共同印刷(7914)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 共同印刷グループは、共同印刷、子会社16社及び関連会社1社で構成され、製版・印刷・製本及びこれらに関連する付帯事業を中心として事業を展開しております。 共同印刷グループの主要な製品・事業内容は次のとおりであります。 なお、下記の3部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。セグメント区分主要な製品・事業内容情報コミュニケーション部門週刊誌、月刊誌、季刊誌、単行本、全集、教科書、ポスター、カレンダー、広告宣伝媒体及び装飾展示等の企画・制作、電子書籍等情報セキュリティ部門各種ビジネスフォーム、証券類、各種カード、データプリント、BPO、決済ソリューション等生活・産業資材部門紙器、軟包装用品、各種チューブ、ブローボトル、金属印刷、建材用品印刷、電子機器部品、高機能材料等その他物流業、不動産管理業等 これら製品を製造、販売するにあたり、子会社である共同物流㈱は、共同印刷グループ製品の物流の大部分を担当しております。また、共同印刷メディアプロダクト㈱、共同印刷西日本㈱、常磐共同印刷㈱他10社の子会社は、製版・印刷・製本等の生産、販売を相互に連携しつつ行っております。TOMOWELビジネスパートナー㈱他1社の子会社は、不動産管理他の事業を行っております。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。(注)当連結会計年度において、デジタルカタパルト株式会社の完全子会社であるKodama Tales Inc.を連結の範囲に含めております。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 共同印刷グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において共同印刷グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針共同印刷グループは、経営理念「創意と熱意で新たな価値を生み出し、共にある未来を実現する」のもと、長期ビジョン「NexTOMOWEL2034 共に挑もう、共に超えよう。」を掲げ、その実現への長期戦略と2025年度を起点とする3カ年の中期経営計画を策定しております。次のとおり目標数値を定め、既存事業の基盤強化と成長に向けた足場固めとなる各種施策に取り組み、計画達成に邁進しております。 ■長期ビジョン「NexTOMOWEL2034 共に挑もう、共に超えよう。」 ■経営目標数値(2027年度)連結営業利益ROE45億円以上8.0%以上 (2) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題共同印刷グループは、「情報系事業」と「生活・産業資材系事業」の二つの柱を軸に、選択と集中によるポートフォリオの変革を推進し、資本効率の向上に取り組んでおります。共同印刷グループを取り巻く経営環境は、地政学リスクによる物価上昇やサプライチェーンの混乱が、企業の収益性悪化や個人消費の下押しにつながることが懸念され、先行き不透明な状況が予想されます。加えて、デジタル化の進展や消費者ニーズの多様化による紙媒体の縮小を受け、厳しさが増しております。さらに、中東情勢が原材料調達に影響を及ぼすことが懸念されており、共同印刷グループにおいても引き続き状況を注視し、今後の動向に応じて迅速に対処してまいります。このような環境のもと、共同印刷グループは長期ビジョン「NexTOMOWEL2034」を掲げ、事業ポートフォリオの変革により生活・産業資材系事業を成長させて情報系事業との売上高比率を1:1とし、2034年度に売上高1.5倍(2024年度比)、営業利益120億円の達成をめざしてまいります。これらの目標に向けファーストステップと位置付けている2025年度起点の中期経営計画では、既存事業の基盤強化と成長に向けた足場固めとなる各種施策を推進してまいります。情報系事業では、事業の重心を印刷から情報加工サービスを中心とした非印刷へと移行する取り組みを強化いたします。期待事業であるオリジナルコンテンツ事業では、IP(知的財産)を活用したイベント企画やグッズ販売の取り組み、デジタルコミックのオリジナル作品の制作・販売、法人向け教育プログラムなどの開発に注力します。情報サービスBPOでは、質の高いサービス提供と市場でのプレゼンス向上に努めます。あわせて、共同印刷グループ内の出版印刷事業の組織を再編し、さらなる合理化と柔軟な運用体制の構築を進めることで、量産型から高付加価値型へ生産モデルを転換し、収益性の向上を図ってまいります。