三菱HCキャピタル(8593)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 三菱HCキャピタルグループは、三菱HCキャピタル、子会社469社および関連会社87社で構成されています。また、その他の関係会社として、三菱商事株式会社および株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループがあります。(1) 三菱HCキャピタルグループは、「カスタマーソリューション」「海外カスタマー」「環境エネルギー」「航空」「ロジスティクス」「不動産」および「モビリティ」の7セグメントにおいて、事業を展開しています。当連結会計年度より、「海外地域」セグメントの名称を「海外カスタマー」に変更しました。この変更は名称のみであり、セグメント情報等の区分や数値に与える影響はありません。なお、前連結会計年度のセグメント情報は変更後の名称を用いて記載しています。報告セグメントごとの主な事業内容は以下のとおりです。報告セグメント主な事業内容カスタマーソリューション法人・官公庁向けファイナンスソリューション事業、省エネソリューション事業、ベンダーと提携した販売金融事業、不動産リース事業、金融サービス事業海外カスタマー欧州・米州・中国・ASEAN地域におけるファイナンスソリューション事業、ベンダーと提携した販売金融事業環境エネルギー再生可能エネルギー事業、環境関連ファイナンスソリューション事業航空航空機リース事業、航空機エンジンリース事業ロジスティクス海上コンテナリース事業、鉄道貨車リース事業不動産不動産ファイナンス事業、不動産投資事業、不動産アセットマネジメント事業モビリティオートリース事業および付帯サービスなお、2026年4月1日付の組織改編にともない、翌連結会計年度(2027年3月期)より、「モビリティ」を「ロジスティクス」に統合し、6セグメントとします。 (2) 事業系統図は次のとおりです。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】三菱HCキャピタルグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、三菱HCキャピタルグループが判断したものです。(1)経営の基本方針 三菱HCキャピタルは、経営の基本方針である「経営理念」、「経営ビジョン」および「行動指針」を以下のとおり定めています。 「経営理念」は、長期的な視点でめざす“ありたい姿”、「経営ビジョン」は、この“ありたい姿”を実現するためにめざすべきもの、「行動指針」は、経営理念・経営ビジョンを実現するために社員一人ひとりが持つべき価値観・心構え、取るべき行動です。◎ 経営理念わたしたちは、アセットの潜在力を最大限に引き出し社会価値を創出することで、持続可能で豊かな未来に貢献します。◎ 経営ビジョン・ 地球環境に配慮し、独自性と進取性のある事業を展開することで、社会的課題を解決します。・ 世界各地の多様なステークホルダーとの価値共創を通じて、持続可能な成長をめざします。・ デジタル技術とデータの活用によりビジネスモデルを進化させ、企業価値の向上を図ります。・ 社員一人ひとりが働きがいと誇りを持ち、自由闊達で魅力ある企業文化を醸成します。・ 法令等を遵守し、健全な企業経営を実践することで、社会で信頼される企業をめざします。◎ 行動指針・ チャレンジ : 未来志向で、責任を持って挑戦する。・ デジタル : デジタルリテラシーを高め、変革を創り出す。・ コミュニケーション : 対話を通じて相互理解を深め、社内外のステークホルダーと信頼関係を築く。・ ダイバーシティ : 多様性を受容し、相互に尊重する。・ サステナビリティ : 人・社会・地球と共生し、持続可能な世界を実現する。・ インテグリティ : 高い倫理観を持ち、絶えず基本に立ち返る。 (2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題① 経営環境 外部環境は、グローバリゼーションの巻き戻しや世界の分断が進んでいます。加えて、これまで地政学面および経済面で世界の先頭に立ってきた米国の変質や中東情勢の不安定化、さらには、AIの急速な進展と関連市場の新たな拡大などにより、従来以上に不確実性が増しています。 このような外部環境の変化の中で、三菱HCキャピタルグループに求められる役割は、従来型のリース・ファイナンスに加えて、サービス・アセットマネジメント・各種事業などを通じた社会的課題の解決へと変化しています。また、想像以上のスピードで産業レベルでのビジネスモデルチェンジが生じるとみられ、各企業が環境変化に適応していくうえでは、アセットに関する多様な機能を有し、金融機能にとどまらない柔軟なサービスを提供する三菱HCキャピタルグループの存在意義がさらに高まるものと考えています。② 三菱HCキャピタルグループの進むべき方向性と中期経営計画 三菱HCキャピタルグループは、2022年5月に公表した「10年後のありたい姿」(今般、時間軸の明確化を含めて「31年度のありたい姿」として再整理)の実現に向けて、成長戦略を推進しています。2026年度から開始する中期経営計画(2028中計)は、その実現に向けた重要なマイルストーンであり、収益性を高め、企業価値向上を加速するフェーズと位置づけました。 ROEを最重要指標に据え、まずは2025中計で掲げたROE10%を達成し、2031年度にはこれをさらに上回る水準のROEの実現をめざすことで、中長期的に企業価値を向上させます。 その実現に向けて、2028中計においては、「事業」、「財務」、「デジタル」、「人財・カルチャー」の4要素を主な推進力として、収益性・成長性の高いポートフォリオ構築、キャピタルアロケーションの最適化、デジタル活用による経営の高度化・高速化、企業文化変革、などを一層加速させます。 ③ 主要4要素の戦略a. 