東海汽船(9173)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】東海汽船グループは、東海汽船、子会社11社および関連会社1社で構成され、その事業は、海運関連事業、商事料飲事業、ホテル事業および旅客自動車運送事業であります。各事業を構成している東海汽船および主要な関係会社において営んでいる事業の内容は次のとおりであります。 海運関連事業……………東海汽船は、東京諸島と本土間を結ぶ旅客・貨物の定期航路事業および東京湾内周遊の事業を行っております。伊豆七島海運㈱は、東京諸島と本土間を結ぶ貨物の運送事業を行っております。東海シップサービス㈱は、船内サービス業を行っております。東海マリンサービス㈱・大島マリンサービス㈱・八丈マリンサービス㈱および伊東港運㈱は、海運代理店業を行っております。東海技術サービス㈱は、ジェットフォイルの船体、機関の整備を中心とした船舶修理業を営んでおります。小笠原海運㈱は、東京より小笠原(父島)を結ぶ旅客・貨物の定期航路の事業を行っております。商事料飲事業……………東海汽船は、船内および船客待合所内での料飲販売・食堂の経営、東京諸島での生活必需品・建設資材の供給、島の特産品やオリジナルグッズの販売を目的とした商事活動を営んでおります。ホテル事業………………東汽観光㈱は、大島においてホテル業を営んでおります。旅客自動車運送事業……大島旅客自動車㈱は、大島島内でのバスの運行を行っております。東海自動車サービス㈱は、大島において自動車整備業を営んでおります。 以上の企業集団の概要図は次のとおりであります。
有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、東海汽船グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針東海汽船グループの主な事業である東京諸島と本土間を結ぶ旅客定期航路は、公共的性格を有する離島・生活航路としての側面と快適性を提供するリゾート航路としての側面を有しており、また、貨物航路も、離島の生活物資を安全、確実に輸送する責務を有し、東海汽船グループは、これらの使命を果たすことを通して地域社会に貢献することを経営の基本方針といたしております。さらに、東海汽船グループは海運関連事業を基軸として、商事料飲事業、ホテル事業および旅客自動車運送事業を展開しておりますが、今後ともグループ間の連携をより一層強め、「安全運航」と「良質のサービスの提供」を行う総合力の高い社会貢献企業を目指してまいります。 (2) 中長期的なグループ経営戦略及び目標とする経営指標東海汽船グループは、長期的な戦略として、「コストの弾力化、固定費の圧縮等により、収入の変動に左右されないローコストの経営体質を作る」との方針のもとに、収入増加策として、閑散期対策に取り組み、船舶の定期的な代替、船隊再編や燃料油価格の上昇などをカバーできるような収益確保に努めてまいります。この先、環境の変化にしなやかに対応すべく、新たな商品開発、島と全国を繋ぐ物流・商流の活性化と振興、島への誘客を展望したECサイト事業の本格展開など、既存の営業方法に捉われない柔軟な発想で営業活動を強化してまいります。中期的な事業の活性化策としては、毎年スローガンを掲げて全社一丸で取り組んでおり、2026年は「Building Trust2026」をスローガンとして、安全運航の徹底と法令遵守体制の強化を基盤に、お客様・地域社会・株主の皆様からの信頼の回復と向上を最優先課題として企業価値の向上に努めてまいります。東海汽船グループの航路は、公共的性格を有する離島・生活航路としての側面があり、また、これらの航路の中には、不採算航路でありながら公共性の観点から航路維持を図らざるを得ない航路(離島航路整備法の対象航路)もあり、一般的な経営指標の向上のみに専念するのは適切ではないと考えております。 (3) 会社の対処すべき課題東海汽船グループを取り巻く事業環境は、東京諸島の人口減少や観光需要の回復の遅れに加え、人件費・燃料費・修繕費等の各種コスト上昇、人材確保の難しさ、気象海象リスクの増大など、依然として厳しい状況が続いております。このような状況下においても、離島航路という公共的使命を担う企業として、安全・安心な輸送サービスを安定的に提供し続けることが東海汽船グループの最重要課題であると認識しております。2026年のスローガン「Building Trust2026」のもと、安全の徹底と収益基盤の強化を両立させ、持続可能な経営体制の構築に取り組んでまいります。海運関連事業におきましては、安全運航体制の一層の強化を最優先に、運航管理体制・教育訓練の充実により、事故の未然防止と安定運航の確保に努めてまいります。旅客部門では、自然環境型観光や体験型商品の開発、企画乗船券の拡充等により需要喚起を図るとともに、ダイヤ編成や船隊再編の最適化により収益力の向上を進めてまいります。