黒田精工グループは、黒田精工、連結子会社7社、関連会社2社で構成されており、黒田精工グループにおけるセグメントの事業内容及び各事業に携わっている関係会社は下記のとおりであります。KURODA JENA TEC HOLDINGS LTD.は2024年9月26日に解散及び清算を決定し、本書提出日時点において清算手続き中であります。
なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げセグメントの区分と同一であります。
(1) 駆動システム・・・・主要な製品は精密研削ボールねじ、転造ボールねじ、ボールねじアクチュエータ、XYステージ、ガイド、ギア等であります。駆動システム製品は黒田精工及びJenaer Gewindetechnik GmbH(ドイツ)が製造販売する他、韓国黒田精工㈱、KURODA JENA TEC,INC.(米国)及び平湖黒田精工有限公司が販売を担っております。また、平湖黒田精工有限公司においては、ボールねじやボールねじアクチュエータの組立や加工の一部を行っております。
(2) 金型システム・・・・主要な製品は積層精密プレス型、精密金属プレス商品、モーターコア等であります。金型システム製品は黒田精工及びクロダプレシジョンインダストリーズ(M)が製造販売する他、Jenaer Gewindetechnik GmbHにおいてはプレス商品の販売を、平湖黒田精工有限公司においては金型のメンテナンス及び金型の販売を行っております。また、一部の製品をグループ会社間でも販売・仕入を行っております。持分法適用関連会社である日本金型産業㈱は製造工具を、紅忠黒田ラミネーション㈱はプレス製品を黒田精工へ納入しております。
(3) 機工・計測システム・・・・主要な製品は保持工具、ゲージ、平面研削盤、超精密鏡面研磨装置、超精密表面形状測定装置等であります。機工・計測システム製品は黒田精工が製造・販売・コンプレッサーのメンテナンスを行う他、一部を平湖黒田精工有限公司において販売、㈱ゲージングにおいて製造・販売を行っております。
事業の系統図は次のとおりであります。
※1.系統図内では下記のとおり企業名を略して記載しております。
JGWT Jenaer Gewindetechnik GmbH(ドイツ)
KJTI KURODA JENA TEC,INC.(米国)
2.2024年10月1日付で黒田精工を吸収合併存続会社、クロダインターナショナル株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行っております。
3.KURODA JENA TEC HOLDINGS LTD.は清算手続き中のため記載しておりません。
黒田精工グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において黒田精工グループが判断したものであります。
(1)経営方針
黒田精工は、“精密化(PRECISION)”と“生産性の向上(PRODUCTIVITY)”を意味する「P&P」の経営理念の下、「精密技術を通じて、世界の産業の高度化をサポートする」ことを使命として、広く産業社会の進歩に貢献し、お客様・株主・地域社会・社員等の関係者各位との相互の発展に寄与することを目標に活動しております。
また行動理念としてChallenge & Create(C&C)の精神を掲げ、常に新しい技術と商品・サービスを開発し挑戦し続けること、そして「精密のクロダ」を品質と信頼のブランドとして世界中で確立することを目標としています。
(2)経営戦略及び目標とする経営指標
黒田精工グループでは2021年度~2025年度の5年間を対象とする中期経営計画 Vision 2025を策定し、3つの事業分野においてそれぞれ世界的にニッチ・トップとなることを目指すとともに、成長戦略の実行と収益力の強化、人材育成により企業価値の向上を図ることを掲げ、中期的に営業利益率4%超~8%を安定的に確保する体制の確立を図ることを目指しております。
各事業分野の事業ビジョン
駆動システム事業:誰よりも早くお客様のニーズにこたえられる小型直動システムメーカーを目指す。
金型システム事業:高効率モーターコアのスペシャリスト、駆動モーター用大型金型と薄板コアでNo.1を目指す。
機工・計測システム事業:確かな計測と加工技術で Smart Solution プロバイダーを目指す。
(3)経営環境及び対処すべき課題
黒田精工グループでは2021年度~2025年度の5年間を対象期間とする中期経営計画 Vision2025 を策定しており、創業100周年を迎える2025年度までの期間を『新たな成長軌道への飛躍と安定的に利益を生む収益構造への転換を目指す5年』と位置付けています。この中期計画に織り込んだ経営諸課題に加え、足元の経営環境の変化を踏まえた課題に取り組むことが重要と考えます。具体的に以下のような諸課題に対処していく所存です。