事業戦略・「ビジネスモデルの進化・積層化2.0」の考え方に基づき(以下、2つの視点から価値創出の手法・領域拡充)、資産規模拡大による成長から収益性を重視した成長モデルへ転換。・ファイナンス中心のビジネスモデル類型の割合を減少させ、サービス、アセットマネジメント、各種事業など収益性の高いビジネスモデル類型を拡充する方向性。・従来以上にメリハリの利いた事業ポートフォリオの入替を加速。資産規模の拡大を抑制しつつ成長投資強化を通じて収益性向上を実現。各事業の成長ストーリー 海外カスタマーの回復と航空・不動産を中心とした専門事業の伸長が、全社の利益成長と収益性向上を牽引。セグメント事業戦略の方向性カスタマーソリューショングループ全体を底支えする最重要安定基盤として、収益性と収益額を着実に向上。高付加価値サービス展開加速、低収益資産のディストリビューション強化。海外カスタマー米州事業を再構築したうえでグループ全体の安定収益基盤としての地位を回復・強化。米州は、商用トラック事業の規模縮小などにより収益力を回復。専門事業航空・不動産を筆頭にグループ全体の収益性と収益額の向上を牽引。 航空航空機リースの資産回転加速化、収益性の高い航空機エンジンリースの規模拡大。不動産ファイナンス、投資、アセットマネジメントの3つの事業をバランスよく展開。インカムゲインの割合を高めつつ高い収益性を維持。環境エネルギー三菱HCキャピタルグループのネットワーク活用によるEuropean Energy A/Sの成長支援強化、中長期的な成長を企図した国内外での事業投資等。ロジスティクス満了契約の延長や需要地への廻送等による高稼働率維持、市況サイクルを見極めた機動的・弾力的新規投資による優良資産の獲得。 b. 財務戦略「成長性」「資本収益性」「財務健全性」の3つの視点のバランスを確保。キャピタルアロケーション(資金配分)を最適化することで、企業価値を最大化。 c. デジタル戦略経営の高度化・高速化実現に向けて、基盤確立・強化に留まらずビジネス・オペレーション両面での価値創出を推進。 d. 人財・カルチャー戦略挑戦・変革をテーマとした企業文化変革等の各種戦略を推進。 (3)優先して対処すべき事業上の課題 三菱HCキャピタルグループは「31年度のありたい姿」の実現に向けて、「事業」においては価値創出の手法・領域拡充に着目した「ビジネスモデルの進化・積層化2.0」の推進、ならびに事業ポートフォリオの入替加速による収益性を重視した成長モデルへの転換を図っています。 「事業」と両輪を成す「財務」ではキャピタルアロケーションを最適化することで企業価値の最大化をめざします。加えて、「デジタル」を通じて価値創出の高度化・高速化を図っています。 これらすべての源泉・起点が「人財・カルチャー」です。2025中計を通じて醸成された挑戦と変革の機運を、企業文化として定着させることが必要だと考えています。そのため、「人財・カルチャー戦略」を着実に推進し、従来の延長線ではない新たな視点で各種施策を実行しています。 (4)目標とする経営指標 2028中計の対象期間である2026年度から2028年度(2027年3月期から2029年3月期)において、以下の財務目標および非財務目標の達成をめざします。 なお、非財務目標に関しては、マテリアリティの解決に繋がる定量目標を設定しています。 (財務目標)項目目標財務目標(2029年3月期)ROE※110.0%(2026年3月期実績比 +1.4pt)ROA※21.7%(2026年3月期実績比 +0.4pt程度)親会社株主に帰属する当期純利益2,100億円(2026年3月期実績比 年平均成長率+8.9%)財務健全性(2028中計期間)外部格付A格の維持配当方針(2028中計期間)配当性向45%以上(注)ROEおよびROAの算定においては、親会社株主に帰属する当期純利益を使用しています。※1 Return On Equity(自己資本利益率)※2 Return On Asset(総資産利益率) (非財務目標(マテリアリティと連動))マテリアリティKPI2025年度※12028年度目標脱炭素社会推進2019年度比温室効果ガス排出量(Scope1,2)※2△61%△67%新型航空機比率※378%82%グリーンビルディング比率※462%61%サーキュラーエコノミー実現リース満了物件の有効利用率※596.1%97.5%社員の健康で豊かな生活の実現MHCエンゲージメント※673%75%以上人財ポートフォリオ充足率※7-80%以上最新技術活用デジタル関連ビジネス新規価値創出-30億円生産性向上-+30%程度※1 2025年度実績もしくは見込(2019年度比温室効果ガス排出量(Scope1,2)およびリース満了物件の有効利用率は2024年度実績)。※2 2050年度のネットゼロ達成に向けたマイルストーンとして、2024年度実績を起点に線形で2028年度目標を設定。※3 航空事業における、現行航空機に比して燃費効率が良く、CO2排出量の少ない機体の比率。継続的に資産回転する事業につき数値の上下動をともないつつ中長期的向上を図る。※4 不動産事業における、専門機関の認証を受けた環境認証物件(環境負荷の低い物件)または100%再エネ導入物件の比率。継続的に資産回転する事業につき数値の上下動をともないつつ中長期的向上を図る。※5 リース事業協会定義:満了したリース契約(MHC単体)のうち、再リースへの移行・物件売却・再資源化率が高い処分業者を通じた廃棄、のいずれかを実施した契約の割合(当初取得価額ベース)。※6 従業員エンゲージメントサーベイ結果が一定の高水準を満たしている状態の組織の割合(「自発性」・「多様性」というスコアに関して、回答者の半数以上がいずれのスコアも高水準の組織の割合)。※7 経営戦略の実現に必要なポジションに対して、適切な人財が配置されている比率。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】三菱HCキャピタルグループは、グローバルに事業活動を行っており、取引先の事業に必要な設備投資やサービスをリース等により提供しています。