住信SBIネット銀行グループは、住信SBIネット銀行、連結子会社7社及び持分法適用関連会社2社で構成され、「デジタルバンク事業」、「BaaS(Banking as a Service)(注1)事業」、「THEMIX事業」の3つのセグメントで事業を展開しております。
デジタルバンク事業:主にモバイルアプリやインターネットをチャネルとした預金業務・貸出業務等の銀行業務、デビットカード業務等の金融サービスを提供しております。このセグメントに関連する関係会社は、株式会社優良住宅ローンです。
BaaS事業 :提携先の企業に銀行機能を提供する事業として「NEOBANK®」サービスの提供に取組んでいます。住信SBIネット銀行が取組む「NEOBANK®」サービスとは、提携先の顧客が提携先のサービスをご利用になる際に、それに付随する銀行サービスを住信SBIネット銀行が提供することにより、顧客がスムーズで快適にサービスを利用できる仕組みを、提携先と協同で構築するものです。提携先は、住信SBIネット銀行が提供する銀行機能を活用することにより、銀行事業を展開することができるようになる一方で、提携先のお客様は、デジタルバンク事業と同様の商品・サービスを利用できるようになります。このセグメントに関連する関係会社は、Dayta Consulting株式会社、株式会社NEOBANKサービシーズ、株式会社NEOBANKテクノロジーズ、プロフィットキューブ株式会社、JALペイメント・ポート株式会社です。
THEMIX事業 :お客さまご自身から利用同意を受けたデータを活用したデータマーケティングや広告等のビジネス(金融データプラットフォームビジネス)、林業・林政DX(DXプラットフォームビジネス)及びカーボンクレジットに係る支援ビジネス(カーボンクレジットプラットフォームビジネス)などの非金融業務を営んでおります。このセグメントに関連する関係会社は、株式会社テミクス・データ、株式会社テミクス・グリーン、株式会社マプリィです。
デジタルバンク事業では、モバイルアプリやインターネット経由でお客さまに商品・サービスを提供するほか、住宅ローンについては、子会社のほか提携業者や銀行代理業者といった外部の事業者を経由して提供し、BaaS事業では、銀行代理業者を中心とした提携先を経由して、お客さまにフルバンキングサービスを提供しております。また、THEMIX事業では、子会社・関連会社を中心にお客さまご自身から利用同意を受けたデータを活用したデータマーケティングや広告等のビジネス、林業・林政DX、カーボンクレジットに係る支援ビジネスなどの非金融業務を行っております。上記における銀行代理業者を中心とした提携先を経由したお客さまとの取引による収益は、提携先と住信SBIネット銀行で配分しております。
事業の系統図は以下のとおりであります。
[事業系統図]
[実績の推移]
(単位:億円、万口座)
※ 金額は億円・万口座未満切り捨て
(注) 1.銀行が手掛ける預金、貸出、決済などの金融機能を提携先に提供するものです。
2.2023年3月期の期首より、従来「営業経費」として計上していた住宅ローン関連費用等を「役務取引等費用」として組替えており、2022年3月期の業務粗利益は組替後の金額である一方、2021年3月期以前の業務粗利益については組替前の金額であります。
3.自己資本ROE(連結)=親会社株主に帰属する当期純利益÷{(期首自己資本+期末自己資本)÷2)}
4.住信SBIネット銀行全社ベース(デジタルバンク事業とBaaS事業の合計)の預金口座数。
5.預貸率(単体)=貸出金残高÷預金残高
6.非金利利益比率(単体)={(役務取引等収益+その他業務収益)-(役務取引等費用+その他業務費用)}÷{(資金運用収益+役務取引等収益+その他業務収益)-(資金調達費用+役務取引等費用+その他業務費用)}
2023年3月期の期首より、従来「営業経費」として計上していた住宅ローン関連費用等を「役務取引等費用」として組替えており、2022年3月期の非金利利益比率は組替後の金額で算出している一方、2021年3月期以前の非金利利益比率については組替前の金額で算出しております。
住信SBIネット銀行グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において住信SBIネット銀行グループが判断したものであります。
住信SBIネット銀行は、以下の経営理念を原点に事業活動を推進してまいります。
・全役職員が正しい倫理的価値観を持ち、信任と誠実を旨に行動することにより、日々徳性を磨き、広く社会から信頼される企業を目指す。
・金融業における近未来領域の開拓と、革新的な事業モデルの追求に日々努め、お客さま、株主、職員、社会の発展に貢献する新しい価値を創造する。
・最先端のIT(情報技術)を駆使した金融取引システムを安定的に提供することにより、お客さまとの強固な信頼関係を築き、揺るぎない事業基盤を確立する。
・法令等遵守・顧客保護・リスク管理・内部監査の態勢構築及び高度化と、各分野に精通する人材の確保及び育成
・利便性・先進性・収益性の高い商品・サービスの企画及び開発と、効果的なマーケティング活動の実践
・信頼性・安定性の高い事務・システムの構築と、それらを継続的に提供する運営体制の確立
テクノロジーと公正の精神で、豊かさが循環する社会を創っていく。
住信SBIネット銀行グループは、中期的な経営戦略による計数目標として、2025年3月期を到達目標年とする「中期事業目標」を公表しました(2022年11月11日公表、2023年1月27日及び2023年2月28日一部見直し)。中期事業目標では、事業の成長を評価する利益指標、効率性を評価する財務指標、主要事業のKPIを目標として設定しています。
<中期事業目標>
日本では、2022年のインターネット利用率(個人)が84.9%、スマートフォンによるインターネット利用率が71.2%となり(総務省:令和5年版情報通信白書)、インターネットの利用拡大や通信機器の普及・発展等を通じたデジタル化が大きく進展してきています。インターネット専業銀行である住信SBIネット銀行を中心とする住信SBIネット銀行グループを取り巻く事業環境は、スマートフォンをはじめとする身近なデジタルデバイスの普及、人口減少、社会課題の解決に向けた意識の高まり、新型コロナウイルス感染症の流行を契機にした生活様式の変化の影響を受け、これまで以上のスピードで変化しています。
