バルミューダ(6612)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


バルミューダ(6612)の株価チャート バルミューダ(6612)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

バルミューダグループは、バルミューダ及び連結子会社(BALMUDA Europe GmbH、BALMUDA North America, Inc.)の3社で構成されています。製品の企画、デザイン、設計、開発、国内外での製品等の販売を軸に、「家電事業」の単一セグメントで事業を展開しているファブレス(自社工場を保有せず、外部の製造工場に製品の生産を委託する)メーカーです。また、消費者に製品のコンセプトをできるだけ的確にお伝えするために、製品のプロモーションに係る写真、動画等のコンテンツについては、社内で制作しています。なお、連結子会社BALMUDA Europe GmbHは、主に欧州を中心にバルミューダ製品の販売を、BALMUDA North America, Inc.は、米国内での広告宣伝・販売促進活動を行っています。

バルミューダが取り扱う製品の特徴については以下のとおりです。

 

・空調関連

The GreenFanは、バルミューダグループが家電メーカーとして立ち上がる契機となった代表的な製品です。

「扇風機から自然界の風を送り出すことはできないだろうか」というアイディアを実現したのが、特徴的な二重構造の羽根です。速い風と遅い風を同時に作り出し、そしてぶつけ合わせることにより風のもつ渦をなくすことで、面で移動する空気の流れに生まれ変わります。

二重構造の羽根が作り出すのは、自然界の風と同じ、大きな面で移動する空気の流れであり、広がる風はまさに自然界の風の気持ちよさを体感することができるものです。

また、羽根面積が大きいため、通常の回転数で回すと風が出すぎてしまうことから、回転数を制御することができる「DCブラシレスモーター(※)」という、当時、それまで扇風機に使われたことのないモーターを採用しています。さらに、オプションのバッテリー&ドックを組み合わせると、自由に持ち運べるコードレス扇風機としても使用することができます。バッテリー駆動時間は最大20時間で、付属のドックの上に本体を置くだけで充電が開始されるため、持ち運びたい時にアダプターの線の抜き差しをする必要もありません。

(※)低回転で回すことができ、細かい制御も可能なうえ、消費電力が低いという特徴を持つモーター。

2010年の発売当時、数千円程度の扇風機が一般的であった市場に、3万円台の価格の製品を投入しましたが、これまでの扇風機では実現できなかった、自然界の風と同じような気持ちよさや、特徴的なデザイン(グッドデザイン賞受賞)等が高く評価され、「DC扇風機(又は高級扇風機)」というジャンルを新たに築いた製品です。

その他、水を上から注ぎ入れるだけで給水ができるタンクレス構造を実現した加湿器「Rain」、航空機のジェットエンジン等で使われるテクノロジーを応用した整流翼を使用し、大容量の空気を静かに循環させることができる空気清浄機「BALMUDA The Pure」、送風と同時に脱臭が可能なポータブルサーキュレーター「GreenFan C2」等を展開しています。

 


 

・キッチン関連

2015年に、キッチン関連製品第一弾として販売したスチームトースター「BALMUDA The Toaster」は、簡単においしいトーストを作ることができるトースターで、バルミューダグループを代表する製品です。

開発のきっかけは、会社近くの公園で行った土砂降りの中でのバーベキュー大会でした。食パンを炭火で焼き始めたところ、表面がパリッとして中に水分が残ることにより、これまでにない食感となり、この味の再現ができれば、理想のトースターを開発できる、と次の日から再現実験を繰り返す試行錯誤を続けました。土砂降りの雨の中で焼いていたことから、水分がポイントになると考え、これを実現したのが、独自のスチームテクノロジーと温度制御です。古くからある窯やヨーロッパの街並みなどから着想を得たモダンクラシックなデザインはグッドデザイン賞金賞を受賞しています。

その後、ハンドドリップでのコーヒーの淹れやすさを志向し、手になじむハンドルと湯切れの良いノズルを採用し、注ぎ心地を追求した電気ケトル「BALMUDA The Pot」、これまでの電子レンジにはないギターの音色による特徴的な操作音を採用し、シンプルなデザインで使いやすい大きさにまとめた、キッチンを楽しくするオーブンレンジ「BALMUDA The Range」、精緻な温度制御、0.2ml単位の正確なドリップ、バイパス注湯による独自の抽出方法(Clear Brewing Method)でストロング&クリアな味わいを実現したオープンドリップ式コーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」、ライブキッチンのおいしさと楽しさを実現するステンレスホットプレート「BALMUDA The Plate Pro」等を展開しています。

