大同メタル工業グループは、大同メタル工業、子会社35社及び関連会社3社で構成されており、その主な事業内容と、各社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。
なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
自動車用エンジン軸受
当事業部門においては、高性能、高品質等の自動車用(乗用車・トラック・レーシングカー)エンジンに対応する自動車用エンジン軸受を中心に、二輪エンジン用軸受、エンジン補機(ターボチャージャー・バランサー機構)用軸受などを製造・販売しております。
(主なグループ会社)
国内…大同メタル工業、大同プレーンベアリング㈱、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、エヌデーシー販売㈱、
大同メタル佐賀㈱
海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.
(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、同晟金属㈱、PT.大同メタルインドネシア、大同精密金属(蘇州)有限公司
(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o.
自動車用エンジン以外軸受
当事業部門においては、自動車部品(トランスミッション、ショックアブソーバー、空調用コンプレッサー、ステアリング、インジェクションポンプ等)用軸受などを製造・販売しております。
(主なグループ会社)
国内…大同メタル工業、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、大同メタル佐賀㈱
海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.
(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、大同精密金属(蘇州)有限公司
(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o.
非自動車用軸受
当事業部門においては、船舶用エンジン軸受、建設機械用エンジン軸受及び水力発電用水車・発電用タービン・コンプレッサー・増減速機軸受・風力発電用軸受など多種多様な分野で用いられる産業用軸受等を製造・販売しております。
(主なグループ会社)
国内…大同メタル工業、大同インダストリアルベアリングジャパン㈱、大同メタル販売㈱
海外…大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパLTD.、
大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o.、大同メタルU.S.A.INC.
自動車用軸受以外部品
当事業部門においては、自動車用エンジンやトランスミッション周辺の高精度・高品質部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等)、自動車用アルミダイカスト製品などを製造・販売しております。
(主なグループ会社)
国内…㈱飯野製作所、ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱
海外…フィリピン飯野 CORPORATION、飯野(佛山)科技有限公司、PT.飯野インドネシア、
ISS アメリカINC.、ISS メキシコマニファクチュアリングS.A.DE C.V. 、
ATAキャスティングテクノロジーCo.,Ltd.、DMキャスティングテクノロジー(タイ)Co.,Ltd.
その他
電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受、食品・飲料・化粧品や油脂・樹脂・接着剤等の粘性の高い液体搬送まで可能なロータリーポンプ、工作機械用集中潤滑装置等を製造・販売しております。
また、製品の保管・配送管理、不動産賃貸等をしております。
(主なグループ会社)
国内…大同メタル工業、大同ロジテック㈱、大同メタル販売㈱
事業の系統図は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大同メタル工業グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
大同メタル工業グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアに、テクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。
大同メタル工業グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、CASEの進展による自動車需要・利用形態の変化やEV化の加速(但し、内燃機関は暫くは残存)、脱炭素・カーボンニュートラル社会への進化に向けた再生可能エネルギー需要の高まりや、ESG, SDGs対応強化の流れなど、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。
