極東証券(8706)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


極東証券(8706)の株価チャート 極東証券(8706)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 極東証券及び関係会社は、有価証券の売買等及び売買等の受託、有価証券の引受け及び売出し、有価証券の募集及び売出しの取扱い等を主たる業務としております。

 極東証券及び関係会社の事業内容及び位置付けは以下のとおりであります。なお、極東証券及び関係会社は、(1)金融商品取引業、(2)投資業、(3)不動産業、及び(4)調査・研究業を事業内容としておりますが、極東証券が行う事業以外において極東証券及び連結子会社の連結財務諸表への影響が僅少なため、「投資・金融サービス業」という単一セグメントとみなしております。

 主な関係会社は、極東証券の子会社「株式会社FEインベスト(連結)、極東プロパティ株式会社(連結)、株式会社極東証券経済研究所(非連結)」の3社であります。

 

(1)金融商品取引業

① 極東証券株式会社は、国内において第一種金融商品取引業及び第二種金融商品取引業を営んでおります。

② 株式会社FEインベストは、国内において第二種金融商品取引業を営んでおり、同社が組成する投資ファンド

の運営・管理を行っております。

(2)投資業

 株式会社FEインベストは、自己資金を利用して、主に長期投資による安定的収益の確保を目的とした投資業を行っております。

(3)不動産業

 極東プロパティ株式会社は、不動産業を営み、主として極東証券株式会社の本支店の店舗等を賃貸しております。

(4)調査・研究業

 株式会社極東証券経済研究所は、主として極東証券株式会社の委託に基づき、国内外における経済、金融市場の調査・研究業を営んでおります。

〔極東証券及び関係会社の事業系統図〕

 

 (注)1.上記、株式会社極東証券経済研究所は持分法非適用会社であります。

 2.上記以外に非連結子会社として投資事業有限責任組合が1組合あり、当該組合は持分法非適用会社であります。


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

極東証券グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度(以下第2 事業の状況において「当期」という。)末現在において極東証券グループが判断したものであります。

(1)経営の基本方針

極東証券グループは、創立以来、「信は萬事の基と為す」を経営の基本理念として、信頼を原点としたFace to Face(お客さまとの対面での直接対話型)のビジネスモデルと健全経営による安定的成長確保を経営の基本方針としております。

この基本方針を堅持しながら、市場環境や規制環境の変化にも柔軟に対応し、持続的な成長を可能とする収益基盤を構築していくことが、極東証券グループの対処すべき課題と認識しております。

こうした課題認識の下、新たに策定した中期事業計画を着実に実行することで、企業価値・株主価値の最大化を図ってまいります。また、極東証券グループの事業活動を通じて、お客さまを含め国民全体の資産形成に資することで社会全体に付加価値をもたらし、ひいては、国民経済全体の発展に貢献することを念頭に置きながら、持続可能な事業を展開してまいります。

 

 

(2)中長期の基本戦略

極東証券グループは、経営の基本理念に則り、独自のビジネスモデルを堅持し持続的な成長を目指してまいります。そのため、極東証券グループは、以下に掲げるサステナビリティ基本方針に基づき、全てのステークホルダーをこれまで以上に意識しつつ、極東証券グループの企業価値の向上及び金融・資本市場を通した持続可能性への貢献を行ってまいります。

また、東京証券取引所プライム市場上場企業として、企業価値の向上に向けた資本コストや株価を意識した経営及び株主との対話の推進に取り組むとともに、より高い水準のコーポレート・ガバナンス体制の構築に努めてまいります。

 

 (サステナビリティ基本方針)

極東証券グループは、企業理念に基づき、金融商品取引業者としての事業を通して、サステナビリティ(持続可能性)の向上に取り組んでまいります。

 

(3)経営環境及び中期事業計画、対処すべき課題

① 経営環境

諸外国における経済・金利の動向や地政学的なリスクなど、わが国経済や金融市場は引き続き不確実な動きを示すことが予想され、極東証券事業の持続的成長の脅威となる要因は多く存在すると考えております。

わが国では、政府の資産運用立国実現プランの下、NISAの抜本的拡充・恒久化、金融経済教育の充実等の様々な施策が実施されており、国民の安定的な資産形成へのニーズが高まっております。こうした環境において、富裕層向けの金融サービスをその事業の柱としてきた極東証券グループは、そのビジネスの独自性を更に追求することで、その存在意義が高まり、厳しい競争環境下においても、持続可能な成長が可能であると考えております。