リース取引等のために保有するアセットは、事務機器や生産設備といった一般的な動産のほか、航空機等特定の産業で使用されるアセットまで多様化しています。国内外の景気の減速・後退にともない、取引先の事業環境等が悪化し設備投資需要が大幅に減少した場合、リース取引の減少等により、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、内部プロセス・人・システムが不適切であることもしくは機能しないこと、または外生的事象が生起することから生じる損失によっても、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、三菱HCキャピタルグループは、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事業等の主なリスクについて、全社的なリスク管理体制を構築するとともに、リスク顕在化の未然防止と発生時の影響の極小化に努めています。また、経営の健全性維持と収益性向上を両立させることで持続的な成長を図るため、「統合リスク管理」の枠組みに基づくリスク資本運営を行っています。本項には将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は、当連結会計年度末現在において三菱HCキャピタルグループが判断したものです。 (1)トップリスク 三菱HCキャピタルグループは、後述する「(2)全社的リスク管理で分類している主要なリスク」「(3)その他のリスク(業務面および経営環境に関するリスク)」に記載されている各リスクを含めたリスク事象に関して、リスクシナリオが顕在化する蓋然性と影響度に基づき、最も警戒すべきリスク事象をトップリスクとして特定し、グループ内でのリスク認識の共有を図るとともに、リスク発生の予防、発生時の早期対応、および影響拡大の抑制等に活用しています。トップリスクは経営陣による議論を経て特定しており、有価証券報告書提出日時点におけるトップリスクは以下のとおりです。 トップリスクリスク事象リスクシナリオ例地政学リスク・中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格高騰、サプライチェーンの混乱によるインフレ、経済の減速、取引先の業績悪化、急激な金利上昇・米中間や同盟国間での政治的摩擦激化に伴うビジネス環境悪化サイバー攻撃・三菱HCキャピタルグループやサードパーティに対するサイバー攻撃によるシステム障害、サービス停止・情報漏洩による賠償・行政対応、レピュテーション低下与信費用増加・三菱HCキャピタルグループの事業領域における急激な市況の悪化・グローバルな経済・金融環境の不安定化による取引先の業績悪化事業投資採算悪化・制度変更や金利上昇、コスト高騰等に伴う採算悪化による投資機会減少・建設遅延や設備不調、稼働率低下等による既存投資案件の収益悪化関税政策、輸出規制等の強化・各国の関税引き上げを通じたインフレの再燃、取引先の業績悪化・経済安全保障を背景とした主要国間での輸出規制・投資規制等の強化に伴う供給制約による経済減速国内経済、財政不安・国内物価上昇、金利上昇の継続に伴う取引先の業績悪化・日本の政府債務懸念増大による資金調達環境の悪化大規模災害・南海トラフ地震・首都直下地震による人命・拠点・システムの被災、業務停止・災害に伴う顧客の事業停止、与信コスト増加、資産価値の下落外貨資金調達リスク・金融市場の混乱による外貨資金調達環境の悪化人的資本の制約・専門人財の採用難による持続的成長の停滞サステナビリティ対応に関するリスク・ESG潮流の変化に対応できず投資家や取引先からの評価低下 (2)全社的リスク管理で分類している主要なリスク 三菱HCキャピタルグループでは、全社的リスク管理の枠組みに基づき、以下のとおりリスクを分類・認識し、適切に管理を行っています。① 信用リスク 三菱HCキャピタルグループは、リース取引や割賦販売、金銭の貸付等の形態による金融サービスの提供により、中長期にわたり信用を供与する事業を行っています。今後の景気動向や金融情勢によっては、企業の信用状況悪化による不良債権の増加にともない貸倒引当金の追加繰入等が必要となり、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 個別案件の取り組み可否の検討にあたっては、三菱HCキャピタルグループ独自の格付制度を用いて取引先の信用状況を精査するとともに、リース対象物件の価値やカントリーリスク等を踏まえたうえで総合的に審査を行い、リスクに基づく適切なリターンの確保に努めています。また、取引開始後も継続的に取引先の信用状況をチェックし、取引先の信用状況悪化の際には必要な措置を講ずる態勢を整えています。さらに、ポートフォリオ全体として、特定取引先、業種、国・地域等に与信が集中しないよう、リスク分散を考慮した与信運営に取り組んでいることに加えて、定期的にポートフォリオの信用リスク量を計測し、これが資本の一定の範囲内に収まっているかをモニタリングすることで、経営の健全性確保に努めています。② アセットリスク 三菱HCキャピタルグループは、国内外において、一般的な動産に加え、航空機等のグローバルアセット、建物等の不動産を保有し、オペレーティング・リース等の形態で、これらを賃貸する事業を行っています。この事業では、前述の信用リスクに加えて、アセットリスクを負っているため、アセットの運用や処分によって得られる収入の変動が当該取引の採算に影響を及ぼす可能性があります。このため、オペレーティング・リースの取り組みにあたっては、個別案件の取り組み時に、取引先の信用状況に加え、アセットの種類に応じて、その価値を慎重に見極めて審査を行っています。また、取引開始後も継続的に当該アセットに係るリースや売買市場の状況、賃借人によるアセットの利用状況等のモニタリングを行い、リスクの顕在化防止、軽減に努めています。