セレンディップ・ホールディングス(7318)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


セレンディップ・ホールディングス(7318)の株価チャート セレンディップ・ホールディングス(7318)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 セレンディップ・ホールディングスグループは、セレンディップ・ホールディングス(セレンディップ・ホールディングス株式会社)及び連結子会社21社で構成され、「モノづくり事業」、「プロフェッショナル・ソリューション事業」、「インベストメント事業」の3つの事業に区分されます。

 

 我が国のモノづくり産業においては、中堅・中小企業が多数を占め、サプライチェーンを支えるとともに多くの雇用を創出しております。しかしながら、これらの中小企業オーナー経営者の高齢化に伴い、高い技術力・製品力がありながらも後継者不在により事業の継続が困難となり、多くの中小企業が廃業に至るという社会問題が顕在化しております。

 また、後継者不在という理由に限らず、近代経営の複雑化・高度化に対応した経営管理体制が十分に構築されていない、少子高齢化に伴う労働力不足等によって経営資源を充分に確保できない、生産性が低く稼ぐ力が弱いといった課題を抱えた中堅・中小企業も数多く存在します。

 このような課題を抱えた中堅・中小企業に対し、セレンディップ・ホールディングスは「すべてのステークホルダーに価値と成長をもたらす100年企業グループ」創出というグループビジョンを掲げ、M&Aによる事業承継、中小企業が直面する複雑で高度な経営課題に対応できるプロ経営者の派遣及び経営執行にコミットしたPMI(※1)の実行、顧客企業の企業価値の回復・向上を図る一連の経営コンサルティング等、「中小企業経営の近代化(※2)」に資する総合的なソリューションを提供しております。

(※1)PMI(Post Merger Integration:M&A成立後の統合プロセス)とは、当初計画したM&A後の統合効果を最大化するための統合プロセスを指します。統合の対象範囲は、経営、業務、意識など統合に関わる全てのプロセスに及びます。M&Aが企業活動にもたらす成果の度合いは、このPMIの巧拙によって決まると言われます。

(※2)企業が継続的な成長を図るためには、限られた経営資源を有効活用して、社会環境や産業構造の急激な変化に対応していくことが求められます。このような変化を敏感に察知して、時代にフィットした経営を行うことを、セレンディップ・ホールディングスでは「経営の近代化」と呼んでいます。

 

セレンディップ・ホールディングスグループは「事業承継(投資)×モノづくり(経営)」を事業領域とし、事業承継を目的としたM&A(事業承継型M&A)によってモノづくり企業を中心とした中堅・中小企業をセレンディップ・ホールディングスグループの傘下に収める「投資」と、近代経営の複雑化・高度化に対応した経営執行によって企業価値の回復・向上を図る「経営」を主軸とした事業を行っております。

例えば、M&A仲介会社であれば、基本的に譲渡を希望する企業と買収を希望する企業の引き合わせ、提携条件の調整、取引の実行までに係るM&Aプロセスでのサービス提供を主たる事業とし、また経営コンサルティング専業会社であれば、基本的に顧客企業の自主独立による成長に対するソリューション提供を主たる事業としております。

一方、セレンディップ・ホールディングスグループは、経営権の譲渡を希望する中堅・中小企業の開拓、M&A戦略の立案、対象企業の選定・アプローチ、各種デューデリジェンス(調査・分析)、企業価値算定、ファイナンスアレンジ(資金調達等)、取引条件・契約交渉、クロージング(資金決済等)手続といったM&Aに関わる全般的な業務をセレンディップ・ホールディングスグループ内で一気通貫して行っております。

また、セレンディップ・ホールディングスはプロ経営者のチームでの派遣及び経営執行にコミットしたPMIにより現場・財務・経営を徹底的に見える化し、ムリ・ムダ・ムラの排除によって生産性を高め、また数値を集約することによって意思決定のスピードと精度を高める経営管理体制の構築を行います。更には、長期的な企業価値向上を図るため、グローバル化への対応、新技術・新製品への成長投資を実行し、「中小企業経営の近代化」を推進しております。

以上により、事業承継に課題を抱えたモノづくり中堅・中小企業に対し、事業承継型M&Aという「投資」による経営改革(ターンアラウンド)を実施し、その後の経営執行にコミットした「経営」による経営改革(ターンアラウンド)を実施するといった、シームレスな(途切れのない)経営改革を行う点がセレンディップ・ホールディングスの特徴であります。

 

 セレンディップ・ホールディングスグループの各事業の内容及びセレンディップ・ホールディングスと関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。

 なお、次の3つのセグメントは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

セグメント名

事業内容

主な製品・サービス

グループ会社名

モノづくり事業

オートモーティブ

サプライヤー

自動車内外装部品

(ラゲージルーム内装部品、フェンダーライナー・リアホイルハウスライナー等外装部品)

三井屋工業㈱

自動車精密・金属部品

(オートマチック機能部品、プレス・溶接加工)

ユニクレア㈱

自動車内装部品

(ダクト等の樹脂成型品の開発・製造)

エクセル・グループ

FA装置製造

コネクタ自動組立機、電池関連自動組立機、クリームはんだ印刷機

天竜精機㈱

試作品製作

開発段階における試作品製作

㈱アペックス

㈱トライシス

 

ビューティー

テック

業務用美容機器開発・製造・販売

㈱レディーバード

プロフェッショナル・ソリューション事業

プロ経営者派遣

事業承継・事業再生等

セレンディップ・ホールディングス

セレンディップ・ロボクロスマーケティング㈱

経営

コンサルティング

経営・IT・現場改善(DXツール提供・協働ロボット導入支援等)コンサルティング

エンジニア派遣

設計・開発・ITエンジニア派遣、

ソフトウェア開発

セレンディップ・

テクノロジーズ㈱

インベストメント事業

投資・M&A関連

共同投資、ファンド

フィナンシャル・アドバイザリー

セレンディップ・フィナンシャルサービス㈱

 

(1)モノづくり事業

 「モノづくり事業」においては、セレンディップ・ホールディングスが事業承継を目的としたM&Aによって傘下に収めたモノづくり企業が自動車部品製造、FA装置製造、試作品作成及び美容機器の開発製造販売を行っております。