 

② 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

イ.顧客基盤・預り資産の拡大

極東証券グループは、国内外の証券市場で売買される金融商品の販売をその事業基盤としており、その顧客基盤や預り資産についても、市場環境によって大きく左右されると考えております。当期においては、株式市況が好調に推移したことから、預り資産1,000万円以上の顧客口座数、預り資産ともに増加いたしました。顧客基盤や預り資産について、単にその水準をもって経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標とすることは困難でありますが、それらを極東証券グループの収益基盤の大きな柱として認識しつつ、加えて、お客さまの属性や投資行動等を詳細に分析する仕組みを検討し、そこから得られる様々なデータを活用した客観的な指標の構築に向け、更に検討を続けてまいります。

 

ロ.顧客満足度の向上

極東証券グループの持続的な成長のためには、提供する商品やサービスに対するお客さまの評価や満足度の向上が不可欠であります。お客さまの満足度を測る指標は、お客さまの投資パフォーマンスの向上、提供されるコンサルティングサービスの評価など、様々であり、極東証券ではお客さまの満足度を評価する指標として、「既存のお客さまによる新規顧客のご紹介」に関するものをこれまでも採用してまいりました。

新規に口座開設をしていただいたお客さまのうち、口座開設の契機が既存のお客さまによるご紹介の比率は高水準(当期実績 68.2%)を保っております。また、2022年に行ったお客さまロイヤルティ調査において、極東証券は対面証券会社平均と比べてロイヤルティ指標が高いとの結果が出ており、これは極東証券のFace to Faceのビジネスモデルがお客さまから評価されているものと考えております。このトレンドを今後も維持できるよう定期的にお客さまロイヤルティ調査を行い、極東証券の取組み成果を確認することにより、更なるお客さまの満足度の向上に努めてまいります。

 

ハ.収益性

極東証券グループの収益性を評価する指標として考えられるものは、以下のとおりであります。

a. 資本コストと資本利益率

極東証券グループは、Face to Face (お客さまとの対面での直接対話型)のビジネスモデルを堅持しながらお客さま向けビジネスの拡大に努めるとともに、健全な財務基盤のもと自己資本による積極的な投資も行うことで、持続的な成長を図ることを目指しております。このような収益構造の独自性に鑑み、極東証券グループはROE(自己資本利益率)を重要な経営指標と位置付けております。資本コストを上回るROEを実現するため、収益力向上に取り組んでまいります。当期の実績につきましては、資本コスト7.4%に対し、ROEは8.6%となりました。

 

b. 各収益源の利益への貢献度合(安定性)

極東証券グループの収益構造は、お客さま向けビジネスによる収益と自己資本による投資から得られる収益から成り立っております。市場環境に大きく影響を受けない安定した収益構造を確保するために、収益構造の多様化を図ってまいります。その成果を判断する指標としては、手数料収入、トレーディング収益、金融収支、営業外収益、特別利益等のキャッシュ・フローが全体収益にバランスよく貢献していることを検証することとしております。なお、当期においては、受入手数料、トレーディング損益、投資有価証券の売却等による特別利益が大幅に増加しております。

 

 

 

 

 

 

③ 中期事業計画、対処すべき課題

「経営環境」及び「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標」を踏まえ、極東証券グループは収益基盤の拡大と人的資本の充実に向けた中期事業計画(2024年度~2026年度)を策定し、これらを着実に実行しながら、ROE8%を目標として、極東証券グループ独自のビジネスモデルを強化し、収益力の向上に取り組んでまいります。

イ.収益基盤の拡大

極東証券グループは、国内外の証券市場で売買される金融商品の販売をその事業基盤としており、その顧客基盤や預り資産こそが、極東証券グループの収益基盤の大きな柱であると認識しております。

そのため、極東証券グループは、他の中堅証券会社との差別化を図るため、お客さまとの直接対話を行う対面による営業スタイルは堅持しつつ、他社では提供できない多様な商品を取りそろえ、マーケットの変化を捉えた機動的な運用提案を行ってまいります。また、全国ベースでの営業活動の展開も行うことで、新たな顧客層を開拓し、預り資産の拡大を目指してまいります。これらに加え、お客さまへの分かり易く、親切、丁寧な対応を更に充実させるために、営業活動をサポートするツールの導入等も引き続き行うとともに、お客さまへのアフターフォローの強化を図ってまいります。こうした取組みを行うことで、お客さまの満足度を高め、信頼を獲得し、更なる預り資産の拡大を目指してまいります。