駆動システム事業では、直動システム商品の拡販、より生産性の高い自動化製造ラインの拡充と、生産管理強化による納期短縮に取り組みます。同時に、半導体以外の市場開拓を通して、半導体市況の谷でも利益を出すことができる顧客基盤の整備にも重点的に取り組みます。また2024年3月期に特別損失を計上するに至ったドイツ子会社につきましても、優先課題として経営改善および生産性向上に努めます。金型システム事業では、電動車向けを中心に中期計画を上回るペースで需要が拡大しており、市場に対応したスピードで高効率モーターコア量産技術の向上とコアおよび金型の生産能力増強を行いながらモーターコア量産プロジェクトの確実な推進に努めます。機工・計測システム事業では、黒田精工独自の技術による高精度油圧冶具や高効率研削装置等の新商品・ソリューション開発の加速、海外販売・サービス提供網の強化等を通じて業績向上への取り組みを引き続き進めます。
また、DX化推進を3事業共通の基盤としながら、①収益力強化、②技術力強化、③顧客関係強化を図ることにより、それぞれの事業に於いて世界的に「ニッチ・トップ」となることを目指します。3事業が相互に補完し合い、全社ベースで安定的に収益とキャッシュ・フローを拡大し、成長分野への再投資と利益還元を適切な水準で実施することにより、成長戦略の実現と企業価値の向上を目指しています。
ESG経営への取り組みも更に強化して行きます。環境面では、2050年度に実質的「カーボンニュートラル」の達成を目指すロードマップを作成しました。各種省エネ施策の実施、全社用車の電動化、工場への太陽光パネルの設置等に加え、経済合理性のある調達価格であることを前提とした再エネ由来等のカーボンフリー電力への切り替え、更に削減が困難な部分の排出量については、植林(J-クレジット制度)等によるカーボンオフセットの施策を展開することにより、最終的なカーボンニュートラル達成を目指します。これらの計画を社内で着実に実行するとともに、低炭素社会の実現に貢献できる高効率モーターコア等の技術開発を継続して実行します。
人的資源の活用面では、オフィスや工場に於いてDX化の推進を図りながら、女性管理職比率の引き上げを含むダイバーシティの一層の推進に取り組みます。また高齢者雇用制度の拡充や、子育て支援を含めた働き方改革や人事制度の見直し・人財育成を推進し、全社員がより働き易く、より働き甲斐がある制度・職場環境を作り上げていく所存です。
また、グループ全体のガバナンス向上に向けた取り組みを行うとともに、PBR1倍割れの状況の改善を含め企業価値の向上を図ることを重要な課題と捉えてIR活動の内容を更に充実させ、積極的に情報発信をしながら株主の皆様との対話を緊密にしてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあります。以下の項目は黒田精工グループの事業展開上リスクとなる可能性があると考えられる主な要因を記載しております。
なお、文中における将来に関する事項に関しては、有価証券報告書提出日現在において黒田精工グループが判断したものであります。
(1)販売市場について
黒田精工グループ主力商品の販売先は、特定業種への依存度が高いものが多くあります。ボールねじおよび精密測定装置については黒田精工の精密技術を評価頂いている半導体製造装置・各種分析関連装置分野および電子・デバイス分野、金型システムと要素機器については自動車業界、工作機械においては金型関連業界等であります。黒田精工グループとしては販売先市場の多様化に努めてまいりますが、このような特定業種への依存は、当該業種の景気変動や、大きな技術革新等の動向によって、黒田精工グループの経営成績・財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
また、顧客の海外生産への移行や新興国メーカーの市場占有率増加に対応して、黒田精工グループは海外販売体制の強化等によって市場の海外移転に対応する努力を重ねておりますが、その動きが予想を超えて加速した場合は、黒田精工グループの経営成績・財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)生産体制について
黒田精工グループ製品の多くは、顧客からの個別仕様による受注請負型製品であります。そのため、在庫の陳腐化による不良在庫のリスクは少ない反面、急速に進みつつある短納期化の流れに対し、顧客動向の把握と短納期生産体制の確保ができない場合には受注が低下し、経営成績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3)技術力、製品開発力、研究開発力について
アジア諸国の技術力の急速な進化により、日本全体の製造業の技術力は急速にその差を縮められつつあり、黒田精工グループもこの例外ではありません。また、製品寿命も極端に短くなる傾向にあり、開発期間の短縮が必須となっています。今後、黒田精工グループがこのような業界と市場の変化を十分に予測できず、魅力ある新製品をタイムリーに市場に提供できない場合には将来の成長と収益性を低下させ、経営成績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)関係会社について
黒田精工は、収益基盤の多様化を進めるため複数の関係会社を有しております。これらの関係会社は、経済環境の変化や予測できない費用の発生等の影響により、黒田精工グループが計画したとおりの成果が得られる保証はなく、その結果、黒田精工グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、連結財務諸表において各関係会社の業績は反映されておりますが、関係会社各社の業績によっては、個別財務諸表において関係会社に対する債権の貸倒れ及び関係会社株式の評価損が認識される可能性があります。
(5)固定資産の減損について
黒田精工グル-プは、有形固定資産等を保有しておりますが、これらの資産については減損会計を適用し、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローによって資産の帳簿価額を回収できるかどうかを検証しており、減損処理が必要な資産については適切に処理を行っております。しかし、将来の経営環境の変化等により将来キャッシュ・フロー見込額が減少した場合には、追加の減損処理により、黒田精工グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)災害による影響について
黒田精工グループは、設備機械及び人材の有効活用を図り、生産性を向上させることを目的とし、一品種一工場生産または一業種一工場生産を行っていますが、ひとつの工場が存在する地域で、大規模な地震、風水害等操業を中断せざるを得ない事象が発生した場合、当該工場で製造する品種または業種の生産能力が著しく低下する可能性があります。
(7)国際活動および海外進出について
黒田精工グループは、アジアにおいては、大韓民国、中華人民共和国及びマレーシアに、欧米においては英国、ドイツ及び米国に海外事業拠点を有しております。これらの地域における事業は、以下に挙げるようないくつかのリスクが存在します。
①予期しない法律または規制の変更
②不利な政治または経済要因
③税制変更の可能性による影響
④テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱
⑤為替レートの変動
これらの事象が発生した場合は、黒田精工グループの経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8)人材について
黒田精工グループ製品の製造は、高精度な加工・計測技術が基本となっており、それを支えるのは永年の経験を有する優秀な技術者・技能者群であります。この技術・技能の継承は会社にとっての重要課題であり、黒田精工グループにおいても継承の努力を重ねてまいりますが、近年の優秀新卒者の製造業への就職者数の減少や、社員の高齢化・退職により、黒田精工グループにおける技術・技能の継承がスムーズに行われない場合には、将来の成長、経営成績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9)保有有価証券について
黒田精工グループは長期保有を目的とした市場性のある株式を保有しておりますが、今後全般的に大幅な株価下落が続く場合には、当該株式に減損または評価損が発生し、黒田精工グループの経営成績に悪影響を及ぼすとともに自己資本比率の低下を招く恐れがあります。
(10)繰延税金資産について
黒田精工グループは、将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断して貸借対照表上に計上しております。将来の課税所得が、当初の計画どおり得られない場合には、評価性引当額を計上することにより、繰延税金資産を減額することになり、その結果、黒田精工グループの当期純利益に影響を与える可能性があります。
(11)財務制限条項について
黒田精工が、金融機関と締結しているコミットライン契約において、財務制限条項が定められており、黒田精工業績が低迷し、純資産の減少額が定められた限度を超えた場合に、財務制限条項に抵触する場合があります。この場合、借入金の期限の利益喪失事由にあたり、借入金の即時返済を求められる等、黒田精工グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)製品の品質にかかるリスクについて
黒田精工グループは製品の品質には細心の注意を払っています。しかしながら、当該製品の不具合等による販売停止及び製品回収あるいは損害賠償等が黒田精工グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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