笑美面(9237)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


笑美面(9237)の株価チャート 笑美面(9237)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

笑美面グループ(笑美面及び笑美面の関係会社)は、笑美面と連結子会社である㈱ケアサンク、及び関連会社である㈱Funtocoで構成されております。笑美面グループは、ビジョンとして「高齢者が笑顔で居る未来を堅守する」を掲げ、家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会の実現を目指しております。また、事業を通じて、介護家族(※1)が高齢者に対する「心の介護」に専念できるよう、「介護家族にとって、シニアホーム(※2)の利用が『ポジティブ/当たり前』になっている状態」を目指し、「家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会」の創出に貢献してまいります。

 

※1 介護家族とは、介護を必要とする人を介護する家族などのケアラー(介護を必要とする人を無償でケアする人)をいう。

※2 シニアホームとは、笑美面が主に紹介する有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅及びグループホームをまとめて示す表現をいう。

 

(1)笑美面グループ概要

笑美面グループは、介護家族が被介護者の心の介護に寄り添うことを実現するため、シニアホームの検討・選択に必要な情報を基に、適切な情報の入手が困難なためにシニアホームへの入居を躊躇したり、諦めたりしている介護家族に対し、シニアホームの紹介サービスを提供するシニアライフサポートサービスを主たる業務として展開しております。

また、介護家族が被介護者の心の介護に寄り添うことに加え、サービスの質の高いシニアホームを世の中に増やすことを目的として、シニアホームコンサルティングサービスを展開しております。

さらに関連会社である㈱Funtocoでは、「生まれた場所や環境に関わらず、人生でチャンスを掴める世界を創る」をビジョンに掲げ、介護領域を中心に特定技能制度を活用した外国人人材紹介事業を行っております。

 

笑美面の創業者である榎並将志は、不動産業の延長として「高齢者施設事業」への参入を検討しておりました。そのため、2010年9月に株式会社トータルプロデュースを設立いたしました。株式会社トータルプロデュースにおける介護現場での研修をきっかけに、2012年1月、「戦前戦後の物資に困窮する時代を経て、現在の豊かで安全なわが国を作り上げた先人の努力に恩返しをしたい」との想いから、入居対象者(※3)一人ひとりに理想的な終の棲家を紹介する施設をマッチングするシニアホーム紹介業に本格的に参入することを目的として、現在の社名である株式会社笑美面へ社名変更をしております。

その後、シニアホームへの入居を検討する介護家族が必要とする情報の整備と、相談員(以下、「コーディネーター」という。)の育成により、シニアホーム紹介のプロフェッショナルとしての立ち位置を確保し、紹介できるシニアホームの数が、2025年10月には10,758ホームとなっております。シニアホーム紹介サービスにおいては、「マッチするシニアホームとの出会いにより、負担が軽減している介護家族が47都道府県で増加」することを中長期アウトカムに据え、更なる拡大を図っております。

また、「自らの強みを伸ばしてサービスの質を上げ、介護家族に安心を提供しているシニアホームの増加」を目指し、新規の優良なシニアホーム開設支援を行うシニアホームコンサルティングサービスを提供しております。加えて、「シニアホームが自らの強みを把握する機会が増加」することを目指し、シニアホーム向けの情報を提供する「ケアプライムコミュニティサイト」を提供しております。

被介護者や介護家族とシニアホームの双方に対してサービスを提供することで、介護家族が高齢者に対する「心の介護」に専念できるよう、「介護家族にとって、シニアホームの利用が『ポジティブ/当たり前』になっている状態」を目指し、「家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会」の創出に貢献してまいります。

 

※3 入居対象者とは、シニアホームへ入居する高齢者、利用者をいう。

 

(2)サービス概要

笑美面グループは、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更し、笑美面(㈱笑美面)で提供している事業を「シニアライフサポートサービス」、連結子会社の㈱ケアサンクで提供している事業を「シニアホームコンサルティングサービス」としております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。

 

(a) シニアライフサポートサービス

シニアライフサポートサービスでは、主にシニアホーム紹介サービスとして、介護を必要とされる方を優先に対面サービスによるマッチングサービスを提供しており、入居対象者をシニアホームに紹介することで、対価としてシニアホーム運営事業者から入居のタイミングで紹介手数料を受領しております。

また、笑美面のコーディネーターがシニアホームへ直接足を運ぶなどして得たシニアホームの詳細情報を元に、シニアホームへの入居を検討する入居対象者・介護家族に当事者の身体状況や家庭の事情に適したシニアホームを紹介し、入居までのサポートを無料で行うことで、入居検討者(※4)の不安・負担を軽減しております。