生活・産業資材系事業では、主力商品である、ラミネートチューブやトップシール材をはじめとする軟包装の売上拡大に向け、新規市場の開拓や環境に配慮した包材の開発などに取り組んでおります。また、期待事業である産業用包材については、梱包・物流資材分野を中心に開拓を進めております。さらに東南アジアを中心とした海外市場での事業拡大をめざし、協業も視野に入れた取り組みを進めてまいります。こうした取り組みと並行し、新たな経営理念の実現に向け特定した3つのマテリアリティに取り組むことで、社会が求める価値の継続的な提供を図り、自社の持続的成長と中期的な企業価値の向上を着実に実現してまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】[基本的な考え方]企業を取り巻くリスクが増大かつ多様化する中、製品・サービスを安定的に供給し、事業の継続に努めることは、共同印刷グループの社会的責務であると認識しております。その責務を全うするには、リスクを正しく認識して可能な限り低減すると共に、万が一発生した際には損失を最小限にとどめることが重要です。事業計画達成を阻害する経営リスクを未然に防ぐ「リスク管理体制」と不測の事態に対処する「危機管理体制」により、能動的かつ機動的なリスクマネジメントを行っております。 [体制]共同印刷グループのリスク管理については、通常の業務執行におけるリスクの顕在化を防ぐため、各部門が日常的なマネジメントを行っております。全社の推進体制については、取締役の監督のもと、TOMOWEL-ERM事務局が中心となり、「内部統制委員会」「品質保証委員会」「製品安全委員会」「情報セキュリティ委員会」「環境委員会」などの担当執行役員を委員長とする専門委員会と連携して課題解決に努めております。不測の事態が発生した場合は「危機管理委員会」が中心となって情報を管理・共有し、関連部門と連携して対応にあたります。代表的な危機局面における対応フローをまとめた「危機管理マニュアル」を策定し、事業環境の変化に応じた見直しを随時行いながら有事に備えております。 <リスク管理体制図> [リスク]共同印刷グループの経営目標実現及び財政状況に影響を及ぼす度合いと現在の対応状況を踏まえてリスクを洗い出し、重要度の高い項目を絞り込んで、「重大リスク」と定めました。共同印刷グループの重大リスクは以下のとおりです。いずれも関係部署が密接に連携して管理し、対応状況をTOMOWEL-ERM事務局を通じて取締役会へ定期的に報告することとしております。重大リスクのうち、中長期的な側面も含めて課題への対応と改善の必要性がより高く、一層の注意が当面必要と判断したリスクについては、主管部署を定めて重点的に管理しております。なお、これらのリスクは共同印刷グループに発生し得る全リスクを網羅したものではなく、文中の将来に関する事項は本書提出日現在において入手可能な情報に基づいて判断したものです。 (1)当面の注意を要するリスク① 人材基盤 共同印刷グループは、価値創造人材を確保及び強化する仕組みと環境の整備に努めております。しかし、少子化や雇用環境の変化等で労働力の確保が年々困難さを増す中、事業環境に即した多様な人材の確保・育成・定着が図れなかった場合は、必要な人材リソースの不足や人材の能力発揮不足による競争力低下などで企業成長が阻害され、共同印刷グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 災害・パンデミック 共同印刷グループでは、BCP基本方針を定めると共に、データ処理事業を対象とした「事業継続マネジメントシステム(ISO22301)」の認証取得や協力工場等と連携した生産協力体制による事業継続体制の整備、建物や製造設備に対する防火・耐震対策を実施しております。こうした対策で危機の事前回避と有事における対応力強化を図り、経営への影響を最小限にとどめるよう努めております。しかし、大規模自然災害の発生や感染症の流行等で従業員や施設・設備等が予想を超える被害を受けた場合、事業活動停滞による製品供給への支障、設備等の修復にかかる多大なコスト負担などにより、共同印刷グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 法的規制・コンプライアンス 共同印刷グループは事業を行う上で、環境法、取適法、製造物責任法、独占禁止法等、さまざまな法的規制の適用を受けております。従業員教育や内部監査等を通じた法令順守の徹底と企業風土への定着、内部通報窓口の適正運用によるモニタリング体制の確保、コンプライアンス・リスクの全社統合的管理に努めておりますが、規制の改廃や新設、適用基準等の変更があった場合や、ガバナンス体制の形骸化等で法的規制に抵触する事態が生じた場合、共同印刷グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 情報セキュリティ 共同印刷グループは、プライバシーマークや情報セキュリティマネジメントシステム(ISO27001)などの外部認証の維持と運用徹底を通じて個人情報や機密情報を安全かつ正確に管理すると共に、危機管理委員会の下部組織である「TOMOWEL-CSIRT」を中心に、不正アクセスや情報の紛失・改ざん、漏洩などへの予防対策を講じて情報セキュリティにおける管理レベル向上と対応力強化へ恒常的に取り組んでおります。しかしながら、サイバー攻撃などを含む意図的、又は過失による情報の紛失・改ざん及び漏洩が万が一生じた場合には、共同印刷グループに対する信用低下や事後対応などのコスト増加により、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)その他のリスク① 事業環境 共同印刷グループは、情報系事業においてはコンテンツやソリューションを中心としたビジネスへのシフト、生活・産業資材系事業においては環境に配慮した製品及び高機能包材等の開発強化を進め、既存事業の収益性改善に向けた構造変革と新規事業領域の探索に努めております。しかし、デジタル化や少子化、技術革新、消費行動の変化等の環境変化が想定を上回るスピードで進展し、共同印刷グループの対応が大きく遅れた場合は、事業規模の縮小や競争力の低下など業績に影響を及ぼす可能性があります。また、各国の通商政策の変化により取引先の事業戦略等に大きな変化が生じた場合についても、共同印刷グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 気候変動 共同印刷グループは、「第2 事業の概況2サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動への対応」に記載のとおり、複数の気候変動シナリオに柔軟に対応できるレジリエントな経営体制の構築を進めております。しかし、気候変動に伴う脱炭素社会への移行リスクへ適切に対応できなかった場合は、炭素税や排出権取引制度の導入によるコストの増加、投資対象からの除外と株価下落、資金調達の困難化などの影響を受け、共同印刷グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、気候変動による大規模自然災害の発生などの物理リスクについては、「(1)当面の注意を要するリスク②災害・パンデミック」においてリスク認識をしております。 ③ 原材料の調達 共同印刷グループの事業を維持するためには、サプライチェーンマネジメントの強化と原材料の安定的な調達による製品供給の安定化が必要です。このため、分散購買を基本とした調達体制や代替調達先検討により、安定的な購買ルートの維持に努めております。また、サプライチェーンの持続的な発展を図ることを目的に、「グループ調達基本方針」及び「グループサステナブル調達基準」を定め、サプライチェーン全体の相互発展に向けた取り組みを推進しております。しかし、調達競争の激化で主要原材料等の価格が高騰し、コスト削減及び販売価格への適正な転嫁が不十分な場合や、災害等でサプライチェーンの停滞による調達遅延が発生した場合は、共同印刷グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 人権 共同印刷グループは「すべての事業活動は人の上に成り立つ」という考え方のもと、各種国際規範を支持し、関わるすべての従業員、顧客、取引先の人権を尊重することで、企業の果たすべき責任を担っていくことを基本的な考え方としております。「グループ人権方針」に基づき人権デューデリジェンスの実施や救済窓口の整備を推進し、人権マネジメント体制の整備に努めておりますが、共同印刷グループ及びサプライチェーンにおいて、差別や過剰・不当な労働、ハラスメントなどの問題が生じた場合、労働環境悪化による健康被害、人権侵害の事実発覚による取引停止などで、共同印刷グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 製品・サービス品質 共同印刷グループは「グループ品質方針」のもと、製造物責任及び製品安全に関する全社施策や製品含有化学物質情報伝達スキーム「chemSHERPA」に準じた製品含有化学物質の管理を、製品安全委員会を中心とした製品安全推進体制のもとで推進しております。ISO9001など製品安全や品質に関する各種外部認証を取得し、徹底した品質管理下で製品を製造しておりますが、設計上あるいは製造工程上の不備によって製品・サービスに欠陥が生じた場合、損害賠償や売上の低下により共同印刷グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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