 


 

・その他

2018年10月、手術灯のテクノロジーを基にした太陽光LEDデスクライト「BALMUDA The Light」を発売しました。従来の白色LEDでは失われてしまっていた本来の色を照らし出し、自然界の色に非常に近いスペクトルが特徴となる太陽光LEDを採用しており、また、光源が視界に入らないよう、前方の低い位置から斜めに手元を照らすことが可能となるフォワードビームテクノロジーを搭載した製品です。

その後、キャンドルのように揺らぐ暖色の灯りから、読書灯にも使える温白色の灯りまで、幅広い場面で活用できるバッテリー内蔵のポータブルLEDランタン「BALMUDA The Lantern」、360°全方位に広がる立体的で抜けるような気持ちよいサウンドと、グルーヴを増幅させる輝きでライブステージのような臨場感を作り出す充電式でポータブルなワイヤレススピーカー「BALMUDA The Speaker」等を展開しています。

加えて、Apple の元 CDO(最高デザイン責任者)Sir Jony Ive(サー・ジョニー・アイブ)率いるクリエイティブ・コレクティブ集団 LoveFrom との共同開発によるポータブル LEDランタン「Sailing Lantern」を2025年9月に発表しました。

 


 

事業の系統図は、以下のとおりです。



有価証券報告書(2023年12月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、バルミューダグループが判断したものです。

 

(1)会社経営の基本方針

バルミューダグループは、「卓越した創意工夫と最良の科学技術によって、どこにもなかった素晴らしい方法を創出し、人々の役に立つ」という企業理念(The Vision)のもと、家電という道具を通して、素晴らしい体験を社会にお届けすべく事業活動に取り組んでおり、これらの活動が株主価値及び企業価値の最大化につながると考えています。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

バルミューダグループは、成長性、収益性及び効率性向上を重視した経営が必要と認識し、企業価値の向上に努めています。企業価値向上の判断にあたっては、重要な経営指標として売上高及び営業利益率を重視し、収益力の向上及び堅実な経営基盤の構築に邁進していきます。

 

(3)経営戦略等

バルミューダグループは、家電を通じて、心躍るような、素晴らしい体験をお届けすることを目指して事業を展開してきました。これまで以上の幅広い層に、製品を通じて感動をお届けするため、新たな技術やデザイン性を追求した製品開発を進めています。2023年においては、ライブキッチンのおいしさと楽しさを実現する「BALMUDA The Plate Pro(ステンレス ホットプレート)」を発売しました。

また、製品の展開にあたっては、比較的認知度の高い日本、韓国に加えて、2020年に進出した北米を重点地域として定め、2023年1月には米国子会社を設立しました。当該子会社を通じて北米でのブランドや製品の認知度向上を図るための各種コミュニケーション施策を強化していきます。加えて、2023年11月にはタイ、シンガポール、マレーシアに進出しました。展開地域の拡大並びに各地域での製品ラインナップの拡充により海外での売上増加を図ることで、更なる成長を目指すとともに、特定地域への売上集中を是正することで、地政学的リスクの低減を図っていきます。

今後の更なる成長へ向けた新たな製品カテゴリーへの挑戦については、2021年に参入した携帯端末事業の終了を2023年5月に決定した一方で、小型風力発電機の研究開発に取り組むことを8月に発表し、10月には屋外での実証実験を開始しました。

 

(4)経営環境

わが国の経済は、雇用・所得環境が徐々に改善する中で、緩やかな回復が続くことが期待されますが、世界的な金融引き締め等による景気の下押しや物価上昇の影響が引き続き懸念され、今後も依然として不透明感の強く残る状況となっています。

バルミューダグループの主要取扱製品である生活家電は、国内においては買い替え需要主体の成熟市場であり、長期的には人口減による市場縮小が見込まれます。また、短期的には、新型コロナウィルスの感染症法上の位置付けが5類に移行したことにより、旅行や飲食等のサービス消費へのシフトが進みました。また、物価上昇による消費マインドの冷え込みも購買意欲に影響を与えていると考えられます。他方、共働きや少人数世帯、高齢化世帯の増加、ライフスタイルの多様化等の変化が生じており、価値観や社会の多様化が加速しています。各メーカーはそのような価値観の変化を見据えた商品開発を行うことが求められています。

 

 

(5)対処すべき課題

① 収益性の改善

外出機会の増加による支出先の変化や、物価上昇による消費マインドの冷え込み、原材料価格の高止まりや、円安による仕入れコストの上昇が引き続き懸念されるなか、そのような状況下でも利益を創出し続けることができる事業構造に変化するべく、現状の売上規模に対応した組織・人員体制の再構築、製品価格の見直し、製品原価の低減や経費の効率的運用、適切な在庫管理等に努めていきます。

 

② 販売地域の多様化

2023年12月期売上高の85.6%は日本及び韓国に依拠しています。両国の景気や社会情勢等の変化による業績への影響を低減するため、重点地域と定める北米での販売強化や、新たにブランド展開を開始したタイ、シンガポール、マレーシアでの販売強化等、販売地域の多様化を推進していきます。

 

③ コーポレートガバナンス体制の強化

経営環境の変化が激しい状況の下、経営の意思決定をより迅速化するとともに、これまで以上に取締役の業務執行に対する監督機能を強化する必要があります。さらなるコーポレートガバナンスの強化及び継続的な企業価値の拡大に努めていきます。

 

④ 企業ブランドの構築

顧客の本質的ニーズを考え、卓越した創意工夫と最良の科学技術によって「うれしさや楽しさ」を顧客が体感できる機能、性能を製品に反映していくとともに、適時適切なコミュニケーション施策の展開を通じて、顧客の様々な体験機会を創出することにより、企画・デザイン・技術・ブランド力で競争優位を確立させるよう努めていきます。

 

⑤ 製品の開発・品質管理体制の強化

製品開発における品質と信頼性の向上に向けて、品質管理部門の陣容の充実に努めるとともに、製品開発プロセスを要所で区切り、進行状況の期限管理を徹底する一方で、企画初期の段階から徹底したリスクアセスメントの実施によって、開発上の対処すべき課題をより広範に洗い出し、次の開発ステップに移行可能かどうかの審査を厳格化することにより、品質の向上に努めていきます。

 

⑥ 内部管理体制の強化

事業の継続的な発展を実現させるためには、コーポレートガバナンス機能の強化は必須であり、そのために財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムの適切な運用が重要であると認識しています。コーポレートガバナンスに関しては、内部監査による定期的なモニタリングの実施や監査法人との連携を図ることにより適切に運用を進めています。ステークホルダーに対して経営の適切性や健全性を確保しつつも、ベンチャー企業としての俊敏さも兼ね備えた、全社的に効率化された組織体制の構築に向けてさらに内部管理体制の強化に取り組んでいきます。

 

⑦ 有能な人材確保

今後の更なる成長を目指すうえで、人材の獲得及び育成が重要であると考えています。人材獲得競争は今後も厳しい状況が続くと思われますが、バルミューダの経営方針やビジョンに共感し、高い専門性を有する人材を惹きつけられるように、教育研修制度の整備、福利厚生の充実を図っていくとともに、外部ノウハウの活用等にも積極的に取り組み、事業計画達成に必要となる適切な人材リソースの確保に努めていきます。

 


事業等のリスク

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項には、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられるものについては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示を行っています。バルミューダグループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、その発生の回避及び発生した場合に適切な対応に努める方針ではありますが、バルミューダ株式に対する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えています。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてバルミューダグループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

 (1)製品・サプライチェーンに関するリスク

 ① 新製品の開発について

バルミューダグループは、独自の機能・洗練されたデザインを有する製品の開発を目指していますが、

・期待どおりの機能が得られず、もしくは競合製品の出現等により開発を断念する

・開発の遅延により、製品化が遅れる

・開発費が想定を上回る

・新製品が市場に受け入れられない

 などにより、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 ② 原材料の調達について

バルミューダグループは、下記③に記載のとおり、すべての製品を製造委託先から仕入れており、原材料の調達は製造委託先が担うことを基本としています。製造委託先に余裕を持った先行発注を行うことにより安定的な仕入れを行ってきました。しかしながら、急激な需給関係の変化により、予期せぬ原材料価格の高騰、調達性の悪化が生じ、製造の遅れ、製品原価の上昇が避けられなくなる場合があります。設計変更による代替品の活用、バルミューダで調達した部材の製造委託先への支給などの対策を講じても十分な対応ができない場合、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 ③ 製造委託先等取引先への依存について

バルミューダグループは、製造工場を持たず、すべての製品を国内外の製造委託先から仕入れています。製造委託先との関係強化とともに、リスクヘッジのために代替先の確保にも努めていますが、製造委託先との関係が悪化し、代替先の確保が遅れるなどの状況になった場合には、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、製造委託先を含む取引先の経営悪化や、国内外の政治的・社会的な混乱、新たな法的規制や制限、自然災害、紛争等によりサプライチェーンに支障が生じた場合にも、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 ④ 海外の販売代理店への依存について

バルミューダグループの海外売上高比率は32.3%(2023年12月期)であり、そのうち韓国の代理店であるLimotech Korea Co., Ltd.向け売上高比率が14.8%(2023年12月期)となっています。同社を含めた海外代理店とは定期的な情報交換を行うなど関係強化に努めていますが、各代理店における販売戦略の変更、取扱いの中止等が生じた場合、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、各国の政治的・社会的な混乱、新たな法的規制や制限、自然災害、紛争等が生じた場合にも現地での製品の販売に支障が生じ、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 ⑤ 在庫管理について

バルミューダグループは、在庫管理と販売予測により、品切れによる販売機会のロス削減と過剰在庫の防止に努めています。しかしながら、機能やデザインで差別化を進めていることから販売価格が高くなる傾向があり、類似製品の販売動向を参考に販売予測を立てることが難しく、また、バルミューダ製品と類似した競合製品の出現等による競争の激化、物価上昇やポストコロナへの移行による消費行動の変化も、販売予測を難しくする一因となっています。加えて、特に天候の影響を受けやすい扇風機等の空調家電については、昨今の気候変動の影響もあり、販売予測が難しくなってきています。

販売予測を誤った場合には在庫不足又は過剰在庫となり、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 ⑥ 債権回収について

バルミューダグループの販売は、家電量販店や通信販売会社、海外代理店等を経由しており、1社当たりの取引金額が多額となるケースがあります。取引先企業の信用状態の調査を行うとともに、取引開始後も継続的に信用状態の把握を行っていますが、倒産等の理由により回収不能となった場合、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 ⑦ 製品の不具合発生について

バルミューダグループは、品質や安全に関する法令・規則の遵守に努めるとともに、品質管理部門の人員増強、製品開発プロセスの見直し等の施策により、品質と信頼性の維持向上に努めていますが、万一、予期しない製品の不具合等が発生した場合、アフターサービス費用もしくはリコール費用が生じることとなります。対策として、製造物賠償責任保険等に加入していますが、受取保険金で十分な補償が行えない場合は、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

また、社会的な信用の失墜、顧客の離反を惹起し、バルミューダグループのブランド価値が毀損することとなった場合、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 (2)コンプライアンスに関するリスク

 ① 法的規制について

バルミューダグループは、製造物責任、消費者保護、知的財産権、個人情報保護、製品安全、金融商品取引、適時開示ルール等の各種法令の規制を受けています。これら各種法令の改定、新たな法令の制定等が行われた場合において、対応のための追加的費用の発生、もしくは法規制の違反が生じたときは、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

また、バルミューダグループでは、アジア、欧州及び北米向けの輸出を行っており、製品については海外の各種規制に準拠していますが、現地の法的規制の改正、新たな法規制の制定等が行われた場合は、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 ② 知的財産権について

バルミューダグループは、新製品の開発に関し、他社の著作権、特許権、商標権等の侵害をしないよう、担当部門を中心として独自の情報収集を行うほか、弁護士や弁理士等専門家のアドバイスを受けています。しかしながら、知的財産をめぐって他社との係争が生じた場合や、他社より知的財産の侵害を受けた場合は、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 ③ 情報セキュリティについて