また、株主資本の効率的な運用という観点から、極東証券グループを取り巻く環境の変化を的確に捉えながら、適切なリスク管理の下、有望な投資対象への投資を推進することで、お客さま向けビジネスによる収益以外の収益拡大にも取り組んでまいります。

 

ロ.人的資本の充実

極東証券グループの企業価値を他社と差別化している要因は、「お客さまからの信頼」というブランドと「特色ある旬の商品の提供」というノウハウであると考えております。これらを活用して、今後の環境変化に柔軟に対応し、収益力の向上を図るためには、人的資本の充実が最も重要であると考えております。

極東証券グループはこうした考えのもと、人材育成プランを策定し、独自の金融サービスを提供するために不可欠な高度な能力を備えた中核人材を育成してまいります。

また、社員のモチベーション向上につながる社内体制の整備等を実施し、社員全員が高いパフォーマンスを発揮できる環境を整備してまいります。更に、時代や環境変化に合わせて極東証券グループが持続的な成長・発展ができるよう、中長期的に必要な人材を適切に確保・育成していくための取組みを推進してまいります。

こうした取組みの推進により、極東証券の収益力の向上を実現していくための基盤となる人的資本の充実を図ってまいります。

 

  <中期事業計画の概要>

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

極東証券グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重大な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重大であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。

極東証券グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合への対応を図るため、全社的なリスク管理体制を整備しております。また、極東証券グループの事業リスクの網羅的な把握、その評価・分析及び対策について協議し、今後の方向性を定めることその他のリスク管理のために必要となる事項を取扱うため、リスク管理委員会を設置しております。なお、委員会における審議内容は、代表取締役社長及び取締役会に報告することとなっております。

 

本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当期末現在において極東証券グループが判断したものであります。

(1)一般的なリスク

① 事業会社としてのリスク

イ.単一事業を営んでいることのリスク

極東証券グループは、単一領域(金融商品取引業)で事業を行っているため、その業績は金融資本市場の変貌や環境変化によって多大な影響を受けることとなります。金融資本市場の縮小等によって、極東証券グループの収益が縮小した場合、それを補完する他の事業を行っていないことから、経営成績や財政状態が急激に悪化する可能性があります。

ロ.テクノロジーを活用しないことのリスク

極東証券グループは、Face to Faceのビジネスモデルに基づいて対面営業を行っていることから、オンライン取引等を行うために必要とされるシステム等は構築しておりません。しかしながら、将来的には顧客又は投資者からフィンテック分野での技術を活用したサービスの提供を求められる可能性があります。その際、これまでテクノロジーを有効に活用してこなかったことにより、高度にシステム化されたお客さま向けサービスのためのインフラ構築の遅延により収益機会を逃す可能性があります。また、業務効率性向上の遅延、費用削減の限界等により、極東証券グループの市場競争力そのものが低下する可能性もあります。これらを原因として、将来にわたって極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

ハ.業容拡大や収益多様化の遅延に伴うリスク

お客さまからの手数料収入に極端に頼らない収益構造を構築するためには、新しい収益分野への進出による業容拡大や収益源の確保が必要でありますが、業容拡大や収益源確保のための経験やリソースが伴わないことにより、また、それらの施策実施のタイミングに遅れが出ることにより、収益機会を逃してしまう可能性があり、結果として、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

ニ.新規事業への参入に係るリスク

収益源の多様化を目的として金融商品取引業以外の新規事業に直接又はグループ会社を通じて参入することを決定した場合は、当該事業を管轄する法令等の遵守が必要となります。したがって、法令遵守について不適切な対応や違反行為を行うことで、それらの業務が制限されることとなり、収益拡大につながらない可能性があります。

ホ.訴訟等に係るリスク

極東証券グループは、お客さまからの信頼確保を経営の基本理念として、日頃よりコンプライアンスの徹底とお客さま本位の業務運営を実行しております。しかしながら、お客さまに多額の損失が発生した場合、お客さま等から訴訟の提起や仲裁の申立てが行われる可能性があります。仮に、これらの訴訟等の結果が極東証券グループにとって不利なものとなった場合には、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