また、金融資本市場においては、2024年3月に日本銀行がマイナス金利政策の解除とイールドカーブコントロールの撤廃を決定したことで、無担保コールレート(翌日物)はマイナス圏を脱し0.07%台まで上昇しました。市場には事前に織り込まれていたこともあり、長期金利の変動は限定的となりましたが、金融緩和環境は継続するとの思惑から、ドル円相場は事業年度末時点で151円台後半まで円安が進行しました。日経平均株価は、国内企業の業績改善に対する期待が高まる中、2024年1月の新NISA開始等需給面の追い風もあり、4万円を突破し史上最高値を更新しました。
上記金融経済環境の変化に加え、住信SBIネット銀行の開業以降、インターネットを活用した金融取引の拡大、スマートフォンやタブレットの普及、近年では国内IT企業や地方銀行によるインターネット専業銀行への参入、大手銀行やインターネット専業銀行によるBaaS事業への参入など、銀行業界を巡る事業環境や競争環境は大きく変化しております。住信SBIネット銀行は、「テクノロジーと公正の精神で、豊かさが循環する社会を創っていく」というコーポレートスローガンのもと、「お客さま中心主義」を事業活動の基本に置き、今後も、ステークホルダーの皆さまに選ばれる銀行であり続けるため、更なる利便性の向上・魅力的な商品の提供、安定した経営管理・組織運営を実現してまいります。
住信SBIネット銀行は、デジタルバンク事業、BaaS事業、THEMIX事業の三つの事業を営んでいますが、デジタル化によるキャッシュレス化の進行等は、デジタルバンク事業のみならず、住信SBIネット銀行事業全般にとって追い風と認識しております。
デジタル化の動きは不可逆性を持っており、今後も継続・加速することを想定している一方、新興銀行のみならず従来型の銀行もデジタルバンク事業に進出し、サービスや機能の強化を図っていることを踏まえ、徹底した顧客志向によるユーザーインターフェース・ユーザーエクスペリエンス(UI/UX)の改善により、競合他行に先行し続けることを目指します。
住信SBIネット銀行は、グループの経営理念を事業活動の基本に置き、これまでの成長を支えてきたテクノロジーの強化やアライアンスの拡大によって革新的なビジネスモデルの創造や商品開発を行い、更なる顧客利便性の向上や高い顧客満足度を実現することにより、更なる成長の実現を図ってまいります。さらには、銀行を超えた存在へ進化すべく、最先端のテクノロジーとデータを駆使し、新規事業領域に進出します。また、今後の更なる成長や拡大を支える基盤となる、安定した経営管理・組織運営の実現を目指してまいります。
<デジタルバンク事業>
主力商品である住宅ローンについて、申込・業務プロセス改革を更に進めることでコスト競争力を高め、リスクに応じた戦略的な金利設定を行い、銀行代理店チャネルを中心に取組みの拡大とWEBチャネルの強化によって非金利収益の拡大を進めるとともに、多様化する顧客ニーズにマッチした新商品開発も強化してまいります。
また、デジタル化やキャッシュレス化の進展を背景として、デジタルバンク事業の競争が激化しておりますが、個々のお客様の状況に合わせたマーケティング施策を強化のうえ資産形成層の安定的な預かり資産の拡大を図り、お客様のライフステージ変化に合わせた外貨預金やロボアドバイザーサービス等の提供による非金利収益の拡大を目指します。
法人取引では、手続きの簡素化や手数料体系の見直し等を図り、法人口座開設を促進することにより、決済を始めとする各種サービス提供を通じた手数料収益の他、トランザクション・レンディングの残高および収益の増加を図ってまいります。
<BaaS事業>
BaaS事業では、将来性への期待から、金融機関のみならず異業種の参入も増加していますが、BaaSビジネスの先駆者としての強みを生かした提携先の開拓や共同施策の展開等により提携先との連携を強化し、やみくもに口座拡大を図るのではなく口座あたりの収益も意識した稼働口座の獲得を促進し、各提携先の専用支店口座の増加により、アカウント(口座)手数料を増加させる方針です。また、経営資源を集中し、提携先の拡大と従来以上に迅速な事業の拡大を図ってまいります。
また、BaaS事業の取組みがもたらす、提携先の顧客、提携先、住信SBIネット銀行それぞれがWin・Win・Winとなる仕組み及び決済や提携先等のデータを活かし、従来の銀行とは異なるビジネスモデルを確立していきたいと考えています。
<THEMIX事業>
THEMIX事業では、2022年8月に、広告事業等を行う子会社として株式会社テミクス・データを設立しました。同社では、企業ではなく人を中心に考えた、データを安心安全に利活用できるデータ社会の実現に向けて、事前にお客さまからデータ利用の同意をいただいたうえで、アライアンス企業と連携して、金融データプラットフォームビジネスを展開しています。
また、2023年10月には、DXプラットフォームビジネスやカーボンクレジットプラットフォームビジネスを担う子会社として株式会社テミクス・グリーンを設立し、2023年12月に株式会社マプリィを持分法適用関連会社としました。両社を中心に地方自治体や地方銀行との連携を進めつつ、2つのビジネスを推進しております。
上記の取組みを含めた中期的な経営戦略による計数目標として、2025年3月期を到達目標年とする「中期事業目標」を公表しました(2022年11月11日公表、2023年1月27日一部見直し)。中期事業目標においては、中期事業目標期間の最終年度である2025年3月期までに経常利益400億円以上、ROE17.0%以上の達成を目標として設定しております。なお、これらの計数目標の策定においては、社会経済環境、金利動向、為替動向、競争環境、規制環境、技術革新、インターネット環境、デジタル化推進の継続、国内新築住宅供給水準の継続、その他経営環境等について一定の前提を置いており、住信SBIネット銀行内において合理的な根拠に基づく適切な検討を経ていますが、これらの前提が現実と異なる場合には、住信SBIネット銀行グループの中期事業目標の達成が困難となり、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループが、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。