入居対象者に関しては、患者の早期退院問題に取組む病院のメディカルソーシャルワーカー(※5)(以下、「MSW」という。)と高齢者の在宅介護を支援するケアマネジャー(※6)(以下、「CM」という。)をシニアホーム探しの“紹介パートナー”として捉え、継続的なご紹介をいただいております。

 

※4 入居検討者とは、入居対象者とその介護家族(介護を必要とする人を介護する家族などのケアラー(介護を必要とする人を無償でケアする人))をいう。

※5 MSWとは、保健医療機関等において患者や家族の相談にのり、社会福祉士の立場から経済的・心理的・社会的問題の解決、調整、社会復帰を支援する専門職をいう。

※6 CMとは、要介護認定申請の代行及び認定調査やケアプランの作成、各サービス事業者との連絡調整を行うために必要となる専門資格をいう。

 

また併せて、シニアホーム紹介サービスで蓄積された有益な情報提供を行うため、シニアホーム運営事業者との情報連携サイトである「ケアプライムコミュニティサイト」を提供しております(登録数2025年10月末時点:10,212ホーム)。

「ケアプライムコミュニティサイト」は、主に運営事業者の責任者が自社の運営シニアホームへのお客様紹介に関わる情報取得、入力等ができるサイトになっております。その得られた情報をデータベースに蓄積していくことで、シニアホーム情報を入居検討者に提供し、シニアホームには「ケアプライムコミュニティサイト」を介して入居検討者の声を共有しております。さらに、シニアホームのサービス品質向上に資する商品・ソリューションを提供する他事業者の広告掲載(有償)ができる仕組みによる収益化を図っております。ネットワーク構築が困難な中・小規模の運営事業者をメインに、これまで築いた意思決定者とのネットワークを活かし、介護家族が安心できるシニアホームの増加に向け、集客力向上と運営力向上に寄与する情報を提供する、シニアホーム運営に欠かせないプラットフォームとしてのソリューション拡充を推し進めてまいります。

 

〔サービスの特徴〕

シニアホーム紹介サービスは、「専門性」、「中立性」、「シニアホームを探す入居対象者を紹介いただく紹介パートナー」、「幅広いシニアホーム・病院(MSW)との連携」を軸としております。

(イ) 専門性

シニアホームの紹介の“プロフェッショナル”として、コーディネーターが入居対象者一人ひとりに最適なマッチングを提供できるよう努めております。当該サービスの提供のためには、医療・介護の専門性、マッチングサービスの理解度やコミュニケーション能力などを有する人材の確保が必要となります。今後、コーディネーター数の増加を見据え、組織的な成長を目指すために、Salesforce.com,Inc.が提唱するSales Enablement(※7)を導入し、営業活動の最適化・効率化に向けた育成体系化を行っております。具体的には、成功ナレッジを5~10分程度の動画にして、新人を含めた全コーディネーターが反復視聴することで、育成効率化に繋がり、リモートワーク体制にも適した環境整備をしております。さらに、Salesforceを活用し、全コーディネーターが自身のナレッジを発信できる環境を作り、継続的なオペレーションの進化を行っております。

笑美面が提供するシニアホーム紹介サービスは、介護や医療などを必要とする入居対象者の生活に係わる仕事でもありますので、エリアごとにチーム制を導入し、複数人で対応できるバックアップ体制を構築し、入居検討者へのサポートをトータルで行っております。

 

※7 Sales Enablementとは、営業組織を強化・改善するための取組み。営業研修や営業ツールの開発・導入、営業プロセスの管理・分析といったあらゆる改善施策をトータルに設計し、目標の達成状況や各施策の貢献度などを数値化し、数値分析により、営業活動の最適化と効率化を目指す取組みをいう。

 

(ロ) 中立性

意思決定の主体者は入居検討者であり、笑美面は意思決定に向けたサポートの実施を行う点を、「中立性」という重要メッセージとして全コーディネーターの活動指針としております。すべての入居対象者を支援することを信念とし、生活保護受給の入居対象者や介護保険対象外の入居対象者など、シニアホームからの手数料収入が低い入居対象者に対しても、すべての相談に対応し、身体状況やニーズに合ったシニアホームへの紹介を最優先としております。

 