 日本のモノづくり産業においては、自動車産業が基幹産業の一つとなっております。そのため、自動車産業に関わる中堅・中小企業の事業承継促進や収益力の強化が日本経済の発展にとって重要な課題であり、セレンディップ・ホールディングスはこれらの自動車産業に関連する製造企業を連結子会社として傘下に収め、「中小企業経営の近代化」によって企業価値の向上を図っております。

また、少子高齢化による労働力不足や海外生産拠点の人件費上昇といった課題への解決策として、モノづくり産業における工場の省人化・FA化が進展しております。今後も省人化・FA化に関連する市場は拡大していくと考えられ、セレンディップ・ホールディングスもFA装置製造企業を連結子会社とし、セレンディップ・ホールディングスグループの成長において重要な位置づけとしております。

 

① 自動車内外装部品製造(三井屋工業株式会社)

三井屋工業株式会社は、1947年創業の自動車内外装部品メーカーです。主力製品は、自動車のラゲージルーム内装部品とフェンダーライナー・リアホイルハウスライナーといった外装部品であり、トヨタ自動車株式会社を長年主要顧客としております。

三井屋工業株式会社はトヨタ自動車株式会社と直接取引を行うサプライヤーであるため、新車種の企画段階から開発に参画し、顧客ニーズの早期把握に留まらず要求性能そのものを顧客とともに作り込むことが可能であります。自動車メーカーから発注された部品を単に納めるのではなく、自社の技術力を最大限に活かした機能性部品を顧客とともに考案することができ、高付加価値部品の製造・販売が可能という強みがあります。

また、三井屋工業株式会社では顧客の多様なニーズに応えるために競争力の高い材料を常に開発し続けており、主要素材は自社オリジナル品であります。特に、吸遮音性と軽量化を追求した材料は顧客より高い評価を得ております。近年では、自動車の車外騒音規制がより厳しくなるとともに、EV等のエコカーの生産・販売台数が増加しているなか、自動車部品にはこの吸遮音性と軽量化の両方が求められております。今後もその傾向は続くと考えられるため、このような付加価値の高い新材料を開発していくために、引き続き材料メーカーや化学メーカーと共同で材料開発に取り組んでまいります。

2002年には、三井屋工業株式会社が開発した軽さと剛性を兼ね備えた新素材である発泡PP材(※1)が、トヨタ自動車株式会社の技術開発賞を受賞いたしました。

2021年には、東北エリア及び関東エリアに自動車組立生産拠点を置く顧客へ迅速かつ柔軟に対応するため、山形県米沢市に東北工場を新設しました。東北工場では、セレンディップ・ホールディングスグループが考えるスマートファクトリー(※2)構想を具現化するため、様々なデジタルデバイスの実装や生産性の高い設備導入を行いました。

(※1)発泡PP材とは、材料であるPP(ポリプロピレン)の内部に小さな気泡を入れることで剛性を備えたまま軽量化に成功した新素材です。

(※2)スマートファクトリーとは、工場内のあらゆる機器や設備、工場内で行う人の作業などのデータを、

IoT(モノのインターネット)などを活用して取得・収集し、このデータを分析・活用することで新たな付加価値を生み出せるようにする工場を指します。

 

② 自動車精密・金属部品製造(ユニクレア株式会社)

ユニクレア株式会社は、2025年4月に佐藤工業株式会社が存続会社として株式会社イワヰを吸収合併し、同時に社名を変更したものであります。

旧佐藤工業株式会社は、高度な精密プレス加工技術を持つ自動車精密部品メーカーです。主力製品は、自動車のオートマチックトランスミッション(AT)の機能部品であるプレート・バルブボデーであり、株式会社アイシンを主要顧客としております。順送プレス量産加工において板厚の半分以下(最小0.68mm)の穴を抜くという高度な精密プレス加工技術を持っております。極小の穴や楕円形など特殊な形を開けるためのパンチを金型から自社で設計・製造することによって、順送プレスでは難しいと言われていたこの精密プレス加工を可能としました。

また、不良品を出さない製造工程の設計と確認作業の徹底によって、2018年度には顧客目標0.51ppm(製品5,500万個中、不良品28個以内)を大幅に下回る不良率0.13ppm(製品約5,500万個中、不良品7個)を達成しました。2019年には、アイシン精機株式会社(現・株式会社アイシン)のグループ原価賞及びアイシン・エィ・ダブリュ株式会社(現・株式会社アイシン)の総合優秀賞を受賞しました。

旧株式会社イワヰは、自動車のボディ・シート部品の金属加工メーカーで、設立以来60年の歴史と幅広い顧客網を有しており、大型プレス機など他に類を見ない豊富な機械設備を有している点が特長です。特に大型のプレス機は、自動車の軽量化・高剛性化の潮流に対応する高張力鋼材(ハイテン材)の加工に大きなアドバンテージがあります。

 

③ 自動車内装部品(エクセル・グループ)

エクセル・グループは、高い設計(形状)自由度、性質の異なる樹脂材料の一体成形を特徴とする3次元ブロー成型をコア技術として、主に自動車部品ダクト等の樹脂成型品の開発・製造を行っております。その歴史は50年以上に及び、他社の追随を許さない高い技術力・開発力を有しております。

また、同社は、アメリカ・タイを中心に、グローバルに製品を製造・供給する体制を構築しております。 同社の自動車部品ダクトは、乗用車のみならず、トラックやピックアップトラックにも採用されているのが特徴で、HEVのみならずEVへの移行期のつなぎとして最近注目されているPHEVにも継続的に採用されております。さらに、EVが不向きとされる積載量が多く長距離を走る大型トラックに有望なFCEVについても、その技術力・提案力を武器に、いち早くメーカーと共同で開発に取り組んでおります。

 

 

④ FA装置製造(天竜精機株式会社)

天竜精機株式会社は、1959年の創業以来一貫して工場の製造工程を自動化・省力化するための装置を開発・製造するFA装置メーカーです。主力製品は、個別受注生産品であるコネクタ自動組立機・電池関連自動組立機等と、量産品であるクリームはんだ印刷機をはじめとした実装関連設備であります。

天竜精機株式会社は、製品の設計や技術開発を担う設計部に、全従業員の約40%の人員が所属しております。この豊富な設計陣容によって、多様な製品・製造法に合わせた軽量化・微細化・高速化等の高度な顧客ニーズに柔軟・迅速に対応し、顧客ごとに最適な機械装置を提供することが可能となっております。