長らく続いたマイナス金利政策が終焉を迎え「金利がある世界」へと金融環境が大きく変貌する一方、近時は大手銀行のデジタルシフトの加速や、インターネット専業銀行間の競争激化等、従来の預金貸出金を中心とした利鞘確保による収益モデルでは、今後の利益成長を継続することが難しいと課題認識しております。そうした中、住信SBIネット銀行グループは、預金貸出金利運営の見直しに加え、BaaS事業やTHEMIX事業に限らず、革新的なビジネスモデルを構築していくことで、従来型の金融収益ではない、非金利収益を積み上げることにより、更なる利益成長を継続してまいります。
また、住信SBIネット銀行グループは、APIやクラウド等の先進的なIT技術の活用とお客さま中心主義を組み合わせることで、付加価値の高い商品提供を推進しております。住信SBIネット銀行グループは、新たな価値を創造することを目指し、テクノロジー活用のもと、効率性の追求を通じた経費率の改善を図り、収益力の高い事業ポートフォリオの構築を目指してまいります。住信SBIネット銀行グループは、高品質なユーザーインターフェース・ユーザーエクスペリエンス(UI/UX)、AWS(Amazon Web Services)のクラウド、APIやAI・ビッグデータ等の先進的・効率的な技術を一早く取り入れ、スピーディに新たな価値を創造することに、引き続き取組んでまいります。
住信SBIネット銀行グループは、お客さまのライフステージに沿った商品提供やお客さまの利便性を追求した新サービスの投入により、収益基盤・顧客基盤の構築を進め、より安定した経営基盤の確立を目指してまいります。
主力商品である住宅ローンでは、商品性の見直しや顧客サポート態勢の充実、販売チャネルの拡大、さらにはBaaS事業における株式会社ヤマダホールディングスや株式会社オープンハウスグループのような住宅関連事業を展開する提携先との協業推進により、一層の残高積上げと収益力の向上に取組んでいるほか、優良な顧客基盤とAI審査モデル等の自社テクノロジーにより、住信SBIネット銀行の住宅ローンの2024年3月末の期待損失率(注)は0.01%に留まっております。また、コンシューマーローンでは、不動産投資による資産形成を目的とするローン等の新たな商品提供、マーケティング施策の展開などによる顧客獲得、商品力の訴求等による残高積上げにより、収益力の強化を図ってまいります。その他、デビットカード等の決済ビジネスの拡充、FinTech領域における積極的な取組み等により、お客さまの利便性向上を図りつつ、安定した手数料収益の積上げに努めてまいります。
BaaS事業においては、開業以来の取組みで培ったノウハウを活用し、より多くの提携先やその顧客に金融サービスにおける新しい価値を創造すべく、「NEOBANK®」サービスの提供に取組んでまいります。住信SBIネット銀行が取組む「NEOBANK®」サービスとは、提携先の顧客が提携先のサービスをご利用になる際に、それに付随する銀行サービスを住信SBIネット銀行が提供することにより、顧客がスムーズで快適にサービスを利用できる仕組みを、提携先と協同で構築するものです。BaaS事業における企業との提携は、2020年4月にスタートした日本航空株式会社に始まり、2024年3月末現在で提携先数は16社となっております。
(注) 期待損失率は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行が保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年3月27日金融庁告示第19号)に基づき算出された居住用不動産向けエクスポージャーのPD(Probability of Default)×LGD(Loss Given Default)により算出しております。
顧客基盤及び総資産の拡大、業務多様化、ボラタイルな市場環境により、住信SBIネット銀行グループが抱える経営管理上のリスクも変化しております。今後の事業展開と合わせ、自律的に管理態勢高度化への対応を実施してまいります。
システム面では、お客さまのお役に立つ利便性の高いサービス提供を第一に、将来のビジネスモデル実現に相応しいシステムの構築を継続的に検討するとともに、開発リスクの極小化、障害の未然防止策・発生時の拡大防止策の高度化を進めてまいります。
リスク管理面では、住信SBIネット銀行グループの保有資産に即した金利リスク管理・流動性リスク管理態勢の強化、信用リスク管理の高度化を進め、バーゼルⅢ等各種規制対応と合わせ、リスク管理強化を図ってまいります。また、口座不正利用や不正アクセスに対する対策にも継続的に取組んでまいります。
また、銀行代理業者の拡充に適したリスク管理態勢の構築と、金融機関に対する社会的な役割期待の高まりや近年のインターネット上の金融犯罪・サイバー攻撃等が増加傾向にあることを踏まえたセキュリティ対策の強化、顧客保護対策をより一層進めてまいります。
住信SBIネット銀行グループでは、経営者が、当グループの事業執行能力や収益目標に重大な悪影響をもたらす可能性があると考えているリスクを定期的に選定し、リスクの状況をモニタリング、コントロールしながら、対応策を講じております。以下の記載における将来に関する事項は、住信SBIネット銀行グループが判断したものです。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項に関するリスクには、上記「(1) 主要なリスクと対応策」以外に以下のようなリスクがあります。
住信SBIネット銀行グループの事業及びその将来見通しは国内外の一般的な経済状況、国内の住宅市場や消費者嗜好の傾向等により影響を受けます。そのため、国内外の経済、日本の住宅市場や消費者の消費意欲が停滞・減退する等、住信SBIネット銀行グループ又は住信SBIネット銀行グループの取引先や提携先の属する業界の市場環境が悪化した場合には、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループは、収益の多角化を図るため、決済業務の強化、外貨預金・仕組預金等の拡大を図っておりますが、住信SBIネット銀行グループの収益においては、住宅ローンの事務取扱手数料及び金利収入が大きな割合を占めております。このため、住宅ローン市場の競争激化による貸出金利の低下、人口減少や住宅価格高騰に伴う住宅需要の低下、住宅ローン減税等の住宅関連政策の変更等による住宅ローン市場の縮小や住信SBIネット銀行グループの住宅ローン商品の競争力の低下等の要因により、住信SBIネット銀行グループの住宅ローンの取扱いや収益性が減少した場合には、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 事業環境に関するリスク