a. グローバルアセット 三菱HCキャピタルグループは、航空機、航空機エンジン、コンテナ、鉄道貨車等のグローバルアセットを国内外において保有し、オペレーティング・リース等の形態で、これらを賃貸する事業を行っています。グローバルアセットに関する事業では、前述の信用リスクに加えて、当該アセットの価格変動リスクを負っています。オペレーティング・リースでは、取引先からのリース料収入のほか、リース期間満了後にアセットを売却して資金の回収を図ります。また、取引先の経営破綻等の際には、当該アセットを引き揚げたうえで、別の取引先とリース取引等を行うほか、アセットを売却して資金の回収を図ります。アセットの売却に際しては、景気動向や金融情勢のほか、技術的問題に起因する大事故、技術革新による陳腐化、法律や規制等の改定、世界的な感染症の拡大やテロの懸念の高まり、あるいは自然災害や戦争・地政学的リスク等によってもアセットを取り戻せなくなるリスクやアセット売却価格が変動するリスクが生じるほか、減損損失の計上や物件管理に付随するコストの増加等により、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 グローバルアセットのオペレーティング・リースの取り組みにあたっては、個別案件の取り組み時に、動産を対象とする取引時の確認事項に加え、将来のアセットの流動性等を含め総合的に審査を行うとともに、信用リスクやアセットの価格変動リスクに見合った適切なリターンの確保に努めています。さらに、アセットの種別や地域・満了時期等リスク分散を考慮したポートフォリオを維持すべく、三菱HCキャピタルグループ内でクライテリアを定めて運用しています。また、取引開始後も継続的に取引先の信用状況や業界動向をチェックし、必要に応じてアセットの劣化を回復するための預かり金を取引先から徴求するなどして、取引先の信用状況悪化の際に必要な措置を講ずる態勢を整えています。加えて、リスク所管部署にて、主要なアセットカテゴリーごとに、対象業界の動向やアセットの価値変動に影響を及ぼす兆候を定点観測する予兆モニタリングを実施するとともに、事業本部とのリスクコミュニケーションを継続的に行っています。また、定期的に取引先の信用リスクやポートフォリオにおけるアセットの価値変動リスク量を計測し、これが資本の一定の範囲内に収まっているかをモニタリングすることで、経営の健全性確保に努めています。 b. 不動産 三菱HCキャピタルグループは、国内外において、オフィス、住宅、商業施設、物流施設、ホテル、データセンター等の商業不動産に対する投融資や保有不動産を活用した賃貸および事業運営等を行っていますが、当該アセットは収入変動リスクや価格変動リスクを負っています。不動産に関する事業では、テナント等からの賃貸料収入のほか、長期保有方針以外のアセットでは、適切な時期にアセットを売却して資金の回収を図ります。賃貸料収入やアセットの売却収入については、景気動向、金融情勢、アセットの所在する個別のロケーションの賃貸市況といった市況環境によって収入が変動し、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 個別案件の取り組み時に、将来のアセット価値や流動性等を慎重に見極めて総合的に判断を行うとともに、アセットの価格変動リスクに見合った適切なリターンの確保に努めています。また、取り組み後も継続的にアセットの運用状況、価格動向や業界動向をチェックし、収益の極大化を図る態勢を整えています。加えて、リスク所管部署にて、業界の動向やアセットの価値変動に影響を及ぼす兆候を定点観測する予兆モニタリングを実施するとともに、事業本部とのリスクコミュニケーションを継続的に行っています。また、定期的にポートフォリオにおけるアセットの価値変動リスク量を計測し、これが資本の一定の範囲内に収まっているかをモニタリングすることで、経営の健全性確保に努めています。③ 投資リスク 三菱HCキャピタルグループは、国内外の太陽光や風力を中心とする再生可能エネルギー発電事業、事業会社やファンドへの出資等のさまざまな事業に対する投資活動を行っています。このような投資活動においては、景気変動や需要の減退といった事業環境が変化するリスク、投資先やパートナーの業績停滞等にともなって期待どおりの収益が上げられないリスクや投資額の回収可能性が低下するリスク、投資先の株価が一定水準を下回るリスクがあるほか、投資先の業績にかかわらず経済・金融情勢の急激な変化や金融市場の大きな混乱等により株価が一定水準を下回る状態が相当期間に及ぶリスク等があり、評価上の損失を含め投資の一部または全部が損失となる、あるいは追加資金拠出が必要となる場合があります。さらには、パートナーとの経営方針の相違、投資資産の流動性の低さ等により三菱HCキャピタルグループが望む時期や方法での事業撤退や事業再編が行えないリスク、あるいは、投資先から適切な情報を入手できず三菱HCキャピタルグループに不利益が発生する等のリスクがあり、そのような場合には、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 投資案件の取り組みにあたっては、個別案件の投資額やリスクの深度等に応じて投資案件協議会を開催し、関係各部の意見を確認、幅広い視点で将来の投資価値や流動性等を慎重に見極めて総合的に判断を行うとともに、リスクに見合った適切なリターンの確保に努めています。加えて、取り組み後も継続的に投資の運用状況や業界動向をチェックし、収益の極大化を図る態勢を整えています。また、定期的にポートフォリオにおける投資価値の変動リスク量を計測し、これが資本の一定の範囲内に収まっているかをモニタリングすることで、経営の健全性確保に努めています。④ 市場リスクa. 金利変動リスク 三菱HCキャピタルグループの行うリース取引や割賦取引におけるリース料や賦払金は、取引対象物件の購入代金や契約時点の市場金利水準等をもとに設定され、基本的に契約期間中は変動しない取引が中心となっています。