2018年には、印刷条件フルデジタル設定のクリームはんだ印刷機を開発いたしました。時間の経過とともに状態が変化するクリームはんだの粘性特性(レオロジー)をレオロジーアナライザーという製品(2015年商品化)で解析し、その計測データをクリームはんだ印刷機に転送することにより、従来は熟練工の経験を基に手動で設定していた印刷条件が、高い印刷品質を維持したままフルデジタルで設定可能となりました。

 

⑤ 試作品製作(株式会社アペックス・株式会社トライシス)

株式会社アペックスは、主に顧客の開発段階における試作品製作を行っており、機械加工、電子制御に留まらず、デザイン、アプリ開発に至るまで、社内一貫製作が可能な技術力を強みとしています。特に、自動車エンドユーザーに対する、新しい顧客体験の提供を可能にするための独自の技術力は、顧客から高く評価されています。また、事業の性質上、試作品の製作を通じて、今後トレンドとなる技術や材料の情報やノウハウを得ることが可能です。セレンディップ・ホールディングスグループ企業の安定した顧客基盤を共有することで、株式会社アペックスの更なる事業拡大を図ると共に、株式会社アペックスの技術力・デザイン力を生かしてセレンディップ・ホールディングスグループ企業の製品開発力・デザイン力を高め、グループ全体の成長を加速いたします。

 

⑥ 美容機器の開発製造販売(株式会社レディーバード)

株式会社レディーバードは、国内の美容ニーズの高まりを背景に、業務用脱毛機器を中心とするコストパフォーマンスの優れた美容機器及びエステ商材の開発・製造・販売を行う企業です。セレンディップ・ホールディングスは同社の子会社化により、新たにビューティーテック市場に参入します。セレンディップ・ホールディングスグループ企業の知見を活かし、同社が提供する最終製品のデザインの高度化を進めるとともに、より付加価値の高い製品へ製品領域を拡大していきます。

 

(2)プロフェッショナル・ソリューション事業

 「プロフェッショナル・ソリューション事業」においては、事業承継等の経営課題を抱えた中堅・中小企業や技術力強化を推進するモノづくり企業へ、プロ経営者やエンジニアといったセレンディップ・ホールディングスグループの各種プロフェッショナルを派遣し、経営課題や技術的課題に対するソリューションを提供しております。当該セグメントには、セレンディップ・ホールディングス及びセレンディップ・テクノロジーズ株式会社が属しております。

 またセレンディップ・ホールディングスグループにおいて、セレンディップ・ホールディングス及びセレンディップ・テクノロジーズ株式会社はグループ各社の横断的機能を担っております。セレンディップ・ホールディングスは、グループ各社の経営の近代化を推進する経営執行の役割を担い、プロ経営者派遣及びPMIを実行するとともに、バックオフィス業務強化のためのサポートやグループ各社の交流促進など、グループ全体の組織の活性化を図っております。セレンディップ・テクノロジーズ株式会社は、外部顧客のみならずセレンディップ・ホールディングスグループ内へのエンジニア派遣を行い、技術交流及びR&D(新技術の研究開発活動)を促進する役割を担っております。

 

① プロ経営者派遣(セレンディップ・ホールディングス)

セレンディップ・ホールディングスは、中堅・中小企業が直面する複雑で高度な経営課題に対応できる「プロ経営者」を派遣しております。

我が国のモノづくり産業においては、中堅・中小企業が多数を占め、サプライチェーンを支えるとともに多くの雇用を創出しております。しかしながら、これらの中小企業オーナー経営者の高齢化に伴い、高い技術力・製品力がありながらも後継者不在により事業の継続が困難となり、多くの中小企業が廃業に至るという社会問題が顕在化しております。

また、後継者不在という理由に限らず、近代経営の複雑化・高度化に対応した経営管理体制が十分に構築されていない、少子高齢化に伴う労働力不足等によって経営資源を充分に確保できない、生産性が低く稼ぐ力が弱いといった課題を抱えた中堅・中小企業も数多く存在します。

このような課題を抱えた中堅・中小企業や、事業承継を目的としたM&Aによって傘下に収めた連結子会社へ、セレンディップ・ホールディングスよりプロ経営者を派遣し、経営執行にコミットした経営改革(ターンアラウンド)の実行、顧客企業の企業価値の回復・向上を図る一連の経営コンサルティング等の「中小企業経営の近代化」に資する総合的なソリューションを提供しております。

 

② 経営コンサルティング(セレンディップ・ホールディングス・セレンディップ・ロボクロスマーケティング株式会社)

 DXに対する各社の取り組みの本格化、中堅・中小企業の基幹システムの再構築需要の増加に伴うITコンサルティングのニーズや、少子高齢化による人材不足を解消するため、現場の省人化を実現する製造コンサルティングニーズも増加しております。

 このような経営課題を抱える中堅・中小企業の課題解決・経営改革(ターンアラウンド)に寄与するため経営改善効果を実証したIoTツールや協働ロボット等の活用等、総合的なソリューションを提供しております。

 

③ エンジニア派遣(セレンディップ・テクノロジーズ株式会社)

 セレンディップ・テクノロジーズ株式会社は、エンジニアを自社の正社員として雇用し、専門性の高いプロフェッショナルのエンジニアを必要とするメーカーに派遣しております。また、ソフトウェアの受託開発も行っております。

モノづくり産業においては技術力の高さが競争力となります。製品の設計や開発といった重要な業務を任せられる人材の不足を補い、自社の技術開発を推進するために、高い専門性を持った人材をエンジニア派遣という形で受け入れるメーカーが増加しております。近年の自動車業界では、自動運転や電動化に関連する激しい技術開発競争を背景に、既存の自動車開発・設計技術とは異なる分野の高度な技術を持ったエンジニアへのニーズが高まっております。

 

(3)インベストメント事業

 「インベストメント事業」においては、金融機関等と連携した共同投資やマイノリティ出資、フィナンシャル・アドバイザリーによって、多様化する事業承継問題に柔軟かつ機動的に対応しております。事業承継等に課題を抱えた企業へのフィナンシャル・アドバイザリーの提供や、共同投資等により投資先企業への経営関与を高め、経営改革(ターンアラウンド)を促進し企業価値の向上を図り売却を通じたキャピタルゲインによって収益を獲得しております。当該セグメントには、セレンディップ・フィナンシャルサービス株式会社が属しております。