(ハ)シニアホームを探す入居対象者を紹介いただく紹介パートナー

在宅介護を受けられている入居対象者には担当するCMがついており、また、病院に入院されている入居対象者にはMSWが退院調整を行っております。しかしながら、CMにとってはシニアホームの紹介は職責外の業務になり、また、MSWについても退院後のシニアホーム探しは、職責の業務となるものの、そのために必要な情報へのアクセスには限りがあり、転院調整等の他の業務の多忙さから、時間がかけきれない等の現状があります。そのため豊富なシニアホーム情報を有しており、入居ノウハウを持つ笑美面が、入居対象者を支援されている紹介パートナーであるMSWやCMなどへ直接営業を行い、シニアホーム探しの支援をしております。

また、紹介パートナーからご相談をいただいた際に、きめ細やかな対応と報連相による業務負担軽減になるように対応することで、継続してシニアホーム探しが必要な入居対象者の情報を紹介いただく仕組みを実現しております。紹介パートナーに対してのきめ細かい対応、報連相のタイミングなどは属人的な部分を排除するために、マニュアル化し、新人を含めた全コーディネーターのサービス均質化に向けた研修を実施しております。

 

(ニ) 幅広いシニアホーム・病院(MSW)との連携

提携している10,758(2025年10月末時点)のシニアホームと連携し、コーディネーターが入居対象者をシニアホームに紹介できるようにしております。提携シニアホームの運営事業者からの紹介手数料を財源とする仕組みにより、入居検討者に無料でサービスを提供しております。また、入居対象者の入居ニーズを把握するMSWとの連携を通じ、入居検討者のニーズを効率的に汲み取ります。

 

〔収益構造〕

シニアホーム紹介サービスの収益構造は、シニアホーム運営事業者へ介護を必要とされる方を優先に紹介し、対価としてシニアホーム運営事業者から入居のタイミングで紹介手数料を受領しております。シニアホーム運営事業者は一般的に広告などを出し入居者を募集しておりますが、笑美面が紹介することによりその費用が抑えられるため、笑美面が紹介手数料を受領しても、入居された入居対象者の家賃が値上がりする等の不利益はありません。

介護を必要とされる入居対象者を直接支援されているMSW及びCMへ直接営業を行っているため、笑美面の営業収益は以下の算式により算出されます。また、一律対面サービスによるマッチングサービス(※8)を提供しており、仕入原価が発生せず、一般の入居検討者集客のためのリスティングや媒体広告などの広告宣伝費も発生しないため、主に発生するコストは、人件費となる収益構造となっております。

 

営業収益 = 成約数( (1) 紹介数(※9)× (2) 成約率(※10))× (3) 1室当たり手数料単価 - (4)返金額

 

また「ケアプライムコミュニティサイト」については、シニアホームのサービス品質向上に資する商品・ソリューションを提供する他事業者の広告掲載の場を提供しており、これによる広告収入を得ております。広告主にとっては、シニアホームの意思決定者への直接的なアプローチをする機会は少ないため、多くのシニアホーム及び意思決定者にリーチができる貴重な手段となっております。

 

※8 対面サービスによるマッチングサービスとは、お客様と直接お会いする「Face to Face(対面式)」 等でお客様のご要望などをお伺いし最適な情報を提案するサービスをいう。

※9 紹介数とは、MSW等からの入居検討者の紹介数をいう。

※10 成約率とは、「スマイル数(成約数)/紹介数×100」で算出した値をいう。

 

(b) シニアホームコンサルティングサービス

シニアホームコンサルティングサービスでは、地域に優良なシニアホームを増やすことを目的に、シニアホーム運営を検討されている土地オーナー等と、シニアライフサポート事業の取引先であるシニアホーム運営事業者をマッチングすることで、質の高いシニアホームを増やすことを目指しております。

また2025年10月からは、笑美面子会社の㈱ケアサンクが土地建物を一括借り上げし、シニアホーム運営事業者に転貸することで、シニアホーム運営事業者に与信を提供する「ケアサンク パートナーリース(以下、パートナーリース)」事業を開始しております。

 

〔収益構造〕

シニアホーム開設を検討しているシニアホーム運営事業者と土地のオーナー等又は土地活用提案を行っている建築事業者にシニアホーム運営事業者の情報を提供し、シニアホーム運営事業者との間でシニアホーム開設が決まった時点で、主にシニアホーム運営事業者より情報提供による紹介料及びコンサルティング料を受領しております。

一方、パートナーリースにおいては、サブリースの形式を取るため、一括借り上げにて発生する支払額の総額と、転貸によって発生する受取額の差額が収益となります。この収益については、リース資産引渡時点での現在価値に割引いた総額を一括計上します。

 

[事業系統図]

 

 


有価証券報告書(2023年10月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において笑美面が判断したものであります。

 