一方、リース物件等の取得資金に掛かる資金原価等は、資金調達の多様化や資金コスト低減を目的に、固定金利調達と変動金利調達とのバランスを図りながら調達を行っているため、市場金利変動の影響を受けます。したがって、金融情勢の急変によって、市場金利が急激に上昇するような場合、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。b. 為替変動リスク 三菱HCキャピタルグループは、海外での事業展開に積極的に取り組み、外貨建資産が増加しており、連結営業資産に占める割合も高まっています。三菱HCキャピタルグループの海外連結子会社では、原則として資産と同一通貨での資金調達を行っていますが、各社の財務諸表は現地通貨で表示されている一方、三菱HCキャピタルの連結財務諸表は日本円で表示されているため、為替相場の大幅な変動が生じた場合、日本円換算での三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループでは、金融市場の動向を随時注視するとともに、ALM(資産・負債の総合管理)により、資産運用と資金調達の金利形態や為替等のミスマッチの状況を随時モニタリングし、金利動向を考慮しながら適宜ヘッジオペレーションを行い、金利変動リスクを管理しています。為替変動リスクへの対応としては、外貨建営業資産に合致した通貨での資金調達を原則とし、為替評価差損益を極小化するよう努めています。また、金利や為替相場が不利な方向に動いた場合に、保有ポートフォリオのポジションが、一定期間、一定の確率でどの程度損失を被る可能性があるかを過去の統計に基づいて計量的に示したリスク量を定期的に計測し、これが資本の一定の範囲内に収まっているかをモニタリングすることで、経営の健全性確保に努めています。なお、ALM委員会は四半期ごと、または状況に応じて開催し、地政学リスク、パンデミック等、さまざまなリスクファクターによるシナリオ分析、データ分析を行い、金融市場環境の動向やリスク量の状況などを踏まえてALM方針を決定しています。⑤ 資金流動性リスク 三菱HCキャピタルグループは、リース取引に係るリース物件の取得および割賦取引や金銭の貸付等の事業を行うにあたって、内外の通貨により多額の資金調達を行っています。リース等の与信取引や投資等の期間と資金調達の期間とのバランスを図りながら調達を行っていますが、経済・金融情勢の急激な悪化や金融市場の大きな混乱、あるいは三菱HCキャピタルグループの信用力低下等により、金融機関や投資家のリスク回避姿勢が強まり、十分な資金の確保が困難になる場合、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 資金調達については、金融機関からの借入に加え、社債、コマーシャル・ペーパー、リース債権流動化等、市場からの直接調達により多様化に努め、かつ、長期・短期の調達バランスの調整や綿密な資金繰り管理を行うとともに、コミットメントラインの取得等により緊急時の流動性補完対策を講じ、資金の流動性確保を図っています。 また、資金流動性のステージ管理を実施しており、調達環境が悪化した場合であっても返済資金を含めた当面の必要資金が確保できるように調達構造を構築し、その流動性の状況を確認し、ALM委員会に報告する運用としています。 ALM委員会では、金利感応度分析(金利変動による収益への影響分析)を実施するほか、金融市場などにストレスがかかった場合における④の市場リスクおよび⑤の資金流動性リスクの状況や損益インパクト等を総合的に検証したうえで、市場環境を踏まえた全社戦略を実現するための資金調達戦略、リスク対応への方針を決定しています。特に、リスク管理に関しては、全社的な統合リスク管理の一環であるリスク管理委員会とも連携しています。予兆管理態勢を強化し、コンティンジェンシー・プランと合わせることで、危機に直面したときの財務構造の柔軟性と回復力の向上に努めています。 また、三菱HCキャピタルグループは、外貨調達力を引き上げるため、北米に地域財務拠点を設置し、資金調達の集約を含めた「グループファイナンス態勢」を敷いています。地域財務拠点では、間接金融のみならずUSコマーシャル・ペーパーや社債の発行等による多様な資金調達を実施し、北米に展開するグループ会社に対する資金の提供を行っています。⑥ カントリーリスク 三菱HCキャピタルグループは、グローバルなビジネス展開を行っていることから、取引先や投資先の国や地域における政治・経済等の状況によって損失を被るリスクを負っています。その国における通貨・株価等の急落、国債の債務不履行といった経済情勢の変化に加え、紛争や内乱、政治情勢の変化等さまざまな要因により、ある国ないしはそこに所在する与信取引や投資等に係る貸倒引当金の追加繰入や減損損失の計上等により、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループでは、各国の経済力・信用力にしたがい取引量の上限値を設定しています。加えて、カントリーリスクを内包する与信取引・投資等の残高が、上限値の範囲内に収まっているかをモニタリングしています。これにより、特定の国や地域に対する依存度を分散させ、カントリーリスクが顕在化した際の損失影響を低減するよう努めています。 ⑦ オペレーショナルリスクa. 地震・風水害・感染症・戦争・テロ等に関するリスク 三菱HCキャピタルグループは、国内外に拠点・システム等の設備を有し事業活動を行っており、地震・風水害等の自然災害や感染症・戦争・テロ等その他の突発的な事態が発生した場合、拠点やシステム等への被害、従業員が直接の被害を受けるまたは出社が制限される等により、拠点の活動が縮小または運営困難などの被害が生じ、事業活動に支障が生じる可能性があります。