PRIME」を対応させる技術力は、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの強みと考えております。(注)基板を使用していない旧式や、導入後間もない最新のエレベーターなど、一部「PRIME」を設置できない機種もあります。「PRIME」の代わりに、リモート診断機能を除いた「PRIME Lite」の設置を行っております。 (リニューアル業務) 保守・保全業務では、性能の維持、安全運行を目的として、保守、点検、部品の交換や修理を行いますが、適切な管理を行っていたとしても、エレベーターは時間の経過と共に劣化していきます。エレベーターの法定償却耐用年数は17年、公益社団法人ロングライフビル推進協会(BELCA)のライフサイクルコスト評価指数では、規格型エレベーターの期待耐用年数は30年とされております。また、製造開始から長期間が経過すると、保守部品を構成する素子・素材の入手が困難となり、メーカーが保守部品の供給を停止するため、現在稼働している機種の部品交換・修理が困難となる場合があります。ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループでは、こうした状況を踏まえ、設置後20年程度経過したエレベーターを主な対象として、信頼性・安全性・運転効率などの向上を目的に、制御盤・巻上機等の主要部品の一式取り替え工事(リニューアル)、既設品の撤去・新設工事を実施しております。なお、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループでは、リニューアル業務のうち、受注、工事内容の決定、行政との対応等を行っており、工事については主に外注を利用しております。 a.エレベーターのリニューアルの種類制御リニューアル制御系を中心に更新を行います。準撤去新設リニューアル既設品の一部(建物に固定されている部分(出入口枠や敷居、ガイドレール等))を活用し、撤去新設します。全撤去新設リニューアル既設品全ての機器を撤去して最新のエレベーターを据付けます。 b.ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの実施する主なリニューアル業務の内容 特長内容・効果安心・安全段差解消エレベーター乗降時のつまずき防止車いす利用者対応車いす専用操作盤・背面鏡・手摺・光電式多光軸センサ戸解放時間の延長・戸閉速度の低減地震対策機能強化P波センサ付地震時管制運転・地震時リスタート機能耐震強化改修工事昇降機耐震設計・施工指針2009年版(2009年改訂)、昇降機耐震設計・施工指針2014年版(2014年改訂)への対応(注)快適・エコロジーインバータ制御の導入振動や騒音の少ないスムーズな乗り心地消費電力の削減・二酸化炭素排出量の抑制操作盤インジケータ・デジタル表示採用・液晶ディスプレイ採用視認性の向上意匠性向上エレベーター内天井照明LED化・側板・床面・ドアホール周りの最新意匠素材やカラーの採用環境対策、洗練された空間の実現(注) 2009年版:地震時のカゴ(人が乗るための箱状の構造物)、釣合いおもりのレール強度補強、運行上安全を確保するための保護対策の実施。2014年版:マシンベット、釣合いおもりの構造上の強度補強の実施。 (その他) ジャパンエレベーターパーツ株式会社にて、エレベーター等のメンテナンス用のパーツの販売を行っております。 エレベーターメディア株式会社にて、エレベーター等のメディア業務を行っております。同業務は、エレベーター内に防犯カメラを備えた広告配信機器を設置し、広告配信サービスに加えて防犯サービスを提供することで、エレベーター空間の利便性及び安全性の向上を図ることを目的としており、ジャパンエレベーターサービスホールディングスの保守業務に新たな付加価値を提供するものと考えております。 ジャパンエレベーターサービスホールディングス及びジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの主要な事業の関わりを事業系統図によって示すと次のとおりであります。 [事業系統図] ※1 JAPAN ELEVATOR SERVICE HONG KONG COMPANY LIMITEDは、アジア地域(日本を除く)の市場調査と現地のエレベーター等関連企業への投資を主たる事業としており、Joint Venture Ltd.及びJapan Elevator Service India Private Limitedの株主であります。※2 Japan Elevator Service India Private Limitedは、インドのエレベーターメンテナンス企業への投資を主たる事業としております。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてジャパンエレベーターサービスホールディングスグループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 独立系メンテナンス企業であるジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、「何よりも安全のために。」「見えないからこそ手を抜かない。」「信頼を礎に。」の企業理念のもと、メンテナンス品質の向上を図るとともに、メーカー主導の価格体系の見直しによる「適正価格の実現」を図ってまいります。 (2)目標とする経営指標 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、成長性と収益性を高め、安定的な事業成長によって企業価値を継続的に向上させることが株主重視の経営であると認識しております。成長性においては売上高成長率を、収益性においては売上高営業利益率を重要な指標と位置付けております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 継続的な成長を実現するために、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは中長期的に以下の戦略を策定し、実行しております。① 保守・保全事業の推進・地域ごとの事業子会社制の採用により各地域の営業力を強化するとともに、M&Aを活用した事業エリアの拡大等により、基幹事業である保守・保全事業の更なる成長を図る。② リニューアル事業の強化・営業体制の拡充、自社製品の開発等によりリニューアル事業を更に強化する。③ 人材の確保・育成・採用力の強化により、安定成長を支える人材を確保する。・人材育成により、技術水準及びメンテナンス品質の向上を図る。④ 財務基盤の安定化・上記の戦略を可能とするために財務体質の改善を図る。