ダイワ通信(7116)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】ダイワ通信(ダイワ通信株式会社)の事業は、防犯カメラの販売及び防犯カメラシステムの施工を行うセキュリティ事業と代理店契約に基づく携帯電話等の通信サービスの契約取次及び携帯電話端末等の販売を行うモバイル事業の2セグメントです。ダイワ通信では、モバイル事業の安定収益を、成長戦略であるセキュリティ事業の投資に充てることで、更なる成長を目指しております。加えて、ダイワ通信グループ(ダイワ通信及びダイワ通信の連結子会社)は、防犯カメラ等その他機器の企画と販売を行う連結子会社のディーズセキュリティ株式会社と電気通信工事業を行う連結子会社のアクト通信株式会社の2社で構成されています。 ダイワ通信グループは、経営理念の下、社会問題の解決に取り組み、誰もが安心・安全・便利に暮らせる街づくりに取り組み、未来の街「Safe City(※1)」の実現を目指しております。なお、前述の2つの事業区分については「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 ※1 Safe Cityとは、新世代の通信規格及び最先端のデジタルテクノロジーを活用し、人が安心・安全かつ便利に暮らせる未来の街を意味します。 ①セキュリティ事業セキュリティ事業では、防犯カメラの商品企画及び開発、販売並びに防犯カメラシステムの施工、保守を行っております。ダイワ通信は、大手事務機器メーカー及び大手警備会社の販路を活用して、ショッピングモールなどの大型施設からドラッグストア等の小売店舗、工場・倉庫、学校、医療・公共施設、建設現場、オフィス等、幅広い業種・業界にソリューションの提供を行っております。また、連結子会社ディーズセキュリティ株式会社における販路(認定パートナー制度(※2))を活用して、顧客にソリューションの提供を行っております。 ※2 認定パートナー制度とは、ディーズセキュリティ株式会社における販売制度となります。防犯セキュリティ商材を取り扱う商社及び設備会社等の企業をパートナーに認定し、当該企業と協働して市場の開拓を行うものです。また、本制度ではパートナー企業をランク毎に区分し、ランク毎に応じた年間取引金額が設定されており、上位ランクの企業は、優位な販売支援を受けられる制度設計となっております。 ダイワ通信グループの強みは、顧客に対し、マルチベンダー体制による商品力、またこれまでに培ったレコーダーと様々な防犯カメラとの接続に関するノウハウ、AI・Iotを用いた新商品の企画・開発を行える体制、これらを活かしたソリューションを提供できることにあります。その他、連結子会社アクト通信株式会社において防犯カメラシステムの施工管理が行えることから、ワンストップ体制を活かしたシステムを提供できることにあります。 ②モバイル事業モバイル事業では、通信事業者(ソフトバンク株式会社)から販売委託を受け、1次代理店として顧客に携帯電話等の通信サービスの契約取次、顧客へのアフターサービスの提供及び携帯電話端末等の販売を行っております。また、携帯電話に係る販売を目的としたダイワ通信直営店舗の運営に加え、法人顧客を対象とした法人向け携帯電話等の通信サービスの契約取次等のソリューションの提供も行っております。モバイル事業は、顧客に対し通信事業者が提供する通信サービスの利用契約の取次を行う事業が主となり、契約成立後に契約取次の対価として通信事業者から手数料を収受しております。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 ※ダイワ通信は、ディーズセキュリティ㈱における認定パートナー企業の1社であります。
有価証券報告書(2025年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】ダイワ通信グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてダイワ通信グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 ダイワ通信グループの経営理念は、「わたしたちは、『心』のこもった接客、一流のサービス、最適な情報を提供し、お客様から信頼を得ます。そして会社の発展と社員の幸福の実現をめざします。」です。この経営理念の下、ダイワ通信グループでは持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を目指しております。持続的な成長のためには、顧客に新たな価値・満足を提供し続けることが前提となることから、中長期的な視点に基づき、将来の成長に向けた事業投資を着実に実施していくことを経営方針としております。この経営方針に基づき、持続的な成長につながる事業への投資を優先し、同時に事業投資による利益成長と株主還元のバランスを重視する考えであります。 