デジタルバンク事業及びBaaS事業の成長は、オンラインでの金融サービスに対する需要が継続的に拡大するかどうかに左右されます。そのため、住信SBIネット銀行グループの主要チャネルであるモバイルアプリ・インターネットを利用して銀行取引を行う顧客層が継続的に拡大しない場合、顧客数が伸び悩み、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、かかる需要が継続的に拡大しない場合や成長が鈍化する場合には、住信SBIネット銀行グループの成長見通しや業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
さらに、近年スマートフォンを通じて銀行サービスを利用する顧客層が急拡大する等、我が国における個人顧客向け銀行業務の事業環境は急速に変化しております。住信SBIネット銀行グループはお客さまの維持・獲得のために常に新たな商品やサービスの導入と顧客利便性の向上に努めてまいりますが、かかる新商品や新サービスをお客さまの最新のニーズに合う形で適時に提供できない可能性があり、また、仮に提供できたとしても市場に受け入れられる保証はなく、想定しない新たなリスクをもたらす可能性があります。また、住信SBIネット銀行グループが、技術革新又は業界や規制の変化に適時・適切に対応できない可能性もあります。これらの結果、住信SBIネット銀行グループの競争力が低下し、住信SBIネット銀行グループの事業戦略や将来の成長性、事業、業績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行は、主に個人顧客向けにオンラインで銀行業務を行うインターネット専業の銀行として、デジタルバンク事業において、住宅ローン商品をはじめとする様々な銀行サービスを提供しております。
住信SBIネット銀行グループは、国内の他のインターネット専業銀行との間で激しい競合状態にあるほか、これまで店舗を中心に銀行業務を行ってきた大手銀行や地方銀行等も近時個人顧客向け銀行業務やインターネットバンキングへの取組みを強化しております。これらの競合他社は、住信SBIネット銀行グループより強固な顧客基盤を有し、幅広い商品や多様な接点を提供でき、また、より効果的に技術への投資ができる可能性があります。さらに、一部のノンバンクは、住宅金融支援機構と協働して長期の固定金利住宅ローンを提供しており、住信SBIネット銀行グループはかかるノンバンクとも競合しております。住信SBIネット銀行グループはインターネット専業銀行の特性上、基本的に、銀行店舗を有さずにお客さまとは主にインターネットを通じて接することとなるため、お客さまとの対面での取引その他の接点は限定的となります。そのため、自社店舗やより強固な顧客基盤、多様な顧客接点を有する他の銀行又は金融サービス事業者と比べて、対面での接点を希望するお客さまを獲得することが困難となる可能性があります。
また、BaaS事業においても、競合他社が住信SBIネット銀行グループのBaaS事業と類似のサービスや機能を導入、または第三者との提携を利用して顧客基盤を拡大する場合、FinTech企業等が新規技術を活用して銀行業やその他の金融サービス事業に新たに参入するような場合には、競争がさらに激化する可能性があります。
住信SBIネット銀行グループは、デジタルバンク事業及びBaaS事業のいずれにおいても、テクノロジーの先進性が他行に劣後しないことが重要であると認識しており、FIDO認証を含むユーザーインターフェース・ユーザーエクスペリエンス(UI/UX)の向上、店舗を有しないこと等によるコスト競争力の向上、BaaS事業のさらなる展開、将来的なデータの利活用等の取組みに努めてまいりますが、このような取組みにもかかわらず、住信SBIネット銀行グループが、商品・サービスの質、金利や手数料、システムの信頼性・利便性等において競合他社に対する競争優位を確保できなかった場合には、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 中期事業目標に関するリスク
住信SBIネット銀行グループは、日々変化していく市況に対応し、持続的な成長を遂げていくため中期事業目標を策定し、その達成を目的とする各種施策を遂行しております。かかる中期事業目標の策定においては、社会経済環境、金利動向、為替動向、競争環境、規制環境、技術革新、その他経営環境等について一定の前提を置いており、かかる前提には、例えば、インターネット環境、デジタル化促進の継続、国内新築住宅供給水準の継続等が含まれます。しかしながら、これらの前提が現実と異なる場合には、住信SBIネット銀行グループの中期事業目標の達成が困難となり、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 新規事業参入に伴うリスク
住信SBIネット銀行グループは、金融業における近未来領域の開拓と、革新的な事業モデルの追求を経営理念に掲げ、商品・サービスの拡充、業務範囲の拡大、他社との提携の推進等に取り組んでおります。2022年8月に設立した株式会社テミクス・データにおける新たなデータマーケティングや広告配信ビジネス(金融データプラットフォームビジネス)、2023年10月に設立した株式会社テミクス・グリーンと2023年12月に持分法適用関連会社とした株式会社マプリィを中心に推進しているDXプラットフォームビジネス並びにカーボンクレジットプラットフォームビジネスを含め、これらの施策の展開により、従来経験がないか、若しくは予想されなかったリスク又は複雑なリスクに晒される可能性があります。
また、住信SBIネット銀行グループが新規事業への参入に際し、魅力的な事業分野並びに消費者の嗜好及び金融サービス市場の今後のトレンド等を適切に見極められずに、新規事業への参入により当初想定した利益を得られなかった場合、投下資本を回収することができず、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行は、銀行法第4条第1項の規定に基づき、銀行業を営むことについての免許(免許書番号金監第2312号)の交付を受け、預金、為替、貸付業務をはじめとする種々の業務を営んでおります。そのため、住信SBIネット銀行は銀行業者として銀行法に基づき自己資本比率規制等様々な規制を遵守する必要があるほか、金融庁により広範な監督を受けております。また、銀行法第26条において業務の停止等及び同第27条において免許の取消し等の要件が定められており、当該要件に該当した場合、業務の停止、免許の取消し等の処分を命じられる可能性があります。
現時点で、住信SBIネット銀行はこれらの事由に該当する事実はないと認識しておりますが、将来、何らかの事由により業務の停止、免許の取消し等の処分を命じられた場合には、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループは、事業活動を行う上で、銀行法以外にも、金融商品取引法、預金保険法、犯罪による収益の移転防止に関する法律、外国為替及び外国貿易法、個人情報の保護に関する法律をはじめとする様々な法律、規制、政策、実務慣行、会計制度及び税制等の法令諸規則を遵守する必要があります。これらの規制への違反が生じた場合にも、免許の取消し等の行政処分や調査手続等のほか、お客さまや提携先からのクレームや訴訟提起を受け、また、資金調達や事業戦略の履行に支障をきたす可能性があります。
また、これらの法令諸規則は将来において新設・変更・廃止される可能性があり、その内容によっては、商品・サービスの提供その他の事業活動に制約が生じ、又は新たなリスク管理手法の導入その他の体制整備が必要となる等により、費用の増加や収益性の低下、またこれによる一部の事業からの撤退につながる可能性もあります。これらの結果、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組み」のとおり、環境・社会課題を経営上の重要課題として捉え、取締役会の関与のもとサステナビリティ経営の推進に取組んでおります。
また、住信SBIネット銀行では、収益の追求または損失回避のため、リスク管理を行うことをリスク管理方針で定めています。このリスク管理方針のもとリスク統括部を統括部署として、リスクの特定、評価、運営、モニタリング、コントロール及び削減の一連の活動を通じてリスクの状況を的確に把握し、事業年度ごとに策定するリスク管理計画をもとに必要な措置を講じております。
2023年度は、リスク管理計画に基づき気候変動による移行リスク、物理的リスクの特定・評価及び影響分析を実施しました。今後も気候変動に関するリスク管理の高度化に取組んでまいります。
しかしながら、気候変動により想定以上の影響が生じた場合、当グループの対応が遅れた場合には、気候変動に関するリスクが顕在化し、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行及び住信SBIネット銀行グループは「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)」に基づき自己資本比率を算定しており、国内基準行である住信SBIネット銀行及び住信SBIネット銀行グループは4%以上の自己資本比率の維持が求められています。
しかしながら、自己資本比率は本書の「事業等のリスク」に記載している各種リスクの顕在化等を主な要因として低下する可能性があり、その場合は資金調達コストの上昇等により、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、仮に自己資本比率が基準値の4%を下回った場合、早期是正措置により、金融庁長官から業務の全部又は一部停止等を含む様々な命令を受けることとなり、その結果、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に著しい悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループは、以下のとおり、貸出資産に係る信用リスクの増加に対する予防管理やリスク分散に向けた取組みを進め、信用リスク管理態勢の強化を図っておりますが、それぞれに掲げるようなリスクが生じる可能性があります。
住信SBIネット銀行グループの個人向け貸出金は、主として住宅ローンでありますが、個別の与信額は多額ではなく、不動産担保・団体信用生命保険等によりリスクの分散された貸出金であり、また、貸出にあたっては十分な審査を実施し、自己査定等により与信の事後管理も行っております。
しかしながら、景気動向、金利動向、不動産価格、雇用情勢等の各種経済条件の変動、債務者の経済状態、大規模な自然災害の発生等により、不良債権や与信関連費用が増加し、住信SBIネット銀行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行では、個人向け貸出金の一部に対して保証会社による保証を受けております。これらの貸出金については、自己査定に基づき、保証会社の保証能力を検証しております。
しかしながら、景気動向、金利動向等の各種経済条件の変動等により、保証会社の信用状況が悪化し保証履行能力が低下した場合、与信関連費用が増加し、住信SBIネット銀行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行では、住宅ローンやオートローン、リース料債権等を裏付とした証券化・流動化商品への投資を行っております。投資に際しては、投資金額の上限や決裁権限の設定、各種マニュアルの策定等の投資の枠組みを設定し、十分な審査を実施しており、また、投資した商品に対しては、裏付債権の状況、格付の動向、市場流動性、時価等について、随時・月次及び四半期毎の定期的なモニタリングを実施しております。
しかしながら、世界的な金融市場の動向、景気動向、金利動向、格付の動向等の各種経済条件の変動、法規制や会計基準の変更、地震等の自然災害の発生等により、当該裏付資産の資産価値が低下した場合や信用力が悪化した場合等により当該証券化・流動化商品の価格が低下した場合には、住信SBIネット銀行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行は格付機関により投資適格と評価されている債券等への投資を行っております。投資に際しては、投資金額の上限や決裁権限の設定、各種マニュアルの策定等の投資の枠組みを設定し、十分な審査を実施しており、また、投資した債券等に対しては、時価、発行体の信用状況、格付の動向、市場流動性等について、随時、月次及び四半期毎の定期的なモニタリングを実施しております。
しかしながら、世界的な金融市場の動向、景気動向、金利動向、格付の動向等の各種経済条件の変動等により、債券発行体の信用力が悪化するあるいは債券の市場流動性が低下する等の状況が生じた場合、住信SBIネット銀行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループは貸出先の信用状況の他、差し入れられた担保の価値変動や経済状況等を必要に応じて考慮し、貸倒引当金を計上しております。
しかしながら、景気動向、金利動向等の各種経済条件の変動、貸出先の信用状況の変化、担保価値の下落、その他予期せざる理由により、貸倒引当金の積み増しが必要となり、住信SBIネット銀行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、実際の貸倒費用が貸倒引当金計上時点における見積りと乖離する恐れがあり、その場合も、住信SBIネット銀行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行は、現時点においては資金源として預金と借入金に基本的に依存しており、また、流動化証券のポートフォリオも保有しています。特に、住信SBIネット銀行においては、資産の約半分を満期が長い住宅ローンが占める一方で、資金源の約7割を流動性預金が占めており、お客さまがスマートフォンを操作することで簡単に預金を引き出せることの結果として、安定的な資金繰りを維持することが困難になる可能性が他行よりも高いと認識しております。そのため、安定的な資金繰りを確保することを目的として、預金・貸出金等の入出金ギャップから発生する資金の不足に対しては、限度額の設定を行い、事前に把握することで、流動性リスクの適切なコントロールに努めております。また、預金・貸出金等の動向の調査、及び住信SBIネット銀行の流動性に影響を与える複数の指標のモニタリング等により、資金繰りの悪化に繋がる兆候の把握に努めております。
しかしながら、大規模な金融システム不安が発生し住信SBIネット銀行グループの保有資産に係る大幅な価格の下落や市場の流動性の縮小が生じた場合、住信SBIネット銀行グループの財政状態や経営成績が悪化した場合、又は住信SBIネット銀行グループに対する格付けの引下げや悪意を持った風評等が生じた場合等には、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされるか、市場から必要な資金の調達が困難になるか、又は想定の範囲を超える預金が流出し、資金繰りに支障が生じる等の可能性があります。その結果、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループは、預金・為替・貸出等の銀行業務における事務処理、各種の内部管理業務を行ううえで、事務処理・内部管理体制の整備、事務処理状況の点検等の事務リスク管理を通じて円滑かつ適正な事務処理・内部管理を行っており、役職員による事務処理上の過誤や内部不正等の潜在的な事務リスクの顕在化を未然に防止するよう努めております。
しかしながら、仮にこうした事務リスク管理が奏功せずに事務リスクが顕在化し、役職員による重大な事務過誤や内部不正等が発生した場合には、損失の発生、行政処分・罰則の適用や住信SBIネット銀行グループ及びそのサービスに対する信頼の低下等により、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループは、上記のとおりリスク管理の方針及び手続を規定し、リスク管理の強化に努めております。
しかしながら、新しい分野への業務進出や急速な業務展開、外部環境の急激な変化等の要因により、住信SBIネット銀行グループのリスク管理の方針及び手続が有効に機能しない可能性があります。また、住信SBIネット銀行グループのリスク管理の方針及び手続の一部は、過去の経験・データに基づいて構築されたものもあること、将来の住信SBIネット銀行グループの事業に関し生じる様々なリスクの顕在化を正確に予測し、対処することには限界があることもあり、結果的に住信SBIネット銀行グループのリスク管理の方針及び手続が有効に機能しない場合があります。こうした住信SBIネット銀行グループのリスク管理の方針及び手続が有効に機能しない場合には、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループは、業務を遂行するうえで、様々な業務の外部委託を行っております。住信SBIネット銀行グループは独自の銀行店舗・ATM網を有していないため、他の銀行とATMの利用に係る契約を締結し、お客さまに口座の入出金の機能を提供しているほか、ITシステムの保守・更新、AWSのクラウドサービスの利用、銀行代理業者を通じた住宅ローンの販売、バックオフィス業務等、他社の様々なサービスに依存しております。
外部委託を行うにあたっては、リスク統括部を統括部署として外部委託管理規則及び外部委託先管理要領を定め、外部委託開始前のリスクチェック及び委託先決定方法や委託開始後のモニタリング等について規定しております。外部委託先選定にあたっては、外部委託承認の必要基準、委託先選定基準等を定めており、委託部署が基準の充足度を確認の上、外部委託管理統括責任者(リスク統括部担当役員)の承認を経て、委託先を決定しております。また、外部委託開始後のモニタリングでは、定例の年次モニタリング及び必要に応じた随時のモニタリングにおいて、リスクチェックを実施しております。以上の管理体制により、委託先の適格性検証や、委託期間中の継続的な委託先管理、問題発生時の対策策定等、体制整備に努めておりますが、委託先が効率的かつ低コストな方法でサービスを提供し続け、また、住信SBIネット銀行グループが求めるとおりにそのサービスを拡充できる保証はありません。
委託先において委託業務の遂行に支障・遅延をきたす事態となった場合、委託先における事務過誤等が発生した場合、委託先において情報漏洩事故が発生した場合、又は委託先との関係悪化等を理由に契約関係が解消された場合等において、住信SBIネット銀行グループが速やかに代替策を講じることができなかった場合等には、住信SBIネット銀行の事業運営に悪影響を及ぼすほか、これに対応するための費用の増加、住信SBIネット銀行グループ及びそのサービスに対する信頼の低下等につながり、その結果住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループは、銀行法、金融商品取引法をはじめとする国内外の法令等を遵守すること、また個人情報保護法、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等に基づき顧客情報等を適切に保護することが求められております。住信SBIネット銀行グループでは、リスク統括部が情報管理における責任部署として、情報セキュリティ管理規程(セキュリティポリシー)、情報セキュリティ管理規則(セキュリティスタンダード)等情報セキュリティに関する各種規定類を策定しております。また、顧客情報を格納するフォルダを通常業務で利用するフォルダと明確に分離しデータの移動を制限すること、及び外部への情報の持ち出し時に上長による承認を必須とする等、適正な業務フローやシステム構築、各種マニュアル類に基づく管理態勢の構築及び情報管理やセキュリティ対応等の厳格なルール運用を通じ、情報漏洩や紛失リスク等の低減に努めております。