ヘ.法令遵守、内部統制に係るリスク

極東証券グループは、法令遵守やリスク管理の視点から内部統制システムの整備を図り、より充実した社内管理態勢の確立と役職員におけるコンプライアンス意識の徹底に努めております。しかしながら、業務執行のプロセスにおいてそれらに関与する役職員の故意又は過失により法令違反若しくはそれらに準ずる行為がなされる可能性があります。内部統制システムの整備やコンプライアンス研修の実施は役職員による違法行為を未然防止するための有効な方策ではありますが、違法行為の全てを排除できるものではありません。また、役職員による意図的な違法行為は、周到に隠蔽され、長期間にわたって発覚しない場合もあります。更には、業務執行に関わり未公開情報を取り扱うこととなった場合に、それらの未公開情報の不適切な利用や漏洩、又は情報受領者との共謀など、不正行為が行われる可能性もあります。これらの違法行為は、極東証券グループの経営成績や財政状態に直接又は間接に影響を与える可能性があると同時に、会社に対しての使用者責任や法的責任等を問われる可能性があります。

ト.オペレーションに係るリスク

極東証券グループは、規則やマニュアルの整備など、役職員によるオペレーションに係るリスク軽減に努めておりますが、リスクの原因を全て排除することは極めて困難であります。役職員による事務処理上のミス等に起因する事故や不正等によって損失が発生した場合、損害賠償や社会的信用力の低下によって、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

チ.災害等に起因するリスク

極東証券グループは、地震等の大規模な自然災害の発生やそれに伴うインフラ障害、又は新型コロナウイルス感染症などの病原性感染症の拡大(パンデミック)等を想定し、あらかじめ様々な対策を講じております。しかしながら、これら災害等に起因するリスクを全て回避することは困難であり、想定を超える規模でリスクが発現し、事業規模の縮小を余儀なくされる場合や事業継続計画の不備により事業の維持が不可能となった場合には、それらの事象に起因する直接的な損害に加えて、将来の収益の減少を引き起こすこととなり、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

リ.風評リスク

極東証券グループの事業はお客さまや投資者の信頼の上に成り立っております。仮に、お客さまや投資者の信頼を損ねるような不祥事が発生したり、お客さまに提供するサービスの内容が低下することにより、お客さまの評価が悪化した場合、お客さまが離散し、顧客基盤が脆弱となり、収益力の低下を引き起こします。また、その真偽にかかわりなく、極東証券グループにとって不利な報道や風評が流された場合にも、事業の縮小を招くことになります。これらの風評リスクの発現は、結果として極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

ヌ.気候変動リスク

極東証券グループの事業は、気候変動に関するリスクにより様々な影響を受ける可能性があります。例えば、気候変動への対応において脱炭素化によりエネルギー価格の上昇や供給量の不足が生じ、事業継続に支障をきたすことで事業コストの増加につながる可能性があります。また、気候変動の深刻化によって、保有する金融商品の価格やお客さま向け商品の販売に悪影響が生じ収益が悪化する可能性があります。グリーン投資を志向する顧客ニーズの変化への対応の遅れにより、極東証券の市場競争力(商品・サービス)の低下が発生する可能性もあります。気温上昇による屋外での活動制限等の物理的な制約を受ける可能性もあります。極東証券グループでは、中長期の経営成績や財政状態に影響が生じ得ることを踏まえ、気候変動を経営の重要な課題の一つとして認識し、その対策を検討してまいります。

② 財務活動に係るリスク

イ.資金流動性に係るリスク

極東証券グループは、銀行借入の他、コールマネーによる市場での資金調達を行っております。金融引締めや金融市場の混乱又は極東証券の信用格付けの低下により、必要な資金調達が困難となる、又は不利な条件での資金調達を強いられる場合には、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。このような流動性に係るリスクを回避すべく、コミットメントライン契約に基づくシンジケートローン、換金性の高い資産の保有、手許流動性の確保、流動性コンティンジェンシープランの整備、等の諸施策を講じております。

ロ.外貨調達に係るリスク

極東証券グループは、外貨建ての有価証券をお客さまに販売、又は自己勘定で取引しておりますが、取引の決済通貨として利用する外貨については、複数の外国為替取扱銀行との取引ラインを維持することで流動性の確保に努めております。しかしながら、外国為替市場の混乱等により外貨調達が困難になり、結果として決済が履行できなくなった場合には、決済の相手方に対する信用の毀損又は決済遅延等による金銭的な損失が発生することとなり、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

ハ.デリバティブ取引に係るリスク

極東証券グループは、保有する外貨や外貨建て有価証券の為替リスクを回避するために行うデリバティブ取引を活用しております。しかし、これらの取引が、その本来の役割(リスク管理)を果たさない可能性があります。また、信用格付け等の悪化によりデリバティブ取引を行う能力が低下する場合も想定されます。これらは、デリバティブ取引により多額の損失を被る場合を含め、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