「インベストメント事業」を取り巻く環境においては、オーナー経営者の高齢化・後継者問題に加え、最近では新型コロナウイルス感染症により経営が悪化した多数の中堅・中小企業が先行きに不安感を持っております。これによって事業承継へのニーズが高まり、事業承継問題の多様化・顕在化がますます加速していくと考えられます。

 また、セレンディップ・フィナンシャルサービス株式会社は、セレンディップ・ホールディングスと連携し、セレンディップ・ホールディングスグループ全体の企業価値を高めるための戦略的な投資先企業の発掘を担っております。

 

[事業系統図]

(注)2024年4月1日を効力発生日として、佐藤工業株式会社を存続会社、株式会社イワヰを消滅会社とする吸収合併を実施し、商号をユニクレア株式会社へ変更しております。

 

 本書記載内容に対する理解を容易にするため、また、正しく理解していただくために、本書で記載する用語の解説は以下に記載しております。

分野

用語

解説

「投資・金融」関連

M&A

M&A(Merger&Acquisition):企業の合併・買収

フィナンシャルアドバイザリー

M&Aや事業承継の他、資本業務提携や資金調達等のアドバイザー

デューデリジェンス

企業の財務情報の正確性や法的なリスクを確認することを目的とした調査

企業価値算定

M&A取引における企業の価値を客観的に算定すること

マイノリティ出資

株式の過半数を超えない投資のこと

「モノづくり」関連

R&D

R&D(Research&Development):研究開発活動のこと

FA装置

FA(Factory Automation):生産工程の自動化を図る装置のこと

クリームはんだ印刷機

プリント基板のパッド上にクリームはんだ(はんだの粉末にフラックスを加えて、適当な粘度にしたもの)を塗布するための装置

ラゲージルーム

自動車の荷室スペース

フェンダーライナー

自動車のフロントタイヤを覆っている防音対策の機能部品

リアホイルハウスライナー

自動車のリアタイヤを覆っている防音対策の機能部品

オートマチックトランスミッション(AT)

車速やエンジンの回転速度に応じて変速比を自動的に切り替える機能を備えた自動車の変速機

プレート・バルブボデー

ATを構成する油圧制御部品

順送プレス

内部に材料が送られると、複数の工程が順に進行し、1回のプレスで複雑な形状の部品を作ることができ、高い効率とスピーディーな加工が特徴

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 セレンディップ・ホールディングスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、セレンディップ・ホールディングスグループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

セレンディップ・ホールディングスグループは、「すべてのステークホルダーに価値と成長をもたらす100年企業グループ」創出というグループビジョンを掲げ、中小企業経営の近代化(使命)と、よき伝統の尊重と戦略合理的経営を追求していくこと(価値観)を目指しております。中小企業経営において変化が求められる今の時代に、古き良き伝統のみに縛られるのではなく、経営の変革により企業価値を継続・発展させていくことを基本的な経営方針としております。

 

(2)経営上目標とする客観的な指標

セレンディップ・ホールディングスグループは経営上目標とする指標として、経常利益を選定しております。

 セレンディップ・ホールディングスはM&Aを実行する際、主に各子会社の正常収益力を基にLBOファイナンス(※)によって買収資金を調達しており、各子会社の事業活動そのものだけでなくM&Aスキーム一連のファイナンスアレンジの巧拙も、事業パフォーマンスの評価軸として重要と考えております。そのため、各子会社の本業からもたらされる収益力の改善のみならず、財務の健全化に取り組み金融費用の最適化を行い、セレンディップ・ホールディングス及び子会社ごとに経常利益の確保を目標に設定、管理しております。

(※)LBOファイナンスとは、企業やファンドが他社を買収する際、自己資金だけではなく、買収先の資産や将来のキャッシュ・フローを見合いとした借入等で調達した資金を元手に買収を行う方法です。

 

(3)経営環境

①事業承継・M&A市場

 帝国データバンクより2021年に発表された「全国社長の年齢調査」および2020年に公表された「全国企業『後継者不在率』動向調査」によると、経営者の平均年齢が62.49歳と高齢化が進んでいるにも関わらず、6割以上が後継者未定と発表されております。

 また、中小企業庁より2019年12月に発表された「第三者承継支援総合パッケージ」によると、日本企業が関連したM&A件数は、年間4,000件程度に留まり、潜在的な後継者不在の中小企業数(127万弱)からして不十分であり、このうち2025年までに黒字廃業の可能性のある約60万社の第三者承継を促すことを目標とした施策が報告されています。

 このような環境のもと、国内M&A件数は、レコフデータによると、我が国全体で2017年の3,050件から2023年では4,015件と増加しております。事業承継課題を抱える中小企業は今後も益々増加していくものと考えられ、市場は拡大傾向にあります。

 

②自動車内外装部品・自動車精密部品製造市場

日本自動車部品工業会がまとめた2022年度「自動車部品出荷動向調査結果」によると、自動車車体部品合計で4兆6,483億円の出荷額(2022年4月~2023年3月)となっています。今後、自動車の電動化が進む中、防音性・静粛性は益々求められる傾向にあり、市場は拡大傾向にあります。

 電動化や自動運転など次世代技術の開発競争が激化し、「100年に1度」と言われる自動車業界の変革期を生き抜くため規模拡大で競争力を強化する動きが活発化しております。業界再編の波が押し寄せる中、サプライヤーも大手・中堅を中心に再編が進む一方、中小サプライヤーの事業継続が大きな課題となっております。

 

③FA装置製造市場

 経済産業省の「スマートファクトリーロードマップ」によると、IoT・AI・ロボット等の活用によるモノづくりのスマート化に向けた取り組みがグローバル競争を勝ち抜くために必要である旨発表されています。IoTやロボットによるデータ活用により、エンジニアリングチェーンやサプライチェーンのネットワーク化・最適化・自動化を進め、製品化・商品化の時間短縮や生産性向上等を実現していくことが未来のモノづくりに求められております。

