サンリオ(8136)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】サンリオグループ(サンリオ及びサンリオの関係会社)は、株式会社サンリオ(サンリオ)、子会社22社及び関連会社1社により構成されており、主にキャラクターの使用許諾業務、ギフト商品の企画・販売、テーマパーク事業等を営んでおります。キャラクターの使用許諾業務の主な内容は、商品化権の許諾・管理です。ギフト商品の企画・販売の主な内容は、ギフト商品、グリーティングカード及び出版物の企画・販売や、ビデオソフトの製作・販売です。テーマパーク事業の主な内容は、テーマパークの運営、ミュージカル等の企画・公演です。その他事業の主な内容は、ロボットの販売・賃貸、自動車等の賃貸、損害保険代理業務等です。事業内容及びサンリオと関係会社の当該事業に係る位置づけ並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、次の区分は、セグメント情報の区分と同一であります。 報告セグメント区分主要な会社主な事業日本サンリオギフト商品の企画・販売、商品化権の許諾・管理㈱サンリオエンターテイメント※テーマパークの運営㈱ココロ※ロボットの販売・賃貸㈱サンリオエンタープライズ※※㈱サンリオ音楽出版社※※損害保険代理業務等㈱Gugenka※※CS-REPO LABO INC.※※XR等を活用したデジタルグッズ制作・販売等欧州Sanrio GmbH※Sanrio Global Ltd.※Mister Men Ltd.※THOIP※ギフト商品の企画・販売、商品化権の許諾・管理北米Sanrio,Inc.※ギフト商品の企画・販売、商品化権の許諾・管理南米Sanrio do Brasil Comercioe Representacoes Ltda.※ギフト商品の企画・販売、商品化権の許諾・管理アジア三麗鴎股イ分有限公司※Sanrio(Hong Kong)Co., Ltd.※Sanrio Korea Co., Ltd.※Sanrio Wave Hong Kong Co., Ltd.※三麗鴎(上海)国際貿易有限公司※Sanrio Global Asia Ltd.※SANRIO SOUTHEAST ASIA PTE. LTD.※三麗鴎遠東(深圳)貿易有限公司※※ギフト商品の企画・販売、商品化権の許諾・管理 (注)※連結子会社 ※※非連結子会社
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、サンリオグループが判断したものであります。 (1) サンリオの経営の基本方針 サンリオはホームページにおいて、企業理念を下記のとおり公表しております。 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① ボラティリティ(業績の変動性)が高いことへの対応 サンリオグループはこれまで、『ハローキティ』をはじめとしたキャラクターをブランドとして育て、他社にライセンスし、また、ギフト商品の企画・製造・販売を行うことで利益を獲得し事業を拡大してまいりました。その主たる収益獲得の要因は商品化権ビジネス、いわゆるプロダクトライセンスであり、『ハローキティ』を中心とするものでした。また、2015年3月期から2021年3月期まで7期連続で営業減益となるなど、過去の歴史において業績のアップダウンを繰り返してきました。その大きな要因の一つが、欧州・米州におけるプロダクトライセンスと、『ハローキティ』中心のビジネス展開に偏ったことであったと考えております。 しかしながら、2022年3月期以降は複数キャラクター展開が奏功し業績がV字回復し、2026年3月期におきましては、3期連続で過去最高の営業利益を更新するなど大きな飛躍を遂げることができました。今後も成長を止めることなく、ボラティリティ(業績の変動性)の小さい事業体制を確立することを経営課題として認識しております。 業績を安定化させるには、欧米での話題性を高めること、成長をストック化させていくこと、キャラクターをはじめとするIPの属性の幅を広げていくことが必要だと考えています。欧米での話題性を高めるために映像等の投資を行ってまいります。成長をストック化させていくためにファンのエンゲージメントを高めロイヤリティを向上するための取り組みを実施してまいります。IPの属性の幅を広げるために従来以上に機能を強化し、他社IPやクリエイターを巻き込み、IPプラットフォームを構築してまいります。 ② マーケティング・営業戦略の見直しによるグローバルでEvergreenなIP化 サンリオグループが今後長期安定成長を図る上では、IPが外的要因に依拠したブームに左右されることから脱却し、サンリオIPの“ブランディングを変える”ことが重要と認識しております。特に海外ではボラティリティに耐える基盤がなかったことから、マーケティング・営業戦略を見直し、グローバルでEvergreenなIP化を実現してまいりたいと考えております。サンリオのIPが外的要因のブームに左右されない、市場の中で常に認知や好意度が新鮮で維持され続ける状態を創ることを通じて市場の環境変化に耐える持続的なブランド価値を有するIPの育成に注力してまいりたいと考えております。“ブランディングを変える”取り組みとして、大型周年イベントなどの「グローバルコンテンツへの投資」や、動画配信チャンネルとの取り組みとして「グローバルプラットフォーマーとの連携」、グローバルのキャラクター横断マーケティングなどの「グローバル規模でのブランディング監修の強化」、海外各地域のニーズを起点とした「現地デザイン/現地クリエイティブの強化」を中心とする施策を実行してまいります。 ③ グローバル成長基盤の構築 サンリオグループが今後長期安定成長を図る上では、北米地域や中国を中心としたアジア地域のさらなる事業拡大、現地マネジメントの強化、欧州市場の再成長、そしてインド、東南アジア、アフリカなどの新規市場の開拓を実行していくことが求められます。海外展開の強化には、グローバルな視点によるマネジメント体制の構築、市場の変化に対応しサンリオの経営資本を適切にアロケートできる財務戦略及びグループガバナンスの確立が不可欠と考えております。 また、海外戦略の遂行を支えていく上で、「グローバル人材」「クリエイティブ人材」の創出といった「人的基盤の構築」、さらに、海外におけるM&Aや資本提携を含む非連続投資、またその投資を適正に測る仕組みをグローバルに導入し、サンリオに不足しているリソースを積極的に具備していく「攻めの財務とガバナンス」という大きな2つの成長基盤を構築することを課題として認識しております。 ④ IPポートフォリオ拡充とマネタイズ多層化 サンリオグループでは、業績のボラティリティの主因を「海外におけるキティ構成比の高さ」「グッズ中心」という「価値提供の狭さ」にあると分析しており、ボラティリティの小さい長期成長の実現には、IPポートフォリオ拡充とマネタイズの多層化が不可欠であり、IPの提供価値の幅とマーケット/ターゲットの幅を拡げていく取り組みが必要と考えております。 IPの提供価値の幅を拡げていく取り組みに関しては、これまでの「グッズ中心」から、推し活等の付加価値提供、映像・ゲーム接点でのストーリー型IPの確立、教育・リアル体験等を通じたIP体験の創出といったグッズに依拠しない価値提供へと拡げていくことを考えております。 また、マーケット/ターゲットの幅を拡げていく取り組みに関しては、サンリオキャラクターのマルチIP展開の他、UGX*を活用した創作支援・二次創作関連事業の創出、マーケット起点の新規IP創造、キッズ・男児などの空白セグメントの開拓を進めてまいります。 上記を通じて創造とプロデュースの幅をさらに拡げ、IPポートフォリオとマネタイズの幅を拡げることを考えて取り組んでまいります。 *UGX: User Generated Xの略称:User Generated Content,User Generated intellectual propertyなどの総称 ⑤ ダイバーシティ・マネジメントの活用 サンリオグループは130の国と地域にキャラクタービジネスを展開しており、今後もさらに地域を拡げていこうと考えております。また、キャラクタービジネスは年齢に関係なくマーケットが拡がっており、ダイバーシティの考えに根差した商品開発と企業との密接な協業が必須となると考えております。一方で、地域・文化・思想で分断された戦略ではグローバルな人材の確保、商品の流れ、流行への迅速な対応が困難となります。そこで、グローバルに一体化した情報管理システムとダイバーシティ・マネジメントによるマーケティング体制と連結グループ経営の確立が必須と認識しております。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてサンリオグループが判断したものであります。(1) キャラクタービジネスについてのリスクサンリオグループの売上高の大半はキャラクターに関連しております。サンリオグループの業績は、キャラクター及びそれを用いた商品の人気及び需要に依存しており、また、日本における「推し活」をはじめ、サンリオグループが事業を展開する各国、各地域における消費者の嗜好及び消費パターンの変化の影響を受けます。サンリオグループは、日本におけるサンリオショップの展開のほか、IP価値の向上につながるライセンシーやパートナーシップを通してブランディングを行う「価値創造サイクル」等、市場に応じた戦略を通じて世界中の消費者にサンリオグループのキャラクター及びそれを用いた商品が普及するよう努めていますが、それらの戦略が奏功する保証はありません。また、サンリオグループの『ハローキティ』を中心とする少数のキャラクターへの依存度は依然として高く、また、サンリオグループのキャラクターは、女性に人気が集中していることから、主要キャラクターの人気の低下、女性の間での認知度の低下・購買行動の変化、主要市場における長期的な人口動態等が、サンリオグループの財務状態や業績に影響を与える可能性があります。サンリオグループのキャラクタービジネスは、各事業において競合他社及びその商品・キャラクターとの間で激しい競争に晒されております。サンリオグループは、他社のキャラクターとのコラボレーション等の戦略も展開し、サンリオグループのキャラクターの認知度向上を図っておりますが、このような戦略が奏功する保証はありません。さらに、キャラクタービジネスは参入障壁が低く、他社のキャラクターがSNSをはじめとするデジタルメディア等を用いて急速に人気を獲得し、その結果、サンリオグループのキャラクターの人気が低下する可能性があり、サンリオグループの財務状態や業績に影響を与える可能性があります。また、サンリオグループは、キャラクターを用いて新たにゲーム事業、デジタル事業及びエンターテイメントと教育をかけあわせたエデュテイメント事業にも進出しております。これらの事業における競争は激しく、競争環境も異なるため、サンリオグループが成功を収められる保証はなく、外部への委託費用を含めた開発等に係る費用及び投資を回収できず、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(2) 市場リスクサンリオグループは、グローバルに事業展開していることから、サンリオグループのキャラクターを用いた商品を製造・販売している各国、各地域の経済状況の影響を受けます。顧客にとってサンリオグループのキャラクターを用いた商品は、日常生活において必ずしも必要不可欠のものではないので、景気低迷やインフレーション等の消費者の可処分所得に影響を及ぼす経済状況の変化等、様々な市場の影響を受けて売上高が変動することがあります。また、サンリオの日本における物販事業や国内ライセンス事業の成長は、円安等を背景としたインバウンド需要の拡大が貢献していますが、このようなインバウンド需要の拡大傾向が続く保証はありません。加えて、燃料費や原材料費、人件費の高騰等の経済状況の変化が、サンリオグループのキャラクターを用いた商品の製造又は運搬等に係るコストの増加をもたらすことにより、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(3) 経営戦略及び経営計画についてのリスクサンリオグループは、2024年5月に2027年3月期までの3年間の経営戦略及び経営計画を定めた中期経営計画を策定し、これに基づき各種施策を実行し、企業価値向上に取り組んでおります。しかしながら、当該中期経営計画の前提とした経済や市場の状況の変化、サンリオグループが所期したコストコントロールや効率性の未達成、他社の動向等サンリオグループがコントロールできない事象の発生、その他本「事業等のリスク」に記載された事項を含むリスク要因の発生等により、サンリオグループがこれらの施策を実行できない可能性や、計画を達成できない可能性があり、また、サンリオグループが当該中期経営計画とは異なる内容で事業戦略の調整等を行う可能性があります。(4) 新キャラクター開発力及び人材の確保等事業リスクサンリオグループは、キャラクターの開発、育成にあたって、短期の爆発的な人気を追うことよりも、長期的に安定した人気を得る方針で、経営を行っております。また、サンリオグループは、常に新キャラクターの開発のための努力を重ねるとともに、既存キャラクターへの投資や各国、各地域の趣向に合わせたキャラクターのローカル化、ゲーム等の従前とは異なるデジタル媒体でのストーリー型IPの創出にも力を入れております。しかしながら、これらの施策が成功するとは限らず、また、各キャラクターの人気には移り変わりがあり、それに伴い既存キャラクターの人気を維持できない、又は新キャラクターの人気を獲得することができない可能性があり、そのことによりサンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、サンリオグループのキャラクター開発は、原則としてサンリオグループの社員が担当しております。そして、開発されたキャラクターは、サンリオグループ各部門の協力を得て市場に出ることとなります。この場合、著作権は全てサンリオグループに帰属します。サンリオグループは、キャラクター開発部門をはじめとする重要な人材の安定的な雇用に向けて、各種のインセンティブを付与する等万全を期しておりますが、雇用を長期に亘って持続できるとは限りません。また、特に海外における賃金上昇等に伴い、キャラクター開発に係る人材をはじめとする人材等の獲得競争は国内外で激しさを増しており、サンリオグループは優秀な人材を獲得し、雇用を持続することができない可能性があります。それらにより、サンリオグループのキャラクター開発力が低下する可能性があります。また、サンリオグループにおける豊富な経験やノウハウを有する従業員が他社に移籍することにより、他社との開発競争に不利な影響を及ぼす可能性があります。(5) 海外事業展開についてのリスクサンリオグループは、グローバルに事業を展開しているため、サンリオグループの各事業は、その事業を展開する各国、各地域における地政学リスクの影響を受けることに加え、商慣習、言語、文化等の違い、法規制若しくは輸出入規制等様々なリスクがあります。サンリオグループは、その成長戦略の一環として、特に中国及び北米において事業の拡大を目指しておりますが、サンリオグループのそのような戦略が成功を収める保証はありません。中国においては、アリババグループのアリフィッシュにサンリオグループのキャラクターにおける商品の製造・販売に関する独占的ライセンス権を付与しておりますが、事業拡大が成功する保証はなく、また、中国における景気減速や競争の激化、台湾・南シナ海における緊張関係の激化、輸出入規制等により、サンリオグループの中国における売上が減少する可能性があります。北米においては、専門店や量販店、ディスカウントストアにおいて商品を販売するライセンシーとパートナー関係を構築して、キャラクターの認知度向上を目指しております。しかしながら、サンリオグループのキャラクターを用いた商品がそれらの店舗において販売されず、また、ライセンシーと当該商品の販売を維持・拡大するために必要な関係性を維持できない等の可能性があります。これらのリスクが顕在化した場合には、サンリオグループの財務状態や業績に影響を与える可能性があります。(6) 為替リスクサンリオグループは、2026年3月期の物販事業における商品の製造の9割程度を中国を中心とした海外に委託しております。一方、サンリオグループの2026年3月期の海外売上高比率は約4割であり、売上総利益の3割程度が海外地域で発生しております。そのほとんどは海外子会社におけるライセンス事業によるもので、その海外子会社の連結決算過程、またその他本社の外貨建て収支計上において為替変動の影響を受けております。このため外貨収支予測をして債権債務のポジション調整をしておりますが、これにより為替リスクを完全に回避できるとは限らず、また連結財務諸表の作成にあたって適用される為替換算レートにより、海外連結子会社の売上高、売上原価、販売費及び一般管理費等連結財務諸表の各項目について、換算上の影響が生じます。また、円高が進行した場合、インバウンド需要が減退し、日本における物販事業や国内ライセンス事業の売上高に悪影響を及ぼす可能性があります。これらによって、サンリオグループの財務状態や業績に影響を与える可能性があります。(7) 需要予測及び季節性についてのリスクサンリオグループ及びそのライセンシーは、消費者の需要に応じた適切な商品の供給を実現するために必要な在庫を予測する必要があります。特に、例年年末商戦前の10月から12月にかけては、サンリオグループのキャラクターを用いた商品の販売量が増加しますが、これに対応するために商品の製造又は購入に運転資本が必要となり、需要に見合った供給を確保するために正確な需要の予測が必要となります。そのような需要の予測に失敗した場合、潜在的な販売機会の喪失や過大な在庫によってサンリオグループの利益を減少させるなど、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、このような時期に、テロ等の個人の消費行動に影響を与える事態が生じた場合や、ストライキ等の商品の製造・輸送に影響を与える事態が発生した場合には、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(8) 災害、事故等テーマパークについてのリスクサンリオグループは、国内2箇所でテーマパークを営業しており、テーマパーク事業の営業利益はこれらのテーマパークが担っています。人口減少や高齢化、インバウンド観光客の減少等による来場者数の減少のほか、各テーマパークにおいて地震等の災害による休園や、アクセスに用いられる公共交通機関の運休、屋外テーマパークであるハーモニーランドにおいては悪天候や猛暑といった事態が発生した場合には、テーマパークにおける売上が減少し、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。テーマパークはサンリオグループのキャラクター及びブランドを発展させるための消費者とのタッチポイントとしても重要であり、サンリオグループは、テーマパークの安全性を慎重に維持・管理しておりますが、災害や事故、食品の安全や品質に関する問題による人身への被害が起こる可能性があります。サンリオグループは、施設における耐震性確保等安全管理には万全を期しておりますが、予測不能な事態に対しては対応できるとは限りません。これらの事象がメディアの注目を集めたり、ソーシャルメディアで取り上げられた場合には、サンリオグループのブランドやレピュテーションが毀損するとともに、来場者数の減少等を通じて、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(9) 不良品発生リスク競合他社との価格競争に対抗すべく商品調達コストの削減をめざして、サンリオグループは、国内のみならず、中国を中心とした海外メーカーにも商品の製造を委託しております。各メーカーに対しては、サンリオグループ指定の品質基準に従って製造・検品を行い、且つ商品部を通しての安全性や品質向上に向けて最善の注意をいたしております。しかし、不測の品質上の問題が発生した場合には、製造物責任等を負う可能性があり、リコールや交換等のための費用や負担、ブランド力やレピュテーションの低下等の影響による売上高の減少、行政機関による監督上の措置、安全性や品質テストの追加等、競合他社より競争上不利な立場に置かれることなどにより、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(10) 知的財産権についてのリスクサンリオグループにとって、キャラクターに係る著作権や商標権等の知的財産権は極めて重要です。サンリオグループは、競業他社と差別化を図り優位性を保つため、知的財産権の確保及び保護のための体制を整備しております。しかしながら、知的財産権の保護期間の経過や、第三者から知的財産権の侵害を受ける可能性は排除できません。特に、第三者の模倣品によって正規品の販売機会を喪失したり、模倣品が正規品と誤認されることで、サンリオグループのブランド及びレピュテーションが毀損されるおそれもあります。サンリオグループは、第三者による知的財産権侵害への対策を強化していますが、これには多額の費用を要し、また、そのような対策が奏功する保証はありません。これらによって、サンリオグループの財務状態や業績に影響を与える可能性があります。また、サンリオグループは、第三者の知的財産権に対する侵害を防止するよう努めておりますが、第三者から知的財産権の侵害を理由とする訴訟が提起され又はクレームを受ける可能性は否定できず、そのような場合には防御に多大なコストがかかり、また、キャラクターの使用の差止めや不利なライセンス契約の締結のほか、多額の賠償責任やレピュテーションへの悪影響のおそれもあり、サンリオグループの財務状態や業績に影響を与える可能性があります。(11) ブランド等についてのリスクサンリオグループは、そのブランド及びレピュテーションを維持し強化することが、顧客の維持・獲得や人材の確保にあたって重要であると考えております。しかしながら、サンリオグループのブランド及びレピュテーションは、顧客との紛争やマネジメント・従業員・コラボレーション先の行為等により毀損される可能性があるのに加え、ソーシャルメディアによりサンリオグループに関する否定的な見解が広範囲に広まるリスクがあり、一度毀損されたブランド及びレピュテーションの回復には多大な費用及び時間を要します。また、サンリオグループの事業においては、キャラクターのイメージが特に重要ですが、これらの結果、サンリオグループのブランドやレピュテーションのみならず、キャラクターのイメージが毀損する可能性もあります。これらの場合、価格競争力、新規顧客の獲得や既存顧客の維持、パートナー関係の維持・構築、人材の確保等に支障をきたすなど、サンリオグループの財務状態や業績に影響を与える可能性があります。(12) 感染症等による偶発的リスクについてサンリオグループでは、日本全国に店舗、東京都あきる野市に物流拠点、そして、東京都多摩市と大分県にテーマパーク、海外各地にも拠点となる子会社が存在しているほか、販売先、ライセンス契約先、そのお取引先についても、日本全国及び海外に広がっております。そのため、大地震や豪雨、竜巻等の自然災害や疫病が想定を超えて発生した場合、人的被害、設備の損壊、電力・水・ガス等の供給停止、交通や通信の停止、サプライチェーンの被害等により、取引先への商品・製品の出荷遅延や停止等、また取引先の一時的な営業停止等により、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、取引国間での紛争の発生や、天候不順や自然災害の発生、世界中に感染が拡大した新型コロナウイルス感染症のような新種の疫病発生に伴い、政府による行動制限や社会的な混乱、心理的要因により、消費者の消費行動や購買内容に重大な変化が生じた場合、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、それらの影響による将来の収益見込の悪化等により固定資産の減損等が発生し、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(13) M&Aリスクサンリオグループは、サンリオグループのビジネスを補完・拡大し、更なる事業成長を遂げるために、M&Aや提携等を実施する可能性があります。M&Aや提携等の実施に際しては、その過程で様々な費用が生じますが、M&Aや提携等が成立する保証はなく、成立したとしても実施後のビジネスの統合が成功裏に達成される保証はありません。M&Aや提携等の成立後に想定外の問題が発見されたり、当初想定していた収益水準を達成できない可能性もあります。これらの場合には、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(14) 固定資産の減損についてのリスクサンリオグループでは、事業の用に供する設備や不動産をはじめとする様々な有形固定資産及び無形固定資産を所有しております。今後減損の兆候が認められ、固定資産の減損損失の計上が必要となった場合には、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(15) ライセンシーその他の第三者との関係についてのリスクサンリオグループは、ライセンス契約に基づきライセンシーから受領するロイヤリティが、その収益の重要な部分を占めております。もっとも、サンリオグループはライセンシーによる商品のマーケティングや販売量をコントロールする権利を限られた範囲でしか有していません。そのため、ライセンシーが商品開発を積極的に行わず、また、開発した商品のマーケティングや販売を十分に行わない可能性があります。また、ライセンシーによるライセンス契約への違反等により、サンリオグループが受領するロイヤリティが減少する可能性もあります。これらの場合には、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、サンリオグループはゲーム事業を開始するなどデジタル分野へ進出していますが、ゲーム等の開発及び配信において、コンテンツ制作者やスタジオ、外部クリエイター等の第三者に依存しております。これらの第三者がサンリオグループの業務を継続せず若しくは減少させた場合又はサンリオグループに不利な条件を要求した場合、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、サンリオグループ及びそのライセンシーの販売する商品の製造・輸送が、経済的、政治的又はその他の要因により妨げられたり、遅延したりした場合、代替供給源が確保されるまでの間、サンリオグループの事業に悪影響が及ぶ可能性があります。また、サンリオグループの物販事業は、その販売する商品の全ての製造を第三者に委託しており、特に中国を中心として海外に8割程度の商品の製造を委託しておりますが、サンリオグループが製造委託先の変更を余儀なくされた場合、従前と同様の品質及び安全性を確保できるとは限りません。製造委託先が商品の安全性等に係るサンリオグループのポリシーに従わない場合、サンリオグループのブランド及びレピュテーションに影響を及ぼし、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(16) 情報セキュリティ・技術インフラについてのリスクサンリオグループでは、サンリオグループが保有する個人情報、顧客情報その他の機密情報の流出を防ぐため情報管理を徹底し、適切な情報セキュリティ対策を講じております。しかしながら、外部からのサイバー攻撃や不正アクセス等によってシステムダウンや情報流出等の事態が発生した場合には、個人情報保護法等の法令への違反、規制当局による制裁その他の措置、レピュテーションの毀損や顧客喪失のほか、復旧コストや損害賠償等の多額の費用負担が発生する可能性があります。また、サンリオグループの技術インフラに、人為的又はソフトウェア上のエラー等により障害が発生した場合には、サンリオグループの売上高の減少、法的責任の発生、レピュテーションの毀損、顧客満足度の低下等につながる可能性があり、これらの結果、サンリオグループの財務状態や業績に影響を与える可能性があります。(17) 法規制及び訴訟リスクサンリオグループが展開する各事業は、国内外で様々な法規制の適用を受けております。サンリオグループは、関連法令等の遵守に努めておりますが、これらの法令等に違反した場合には罰則、事業の停止、損害賠償請求訴訟その他の法的手段への対応を余儀なくされる可能性があります。また、サンリオグループは、事業の遂行上、訴訟や係争に巻き込まれる可能性もあります。その場合、対応に時間や人材を割く必要が生じるほか、多額の費用等が必要となったり、サンリオグループのレピュテーションを毀損したり、多額の損害賠償や事業運営方法の変更を余儀なくされる可能性もあるなど、サンリオグループの財務状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(18) KPIについてのリスクサンリオグループは、サンリオグループのキャラクターの人気や顧客のキャラクターとの接点を示すサンリオ時間等の指標を利用して、サンリオグループの成長のトレンドや業績を評価し、経営判断を行っております。かかる指標は、サンリオグループが合理的と考える方法により独自に算定したものであり、独立した第三者による監査等の対象にはなっておらず、不適切又は不十分である可能性があり、また、他社の類似指標との比較可能性があるとは限りません。また、サンリオグループは、市場における地位及び獲得可能な最大市場規模等を算出する目的で第三者が提供する市場データを利用していますが、かかるデータは第三者の調査に基づくものであり、不正確又は最新でない可能性があります。(19) 内部統制についてのリスクサンリオグループは、財務報告の適切性及び信頼性の確保のために、内部統制システムの適切な整備・運用を徹底しておりますが、当該内部統制システムのもとでも、サンリオグループの財務報告に重大な欠陥が発見される可能性は否定できず、また、将来にわたって常に有効な内部統制システムを構築及び運用できる保証はありません。更に、内部統制システムに本質的に内在する固有の限界があるため、今後、サンリオグループの財務報告に係る内部統制システムが有効に機能しなかった場合や財務報告に係る内部統制システムに重大な不備が発生した場合には、サンリオグループのレピュテーションや財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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