ナイガイグループは、ナイガイと子会社6社からなり、主に靴下等繊維製品の製造・販売及び輸出入を行っており、セグメント別の事業内容及び当該事業に係わる各社の位置づけは次のとおりであります。
(卸売り事業)
ナイガイは、自社ブランド及びライセンスブランドの靴下やエプロン、パジャマ等を、国内外の協力メーカーに生産を委託し仕入れた商品と、ディストリビューション契約等により仕入れた商品を、国内の百貨店や量販店、専門店等に卸売りをしております。また、それらの商品の一部は、海外に輸出しております。なお、RONDEX(Thailand)CO.,LTD.は、靴下等に使用するゴム糸の製造・販売を行っており、株式会社インテクストは、ナイガイの物流業務を担っております。
(小売り事業)
ナイガイは、靴下を品揃えの中心とした直営店の運営と、靴下等繊維製品のインターネット通販及びカタログ通販による直販事業を行っております。また、センティーレワン株式会社は、革製品等のインターネット通販を行っております。
以上に述べましたナイガイグループの概要図は次のとおりであります。
(注)上記6社はすべて連結子会社であります。
ナイガイグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてナイガイグループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
ナイガイは最高の技術で最高の商品を創り、常に消費者に信頼され選ばれる企業であり続けるという創業の精神のもとに、全ての人が、心身ともに健康的で“素足以上に足どり軽く”快適な生活を実現できるよう、常に消費者起点の発想で、新しい市場・新しい技術・新しい商品の開発に挑戦し、いつの時代にも消費者にご満足いただける最高の商品とサービスを提供することを経営の基本方針としております。
(2)目標とする経営指標
ナイガイはTSR(株主総利回り)向上を目標に、持続可能な成長事業ポートフォリオを構築し、安定的な収益構造を実現することで、弛まず企業価値向上を目指し、連結経常利益率3%以上の安定的な達成を目標としてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
エッセンシャルウェアによる「パーソナル・ソリューションカンパニー」としての地位確立
①ベースカーゴ事業(既存卸売り事業)の収益力再構築
②成長・育成事業としての小売り・直販事業の拡大
③新たなボリュームビジネスの開拓拡大(ハイブリッドマーケティングの推進)
④パートナー企業連携によるサプライチェーン及びディマンドチェーンの強化
⑤海外市場展開の強化
⑥サステナビリティ経営の推進 “環境”と“人”に優しい社会の実現への貢献
⑦健全かつ透明性のあるコンプライアンス経営のさらなる推進
⑧コーポレートガバナンスに基づくガバナンス体制の強化
⑨復配実現へ向けた収益力の強化と環境整備
(4)対処すべき課題
ナイガイグループは、厳しい経営環境の変化への耐性を高め、安定的な利益体質を再構築するとともに、成長による
企業価値向上の実現が最重要経営命題と認識し、引き続き、当事業年度を最終年度とする「中期経営計画」で掲げ
る下記の重点政策に着実に取り組んでまいります。
1.事業ポートフォリオ戦略による収益基盤の再構築と安定化
1)ベースカーゴ事業の収益構造の再構築
〇百貨店事業の収益力再構築
・百貨店の閉店、売場縮小などのリスクを想定した営業戦略を推し進め、他社協業を含む自社主導型運営売場拡大に伴う百貨店内でのシェア率アップにより、売上の安定化を図る
〇量販店事業の収益力強化
・既存事業領域では、パートナー企業とのサプライチェーン全般の協業範囲を拡大し、効率的な営業戦略の展開
・新規事業領域については、徹底した消費者視点で、新しい価値商品を開発し、SNS及びマスメディアを通じた販促活動を展開することで、ボリューム市場での販売拡大を目指す、ハイブリッド・マーケティングを推し進める
2)成長投資・自社育成事業のさらなる売上拡大
〇EC事業のさらなる拡大成長
・EC販路ニーズに特化した独自開発商品のラインナップを充実させ、売上拡大を図る
・年間定番商品の適正在庫誘導を徹底し、販売機会損失を最小化する
・自社ECサイト「ナイガイオンラインショップ」の利便性向上による買上率改善に注力
・商品特性にマッチした、新規モールへの出店による売上拡大
〇直営店事業の新戦略推進
・タビオ株式会社との協業によるOMO戦略の展開
・インバウンド需要に対応した商品戦略の展開
〇ロンデックス事業の事業領域拡大
・新規取引先の開拓による売上拡大
・ゴム製品製造技術を駆使した新用途商品の研究開発
3)海外事業の強化(再構築事業)
〇海外販路の卸売り販売の拡大
・アジア市場でのライセンスブランド展開
〇海外生産インフラの再構築
・ジャパンクオリティー×ベストプライスを実現する生産インフラの再構築
4)新たな事業展開領域の創造・拡大
助野株式会社との業務提携、タビオ株式会社との資本業務提携を梃子に、協業によるサプライチェーン(生産調
達とディストリビューション戦略)及びディマンドチェーン(クロスセル&OMO戦略)の強化による、新たな事業展
開領域の創造と収益拡大
2.「サステナブル」経営への取り組み
ナイガイグループは、社会の課題解決とナイガイグループの成長を両立させる「共有価値の創造(CSV)」により、持
続可能な社会・環境の実現に貢献することを目標としており、業界全体として抱える人権問題や環境問題に関する
社会的課題を、持続的成長に向けて解決すべき重要な課題として捉え、適宜適切な対応を進めております。今後に
おきましても、これら課題が及ぼす事業へのリスク及び機会を継続的に把握、評価した上で適切な対応を進めてま
いります。
3.コンプライアンス遵守の取り組み
ナイガイは代表取締役を委員長とする、コンプライアンス委員会を設置し、経営層による全社員とのコンプライアン
ス対話会(モニタリング)を継続的に実施するとともに、各職場におけるコンプライアンス勉強会を開催するなど
組織、個人のコンプライアンス意識の醸成と定着を目的とした必要な施策に取り組んでおります。
4.コーポレート・ガバナンス強化への取り組み
ナイガイは、コーポレート・ガバナンス強化への積極的な取り組みを通じて、継続的な企業価値の向上を果たすこと
が経営上の重要課題であると認識し、効率的な業務執行及び監督体制の構築、経営の透明性・健全性の確保のため
に、内部統制の機能強化及び取締役会の実効性向上に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在においてナイガイグループが判断したものであります。
(1)経済動向・消費動向・気象状況に伴うリスク
ナイガイグループが主に扱う衣料品は、常に最新の消費者ニーズに基づき商品開発をしておりますが、ライフスタイルの急激な変動、競合環境の変化、個人消費の低迷等により、所期の計画と乖離する可能性があります。
その対応策としては、常に企画部門において、市況動向、消費者動向、長期気象予報等をモニタリングし、可能な限り短期間での変化対応を可能とする企画、生産プロセスの構築に努めてまいります。
(2)急激な為替変動に伴うリスク
ナイガイグループは、海外での商品生産調達を行っておりますが、予期せぬ為替レートの円安変動については、製品調達価格の上昇要因となりナイガイ業績に相当程度の悪影響を及ぼす可能性があります。
その対応策としては、輸入取引及び商標権使用料支払いの為替変動によるリスクに備え、適時通常の取引の範囲内で先物為替予約等を行い、可能な限りのリスクヘッジを行なっております。
(3)災害等に伴うリスク
地震や火災等の偶発的な大規模災害の発生により、事業継続に支障をきたす可能性があります。
その対応策としては、BCP委員会を営業本部直下に設置し、可能な限り短時間で事業の再開ができるよう、ナイガイを含めサプライチェーン全体での連携を密にしたBCP体制を整えてまいります。
(4)パンデミックに伴うリスク
未知のウイルス等によるパンデミックにより、政治、経済環境に甚大な制限が課されることも想定され、これによるサプライチェーンの不機能、消費市場の停滞等により、ナイガイ業績に重大な影響が及ぼされる可能性があります。
その対応策としては、パンデミック時に発動させるBCP計画において、従業員の安全確保を最優先事項と位置付け、事業継続を可能とする体制を整えてまいります。
(5)得意先の経営方針等の変化に伴うリスク
ナイガイグループの売上全体の約93%は国内市場での売上によるものであり、特に主要販路である、百貨店、量販店に対する売上高はナイガイ売上の約62%を占めるため、これら業態の経営方針の変更、出退店や業績の変動が、ナイガイグループの業績にも大きく影響を及ぼす可能性があります。
その対応策としては、特定流通販路に偏らない、適切な販路ポートフォリオを組んだ事業展開を行うとともに、小売業態、EC等の直販型ビジネスモデルの拡大に注力してまいります。
(6)ライセンス契約に伴うリスク
ナイガイグループは、国内外企業が所有する知的財産権の使用許諾を得たライセンスブランドによる売上が売上全体の80%近くを占めており、不測の事由によりライセンス契約が継続できない状況が発生した場合、ナイガイグループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
その対応策としては、特定ライセンスブランドに偏らないブランドポートフォリオを常に見直し、適切なブランドの組み替え等を行ってまいります。また、自社ブランドの育成にも注力し、ライセンスブランド比率を低減する取り組みも行ってまいります。
(7)品質に伴うリスク
ナイガイグループの商品は、消費者や取引先へ出荷する前に、その安全性、機能性、規格等について、品質管理部門又は第三者の検査機関の検査を実施して万全の体制で臨んでおりますが、予測しえない品質トラブルや製造物責任に関する事故が発生した場合は、企業やブランドイメージの低下、多額の損失が発生する可能性があります。
その対応策としては、品質管理委員会を営業本部直下に設置し、品質管理マニュアルに基づき、商品部門に企画仕様管理を徹底させ不良品発生を予防するとともに、生産後は納品前の工場検査、納品後の受け入れ検査等を義務付けることで、水際での不良品排除を徹底しております。
(8)生産トラブルに伴うリスク
ナイガイグループはファブレスのため、すべての商品の生産は国内外の協力工場に委託しております。そのため、生産地域の政治、経済の混乱、協力工場における人権問題に絡むトラブルや経営状況の悪化、生産管理上のトラブル、物流障害等により不測の調達トラブルをきたした場合は、生産停止やデリバリー遅延等による販売機会損失が発生する可能性があります。
その対応策としては、協力工場に対する人権問題を含むコンプライアンス遵守状況の確認を随時徹底するとともに、発注時点での協力工場の稼働状況、生産キャパ、生産工程の打ち合わせ等を綿密に行い、生産工程通過ごとに進捗をモニタリングし、必要に応じて生産ラインを組み替える等の指示を行うことで、トラブル発生のリスクを最小限にとどめるよう努めてまいります。
(9)個人情報に関するリスク
ナイガイグループは、個人情報の取扱いについて個人情報管理規程を定め、運用管理しておりますが、サイバー攻撃等の不測の事故により、重大な情報セキュリティー事故が発生した場合は、ナイガイグループの社会的信用や企業イメージの低下により、ナイガイグループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
その対応策としては、個人情報管理については、個人情報管理規程を整備し、従業員に周知徹底するとともに、コンプライアンス教育を定期的に実施しております。また、サイバー攻撃等の予防については、情報資産管理規程に基づき適切な運用管理に努めております。
(10)継続企業の前提に関する重要事象等
ナイガイグループは、当連結会計年度において営業損益は5期ぶりに黒字転換したものの、営業キャッシュ・フローは5期連続してマイナスを計上しております。従いまして、継続企業の前提に重要な疑義が生じさせる事象又は状況が引き続き存在していると認識しております。
このような状況を解消するためにナイガイグループは、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)対処すべき課題 1.事業ポートフォリオ戦略による収益基盤の再構築と安全化」に記載の取り組みを進め、翌連結会計年度の計画は営業キャッシュ・フローのプラスを見込んでおります。
なお、資金面については、金融機関からの融資継続を含め手元資金は十分確保できており、財務面での安全性は確保できております。
以上のことから、現時点ではナイガイグループにおいて継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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