貨物部門では、生活関連物資の安定輸送を基本としつつ、工事関連輸送の積極的な受注、冷凍・冷蔵コンテナの活用や貨物システムの高度化による輸送品質および業務効率の向上に取り組み、安定収益の確保を図ってまいります。商事料飲事業におきましては、旅客・貨物輸送量に左右されにくい事業構造の確立を目指し、自動販売機ビジネスの拡大、ECサイト事業の強化、物販事業やコンテナ販売等の新規分野への展開を推進することで、海運事業に続く「第三の収益の柱」としての成長を図ってまいります。また、業務委託化や運営効率化により固定費の圧縮を進め、収益体質の強化に努めてまいります。 ホテル事業におきましては、島の自然資源や温泉、食材といった地域の魅力を活かした商品開発と旅客部門との連携により集客力の向上を図るとともに、労働生産性の向上やコスト管理の徹底により収益性の改善に取り組んでまいります。あわせて、施設の整備やサービス品質の向上を通じて顧客満足度のさらなる向上に努めてまいります。旅客自動車運送事業におきましては、安全運行を基本としたサービスの提供を徹底するとともに、貸切バス需要の取り込みや観光施策との連携強化により収益拡大を図り、安定的な事業運営に努めてまいります。また、燃料費や人件費等のコスト上昇に対応し、持続可能な輸送体制を維持するため、2026年1月に乗合バスの運賃改定を実施し、収益基盤の強化とサービス品質の維持・向上に取り組んでまいります。 以上のとおり、各部門に亘って業績向上を図るため、一層の努力をいたす所存であります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月26日)現在において判断したものであります。 (1) 利益の下期偏重について東海汽船グループは、東海汽船、子会社11社および関連会社1社で構成され、東京諸島と本土を結ぶ旅客・貨物の定期航路を主な事業内容としております。旅客部門では、乗船客が夏季の多客期に集中するため、利益が下期に偏る傾向にあります。 (2) 離島航路整備法対象航路の存在東海汽船グループの各航路は、公共的性格を有する離島・生活航路としての側面があり、また、これらの航路の中には、不採算航路でありながら公共性の観点から航路維持を図らざるを得ない航路もあります。 (3) 燃料油価格の変動船舶燃料油価格の上昇は、東海汽船グループにとって大きな負担となります。このため、燃料油価格の大幅な上昇による損失を軽減すべく、旅客運賃および貨物運賃とは別にそれぞれ燃料油価格変動調整金を設定し、2004年12月より実施しております。また、2020年1月から全世界的に大気環境改善のため船舶燃料油の硫黄分濃度規制(SOx規制)が実施されたため、同年2月より燃料油価格変動調整金を環境規制に対応したものに見直しを行いました。 (4) 気象海象状況台風や低気圧の影響により、就航率が悪化することがあります。 (5) 地震・噴火災害の多発地帯就航航路および使用港湾は、地震・噴火の多発地帯にあり、災害の発生時、定期航路を維持できないこともあります。 (6) 感染症の流行等新型インフルエンザ等の感染症が大規模に流行した場合、東海汽船グループの乗船客数が減少し、従業員が感染することにより、事業運営に支障を来す可能性があります。 (7) 固定資産の減損損失東海汽船グループが保有する固定資産について、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなる可能性があります。その結果、減損損失を認識するに至った場合には、東海汽船グループの財政状態・経営成績に悪影響を与える可能性があります。また、東海汽船グループは有価証券の評価基準及び評価方法として、その他有価証券のうち市場価格のない株式等以外のものについては決算期末日の市場価格等に基づく時価法を採用しています。その結果、株式市況の変動による時価の下落が東海汽船グループの財政状態・経営成績に悪影響を与える可能性があります。 (8) 繰延税金資産の取崩し東海汽船グループは、将来の課税所得の見積りに基づいて、繰延税金資産の回収可能性を評価しています。収益力の低下により充分な課税所得が将来確保されないとの判断に至った場合、繰延税金資産を取り崩して税金費用を計上することとなり、東海汽船グループの財政状態・経営成績に悪影響を与える可能性があります。 (9) その他船舶の安全運航を阻害する要因として、テロ等の犯罪や大型海洋生物との接触などがあります。東海汽船としては、日頃より定期的に関係官公署とも連携の上、訓練を重ね、事故の未然防止に努めております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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