 安全性や快適性、環境性能の向上から電子化が進む車載向けでは、高速・大容量のデータ伝送性能を持つコネクタや高電圧対応の小型コネクタなどが開発され自動車技術の進化に貢献しております。これらコネクタを製造する自動機においても需要は継続的に見込まれるものと推測されます。

 

④試作品製作市場

 経済産業省の「自動車部品産業の変遷に関する調査」によると、自動運転技術の進展に伴い、車両の部品構成に変化が生じています。自動運転における顧客価値の変化により、自動車部品産業の事業環境にも変化が生じ、「より高付加価値の提供」が求められる自動車メーカーの研究開発が活発化しています。

⑤ビューティーテック市場

 矢野経済研究所がまとめた「エステティックサロン市場に関する調査(2024年)」によると、2023年度のエステティックサロン市場規模は、前年度比99.2%の3,139億円(事業者売上高ベース)と、4年連続マイナス推移となる見込みであるものの、コロナ禍に伴う生活様式の変化によりオンライン会議等において男性自身が体型や肌の状態を気にする機会が増えたこと等によりメンズエステ市場が前年度比102.5%と、新規顧客として美容意識が高くジェンダーレスな考え方を持つ若い世代の取り込みが進行する可能性が高まっております。

 また、株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミーが公表している「美容消費係数(総務省「家計調査」の総世帯のデータより、理美容サービス・用品費用の「消費支出」における比率を計算した指標)」は、2023年10月~12月において初の3%超となる3.11%と美容に対する消費マインドは高まっております。

 

(4)経営戦略

①基本方針

 上記経営環境のもと、M&Aを通じモノづくり企業をグループ化し、セレンディップ・ホールディングス独自の「モノづくり事業承継プラットフォーム」に組み込むことで、グループ会社を変革・進化させ、グループ全体の成長を図るのがセレンディップ・ホールディングスグループのビジネスモデルです。

 「モノづくり事業承継プラットフォーム」とは、a.M&A実行基盤(投資)、b.経営管理基盤(整備)、c.モノづくり基盤(育成)の3つの基盤で構成され、事業承継に必要なすべてのソリューションをワンストップで提供するセレンディップ・ホールディングス独自の仕組みを指します。

 a.M&A実行基盤(投資)

 M&Aプロセス全体(M&Aの戦略立案、デューデリジェンス、資金調達、PMI等)を、モノづくり事業とインベストメント事業に精通したプロフェッショナル人材が一気通貫で遂行していきます。

 b.経営管理基盤(整備)

 プロ経営者のタレント・マネジメント・システムの構築、業務のシェアード化、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)の構築及びグループ全体のGRC(ガバナンス・リスクマネジメント・コンプライアンス)体制の構築を、経営管理に精通したプロフェッショナル人材がチームで推進していきます。

 c.モノづくり基盤(育成)

 標準化された、品質管理強化・製造効率化・IoTを活用した省人化・そして新製品開発を、モノづくり事業と経営に精通したプロフェッショナル人材がチームで推進していきます。

 

 さらに、セレンディップ・ホールディングスグループは、モノづくり事業承継プラットフォームで蓄積したノウハウを、グループ内に留まらず、フィナンシャル・アドバイザリー、経営コンサルティングを始めとした事業化を進め、セレンディップ・ホールディングスグループ全体の企業価値最大化を図ります。

 

②成長戦略

 セレンディップ・ホールディングスグループは、更なる成長に向けた戦略として、以下の方針を立てています。

 (ⅰ)事業ポートフォリオの強化

 セレンディップ・ホールディングスは、M&Aによる非連続的成長と既存事業のオーガニック成長(※)を両輪で推進し、事業ポートフォリオを強化していきます。

 M&Aによる非連続的成長においては、M&Aを戦略的に実行し、スピード感を持ってグループの成長を推進します。投資企業の選定には「国際競争力が高く、サプライチェーンが強固な分野」を重点投資領域に設定し、製造業において安定的な成長が期待できる分野や、高成長・高付加価値の創造が期待できる分野を主なターゲットとした独自の投資ポートフォリオを構築していきます。

 一方、既存事業のオーガニック成長においては、M&A後のPMIフェーズで、セレンディップ・ホールディングスから派遣されたプロ経営者チームが、経営環境及び製造現場の可視化を前提とした「標準PMI」で再現性の高い統合プロセスを実現します。PMIフェーズで得た知見をセレンディップ・ホールディングスグループの独自ノウハウとして蓄積し、「標準PMI」のアップデートを重ねることで、PMIの効果・スピードを高めていきます。

 また、セレンディップ・ホールディングスグループは自動車内外装部品製造事業、FA装置製造事業、試作品製作、業務用美容機器開発製造等において、成長に必要なR&D(新技術の研究開発活動)を積極的に行っていきます。具体的な取り組みとしては、「リサイクル率向上」「低騒音化」といった環境に配慮した取り組み、「工場の自動化」「DX化」といった効率性と品質向上への取り組み及び産学共同研究を通じた「伝送効率の改善」を実現する新素材の開発・製品化に向けた取り組み等を行っていきます。

 

(※)セレンディップ・ホールディングスがいう「オーガニック成長」とは、セレンディップ・ホールディングスグループが買収した企業を含む既存事業の持続的な成長を指しています。セレンディップ・ホールディングスグループは、既存事業の強みを活かしながら、標準化、省力化及びDX化を推進し、生産性を向上させています。また、既存事業から派生した新たな事業の創造や研究開発への取り組みもオーガニック成長の一環として位置づけています。

 

 (ⅱ)グループ財務機能の強化

 セレンディップ・ホールディングスグループは、グループ経営の課題として収益基盤の安定化と子会社財務の健全化を目指しています。具体的には、超過利潤であるROICスプレッド(ROIC(投下資本利益率)とWACC(加重平均資本コスト)の差)の拡大、セレンディップ・ホールディングスグループ内の資金を有効活用し最適配分を行うための事業ポートフォリオ戦略によるグループ財務の安定、更には予算精度向上による継続的な収益力の改善を図っていきます。

 事業ポートフォリオ戦略による投資余力の確保、金融、会計、法律等の多分野にわたる複雑で高度な専門知識やノウハウを組み合わせて「全体最適」な資金調達手段を導き出し、機動的・多様な資金調達を目指します。