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 エレベーター等のメンテナンス業界におきましては、不動産の供給増加によるエレベーター等の増加、物件所有者及びビル管理会社のコスト削減要求等により、事業機会が増加する一方、エレベーター等の安全稼動への社会的要請の高まりから、高品質なサービスの提供が求められております。 一方でわが国経済は、雇用·所得環境の改善に伴い、景気動向は緩やかに回復しているものの、物価上昇等の影響により依然として先行き不透明な状況にあることから、企業の経費削減ニーズは今まで以上に高まると予想されております。ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループが属するエレベーター等のメンテナンス市場におきましては、顧客におけるコスト意識の高まりに加え、エレベーター等の運行の安全への要求が強まっていくものと想定しております。このような事業環境の下、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループが対処すべき主な課題は以下のとおりであると認識しております。① 国内事業基盤の構築・拡大 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループが安定的成長を図るうえで、事業基盤の構築・拡大が課題であると認識しております。具体的には、継続的収益及び保全・リニューアル業務への展開に繋がる、保守契約台数を増大させることが最も重要であると考えております。② 人材確保及び育成 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの事業競争力の根幹は、エレベーター等の安全運行に必要な高品質なメンテナンスサービスを提供できる人材であり、そのような人材の確保と育成は今後のジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの成長にとって不可欠であると考えております。 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループでは、これまで行ってきた従業員への研修を継続・強化するとともに、社内技術、品質認定制度を確立することで、技能水準の高い人材の育成を図ります。 また、人材の確保につきましては、企業認知度と労働条件の向上を目指すとともに、新卒・中途採用の積極的な増加を図り、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの要求する品質を担保できる外注業者の利用により、適宜、人員補充を行ってまいります。 ③ 海外事業展開の推進 高品質なメンテナンスサービスに対する需要は、日本市場のみならず海外市場においても広く存在するものと考えております。ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループが日本市場で培ってきた複数メーカーのエレベーター等に対応できる技術力や教育研修のノウハウ等を活用することで、海外市場への展開、成長を図ります。④ 事業拡大のための資本・業務提携の検討 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの企業価値向上に資するような他社の買収、他社とのジョイントベンチャーや業務提携を検討してまいります。⑤ 研究開発の推進 約50mのエレベーターのテストタワーを備えた研究開発施設JES Innovation Center(通称JIC)及びJICに隣接するJES Innovation Center Lab(通称JIL)にてエレベーターリニューアル等の研究開発活動等を推進しております。⑥ 財務基盤の安定化 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの今後の事業拡大のためには拠点拡充、進化するエレベーター等に対応するための研究開発、人材への投資や研修施設の拡充等、先行投資及び継続投資が必要となります。将来の資金需要に備え、内部留保の確保を図るとともに、借入等による資金調達にて財務基盤の安定化を行ってまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 以下において、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループ(ジャパンエレベーターサービスホールディングス、連結子会社及び持分法適用関連会社)の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業展開上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。 なお、ジャパンエレベーターサービスホールディングスはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、ジャパンエレベーターサービスホールディングス株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 また、以下の記載はジャパンエレベーターサービスホールディングス株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありません。 なお、以下の記載事項は、特に断りがない限り、当連結会計年度末現在の事項であり、将来に関する事項は当連結会計年度末現在においてジャパンエレベーターサービスホールディングスグループが判断したものであります。将来に関する事項につきましては、不確実性を有しており、将来生じる結果と異なる可能性がありますので、記載しております事項に対する判断は、以下記載事項及び本項目以外の記載内容も合わせて慎重に行われる必要があります。(1)特定の仕入先への依存リスク ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループはエレベーター等のメンテナンスを主たる事業としております。 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、エレベーター等のメンテナンスのために必要となるパーツの購入先を複数にするなどパーツが確保できなくなるリスクを低減するよう努めておりますが、パーツによっては品質維持の目的によりメンテナンス対象となるエレベーター等のメーカー(系列会社を含む)のみからの購買としております。 