ミマキエンジニアリング(6638)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


ミマキエンジニアリング(6638)の株価チャート ミマキエンジニアリング(6638)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 ミマキエンジニアリンググループは、ミマキエンジニアリング及び連結子会社25社(MIMAKI USA, INC.、MIMAKI EUROPE B.V.、台湾御牧股份有限公司、㈱ミマキプレシジョン、㈱グラフィッククリエーション、御牧噴墨打印科技(浙江)有限公司、Mimaki Deutschland GmbH、上海御牧貿易有限公司、MIMAKI BRASIL COMERCIO E IMPORTACAO LTDA、平湖御牧貿易有限公司、PT. MIMAKI INDONESIA、MIMAKI AUSTRALIA PTY LTD、MIMAKI SINGAPORE PTE. LTD.、MIMAKI INDIA PRIVATE LIMITED、MIMAKI EURASIA DIJITAL BASKI TEKNOLOJILERI PAZARLAMA VE TICARET LIMITED SIRKETI、Mimaki La Meccanica S.R.L.、Mimaki Lithuania, UAB、Mimaki Bompan Textile S.r.l、アルファーデザイン㈱、㈱アルファーシステムズ、㈱砺波製作所、㈱楽日、MIMAKI (THAILAND) CO., LTD.、㈱マイクロテック、MIMAKI VIETNAM CO., LTD.)、その他3社(MIMAKI KANPHOR INDIA PRIVATE LIMITEDほか)の計29社により構成され、産業用インクジェットプリンタ、カッティングプロッタ等の開発・製造・販売を主たる業務とした事業を営んでおり、報告セグメントは地域別としております。

 また、エンドユーザーの属する市場別に分類した事業の内容は次のとおりであります。

(1)SG(サイングラフィックス)市場向け

 広告・看板等のサイングラフィックス市場向けの製品群です。エコソルベントインクを搭載したインクジェットプリンタJVシリーズや、プリント&カット対応のCJVシリーズ、UV硬化インク搭載のUJV/UCJVシリーズが主要製品で、大型ポスター、カーラッピング、のぼり旗、表示板等の製作に用いられています。また、光学センサーで位置決めマークを読み取ることで高精度な輪郭カットを実現するカッティングプロッタのCGシリーズ等の製造販売も行っています。

(2)IP(インダストリアルプロダクツ)市場向け

 ノベルティや工業製品等のインダストリアルプロダクツ市場向けの製品群です。UV硬化インクを採用した大判フラットベッドインクジェットプリンタのJFXシリーズに加え、A3〜A2サイズを中心としたデスクトップ型フラットベッドUVインクジェットプリンタのUJFシリーズが主要製品で、一般消費者向けの商品やギフト、オーダーグッズのほか、自動車の計器パネルや家電類の操作パネルなどの工業製品生産現場等で用いられています。また、SG市場向けと同様に光学センサーによる読み取り機能を搭載し、ダンボールなど厚みのある材料をカットできるフラットベッドカッティングプロッタであるCFシリーズ等の製造販売も行っています。さらに、フィギュア、模型、立体看板、試作品等の製作に用いられる立体造形物をプリントする3Dプリンタの製造販売も行っています。

(3)TA(テキスタイル・アパレル)市場向け

 衣服や生地等のテキスタイル・アパレル市場向けの製品群です。昇華転写インクジェットプリンタのTSシリーズや、ダイレクト捺染インクジェットプリンタのTxシリーズ、顔料転写方式の捺染プリントシステムTRAPIS(トラピス)、DTF(Direct To Film)プリンタのTxFシリーズ等が消費地向けの主要製品で、ファッションウエアやスポーツウエア、ネクタイやスカーフなどの生地へのプリント等に用いられています。

(4)FA事業

 ファクトリーオートメーション装置事業(カスタム機器)や基板実装装置事業(異形部品挿入装置、防湿剤の塗布装置)、半導体製造装置事業、基板検査装置事業、金属加工事業等、アルファーデザイングループが手掛ける事業の総称です。

(5)その他

 上記のいずれにも属さない機種の製造・販売やサービス等が該当いたします。

 

 

[市場別分類略図]

 

[セグメント別会社分類略図]

 

セグメントの名称

会 社 名 称

日本・アジア・

オセアニア

販売会社

ミマキエンジニアリング

上海御牧貿易有限公司     台湾御牧股份有限公司

PT. MIMAKI INDONESIA     MIMAKI AUSTRALIA PTY LTD

MIMAKI SINGAPORE PTE. LTD.

MIMAKI INDIA PRIVATE LIMITED

MIMAKI (THAILAND) CO., LTD. MIMAKI VIETNAM CO., LTD.

アルファーデザイン㈱     ㈱アルファーシステムズ

製造会社

ミマキエンジニアリング

㈱ミマキプレシジョン

御牧噴墨打印科技(浙江)有限公司

台湾御牧股份有限公司     アルファーデザイン㈱

㈱アルファーシステムズ    ㈱砺波製作所

プリント

サービス会社

㈱グラフィッククリエーション

台湾御牧股份有限公司

グッズ企画販売会社

㈱楽日

ソフトウエア開発会社

㈱マイクロテック

北・中南米

販売会社

MIMAKI USA,INC.

MIMAKI BRASIL COMERCIO E IMPORTACAO LTDA

欧州・中東・

アフリカ

販売会社

MIMAKI EUROPE B.V.

Mimaki Deutschland GmbH

MIMAKI EURASIA DIJITAL BASKI TEKNOLOJILERI PAZARLAMA

    VE TICARET LIMITED SIRKETI

Mimaki Lithuania, UAB

Mimaki Bompan Textile S.r.l

製造会社

MIMAKI EUROPE B.V.

Mimaki La Meccanica S.R.L.

Mimaki Lithuania, UAB

 

[事業系統図]

 (注)全て連結子会社であります。


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 ミマキエンジニアリンググループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてミマキエンジニアリンググループが判断したものであります。

 

(1)経営の基本方針

 ミマキエンジニアリンググループでは、下記の4項目を経営ビジョンとして掲げ、経営の基本方針としております。

①独自技術を保有し、自社ブランド製品を世界に供給する「開発型企業」を目指します。

②顧客に満足いただける製品を素早く提供する小回りの利いた会社を目指します。

③市場に常に「新しさと違い」を提供するイノベーターを目指します。

④各人が持っている個性・能力を力一杯発揮できる企業風土を目指します。

 

(2)中長期的な経営方針及び経営指標

 ミマキエンジニアリンググループでは、今般の新型コロナウイルス感染症禍に伴う市場ニーズや顧客志向の変化を踏まえ、2020年12月に、2025年度をゴールとした新たな中長期成長戦略「Mimaki V10」を策定し、実行することといたしました。

①「Mimaki V10」基本ステートメント

 ミマキならではの前工程・プリント/カット/コート・後工程の一貫システムや製品によるソリューション提供で、産業印刷のデジタルオンデマンド化をけん引する。

②「Mimaki V10」経営方針

 売上高成長を追求するだけでなく、高い収益を継続的に生み出すとともに、財務基盤を強化して、持続可能な成長に向けた強靭な企業基盤を構築したうえで、2025年度までに営業利益率10%を達成する。

a. 収益性を重視し、2025年度までに営業利益率10%、経常利益率8%を達成する

b. 2020~2025年度の売上高平均成長率(CAGR)は、10%を目安とする

c. 環境変化への対応力を確保するために、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの改善を通じて財務基盤を強化する

d. 製品開発でInnovationを起こし、顧客にとって価値のあるソリューションを提供し続ける

e. 「Mimaki V10」の達成に向け、ミマキグループが一丸となって取り組む組織風土を創り上げる

 

(3) 中長期成長戦略「Mimaki V10」重点施策

①製品戦略

a. FA事業を保有する優位性を最大活用し、SG、IP、TA市場におけるプリント工程の自動化を実現する、デジタルオンデマンド・プリントソリューションを提供する

b. SG(サイングラフィックス)市場

・従来主流の有機溶剤系インクから、環境負荷が低いUV硬化型インクへの転換が加速する機を捉え、競争優位を確保しているUV硬化型インクを生かした製品やソリューションの開発・販売活動を積極的に展開

・エントリー領域でのシェア拡大と、ミドル・プロダクション領域での収益確保

・UVプリンタ特許技術の活用による競争優位性強化

c. IP(インダストリアルプロダクツ)市場

・拡大するスマートファクトリーの流れを捉え、プリント/カット/コート工程の自動化による省人化・無人化を実現する製品やソリューションを提供

・グッズ・ノベルティプリント市場で大きなポジションを占めるパッド印刷を、インクジェットによるデジタル化で新たな成長市場として開拓

・UVプリンタ特許技術の活用による競争優位性強化

d. TA(テキスタイル・アパレル)市場

・コロナ禍により市場が店頭販売からEコマースにシフトし、生産者の需要が高速機から高付加価値機に変化する機会を捉えたソリューションの提供

・高速機は「Tiger600-1800TS」でポジションを維持しつつ、中・低速機のラインナップを強化し、デジタルオンデマンド需要に対応

e. 3Dプリンティング事業

・2017年に発売した1,000万色フルカラー「3DUJ-553」を皮切りに、2021年度より1,000万色フルカラーエントリーモデルを投入して需要を拡大

・3Dによる造形を容易にするためのソリューションの提供

 

②市場環境や顧客ニーズの急激な変化を見据えた事業展開

a. グローバル×デジタル

・デジタルプリントのIoTによるデジタルオンデマンド・プリントの推進と、中国市場の攻略

b. Eコマース×サブスクリプション

・新たなビジネスモデルで収益性を上げるとともに、Eコマースによる販売を展開

c. Innovationを起こし、新規市場・新規アプリケーションを開拓

・今までの開発計画を全面的に見直し、新しい市場向けのプライオリティを上げる

・開発サイクルの見直し(期間短縮)により、販売している製品の25%以上が3年以内に開発した製品とする

③ 収益性向上に向けた基盤構築

a. インクの品質改善

・インクの品質改善により、稼働するプリンタのダウンタイムを無くし、顧客の生産性向上に寄与するとともに、インク品質が起因の製品補修費を削減する具体的な取り組みとして、受入不良率の改善、工程内不良の削減、市場トラブルの早期対策を推進する

b. CX(コーポレート・トランスフォーメーション)

・2025年度営業利益率10%を目標とする

・2020年度は構造改革により固定費を圧縮し、事業体質を筋肉質化する

・これにより、2021年度は2019年度売上高の80%で利益が出る体制にする

・この基本的な固定費構造を維持しつつ、2025年度に向けて平均成長率(CAGR)10%を目安に売上高を伸ばし、営業利益率10%を達成する

・貸借対照表を重視した経営を進める

・デジタル化、省人化に取り組む

c. 生産体制の改革

・需要変動に応じた生産体制

・中国製と戦えるコスト力実現

・在庫管理を強化する

d. 営業体制の変革

・SFA(セールス・フォース・オートメーション)/CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)を利用した営業分析を行い、ミニ展戦略につなげる

・バーチャルミニ展戦略を展開し、あらゆる地域の顧客を開拓

・新規顧客へ向けての販売チャネルを構築

・販売支援部隊の立ち上げ

・営業在庫のコントロール

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 ミマキエンジニアリンググループでは、「Mimaki V10」の達成に向けて対処すべき課題は以下のとおりと認識して、取り組んでまいります。

①デジタルオンデマンド・プリントソリューションの提供

 ミマキエンジニアリングが開発型企業として持続的な成長を実現するためには、SDGsで定められた持続可能な開発目標への貢献という社会的な要請はもちろん、個々のお客様の困りごとやニーズに的確に対応する必要があります。また、コロナ禍を経て、市場のニーズや顧客の志向は急激に変化しています。加えて、Eコマースの浸透に伴い、消費者は好きなものを、好きな時に、好きなだけ利用する「オンデマンド」供給への要求が益々強まり、多様なニーズに対応できるビジネスモデルの構築が求められています。このような環境変化に的確に対応し、持続的な成長を果たすためには、ミマキエンジニアリンググループが所有する競争優位性の高い独自技術を基盤とした製品、ソフトウエア、サービスの提供に加え、今後ますます進展するデジタルトランスフォーメーション(バリューチェーンを含めて新たな付加価値につながるデジタル化)を、中期的な観点から成長ドライバとして取り込んだうえで、産業用印刷市場におけるデジタルオンデマンド・プリントソリューションの提供を進めてまいります。具体的には、ミマキエンジニアリンググループは、産業用印刷市場で必要とされる「プリントだけでなくその前・後工程の処理装置も含めた幅広い製品ラインナップ」と「充実した機能性インク」のほか、当市場を開拓する過程で蓄積してきた「問題解決のノウハウ提供力」を保有しています。とりわけ、ミマキエンジニアリングのFA(ファクトリーオートメーション)事業では、プリント対象物の前処理/前加工や、プリント作業後の後処理/後加工に適した製品の開発・生産能力を有しています。このFA事業を自ら保有する優位性を最大限発揮するとともに、蓄積した有形・無形の資産を源泉とし、プリントに必要となる製品、ソフトウエア、ノウハウ等のご提供を通じて、お客様が制作する成果物の品質までをサポートする取り組みを進めています。また、プリント工程の自動化による省人化・無人化等のノウハウを安定して提供し、お客様の制作プロセスの変革支援につなげる提案を、積極的に行ってまいります。このように、産業印刷における前工程・プリント・後工程までの一貫システムによる、デジタルオンデマンド・プリントのトータルソリューションを提供するソリューションプロバイダーとしての役割を果たし、市場のニーズに的確に対応すべく、特に以下の2領域にフォーカスして取り組んでまいります。

a.デジタルプリントのIoT

 5G(第5世代移動通信システム)の商用サービスが開始され、ミマキエンジニアリングが手掛けているSG(サイングラフィックス)市場、IP(インダストリアルプロダクツ)市場、TA(テキスタイル・アパレル)市場等の産業用インクジェットプリンタ事業の可能性が、大きく広がります。これらの市場に向け、ミマキエンジニアリングが保有するデジタルプリントの前処理装置、プリンタ、インク、カッティングプロッタ、後処理装置、ワークフローソフトまでを含めた幅広い製品ラインナップと、プリント成果物制作プロセスの構築ノウハウを基盤に、プリント工程の自動化による省人化・無人化といった、デジタルプリントのIoTを推進してまいります。

 また、SG市場やIP市場で使用される機能性インクは、従来主流であった有機溶剤系インクから、環境負荷が低く生産性が高いUV硬化型インクへの転換が始まっており、同インクは向こう数年間で市場規模が大幅に増加すると見込まれています。ミマキエンジニアリングは、UV硬化型インクの開発とそれを使用するインクジェットプリンタの開発にいち早く取り組むとともに、ミマキエンジニアリングが保有するUVプリンタ特許技術の活用など、業界での競争優位性を確保しています。

 今後は、これらの優位性を生かし、産業用印刷市場に対してデジタルプリントのIoTとUV硬化型インクを含めた高い生産性を実現するトータルソリューションを提供し、マーケットリーダーとしての地位を確実なものとしてまいります。

b.3Dプリント事業

 IP領域における3Dプリントビジネスにおいては、2017年に発売したUV硬化インクジェット方式で1,000万色のフルカラー造形を世界で初めて実現した3DUJ-553を皮切りに、2021年にはその小型化を実現したエントリーモデル3DUJ-2207を発売する等、着実に製品ラインナップの拡大を進めてまいりました。今後も、お客様の多様なニーズにお応えする製品ラインナップのさらなる拡充に取り組むとともに、有力な3Dソフトウエアメーカー等を含めた幅広いパートナーシップ構築を進めフルカラーによる3D造形の市場成長を加速させるなど、多様な用途やアプリケーションの提案等に取り組み、3Dプリントをミマキエンジニアリングの次の事業の柱として育成してまいります。

②インク品質のさらなる向上

 ミマキエンジニアリンググループにおいて、競争力の源泉である機能性インクの品質安定・向上は最重要課題であります。そのため、機能性インクの開発・生産・検査工程の見直しに取り組んでまいります。具体的には、設計評価・サービス評価・営業評価における基準を明確化して評価項目を見直すとともに、製造現場においてもインクの材料単位での品質チェック強化などにより、製品品質を高めてまいります。また、市場での品質問題発生時の情報早期フィードバックや見える化により、迅速な対応を実現してまいります。加えて、これらの取り組みの前提として、不具合が発生した際の要因をより正確かつ迅速に把握し、的確な対策が実施できるよう、原材料の受け入れ段階、生産、出荷までの各時点での膨大な検査データを収集・蓄積し、適切に分析したうえで、生産工程から検査工程までの各段階での工程を改善するプロセスを、一層強化してまいります。以上の取り組みにより、インク品質のさらなる向上による競争力強化を図ってまいります。

③内部統制・コンプライアンスの徹底

 企業の社会的責任として、内部統制及びコンプライアンスに徹底して取り組んでまいります。関係法令・規則の遵守はもとより、お客様の情報管理等に対するセキュリティーポリシーを確立し、役職員一人ひとりの高い倫理観の醸成、社会的良識を持った責任ある行動を目指して社内教育を行ってまいります。ミマキエンジニアリングは、内部統制システムの整備・運用を推進し、独立した内部監査部門による定期的な内部監査により、業務監査及び財務報告の適正性を確保しています。また、各本部・部門単位で必要とされるコンプライアンス教育を、所属員を対象に年2回以上実施し、法令遵守に関する意識向上を図っています。さらに、1,000億企業としての新たなワークフロー、規定、マニュアルなどの作成をグローバルに推進することを目的に、2024年4月1日付でグローバル管理プロジェクトを設置し、本社及び全ての製造・販売子会社を対象として、内部統制・コンプライアンスの仕組み作りを進めてまいります。具体的には、グローバルでの貿易ルールの見直しに向けたHSコード(輸出入統計品目番号)の確認・運用や、購買発注ワークフローの見直し改定などに取り組み、複雑化する法規制に適切に対応するための仕組みや業務フローを整備してまいります。また、反社会的勢力との関係に対しては、断固とした対応で臨むことにより一切の関係を遮断し、コンプライアンスに則った経営を行ってまいります。

④生産・物流体制の改善

 ミマキエンジニアリンググループにおいて、グローバルなお客様が求める商品・サービスを最適なタイミングで効率的にご提供するとともに、地政学的リスクの顕在化等の影響による船舶及び陸上での輸送リードタイムの長期化や、物流コストの上昇への適切な対応により、売上、利益、キャッシュ・フローの最大化を図ることは重要な経営課題です。そのために、グローバルでの需要変動に柔軟に対応できるよう、販売、物流、生産・調達などの各機能を密接に連携させ、週次での生産管理を実現する体制整備に加え、製品ごとに最適な生産地で生産して効率的かつ機動的な物流・在庫マネジメントを実現する体制の構築を進めてまいります。また、グローバルでの在庫マネジメント再構築への取り組みとして、エリア在庫の効率化を目的としたNRI(Non-Resident Inventory)倉庫の設置も進めており、既に稼働しているオランダに続き2022年9月にはマレーシアにも設置して機動的な在庫マネジメントの確立につなげ、機会損失の最小化とコスト競争力の確保及び適正在庫の実現に取り組んでまいります。さらに、2022年4月に長野県上田市に新たに設置した丸子工場に加え、2024年5月には主力の本社・加沢工場に隣接する土地を取得しました。これらを活用し、本社・加沢工場における産業用インクジェットプリンタ本体の生産スペース不足を解消し、エントリーモデルからハイエンドモデルまでの多岐に渡る生産能力を増強し、今後の事業拡大に対応してまいります。

⑤研究・開発体制の強化

 ミマキエンジニアリンググループは、コロナ禍を経て顕在化した市場ニーズや顧客志向の変化を見据え、製品開発でイノベーションを起こし、新規市場・新規アプリケーションの開拓に取り組んでまいります。具体的には、今までの開発計画を全面的に見直し、新しい市場向けのプライオリティを上げる取り組みとして、販売している製品の25%以上が3年以内に開発した製品とすることや、効率的な研究・開発体制のもとで優れた製品をタイムリーに市場投入するため、要求機能に対し、あらかじめ準備された製品・ユニット・部品・技術情報より適切なものを選び、組合せにより新しい製品を開発するモジュール開発により売上高の拡大と同時にSKU=在庫の削減につなげること等に取り組んでいます。また、基盤となる製品プラットフォームを横展開して、短期間で効率的に新製品を投入する開発プロセスを確立し、開発サイクルの短縮化を進めています。これらの活動の結果、2022年3月期から2024年3月期にかけての二年間で合計19機種の新製品を発表し市場投入するなど、既に具体的な成果に繋がっていますので、今後もこの取り組みの一層の強化・充実を図ることにより、「新しさと違い」を出せる製品の市場投入を進めてまいります。

⑥CX(コーポレート・トランスフォーメーション)

 ミマキエンジニアリンググループは「Mimaki V10」で定めた目標を達成するために、会社の構造そのものの変革に取り組んでまいります。具体的には、固定費の圧縮と事業体質の筋肉質化に向け、固定費の投入を押さえつつ、生成AIやローコードツール等を導入して仕事の棚卸と自動化・AI化を進めてまいります。また、資金効率を向上させ財務体質を強化するとともに、フリーキャッシュ・フローの最大化を目的としたCCCの短縮活動にも取り組んでまいります。具体的には、全社在庫管理プロジェクト活動により、サプライチェーン全体の在庫適正化を進め、特に滞留在庫・不動在庫の一掃を図るとともに、リードタイムを考慮した適正在庫水準のルール作りと、適正水準を維持する在庫マネジメントを確立し、CCCの短縮を進めてまいります。さらには、グローバルマネジメント体制の強化が重要課題であると認識し、子会社管理の強化、基幹システムや会計システム、人事制度等のグローバルな見直しとともに、業務の標準化やルールの明確化等を含めた管理強化に取り組んでまいります。加えて、為替リスクの低減に向けた施策にも取り組んでまいります。

⑦営業体制の変革

 ミマキエンジニアリンググループはグローバルなお客様の多様なニーズにお応えするため、国内営業拠点及び海外販売子会社において、個々の地域特性に合致した販売戦略のもとで、新規ユーザーの開拓、製品の用途提案、製品導入後のアフターフォローや迅速な保守サービスの提供等、地域密着型の営業活動を推進し、顧客満足度の向上に努めてまいります。また、従来取り組んできたリアルな場でのミニ展示会によるチャネル・顧客との商談に加え、顧客接点の変化に対応するために取り組んだWebを通じたバーチャルミニ展の展開により、お客様へのご提案や商談などを効率的・効果的に行う営業活動を継続して実施してまいります。加えて、インサイドセールス機能の強化を通じ、SFAやCRMを活用した営業分析により既存・見込客への営業活動状況を記録・管理して顧客接点を拡大するとともに、顧客からの引き合いプロセスの管理により着実に成約に繋げる活動など、ITの進化を活用した営業活動のオンライン化にも、積極的に取り組んでまいります。また、顧客へ向けての販売チャネルにつきましても、従来のSG市場向け主体のチャネルの強化・拡大による№1シェアの獲得・維持に加え、新規のチャネルとしてIP市場、3D市場、プロダクション機、エントリーモデル、カッティングプロッタにおいて、それぞれの領域での販売拡大に適したチャネルの開拓・構築を進めるとともに、自動化・省人化ソリューションの提供に向けたパートナーシップ構築により、産業用印刷のデジタル化提案を一層強化してまいります。なお、2023年6月にはベトナムに販売子会社を設立し、近年急速な経済成長を遂げている同国での販売ネットワーク強化やユーザーサポートを充実させ、ミマキエンジニアリング製品の販売拡大と顧客満足度の向上を図ってまいります。国内でも、2023年7月に沖縄営業所を全国17番目の営業所として開設し、北海道から沖縄までに渡る地域密着の顧客サポート体制を構築しました。

⑧リスクマネジメントへの取組み

 近年の事業環境下では、想定を上回る規模の自然災害や新型コロナウイルスに代表される感染症の発生等に加え、ロシア・ウクライナ問題や米中対立に代表される地政学的なリスクの顕在化により、事業継続計画(BCP)の重要性が増しています。大規模な自然災害が発生した場合でも、被害を最小限にとどめ、復旧までの時間を最小限におさえて業務を継続できるよう、業務インフラ、緊急時連絡体制、本社屋をはじめとする各設備の防災対策等について見直し・強化を行ってまいります。また、新型コロナウイルス感染症のようなパンデミックの発生に際しては社会全体での取り組みが必要となりますが、ミマキエンジニアリンググループとしても、役職員を始め地域やステークホルダーの皆様の安全確保と感染症拡大抑止を最優先に、適切な対策を検討・実施してまいります。さらに、地政学的なリスクの顕在化に伴う需要の低迷や部品・原材料等の調達難とコスト上昇、生産の遅延や輸送の混乱によるリードタイムの長期化とコスト上昇等のサプライチェーン全体に係る諸課題に対しても、適切なリスク評価に基づき最適な対策を検討・実施してまいります。

⑨知的財産戦略の強化

 自社ブランド製品を開発・製造・販売する開発型企業であるミマキエンジニアリングにとって、知的財産戦略は競争力を確保し、独自性を守り、持続的な成長を実現するために重要かつ欠くことのできない要素です。とりわけ、自社の知的財産を適切に保護するために、特許、商標等の権利の適切な登録・保護手続きを行い、他社による模倣や侵害から自社製品やブランドを守る必要があります。ミマキエンジニアリングでは、技術本部に知的財産部を置いて知的財産権の登録・保護活動を進めておりますが、今後ミマキエンジニアリングの市場での競争力を一段と強化するために、製品の企画・開発から量産に至る各段階において多くの権利を出願・登録できるように知的財産権権利化プロセスを変革し、持続的な成長の実現に取り組んでまいります。

⑩SDGsへの取組み

 2015年9月に「国連持続可能な開発サミット」において、人間及び地球の繁栄のための行動計画として「持続可能な開発目標:SDGs(Sustainable Development Goals)」が掲げられました。ミマキエンジニアリンググループもこの目標に賛同し、さまざまな社会問題に真摯に向き合うとともに、事業を通じて社会や環境に良い影響をもたらすことで、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。

 特に、気候変動などの地球環境問題への対応も重要な経営課題として捉え、とりわけ産業印刷市場においては環境や資源への負荷の高い従来のアナログ印刷主体の産業構造から、デジタル化によるオンデマンドプリントに転換させることにより環境負荷を大幅に低減できることから、今後の製品開発を含む事業活動において環境に配慮した製品展開を推進するなど、積極的に取り組んでまいります。

 とりわけ、ミマキエンジニアリングの重要な販売市場であるテキスタイル・アパレル市場では、従来からのアナログ方式による素材や商品の生産・捺染に始まり、輸送、在庫、販売、利用、廃棄・焼却という長いサプライチェーンの過程から大量のCO2が排出され、また素材生地の生産・捺染工程においては大量の水資源が使用されています。さらに、使用された商品だけでなく未使用の商品も含め、全生産量の70%以上が廃棄・焼却処分され、リサイクル・リユース率は合わせても僅か15%程度とも言われています。このように、同市場は地球環境への負荷が最も高い産業の一つとされており、世界的に対処すべき重要な問題と認識されています。ミマキエンジニアリングではこの問題に対処するため、インクジェット技術でのデジタルオンデマンド捺染による「サステナブル・プリントソリューション」を提供しています。これにより、現在のアナログ捺染の問題点をデジタル捺染で解決し、サステナブルな社会の実現に向けた取り組みを加速してまいります。具体的には、テキスタイル・アパレル市場において一番普及しているポリエステル生地だけでなく、綿や麻、絹、羊毛などの様々な種類の生地にデジタルプリントと転写だけで完了するシンプルな捺染工程を実現し、専門技術や知識が無くても簡単にオペレーションが可能で、かつ従来のデジタル捺染プリント方式と比べても排水の約90%を削減し、安いコストで導入が可能な、環境にも人にも経済的にも優しい次世代捺染システム「TRAPIS(トラピス)」を、2024年3月に発表しました。ミマキエンジニアリングでは、今後このソリューションを世界的に普及させることにより、サステナブルなテキスタイル・アパレル産業の実現を目指して取り組んでまいります。

 社会課題の面においては、地元・長野県の障がい者福祉や雇用創出への貢献に積極的に取り組みました。また、印刷工程の自動化・省人化による人手不足へのソリューション提案等、ミマキエンジニアリングならではの価値を提供しています。CO2排出量削減については、2050年カーボンニュートラルという政府指針も踏まえ、国内のミマキエンジニアリンググループ主要事業所に続き、一部の欧州拠点においても、CO2フリー電力を導入しました。今後もバリューチェーンを意識した省エネ・省資源の徹底や、地域社会や従業員を含むステークホルダーへの貢献等を通じて、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでまいります。

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性がある認識しているリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてミマキエンジニアリンググループが判断したものであります。

(1)製品の欠陥について

 ミマキエンジニアリンググループは、自社開発の製品を主な商材としておりますが、製品の不具合が発生した場合には、その修理や補償に係るコストに加えて製品開発計画に遅れが生じ、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。品質問題がやむなく発生してしまった場合の対応策としては、誠実かつ的確な顧客対応を行うとともに、発生の原因究明と対策を速やかに実施することと併せて、再発防止策を策定し実行いたします。なお、ミマキエンジニアリングでは製造物責任賠償保険に加入しております。品質問題を発生させないための対応策としては、設計・製造・サービスの各部門の課題を明確にして取り組むとともに、品質改善を経営の最優先事項としてプロジェクト体制で推進し、より実効性のある対策を展開して品質コストの低減を進めてまいります。

(2)コスト競争力について

①原材料の調達について

 ミマキエンジニアリンググループの製品は、プリントヘッド、電装部品、機構部品、インク染料等の原材料から構成されております。原材料の調達にあたって何らかの理由で現仕入先からの調達が困難になる可能性や、市況動向等の影響による価格上昇の可能性があります。過年度においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大やロシアによるウクライナ侵攻等の影響により、一部原材料の調達が困難な状況が発生するとともに、原油を含む各種燃料価格や素材・原料価格上昇に伴う歴史的なインフレの影響等により、ミマキエンジニアリングでの原材料調達価格も全般に上昇・高止まりしております。これらの要因は、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、サプライチェーンの見直しに向けてプロジェクト体制による調達力の強化に取り組み、地政学的リスクも勘案した調達先の見直しや複数の調達先確保等によるリスク分散を進めてまいります。また、設計段階における部品の共通化・点数削減、作業の効率化等による原価の抑制にも、継続して取り組んでまいります。

②生産計画について

 ミマキエンジニアリンググループは、主に見込み生産の形態をとり、需要予測の変動に追従して生産計画の見直しを行っております。需要予測の変動が正確に生産計画に反映されない場合や、販売実績が需要予測を大きく下回る場合には、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、発注・受入・組立・出荷・着荷の連動性を高めることで需要変動に柔軟に対応できる生産システムの構築に取り組んでまいります。

 

(3)製品開発について

 ミマキエンジニアリンググループは、新製品の開発を成長の源泉としている一方、新製品開発に際しては、試作部材、労務等の研究開発費が先行的に発生いたします。新製品開発が計画どおりに進捗せず、研究開発費が増加した場合や、開発遅延により売上高の減少等が生じた場合等には、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策としては、先進的で効率的な開発手法を常に取り入れるとともに、開発技術のノウハウを内部蓄積させることにも取り組んでまいります。加えて、新たな技術開発へのチャレンジやプラットフォーム設計の推進等により、効率的な新製品開発に取り組んでまいります。

(4)海外における事業展開について

①海外情勢の影響について

 ミマキエンジニアリンググループは、売上高の約7割を海外市場が占めており、今後も海外での販売強化により売上高成長を目指す方針としております。また、生産についても既にアジア(中国、台湾)と欧州(オランダ、イタリア、リトアニア)の工場で産業用インクジェットプリンタ及びインクを製造しており、今後も海外適地での生産体制を維持する方針としております。そのため、主要な海外市場における経済情勢の悪化、進出国の諸法令・規制・税制等の変更、ロシア・ウクライナ問題や米中対立に代表される地政学的なリスク等が発生した場合には、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当連結会計年度においては、中東情勢の緊迫化に端を発した紅海の治安悪化に伴うスエズ運河の運航回避により、ミマキエンジニアリング製品の輸送、販売等のサプライチェーンへの影響が顕在化するとともに、迂回運航に伴う海上輸送運賃の上昇により利益へのマイナス影響が発生する等、地政学的リスクへの対応が急務となっております。当該リスクへの対応策として、グローバルでの情報収集や管理体制、リスクマネジメント体制の強化に加え、サプライチェーンの見直しに向けたプロジェクト体制での取り組みを進めてまいります。

 

②為替変動リスクについて

 ミマキエンジニアリンググループは、海外生産に比して海外販売の比率が高い状況にあります。そのため、想定を超えて急激に為替が変動した場合には、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、為替管理の専門部署を設けてデリバティブ等により短期的な為替リスクのヘッジに努めるほか、外貨建て売掛金の早期回収により外貨建て債権を減らす取り組みや、インク等消耗品の消費地生産を推進して中期的な外貨ポジションの改善に努めてまいります。

(5)競合等について

 ミマキエンジニアリンググループの主力製品である産業用インクジェットプリンタは、既存市場において大手企業や新興国企業等の市場参入が増加しております。現時点では、ミマキエンジニアリンググループの製品に技術面、品質面等の優位性があると認識しておりますが、競争環境が激化して価格低下圧力に晒された場合や市場シェアが低下した場合には、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、地域密着型の営業活動を徹底して顧客ニーズを汲み取るとともに、革新的な新製品を継続的に上市できるように取り組んでまいります。

(6)人財の確保について

 ミマキエンジニアリンググループは、開発型企業及びグローバル企業としての成長を志向するため、製品開発を行う人財とグローバル適応のできる人財の持続的な確保・育成が必須と認識しております。これらの人財が大きく不足する場合には、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、人的資本に係る戦略に基づき、中核人財の確保を積極的に推進しています。また、多様性を確保するためのダイバーシティの推進、特に女性活躍推進やジェンダーギャップの解消等に加え、ワークライフバランスに配慮した働きやすい職場環境づくりなども進めています。さらに、人財の育成を目的とした教育体系の充実を図り、各人の能力を最大限発揮できる企業風土の醸成に取り組んでまいります。

(7)金利変動リスクについて

 ミマキエンジニアリンググループは、主に金融機関からの借入金等によって設備資金及び運転資金の一部を調達しており、有利子負債依存度は当連結会計年度末で37.6%となっております。そのため、急激に金利変動等が生じた場合には、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、経理部門が主導して多様な資金調達方法の検討に努めるとともに、在庫適正化活動の推進による運転資金の効率化に努めてまいります。

(8)知的財産権について

 ミマキエンジニアリンググループは、知的財産権に関連して①第三者がミマキエンジニアリンググループの知的財産権を使用し類似製品を製造することを防止できない可能性、②ミマキエンジニアリンググループの取り扱う製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性、③ミマキエンジニアリンググループが認識しない特許権等の成立で第三者より損害賠償等の訴訟を起こされる可能性、等のリスクが想定できます。これらが発生した場合、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、知的財産権の専門部門を設け、自社が保有する技術について特許権等の取得による保護を図るほか、他社の権利に抵触しないよう取り組んでまいります。

(9)法的規制等による影響について

 ミマキエンジニアリンググループは、国内において製造物責任法、輸出貿易管理令等の規制を受けているほか、事業展開する各国においては、CEマーキング、電気電子機器の特定有害物質使用規制等に加え、関税や移転価格税制等の様々な法令や規制の適用を受けております。これらの規制を遵守できずにミマキエンジニアリンググループの活動が制限された場合、または規制改正や新たな規制適用による対応のためミマキエンジニアリンググループのコストが増加した場合、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、製造業に関連するグローバルベースの各種法的規制等の調査・管理ワークフローの見直しをプロジェクト体制で行い、これらを遵守するよう取り組んでまいります。

(10)重要な訴訟について

 ミマキエンジニアリンググループは、事業活動を展開する中で、ステークホルダーとの係争案件が発生する可能性がありますが、特に重要な訴訟等が発生した場合は、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、専門部門である法務部が主導して弁護士等を交え、円滑な解決に向けて取り組んでまいります。

(11)情報セキュリティに係るリスクについて

 ミマキエンジニアリンググループにおいて、情報セキュリティの脆弱性やサイバー攻撃により、機密情報の漏洩による信頼性低下や信用の失墜、サービスやシステムが停止することによる業務停止や顧客サービスの低下、外部からの攻撃や強迫による金銭的損害や企業イメージの失墜等により、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、専門部門である経営情報システム部が主導して、セキュリティポリシーの策定とそれに基づく徹底した情報管理及び社員教育の実施や、システムのバックアップ及びセキュリティ強化による防御力の向上と、脆弱性の監視・対策等に取り組んでまいります。

(12)投資等に係るリスクについて

 ミマキエンジニアリンググループは、単独または他社と共同で新会社の設立や既存会社の買収等を行っております。これら投資等の価値が低下した場合、あるいは追加資金拠出が必要となった場合には、ミマキエンジニアリンググループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、既存の投資事業に関しては客観的な事業性と成長性の評価とともに、新規の投資事業に際してはリスクとリターンの検証を十分に行ってまいります。

(13)自然災害等の緊急事態について

 ミマキエンジニアリンググループは、長野県東御市に本社・研究開発施設・工場を有しており、この地域に大規模な自然災害が発生した場合、ミマキエンジニアリンググループの事業活動が停滞することにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、大規模な自然災害が発生した場合も被害を最小限にとどめ、可及的速やかな業務再開を可能にするための事業継続計画(BCP)策定に努めてまいります。

(14)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)等、疫病・感染症の拡大について

 ミマキエンジニアリンググループは、新型コロナウイルスやインフルエンザ等の各種ウイルス等の疫病・感染症が拡大した場合、役職員の出社が困難になったり、世界経済全体が低迷する等により、ミマキエンジニアリンググループの事業活動が停滞して業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、先般の新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、ミマキエンジニアリンググループにおいても、世界経済の低迷による顧客でのプリント需要の急速な減少に加え、事業展開している国や地域における各種規制への対応に伴い、開発・生産・物流・営業等の事業活動に支障が生じた結果、過年度において業績への影響が表れており、今後もこのような状況が発生する可能性があります。当該リスクへの対応策として、日頃からの安全・衛生活動により社員の啓蒙と予防に努める等、適切な管理体制を構築し、顧客や取引先並びに従業員の安全確保を最優先とした取り組みを進めております。加えて、事業活動の正常化に向けた対応を迅速かつ的確に進めるとともに、需要変動への適切な対応を図る等により、業績への影響を最小限にとどめる取り組みを、社会情勢を見極めながら適切に実施してまいります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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