ダイワ通信グループでは、セキュリティ事業を成長の牽引役と位置付け、モバイル事業は安定基盤を形成する事業としています。 各事業における目標は、以下のとおりです。セキュリティ事業ダイワ通信グループの成長の牽引役として、持続的な成長を目指すモバイル事業生産性の高い店舗運営を目指す (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 ダイワ通信グループでは堅実で持続的な成長の実現を目指すため、事業規模の拡張性を示す売上高成長率、事業活動の成果を示す営業利益成長率を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標としております。 (3)経営環境 国内では、物価上昇や人手不足といった課題が残るものの、インバウンド需要の回復や設備投資の増加により、景気は緩やかな持ち直し傾向が続いております。一方で、国際社会では、世界的な金融引き締めの影響による景気後退リスク、ウクライナ情勢や中東情勢に起因する地政学リスク、それに伴うエネルギー価格や原材料価格の高騰、サプライチェーンの混乱など、引き続き不確実性の高い状況が続いています。 このような経営環境のもと、ダイワ通信グループが事業を展開する市場では、防犯カメラの重要性がますます高まっております。事件や事故の報道が続く中で、個人・法人を問わず防犯意識は一段と向上しました。また、労働力不足は深刻な社会問題となっており、省人化や業務効率化へのニーズや、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に伴い、遠隔での一括管理やデータ活用に対する関心も高まっております。 ダイワ通信グループは、こうした市場ニーズに応えるべく、単なる防犯にとどまらないAIを活用した画像解析ソリューションや、労働生産性向上に貢献する遠隔管理システムなど、防犯カメラの新たな可能性を追求し、市場の拡大を牽引してまいります。 (4)中長期的な経営戦略 ダイワ通信グループは、多様化する市場に対して迅速に対応し、信頼される企業を目指し、中長期的な経営戦略に基づいた成長率と収益率の確保に努めてまいります。このために成長ドライバーである人財の確保に取り組み、併せて営業拠点の増強、社会課題の解決に向けた商品の企画・開発及びソリューションの提供を図ってまいります。また、店舗の増設、業務のDX化の推進、効率的な接客フローの追求を行ってまいります。 更にダイワ通信グループは、安心・安全・便利に暮らせる未来の街(Safe City)の実現に向け、セキュリティ事業における商品倉庫兼実験・研究施設の建設を計画してまいります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ①再発防止策の策定と内部統制強化ダイワ通信は、2025年4月21日付「第三者委員会の調査報告書(公表版)公表に関するお知らせ」のとおり、第三者委員会の調査結果からダイワ通信の子会社における不適切な会計処理が認定されました。また、2025年8月1日付「特別調査委員会の調査報告書(開示版)公表に関するお知らせ」のとおり、特別調査委員会の調査結果からダイワ通信における関連当事者取引の適切な手続きがなされていなかったことが認定されました。以上から本件の対象となる部分について過年度の決算を訂正し、2023年3月期から2024年3月期の有価証券報告書、2023年3月期の第3四半期から2024年3月期の第3四半期までの四半期報告書及び2025年3月期の半期報告書の訂正報告書、そして2022年11月21日付で提出した有価証券届出書の訂正を2025年9月4日付で提出いたしました。この度の不祥事を厳粛に受け止め、ダイワ通信は再発防止策を策定のうえ、再発防止に取り組んでまいります。(ア)ルール遵守体制の強化 全役職員によるルール遵守が徹底されるよう代表取締役から継続的にその旨を発信するとともに、研修の実施によりルールの浸透を図り、人事評価項目にも組み込むことによりルール遵守体制の強化を図ります。(イ)情報収集体制の拡充 全役職員がルール違反行為又はその疑義がある行為を発見した際には、その情報が確実に取締役又は監査役等に行き渡るようにするため、定期的に全役職員向けアンケートを実施するとともに、内部通報制度の周知、運用の検証を行い、その拡充を図ります。(ウ)取締役による関連当事者取引及び利益相反取引に対するカバナンス機能の強化 取締役による関連当事者取引及び利益相反取引に関する情報が取締役及び監査役の全員に共有されるようなシステムを構築するとともに、管理部においても、関連当事者取引及び利益相反取引を網羅的にモニタンリングできる体制を構築します。(エ)管理部の体制の見直しと拡充 考え得るリスクの回避・コントロールの方策の提言など、営業担当者と一体となってルール違反のないビジネススキームを構築する役割を管理部が担うこととし、その役割を担えるよう人員の拡充を図ります。