 

 (ⅲ)人的資本への投資

 人的資本投資については、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 セレンディップ・ホールディングスグループは、M&Aによる事業承継により傘下に収めた子会社の成長を通じてグループ全体の成長を図るビジネスモデルとなっており、子会社における既存事業の成長のため、及び上記のソリューション拡充のため、以下の課題に注力してまいります。

 

①M&A対象企業の発掘・事業の成長

 セレンディップ・ホールディングスグループはM&A案件の発掘に際し、金融機関、M&A仲介会社等様々なリソースを活用し、精緻な企業分析、M&A後の成長戦略、PMI戦略、グループシナジー等を十分に勘案した上で投資判断を実行していくことが重要であると認識しております。ターゲット案件に対しては、セレンディップ・ホールディングス取締役を中心とした経営層及び関係部門で構成する投資委員会において、十分な審議、戦略立案等を行い、セレンディップ・ホールディングスグループの成長に結び付くM&Aの実行に注力してまいります。

 

②プロ経営者の積極的採用・育成強化

 セレンディップ・ホールディングスグループの最も重要な経営資源は人材であり、M&A後のプロ経営者派遣を行う上で人材の採用・育成強化は継続的な経営課題であると認識しております。他社との差別化を推進していくため、更にはM&A案件の成功に対応するため、当該分野における優秀な専門家人材を積極的に採用し、育成強化してまいります。

 

③セレンディップ・ホールディングスグループの一体化・意思統一

 セレンディップ・ホールディングスグループは、M&Aを実行しグループ内に取り込み成長することを基本的な事業戦略としております。グループ企業が増加する過程においては、各社のこれまでの歴史・企業風土・文化の違いから価値観の相違が生まれる等、一つのグループ企業として全社が同じ目標に向かい一体化していくことは容易では無いものと認識しております。

 これらの課題に対し、各社横断的な会議体やコミュニケーションの場を設け、積極的な信頼関係の構築に努めてまいりたいと考えております。更には年に一度、方針説明会を開催しており、グループ方針を理解するとともに一体化・意思統一を図ってまいります。

 

④販売チャネルの拡大

 セレンディップ・ホールディングスグループは、グループ会社間で経営層・マネジメント層を兼任させることで、子会社各社にとっては新規となりうる顧客に対して総合的な提案を実施することにより新たな販路、新製品の開発・製造を実施し、販売チャネルの拡大を実行してまいります。

 

⑤グローバル展開

 セレンディップ・ホールディングスグループは、子会社における海外人材の採用や海外取引は存在するものの、グローバル案件を遂行するため、業務提携・技術提携、新たな販売先・仕入先開拓等のグローバルな事業展開に対応できる人材の強化、ネットワークの構築等は必要であると判断しております。今後、グローバルな事業展開力や経営執行力をセレンディップ・ホールディングスグループの機能に取り込むことにより、グローバル対応力の充実に努めてまいります。

 

⑥新市場への挑戦、技術革新・現場改革

 セレンディップ・ホールディングスグループの一部の子会社が身を置く自動車業界では、環境規制の強化による電動化の進展、自動運転技術の進化、コネクティッドカーの普及、クルマが所有するものからシェア(共有)するものへ変わるといったライフスタイルの変化など、いわゆるCASE領域の進展がめざましく、自動車産業の構造は、『100年に一度の大変革期』を迎えています。事業の枠組みや前提条件が大きく変わろうとする中、新市場への挑戦、新しい技術(技術革新)・新しいやり方(現場改革)に果敢に挑戦してまいります。

 

⑦財務体質の改善

 セレンディップ・ホールディングスグループはM&Aを実行する際、各子会社の正常収益力を基にLBOファイナンスによって買収資金を調達しているため有利子負債比率が高い水準にあります。利益の蓄積のほか、様々な資金調達手法を活用し、財務体質の強化を図ってまいります。

 

⑧内部統制の充実

 企業経営の透明性と開示情報の正確性の確保、諸法規等の遵守のため、内部統制システムの整備・充実を継続的に推進し、内部管理体制の強化に取り組んでまいります。

 

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在においてセレンディップ・ホールディングスグループが判断したものであります。

 

(1)セレンディップ・ホールディングスグループ全体に関するリスク

①中期経営計画について

 セレンディップ・ホールディングスグループは、単年度予算及び中期経営計画を策定し、継続的な発展を目指して事業展開を行っております。しかしながら、中期経営計画については、策定時点の外部環境・市場環境に基づくものであり、経済情勢や所属する各種業界に想定外の変化が生じた場合や、有効な投資機会を見出せない場合、セレンディップ・ホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 また、セレンディップ・ホールディングスグループはM&Aによる事業承継により傘下に収めた子会社の変革・進化を通じてグループ全体の成長を図るビジネスモデルでもあり、M&Aの実施によりセレンディップ・ホールディングスグループの資産及び負債が増減するとともに、キャッシュ・フローの状況も変動します。今後のM&A戦略の実行により、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

②投資のリスク

 セレンディップ・ホールディングスの投資先企業には、事業や経営組織の再構築中の企業が含まれる可能性があり、これらの企業は、将来の不確定要因を多分に含んでおり今後発生し得る様々な要因により投資先企業の業績が変動するリスクがあります。また、投資先企業の財政状態や経営成績の変動により、セレンディップ・ホールディングスグループの業績が大きく変動する可能性があります。買収当初の見通しに対し、急激な事業環境の変化、PMIの計画遅れ等により当初の中期経営計画が達成できない可能性があります。

 

③プロフェッショナル人材の確保・流出について

 セレンディップ・ホールディングスは、M&A成立後の統合プロセスであるPMIについて、プロ経営者及びコンサルタントをチームで派遣する等、独自のノウハウを蓄積しており、グループ全体の成長を牽引・実現してきた経緯があります。また、セレンディップ・ホールディングスグループはプロフェッショナル・ソリューション事業の拡大に合わせて、コンサルタント、ITエンジニア等を積極的に増員してきました。今後、セレンディップ・ホールディングスグループの事業を拡大していく上で、専門性の高い優秀なプロフェッショナル人材であるプロ経営者、コンサルタント、ITエンジニア等の確保ができなかった場合、若しくは専門性の高い優秀な人材が流出した場合、セレンディップ・ホールディングスグループの事業遂行に影響を与える可能性があります。

 

④子会社の業績変動について

 セレンディップ・ホールディングスグループは、子会社各社の財政状態及び経営成績の状況がセレンディップ・ホールディングスグループ全体に与える影響が大きいため、子会社の業績が変動することによりセレンディップ・ホールディングスグループの業績に影響を与える可能性があります。現在、セレンディップ・ホールディングスにおいてグループ全社及び各社の経営戦略の立案や経営管理全般の統括管理を実行しておりますが、各子会社の事業運営が順調に遂行できない場合、またはセレンディップ・ホールディングスグループに予期しない変動が生じた場合、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑤事業を取り巻く環境の変化について

 セレンディップ・ホールディングスグループは、事業の遂行にあたり国内外の経済情勢、景気、株式市場の動向及び政治情勢に大きく影響を受ける可能性があり、これらの要因によって企業収益が悪化した場合、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。このため、予想した投資回収の時期のズレによりセレンディップ・ホールディングスグループの業績が大きく変動する可能性があります。

 

⑥連結子会社増加に伴う連結決算体制に関するリスク

 セレンディップ・ホールディングスは、事業承継を必要とする中堅・中小企業に対して、M&Aを行い連結子会社化しておりますが、投資対象企業の管理体制が不十分であり適時適切に決算を行うことができない場合、連結決算作業が適時適切に行えない可能性があります。

 

⑦投資有価証券の減損リスク

 セレンディップ・ホールディングスグループが保有する投資有価証券について、株式市場の動向や有価証券発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合において、評価額の引き下げに伴う減損損失を計上し、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑧のれんの減損リスク

 セレンディップ・ホールディングスグループは、企業買収に伴い発生したのれんを連結貸借対照表に計上し、原則として投資回収計画の算定基礎となった期間で償却しております。事業環境の変化等により期待する成果が得られない場合は、当該のれんについて減損損失を計上し、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑨財務制限条項について

 セレンディップ・ホールディングスグループにおける金融機関からの借入金の一部において、セレンディップ・ホールディングスグループ又は各子会社単体の各年度の年度決算における損益計算書の経常損益、各年度の年度決算期末における貸借対照表における純資産の部の金額等を基準とした財務制限条項が付加されており、利率の上昇又は請求により期限の利益を喪失する等、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑩金利変動のリスク

 セレンディップ・ホールディングスグループは、企業買収に関する資金を主に金融機関からの借入により調達しております。有利子負債は総資産に比して高い水準にあるため、資金調達方法の見直しや有利子負債の抑制を行っておりますが、金利上昇となった場合、支払利息の増加を招き利益を圧迫する要因となる可能性があり、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑪新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

 セレンディップ・ホールディングスグループでは、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、セレンディップ・ホールディングスの新株予約権(以下、「ストック・オプション」という。)を付与しております。また、今後におきましても、役員及び従業員に対してインセンティブとしてストック・オプションを付与する可能性があります。これらのストック・オプションが権利行使された場合、セレンディップ・ホールディングス株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

 

⑫情報管理システムについて

 セレンディップ・ホールディングスグループでは、製品、販売及び個人情報等の情報をシステム管理しており、システム上のトラブル等、万が一の場合に備え保守・保全の対策を講じる等、情報管理体制を構築しております。しかしながら想定を超えた技術による不正アクセスや予測不能のコンピュータウイルス感染等によって情報漏洩が発生した場合、顧客及び取引先からの損害賠償請求を含め、セレンディップ・ホールディングスグループの社会的信用に大きく影響を与える事象が発生するリスクがあります。

 また、事業買収等により取得した子会社等に対し、適切なグループガバナンスが及ばず、またはシステム・セキュリティを含む様々なリスクに対するモニタリングやコントロールが十分に及ばない等、リスクマネジメントが適切に機能しない場合には、セレンディップ・ホールディングスグループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑬情報漏洩とインサイダー取引のリスク

 セレンディップ・ホールディングスグループの事業は、各子会社全てが顧客企業の機密情報を取得することが前提であり、顧客企業や将来的に顧客になる可能性のある企業に対して守秘義務を負っております。セレンディップ・ホールディングスグループでは守秘義務遵守のための教育・指導を継続的に行っておりますが、何らかの理由により機密情報が外部に漏洩した場合、信用を失墜する等により、セレンディップ・ホールディングスグループの事業戦略及び経営成績等に影響を与える可能性があります。また、セレンディップ・ホールディングスグループはインサイダー取引防止の観点から、グループ内役職員及び従業員に教育・指導を実施しておりますが、万が一、グループ内役職員及び従業員が顧客企業の機密情報を元にインサイダー取引を行った場合、セレンディップ・ホールディングスグループの事業戦略、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑭法的規制について

 セレンディップ・ホールディングスグループの主要事業を制限する直接的な法的規制は存在しないと考えております。しかしながら、セレンディップ・ホールディングス子会社である三井屋工業株式会社は自動車内外装部品製造を行っており、「四輪車走行騒音規制」に準じた製造事業を行っております。また、技術者派遣事業を行っているセレンディップ・テクノロジーズ株式会社は「労働者派遣法」「職業安定法」に基づいて事業を行っております。両社では関係法令の遵守に努めておりますが、関係法令に違反するような行為・事象が発生した場合は、当該事業が行えなくなるリスクがあります。更には、セレンディップ・ホールディングスが行う事業承継、企業買収、業務提携等において、直接的若しくは間接的に制限する法的規制の新規制定や変更が行われた場合、セレンディップ・ホールディングスグループの事業戦略、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑮重要な訴訟等

 セレンディップ・ホールディングスグループは、有効なコンプライアンス体制の確立に努めておりますが、M&A等の事業戦略の実施に伴い、各種紛争等が発生する可能性があり、これらの紛争が訴訟等に発展する可能性があります。訴訟等が提起され、風評被害や損害賠償義務等に発展した場合、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

⑯会計制度・税制等の導入・変更

 セレンディップ・ホールディングスグループは、新たな会計制度や税制等の導入・変更等に対し、速やかに対応するよう努めておりますが、これらの導入・変更に対応することにより、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑰自然災害等について