そのような経営環境の中、持続的な成長を実現するために、中期経営計画「Raise Up“Daido Spirit”~Ambitious、Innovative、Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)を策定し、この計画に基づく活動を通して、企業価値の向上に取り組んでまいりました。ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の悪化、世界的なインフレの継続懸念等による影響・環境変化が激しく、予測が難しい状況下ではあるものの、大同メタルグループは、今後も引き続き進化のスピードを上げて、揺るぎない体制を創りあげてまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
大同メタル工業グループは、引き続きすべり軸受の全分野において世界トップシェアの獲得を目指すと同時に、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に向けEV・PHV・HVなどの電動自動車で多くの需要が見込まれるアルミダイカスト製品などの新事業領域への取り組みを強化し、また、成長が期待される既存事業領域である一般産業分野の風力発電等の再生可能エネルギー向け特殊軸受の世界的拡販体制を整備、強化し需要拡大に対応することでシェアの拡大を図り、自動車用エンジン軸受以外の売上高比率を高めることで事業拡大を進めてまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
2018年度より開始した大同メタル工業の中期経営計画は、2023年度をもちまして最終年度を迎えました。これまでの6年間を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響のほか、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格の高騰、エネルギーコストの上昇、大同メタル工業グループが事業展開している国・地域における地政学的リスク、為替変動などが見られ、大同メタル工業グループの売上高、利益にも複合的かつ多大な影響をもたらしました。大同メタル工業グループは、2021年5月に中期経営計画の後半3年間の計画を策定した上で、目標達成に向け、取り組んでまいりました。その結果、自動車業界における半導体の供給不足緩和による自動車主要顧客の生産回復や、船舶業界及び建設機械業界における旺盛な需要に対応することにより、2023年度は売上高128,738百万円(前期比13,257百万円増)となり、目標(売上高102,100百万円)を達成することができました。
しかしながら、利益面につきましては、高騰する材料費の価格転嫁の取り組み強化等により収益の押し下げ要因の解消に努めたものの、営業利益は6,084百万円(前期比3,259百万円増)、営業利益率は4.7%(前期比2.3ポイント増)となり、目標(営業利益8,200百万円、営業利益率8.0%)を達成するには至りませんでした。
大同メタル工業グループとしましては、これらの前中期経営計画に対する結果を真摯に受け止め、今後、事業環境が大きく変化する状況下において、大同メタル工業グループの持続的な成長と社会貢献を実践し続けるべく、「2030年に大同メタル工業グループの目指すべき姿」、「大同メタル工業グループが直面する課題改善を図るための中期的なロードマップ」及び「事業環境の変化に柔軟に対処するための体制の整備」等を検討・精査し、次期中期経営計画を策定していくことが重要であると認識しております。つきましては、今年度(2024年度)は、2025年4月からスタートする次期中期経営計画を策定するための準備期間と位置付け、2025年5月頃を目途に次期中期経営計画を開示する予定です。
また、大同メタル工業グループは、前中期経営計画において、「営業利益率」及び「ROE」を目標数値に掲げており、特にROEを上昇させることが経営上の最重要課題であると認識し、その実現に向けた対処策を講じてまいりました。今後につきましては、株主資本コストを上回るROEの実現を目標とし、そのための成長戦略を次期中期経営計画に盛り込むべく検討を進めてまいります。
2023年度の主な実績及び対処すべき課題は以下のとおりです。
<第1の柱:既存事業の磨き上げ>
① 自動車用エンジン軸受、自動車用エンジン以外軸受
既存事業におけるマーケットシェア(2023年暦年、大同メタル工業推定)につきましては、2022年に引き続き、自動車エンジン用半割軸受において世界トップシェア(33.3%)を維持いたしましたが、中国での内燃機関搭載車の販売不振等の影響により、前年対比シェア減となりました。また、EV(電動)化の進展により、内燃機関の需要減少の兆候が見受けられる地域も見られるものの、世界的なEV(電動)化の進展は地域毎に異なり、流動的な状況にあると認識しております。大同メタル工業といたしましては、設備投資については慎重に検討・対処しつつも、市場の顕在ニーズ及び潜在ニーズに確実に応え、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓等により更なるシェア拡大を目指してまいります。
自動車用エンジン以外軸受につきましては、自動車市場のみならず自動車以外の市場のニーズにも対応した新製品・新用途の拡販を、さらにスピードを上げて進めてまいります。
② 非自動車用軸受
舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェア(2023年暦年、大同メタル工業推定)につきましては、海外市場の開拓強化に引き続き注力し、堅調に推移している船舶市場の中で前年同様73.0%を維持し、売上水準の拡大に寄与することができました。舶用・産業用中高速エンジン用軸受は、前中期経営計画の後半3年間でシェアを拡大できたため、今後の船舶市場以外への用途拡大の展望が可能となりました。
また、一般産業分野のエネルギー分野においては、天然ガスなどの燃料を使用した高効率な発電機ガスタービン用軸受の好調な需要及びサービスパーツの受注増、石油精製プラント向けの圧縮機用軸受の開拓などが実り、売上に貢献をいたしました。引き続き、マーケットシェアの拡大を目指すと共に、開拓も進めてまいります。
③ 自動車用軸受以外部品
アルミダイカスト製品につきましては、EV(電動)化自動車用部品の受注増に加え、半導体の供給不足が緩和されたことによる曲げパイプ・ノックピンなどの精密金属加工部品の需要の増加により、売上高が増加しました。
しかしながら、2022年度に多額の減損損失を計上したアルミダイカスト製品については、2023年度において生産管理体制や工程の改善、品質管理面の体制の見直し等により利益改善を図りましたが、未だ改善すべき課題が残されている状況にあると認識しております。引き続き、生産管理体制や工程改善の強化・推進、品質管理体制の抜本的見直し等により、利益確保に向けた取り組みを強力に進めてまいります。
<第2の柱:新規事業の創出・育成>
大同メタル工業グループは、世界的なカーボンニュートラルへの転換、CO₂排出量規制強化に伴うエンジン熱効率向上に対応するため、更なる摩擦損失低減を目指し、従来とは異なるコンセプトで低摩擦特性を向上させた軸受製品の開発を進めております。また、EV(電動)化への対応のみならず、化石燃料を用いない自動車(水素燃料車等)への対応等も行っており、新規ビジネスへと結びつけるべく取り組んでおります。引き続き、風力発電用特殊軸受事業の取り組み強化や環境負荷低減に貢献する製品の開発など、大同メタル工業コア技術の基礎研究や新領域における技術開発を通じて、大同メタル工業グループが長年培ってきた技術を最大限活用してまいります。
<第3の柱:強固な基盤の確立>
大同メタル工業グループは、グローバル企業として持続可能な社会の実現に貢献すべく、「ステークホルダーにとっての影響度」と「大同メタル工業グループにとっての重要度」の2軸からESGの各分野で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、推進を図っております。また、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを継続しており、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明した上で、気候変動が大同メタル工業グループ事業へ及ぼす影響を把握するため、シナリオ分析によるリスクと機会の検証を行い、その内容等をTCFD提言に基づき開示をしております。さらに、サステナビリティ経営の強化として、2023年度は、人権方針を策定すると共に、大同メタル工業グループの価値創造ストーリーを示すため、初めての統合報告書を発行いたしました。
これらに加えて、サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスクに関しても引き続き対策を講じてまいります。また、海外との人材交流の観点では海外関係会社からの日本への人材の受け入れを実施すると共に、外国籍従業員の採用も強化いたしました。引き続き、技術・技能両面での交流を図ってまいります。
<第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化>
大同メタル工業グループは、人的資本、多様性に関する施策を着実に実行しており、人事戦略として「働きやすい職場環境」「人材育成」等を優先的に解決すべき課題に挙げる等、活力ある組織づくり、従業員のモチベーションアップによる生産性向上に注力しております。2023年度は、前述のとおり人権方針を策定したほか、所定内労働時間を短縮できる時短勤務制度の利用者の拡大などを行うことにより、柔軟な働き方の実現に向けた支援を強化しました。また、無意識の偏見をなくし、誰もが働きやすい環境を醸成するため、管理者に対する研修も拡充しました。
引き続き、Daido Spirit(高い志、改革する意欲、挑戦する心)を根底に、自らの能力やスキルを高めながら、メンバーと自由闊達な議論を行い、創造性を発揮してイノベーションを起こすことができる人材の育成や職場環境を構築してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクには、以下のようなものがあると考えております。また、それぞれのリスクについて、顕在化する可能性及び事業に与える影響度を踏まえてリスクの優先度(最優先・優先)を設定しております。
大同メタル工業は、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定めた上で、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会による情報収集を通じて、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行っております。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大同メタル工業グループが判断したものです。
《最優先リスク》
(1)グローバル事業展開に伴うリスク(前年度:優先リスク)
大同メタル工業グループは、日本国内はもとより、北米、アジア、欧州(ロシアを含みます)をはじめ世界各地で事業を展開しており、これらの地域における政治・経済情勢の変動、紛争の発生、各種規制の変更、賃金制度、労使関係及び人権問題等に起因する諸問題が発生した場合は、大同メタル工業グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
大同メタル工業グループは、当該リスクへの対応策として、関係会社管理規程に基づき連結子会社を含む関係会社の業務執行について適時適切な報告が受けられる体制を整備するとともに、内部統制システムの整備及び当該システムの適切な運用を通じて、コンプライアンスを含む関係会社における適切な社内体制の整備・運用状況につき定期的に検証、指導し、体制強化を進めております。
また、大同メタル工業グループは、2023年度には人権方針を策定し、大同メタル工業の商品・サービスや事業活動が従業員やお取引先様、地域社会の方々の人権を侵害するような事態が生じないよう最大限配慮するとともに、人権デュー・ディリジェンスの仕組みと手続きの整備を進めております。
なお、本リスクについては、地政学上のリスクの高まりを考慮し、今年度より「最優先リスク」としております。
(2)原材料の需給環境の不安定化によるリスク(前年度:最優先リスク)
大同メタル工業グループは、軸受の主材料である鋼材・非鉄(銅、アルミ、錫、樹脂原料他)等の原材料を購入しております。これらの価格が需給環境の変化で不安定に推移することにより、大同メタル工業グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
大同メタル工業グループの対応策としては、従来にも増して、材料の使用量削減(歩留向上等)の強化を図り、また、原則二社発注化の推進と、調達先とのリスク回避に向けた連携強化等による安定的な調達に加え、コスト低減にも取り組んでまいります。併せて、原材料や燃料価格の高騰に対する顧客との価格改定の交渉を継続的に実施してまいります。
(3)サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスク(前年度:最優先リスク)
大同メタル工業グループにおいては、ハッカーやコンピュータウイルスによるサイバー攻撃等によって、大同メタル工業グループの業務活動の停止、データ喪失又は個人情報を含む大同メタル工業グループ内外の情報流出等が発生する可能性があります。その場合、事業活動の停止による直接的な影響や大同メタル工業グループの社会的信用が失墜すること等によって、大同メタル工業グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
大同メタル工業グループの対応策としては、事業を推進するにあたって利用している情報システム及び付随する情報技術ネットワークシステムの安全な運用のため、社外のデータセンターを利用し、且つ、ネットワーク及び各種サーバー群の状況を常時監視する体制をとっており、安全管理対策を適切に講じております。
また、サイバー攻撃への対応として、有事の際に適切な対応を実現するべく、情報インシデント対応規程に基づき情報管理体制を構築しており、従業員に対しては、標的型メールへの対応訓練の実施を含む情報セキュリティ教育を実施しております。
さらに、大同メタル工業は、自社内にCSIRT※1を設置するとともに日本シーサート協議会※2に加盟しており、社内CSIRTの運営方法や有事の際の対応方法、セキュリティに関連する法制度の動向等を随時把握できるよう努めております。そして、適時にこれらを社内に展開することで、平時及び有事における対応体制を強化しております。
※1 CSIRT(シーサート:Computer Security Incident Response Team)とはコンピュータインシデントに対応する非専任部門横断組織です。
※2 日本シーサート協議会とは、所属するチームが緊密な連携を図り、各チームにおける課題解決に貢献するための組織です。
《優先リスク》
(1)自然災害及び事故等によるリスク(前年度:優先リスク)