(オ)子会社の体制の見直し 子会社のガバナンス体制を見直し、子会社への監視監督機能を強化するとともに、子会社においてもルール遵守が徹底されるよう子会社の管理体制の見直しを図ります。(カ)内部監査機能及び監査役機能の強化 内部監査については、監査部門の人員補充を含めた監査体制の強化を図るとともに、監査役監査については監査項目の見直しと補助スタッフを置くことを検討してまいります。(キ)リスクの検証等を担う会議体の運用の見直し リスクの検証を行うリスク・コンプライアンス委員会の適正性を図るため、社外取締役も参加し、執行役員会とは別の観点を含めてリスクの検証を行ってまいります。 ②成長率の確保セキュリティ事業に係る市場は成長市場であり、特に画像解析の分野には大きな期待があり、それに伴って顧客への新たな価値の創造が課題となっております。このような中、ダイワ通信グループでは、ディープラーニングをはじめとした画像関連技術の応用を取り組み、実証実験を重ね、実効性の高いデータを蓄積し、実用性の高いAIシステムの企画・開発に取り組んでまいります。これにより、他社との差別化を図り、市場でのダイワ通信シェアを確保するとともに、持続的な成長に繋げてまいります。 ③収益率の向上 資源エネルギーの高騰等により高コストな環境下において、商品等の調達コストの上昇が続いております。このような中、ダイワ通信グループでは、調達スケジュールの見直しを行い、合理的な在庫管理に基づいた仕入に努めてまいります。その他、顧客との積極的な対話からダイワ通信グループオリジナル商品「D’SSブランド」の充実化を図るとともに、コスト意識の徹底により、収益率の向上に繋げてまいります。また、店舗運営においては、店舗業務のDX化を推進することで業務効率の向上に繋げ、来店に係る予約制の推進から効率的な人員配置の実現に努め、収益率の向上に繋げてまいります。 ④人財の育成・確保における課題 ダイワ通信グループにおける成長ドライバーは人にあるため、将来の人財確保が課題となっております。このような中、ダイワ通信グループでは、多様化する従業員のやりがいに応える取り組みや制度の導入に積極的に取り組んでまいります。人財育成においては、集合研修及びオンライン研修等、育成環境の整備を進めてまいります。また、育成内容においては、多様なスキルアップをはじめ、マネジメント、リスク・コンプライアンス等、従業員の自立や成長を促す教育プログラムの実施も進めてまいります。「1人ひとりが、センターで輝ける企業へ」を目指し、成功と失敗を繰り返しながらも成長し続ける「ダイワ通信らしい企業風土」を、これまで以上に推進してまいります。 ⑤コーポレート・ガバナンスの継続的な強化ダイワ通信グループは、より有効性の高いコーポレート・ガバナンスを実践していくことを経営の重要課題と位置付け、経営の効率性、健全性を高めるコーポレート・ガバナンス・コードに対応した体制の整備・充実に努めております。引き続き、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、一層の体制強化を図ってまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスク及び当該リスクへの対応策等を以下に記載しております。なお、本文の将来に関する事項は、本書提出日現在においてダイワ通信グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。 1.事業環境に関する事項(1) 市場について①セキュリティ事業 セキュリティ事業におきましては、防犯カメラ並びに関連商品の販売・設置、及び防犯カメラによる画像データを、AI技術を用いて分析するソリューションの提供を行う事業を主力事業としております。今後、新たな法的規制や業界団体による規制の導入、その他予期せぬ要因等により、顧客のニーズの変化等、市場規模が縮小する動きがみられた場合には、ダイワ通信グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 そのため、ダイワ通信グループでは、常に市場動向を把握し、市場動向に応じた柔軟な対応を行うとともに、他市場への展開を積極的に進めることでリスクの低減を図ってまいります。 ②モバイル事業モバイル事業における携帯端末販売では、電気通信事業者の販売奨励制度の見直し、店舗支援策の変更などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。そのためダイワ通信モバイル事業は、教育制度を充実させ、店舗での接客スキルを向上させ、端末販売に依存しない付加価値サービス(データ移行サービス、ガラスフィルム貼付サービスなど)の獲得による収益獲得を図っていきます。 (2) 競合他社による影響についてセキュリティ事業におきましては、大手・中小を問わず多くの企業と競合しております。そのため、ダイワ通信グループセキュリティ事業では、新しい技術・商品の企画・開発や新しい組み合わせによるソリューションの提供を継続して実施することで、他社との差別化を行うことにより、上記リスクに対応しております。また、モバイル事業におきましては、法人向け営業を含め、ソフトバンク以外の通信キャリアの代理店のみならず、ソフトバンクの他の代理店との競争も生じております。そのためダイワ通信モバイル事業は、教育制度を充実させ、店舗での接客スキルを向上させ、端末販売に依存しない付加価値サービス(データ移行サービス、ガラスフィルム貼付サービスなど)の獲得による収益獲得を図っていきます。 (3)通信事業者政策変更によるダイワ通信収益への影響についてモバイル事業におけるソフトバンク株式会社一次代理店としてのソフトバンクショップの運営は、ソフトバンク株式会社から手数料等を収受しております。そのため、受取手数料等の金額、受取対象期間、受取対象となるサービス業務の内容、通話料金に対する割合等の取引条件は、ソフトバンク株式会社の事業方針等により変更される可能性があり、今後大幅な取引条件等の変更が生じた場合、ダイワ通信の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当該事業はソフトバンクブランドに依拠するものであるため、ソフトバンク株式会社がソフトバンクショップ運営に関する方針、料金プラン、広告宣伝方針等の事業上の施策を変更した場合、並びにソフトバンクブランドのイメージの悪化その他の原因により他の通信キャリアに比してソフトバンクブランドの魅力が相対的に低下した場合、他の通信キャリアやMVNO事業者との競争激化による通信キャリア間のシェアの変化等、ソフトバンク株式会社の戦略・事業計画の変更やソフトバンクブランドの動向等により、ダイワ通信の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 総務省によるルール改正等の影響について総務省は、2019年1月の「モバイルサービス等の適正化に向けた緊急提言」の公表以降、一連の電気通信事業法改正を実施しております。これらを受け、シンプルで分かりやすい料金プランの実現や販売代理店の業務の適正性の確保に向けた法令等のルール改正が行われる可能性があります。ダイワ通信グループは、総務省の法令等のルール改正に適切に対応いたしますが、今後の総務省から通信事業者への要請内容、関連する法令の改正等によっては、携帯電話等販売市場全体、ダイワ通信グループの事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 法的規制等について移動体通信事業者の代理店業務については、「電気通信事業法」、「景品表示法」、「個人情報保護法」、「携帯電話不正利用防止法」等の法的規制があります。ダイワ通信グループは、当該法令等を遵守し販売活動を行っており、法令等を遵守するために従業員教育の実施を含め社内管理体制の強化に努めております。しかしながら、個人情報の漏洩等が発生した場合や上記法令等に違反した場合には、損害賠償責任を負い、代理店契約の解除又は営業の停止等の処分を受ける可能性があり、ダイワ通信グループの業績及び事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6) 技術革新 ダイワ通信グループが事業展開しているセキュリティ関連市場・モバイル関連市場では、情報技術の進化とそれに伴う市場ニーズの変化に迅速に対応することが求められております。ダイワ通信グループとしても、技術革新に応じた機器の選定、ソリューションの拡充・改善及び事業戦略の修正などを迅速に行う必要があるものと考えております。なお、急激な技術革新の進展により、非常に速い速度で顧客の需要が変化した場合には、ダイワ通信グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、ダイワ通信グループは、海外・国内の開発企業・協力企業との連携を密にとること(定期的な打ち合わせ、セキュリティショーへの参加など)により、新しい技術・商品のキャッチアップを継続して行い、常に顧客の需要動向を注視し、適切な在庫管理に努めることでリスク回避を図っております。 (7) 経営上の重要な契約について ダイワ通信の経営上重要と思われる契約の概要は、「第2 事業の状況 5 重要な契約等」に記載のとおりであります。当該契約が期間満了、解除、その他の理由に基づき終了した場合、もしくはダイワ通信にとって不利な改定が行われた場合、または契約の相手方の経営状態が悪化したり、経営方針が変更されたりした場合には、ダイワ通信の事業戦略及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (8) 人財確保について ダイワ通信グループは、継続的な事業成長のため、営業・販売及び商品企画並びに技術的な対応ができる優秀な人財の確保が重要であると認識しており、継続的な人財採用及び教育を実施しております。また、福利厚生等の充実により人財定着に努めておりますが、国内及び各地域における人財雇用・採用環境の変化等により人財確保が困難となる場合、社内人財の流出が継続する場合、人財獲得またはつなぎ止めのための費用増加が生じる可能性があるほか、著しい人財流出が生じた場合には事業運営に影響を及ぼし、ダイワ通信グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9)コンプライアンスに関するリスク ダイワ通信グループにおいて法令違反、社会規範・倫理上の問題や品質不正、企業秘密漏洩等のコンプライアンス問題が生じた場合、ダイワ通信グループに対する罰則等による直接的影響はもとより、社会的信用・企業イメージの低下等により、事業戦略や経営成績等に大きな影響が生じる可能性があります。 このためダイワ通信は、ダイワ通信およびダイワ通信グループ会社のコンプライアンス向上に資する活動の企画立案、実行等を行う委員会としてリスク・コンプライアンス委員会を設置し、社員教育の実施や内部統制強化に関する対応を実施しています。 ダイワ通信は、2025年4月21日付「第三者委員会の調査報告書(公表版)公表に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、第三者委員会による調査の結果、ダイワ通信の連結子会社であるディーズセキュリティ株式会社において不適切な会計処理が行われていることが判明いたしました。また、2025年8月1日付「特別調査委員会の調査報告書(開示版)公表に関するお知らせ」にて公表しましたとおり、ダイワ通信において関連当事者取引に関する不適切な手続きが行われていることが判明いたしました。 ダイワ通信は、各事案を受け、第三者委員会の調査報告書及び特別調査委員の調査報告書による各々の原因分析及び提言を真摯に受け止め、再発防止策を策定し、コーポレート・ガバナンスの強化、内部管理体制の整備等、再発防止策の実施に真摯に取り組んでおります。 しかしながら、再発防止策を実施してもコーポレート・ガバナンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、不測の事態が発生する恐れがあります。万が一、ダイワ通信グループが的確に対応できなかった場合、訴訟や損害賠償等による費用等の発生やダイワ通信グループのイメージ・評判の低下、金融機関との関係悪化や受注減少を招き、ダイワ通信グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 2.事業内容に関する事項(1) 商品の調達及び外部生産委託についてセキュリティ事業における商品は、海外及び国内メーカーより調達しております。また外部業者に商品の生産を委託し、商品の調達を行っております。各メーカー及び外部業者とは密接かつ良好な関係を保ち、安定的な商品の調達に努めております。一方、需要急増による商品の納入遅れ、商品の欠陥といった品質上の問題、地震等の災害が発生した場合等、商品の調達に重大な支障をきたした場合には、ダイワ通信グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、半導体不足の影響下では、一部の商品において調達が困難になる恐れが生じております。そのため、ダイワ通信グループでは複数のメーカー及び外部業者と幅広く取引を行うこと、また独自ブランドの商品を活用することで、特定企業の経営方針等の変更及び特定商品の需給状況の変動等にも対応できる体制を構築しております。 (2) 認定パートナー制度について セキュリティ事業では、各地域の認定パートナーとの間で商取引基本契約書及び商品の取引に関する覚書を締結し、特定地域での商品の販売を委託しております。当該代理店の業績・販売方針によって、ダイワ通信グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、ダイワ通信グループでは、毎年認定パートナーの販売状況に応じたパートナー契約の見直し作業を行っており、常に優良パートナーと契約を行うことにより、ダイワ通信グループの業績を安定させる体制をとっております。 (3) 特定商品に関する大幅な需要変動①セキュリティ事業セキュリティ事業は、市場動向を注視し、需給の変動に合わせた商品の生産及び購入を行い、急激な変動への対応と余剰在庫の発生を抑制するよう努めておりますが、経済状況や市場動向の急激な変化によりダイワ通信グループ商品の需要が予想を大幅に下回る事態となった場合には、商品が余剰となり、ダイワ通信グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ②モバイル事業モバイル事業においては、国内の景気低迷等による携帯電話の買い控え等に起因して携帯電話端末の販売台数が減少した場合、ダイワ通信の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)製造物責任について セキュリティ事業では、品質管理基準に従い商品の組み立て作業を実施しておりますが、全ての商品について欠陥がなく、将来においてリコールが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。