また、その被害の程度、あるいは当該事象の発生の長期化等によっては、システム等の設備の復旧に多額の費用が必要になる可能性や事業活動の回復に長期間を要する可能性があり、このような場合、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループでは、このような事態に備え、想定されるリスク事象により所管部を定め、危機事態には対策本部を設置し対応する態勢を整備しています。また、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の策定、基幹システムの二重化対策、在宅勤務が可能なシステムインフラ整備による業務継続、継続すべき業務を限定したうえでの交代出社等により、業務継続態勢の整備を進めています。b. システムリスク 三菱HCキャピタルグループは、さまざまな情報システムを利用し、会計処理、各種契約管理、取引先管理、リース物件の資産管理等を行うほか、電子メール等を利用しています。これらの情報システムについては、保守の不備、開発の不調等を起因とするシステムの停止や障害の発生による契約・回収等の業務や取引先への提供サービスの中断による営業活動の停滞、経済的損失等により、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループは、システムの安定稼働のため、三菱HCキャピタルおよび協力会社との連携による強固な保守管理態勢を整備し運用しています。障害等発生時には当該事象の社内外の速やかな情報連携・対応を行うとともに、その後の再発防止策の策定・実施も含めた一連の対応態勢を構築しています。また、システムの開発にあたっては、三菱HCキャピタル開発プロセスの標準的手法を国内外のグループ会社へも展開しグループベースでのIT統制を行っています。c. サイバーセキュリティリスク・情報セキュリティリスク 三菱HCキャピタルグループは、さまざまな情報システムを利用し、会計処理、各種契約管理、取引先管理、リース物件の資産管理等を行うほか、電子メール等を利用しており、これらの情報システムについては、ビジネスメール詐欺、マルウェアの侵入、外部からの不正アクセス等、サイバー攻撃等を受けるリスクがあります。外部からの不正アクセスやマルウェアの侵入、人為的ミス、不正、詐欺行為等により、システムの停止や障害、金銭的被害の発生、あるいは三菱HCキャピタル機密情報や取引先情報の漏洩、不正使用等が発生した場合、契約・回収等の業務や取引先への提供サービスの中断による営業活動の停滞、経済的損失、重要情報の外部への漏洩による社会的信頼の失墜等により、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループでは、これらのリスクに対し、社内に組織横断型チームMHC-SIRT(Security Incident Response Team※)を設置し、入口・内部・出口の多段階での防御とインシデント発生時の対応態勢を整備しています。具体的には、脆弱性を悪用したサイバー攻撃への備えとして、ソフトウェアを最新の状態に更新し、外部からの不正アクセスやマルウェアの侵入、サイバー攻撃等を検知し、トラブルを未然に防止する管理態勢を講じるとともに、インシデント発生時の社内外の連携態勢の整備・訓練を行い、全社員に対し標的型メール訓練や情報セキュリティに係る社内教育を継続的に実施しています。万一インシデントが発生した場合には、MHC-SIRTが中心となり、速やかに初動対応を実施するとともに、影響範囲の特定、被害拡大の防止、原因分析、システム等の復旧対応および再発防止策の策定・展開までを一体的に実施します。これにより、重要業務の継続および早期復旧を図り、三菱HCキャピタルグループの事業運営への影響を最小化する態勢としています。※三菱HCキャピタルグループに対する標的型メール攻撃や不正アクセスなど、サイバー攻撃を中心とした情報セキュリティ事案への対応を行う三菱HCキャピタル内の組織横断型のチームです。(MHC=三菱HCキャピタル)d. 法的リスク 三菱HCキャピタルグループの業務活動は、国内外の各種関連法令等の適用を受けています。主なものとして、会社法、税法、金融商品取引法、独占禁止法、贈収賄関連諸法、個人情報保護法、貸金業法、割賦販売法、犯罪収益移転防止法、環境関連諸法等を遵守する必要があり、海外においては、それぞれの国・地域における法令の適用を受け、規制当局の監督を受けています。法令や社会規範・社内ルール等が遵守されなかった場合、業務の制限や停止、取引先等からの損害賠償の請求、社会的信頼の失墜等により、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループは、法令や社内ルールにしたがって業務活動等を行うこととしており、法令遵守のために必要な社内規程等を制定するほか、法曹資格者を含む法務室を設置し、各種法務支援、役職員への教育・研修、および連結ベースでの法的リスク管理体制の強化に努めています。 また、三菱HCキャピタルグループでは、反社会的勢力の排除やマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与の防止、経済制裁への対応等、グローバル金融犯罪対策に取り組んでいます。さらに、世界情勢や規制動向の変化を踏まえ、金融犯罪リスクに応じ、顧客確認・管理態勢の高度化やeKYC※などのデジタル技術の活用に取り組んでいます。 ※eKYCとは「electronic Know Your Customer」の略であり、電子的に本人確認を完結する仕組み。e. 制度変更リスク 三菱HCキャピタルグループの業務活動は、国内外の法令・会計・税制等、各種制度の適用を受けています。三菱HCキャピタルの業務に密接に関連する各種制度に大幅変更・改訂等が発生し、三菱HCキャピタルが当該制度変更・改訂に適切に対処できなかった場合、各種制度への不適合による罰則、商品の取扱い中止、業務活動の制限、会計上の売上減少等により、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループでは、国内外の法令・会計・税制等の各種制度について、コーポレートセンター・各事業本部・国内営業拠点・各国拠点のそれぞれが、担当業務・国に係る制度等の改訂・変更の状況を継続的にモニタリングしていることに加え、外部専門家の積極的な活用により当該モニタリングを補強しながら、各種変更・改訂の早期の情報収集・対策の実施を行っています。