 セレンディップ・ホールディングスグループは、中部・東海地区及び東北地区に子会社本社・工場等の拠点が点在しており、販売先についても日本全国及び一部海外にも拡がっております。このため、大地震・豪雨等の自然災害により、セレンディップ・ホールディングスグループの事務所・工場等の建物・機械設備等が破損・停止する可能性があります。また、想定外の自然災害が発生した場合、電力・水・ガス等の供給停止、交通・通信網の停止、サプライチェーンの被害等の発生により販売先への商品・製品の出荷停止や遅延につながることにより、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑱配当政策について

セレンディップ・ホールディングスでは株主の皆様に対する利益還元を経営の最重要課題の一つとして認識しております。現在、セレンディップ・ホールディングスグループは引き続き成長過程にあると考えており、持続的成長に向けた積極的な投資に資本を充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると判断しております。このことから創業以来配当は実施していません。

将来的には、各期の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案した上で株主に対して利益還元策を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその時期等については未定です

 

(2)モノづくり事業におけるリスク

①主要販売先業種の業績等による影響について

セレンディップ・ホールディングスの主力子会社である三井屋工業株式会社、佐藤工業株式会社は、いずれも自動車業界への売上構成比が高く、特にトヨタ自動車グループ、アイシングループの販売台数、工場の稼働状況及び設備投資により、セレンディップ・ホールディングスグループの業績が大きく影響を受ける可能性があります。更には、トヨタ自動車グループ、アイシングループの主要市場である日本、北米、欧州、アジア等における景気後退、及びそれに伴う需要の縮小は、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。株式会社アペックスにおいては、開発段階における試作受託を行っておりますが、自動車メーカー等の開発計画によって受注状況に大きく影響を与える可能性があります。天竜精機株式会社においては自動化技術による自動機製造を行っておりますが、得意先である各種メーカーの設備投資計画によって受注状況に大きく影響を与える結果、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

②技術・製品開発

 自動車産業は、CASE(コネクテッド化、自動運転化、シェア/サービス化、電動化)関連技術の導入により部品メーカーを含め業界全体が大きな変革期に突入しております。セレンディップ・ホールディングスグループにおいてもこの変革に対して、三井屋工業株式会社、佐藤工業株式会社においてEV車を含む電動車に多用される部品の自社生産に向けて研究・開発を進めております。しかしながら、競合他社における新技術の開発や、市場ニーズの変化に伴う開発途中段階での技術の新規性の喪失によるコスト優位性の低下などで売上が低下し、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

③原材料、部品価格の上昇・依存に関するリスク

 セレンディップ・ホールディングスの主力子会社は、原材料・部品を外部サプライヤーより仕入れており、原油価格やエネルギー価格の高騰、世界的なインフレ圧力、為替変動等による材料・部品価格の上昇が製造コストの上昇につながり、製品単価に十分に転嫁できない場合があります。また、セレンディップ・ホールディングスグループはサプライヤーと基本取引契約を締結し、原材料・部品の安定的な取引を安定的な生産・製造の前提としておりますが、世界的に供給が逼迫する状況やサプライヤーにおける不慮の事故等により、生産・製造遅延を招くおそれがあります。これらの事由により、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 また、セレンディップ・ホールディングスの主力子会社である佐藤工業株式会社が顧客へ供給する製品には、自社で生産しているものと外注先に生産を委託しているものがあり、製品によっては特定の外注先に依存しております。当該外注先に不測の事態が起きた場合には、製品の供給が受けられなくなり、佐藤工業株式会社が顧客に対して供給責任を果たせなくなる可能性があります。

 

④製品の品質不具合・契約不適合責任のリスク

セレンディップ・ホールディングスの主力子会社は、品質管理に重点を置き、顧客のニーズに沿った高品質な製品作りに全社を挙げて取り組んでおります。しかしながら、全ての製品について品質不具合がなく、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償(PL)については保険に加入していますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の品質不具合は、多額のコストやセレンディップ・ホールディングスグループの評価に重大な影響を与え、それにより売上が低下し、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

また、セレンディップ・ホールディングスの主力子会社はいずれも製造業であり、引き渡した製品について、重要な不具合等を原因としたリコール、アフターサービスにより多額の補償費用の発生が見込まれる場合には、当該案件を対象とした製品保証引当金の計上が必要となり、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑤棚卸資産の収益性の低下

 セレンディップ・ホールディングスの主力子会社を取り巻く市場環境の急変及び販売見込みの相違等の理由により滞留在庫を抱えた場合、もしくは販売価額が大幅に下落した場合等には、棚卸資産の簿価を切下げなければならない可能性があります。この場合、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑥消費者とのトラブル及び風評のリスク

 株式会社レディーバードの展開する美容健康関連事業において販売する製品・商品には、身体へ接触させ使用する製品・商品が含まれます。消費者が期待する効果が体感できなかった場合や健康被害等のトラブルが発生する可能性があります。

 また、このような問題が生じないよう製品・商品の安全性管理を徹底しておりますが、同業他社のトラブルや風評等により業界全体のイメージダウンに繋がるようなトラブル等が発生した場合には、結果として、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦人員の確保について

 製造業における人員確保の競争が高まっております。そのため、安定的に工場を操業するために必要な人員が確保されない可能性及び人件費の高騰により、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑧知的財産権について

 セレンディップ・ホールディングスグループが事業を優位に展開していく上で、知的財産権は重要な役割を果たしております。セレンディップ・ホールディングスグループが保有する知的財産権については、適切な保護及び管理を行っておりますが、第三者がセレンディップ・ホールディングスグループの技術等を使用し、市場においてセレンディップ・ホールディングスグループの競争力に影響を与える可能性があります。また、セレンディップ・ホールディングスグループは、第三者の知的財産権を侵害しないよう留意し、調査を行っておりますが、万が一、セレンディップ・ホールディングスグループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、対価の支払いや損害賠償請求の訴訟等、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑨固定資産の減損について

 セレンディップ・ホールディングスグループにおける製造業を営む子会社については、自社で工場を有しており、生産設備等多額な有形固定資産を保有しております。事業収益の著しい低下や生産設備の遊休化、陳腐化等に伴い、固定資産の回収可能価額が大きく下落し帳簿価額を下回った場合には、減損損失の計上の可能性があり、この場合、セレンディップ・ホールディングスグループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー