山梨中央銀行(8360)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】当行グループ(当行及び当行の関係会社)は、当行及び連結子会社6社で構成され、銀行業を中心にリース業、クレジットカード業等の金融サービスに係る事業を行っております。当行グループの事業に係わる位置づけは次のとおりであります。なお、当行グループは、報告セグメントが「銀行業」のみであり、セグメント情報の記載を省略しているため、事業区分は「銀行業」と「その他」としております。〔銀行業〕当行の本・支店においては、預金業務、貸出業務を中心に、商品有価証券売買業務、有価証券投資業務、内国為替業務、外国為替業務、社債受託業務、国債等公共債・投資信託・保険の窓口販売業務及び各種コンサルティング業務などを行い、地域の中核金融機関として地域社会の繁栄と経済の発展に積極的に取り組んでおり、当行グループの主要業務と位置づけております。また、山梨中央保証株式会社(連結子会社)においては、貸出業務を補完する信用保証業務を行っております。〔その他〕山梨中銀リース株式会社(連結子会社)においてはリース業務、山梨中銀ディーシーカード株式会社(連結子会社)においてはクレジットカード業務、山梨中銀経営コンサルティング株式会社(連結子会社)においては総合コンサルティング及びベンチャーキャピタル業務、やまなし未来インベストメント株式会社(連結子会社)においては投資助言業務、やまなし地域デザイン株式会社(連結子会社)においては観光価値創造業務、脱炭素関連業務、広告宣伝・マーケティング業務などを行い、いずれも総合金融サービスの一部として銀行業の補完業務と位置づけております。以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当行グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。(1) 経営方針当行は、山梨県及び東京地区を主要な営業基盤とする地域金融機関として、預金業務、貸出業務を中心に、有価証券投資業務、内国為替業務、外国為替業務、国債等公共債・投資信託・保険の窓口販売業務及び各種コンサルティング業務などを、グループ会社では、リース業、クレジットカード業等の金融サービスに係る事業を行っており、地域の皆さまに多様な金融商品・サービスを提供しています。また、地域に根ざし、地域社会の繁栄と経済発展に寄与するとともに、お客さまから信頼していただける健全な経営姿勢を堅持し、経営内容の充実に努めることを経営理念としており、この実現に向けて、当行及びグループ各社は、多様化・高度化する地域の金融ニーズに的確かつ迅速にお応えすべく、総力を結集しさまざまな施策に取り組んでおります。 (2) 経営環境少子高齢化の進展に伴う労働力不足、円安、ウクライナ・中東情勢の緊迫化などの地政学リスクを背景としたエネルギー・原材料高などにより、不透明感が強まっています。一方で金融環境は、日本銀行による段階的な政策金利の引き上げに伴い、「金利ある世界」へ回帰したことで収益機会の拡大が期待されるなど、大きな転換期を迎えています。 (3) 中期経営計画当行グループでは長期ビジョン「Value Creation Company 2034」を掲げるとともに、2025年4月から2028年3月の3年間を計画期間とした中期経営計画「Value Creation Company~1st Stage」への取組みを実施しております。 具体的な取組みとして、山梨の強靭化に向けた地域企業の皆さまへの成長のご支援、東京地区との情報連携を通じた物的・人的投資の呼込み、なお一層の生産性向上に向けたしごと改革の推進、これら取組みを担う職員に対する人的資本投資などを着実に進めていきます。本計画においては、「連結ROE」、「親会社株主に帰属する当期純利益」、「OHR(コア業務粗利益経費率)」といった財務指標に加え、人的資本指標や、社会的インパクト指標なども定量目標として掲げております。定量目標は以下のとおりです。指標2028/3KPI2025/3実績(中計スタート時)当該指標の設定理由連結ROE※15.8%以上3.56%資本に対する収益効率性を計るため親会社株主に帰属する当期純利益※2140億円以上76億円当行グループの事業の成長性・収益力を計るためOHR(コア業務粗利益経費率)※358%以下64.0%経営の効率性を計るため連結自己資本比率9%台10.2%経営の安全性を計るため人的資本ROI※40.80倍0.34倍ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンおよび人的資本経営実現に向けた取組みの進捗度合を計るため女性管理職比率10%以上7.4%女性管理・監督職※5比率30%以上21.5%エンゲージメントスコア78.0以上76.8※6山梨県の観光消費額5,500億円3,175億円※7各戦略の遂行による山梨県内への寄与度・実効性を計るため山梨県の製造業生産額1兆6,000億円1兆3,129億円※8ベンチャー・スタートアップ関連支援件数(3年累計)※9500件―金融教育提供者数(3年累計)12,000人以上8,896人※10地域金融リテラシー向上に向けた取組みを可視化するため温室効果ガス(CO2)排出量削減率(2013年度比)※1185%削減69.72%サステナブル社会・脱炭素社会の実現に向けた取組みの進捗を計るため ※1 2026年5月に、2028/3KPIを「5%以上」から「5.8%以上」に引き上げました。※2 2026年5月に、2028/3KPIを「100億円以上」から「140億円以上」に引き上げました。