美津濃(8022)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】美津濃グループは、美津濃株式会社(美津濃)を中心として、子会社31社及び関連会社15社で構成されており、スポーツ品の製造及び販売を主な事業内容としております。 なお、次の4地域は「第5 経理の状況 1 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1) 日本ベースボール品、スポーツウエア、スポーツシューズ、ゴルフ品などスポーツ品全般の製造及び販売を主たる事業としております。その他、日本国内ではスポーツ施設の建設工事(美津濃)、スポーツ施設の運営及び運営受託(美津濃及びミズノスポーツサービス株式会社)、スクールビジネス(美津濃)並びにスポーツ機器の製造・販売(セノー株式会社他)、ライフスタイル品の製造及び販売(美津濃)、ワーキング品の製造及び販売(美津濃)などの事業を行っております。 (2) 欧州スポーツシューズ、スポーツウエア、ゴルフ品及びライフスタイル品等の販売 (3) 米州スポーツシューズ、スポーツウエア、ベースボール品及びゴルフ品等の製造又は販売 (4) アジア・オセアニアスポーツシューズ、スポーツウエア、ベースボール品、ゴルフ品及びライフスタイル品等の製造又は販売、スポーツ施設の建設工事 事業の系統図は、次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 美津濃グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において美津濃グループが判断したものであります。 (1) 経営方針美津濃グループは、「より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと、中長期の経営方針を定め、それをさらに年度の全社方針に展開し事業推進しております。美津濃グループは、この経営理念により、スポーツの振興と発展のため積極的に使命と役割を果たし、社会への貢献と企業の発展を目指しております。また、美津濃グループは、主たる経営指標としてROA(総資産事業利益率)及びROE(自己資本利益率)を採用しており、いずれも2028年度に連結ベースで11.5%とすることを目標にしております。収益力を高めつつバランスよく資産効率、資本効率を向上させることで企業価値を増大させていきたいと考えております。 (2) 経営環境及び対処すべき課題美津濃グループは、持続的成長と企業価値向上のため、下記のとおり経営の重点課題に取り組んでまいります。 1)経営の基本方針:ミズノのパーパス、ビジョン、バリューズ現代の激しい環境変化に対応し、グローバル市場での事業拡大を目指す中で、美津濃グループはサステナビリティを戦略の中核に置いています。私たちは長年にわたり大切にしてきた価値観を維持するとともに、未来に繋げ、持続可能な成長を追求していきます。この方針を具体化するため、「パーパス(存在意義)」に加えて、新たな「ビジョン(目指すべき未来像)」及び「バリューズ(大切な価値観)」を制定し、全従業員に共有しています。これらの価値観は、創業以来の伝統を尊重した上で、創業者の価値観を現代のビジネス環境に合わせて再構築することで、グローバルで統一された行動基準を明確化しました。今後も、美津濃グループの全従業員が、パーパス、ビジョン、バリューズを心の中に留め、持続可能な未来に向けて、新たな企業価値を創造していきます。 <パーパス>「より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する」<ビジョン>「“ええもん” を世界に届け続ける」<バリューズ>■Fair Play(フェア・プレー)創業以来、「利益の利より道理の理」の精神を大事にしてきた短期的と中長期的な事業の成功を両立させるため、勇気あるリーダーシップを発揮し、より良い世界を作っていく■Friendship (フレンドシップ)馴れ合いではなく、規律のある中でのフレンドシップ、リスペクト自身を高め、チームを高める行動を賞賛する■Fighting Spirit (ファイティング・スピリット)ミズノはフロンティア精神でええもんを作り続けてきた絶えず変革を志し、結果にコミットする姿勢を堅持し成長を続ける 2)今後の成長戦略と目標とする経営指標グローバル市場において、ゴルフ、ランニング、フットボール(サッカー)、インドアスポーツ(バレーボール・ハンドボール・バドミントン)、スポーツスタイルの各カテゴリーでの成長を目指し、各地域の特性を踏まえたプロダクトミックスとマーケティングミックスの展開を進めています。また、Direct to Consumer(DTC)領域の拡大を目指した直営店の出店やeコマースの利便性向上、成長市場である東南アジア・インド・南米での事業拡大など、将来を見据えた投資も強化していきます。さらにスポーツには、国や世代を超えたコミュニケーションを生み出す力、人や地域の可能性を引き出す大きな力があります。この力を、より豊かでサステナブルな社会の実現に生かしていくため、スポーツ分野で培った知見や技術を他分野へと応用する取り組みを進めています。屋内外における寒暖などの環境変化に合わせ、働く人がより動きやすく、より快適に作業できるワークアパレルや安全用品の開発、夏の高温などの異常気象に対応できる「快適性」の追求、健康寿命の延伸を支援する運動プログラムの提案、教育分野における体育環境の整備など、スポーツを起点とし、かつミズノグループの強みである総合力を生かした新たなビジネスモデルの構築を強化していきます。 中期経営計画の目標達成に向けた主な戦略は次のとおりです。■ゴルフ・評価の高いアイアンとカスタムフィッティングの更なる強化・新製品ドライバー“JPX ONE”を起爆剤としたウッドビジネスの拡大■ランニング ・専門店販売スタッフとのコミュニケーション及び一般ランナーとの接点を強化 ・商品開発投資及びトップ層(マラソン選手)との契約への投資を強化■フットボール(サッカー) ・強みである軽量性、フィット感といったシューズ商品力の更なる訴求 ・商品提供している欧州クラブや契約選手を通じたブランド認知度の向上 ■インドアスポーツ(バレーボール・ハンドボール・バドミントン) ・グローバルで商品ラインナップを拡充し、市場でのプレゼンスを強化 ・アジア・オセアニア地域でのバドミントン事業拡大のため選手契約等への投資を強化■スポーツスタイル ・グローバルで直営店出店を加速し、顧客とのタッチポイントを創出 ・アパレル展開も拡充し、ミズノのスポーツスタイルの世界観を確立 <中期計画2028年度目標数値> 単位:億円 2025年度実績2026年度業績予想2028年度中期目標売上高(海外売上比率)2,590(40%)2,800(42%)3,300(46%)営業利益(営業利益率)226(8.7%)255(9.1%)310(9.4%) 2025年度実績2028年度中期目標ROA9.9%11.5%ROE11.1%11.5%
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】美津濃グループの業績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。美津濃グループは、これらのリスク発生の可能性を認識するとともに、リスクの回避やリスクが発生した場合の対処・対応を事前に定めておりますが、業績等に影響を与える事項はこれらに限定されるものではありません。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において美津濃グループが判断したものであります。 (1) グローバルな事業展開において潜在するリスク美津濃グループは、世界各地域に販売拠点や生産拠点を置くなど積極的に海外進出を推進しております。販売拠点は、欧州、北米、アジア、オーストラリアなどにおいて現地法人として展開していることに加え、現地の販売代理店を経由して美津濃製品を販売しております。また、中国、タイ、インドネシア、ベトナム及びカンボジアなどには、スポーツシューズ、スポーツウエア及びゴルフクラブなど美津濃グループの主力商品を製造している自社工場やOEM委託工場が存在しております。美津濃グループは、リスクマネジメントの責任体制を明確にするため、代表取締役社長が委員長を務める「リスクマネジメント委員会」を設置しております。リスクマネジメント委員会は、「リスクマネジメント規程」に基づき、事業活動にともなうあらゆる種類のリスクを洗い出し、評価、対策実施・情報開示に関して、ミズノグループ全体のリスクマネジメントを総括する役割を担っております。また、美津濃グループは、研修の実施やマニュアルの作成などを行って、各分野において予見可能な各種リスクに対応できる仕組みを確保いたしております。また、自然災害や事故、感染症の流行など、事業継続に重大な支障をきたす緊急事態の発生時の対応方法を「危機管理マニュアル」に定め備えております。しかしながら、グローバルな事業展開には、進出先における予測不能な法令・規則の変更が行われたり、テロ・戦争・暴動・ストライキ、感染症その他の要因による政治的・社会的・経済的混乱などが発生した場合には、美津濃グループのその後の事業展開が継続できないおそれがあり、美津濃グループの売上高の減少等の業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 為替レートの変動美津濃グループは、世界各地域で製造・販売等の事業活動を行っておりますが、グループ各拠点の外貨建取引は為替レートの変動の影響を受けております。グループ各拠点は、為替変動の影響を最小限にとどめるためにリスクヘッジ手段として先物為替予約取引等を行っておりますが、予想を大きく上回るなど不測の変動が生じた場合には、美津濃グループの売上高の減少、売上原価の増加、為替差損の増加等の業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 製品の欠陥美津濃グループは、美津濃が定めた厳格な品質管理や品質保証に係る規程のもと、製品の生産を行っておりますが、スポーツやアウトドアなどアクティブな状況で使用される製品は、美津濃基準の想定を上回り破損し、破損によりユーザーや第三者を負傷させたり、器物の損傷を招くなどの潜在的なリスクを有しております。美津濃グループは、製造物責任保険に加入し、不意の訴訟や賠償要求に備えておりますが、保険で十分にカバーできるという保証はありません。また、万一、リコールが発生した場合には、製品回収・交換・設計変更などによる多大なコスト増大や、ブランドイメージや社会的評価の低下とそれにともなう売上高減少を招くことになり、美津濃グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 環境保全への取組美津濃グループは、全ての企業活動が環境に影響を与えていることを自覚し、地球環境の保全に貢献することを目的に、1991年9月に地球環境保全活動「Crew21プロジェクト」を発足させて以来、環境保全活動・環境負荷低減に取り組んでまいりました。現在は「Crew21環境分科会」を中心に環境保全活動・環境負荷低減を推進する環境マネジメントシステムを運用し環境に関する諸課題の解決にあたっていますが、エネルギー・温室効果ガス排出量の削減、再生可能エネルギーへの転換などの気候変動への対応が充分と認められない場合や、プラスチックごみなどの廃棄物排出量や有害化学物質の削減、水資源の効率的な利用などが適切に行われなかった場合は、美津濃グループの社会的な信用度が低下しブランドを毀損する可能性があります。なお、美津濃グループは、長期的な目標として2050年でのネットゼロを目指すことを宣言しています。また、2022年3月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同を表明し、TCFD提言に基づいた情報開示を行っています。 (5) 原材料価格の高騰美津濃グループが製造・販売する商品に関しては、天然皮革、天然樹脂、木材、金属及び石油製品などを原材料として使用しており、これらの原材料は資源価格の変動リスクに晒されております。美津濃グループは、主要な原材料についてリスク管理の観点からも可能な限り複数の取引先から購入を行っておりますが、不測の資源価格の上昇が発生した場合には、原材料コストの増大によって美津濃グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 知的財産の保護美津濃グループは、ミズノ倫理規範の中で、「1)社内で創出された知的財産の保護を徹底する。2)第三者の知的財産を尊重し、侵害しない。」と規定し、国内外で特許、実用新案、意匠、商標の知的財産権を積極的に取得し活用を進めております。しかしながら、美津濃グループの申請中の特許が認められない可能性、美津濃グループの知的財産の不正使用ないし侵害を防ぐための対応が成功しない可能性、美津濃グループの技術等が他社の知的財産権を侵害しているとされる可能性などが存在すると認識しており、美津濃グループの知的財産が干渉を受けた場合、これに対処するコスト増加などの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 法規制の遵守美津濃グループは、商品の品質、取引関連、環境、労務、安全衛生、会計基準や税務など様々な法規制の適用を受けております。美津濃グループは、ミズノ倫理規範に基づき、サステナビリティ推進委員会およびリスクマネジメント委員会のもと、グループ全体のコンプライアンスの徹底を行っております。また、美津濃の取締役会の決議によって定めた「業務の適正を確保するための体制」(内部統制システムの整備に関する基本方針)により、子会社を含めた美津濃グループにおける内部統制システムの整備と運用を実行しております。子会社は美津濃と共通の方針管理のもとで事業活動を遂行するとともに、リスクマネジメントシステムの運用においても軌を一にすることを明確にしております。また、子会社の経営執行については、子会社の経営執行者の自主性や専門性を尊重しつつも、質的・金額的に重要性の高い案件の決裁は、基準によって美津濃の取締役会、業務執行取締役、または執行役員が行う規定となっているため、子会社においても業務の適正性が損なわれることはないと考えております。しかしながら、これら法規制を遵守できなかった場合は、これに対処するコスト増加等、美津濃グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、現行の法規制の変更や新たな法規制などが追加された場合には、美津濃グループの事業活動が制限され、あるいはその他対応のための投資が必要になる等、美津濃グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 経済状況の変動美津濃グループはグローバルで事業活動を展開しております。美津濃グループ商品に対する需要は、それらの販売を行っている国または地域の経済状況の影響を受けるため、景気後退およびそれに伴う需要の減少によって、売上高の減少などの影響を及ぼす可能性があります。一方、このような状況に対処するため、新たに事業構造改革の実施が必要となった場合、それによる費用が増大する等の可能性もあります。また、美津濃グループは一般消費者向け商品を多く製造販売しておりますため、気象の変化に伴う個人消費の需要の変動、消費者の嗜好の変化等による売上高の減少等、美津濃グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 固定資産の減損美津濃グループは適切な手続を経て策定された事業計画に基づき固定資産の投資を行っております。しかしながら、一部の固定資産について、資産の収益性の低下等により事業計画で想定した投資額の回収が見込めなくなる可能性があります。これに伴い「固定資産の減損に係る会計基準」に規定される会計手続の結果として、減損損失を計上する等の美津濃グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 情報セキュリティに関するリスク美津濃グループが顧客に対して商品販売やサービス提供を行うに際しては、顧客の情報管理に最大限に注意を払い漏洩しないための情報システム防御を実行しております。しかしながら、第三者等による情報システムへの意図的な侵入が行われたり、様々な原因や理由によって情報システムが停止するなどの問題が予想され、それによって個人を含む顧客情報の漏洩や流出が発生するリスクが存在いたします。万一、このような事態が発生した場合には顧客からの損害賠償請求や信用の失墜により、これに対処するコスト増加等、美津濃グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 災害・事故等に関するリスク美津濃グループは、災害・事故等に備えたリスク管理を実施しております。しかしながら、地震等の自然災害の発生や火災・爆発事故、戦争、テロ行為、感染症の流行などにより、美津濃グループの販売や生産の拠点が損害を受け、操業の中断や物流の遅延、多額の復旧費用が発生するリスクが存在し、たとえ自社の施設や商品等への直接的な損害が限定的であったとしても、取引先や仕入先・製造委託先が被災した場合や消費活動の低迷などにより、売上高の減少や対処するコスト増加等、美津濃グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 人材の確保、育成美津濃グループの競争力の維持や成長の実現には、優秀な人材の採用と育成、維持が課題となります。美津濃グループでは公正で透明性のある人事制度、教育研修制度や福利厚生制度の充実、ダイバーシティの推進などを通して多様性のある優秀な人材がそれぞれの能力を発揮できる職場環境の実現に努めていますが、人材の確保、育成が想定通りに進まない場合は美津濃グループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
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