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、これらのパーツについて一定量の在庫の保有、パーツのリサイクル、海外市場等からの調達の検討によりパーツの供給不足や調達時期の遅れに備えておりますが、なんらかの理由により、これらのパーツを適時・適量に確保できない場合には、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループのメンテナンス業務を適時に実施できない可能性があります。 また、これらのパーツを構成する素材の価格上昇等の理由により、これらのパーツの価格が上昇し、そのコストをサービス価格に転嫁できない場合には、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)競合に関するリスク メンテナンス市場には、エレベーター等メーカー、メーカー系列のメンテナンス専業会社及び独立系メンテナンス会社等、大小様々な競合会社等が多数存在しており、競合の激化により新規獲得数の減少や契約切り替え等が発生し、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループのシェアが低下する可能性があります。また、サービス価格が下落した場合、メンテナンスの単一事業を行っているジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)技術革新について エレベーター及びエスカレーターは随時新機種が発売・設置されており、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループでは国内主要メーカーのどの機種でも保守できるよう技術水準の向上に努めておりますが、今後、メーカーによる急激な技術革新が進み、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループが適時に対応できない場合、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 (4)法的規制について① ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループが行う保守・保全業務のうち法定検査については、建築基準法において昇降機等検査員等の資格を有する者が行う旨定められております。ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループでは事業規模に応じて昇降機等検査員の確保に努めておりますが、何らかの理由で昇降機等検査員を十分に確保できない場合には、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。② ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループが行う保全及びリニューアル業務では、建設業法に基づく機械器具設置工事業の許可を得て事業を展開しておりますが、建設業法・建築基準法その他関係法令の改廃等が行われた場合に、製品の仕様変更が必要となる等の理由により、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)知的財産権について ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは多くの知的財産権を保有し、維持・管理しており、必要に応じて技術調査等を行うことで知的財産権侵害問題の発生を回避するよう努めております。 しかし、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの知的財産権が無効とされる可能性や模倣される可能性等があり、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの保有する知的財産権の保護が損なわれた場合、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、第三者の知的財産権を侵害したことにより、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループが当該第三者に対して損害賠償責任を負う可能性があります。 (6)メンテナンス用パーツの在庫及び評価リスクについて ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループでは、エレベーター等の保守・保全、リニューアル業務のためのパーツ棚卸資産として保有しておりますが、メンテナンス対象となるエレベーター等が多機種であることに加え、メンテナンス期間が長期間となることが想定されるため、棚卸資産が増加する可能性があります。 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループでは、基準在庫数による管理を行うなど、パーツの重要性に応じた在庫管理を実施しておりますが、収益性の低下等に伴い、棚卸資産の資産価値が低下した場合には、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)事故・災害等に伴うリスク ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、エレベーター等の保守・保全業務及びリニューアル業務を行っております。 これらの業務を行うに当たって、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、国土交通省の「建築保全業務共通仕様書」に準拠し、また、社内で設定した独自の安全基準を遵守することにより、顧客及び利用者の安全を確保するよう十分配慮しております。 しかし、地震等の災害・利用者の使用方法・エレベーター等の欠陥に起因する事故の他、メンテナンス作業におけるジャパンエレベーターサービスホールディングスグループ社員又は業務委託先の人的なミス等により機器の損傷事故や場合によっては人身事故に至る可能性があります。 ジャパンエレベーターサービスホールディングスは、グループ社員及び業務委託先への安全指導の徹底や損害賠償責任保険の加入によりリスク回避に努めておりますが、保険でまかないきれない損失の発生や信頼失墜により、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの経営成績に影響が生じる可能性があります。 (8)労働災害に係るリスク エレベーター等のメンテナンス作業は、危険を伴う作業であるため、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループでは「何よりも安全のために。」を経営理念のひとつに掲げ、作業員の安全教育を徹底することにより事故防止に努めております。 しかしながら、万が一、重大な事故・労働災害等が発生した場合、一時的に補償金等の負担が生じ、また、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの社会的信用に重大な影響を与え、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)買収又は業務提携に関するリスク ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、他社の買収、他社とのジョイントベンチャーや業務提携を行っております。しかしながら、買収又は提携等が円滑に行われない場合や、買収した会社の事業、ジョイントベンチャー、業務提携が当初見込みどおりの期間で予想どおりの効果を得られない場合には、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)海外事業の展開に伴うリスク ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、海外への事業展開を行っておりますが、海外市場での事業活動には、次のようないくつかのリスクがあります。① 予期しない法律や規制の変更② 社会・政治及び経済状況の変化又は治安の悪化③ 各種税制の不利な変更又は課税④ 異なる商習慣による取引先の信用リスク等⑤ 労働環境の変化や人材確保・教育の難しさ⑥ 為替リスク これらのリスクを最小限に抑えるため、現地顧問弁護士や会計事務所等からも迅速に情報を入手し、いち早く対策が打てる体制を構築する方針でありますが、リスクの顕在化により、サービスの提供が困難になり、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)契約不適合責任等について ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループで保全及びリニューアル工事を実施したエレベーターの工事実施部分(ジャパンエレベーターサービスホールディングス製品)が、取扱説明書等に準拠した適切な据付、連結及び保守・点検管理が行われている等の所定の条件のもとで保証期間中(引渡から12ヶ月間)に故障した場合には、ジャパンエレベーターサービスホールディングス指定の方法により、無償で故障部品を修理又は交換することとしております。 また、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、ジャパンエレベーターサービスホールディングス製品の重大な欠陥、又はジャパンエレベーターサービスホールディングスの製作及び施工の重大な過失によって直接生じた顧客の損害については、賠償の責任を負っております。 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループが何らかの理由により、契約不適合責任あるいは損害賠償責任の追及を受け、賠償責任を負うこととなった場合には、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)人材確保と育成について ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、高い専門性を有する技術者の確保及び、今後の事業拡大を見据えた営業部門人員、管理部門人員の増強を図っております。また、人材育成にも注力し、技術力の向上及び内部管理体制の一層の強化、充実に努めております。事業拡大に先行して人員を増強し費用負担が先行した場合、もしくは事業に必要な人員を確保できなかった場合、人材育成が想定どおりに進捗しなかった場合等、これらの施策が適時適切に行えなかった場合には、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)顧客情報の管理 ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループは、保守・保全及びリニューアル契約に関するものをはじめとし、多くの顧客情報を取り扱っているため、外部からのネットワーク不正侵入への対策はもとより、内部からの情報漏洩防止のため、情報漏洩を防止するシステムを導入するとともに、「情報セキュリティポリシー」「個人情報・特定個人情報保護規程」等を整備し、情報流出の防止に努めております。 しかし、万一、不測の事態により顧客情報が外部に漏洩した場合には、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)システム障害 ジャパンエレベーターサービスホールディングスコントロールセンターでは、万一のトラブルに遅滞なく対応できるよう、24時間365日体制でエレベーター等の状態を監視しております。 コントロールセンターのサービスは、コンピュータシステムと通信ネットワークにより提供されているため、ジャパンエレベーターサービスホールディングスは定期的にバックアップを取ることにより、システムトラブル発生の未然防止又は回避に努めておりますが、自然災害や不慮の事故、想定を上回る急激なアクセス増等の一時的な過負荷その他の要因によりコンピュータシステムにトラブルが生じ業務に支障が発生した場合、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)有利子負債について ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの有利子負債残高(リース債務を含む)は、2026年3月期連結会計年度末現在で3,004百万円であり、有利子負債依存度は7.5%となっております。そのため金融市場の混乱や景気低迷、金融機関の融資姿勢の変化により借換えが困難になった場合や、市場金利の急速な上昇等により支払利息が急激に増加した場合には、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、借入金の一部には財務制限条項が付されております。財務制限条項に抵触した場合、貸付人の請求があれば期限の利益を失うため、直ちに債務の弁済をするための資金が必要になり、ジャパンエレベーターサービスホールディングスグループの財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。 財務制限条項の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係) ※2 財務制限条項」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(貸借対照表関係) ※2 財務制限条項」に記載のとおりであります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー