ハルメクホールディングス(7119)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


ハルメクホールディングス(7119)の株価チャート ハルメクホールディングス(7119)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】ハルメクホールディングスグループは、ハルメクホールディングス及び連結子会社6社から構成されております。ハルメクホールディングスグループのお客様は主に50代以上の女性です。この年代の女性たちは、以下のようなニーズを有していると考えておりますが、世の中にはこれらのニーズを満たすサービスが少ないという問題意識がハルメクホールディングスグループの事業の背景となっています。・ より元気にアクティブになりたいのに、周りからは介護や認知症など暗い提案が多く、自分に向けた話とは思えない・ 新しいことを知りたい、挑戦したいという気持ちはあるが機会がない・ 自分のことを年寄りだと思っておらず、もっと若々しくいたいのに、世の中のシニア向けのサービスや商品は年寄り向けばかり・ おしゃれもしたい、素敵になりたいけど勇気が出ない、やり方が分からない・ 将来、子供に迷惑をかけたくないという思いが強いが、具体策がわからない・ いつか夫に先立たれ一人になる可能性があることを分かっているが、孤独を回避する手立てがわからないハルメクホールディングスグループは、そんな女性の皆さまが、人生の後半を元気に前向きに楽しく暮らせるようお手伝いすることこそが使命であると考え、雑誌「ハルメク」の出版をはじめ、商品の開発や販売、旅行や講座といったサービスの提供など、さまざまな事業を行うシニア向けプラットフォームビジネスを展開しています。これにより、上記のニーズと世の中で提供されるサービスとのギャップの解消に寄与しています。現代社会には情報や商品、サービスがあふれています。インターネットの発達でこれがさらに加速した結果、自分の暮らしに本当に役立ち、信頼できるものを見つけることはどんどん難しくなっています。そのような中、ハルメクホールディングスグループは、お客さまにとって真に必要な情報とは何か、優れた商品・サービスとは何かを常に考え、選りすぐり、あるいは自ら創りだして提供します。健康、美容から、おしゃれ、住まい、学び、レジャーまで、暮らしを取り巻くあらゆる分野において、「本当に価値あるもの」をしっかりとお届けしていくことが私たちの信条です。  グループ組織図 (会社ごとの主な機能・役割・事業内容)㈱ハルメクホールディングスグループ経営、グループ会社向け管理業務提供、品質管理、等㈱ハルメク月刊誌「ハルメク」発刊、通信販売事業・店舗運営、イベント・講座の企画・運営、等㈱ハルメク・アルファ総合通信販売事業運営㈱ジャパンホーム保険サービス通信販売における保険取扱代理店㈱ハルメク・エイジマーケティングシニア向けビジネスのコンサルティング・広告代理・広告物の制作・通信販売支援、社内シンクタンク㈱ハルメク・ビジネスソリューションズグループ会社向けの受注、物流等フルフィルメント業務の提供花と緑の研究所㈱押花やレカンフラワー等の教材製造販売、指導者育成事業、展覧会・イベント事業、等 (1) ハルメク事業ハルメク事業は、販売部数全雑誌No.1(注1)である雑誌「ハルメク」の出版によりお客様を獲得し、雑誌に共感してくださったお客様に対して、雑誌の特集と連動するなどしたオリジナル商品等(オリジナル商品比率:8割)を、雑誌と同封してお送りするカタログによる通信販売で提案・販売することや、雑誌の特集と連動するなどしたイベント部門が講座や旅行などを提供することにより、お客様の満足度を高めると共に、収益を獲得している事業となります。雑誌「ハルメク」は書店では購入できない自宅へ配送される定期購読のみで販売している雑誌です。シニア女性の不安や不満、期待に応える幅広い記事を提供し、コンテンツの内容も、特集、ファッション、健康、レシピ、手づくり、インタビュー、連載等シニア女性の生活全体に応える内容となっており、購読者数は45万人(注1)と高い支持を受けております。「HALMEK up」は、2018年8月に開始した「ハルメクWEB」を起源とするシニア女性を対象としたコンテンツ&ソリューションプラットフォームです。2026年3月における月間のページビュー数(PV(注2))は429万回、Monthly Active Users(MAU(注3))は197万ユーザーという実績です。さらに、LINE NEWS AWARDS 2025 LINEメディア賞 女性部門 大賞(注4)を4年連続で獲得するなど、シニア女性向けWEBサイトとしてトップクラスのアクセス数と評価を獲得し、高い支持を集めています。(注) 1.出所:一般社団法人日本ABC協会「発行社レポート」(2025年下期(7-12月)実績)2.PVは「Page View」の略語であります。WEBサイト内の特定のページが開かれた回数を表し、WEBサイトがどのくらい閲覧されているかを測るための指標の一つです。3.MAUは「Monthly Active User」の略語であります。WEBサイトやネットサービス、スマートフォンアプリなどで、ある一ヶ月の間に一回でも利用や活動のあった利用者の数の合計を指します。4.「LINEアカウントメディア」を通した各メディアの記事に対して、ユーザーの反応などをLINE NEWS独自の算出方法でスコア化。1年を通して特に高い支持を得たメディアを表彰するものです。 他誌購読部数 出所:一般社団法人日本ABC協会「発行社レポート」(2017年~2025年上期(1-6月)・下期(7-12月)の販売部数) 月間PV及びMAUの推移 通信販売においては、お客様の声を聞いたうえでお客様の悩みや期待に応える商品を開発し、中高価格帯で提供しております。商品の例としては以下のようなものがあります。つや髪プラチナグレイカラー 3,300円(税込) 50代からの白髪を生かすグレイヘアの作り方を提供することを目的とし、自宅で白髪だけを淡いグレイに染めつやまで与えられるヘアカラー剤を開発。白髪移行期の悩みを解決する染毛料を提供。私のリビングダイニングすっきりワゴン 23,900円(税込) リビングでの座り時間に必要なものを全て収納できるワゴン。1日の多くの時間を過ごすリビングダイニングで何をしているかをハルトモ約400人にアンケート調査を行って開発。ZU-BON前開きストレート 8,990円(税込) シニア女性の体型を美しく見せることを目指し、100人以上のお客様の体型を3次元測定器で測りシニア女性の体型の特徴を2つに分け、それぞれの体型ごとにシルエットが美しく見えるパンツを開発。 また、社会課題の解決のために以下のようなサービスも取り扱っています。古着でワクチン 中サイズ3,980円(税込) 古着でワクチン回収キットを購入し、もう着ていない服や使わなくなったバッグを回収キットに詰めて送り返すことで、開発途上国の子供へポリオワクチンを寄付することができる(1キット当たり)。キットの封入や衣類の仕分け、販売等を通じて、国内の障がい者、開発途上国の雇用も創出。 このほか、情報コンテンツや商品と関連した体験やつながりを提供するコミュニティも多数設けております。そこで取り扱う内容は、散歩、料理、食巡り、スマホ講座、旅行、メイク、ファッション、学び、コンサート、歌唱、芸術、体操、押花等多岐に渡っており、2026年3月期においては、オフライン及びオンラインを合わせると約200本のイベントを開催し、延べ参加人数は約2.0万人にのぼります。 ハルメク事業の強みは、「情報コンテンツ」、「物販」及び「コミュニティ」の3つの事業が連動し相乗効果を生んでいることにあります。特に、「情報コンテンツ」を中核にすることで商品及びサービスの利用率が高まり、お客様のハルメクホールディングスグループに対するロイヤリティが向上するという好循環が生まれるビジネスモデルとなっており、通信販売のみを行う事業者とは一線を画すことを可能にしています。 情報コンテンツ:雑誌「ハルメク」及び「HALMEK up」にてシニア女性に役立つ情報を提供物販:シニア女性の生の声をもとにオリジナル商品を開発し、自社ECサイト、カタログ通販及び店舗を通じて販売コミュニティ:オフライン・オンラインによるイベント・講座・旅行を通じてシニア女性に「繋がり」の場を提供 3つの事業が連動している例としては、情報コンテンツをリアルやオンラインで体験する場を設けたり、情報コンテンツのメッセージに沿った商品を開発し、更に商品を体験する場を設けたりする例もあります。商品の開発にあたってはハルメクホールディングス内に限らず、社外の企業と連携することもあります。これら3つの事業を有することにより、主に雑誌「ハルメク」を起点にした集客から始まり、ユーザーの育成ないし顧客単価の上昇、そしてファン化までのサイクルが形成されております。集客の観点では、「情報コンテンツ」による新規顧客の獲得が12万人(雑誌「ハルメク」の新規読者数:2026年3月期実績)あり、次いで「物販」による新規顧客の獲得が12万人(新聞単品外販(※)等の新規顧客獲得数:2026年3月期実績)と貢献しています。育成の観点では、「物販」が再購入という形で最も貢献しており、次いで「情報コンテンツ」が継続率という形で寄与し、一部「コミュニティ」が担っております。ファン化の観点では、高い顧客満足度を誇る「情報コンテンツ」及び「コミュニティ」が貢献しております。このように、3つの事業の相乗効果により継続的な利用をするユーザーの確保が可能となり、利用金額ないし利用回数が多いファンユーザーが多くの売上収益を生み出すことが可能な構図となっております。(※) 新聞単品外販とは、新聞広告により、㈱ハルメクの通信販売商品を単品ごとに雑誌「ハルメク」の読者以外の方へ販売する事業です。 「情報コンテンツ」、「ハルメク物販」及び「コミュニティ」等の既存事業の他、以下の事業を先行投資事業と位置づけ、展開しております。HALMEK upネット上で記事/動画等のコンテンツ配信を起点に、EC・広告を行うプレシニア向けWebメディア押花押花やレカンフラワー等の教材製造販売、指導者育成事業、展覧会・イベント事業、等 これらを含めた事業の流れを事業系統図にて示すと以下のとおりであります。[ハルメク事業 事業系統図] (2) ことせ事業ことせ事業は、新聞広告などで集客したお客様へ通販カタログ「ことせ」を送付し、通信販売で商品等を提案・販売し、収益を獲得している事業となります。こちらもハルメク事業同様にシニア女性をターゲットとしておりますが、販売している商品が低価格であることからハルメク事業の顧客属性とは異なっており、棲み分けがなされております。商品の例としては以下のようなものがあります。 フィラロッサ 裏起毛パンツ 3,289円(税込) (参考)ハルメク事業ZU-BON前開きストレート 8,990円(税込) ことせ事業においては、ハルメク事業のような雑誌による集客はありませんが、お客様ごとに定めた担当者(お得意様コンシェルジュ)が電話で親身にお客様に寄り添いながら商品を提案し、販売するという、通信販売でありながらも外商営業的な要素も取り入れた独自のスタイルで事業を運営しており、1970年の創業以来、多くのお客様にご支持頂いてきております。これらの事業の流れを事業系統図で示すと以下のとおりであります。 [ことせ事業 事業系統図]

有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてハルメクホールディングスグループが判断したものです。 (1) 会社の経営の基本方針ハルメクホールディングスグループは、「50代からの女性がよりよく生きることを応援します」を経営理念とし、シニア女性に「これからのために生きてきた」と感じて頂けるよう、以下のビジョンを掲げ、経営を行っております。① シニア女性がよりよく生きるために必要な、さまざまなコンテンツを厳選して提供します。② バリューチェーンのすべてを自社で行い、個々のお客様に最適なコンテンツを提供します。③ 単にコンテンツを届けるだけでなく、シニア女性が安心・信頼できるコミュニティを作ります。④ ハルメクホールディングスグループのプラットフォームを活用して、自社コンテンツのみならず、他社の優れたコンテンツを厳選して提案し提供します。⑤ グループ社員には、仕事の楽しさ・やりがいと生活の安定を提供します。経営理念の実現のために、既存事業領域である「情報コンテンツ」「物販」「コミュニティ」の一層の強化に努めています。また、SDGsの社会課題の中でも、シニア女性を心身ともに健康にするための商品・サービスづくり、気候変動等の環境への配慮のためのリサイクルや環境にやさしい商品・サービスづくりに積極的に取り組んで参りたいと存じます。こうした取組みを実現するためにイノベーションを生み出す組織能力をより強化し、持続的な成長を可能にする事業ポートフォリオを構築していきます。 (2) 目標とする経営指標ハルメクホールディングスグループは、シニア女性が人生のさまざまな場面で信頼し頼りにしてくださる、シニア女性向けビジネスNo.1企業を目指しております。そのため、現時点でハルメクホールディングスグループが重視する経営指標は読者数(注1)と顧客数(注2)であります。(注) 1.雑誌「ハルメク」の購読者数2.ハルメクホールディングスグループのサービスを1年間で1回以上利用したことのある顧客数 (3) 経営環境、経営戦略等① 経営環境ハルメクホールディングスグループが対象としている50歳以上の女性人口は2020年の32百万人から2030年34百万人とゆるやかに増加していくことが見込まれています。(出所:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年)」)また、ハルメクホールディングス主要顧客である50歳以上の金融資産は約1,800兆円であると推計しており、50歳未満の金融資産約400兆円を大きく上回り、負債も少ないという特徴もあります(出所:日本銀行「資金循環統計」(2024年3月末)、内閣府「令和5年版高齢者白書」からハルメクホールディングス推計)。 シニアビジネスとして、ケアシニアサービスは増えつつありますが、ハルメクの事業領域は市場ポテンシャルが大きい「プレシニア~アクティブシニア市場」です。 ② 顧客基盤ハルメク事業顧客の平均年齢は73歳ですが、その顧客年齢分布は以下のとおりです。 (注) ハルメクは2026年3月期に一度でもハルメク事業のサービスを利用したことがある顧客の年齢HALMEK upは2026年3月末のMAU年齢別構成比を適用して推計したもの ハルメク事業では、これらのシニア女性の生の声を聴きつつ、そのニーズを充足するサービスの提供に努めてまいりました。その結果として、顧客数(注)は2022年3月期の74万人から2026年3月期の93万人と4期にわたって年平均成長率+6%成長を実現しております。 (注) ハルメク事業のサービスを1年間で1回以上利用したことのある顧客数(ユニークユーザー数) ハルメク事業の新規顧客獲得チャネルは、従来の新聞・折込といった紙媒体から、TVやWebなど多様な媒体へと広がりを見せております。新聞による新規顧客獲得数はいまだ最大のチャネルであるものの、新聞の発行部数自体が減少傾向にあることを背景に、2023年3月期以降は新聞媒体経由の獲得数が減少に転じております。こうした状況を受けて、新たなチャネルの開拓を進めております。さらに、コロナ禍が明けてからは百貨店への店舗展開を加速させており、店舗経由での新規顧客獲得に努めております。 (注) 各事業年度において新規に契約した顧客について、契約時に取得したチャネルの回答を集計しています。 また、ハルメク事業の顧客の金融資産は、非顧客と比較して多いという特徴があります。これは、ハルメク事業が提供する商品やサービスの質が支持され、中高価格帯のものでも販売力があることを表していると考えられます。このため、ハルメク事業の顧客数を増加させることは、収益性の向上につながることを意味しており、ハルメクホールディングスグループとしては如何にハルメク事業を強化するかが事業展開上の要点となります。 (ハルメク事業の顧客の金融資産) (出所) 2025年7月に郵送・Webにて非顧客は50歳~79歳、ハルメク顧客は50歳~89歳の全国の女性の顧客740名・非顧客6,071名に対して実施した「ハルメクブランド調査2025」より抜粋 ハルメク事業の強みは、「情報コンテンツ」、「物販」及び「コミュニティ」の3つの事業の相乗効果によるものですが、顧客数の継続的な増加に向けてこの長所をさらに強化する必要があると考えております。 ③ 経営戦略(ア) 顧客エンゲージメントの更なる向上ハルメクホールディングスグループの事業の基盤は、「思い込みを捨てる」「わかった気にならない」というポリシーに立脚してお客様の生の声を収集し、それらを活用することにあります。このポリシーに至った経緯として、シニア女性に対する以下のような「思い込み」を排除したことでハルメクホールディングスグループの事業が成長軌道に乗ったという実体験が存在します。・ 時間やゆとりがある・ おしゃれや美容への関心が薄い・ 和食が好き・ 恋愛しない・ 割引やお得になびきやすい・ 孫が大好き過去には事業を進めるにあたりこのような思い込みに基づきハルメクホールディングスグループの一方的な方針で顧客へサービスを提供していた時代がありました。しかしながら、例えば雑誌「ハルメク」の購読部数の伸び悩み等が見られるようになり、お客様の生の声の重要性に気付くに至りました。それ以降は「思い込みを捨てる」「わかった気にならない」のポリシーのもと、顧客エンゲージメントを重視した事業を推進しております。お客様の生の声を収集するための具体的な施策には以下のようなものがあります。・ お客様からのはがき(雑誌によるもの:月平均約2,000枚、商品によるもの:月平均約1,000枚)・ お客様センターへ寄せられる声(月平均約15,000件)・ アンケート調査(紙面調査9回、インターネット調査126回)・ ワークショップ等のインタビュー(25回)・ モニターによる試作品の使用・ 顧客宅の訪問調査・ ハルメクホールディングスグループの社員によるイベントへの参加(注) 2026年3月期実績 さらに、「ハルトモ」と呼ばれる雑誌「ハルメク」の企画や商品開発等をサポートするハルメクファンの関与もハルメクホールディングスグループの事業の質を高めるものとなっております。これに加え、顧客理解を徹底するために「生きかた上手研究所」を設置し、その品質を担保しております。「生きかた上手研究所」では、PDCAの段階毎にハルトモを活用した調査やテストを実施し、事業部門がお客様の信頼を裏切らない・期待を超える商品・サービスの提供ができるよう、調査支援をはじめとしたシンクタンク活動を行っております。具体的には、「ハルトモ」約6,100名(2026年3月末時点)を活用し、以下のPDCAサイクルを実行しています。1企画・グループインタビュー(生活調査等)・コンセプト受容性調査(注)2制作・開発・独自の厳しい品質基準への適合性の確認・サンプルテスト3販売・テストマーケティング4評価・お客様の声ハガキ・満足度調査アンケート・クレームゼロ会議5改善・顧客インサイトを組織知として共有・蓄積 (注) コンセプト受容性調査とは、新商品やサービスのアイディアが複数存在する際に、どの案が顧客に一番受け入れられるかを検証する調査方法のことをいいます。 これらの施策によりハルメクホールディングスグループの顧客エンゲージメントは高水準で維持できていると認識しております。現実として、ハルメクホールディングスグループのサービスを利用したお客様の満足度に関するアンケートでは、以下のような 結果を得られています(出所はいずれもハルメクホールディングスアンケート)。 (満足度推移)雑誌                            通信販売 (注) 1.ハルメクホールディングスが2025年7月に郵送・Webにて非顧客は50歳~79歳、ハルメク顧客は50歳~89歳の全国の女性の顧客740名・非顧客6,071名に対して実施した「ハルメクブランド調査2025」より抜粋2.5段階評価で「大変よかった」及び「よかった」の比率の平均値の推移を記載しております。 講座や旅行 (注) 開催の都度調査を実施しており、5段階評価の平均値の推移を記載しております。 これらの施策の継続及び強化を図ることにより、顧客エンゲージメントをより強固なものとする必要があると考えており、ひいてはそれがハルメクホールディングスグループの継続的な成長に寄与することとなります。 (イ) クロスセルの強化前述のとおり、ハルメクホールディングスグループの強みは、「情報コンテンツ」、「物販」及び「コミュニティ」の3つの事業が連動し相乗効果を生んでいることにあります。これを裏付けるものとして、クロスセル率の状況に着目しております。クロスセル率(注1)は以下のようになっており、良好な水準であると評価しております。他方で、引き上げの余地があるとも考えており、顧客エンゲージメントの強化により、更なる上昇を目指します。(注) 1.雑誌購読者が購読開始月から通販を一度でも利用した割合の月次累計(2025年3月期に獲得した12冊コース新規読者) (クロスセル率、雑誌読者が購読開始月から通販を利用する率) (ウ) 3つの事業の進化及びサービス領域の強化「情報コンテンツ」、「物販」及び「コミュニティ」の3つの事業については、現状に満足することなく強化を図ってまいります。「情報コンテンツ」については、リッチコンテンツ(注1)化を企図し「HALMEK up」を立ち上げました。「物販」については、現在のオリジナル商品やナショナル・ブランドの取り扱いに加え、ハルメクホールディングスブランドの靴、インナーのような特定商品の事業展開も進めてまいります。「コミュニティ」については、例えば習い事のマルチレイヤー組織のような自律成長するコミュニティの仕組みを開発しております。これらに加え、ヘルスケア・終活分野の強化を含むシニア女性のニーズにより広く応えるサービスの導入を進めてまいります。例えば、相続、金融、保険、住宅、不動産、お見合い、婚活等のサービスを想定しております。これらのサービスは、自社開発によるだけでなく、他社又は他ブランドとのコラボレーションも含みます。(注) 1.リッチコンテンツとは、複数の事業が連動し相乗効果を生み出すコンテンツのことです。情報コンテンツをリアルやオンラインで体験する場を設ける事例などがあります。 (エ) 新規事業(HALMEK up)2022年8月より、サブスクリプション型の動画及び音声サービスをローンチし、情報コンテンツを強化いたしました。本サービスの目的としては、お客様のデジタルシフトに対応、プレシニア層(注)の獲得強化、より魅力的なコンテンツの提供、ハルメクで扱っている全ての商品・サービスの入口であるポータルサイト化、情報コンテンツビジネス単体の収益性強化等が挙げられます。2024年12月には大規模なリニューアルを実施し、コンテンツ拡充、UI/UXの改善に取り組んでおります。なお、2026年5月からは、従来のサブスクモデルから物販・広告モデルに転換し、コンテンツマーケティングで成長を目指しています。サービス内容は以下のとおりです。 (注) ハルメクホールディングスグループでは50~64歳をプレシニア層と定義づけております。 (オ) 既存ビジネスの更なる拡大とB2Bビジネスの強化2022年8月に開始したHALMEK upでは、様々な顧客データを収集しています。ここで蓄積した顧客データを活用し、お客様の理解をより深化させ自社サービスの拡大と㈱ハルメク・エイジマーケティングで事業展開しているB2Bビジネスを他社とのアライアンスを含め、強化してまいります。ここでのデータとは基本属性、興味関心分野・テーマ、購読・購入履歴、接点履歴、価値観・趣味等を指します。これにより、情報コンテンツの強化、物販及びサービスの拡充、お客様の興味ないし関心別のアプローチ強化がハルメクホールディングスの既存ビジネスで可能となり、コミュニティの多層化及び充実等によって得られる興味ないし関心がある記事のデータ、商品及びサービスの利用データ並びにロイヤリティの向上が期待できます。シニア向けの事業展開を希望する企業に対しては、エンゲージメントの強いシニア女性へのアクセス、顧客ニーズ及びインサイト並びにお客様の声に基づく継続的な改善についてのデータを提供し、当該企業に対するコンサルティングサービスの提供だけでなく、シニア向け新規事業の共同企画、商品及びサービスの共同開発並びに顧客接点又は販売チャネルの提供を受けることが可能となります。 (カ) 基盤事業の収益性の強化及び法人事業の成長継続、先行投資事業への投資継続ハルメクホールディングスの業績はマネジメントアプローチに基づき、「ハルメク事業」と「ことせ事業」に分けて管理しているほか、事業特性に応じて「基盤事業」「法人事業」「先行投資事業」という区分で経営方針を策定しております。基盤事業は、「情報コンテンツ」、「ハルメク物販」及び「ことせ物販」で構成し、法人事業は㈱ハルメク・エイジマーケティングのB2Bビジネスです。また、「HALMEK up」「押花事業」等は先行投資事業として位置付けております。基盤事業及び法人事業、先行投資事業の収益性は以下の状況です。 (注) 1.上記の収益性の情報は事業区分別の内訳を表示したものであり、売上高合計額、EBITDA及びEBITDA率並びにこれらの内訳額については、PwC Japan有限責任監査法人による監査を受けておりません。2.ハルメクホールディングスではEBITDA=営業利益+償却費と定義しており、各事業から生み出されるキャッシュ・フローの規模をより適切に把握することができるため、各事業の収益性を測るための指標として記載しております。 現在は「基盤事業」の利益をもって先行投資事業の費用を賄っている状況です。このため、先行投資事業の投資を継続しつつ、早期に利益を生み出す事業化を目指します。また、既存事業の収益性を高めることにより、ハルメクホールディングスグループの利益成長を推進してまいります。 (キ) セグメント別の業績ハルメクホールディングスグループのセグメント別の業績については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.事業セグメント」に記載のとおりです。2026年3月期において、ハルメク事業は増収増益、ことせ事業は減収増益となっております。ハルメク事業については構造改革が進み、増収を維持しつつ、大幅増益となりました。2027年3月期は構造改革の後半と位置付けており、次期以降の売上成長力回復に向けた取り組みを強化してまいります。また、ことせ事業においては、前年度下期に広告投資を抑制したことによるカタログ配布先減少で減収も、完売に伴う売り逃しが多数発生したことを発端とする業績の悪化は改善し、黒字化いたしました。当連結会計年度の後半から採算性を重視しながら顧客獲得投資を再開し、売上の回復を図っております。ハルメク事業においては、現時点における最大の収益源は物販です。雑誌「ハルメク」により獲得した読者の方々に雑誌の世界観を実体験して頂けるような商品を販売することで売上を伸ばしております。重視していることは「シニア世代の信頼を裏切らない」ことです。品質管理を最重要視し、過剰表現は避け、一時的ではなく長く売れるものを中心にオリジナル商品を開発し販売することを基本戦略としております。雑誌と物販が事業推進における両輪でありますが、他社とも協業しながら雑誌と連動した講座(オンライン/リアル)やイベント、旅行等を企画・開催することにも取り組んでおり、シニア女性に対してあらゆるものを提供するプラットフォームビジネスとして、事業拡大に注力しております。ことせ事業の主要顧客はハルメク事業同様にシニア女性となります。ただし対象は「60歳代以上の女性」としているなど、ややハルメクよりも年齢が高い方々にご支持頂いているほか、ハルメク事業に比べるとお求めやすい価格帯での商品提供を行っております。また、ファッション/アパレル商品をハルメク・ことせともに主力商材として販売しておりますが、ナチュラル志向の商品が多いハルメクに対し、ことせの商品はよりトレンドを重視したものとなっているなど、取扱商品のテイストが異なることも両事業の違いとなっております。ことせ事業の場合、ハルメク事業のようなコンテンツによる集客はありませんが、1970年の創業以来ご支持頂いてきたお客様が多くいらっしゃることから、通信販売でありながらも外商営業的な要素も取り入れた独自のスタイルで「今いるお客様を最大限に大切にする」という「顧客満足経営」を基本戦略とし、その中で経営基盤を確立したうえで、顧客理解に基づき商品選定やお客様のライフスタイルを提案するカタログ誌面の魅力の向上及びサービスレベルの向上により、新規顧客獲得を進め、事業拡大を図ってまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 競争力の高い商品の展開力強化ハルメクホールディングスグループは従来、ファッション、コスメ、インナー、食品など複数の商品群を掲載した通販カタログによる通信販売を中心に物販事業を拡大してまいりました。なかでもインナーなどの一部の商品群においては、シニア女性の体型やニーズに寄り添った機能性の高い商品を開発することにより、売上を大きく伸ばすとともに収益性も高めてまいりました。一方で、複数の商品群が掲載されるカタログでは「優れた商品が他の商品に埋もれてしまい、気づいてもらえないことがある」といった課題が出てまいりました。こうした状況を踏まえ、従来の総合通販型から専門物販型への移行を進め、商品カテゴリーごとにコンセプトや世界観を構築することで、成長力の回復を図っております。特にコスメ、インナーなど競争力のある商品については、展開力の強化に向けた取り組みを進めております。 ② 上質な高価格品及びサービスの拡充ハルメクホールディングスグループは、シニア女性が人生をより良く生きるための商品を、百貨店と同等の品質を持ちながら、より手頃な価格で展開し業容を拡大してまいりました。一方で、ハルメクホールディングスの顧客層は豊富な金融資産と高い消費意欲を有しており、現在ハルメクホールディングスが提供している商品及びサービスより更に上質で高価格な商品及びサービスへのニーズがあることも確認できております。こうした状況を踏まえ、より上質な高価格品及びサービスの拡充に着手しており、ピュアカシミヤのコートやパールのネックレス、おせちなどの商品の販売や、大相撲や歌舞伎等のプレミアムイベントもほぼ完売するなどイベントも好調に推移しました。今後は更に上質な高価格品及びサービスの拡充を進めてまいります。 ③ 収益性の改善ハルメクホールディングスグループは2023年秋以降、主に物販事業において収益性の悪化が見られました。その主な原因は、カタログをお送りしたお客様の購買率が低下し、売上に対するカタログコストの割合(媒体費率)が悪化したことにあります。さらにその原因を確認したところ、過去の取引状況から購買確率が低いと予想されるお客様へのカタログ送付が増加していたことが要因であると判明いたしました。この状況を受けて、2025年3月期の途中からは、購買確率が一定基準より低いお客様へのカタログ送付を中止いたしました。また、「おしゃれ」と「健康と暮らし」の2種類あるカタログのうち、一定期間内に一方のカタログからしか購入履歴がないお客様については、購入履歴がある方のカタログのみをお届けするよう配布基準を変更しております。これらの取り組みにより、当連結会計年度では媒体費率が改善し、収益性が向上しました。これらの配布施策の改善を進めるとともに、カタログに掲載する商品力を一層高め、より魅力的なカタログ誌面やECサイトを用意することで、さらなる収益性の改善を図ってまいります。

事業等のリスク

3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ハルメクホールディングスのリスク管理体制に関しましては、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等、(1)コーポレート・ガバナンスの概要、② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由、ⅵ リスク・コンプライアンス委員会」に記載のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在においてハルメクホールディングスグループが判断したものであります。 (1) 経済状況・競合に関するリスクハルメクホールディングスグループの主要顧客であるシニア女性を含むシニア市場は、高齢化の進展に伴い拡大し続けている成長市場であり、その傾向は今後も継続する見通しであります。シニア市場の中でも介護、葬儀、お墓等に代表されるライフエンディングサービスは近時において企業の参入が増えつつあるとの認識ですが、ハルメクホールディングスグループの事業領域は50代から80代までを中心としたアクティブな女性をターゲットとしており、成長市場でありつつも競合他社が少ないところと考えております。その成長市場において、ハルメクホールディングスグループは雑誌「ハルメク」を中心に認知度を高め、シェアを拡大しておりますが、ハルメクホールディングスグループの提供する雑誌及び通信販売のシナジーを生かした事業展開の有用性を低下させるような法規制の変化や、IT技術の進化などが起こった場合、もしくはハルメクホールディングスが提供する情報や商品、サービスを凌ぐ画期的な情報媒体、商品もしくはサービスを具備した競合の参入などがあった場合、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクが顕在化する可能性は高くないと認識しておりますが、顕在化に備え収益性や健全性を確保するとともに、事業環境についてはマーケティング部門が、法規制については法務部門が最新の情報や将来の見通しの把握に努め、必要な対応を適時にとれる体制を構築してまいります。 (2) システムに関するリスク① セキュリティに関するリスクハルメクホールディングスのサービスはコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを利用して提供されており、商品の調達や販売等多岐にわたるオペレーションをコンピュータシステム上で実施しております。そのため、ハルメクホールディングスでは、それらのシステム全体にセキュリティ対策を施し、かつシステム部門において最新のセキュリティリスク情報を毎週集約し、バッチプログラムの実行などの必要な措置を講じております。また、ハルメクホールディングスは外部機関のセキュリティアセスメントを受けており、その指摘に従い、セキュリティ強化方針を見直したうえで、更なるセキュリティ強化を進めております。セキュリティの保全状態及び強化の進捗状況は四半期に一度、リスク・コンプライアンス委員会で報告・討議され、改善が必要な事象が認識された場合、システム部門を中心として改善対応が実施されております。しかし、IT関連の技術革新により、不正アクセスやハッキング等の行為を完全に排除することはできません。第三者からのサイバー攻撃によるシステム障害、情報漏洩等の問題が発生した場合、業務停止等の事態が生じる可能性があり、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。   ② システムに関するリスクハルメクホールディングスグループは、最適なマーケティング施策を推進するため、多数のシステムを採用しております。しかしながら、市場環境の急激な変化への対応や、サービス停止に伴うバージョンアップの停止等によって、システムのリプレイス等にかかるコスト負担の増加や除却損が発生し、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。システムの定期的な見直し・評価を継続するとともに、必要に応じて代替手段の検討や事前の予算措置を講じるなど、影響の極小化に努めております。 ③ システム障害に関するリスクハルメクホールディングスのシステムは、定期的なデータバックアップ等の対策を講じており、システム上のトラブルが発生しても日常の業務に影響が起こらないよう対策を講じておりますが、故意、過失に関わらず、大規模なシステム障害等が発生した場合、業務を停止せざるを得ず、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクが顕在化する可能性は高くなく、発生したとしてもバックアップデータのリストアにより影響を最小限に抑えられると認識しておりますので、顕在化に備え、バックアップデータからのリストア訓練などを定期的に実施しております。 (3) 特定人物への依存に関するリスクハルメクホールディングスグループの運営は、代表取締役社長である宮澤孝夫に大きく依存しております。ハルメクホールディングスは事業の拡大に伴い、過度に経営陣に依存しない体制を構築すべく、経営組織の強化を図っており、少なくとも短期間の不在であれば問題なく事業運営が行える体制になっておりますので、現時点において顕在化のリスクは高くないと考えておりますが、何らかの理由により、突然、長期的に当人の業務遂行が困難となった場合、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (4) レピュテーションリスクハルメクホールディングスグループに関して様々な情報が流れることがあります。この情報については必ずしも事実に基づいているとは限りませんが、真偽に関わりなくステークホルダーを含む第三者の行動に影響を与える可能性があります。この場合、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。ハルメクホールディングスに関する風評状況については毎月モニタリングしており、問題となるような風評がネット空間などで流されていないことは確認できておりますので、このリスクが顕在化する可能性は高くないと認識しておりますが、今後も日頃から風評の発見及び影響の極小化に努め、ハルメクホールディングスグループ又はハルメクホールディングスグループが提供する商品・サービスについて否定的な風評が拡大した場合には、リスク・コンプライアンス委員会での討議を経て対応にあたる方針となっております。 (5) 自然災害等に関するリスク地震、台風、津波等の自然災害、火災、各種感染症の拡大等が発生した場合、ハルメクホールディングスグループの事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。特に大規模な自然災害が発生した場合、正常な事業運営が行えなくなる可能性があり、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。一部地域において、これらのリスクが顕在化する可能性はある程度高くございますが、顧客接点であるお客様センターを東京・大阪・鹿児島・秋田に設置し、物流拠点を神奈川と兵庫に設置することで、一部地域が機能不全となっても、他の地域で補完できる体制にするなど、グループ全体に与える影響を極小化する対策を進めております。 (6) 仕入に関するリスクハルメクホールディングスグループが取り扱う商品の価格は国内外の商品市況や為替変動の影響を受けて、上下することがあります。また、仕入先の地域や国における情勢により、仕入先の工場の稼働が影響を受けることがあります。ハルメクホールディングスグループは、こうした影響を極力抑えるため、早い段階で発注を行い、価格変動リスクを負う期間を短縮し、欠品リスクを低減させる取り組みを行っております。また、近年の中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の上昇や海上輸送網の混乱等により、原材料価格や物流コストが上昇する可能性があります。ハルメクホールディングスグループでは、調達先や物流手段の分散等により影響の低減に努めておりますが、これらの影響が長期化した場合には、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 在庫に関するリスクハルメクホールディングスグループでは、仕入・販売・在庫計画の精緻化や在庫コントロールの強化など、在庫の抑制、商品回転率の向上に努めると共に、毎年2回のセール期間(6月、11~12月)の後に、毎年2回(8月、2月)のアウトレットセールにより在庫を圧縮するプロセスを導入していることから、リスクは適切にコントロールできていると認識しておりますが、販売の予期せぬ変動により在庫が過剰となった場合、その削減が進まなければ廃棄処分や評価損によって、ハルメクホールディングスグループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 業績の季節的変動ハルメクホールディングスグループは、第1四半期(6月)と第3四半期(11月・12月)に大きなセールを行うことから、第1四半期と第3四半期の売上収益及び利益が大きくなる一方で、第2四半期(8月)と第4四半期(2月)においてはアウトレットセールを行うことも加わり、売上収益及び利益が小さくなる傾向があり、四半期ごとの業績に季節的変動があります。 (9) 商品の品質に関するリスク ハルメクホールディングスグループは、お客様の信頼を第一に考え、関連法規を遵守した安全な高品質な商品の提供に努めております。その実現のため、ハルメクホールディングスに設置した品質保証部門が、各子会社が提供する商品の品質を確認しております。地域や国における情勢などにより真にやむを得ない理由がある場合を除いて、工場監査も実施し、書面による確認と合わせて事前チェックを念入りに行うと共に、商品提供開始後においては、毎週のクレームゼロ会議において、ハルメクホールディングス代表取締役社長も出席する中で、お客様から頂いたクレームを確認し、「お客様からの信頼第一」を判断の基軸にしながら対応を検討・決定しております。これらの取り組みにより、商品の品質に関するリスクは大きく低減できていると認識しておりますが、商品の品質に関する大きな問題が発生してしまった場合においては、ハルメクホールディングスグループのイメージ低下による売上高の減少などにより、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 配送に関するリスクハルメクホールディングスグループは、商品の配送を全面的に外部の運送業者へ委託しております。全般に運送業者とは良好な関係を構築しておりますが、運送業者における人手不足が深刻化した場合などには、ハルメクホールディングスグループが負担する配送費の大幅増や、商品を配送する運送業者を確保できなくなることによる配送不能等により、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクが顕在化する可能性は高くはありませんが、顕在化した場合に備え、複数の運送業者と取引をし、状況の変化に柔軟に対応できる体制の構築を進めております。 (11) 法的規制等に関するリスクハルメクホールディングスグループは、商品の販売などを行うにあたり、景品表示法、特定商取引法、薬機法等、非常に多くの法的規制を受けております。ハルメクホールディングスグループにおいては、コンプライアンスの重要性についての教育を行い、日常行動の基本的な考え方や判断基準を定めたコンプライアンス規程に基づき行動しております。また、商品やサービスの選定においては「シニア世代の信頼を裏切らない」ことを最重要基準として判断しております。更に、今後の法的規制等の検討状況についても、法務部門を中心に情報収集し、事前に対応策の検討を進めております。しかし、今後これらの法的規制の強化や新たな規制により事業活動が制限された場合、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクが顕在化する可能性は低いと考えておりますが、顕在化した場合、「シニア世代の信頼を裏切らない」ことを最重要判断基準として、誠実な対応を行う方針であります。 (12) 個人情報に関するリスクハルメクホールディングスグループは事業を通じて取得した個人情報を所有しております。個人情報の管理は厳重に行っており、「個人情報の保護に関する法律」の規定に則って作成した個人情報保護規程に沿って管理すると共に、必要なグループ企業においては「プライバシーマーク」の付与認定を受け、個人情報の保護に取り組んでおりますが、故意、過失もしくはサイバー攻撃などにより個人情報が漏洩した場合や、個人情報の収集過程で問題が生じた場合、ハルメクホールディングスグループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜、業務停止などの損害が発生し、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクが顕在化しないよう、「(2)システムに関するリスク」に記載のとおり、セキュリティ対策を講じ、顕在化リスクの低減に努めております。 (13) 減損に関するリスクハルメクホールディングスグループが保有する資産のうち、減損リスクがあると考えられる資産として、有形固定資産、使用権資産、のれん及び無形資産(商標権、ソフトウェア等)があります。この中でも、のれんについては当連結会計年度末現在4,452百万円計上しており、総資産に占める割合が21.0%と高くなっております。ハルメクホールディングスグループはIFRSを採用しているため当該のれんの毎期の償却負担は発生しませんが、対象となる事業の収益力が低下し、減損損失を計上するに至った場合には、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクが顕在化する可能性は高くないと認識しておりますが、顕在化に備え収益性や健全性を確保してまいります。 (14) 人材確保・育成に関するリスクハルメクホールディングスグループが長期的な成長を続けるためには、優秀な人材の確保と育成が不可欠であると考えています。このため、ハルメクホールディングスグループの将来を担う優秀な人材を積極的に採用すると共に、社内外での教育・研修を実施し、社員の育成を図っております。特に、ハルメクホールディングスグループのお客様が主に50代以上の女性であることを鑑み、管理職である課長以上における女性の比率も重視しており、当連結会計年度末における比率は32.7%であり、この数値の引き上げも並行して目指してまいります。これらの取り組みから、顕在化するリスクは高くないと判断しておりますが、ハルメクホールディングスグループの求める優秀な人材が十分に確保できなかった場合、ハルメクホールディングスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (15) 新株予約権に関するリスクハルメクホールディングスグループは、企業価値の向上を意識した経営の推進を図ると共に、ハルメクホールディングスグループの業績に対する役職員の意欲を高めることを目的として、ストック・オプション制度を採用しております。これらのストック・オプションの行使が行われた場合、発行済株式総数が増加することにより1株当たりの株式価値が希薄化し、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 (16) ハルメクホールディングス株式の流動性についてハルメクホールディングスグループは、事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、大株主への一部売り出しの要請、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加等により、流動性の向上を図っていく方針でありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、ハルメクホールディングス株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりハルメクホールディングス株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。 (17) 新規事業についてハルメクホールディングスグループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を実現するために、新規事業への取り組みを進めていく方針です。新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の期間と投資を要することが予想され、全体の利益率を低下させる可能性があります。また、将来の事業環境の変化等により、新規事業が当初の計画どおりに推移せず、新規事業への投資に対し十分な回収を行うことができなくなる可能性があります。予算統制により、新規事業から発生する損失は一定額以下にコントロールしているため、これらのリスクが顕在化する可能性は高くはないですが、顕在化した場合、ハルメクホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (18) M&A及び資本業務提携等のリスクハルメクホールディングスグループは、持続的な成長のため、M&Aや資本業務提携等を行うことがあります。これらの実施にあたっては、事前に対象企業の財務内容や契約内容等の審査を十分に行い、各種リスクの低減に努める方針です。しかしながら、これらの調査後の事業環境の変化等により、当初想定していた成果が得られない場合や、資本業務提携等を解消・変更する場合等には、ハルメクホールディングスグループの財務状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は、当該M&Aが実施される時期及びM&A実施後の事業展開に起因することから、合理的な予測は困難であると認識しております。ハルメクホールディングスでは当該リスクに対し、継続的な業績のモニタリングを行っており、のれんや固定資産に関する減損損失が発生する前に対策を講じるように努めております。 (19) 大株主との関係についてハルメクホールディングスの大株主である松島陽介氏、山元雄太氏はエンジェル投資家であり、松島氏は1,900,000株(発行済株式総数の17.20%)、山元氏は1,520,000株(同13.76%)を所有しております。両氏は安定株主として引き続き一定の議決権を有し、その議決権行使に当たっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。また、ハルメクホールディングスといたしましても、両氏は安定株主であると認識しておりますが、将来的に何らかの事情により大株主である両氏の保有株式数が減少した場合には、ハルメクホールディングス株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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