ニ.会計基準や税制の改正に係るリスク

極東証券グループの事業内容が変わらない場合であっても、会計制度や会計基準が改正されることによって、極東証券グループの経営成績や財政状態を標記する方法が変更される可能性があります。また、繰延税金資産の計上につきましては、現行の法定実効税率を使用しておりますが、税制の改正によって税率が変更された場合には、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

③ 投資活動に係るリスク

 投資有価証券等の固定資産に係る減損リスク

極東証券グループは、関係会社への投資に加えて、純投資目的の有価証券を保有するとともに、不動産等の固定資産も保有しております。経済環境の悪化によって不動産価格の下落や不動産の陳腐化によって保有資産の減損を強いられる可能性があります。また、有価証券については、それらの市場価格等が下落することによって多額の評価損(減損)が発生することも考えられます。それらは、結果的に極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

(2)金融商品取引業に係る固有のリスク

① 金融商品取引業の登録取消し、業務停止処分に係るリスク

極東証券は、金融商品取引業を営むために金融商品取引法第29条に基づく金融商品取引業の登録を受け、金融商品取引法及び同法施行令等の関係法令を遵守することが求められております。また、極東証券は東京証券取引所、大阪取引所及び名古屋証券取引所の取引参加者であるとともに、自主規制機関である日本証券業協会及び第二種金融商品取引業協会の会員であり、これら諸団体が定める諸規則を遵守することも求められております。将来何らかの事由(会社又はその役職員の法令違反行為)により、金融商品取引業の登録の取消しや業務停止処分を受けた場合、又は金融商品取引所や自主規制機関から処分を受けた場合は、事業活動を行うことが困難となり、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

② 自己資本規制比率に係るリスク

第一種金融商品取引業者は法令に基づいて、固定化されていない自己資本金額のリスク相当額に対する比率を自己資本規制比率として算出しております。この自己資本規制比率が法令で定める一定比率(120%又は100%)を下回ることによって、業務方法の変更命令、業務の停止命令、更には登録の取消しが行われることとなります。また、この自己資本規制比率の届出を怠った場合又は虚偽の内容の届出を行った場合は行政処分等を受けることがあります。これらの処分等が行われた場合は、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

③ 顧客資産の分別保管に関するリスク

金融商品取引業者は、お客さまから預託された資産を円滑かつ安全に返還できるように、預託された有価証券及び金銭については自己の財産とは区別して保管することが義務付けられております。また、お客さまから預託された外貨による金銭は、その円貨相当額を分別保管しており、仮に極東証券が経営破綻した場合は、当該預託された外貨ではなく分別保管されている円貨相当額を返還することになります。ただし、お客さまが信用取引を行った際に、極東証券が預かる信用取引買付け株券又は信用取引売付け代金については分別保管の対象とはなっておりませんが、これらの株券又は金銭は、社内で厳格に分別管理されております。しかし、これらの分別保管が適正に行われていなかった場合には、お客さまへ返還の遅延等が発生する可能性があり、それによって何らかの賠償責任が発生することも想定され、これらは極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

④ 投資者保護基金に関するリスク

極東証券が加入する日本投資者保護基金は、会員が破綻した際に、投資者が当該破綻業者に預託した証券及び金銭について一人当たり10百万円を上限として保護することとしております。しかしながら、会員となっている金融商品取引業者の破綻に際して、投資者保護のために支払う総額が基金の積立総額を上回る場合は、極東証券を含む会員に対して、臨時拠出を求める可能性があります。この場合、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

⑤ 自己勘定によるトレーディングに伴うリスク

極東証券グループは、自己勘定で株券及び債券等の取引を行っておりますが、市場流動性が減少する、又は多額の損失が発生する可能性があります。また、これらのポジションの市場リスクを低減させるために、ヘッジ取引やポジション管理を行っておりますが、想定以上に市場価格が変動した場合には、これらの機能がうまく発揮されない可能性があります。このような場合は、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

⑥ 市場の縮小に伴うリスク

経済情勢の悪化等により、株式市場や債券市場が低迷・縮小した結果、投資者の投資意欲が減退し、売買注文が減少することによって、委託手数料をはじめとする各種手数料収入が減少する可能性があります。また、新規上場企業の減少や株券発行市場の縮小によって引受手数料等が減少する可能性もあります。これらは、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