※3 OHR(コア業務粗利益経費率)=経費(除く臨時処理分)÷(業務粗利益-国債等債券損益) 2026年5月に、2028/3KPIを「65%以下」から「58%以下」に引き上げました。※4 顧客向けサービス業務利益÷人件費 2026年5月に、2028/3KPIを「0.50倍」から「0.80倍」に引き上げました。※5 監督職:検印業務・部下評価業務を担う。管理職の候補層(役職は支店長代理、課長代理等)。※6 2024年10月調査実績※7 実績は2023年※8 実績は2021年度※9 直接投資件数、LP出資ファンドによる投資件数、ベンチャーデット対応件数、関連イベントの開催件数、ビジネスマッチング紹介件数※10 実績は2021年~2023年累計※11 目標対象範囲は、Scope1+Scope2。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当行が対処すべき課題は、地域金融力の発揮による地域社会やお客さまの成長への貢献と、当行グループの持続的な企業価値向上です。 <地域社会やお客さまの成長への貢献>地域社会やお客さまの持続的な成長に向け、お客さまの課題に対する共通理解や信頼関係を深め、金融分野での支援にとどまらず、当行グループの幅広いコンサルティング・仲介機能の発揮を通じた支援に、なお一層強力に取り組んでまいります。加えて、当行グループにおいてDXやカーボンニュートラルへの取組みで得られた技術やノウハウを地域の先導役としてお客さまへ提供し、地域全体の成長を支援してまいります。また、他の金融機関や民間事業者、自治体、大学などのさまざまなプレーヤーと連携・協業し、地域課題の解決に取り組んでまいります。これらの取組みを着実に実施していくことにより、長期ビジョンで掲げる新たな価値を創造する「地域総合金融グループ(Value Creation Company)」へ進化してまいります。 <当行グループの持続的な企業価値の向上>地域社会やお客さまの成長に貢献していくうえで、当行グループにとって「持続的成長と中長期的な企業価値向上」は重要課題であります。「資本コストや株価を意識した経営の実現」については、PBR(株価純資産倍率)の改善、ROEの向上と株主資本コストの抑制などに取り組んでまいります。連結ROEについては、中期経営計画で掲げている各種戦略に基づく施策の着実な実行、および日本銀行の政策金利引上げなどにより、最終年度目標である「5%以上」を1年前倒しで達成する内容に見直すとともに、2027年度には「5.8%以上」へと上方修正しました。また、当行グループの企業価値向上に向けた資本・財務戦略の一環として、健全性維持と収益・成長投資のバランスを勘案しつつ株主還元のさらなる充実を図るため、2026年3月期から配当性向を「40%を目安」に変更しました。これにより、当期は1株当たり年間配当金131円(昨年度実績76円)とさせていただく予定です。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。 (1) 信用リスク当行グループでは、債務者ごとの個別管理と、与信資産全体の評価をふまえたポートフォリオ管理によって、信用リスクを管理しております。また、格付別・業種別の与信限度額を設定することで与信集中の回避を図るとともに与信先の現況および融資方針について、定期的あるいは随時検証を行っております。信用リスク量については、四半期ごと計測を行い、その結果をALM委員会等へ報告し、信用リスクの抑制に努めておりますが、以下のリスク事象が顕在化する可能性があります。① 不良債権等の増加景気動向等により取引先の財務内容等が悪化した場合、当行グループの不良債権及び与信関係費用が増加し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。② 貸倒引当金の増加当行グループでは、取引先の状況や担保価値等に基づいて貸倒引当金を計上しています。取引先の業況の悪化や担保価値の下落等により、貸倒引当金が増加し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 貸出先への対応による貸倒引当金等費用の増加取引先に債務不履行等が生じた場合であっても、回収の効率・実効性等の観点から当行グループの債権者としての権利を行使しない場合や、取引先への支援のために債権放棄等を実行する場合があり、結果として貸倒引当金等の費用が増加し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 市場リスク当行グループでは、市場取引の運営方針、運用計画ならびに過去の運用実績や経営指標等をふまえた上で、原則半期ごとに運用限度枠の策定・見直しを行っております。また有価証券取引の公正・妥当な時価評価と、リスク量の計測、損益の算定を定期的に実施しております。市場リスクの状況については、ALM委員会等へ報告し、市場リスクの抑制に努めておりますが、以下のリスク事象が顕在化する可能性があります。① 金利リスク資産と負債の金利または期間の不一致がある中で金利が変動した場合、収益の低下や損失が発生する可能性があります。② 価格変動リスク当行グループが保有する有価証券等の市場価格の変動により、減損や評価損が発生する可能性があります。③ 為替リスク外貨建資産と負債について、為替相場の変動により損失が発生する可能性があります。 (3) 流動性リスク当行グループでは、信用力の向上と預金流出に備えた一定量の流動性資産の保持、および適切な資金繰りを行い、資金繰りの見通しについては、リスク管理委員会等へ報告し、流動性リスクの回避に努めておりますが、当行グループの財務内容の悪化等により、資金繰りに悪影響を来たしたり、短期借入金等の調達コストが増加し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、市場の混乱等により市場において取引ができない場合や、通常よりも高い金利での調達を余儀なくされる可能性があります。 (4) オペレーショナル・リスク当行グループでは、業務の見直しや改善および保険の適用などにより、オペレーショナル・リスクの抑止策・軽減策を講じており、損失規模・発生頻度が極めて大きい場合は、当該業務の停止等を検討します。オペレーショナル・リスクの状況については、リスク管理委員会等へ報告し、リスクの抑制に努めておりますが、以下のリスク事象が顕在化する可能性があります。① 事務リスク当行グループの役職員が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こすことにより、損失が発生する可能性があります。② システムリスクコンピュータシステムのダウンまたは誤作動等、コンピュータシステムの不具合や、コンピュータの不正使用、データ改ざん、情報漏洩、サイバー攻撃による不正アクセスやコンピュータウイルス感染等が発生した場合に、当行グループの信用や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。サイバー攻撃による業務の中断は、お客さまや金融システムの信頼に影響を与える重大なリスクであると認識しており、日々高度化するサイバー攻撃の脅威に対応しています。具体的には、当行グループ内に設置したサイバーセキュリティに関する専任組織にて、サイバー脅威情報の収集・発信、サイバー攻撃検知時の調査・対応を行い、当行グループ全体のセキュリティレベル向上に努めています。③ 法務リスク各種取引において、法令違反や不適切な契約等により損失が発生する可能性があります。④ 風評リスク当行グループに対する市場やお客さまの間での否定的な世論が広まることによって、収益や資本、顧客基盤等に重大な影響を及ぼす可能性があります。⑤ 人的リスク労務慣行の問題や職場の安全衛生環境の問題等に関連する訴訟等が発生した場合、当行グループの信用や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。⑥ 有形資産リスク自然災害、強盗、事故、資産管理の瑕疵等により、建物、車両、備品等の有形資産が損傷した場合、損失が発生する可能性があります。⑦ サードパーティリスク当行と契約がある先など関係を有する第三者がサイバー攻撃等を受けて、情報漏洩等が発生した場合、当行グループの業務に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5) 自己資本に関するリスク① 自己資本比率2026年3月期の連結自己資本比率は9.84%と、国内基準で要求される4%を上回っていますが、同基準を下回った場合には、金融庁から業務の全部または一部停止等を含む様々な命令を受ける可能性があります。② 繰延税金資産当行グループでは、将来の課税所得の見積額を限度として、既に支払った税金のうち将来回収が可能と判断した額に係る繰延税金資産を計上していますが、課税制度の変更等により繰延税金資産の回収ができない場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) その他のリスク① 戦略リスク当行グループは「地域密着と健全経営」という経営理念に基づき、中期経営計画に掲げた各種施策に取り組んでおりますが、営業基盤とする山梨県及び東京地区における経済情勢の悪化、あるいは他金融機関との競合激化により、戦略が想定した成果を生まない可能性があります。② 固定資産の減損会計「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」を適用し、所有する固定資産に損失が発生した場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 大規模災害のリスク東海地震等の大規模な災害で、当行グループの被災による損害のほか、取引先の業績悪化による信用リスクの上昇等を通じて、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。④ 感染症の流行新型インフルエンザ等感染症が大流行した場合、当行グループ役職員の欠勤の増加等により、業務縮小等の可能性があるほか、経済活動への悪影響による取引先の業績悪化により、信用リスクが増加する等、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。⑤ 気候変動リスク気候変動に伴う異常気象や自然災害の発生、脱炭素社会への移行に伴う政策や法規制、市場の変化等は、当行グループの事業の停滞や担保資産の価値毀損のほか、取引先の業績悪化による与信費用の増加など、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。⑥ 外的要因に起因するリスク特定の地域が抱える政治的、軍事的、社会的な緊張が高まり地政学リスクが顕在化することで、その地域や世界の経済活動が停滞した場合、取引先の業績悪化に伴う信用リスクの増加等により、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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