日本アンテナグループ(日本アンテナ及び日本アンテナの関係会社)は、日本アンテナ(日本アンテナ株式会社)及び、連結子会社1社により構成されており、通信用・テレビ受信用等各種アンテナ及び映像通信用電子機器の製造販売と、電気通信工事並びにこれに付帯する事業を営んでおります。
日本アンテナグループの事業内容及び日本アンテナと関係会社の当該事業にかかる位置付け並びにセグメント情報との関連は、次のとおりであります。
2025年3月31日現在
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区分 |
主な事業内容 |
会社名 |
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送受信用製品 販売事業 |
製造・開発 |
アンテナ及び 映像通信用電子機器 |
日本アンテナ 石巻アテックス㈱ |
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販売 |
アンテナ及び 映像通信用電子機器 |
日本アンテナ |
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ソリューション 事業 |
電気通信工事 |
共同視聴設備工事 電波障害対策工事 無線工事 |
日本アンテナ |
上記区分事業は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。日本アンテナグループについて図示すると、概ね次のとおりであります。
(注)1.製品の製造を行う石巻アテックス㈱に対しては、日本アンテナが原材料の一部を有償支給しております。
2.上海日安天線有限公司及び日安天線(蘇州)有限公司の全持分について、2024年4月25日付で持分譲渡契約を締結し、2024年4月30日付で持分譲渡を実行しております。
(1)経営方針
日本アンテナグループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。
日本アンテナグループは、急速な進展を見せている情報化社会において、各種アンテナ・関連機器及びCATV・情報通信システム工事等の幅広い事業分野で、独自技術による良質の製品・サービスを提供し、社会的な評価を得て事業の発展を遂げ、継続的に企業価値を高めていくことを基本方針としております。
(2)経営戦略等
日本アンテナグループは、アンテナ、映像通信用電子機器、電気通信工事をコア事業と据え、従来の製品・サービスの提供にとどまらず①周波数再編や新規割当てに伴うあらゆるニーズ②映像と無線、放送と通信の融合による市場の変化③IoT(モノのインターネット)社会における新たな電波利用ニーズの拡大をビジネスチャンスと捉え、積極的な製品開発、製品・サービス供給に努め、顧客の評価・信頼を得て、業容の拡大を図ってまいります。
なお、新型コロナウイルスの感染状況は収束傾向にあるものの、将来新たな感染症が拡大し事業に悪影響を与える可能性は依然として存続しております。先行きが不安定な状況ではありますが、コロナ禍を経てBCP対策としてのテレワークの普及等を背景にインターネットの重要性は今後ますます高まっていくものと考えております。このようなポストコロナ社会におけるIoTの進化を日本アンテナグループが提供する製品・サービスの需要増につながる好機と捉え、社会的責任を果たしていく所存であります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
日本アンテナグループでは、経営の目標とする指標として、以下の指標を特に重視しております。
成長性の指標: 売上高、営業利益
収益性の指標: 売上高営業利益率
資本効率の指標: ROA、ROE
(4)経営環境
日本アンテナグループが事業展開している放送と通信の分野は、デジタル化、IP化、光やワイヤレス化等の情報の高度化や放送と通信の融合等今後も成長が期待できる分野でありますが、企業間競争はさらに厳しさを増すことが予想されます。日本アンテナグループの今後の発展のためには、市場の変化に対応できる技術力、新製品の開発力が重要となっております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
日本アンテナグループは第71期につきましては「利益の追求」を行動指針として掲げ、営業力の強化を図るべく事業に精通したリーダーのもと事業毎の組織再編を行い、また、工場機能の集約を含む固定資産の効率的運用によるコストダウン、事業プロセスの再考等コストの低減に向けて尽力してまいりましたが、収益面におきましては、市場環境の変化による需要の減速や急激な円安の進行による仕入原価の高騰等により、非常に厳しい経営状況となりました。
今後の見通しにつきましては、世界経済は長期化するロシア・ウクライナ情勢や中東での紛争勃発、世界的な金融引き締めによる景気減速懸念といった不確実性の高い要素が依然として多く存在しており、不安定な状況が続いております。
日本アンテナグループを取り巻く環境といたしましては、家電量販店向け家庭用機器については厳しい経営環境が継続するものとみております。新設住宅着工戸数に関しましても、上昇を続ける建設コストの影響等を受け、減少傾向にあります。
一方、官需向けデジタル無線機器につきましては、今後も機器更新の需要が高まっていくものと考えております。
ソリューション事業においては、新築ビル内共聴工事、ビル内共聴改修工事等が引き続き中心となると予想しております。
そのような環境の中、日本アンテナグループは業績悪化の要因を「トップラインの低下」「原価の高騰」「在庫・評価減の拡大」「販管費率の増大」等と捉えた上で、それぞれの解消へ向けて抜本的な改善を進めてまいります。
具体的には、既に開示している蕨工場の売却や、中国事業の譲渡等の必要な構造改革を進めた上で、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおり、エレコムグループとの統合を進め、調達・開発・製造・販売等に係るエレコムグループの事業基盤の積極活用やリソースの投入を行い、既存事業についても相互の知見を活かした連携を深めていくことで、更なる成長と企業価値向上を目指してまいります。
次期の業績見通しに関しましては、現在エレコムグループとの経営統合に向けて検討・協議を進めており、日本アンテナグループの業績予想を合理的に算定することが困難であると判断したことから未定といたします。
なお、上記記載の将来に関する事項につきましては、有価証券報告書提出日(2024年6月28日)現在において判断したものであります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年6月28日)現在において日本アンテナグループが判断したものであり、また、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
(1)国内外の市場環境の変化
日本アンテナグループはグローバルな事業展開を推進しております。我が国の経済は、社会経済活動の正常化による個人消費等が進み、景気は緩やかな回復による前向きな動きが見られましたが、物価の高騰による民間の設備投資の冷え込みは依然として続いており、国外においても長期化するロシア・ウクライナ情勢や中東での紛争勃発等が世界経済に大きな影響を与える可能性があります。また、日本アンテナグループが製品を展開している市場は、経済環境・生活環境の変化及び景気変動の影響を受けます。これにより、特に調達コストやエネルギーコストの上昇による仕入原価の高騰が日本アンテナグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。日本アンテナグループといたしましては、急激な環境の変化に対応するべく収益性に重点を置いた経営基盤の構築に取り組み、本リスクが顕在化した場合の業績及び財政状態への影響の低減を図ってまいります。
(2)競争の激化と価格変動
日本アンテナグループが製品を展開している市場では厳しい競争が続いております。日本アンテナグループの競合他社は、研究開発、生産能力、資金や人的資源等において、日本アンテナグループよりも強い競争力を有する場合があります。日本アンテナグループが競合他社との競争において優位に立てない場合には、日本アンテナグループが十分な利益を確保することが困難となり、日本アンテナグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。またコスト面においても、国際情勢に起因する資源価格・エネルギー等の高騰や労働力不足による人件費の上昇等に伴う原材料・部品価格や物流コストへの上昇圧力は利益に影響を及ぼす可能性もあります。また、世界的な需要増に伴う半導体をはじめとした電子部品の調達難により日本アンテナグループ顧客の生産活動に停滞が発生した場合、販売機会の損失に繋がる可能性もあります。日本アンテナグループといたしましては、常に付加価値の創出及び製品の高品質化に努め、価格水準の維持及び向上を目指すとともに、生産工程の見直しや歩留りの改善、組織の再構築・調達先の再選定等によるコスト低減に取り組むとともに、顧客の理解・協力を得て製品の販売価格を適切に改定する等の対応を行っております。
(3)人的資源の確保と育成
日本アンテナグループが事業展開を行うにあたっては、専門的な知見や豊富な業務経験を有し、技術革新や環境の変化に即応し得る優秀な人的資源の確保・育成や健全な職場環境の整備が必須であります。このため、定年制度等により熟練した従業員が退職した後に適切な補充が行われない場合や、賃金等の処遇や労働環境の悪化に起因する人材の流出により技術・ノウハウの伝承に支障が生じた場合、また業務負荷の増加による時間外労働やコミュニケーション不全により従業員のフィジカル面・メンタル面に懸念が生じた場合や重大なハラスメント事案が発生した場合は、日本アンテナグループの業績や社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。また、特に若手従業員の確保または補充が適切に行えない場合は、日本アンテナグループの中長期的な事業継続に影響を及ぼす可能性があります。日本アンテナグループといたしましては、「第一部 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおり人材育成方針及び社内環境整備方針を定めており、多様な人材が活躍できる機会の提供及び環境の構築を第一と考え実行しております。採用活動については次世代を担う人材となる年齢層の採用を計画的に行う他、中途採用により多様な人材の確保についても注力しております。人材育成については従業員一人一人が活躍できるよう、階層別研修や担当業務・職種等に即した研修を実施しており、自己研鑽としての公的資格の取得推奨制度も導入しております。また、今後も発生し得る想定外の様々な事象への対応を見据え、組織再編や情報システムの整備による省力化・効率化を進めつつタイムリーな勤務実態の把握を通じて時間外勤務の削減を図る等、働き方改革の推進による労働環境の整備を継続しております。従業員の健康確保に関しては、ストレスチェックテストや産業医によるメンタルヘルスのサポートを行っております。また、ハラスメント防止に関しては、定期的な研修を実施する他、相談窓口を設置する等、環境の整備を行っております。
(4)パンデミック・自然災害等による影響
日本アンテナグループは安全第一の方針のもと、パンデミック・自然災害に対して安全対策及びBCP対応を実施しております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大のようなパンデミックや東日本大震災のような大規模な自然災害による不測の事態が生じた場合は、人的・物的被害は、日本アンテナグループのみに限定されず、電力・ガス等のインフラや、原材料の調達・物流・顧客等、広範囲にわたるサプライチェーンに波及し、事業活動中断の影響を完全に防止できる保証はなく、日本アンテナグループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルスの感染状況は収束傾向にあるものの、今後新たな感染症が拡大し事業継続に悪影響を与える可能性は依然として存続しております。日本アンテナグループといたしましては、事業復旧の早期化、省力化を図るため、テレワーク等勤務体制の整備、緊急事態発生時の対応マニュアルの整備や訓練の実施等、BCP対応の強化に取り組んでおります。
(5)製品及びサービスの不具合
日本アンテナグループは国際的な品質管理システムに従って、顧客から喜ばれる新製品の開発及び既存製品の改良を行っており、製品に付随する工事サービスの安全性にも充分な体制を整えております。しかしながら、IoT端末やそれらを利用した製品サービスの高度化により、日本アンテナグループの製品や提供サービスにおいて将来にわたって不具合の発生を防止できる保証はありません。日本アンテナグループの製品や提供サービスに致命的な不具合が発生し、その不具合を適時適切に解決できない場合は、顧客への求償や品質維持対応のコストが発生する懸念がある他、日本アンテナグループの信用力が低下し、日本アンテナグループの製品の売上やシェアが下落する可能性があります。また、大規模なリコールの発生や、製造物責任賠償請求がなされた場合には、日本アンテナグループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。日本アンテナグループといたしましては、現時点まで、業績に多大な影響を与えた不具合を発生したことはありませんが、品質管理体制の一層の強化を図ってまいります。
(6)為替相場の変動
日本アンテナグループ製品の生産を行う地域の通貨価値の上昇は、それらの地域における現地通貨建ての製造と調達コストを押し上げます。急激な為替変動により為替リスクを回避できない事態が生じた場合は、価格競争力を低下させ、日本アンテナグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。日本アンテナグループといたしましては、為替相場の変動の影響を最小限に抑えるべく取引ルートや取引通貨の検討した調達活動を実施する他、必要に応じて為替予約等によるヘッジを行っております。
(7)研究開発等
日本アンテナグループが事業展開する分野は、技術革新とコスト競争力について厳しい要求があり、中期の開発戦略のもとに新技術や新製品、新用途、新市場開発、生産プロセス改革に必要な研究開発投資や設備投資をしております。市場の変化が激しい業界において変化を予測することは容易ではなく、開発した製品について想定した売上等の効果が得られない可能性があります。また、競合他社の新技術や新製品開発、業界における標準化や顧客のニーズの変化により、日本アンテナグループの製品が予期せぬ陳腐化を起こし、日本アンテナグループの製品への需要が減少する可能性があります。これらの状況が生じた場合、日本アンテナグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。日本アンテナグループといたしましては、研究開発テーマと予算を適切に設定し、研究開発の状況をモニタリングして市場の変化に柔軟に対応するとともに、新卒採用・中途採用を計画的に行い技術の継承に努め、また、開発設計業務に携わる従業員のスキル向上のため、適切な教育訓練の機会を整備し、提供するよう取り組んでおります。
(8)コンプライアンスとESG
日本アンテナグループは、事業展開を行うにあたって、労働基準関係法令の他、電気用品安全法、電波法、電気通信事業法、建設業法、租税法、下請代金遅延等防止法、個人情報保護法等の様々な法的規制の適用を受けております。日本アンテナグループがかかる法規制に違反する場合、また、日本アンテナグループが保有する許認可等に付された条件や制約を遵守できない場合には、規制当局からの制裁や罰金、罰則の適用、追加費用の負担や許認可等の剥奪等の可能性がある他、日本アンテナグループの評判及び信用にも影響を与えるおそれがあります。さらに、環境・社会・ガバナンス(ESG)の重要性については投資家のみならず社会全体で関心が高まっており、その観点からの企業の対応が重要となりつつあります。日本アンテナグループといたしましては、「第一部 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおり、環境・社会・ガバナンス(ESG)に上位概念としてのC(Connect)を加えたCESGを戦略の柱としたサステナビリティ基本方針を制定し、全てのステークホルダーが将来にわたり活動を続けていける社会を実感できるよう注力しております。また、ガバナンスの中でもコンプライアンスに関しては、内部統制システムを構築した上で、法的規制・コンプライアンスの遵守について「品質・環境方針」を踏まえつつ人権・安全・衛生・企業倫理の遵守にも努めながら、サプライヤー全体のマネジメントや育成に取り組むよう従業員への啓発活動を推進しております。
(9)機密情報の管理と情報セキュリティ
日本アンテナグループは、業務上多数の顧客情報・製品開発情報を取扱っております。従業員の故意、過失または外部からの不正アクセス等により日本アンテナグループが保持又は管理する情報が流出し、第三者がこれを不正に取得又は使用するような事態が生じた場合、日本アンテナグループに対して損害賠償を求める訴訟が提起される等、日本アンテナグループの事業、業績、評判及び信用に影響を与える可能性があります。また、システムの不具合やサイバー攻撃等により重大な障害が発生した場合も同様に、日本アンテナグループの事業、業績、評判及び信用に影響を与える可能性があります。日本アンテナグループといたしましては、これらの情報セキュリティ管理については昨今の情勢や事例を鑑み、物理的セキュリティの整備に加え、情報セキュリティ委員会を設置して社内規程やセキュリティポリシーを整備する他、不正アクセスや情報漏洩等を未然に防止するため、従業員向けに情報管理やセキュリティに関する教育を実施し機密情報の管理体制を強化する等、継続的改善を図っております。
(10)知的財産の保護
日本アンテナグループの製品は複数のライセンスを利用して製造販売しております。急速な技術進歩やグローバル化により、日本アンテナグループの事業領域における知的財産権の状況を完全に把握することは困難であり、日本アンテナグループの知的財産権が侵害されている恐れがある場合や、日本アンテナグループが他社の知的財産を侵害する恐れがある場合に、必要な措置を完全に講じることができる保証はありません。これらの状況が生じた場合、日本アンテナグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。日本アンテナグループといたしましては、保有する知的財産権を保護し、かつ他社の権利侵害を防止するために、グローバル化に対応した商標登録や特許登録を行い、顧問弁護士や弁理士と連携した管理体制の整備に努めております。
(11) エレコムグループとの経営統合に関する基本合意書
日本アンテナとエレコム株式会社(以下「エレコム」といい、日本アンテナとエレコムを併せて、以下「両社」といいます。)は、2024年4月25日に開催したそれぞれの取締役会において、エレコムを株式交換完全親会社、日本アンテナを株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」といいます。)、エレコムグループ(エレコム及びエレコムの関係会社を総称していいます。)との機能統合及びエレコムの完全子会社であるDXアンテナ株式会社との経営統合(以下「本経営統合」といいます。)を行うことを目的とした基本合意書を締結することを決議いたしました。本経営統合の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。
現在、本経営統合に向けた協議・検討を両社で進めておりますが、競争法その他法令上必要なクリアランス・許認可等の取得ができないこと等により、本経営統合が予定通りに実施されない可能性があり、その場合には日本アンテナグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
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