⑦ 競合によるリスク

規制緩和の影響で金融商品取引業への参入が容易になるとともに、情報技術を利用した新たな商品やサービスを提供する業者の進出が可能となってきております。競争が激化する環境下で、極東証券グループがその競争力を維持できない場合には、競合他社へビジネスが流出してしまい、収益力を維持できなくなる可能性があります。この場合、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

⑧ 信用取引における信用供与に係るリスク

信用取引を行うお客さまへ極東証券自らが信用供与を行い、それによって得られる収益は、極東証券グループの収益源の一つであります。しかし、信用取引による損失がお客さまに発生した場合、又は、代用有価証券の担保価値が下落することでお客さまの預託する担保価値が減少した場合において、担保の追加差し入れができなかった結果、極東証券が何らかの損失を被る可能性があります。その場合、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

⑨ カウンターパーティに関するリスク

極東証券グループは、保有する外貨建てポジションの為替変動リスクをヘッジする目的で店頭デリバティブ取引を行っておりますが、取引の相手方(カウンターパーティ)の業務が継続できなくなることによって、当該取引の清算決済の履行が行われないカウンターパーティ・リスクがあります。仮に決済履行が行われなかった場合、何らかの損失が発生する可能性もあり、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

⑩ 反社会的勢力及びマネー・ロンダリングに係るリスク

極東証券グループは、反社会的勢力との取引関係を排除するための必要な方策をとるとともに、マネー・ロンダリングやテロ資金供与に関しても極東証券が不正に利用されないための対策をとっております。しかし、万全の体制をとっていたとしても、これらを全て排除することができない可能性があります。そのため、当局からの是正命令等を受ける、又は社会的な信用力が低下する可能性があります。この場合、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

⑪ 法令や会計基準の施行・改正に係るリスク

極東証券グループによる業務遂行の根幹となる金融商品取引法等の関係法令について、新たな法令の施行や改正が行われた場合、極東証券グループの事業に多大な影響を及ぼす可能性があります。また、金融商品取引業者に係る会計基準の新規適用や改正により、事業内容に変更がなくても、極東証券グループの経営成績や財政状態に関する開示内容が大幅に変更される可能性があります。

(3)その他リスク

① 年金債務の増加リスク

極東証券グループの従業員に係る退職給付費用及び退職給付債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件等に基づいて算定されております。実際の運用結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

② システム障害に係るリスク

極東証券グループが業務執行のために利用するコンピュータのハードウエア若しくはソフトウエア、又はネットワークが、人為的ミス、品質不良、外部からの不正アクセス、コンピュータウイルス、災害や停電等の諸要因によって障害を起こす場合があります。極東証券グループ及び業務委託先はこれらシステム障害リスクに備えて、システムの監視、二重化、バックアップ構築などの措置を講じておりますが、それらが不十分又は想定を超える大規模な障害であった場合には、損失や損害賠償責任が発生する可能性があります。この場合、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

③ 情報資産に係るリスク

極東証券グループは、保有する全ての情報資産を重要な資産として位置付け、「情報セキュリティ方針」に基づいて、情報管理態勢を整備するとともに、それぞれの情報資産を保全するためのセキュリティ対策を施しております。しかし、何らかの理由で重要な顧客データや個人情報が漏洩又は破壊される可能性があることは否めません。このような場合は、お客さまをはじめ全てのステークホルダーの信頼を失墜するのみならず、賠償責任を負う場合もあります。これによって、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

④ サイバー攻撃を受けるリスク

極東証券グループは、サイバーセキュリティに関する対応方針を定め、高度なサイバー攻撃の標的とされる蓋然性の高い業務領域を特定するとともに、サイバー攻撃を想定したセキュリティ対策やサイバー攻撃緊急時対応計画を策定するなど、体制整備に努めております。しかし、これらの対策にもかかわらず、想定しなかった攻撃を受けることによって、重要な情報資産の漏洩や破壊が起きる可能性があります。これによって、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

⑤ 人材育成や人材確保に係るリスク

極東証券グループは、幅広いコンサルティングサービスを提供し、お客さまの満足度を向上させることを目標に業務運営を行っております。したがって、それらを達成できる人材の確保又は育成は重要な経営課題の一つであります。そのために、有能な人材を通年で積極的に採用するとともに、社員教育制度の充実を図っております。しかし、人材確保や人材育成が進まなかった場合には、将来の事業展開に支障をきたし、極東証券グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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