万が一、大規模なリコールが発生した場合、ダイワ通信グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、ダイワ通信グループでは、商品の仕様及び特性を熟知し、商品に関係する知識及び資格を持った者を組立作業に関与させる等、商品欠陥発生予防に努めております。 (5) 特定の取引先(販売先、仕入先)への依存について ①セキュリティ事業セキュリティ事業では、警備会社系及び事務機器メーカー系の販路をもち、また全国に販売網を持つ大手販売先との販売体制を構築できていることが強みであります。なかでも販売比率が10%を超える販売先であるALSOK株式会社及びその関係会社は重要な特定販売先であります。当該事業においては、特定販売先と継続的な取引を目的とした取引基本契約書を締結し、また特定販売先と密接かつ良好な関係に努め、リスクの低減を図っております。ただし、特定販売先との取引契約において、取引条件の重大な変更や取引の解消等の不測の事態が生じた場合、販売高に大きく影響することが考えられ、ダイワ通信グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。当該事業における商品調達は、全商品調達に対し、HIKVISION(※)をはじめとする海外メーカーの商品が半数を占め、特にHIKVISIONに依存しております。ダイワ通信グループは、特定メーカーと良好な関係を維持しつつ、また特定メーカーとの対話に努め、リスクの低減を図っております。一方、今後の世界情勢によっては、特定地域または特定メーカーからの商品調達が困難となることが考えられます。これにより、ダイワ通信グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。その他、当該事業における商品調達に関し、海外メーカーから商品を輸入するための輸入業務及び海外メーカーとの取引き等に関する手続き業務を兼ねて株式会社F.K.Solutionsから商品調達を行っております。海外メーカーからの調達比率が高いことを背景に、同社を経由して調達する商品は多く、同社への依存度は高い状況にあります。ダイワ通信グループは、同社と密接かつ良好な関係を維持し、また仕入先の管理には万全を期すことによりリスクの低減を図っております。ただし、同社との急な取引契約の解消や経営不振等の不測の事態が生じた場合、商品の円滑な供給に支障をきたすことが考えられ、ダイワ通信グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。 ※ HIKVISIONとは、中国の監視カメラメーカーであります。 ②モバイル事業 モバイル事業においては、ソフトバンク株式会社との代理店委託契約に基づくソフトバンクショップの運営並びに携帯電話端末等の販売及びソフトバンクのサービス提供にあります。当該事業にかかる商品の仕入れも代理店委託契約に基づき、同社より仕入れを行うことから同社に依存しております。当該事業における事業活動の前提となる同社との代理店委託契約は、1年毎の自動更新でありますが、契約上、同社及びダイワ通信の双方どちらかが3ヶ月前に事前告知することで解除が可能となっているほか、以下のような事由を即時解除事由として定めております。 (解除事由) ・当事者のいずれかが、差押、会社の整理もしくは再生・更生手続の開始、営業停止又は解散等に該当する場合 ・ダイワ通信が同社の信用・名誉を失墜させる行為もしくは同社との信頼関係を著しく損なう行為を行った場合 ・ダイワ通信が虚偽の請求もしくは報告等その他同社または顧客に対する背信的な行為を行った場合 ・ダイワ通信に反社会的勢力との関係があることの疑いが判明した場合 なお、ダイワ通信は同社と良好な関係を維持しており、本書提出日現在において解除事由等は生じておりません。ただし、同社との代理店委託が解除・解約等により契約が終了した場合や、契約の内容が大幅に変更された場合には、当該事業の存続に支障が生じ、ダイワ通信の業績に影響が生じる可能性があります。 (6)商品の需給動向の変動について ダイワ通信が取り扱う商品は、半導体をはじめとする様々な部品で構成されております。主要部品の半導体においては、新型コロナウイルス感染症のパンデミック、またそれに伴う加速的なリモート化、各種電子機器の技術革新を背景に、需要と供給のバランスが崩れる状況が生じております。今後の世界情勢によって、半導体やその他部品の需給バランスが崩れ、商品仕入価格の高騰、また予定数量の商品確保ができない恐れがあり、ダイワ通信グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 その他、米国と中国における貿易摩擦に端を発し、米国は中国ハイテク企業からの製品調達を禁止すると表明しております。そのハイテク企業に、HIKVISIONが含まれております。本書提出日現在、国内(日本政府の方針含む)におけるHIKVISION製品の取扱いに関し、ダイワ通信は、特別な問題は生じていないと認識をしております。ただし、米国と販売取引の関係を有する国内大手企業においては、HIKVISION製品の取扱いを見直す動きがあるようにも認識しております。 ダイワ通信における影響として、株式会社リコー及びその関係会社との販売取引があります。同社は、HIKVISION製品の取扱いを行わない方針を表明しております。ダイワ通信は同社の方針を受け、ダイワ通信オリジナル商品「D'SSブランドカメラ」またはHIKVISION以外のメーカー商品で対応を既に実施しており、現状、ダイワ通信における影響度は、限定的なものと捉えております。 ダイワ通信は、今後も各取引先(販売先、仕入先)と密接な関係を保ち、計画的かつ安定的な商品の調達を目指したうえで、安定した商品供給に努めてまいります。 3.その他 (1)特定人物への依存 岩本秀成氏は、ダイワ通信の創業者であり、以降、ダイワ通信の代表取締役社長でありましたが、2025年8月1日付「代表取締役の異動(辞任)」にて公表いたしましたとおり、同日付で辞任しております。2025年3月31日時点で、同氏及び同氏の資産管理会社がダイワ通信株式の63.39%を所有する株主であります。同氏は創業以来、最高経営責任者であり、ダイワ通信グループの事業運営において重要な役割を果たしておりました。ダイワ通信グループは、特定の人物に依存しない体制の構築を目指し、経営管理体制の強化、経営幹部職員の育成、採用を継続的に図っており、現時点において、2026年3月期のダイワ通信グループの事業運営等における影響は小さいと判断しております。 (2)知的財産権 ダイワ通信は、第三者の特許権や商標等の知的財産権に関して、外部の弁理士等を通じて調査する等、その権利を侵害 しないように留意するとともに、必要に応じて商標権等について知的財産権を登録することにより、ダイワ通信権利の保 護にも留意しております。しかしながら、ダイワ通信の認識していない第三者の知的財産権が既に成立している又は今後 成立する可能性があり、仮にダイワ通信が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者により損害賠償請求、使 用差止請求又はロイヤリティ支払要求等が発生する可能性があり、ダイワ通信グループの経営成績及び財政状態に影響を 及ぼす可能性があります。 (3)配当政策について ダイワ通信は、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題であると認識しており、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案したうえで、安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針としております。 (4)ダイワ通信株式の流動性について 2025年3月末現在、ダイワ通信株式についての、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は33.1%にとどまっております。今後は、ダイワ通信大株主への一部売出しの要請、ダイワ通信の事業計画に沿った成長資金としての公募増資による調達等による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により流動性が低下する場合には、ダイワ通信株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりダイワ通信株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。 (5)大規模な自然災害、重大な感染症等の発生について ①大規模な自然災害 火災、地震、風水害等の大規模な自然災害等の緊急事態が発生した場合には、ダイワ通信グループの事業活動が停滞し、業績及び事業計画に影響を及ぼす可能性があります。また、取引先からの商品供給不足や仕入価格の高騰、特定商品の欠品による機会損失が発生し、売上高及び利益が減少する等、ダイワ通信グループの業績、財政状態及び事業計画に影響を及ぼす可能性があります。ダイワ通信グループは、これら自然災害に対する備えとして、各自然災害への対応及び対策を記載した危機管理マニュアルを従業員に周知徹底するとともに、商品及び店舗設備等に損害保険を付保し、自然災害の影響を低減させる等の対策を講じております。 ②重大な感染症 ダイワ通信グループでは重大な感染症が長期間にわたり拡大・蔓延した場合には、出店施設の臨時休業、時短営業、外出自粛による来店客数の減少、取扱い業務の制限、取引先からの商品供給不足等が生じる恐れがあり、ダイワ通信グループの業績及び事業計画に影響を及ぼす可能性があります。 