大田花き(7555)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 大田花きグループは、大田花き(株式会社大田花き)、連結子会社2社、持分法適用関連会社3社、非連結子会社1社及びその他の関係会社1社により構成されており、その他の関係会社を除き、花きの卸売事業を主たる業務とし、それに付帯する業務を行っております。 大田花きグループの事業内容及び大田花きと関係会社の当該事業に係る位置づけは次の通りであります。 なお、大田花きは、花き卸売事業の単一セグメントであります。 事業区分主な事業内容会社名花き卸売事業卸売市場法に基づき東京都中央卸売市場大田市場において、花き卸売業を営んでおります。株式会社大田花き(大田花き) 九州地方にて花き類の卸売・問屋業を営んでおります。株式会社九州大田花き※1大田市場の業者向けに花き類を保管する倉庫を賃貸しております。株式会社大田ウィングス※1生産者向けの種苗販売、生花店など小売業者向けの洋らん卸売業、花き小売業を営んでおります。株式会社ディーオーシー※2大田市場の業者向けに花き類を保管する倉庫を賃貸しております。花き施設整備有限会社※2東北地方にて花き類・関連資材の卸売・問屋業を営んでおります。株式会社とうほくフラワーサポート※2大田市場において、花きに関する研究、情報サービスの提供などを行っております。株式会社大田花き花の生活研究所※3 なお、大田花きのその他の関係会社である株式会社大森園芸ホールディングスとは資本関係のみで、取引は行っておりません。 事業系統図は、次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大田花きグループが判断したものであります。(1)経営方針 大田花きグループは「世界を花で笑顔にする」というパーパスのもと、事業を通して暮らしに潤いを提供し、豊かな 社会文化を創造すべく努力を積み重ねております。花のビジネスは、成熟国家日本の暮らし向きを考えると今後とも拡大の可能性を秘めています。また、花きの生産地は日本国内のみならず、世界各地に広がっており、それぞれの生産者が花きを生産して良かったと実感していただけるような流通が必要と考えております。そこで大田花きグループでは、花き流通を担う企業集団として、主要な機能である①商流②物流③情報流④資金流を各社有機的に 連動させ、生産者や顧客の期待に応えるべく努めております。このことにより事業が持続的に発展し、中長期的な企業価値向上につながり、ひいては株主の皆様の負託に応えられるものと考えております。 ①商流 価格形成力のある拠点的な花の卸会社として、業界をリードする相場の形成に努めます。②物流 効率的なコールドチェーンを図り、逼迫する物流を改善し取引先の利便性を図ります。③情報流 商流・物流を効率的に運用するための情報流を整備し、有益でスピーディーな情報伝達を図ります。④資金流 資金の効率活用を目指し、信頼される健全企業であることに努めます。 (2)経営戦略等 大田花きグループは日本最大の花き卸売会社大田花きを中心として、2026年4月に子会社化した株式会社東日本板橋花きをグループ戦略上の重要な花き卸売市場と位置付け、首都圏需要をよりきめ細かく捉える体制を構築するとともに、サプライチェーン全体の最適化を推進してシナジーの最大化を図ります。また地域特有の花き文化を尊重しつつ、日本全体の花き文化の発展に貢献してまいります。 大田花きグループの主な戦略テーマは以下のとおりです。①日本最大規模の花き取引所ビジネスの確立 大田花きと東日本板橋市場の連携強化により、取扱規模の拡充と価格形成機能を活かした取引所ビジネスを展開いたします。生産者および買参人双方にとって利便性の高い市場運営を実現するとともに、安定的かつ公正な価格形成を通じて市場の信頼性向上を図ります。②鮮度保持機能の強化と効率的・合理的物流の実現 コールドチェーンの強化や保管・荷捌き機能の高度化を推進することで、高鮮度商品の安定供給体制を構築いたします。また、輸送ルートの最適化や荷役作業の効率化により、リードタイムの短縮と物流コストの削減を図り、生産者および買参人双方の価値向上に貢献します。③サプライチェーン全体を通じた相乗効果ビジネスの創出 グループ内外の関係事業者との連携を強化し、情報共有や商品企画、販売促進施策等を通じて新たな付加価値を創出いたします。市場機能に加え、需要創出型ビジネスや流通支援機能の拡充を進めることで、単なる卸売にとどまらない持続的な成長基盤の確立を目指します。 (3)経営環境 花き業界を取り巻く事業環境は、国内生産者の高齢化や後継者不足の進行に加え、気候変動に起因する異常気象の影響により、生産の不安定化が進んでおります。さらに、エネルギー価格や資材価格の高騰、物流クライシス(いわゆる2024年・2030年問題)など、生産・物流・販売を取り巻く課題が重なり、業界全体として課題解決は急務であります。大田花きグループでは、業界の先頭に立って効率化、構造改革、再編に進んで取り組んでまいります。 また新たな需要を掘り起こすべく、消費活動を牽引する取り組みも行ってまいります。 これらを実現するためにも一層のコーポレート・ガバナンスを徹底し、同時に品質、情報、流通の管理ビジョン 「確実なパスワーク」を明確にし、経営機能を強化してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①「物流クライシス」に対処した円滑な物流網の構築②生活者へは生産コストの価格転嫁を図りながらも付加価値のある商品の提供③取引先との信用強化④投資判断の明確化と投資コストの早期回収⑤競争力を高める情報システムの強化 (5)経営者の問題意識と今後の方針について 経営環境におきましては、予断を許さない国内の生産・物流環境に加え、円安の影響により輸入量は横ばいと見込まれています。しかしながら冠婚葬祭やギフト需要、底堅い個人需要等、幅広い需要基盤を持つ大田花きは、選択される流通基盤として取り扱いを維持拡大でき、取扱高は増加すると想定しております。コスト面に関してはDX化などでの業務効率向上によりコスト低減を実現すると共に、遣り甲斐の持てる職場環境の整備や待遇改善に向けた積極投資を実践してまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成 績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、ここで記載する内容は、当連結会計年度末現在において大田花きグループが判断したものであります。 (1)大田花きグループを取り巻く経済環境 花きは嗜好性が高い商品であり、世代やシチュエーションによって異なるニーズがあります。コロナ禍明けの冠婚葬祭の小型化や消費構造に変化が生じています。また物価高騰からくる可処分所得の減少も影響しています。一方「推し花」に象徴されるような若年層の消費が増加傾向にあります。このような情勢の中、花き購買層の中心である中高年層の消費意欲の継続性も含め大田花きグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 このリスクに対応するため、変化する消費構造を考え、若年層への訴求など顧客に寄り添い、消費者が求めることを捉えていくことに努めてまいります。そのためにも生活者視点で経営資源を投入、バランスを図ってまいります。 (2)天候による影響 花きの商品価値は供給・需要双方で天候の影響を受けます。供給面では生産段階から生花店が一般の消費者へ販売する時点まで品質・物の良し悪しに影響し、需要面では、購入時点における嗜好に影響いたします。したがって、温暖化も含め天候により供給と需要のバランスがくずれ取引量や取引価額に影響する場合には、大田花きグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 このリスクに対応するため、供給面・品質面では保冷倉庫棟の設備強化を行っています。このことは顧客サポー トにもつながり、消費者ニーズにも応える花きの提案を行ってまいります。 (3)自然災害や疾病の流行などによる影響 自然災害や疾病の流行などの有事が発生した場合、大田花きグループで人的・物的被害を受けたり、有事により社会情勢が大きく変化した際に、全部の事業、又は一部の事業の継続が困難になるなど影響を及ぼす可能性があります。 このリスクに対応するため、事業継続計画を作成し、有事での対応、手順を整え備えております。 (4)債権回収リスク 大田花きグループは売上債権及び貸付金の貸倒による損失に備えて貸倒引当金を計上しております。取引先の信用力や支払条件等、与信リスクの最小化を図っておりますが、生花店の経営において花きは“フレッシュ”であることが求められ、商品価値期間が短いという商品特性上在庫が直ちに損失となる可能性が高く、これにより取引先の経営・資金繰りが悪化した場合には大田花きグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 このリスクに対応するため、営業本部を中心に部署横断で顧客管理を行い、債権管理も含めた取引先のリスク管理に努めております。 (5)法的規制について 大田花きは生鮮食料品等の取引の適正化等を目的とする「卸売市場法(1971年法律第35号)」及び卸売市場法に基づく「東京都中央卸売市場条例」その他関係諸法令による規制の対象となっております。2020年6月21日、卸売市場法 の改正が施行され卸売市場の規制が大きく緩和されました。このことは花き卸売事業を花き流通の要と捉えている 大田花きグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 このリスクに対応するため、法令順守に努める一方で、花きを取り巻くシーンで卸売市場流通が生活者視点での インフラとして認識されるように花き流通のプラットフォーマーの役を担い、顧客に寄り添い、必要とされるグル ープとなるように努めてまいります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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