しかしながら、上記の態勢整備にも関わらず、内部要因・外部要因に起因する事務過誤・システム障害、不正アクセスやコンピューターウイルスへの感染等により、住信SBIネット銀行及び住信SBIネット銀行グループが利用する外部業者や提携先において、顧客情報をはじめ住信SBIネット銀行グループの重要情報が漏洩・紛失した場合には、住信SBIネット銀行及び住信SBIネット銀行グループに対する業務改善命令や業務の停止を含む行政処分、罰則の適用や住信SBIネット銀行グループ及びそのサービスに対する信頼の低下等により、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループの本社、ITセンターやコンピューターネットワークその他の設備について、地震、台風、洪水、津波、竜巻、豪雨、大雪、火山活動等の自然災害や火災、停電、電力不足をはじめとするその他の災害、異常気象、気候パターンの変化等の気候変動、テロリズムその他の犯罪行為、感染症の流行その他様々な事象により、システム障害や設備の利用不能等が発生した場合には、物理的・経済的な損害が発生するほか、住信SBIネット銀行グループの事業運営に重大な悪影響が生じるおそれがあります。住信SBIネット銀行グループでは、有事に備えて、業務運営上、有事の際の対応手順等の規定化、データのバックアップ、定例的な訓練の実施等の適切なイベントリスク管理を行っておりますが、仮に想定をはるかに上回る大規模な自然災害やシステム障害等の事態が発生し、結果的にこうしたイベントリスク管理が機能しなかった場合には、業務の停止及びそれに伴う損害賠償、行政処分、罰則の適用や、住信SBIネット銀行グループ及びそのサービスに対する信頼の低下等が生じること等により、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループの銀行業務は主に個人のお客さまを対象としていることから、既存のお客さまの維持や新規のお客さまの獲得に際しブランド力が極めて重要であると考えています。住信SBIネット銀行グループに対する否定的な風評により住信SBIネット銀行グループのブランドや評判が損なわれる可能性があるため、住信SBIネット銀行グループは、住信SBIネット銀行グループ及び住信SBIネット銀行株主等に関して事実に即した内容の報道等がなされているかを随時確認し、適切でない報道等があった場合の対応策を含め、風評リスクの管理態勢を構築しております。
しかしながら、上記のような管理態勢にも関わらず、一般的に報道・風評・風説等は、その内容の信憑性の度合いに関わらず、近年のソーシャルメディアの急激な普及も背景に、インターネット等を通じて、短時間に不特定多数の方々に流布されやすいこと、また、インターネット等の匿名性から発信者に対して住信SBIネット銀行グループが十分に責任を追及できない可能性があることから、こうした誤った報道等が住信SBIネット銀行グループ及びそのブランドに対する信頼の低下等をもたらし、既存のお客さまの維持、新規のお客さまの獲得又は優秀な人材の確保・定着に重大な支障が生じる結果、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループでは、銀行業を営む金融機関として、法令諸規則を遵守し、また、訴訟その他の法的手続に関するリスクを十分に認識し、業務遂行にあたっております。
しかしながら、業務遂行にあたり住信SBIネット銀行グループの債務不履行、法令等の違反、知的財産権の侵害等を理由に損害賠償請求等の訴訟等を提起される可能性があり、その結果によっては、多額の損害賠償等の責任を負い、又はこれに対応するために多額の費用が生じるほか、住信SBIネット銀行グループ及びそのサービスに対する信頼の低下等が生じること等により、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
SBIホールディングス株式会社及び三井住友信託銀行株式会社は現在住信SBIネット銀行株式をそれぞれ34.1%ずつ保有し、住信SBIネット銀行の筆頭株主となっております。住信SBIネット銀行は、意思決定の透明性・公正性を確保するため、過半数が独立社外取締役で構成される任意の指名・報酬委員会を設置する等、独立社外取締役に中心的な役割を担わせることで、取締役会による業務執行の監督機能を強化しておりますが、両株主は、住信SBIネット銀行の役員の選解任やその他株主の承認を必要とする事項や、住信SBIネット銀行の株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があり、また、両株主の利益は、住信SBIネット銀行の他の株主の利益と異なる可能性があります。
両株主及びそれらの関連会社と取引を行うにあたっては、関連当事者等取引管理規程に基づき、関連当事者等と取引を行うことの妥当性について、個別取引毎に経営会議又は取締役会等で確認を行っております。毎事業年度末時点で該当取引を継続する場合にも、同様に事業上の必要性や取引条件の妥当性等を確認し、取締役会の承認を得ております。
住信SBIネット銀行株式の流通株式数及び流通株式比率は投資家による売買を通じて変動することとなりますが、今後においても取引所が定める形式要件を充足し続けるために、流動性確保に努める方針としております。住信SBIネット銀行の流通株式比率は、取引所が定める形式要件に近い水準でありますが、事業規模・売上高及び利益額・利益の成長を通じた株主層の拡大等により流通株式比率の向上に努めていきます。
また、両株主が住信SBIネット銀行株式を市場内外で売却する場合又はその懸念が市場において認識される場合、住信SBIネット銀行株式の需給の悪化又はそのおそれにより、住信SBIネット銀行株式の市場価格に悪影響を及ぼす可能性があります。
住信SBIネット銀行グループと両株主との関係については以下のとおりであります。
<SBIホールディングスグループ>
住信SBIネット銀行はSBIホールディングス株式会社の持分法適用会社であり、同社を構成するグループにおいて、グループの金融サービス事業における中核会社の1つとして位置付けられております。SBIホールディングスグループと住信SBIネット銀行との関係の詳細は以下のとおりです。
住信SBIネット銀行役員のうち1名は、2024年6月19日付で住信SBIネット銀行の株主であるSBIホールディングス株式会社の専務執行役員に就任予定です。
今後、何らかの事情により住信SBIネット銀行とSBIホールディングス株式会社との関係に変化が生じた場合、これらの人的関係も変動し、住信SBIネット銀行グループの事業遂行に影響を与える可能性があります。
住信SBIネット銀行は、SBIホールディングス株式会社のグループ企業である株式会社SBI証券を銀行代理業者として、株式会社SBI証券に住信SBIネット銀行円普通預金口座開設等の媒介業務を委託しており、ハイブリッド預金取引等により、住信SBIネット銀行グループのお客さま獲得における主要経路の一つとなっております。また、2022年1月27日より、株式会社SBI証券との間でNEOBANKに関する業務提携契約を締結し「NEOBANK®」サービスの提供を行っております。2024年3月末の住信SBIネット銀行口座保有者約726万人のうち、SBIハイブリッド預金の利用者数は合計420万人を超え、また2024年3月末の住信SBIネット銀行円貨預金残高約9.1兆円のうち、SBIハイブリッド預金残高は約3.6兆円と39.2%を占めております。今後、「NEOBANK®」サービスの進捗状況等によっては、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度におけるSBIホールディングスグループとの取引金額が10億円を超える取引は以下のとおりです。
(注)1 NEOBANKサービスに係る手数料受取り控除後の金額です。
(注)2 配当金受取り控除後の金額です。
SBIホールディングス株式会社が2021年12月に連結子会社とした株式会社SBI新生銀行は、銀行業を主業としており、預金・貸出(住宅ローン、カードローン等)・決済業務において住信SBIネット銀行と競合する分野が存在します。SBIホールディングス株式会社の子会社である株式会社SBI証券及びSBIマネープラザ株式会社は住信SBIネット銀行を所属銀行とする銀行代理業者でありますが、株式会社SBI証券は2022年8月より、SBIマネープラザ株式会社は2023年1月より株式会社SBI新生銀行の銀行代理業者として業務を開始しました。上記提携開始後の2024年3月末時点では、株式会社SBI証券及びSBIマネープラザ株式会社を通じて獲得される住信SBIネット銀行の預金口座数や住宅ローンの実行額の顕著な変動は確認されておりませんが、今後の取組み次第で変動が生じる可能性があります。
また、2023年3月1日から、株式会社SBI証券が株式会社三井住友銀行を所属銀行とする銀行代理業者として同行の口座開設等の契約締結の媒介を行うこと等を含む業務提携を開始しておりますが、かかる提携の進捗状況等によっては、株式会社SBI証券を通じて獲得される住信SBIネット銀行の預金口座数や住宅ローンの実行額が減少する可能性があります。
上記の他、住信SBIネット銀行への出資比率等の変更を含め、住信SBIネット銀行グループとSBIホールディングスグループの各企業との関係に変化が生じ、関係が希薄化した場合には、同社グループとの取引関係の全部若しくは一部が解消される等の見直しがなされ、競合関係が生じ、同社グループの商号が使用できなくなる可能性があります。これらの事象が生じた場合には、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
<三井住友トラスト・グループ>
住信SBIネット銀行は三井住友トラスト・グループ(三井住友トラスト・ホールディングス株式会社並びにその子会社及び関連会社をいう。以下同じ。)のグループ企業である三井住友信託銀行株式会社の持分法適用関連会社であり、同社を構成するグループにおいて、インターネットバンキングサービスを提供する戦略的パートナーに位置付けられております。三井住友トラスト・グループと住信SBIネット銀行との関係の詳細は以下のとおりです。
住信SBIネット銀行役員のうち1名は、本書提出日現在において、住信SBIネット銀行の株主である三井住友信託銀行株式会社の取締役常務執行役員と三井住友トラスト・ホールディングス株式会社の執行役常務兼執行役員CISOと住信SBIネット銀行取締役を兼務しております。また、住信SBIネット銀行グループでは、三井住友信託銀行株式会社から出向社員の受け入れも行っております。今後、何らかの事情により住信SBIネット銀行グループと三井住友トラスト・グループの各企業との関係に変化が生じた場合、これらの人的関係も変動し、住信SBIネット銀行グループの事業遂行に影響を与える可能性があります。
住信SBIネット銀行は、三井住友トラスト・グループの各企業より経営管理面における有形無形の支援を得ております。2012年1月より提供しておりました三井住友信託銀行の銀行代理業者となり、インターネット上で受け付けを行う「ネット専用住宅ローン」については、2023年12月22日に取扱いを終了しましたが、2023年9月29日より、三井住友信託銀行株式会社との間で「NEOBANK®」サービスの提供を開始しております。これに伴い、三井住友信託銀行が住信SBIネット銀行の銀行代理業者としてインターネットを通じて住信SBIネット銀行の住宅ローンや預金等を販売しております。
上記の他、住信SBIネット銀行への出資比率等の変更を含め、住信SBIネット銀行グループと三井住友トラスト・グループとの関係に変化が生じ、関係が希薄化した場合には、同社グループとの取引関係の全部若しくは一部が解消される等の見直しがなされ、競合関係が生じ、同社グループの商号が使用できなくなる可能性があります。これらの事象が生じた場合には、住信SBIネット銀行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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