大同メタル工業グループの国内における主力工場は、愛知県、岐阜県、千葉県、栃木県、福島県及び佐賀県に立地しており、懸念される大規模地震や伝染病の感染拡大が発生した場合には、大同メタル工業グループの生産活動に支障が生じ、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。また、大同メタル工業グループ及び大同メタル工業グループ取引先等の事業拠点が、地震・洪水等の自然災害の発生による電力・ガス等の供給停止や伝染病の感染拡大等により操業が困難になった場合には、同様に影響を受ける可能性があります。
大同メタル工業グループの工場については、日常的な建屋・設備等の点検・整備のほか、定期的に災害・事故等に備えた保全・改修等も実施しておりますが、災害・事故及び伝染病等により工場及びその周辺に物的・人的被害が及んだ場合、大同メタル工業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
大同メタル工業グループの対応策としては、大規模地震の発生等を想定した事業継続計画(BCP)を策定し災害訓練を実施するとともに、事業の継続と復旧にかかる体制整備の強化を図っております。
なお、国内全ての生産工場において火災・風水害の保険に加入しているほか、主な生産工場(愛知県犬山市、岐阜県関市、岐阜県郡上市、千葉県習志野市・香取郡神崎町、栃木県矢板市、福島県南会津郡南会津町及び佐賀県武雄市)においては、付保限度額まで地震保険に加入しております。
さらに、伝染病リスクへの対応策として、感染拡大に対する世界各国・各機関による諸施策及び顧客の生産活動の動向を注視し、感染が拡大した場合、企業活動を持続させるための諸施策を継続して実行してまいります。
(2)製品の不具合によるリスク(前年度:優先リスク)
大同メタル工業グループは、品質の信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一製品の不具合に起因する事故、クレームやリコールが発生した場合、多額の製品補償費用等が発生するほか、顧客が他社発注に切り替えることにより大同メタル工業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
大同メタル工業グループの対応策としては、各工場において製品の不具合に繋がる事案の抽出と対策検討を実施し、品質改善計画に基づき継続対応を実施するとともに、国内・海外PL保険(生産物賠償責任保険)を付保し、第三者に損害が生じた場合の補償費用等による影響を緩和しているほか、取引上の状況に応じリコール保険への加入を行う等、リスク回避に努めております。
(3)特定の分野・業界への依存によるリスク(前年度:優先リスク)
大同メタル工業グループの売上高については自動車用エンジン軸受のセグメントが高い比率を占めているため、自動車の急激な需要変動や「2050年カーボンニュートラル」に伴うグリーン成長戦略を受けた内燃機関の需要減少等が大同メタル工業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
大同メタル工業グループは、当該リスクへの対応策として、自動車用エンジン軸受に対する高い依存状況を緩和すべく、再生可能エネルギー分野の特殊軸受への参入、電動化自動車関連分野のダイカスト製品や航空機用軸受を含む既存事業における自動車用エンジン以外軸受の更なる拡販を推進しております。また、新たな事業の柱を築くため、新規ビジネス開発推進ユニットを設置し、当該リスクを早期に緩和できるよう努力を続けております。
(4)価格競争によるリスク(前年度:優先リスク)
近年、特にグローバル競争の激化により、価格競争力の強化が求められております。価格競争力は大同メタル工業製品のグローバルシェアに影響するため、市場のニーズに対応していくことが重要であると認識しております。また、過剰な価格競争により市場の低価格化が進行した場合、大同メタル工業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
大同メタル工業グループの対応策としては、生産効率の向上やコスト低減活動等による原価低減に取り組むことで、市場ニーズに追従した製品価格を実現し、その影響を最小限にとどめる努力をしております。
(5)新製品開発の不奏功によるリスク(前年度:優先リスク)
大同メタル工業グループは、市場ニーズに対応した新製品開発や将来の需要を想定したシーズ開発を継続的に行っておりますが、研究開発活動の成果は不確実なものであり、たとえ多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかない可能性があります。
大同メタル工業グループは、当該リスクへの対応策として、設計・開発部門、製造・生産技術部門、販売部門のトライアングル体制を構築して積極的かつ的確な市場ニーズの把握に努め、開発すべき新製品の市場適合性や採算性を考慮した開発を行っております。
(6)環境規制によるリスク(前年度:優先リスク)
大同メタル工業グループは、事業活動を行う上で環境負荷の高い物質を使用する場合があり、加えて最近は環境先進地域であるEUのみならず新興国でも環境意識が高まっており、生産活動はもとより製品自体に関しても、世界各国の様々な環境規制に対応する必要があります。
今後、環境規制が更に強化され、その対応のために相当のコスト増加要因が発生した場合には、大同メタル工業グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
大同メタル工業グループは、世界各国の様々な環境規制に対応するため、環境負荷物質を含まない新規材料の開発等の企業努力に加え、当該対応に要するコスト負担についても顧客と相互に協議することによって様々な環境規制に対応し、環境に対する責任を果たすため積極的に取り組んでおります。
(7)設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク(前年度:優先リスク)
大同メタル工業グループは、広範囲にわたる事業領域において設備投資を実施しており、また、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携・事業買収等を行っております。これらは、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られる保証があるわけではなく、事業環境の急変等により、予期せぬ状況変化や初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失等が発生し、大同メタル工業グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
大同メタル工業グループの対応策としては、設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について、外部専門家による評価結果等の慎重な検討や買収先事業計画の慎重な査定を行った上で取締役会における十分な討議を行う等、様々な観点から検討を行っております。
(8)気候変動に関するリスク(前年度:優先リスク)
大同メタル工業グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制、ステークホルダーからの要請等を踏まえて、SDGsで掲げる諸目標の達成に向けた取り組みを行っていますが、研究開発や設備投資等によるコスト増及び当該取り組みの遅れによる機会損失等により、大同メタル工業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
大同メタル工業グループの対応策としては、世界各国で加速する自動車電動化とカーボンニュートラルに対する大同メタル工業グループ全体としての対応力強化のため専担組織を設置して取り組んでおります。
また併せて、風車ビジネスの拡販に向け、風車軸受に関する基礎技術開発(設計・評価)を専担する組織として、風車技術研究所を設置しまし、加えて風車ビジネスに関する生産準備が本格化することを受け、2023年4月に風車軸受生産準備室を設置しました。大同メタル工業グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制や社会的な要請内容、市場環境、顧客ニーズを的確に把握するとともに、大同メタル工業グループが永年培ったコア技術を最大限に活用することにより地球社会に貢献可能な技術・商品を早期に開発・提供できるよう努めております。
(9)人材確保に関するリスク(前年度:優先リスク)
大同メタル工業グループは、人材の獲得や育成を進めておりますが、日本国内における労働人口の減少や海外における人材獲得競争の高まりによってこれらが計画どおりに進まない場合、事業活動の制限や企業成長の停滞等が生じ、大同メタル工業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
大同メタル工業グループは、当該リスクへの対応策として、新卒採用だけではなく、キャリア採用も積極的に行うことによって人材確保に努めるとともに、外国人や女性社員、シニア世代の更なる登用及び活躍を積極的に推し進めております。
また、多様なキャリアパスを構築することにより、高いモチベーションを保ちながら自律的、主体的に行動する人材の育成に取り組むとともに、多様な人材が多様な働き方で、その能力を最大限発揮し、やりがいを実感できる組織風土や社内環境を整備することで社員のエンゲージメントの向上を図ってまいります。
(10)コンプライアンスに関するリスク(新設)
大同メタル工業グループは、世界各地で事業を展開しているため、国内外の各地域における企業の不祥事や従業員の不注意等が原因となって法的責任が問われたりレピュテーションが低下するおそれがあり、その結果、大同メタル工業グループの業績や財務状況に悪影響が生じる可能性があります。
大同メタル工業グループは、コンプライアンス体制の整備・強化を目的に「企業行動倫理委員会」を設置しており、2024年4月には法令や会社規則等を遵守する上での指針となる「行動憲章」及び「行動基準」を改訂し、その周知徹底を図っております。併せて、社内及び社外に通報窓口を設置して、コンプライアンス違反に関係する事案が発生した場合及び発生するおそれのある場合における報告体制を整えており、コンプライアンス違反の未然防止、早期発見及び再発防止に向けた取り組みを展開しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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