f. 事務リスク 三菱HCキャピタルグループは、さまざまな形態の取引を行っており、取引ごとにさまざまな事務管理が発生しています。これらの事務管理については、不適切な事務等の人為的ミス、不正等により、契約・回収等の業務や取引先への提供サービスの中断による営業活動の停滞、取引先からの信用の失墜等が発生し、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループは、取引ごとに事務管理ルールを定め、当該事務管理ルールにしたがって業務を行うとともに、同ルールの見直しを適宜実施しています。また、社内で事務事故が発生した場合の社内報告態勢を整備し、事故発生時には社内報告・発生事象への迅速な対応・事故原因の特定と再発防止策の策定・実施を行う態勢を構築し運用しています。 (3)その他のリスク(業務面および経営環境に関するリスク) 三菱HCキャピタルグループでは、以下のようなリスクについても認識し、適切に管理を行っています。① コンプライアンスリスク 三菱HCキャピタルグループは、法令等はもとより社会規範を遵守し、高い倫理観をもって行動するよう全役職員にコンプライアンスを徹底しています。しかし、万一これらに反する行為が顕在化した場合、三菱HCキャピタルグループの信用、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルでは、法務コンプライアンス部を設置し、三菱HCキャピタルグループのコンプライアンスを統括しています。また、法令等の遵守徹底を図るため、コンプライアンスプログラムを策定し、実施しています。 具体的には、基本的なコンプライアンスに対する価値観・倫理観の認識・共有を図るため、「三菱HCキャピタルグループ倫理綱領・行動規範」を定め、三菱HCキャピタルグループ役職員の指針としています。また、倫理綱領・行動規範を補完するものとしてコンプライアンスに関する各種方針や社内規程を整備するとともに、コンプライアンスに関する継続的な教育を実施しています。 また、行動規範の浸透状況や職場環境の状態確認等を目的として、三菱HCキャピタルグループの役職員を対象に、コンプライアンス意識調査を定期的に実施しています。 加えて、役職員等が不正行為等(腐敗を含むあらゆる法令違反行為、社内規程違反行為および倫理綱領違反行為、または、そのおそれがあると思われる行為)を通報・相談する内部通報制度を整備・運用する等、コンプライアンス態勢の強化に努めています。 ② コンダクトに関するリスク 三菱HCキャピタルグループでは、10年後のありたい姿である「未踏の未来へ、ともに挑むイノベーター」に向けて「変革」をキーワードとしてさまざまな施策を実施していますが、この過程において役職員により、顧客保護、有効な競争、市場の健全性、公共の利益および社会規範から逸脱した行為等によりステークホルダーに不利益が生じた場合、三菱HCキャピタルグループの信用、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループでは、「経営の基本方針」のなかで「社員一人ひとりが“持つべき価値観・心構え”“取るべき行動”」である「行動指針」のひとつとして、高い倫理観を持ち、絶えず基本に立ち返る「インテグリティ」をもって行動するよう定め、全役職員に徹底しています。③ 人財確保に関するリスク 三菱HCキャピタルグループは、国内外で展開している各種事業の競争力を維持・強化していくため、十分な人的資源を安定的に確保する必要があります。三菱HCキャピタルグループでは、継続的に有能な人財の確保・育成に努めていますが、必要な人財を十分に確保・育成できない場合、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループでは、新卒採用およびキャリア採用を行い積極的な採用に努めています。採用態勢の強化として、新卒採用ではインターンシップや社員と学生が対話をするリクルーター面談の実施、キャリア採用では社員紹介によるリファラル採用や、一度退職した社員を再雇用するカムバック採用を導入する等、多様な人財の採用を行っています。また、社員一人ひとりが自発的に挑戦し価値を創造し続けるために、「キャリア」「階層別」「DX」「自己啓発」等を人財育成のテーマに掲げ、各種研修の実施や資格取得支援、社員のキャリア形成に資するキャリアチャレンジ制度(社内外の各種ポジションへの公募制度)の導入等、さまざまな成長機会を提供し支援することで、社員の育成に努めています。④ 労務・雇用管理に関するリスク 三菱HCキャピタルグループの業務には多くの従業員が従事していますが、長時間労働により、従業員の心身の健康等に悪影響を及ぼし、想定していた業務を遂行できないリスク、または雇用等に関する法令遵守事項を適切にモニタリングしていないことによって法令違反を犯してしまうリスク、加えてこれらにより社会的信用を毀損する可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループでは、DXを活用した業務改善や多様な働き方を可能とする制度(コアタイムのないフレックス勤務、在宅勤務、サテライトオフィス等)を推進し、長時間労働縮減だけでなく育児・介護の必要な社員が活躍できる環境づくりに努めています。また、ハラスメント等の労務問題についても国内外の従業員に対して、社内通報・相談窓口を設置するなど対応しています。従業員が最大限能力を発揮できるよう「働きやすい職場づくり」を三菱HCキャピタルグループの重要な取り組みテーマとして推進しています。