バルミューダグループは、顧客、取引先、従業員等の個人情報や機密情報等を保有しています。情報管理に細心の注意を払い情報セキュリティ体制を構築・運用しています。しかしながら、万一、情報が流出した場合は、信用低下や対策のための費用負担が生じることにより、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、受発注等の業務管理や会計処理等はシステムによる業務処理を実施しており、不測の事態により重要データの改ざん、漏えい、破壊やシステム停止等が生じた場合には、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 (3)事業体制に関するリスク

  ① 有能な人材の確保・育成について

バルミューダグループは、今後の新製品開発等事業拡大のために機構設計、電気設計、ソフトウエア設計、デザイン等の製品開発・量産技術に関する豊富な経験を有する能力の高い優秀な人材の確保及びその育成が急務となっています。

バルミューダグループは、優秀な人材の確保に努めるとともに、教育研修制度の充実を図り、管理者の育成に注力しています。しかしながら、人材の確保及び育成が不十分である場合には、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 ② 代表者への依存について

バルミューダの代表取締役社長である寺尾玄は創業者であり、製品開発を主導するなどバルミューダグループの経営及び事業運営において、極めて重要な役割を果たしています。

バルミューダグループでは、取締役会等で情報共有を進めるとともに、権限委譲により、同氏へ過度に依存しない体制を構築してきました。また、社内の人材育成が成果をあげつつあること、さらに、外部からの人材登用等の方策により、経営層の厚みが増しています。しかしながら、何らかの要因で同氏がバルミューダグループの経営に関与できなくなる事態が生じた場合は、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 ③ 大株主について

バルミューダの代表取締役社長である寺尾玄が、当連結会計年度末現在で発行済株式総数の68.5%を所有しており、引続き大株主となる見込みです。

同氏は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しています。

同氏は、バルミューダの創業者であるとともに代表取締役社長であるため、バルミューダとしても安定株主であると認識していますが、将来的に何らかの事情により同氏によりバルミューダ株式が売却された場合には、バルミューダ株式の市場価格及び流通状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ④ 配当政策について

バルミューダグループは、株主に対する利益還元を経営上の重要施策であると認識しています。一方で、持続的な成長のための研究開発や収益性の向上も重要な経営課題であると考えています。

バルミューダグループは、これまで、成長につながる内部留保を優先し、配当を行っておらず、今後も当面の間、内部留保の充実を進める方針です。将来的には、各期の業績、財務体質を勘案しつつ利益還元を検討していく方針ですが、現時点においては、配当の可能性及びその時期については未定です。

 

 ⑤ 継続企業の前提に関する重要事象等について

バルミューダグループは、当連結会計年度において、記録的な円安ドル高等の厳しい外部環境の影響により、多額の営業損失を計上したこと、また、一部の当座貸越枠については財務制限条項に抵触したことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象または状況が存在しています。このような状況を解消すべく、取引金融機関と協議を行った結果、財務制限条項に係る期限の利益喪失を請求できる権利について、当該金融機関が放棄することの合意が得られています。加えて、現状の経営環境や売上水準でも利益を創出できるよう、売上総利益率の改善(製造コスト低減・価格改定による利幅の改善)、固定費の圧縮(売上規模に対応した組織・人員体制の再構築)及び家電カテゴリー製品の積極的な展開(国内外における製品ラインナップの拡大)を経営戦略として掲げ、各施策について既に着手しています。

以上のことから、バルミューダグループにおいては、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しています。

 

 (4)事業環境に関するリスク

 ① 為替変動の影響について

バルミューダグループは、製品の輸出入を行っており、通常、決済は外貨で行っています。バルミューダグループは、大半の製品を中国や台湾等、海外の製造委託先から仕入れており、販売の67.7%(2023年12月期)は国内向けであることから、総じて円高は仕入れコストの低下につながることで業績にプラスに作用し、円安はマイナスに作用します。為替の変動に対するリスクヘッジ策を推進していますが、急激な為替変動が発生した場合、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 ② 自然災害等について

地震、台風、津波等の自然災害、火災、国際紛争、世界的な感染症の流行等が発生した場合、バルミューダグループの事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。

バルミューダグループにおいては、自然災害等が発生した場合に備え、リスク対応策の検討と準備を推進していますが、各種災害等の発生による影響を完全に防止できる保証はなく、各種災害等による物的、人的損害が甚大である場合には、事業の継続に支障をきたし、バルミューダグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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