ダイワ通信グループでは、重大な感染症が流行又は発生した場合には、監督官庁及び関連する行政機関の指針に従うとともに、キャリアショップにおいては通信事業者と適切な連携を図り、お客様、取引先及び従業員の安全を最優先に考え、関係機関と連携しながら感染症拡大防止に努めてまいります。 なお、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として下記の対策を実施しております。イ.全従業員に対し、健康状態の確認アンケートを実施ロ.法人営業・間接部門等におけるテレワーク及び時差出勤の実施ハ.キャリアショップにおける感染予防策の実施1)対面接客用フェンスの設置及び座席間隔の確保2)スタッフのマスク及びゴーグル着用3)共用部、物品の除菌4)非接触型体温計を利用したお客様の検温5)Web来店予約の推進 (6)訴訟等について ダイワ通信グループが事業活動を行うに当たっては、偶発的に発生する訴訟や訴訟に至らない請求等を受ける可能性があります。このような訴訟等が発生し、予期せぬ結果となった場合には、ダイワ通信グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ダイワ通信グループは、役職員に対しコンプライアンス意識の醸成のために定期的に啓蒙活動を行うと同時に、訴訟等の当事者となる可能性のある案件の発生を適切なモニタリングにより未然に防げるよう努めてまいります。 (7)設備投資について ダイワ通信グループは、「Safe City」の実現に向け、またセキュリティ事業の将来を見据え、中長期的なDSS商品倉庫兼研究施設として、「D’s security五郎島ファクトリー」の建設を予定しております。ダイワ通信グループが認識する経営課題(商品在庫の保管場所及び組立て加工場、実証実験場の確保、商品購買の訴求を目的としたショールーム等)の解決を目的とした設備投資になりますが、投資予定額が3,800百万円と大きな投資にあたり、建設工事等の進捗の計画との乖離や物価上昇による追加費用の発生等が生じた場合にはダイワ通信グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。ダイワ通信グループは、当該設備投資計画の進捗状況等を継続的にモニタリングし、社外関係者との密な連携及び計画内容の調整により、投資予定額に見合う効果を得るよう努めてまいります。 (8)上場維持基準の適合状況 ダイワ通信は、2025年6月30日付「上場維持基準の適合に向けた計画及び改善期間入りのお知らせ」にて公表いたしましたとおり、2025年3月31日時点において、東証スタンダード市場における上場維持基準のうち、流通株式時価総額については基準に適合をしておりません。当該基準については経過措置基準・期間が設けられており、2026年3月31日時点で当該状況が改善されていない場合、監理銘柄に指定されるリスクがあります。 ダイワ通信は、今回不適合となった「流通株式時価総額」を充たすために、2026年3月31日までを改善期間とした、上場維持基準への適合に向けた各種取組を進めてまいります。 (9)宣誓書違反による再審査に係る猶予期間入りについて ダイワ通信は、2022年12月に東京証券取引所スタンダード市場に上場をしているところ、2025年6月20日付「宣誓書違反による再審査に係る猶予期間入り及び上場契約違約金の徴求に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、東京証券取引所スタンダード市場への上場審査における実質基準(コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の有効性の観点)を充足しない事案であったことが認められました。結果として、新規上場申請時の宣誓書において宣誓した事項に違反し、上場審査基準に適合していなかったとして、2025年6月19日付で株式会社東京証券取引所より宣誓書違反による再審査に係る猶予期間入りの通知を受けました。 2026年6月19日までの猶予期間内に東京証券取引所スタンダード市場の新規上場基準に準じた基準に適合するかどうかの審査申請を行った場合、当該基準に適合したときは、ダイワ通信株式の上場が継続されることとなりますが、当該基準に適合しないときは、上場廃止となります。なお、猶予期間内に同取引所プライム市場又は同取引所グロース市場への市場区分の変更申請を行った場合、当該市場区分の変更の承諾を受けたときは、上記にかかわらず、変更後の市場区分においてダイワ通信株式の上場が継続されることとなります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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