⑤ 事業基盤拡大・戦略的提携・M&A等に関するリスク 三菱HCキャピタルグループは、事業基盤拡大による持続的な成長を図るため、国内外で、三菱HCキャピタルグループ独自での展開に加え、各種サービスの充実に向けた外部との戦略的な提携にも取り組んでおり、また、M&Aによりグループの事業ポートフォリオの多様化・拡充を図っています。 このようなアプローチで、事業の多角化やサービスの充実に取り組んでいますが、国内外の経済・金融情勢の変化、競争の激化、提携先の事業環境の変化や戦略の変化、関連法令の変更等により、期待した効果が得られない可能性、M&Aの際に計上したのれんの減損処理を迫られる等、追加的な費用計上が必要となる可能性があり、このような場合、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 M&A等の案件の取り組みにあたっては、個別案件の投資額やリスクの深度等に応じて関係各部で検討を行うほか、外部の専門家を起用し、幅広い視点で投資ストラクチャーの合理性や将来の投資効果等を慎重に見極めて総合的に判断を行うこととしています。なお、M&A案件実行後においても、三菱HCキャピタルグループの規程等を適用し、適正な業務運営を行う態勢を整備するとともに、その事業計画や実績管理等のモニタリングを行い必要な対応を適時に行う態勢としています。⑥ ビジネス領域の拡大、新サービス開発にともなうリスク 三菱HCキャピタルグループは、法令や規制をはじめとする各種の条件で許容される範囲において、新規のビジネス領域・サービスを含めた業務範囲をグローバルベースで拡大しています。その過程において、拡大した業務範囲のビジネス・サービスが想定どおりに進展しない場合、あるいは、リスクの顕在化が合理的な想定の範囲を超えた場合には、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 〔リスクに対する主な取り組み〕 新規のビジネス領域に進出する際や新サービスを開発する際には、事前のリスク評価に基づき潜在的なリスクを特定し、進出前やサービス導入前の段階で適切な対策を検討しています。なお、リスクの評価にあたっては、多面的に情報およびデータを分析し、既存ビジネスの経験や知見も生かした評価手法の高度化も進めています。加えて、拡大したビジネス領域の進捗状況や最新のリスク状況を継続的にモニタリングし、必要に応じて関係部署が連携のうえ、迅速に対応策を講じる態勢を整えています。⑦ 競争の激化 三菱HCキャピタルグループが国内外で行っているリース取引等の各種事業では、同業のみならず金融機関等も含めた競争のさらなる激化、あるいは異業種のビジネスモデル転換や技術革新等による競争環境の変化が生ずる可能性があります。競争状況がさらに激化した場合、マーケットシェアの低下や利益の減少により、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループは、競争力の維持・強化に向けて、取引先へのさらなる付加価値サービスの提供、アセットホルダーとしての価値創造力、低コストによる資金調達、デジタル戦略の推進加速などさまざまな取り組みを進めています。これらの取り組みにより、競争の激化にともなうリスクを軽減し、持続的な成長をめざします。⑧ 気候変動リスク 脱炭素社会への移行にともなう法規制の強化、政策変更や技術革新などに起因する移行リスクや地球温暖化の進行にともなう異常気象や自然災害の激甚化などの物理的リスクは、経済への影響を通じて取引先の業績悪化や三菱HCキャピタルグループが保有するアセットの価値下落などにより、三菱HCキャピタルグループの経営成績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。また、気候変動リスクへの対応や情報開示が不十分であった場合、またはそのように見做された場合には、三菱HCキャピタルグループの企業価値の毀損につながるおそれがあります。〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループは、持続的に成長するうえで優先的に取り組むべきテーマとして、「脱炭素社会の推進」をマテリアリティ(重要課題)の一つとして位置づけており、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同を表明し、TCFD提言に準拠したリスクの特定・評価・管理に係る枠組みを構築しており、ESGデータブックなどを通じて情報開示に取り組んでいます。今後も外部環境の変化、気候変動リスクに対する分析・評価の深化に応じて、分析手法や開示内容について継続的に見直しを行っていきます。⑨ 人権侵害リスク 企業の責任はサプライチェーン全体に及び、またサステナビリティへの取り組みが重視されるなか、企業が尊重すべきステークホルダーは、広く一般の個人や地域住民にまで及ぶという考えが主流になってきています。こうしたなか、当該ステークホルダーを軽視し、三菱HCキャピタルグループにおける人権侵害や三菱HCキャピタルグループの取引先での人権侵害が発生し、三菱HCキャピタルグループが人権侵害を自ら引き起こした、助長した、または直接関与したと見做された場合、三菱HCキャピタルグループの企業価値の毀損につながるおそれがあります。〔リスクに対する主な取り組み〕 三菱HCキャピタルグループは、人権方針を定め、「人権の尊重を経営における重要課題と認識し、事業活動のすべてにおいて、その責任を果たす」ことを宣言しています。取引先における人権侵害リスクを確認し対話を行う人権デュー・ディリジェンスや社外からの人権に関する相談を受け付ける人権通報窓口の運用を通じて、人権侵害の排除に取り組んでいます。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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