(1)経営方針、経営戦略等

笑美面は、ビジョンとして「高齢者が笑顔で居る未来を堅守する」を掲げ、家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会の実現を目指しております。

介護家族に向けた「シニアライフサポート事業」と、シニアホームに向けた「ケアプライム事業」を行っており、経営戦略は以下のとおりであります。

(a) シニアライフサポート事業

介護家族が高齢者の心の介護に寄り添える状態を増やすことを目的に、家族会議実施数(※13)を増やしてまいります。そのために、チーム制を活かしたMSW等からの紹介獲得のためにSales EnablementのPDCAサイクル(※14)を回すことでオペレーショナル・エクセレンスの浸透を図り、新人コーディネーターの早期立ち上がりを実現し、サービスの均質化を図ってまいります。

また、全国約8千施設ある病院は都市圏中心にカバー出来ているものの、全国約4万名のMSWへのリーチは限定的に留まっているため、全国の拠点網を活かし継続的にアプローチし、更なるシェアアップを推し進めてまいります。

 

(b) ケアプライム事業

ケアプライムコミュニティサイトの登録を通じて全国のシニアホームのサービス向上に向けた情報提供を一斉に行うことを目的として、オンライン連携を推進してまいります。全国における笑美面の紹介対象となりうる主なシニアホーム数は39,605ホーム(有料老人ホーム17,327ホーム、サービス付き高齢者向け住宅で8,139ホーム、グループホーム14,139ホーム。2022年各調査(※15)より)となっております。

また、現在ケアプライムコミュニティサイトを通じて、全国のシニア運営事業者へサービスの質向上に向けた入居検討者及び介護家族の声を効率的に配信しております。今後は入居検討者及び介護家族の満足度向上に繋がるシニアホームを増やすことを目的に、ケアプライムコミュニティサイトを通じてシニアホーム新規開設情報やサービス向上に繋がると思われる情報を広告媒体として配信する等、シニアホームのサービス向上を通じて高齢者の笑顔を増やしてまいります。

なお、2024年9月17日に笑美面100%出資の子会社として株式会社ケアサンクを設立いたしました。シニアホーム新規開設コンサルティング等の事業を通じて、介護家族に安心を提供するシニアホームの拡充をサポートしてまいります。

 

※13 家族会議実施数とは、笑美面のコーディネーターが本人や介護者と対面や電話、オンラインのいずれかでシニアホーム選定のための条件や要望確認、優先順位の整理等の話し合いを実施した案件数をいう。

※14 PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)の仮説・検証型プロセスを循環させ、マネジメントの品質を高めようという概念をいう。笑美面では、新人コーディネーターの早期立ち上げを実現するためのPDCAサイクルとして、Plan:立ち上がりの道筋をつけるため成長ステップ及び成長スピードを設定、Do:時間と場所を選ばないラーニングツールとして成功事例をマニュアル化し、営業学習コンテンツでのラーニングと実践、Check&Action:基礎知識を応用力にするため、マネジャーとの1on1を通じたモニタリング及び改善活動を行うことをいう。

※15 有料老人ホーム:社会福祉施設等調査より(2022年)

   サービス付き高齢者向け住宅:サービス付き高齢者向け住宅情報提供システムより(2022年)

   グループホーム:介護サービス施設事業所調査の概況 より(2022年)

 

 


 


 

 

笑美面は、2023年4月13日開催の取締役会にて、「ビジョン(社会インパクト)」を実現するための基本方針を決議しております。笑美面が、事業成長を伴いながら、ポジティブで測定可能な社会的・環境的インパクトの創出を意図する企業として「インパクトIPO(※16)」を目指す上で、ビジョン(社会インパクト)を設定し、継続的に以下3点に取組むための方針を定めました。なお、2023年10月にインパクトIPOを達成しております。

(1)「インパクト測定及びマネジメント(インパクト・メジャメント&マネジメント(※17))」を行う

(2)インパクトに関する情報を開示・発信する

(3)ステークホルダーとのエンゲージメント活動を積極的に行う

 

上記の基本方針を基に、笑美面は、事業を通じて、介護家族が高齢者に対する「心の介護」に専念できるよう、「介護家族にとって、ホーム介護の利用が『ポジティブ/当たり前』になっている状態」を目指し、「家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会」の創出に貢献してまいります。

また、このような社会の創出を目指して、中長期的に

・「マッチするシニアホームとの出会いにより、負担が軽減している介護家族が47都道府県で増加」

・「自らの強みを伸ばしてサービスの質を上げ、介護家族に安心を提供しているシニアホームの増加」

という2つの社会変化(インパクト)を目指して以下のとおり、事業展開をしてまいります。

 

(a) 「マッチするシニアホームとの出会いにより、負担が軽減している介護家族が47都道府県で増加」の社会変化

  の実現のために、以下の2つの指針に基づき、シニアライフサポート事業を展開してまいります。

(イ)介護家族が、シニアホームの情報と接点を持ち、家族会議を実施していること

笑美面は、入居検討者がシニアホームへの入居を検討するに当たり家族との話し合いの場(家族会議)を持つことで、家族内でシニアホームへの納得感が醸成され、家族をシニアホームに入居させることに対する介護家族の心理的負担が大きく削減されると考えており、シニアホームへの入居を検討している家族に対して家族会議の場を持つことを推奨し、それを経営指標としてモニタリングしております。その結果、家族会議を経てシニアホーム入居を決めた入居検討者は、その後実際にシニアホームへの入居に至ることが多くなっております。

 

(ロ)笑美面への相談の結果、マッチするシニアホームとの出会いにより、介護家族の負担が軽減していること

笑美面は、介護家族が抱える課題の多くはシニアホーム介護の適切な利用によって解決することができると考え、シニアホーム介護の利用を促進することで、介護を担う家族の介護の負担が軽減され、高齢者に対する「心の介護」に専念できる状態を作り出します。それを計測する経営指標として、マッチするシニアホームと出会い入居に至った入居対象者(成約数)の数をモニタリングしております。

 

(b)「自らの強みを伸ばしてサービスの質を上げ、介護家族に安心を提供しているシニアホームの増加」の社会変化

  の実現のために、以下の指針に基づきケアプライム事業を展開してまいります。

(イ)シニアホームが自らの強みを認識し、シニアホームに対するニーズを把握する機会が増加していること

笑美面のケアプライム事業は、プラットフォーム「ケアプライムコミュニティサイト」に参加するシニアホーム間の経営情報の流通を実現し、それを活かしてサービスの質を向上していただくために実施するものであります。サービスの質を向上したいという意欲を持つシニアホーム運営事業者に必要な情報を提供するものでありますが、特に、加盟するシニアホームに自らの強みを認識していただくことに重点を置いております。そのプラットフォーム「ケアプライムコミュニティサイト」の提供価値を明確に伝えることで、加盟者の募集を行います。

 

※16 一般財団法人 社会変革推進財団(以下、「SIIF」という。)が中心に提唱しており、2023年7月にインパクト投資の推進・中立機関であるGSG国内諮問委員会にインパクトIPOのワーキンググループが発足。SIIFによると、インパクトIPOとは、①ポジティブなインパクトの創出を意図している企業が、インパクトの測定及びそのマネジメント(Impact Measurement & Management,IMM)を適切に実施していることを示しながら、IPOを実現すること。②IPOに際して、インパクトの追求とIMMを継続的に実施できるよう、当該企業を取り巻くステークホルダーに対して、インパクト及びIMMの状況を説明し、インパクト志向の資金提供者からの資金調達をめざすことで、企業価値の向上を図ることであることとしている。出展 https://www.siif.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/インパクトIPO実現・普及に向けた基礎調査.pdf

 

※17 インパクト・メジャメント&マネジメントとは、企業や非営利組織の活動やサービスが、社会や環境に与えた変化や効果を可視化するのが「インパクト測定」、社会的な効果に関する情報にもとづいて事業改善や意思決定を行い、インパクトの向上を志向することを「インパクトマネジメント」という(社会変革推進財団HPより抜粋)

 

 

〔笑美面事業の社会インパクトの成果指標〕

笑美面が「家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会」を目指す過程で、「介護する家族・ケアラー」に焦点を当て、「介護家族にとって、ホーム介護の利用がポジティブ/当たり前になっている社会」を実現していくことは、2030年までに持続可能でより良い世界を目指す国際目標である持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:以下、「SDGs」という。)(※18)の達成にも寄与するものであります。

在宅での介護を抱え込まざるを得ない状況に追い込まれている介護家族の負担を軽減することで、SDGsの目標5「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う」の中のターゲット5.4「公共のサービス、インフラ及び社会保障政策の提供、並びに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する」ことに繋がると考えております。

 

※18 持続可能な開発目標(SDGs):2015年9月の国連サミットで採択された、持続可能な開発のための2030アジェンダで掲げられる国際目標。

 

 

笑美面が目指す『介護家族が心の介護へ向き合い、高齢者が笑顔で居る社会』は、SDGs5.4.に係る社会インパクトを創出しており、成果指標としては、介護家族の身体的介護負担からの解放によって生み出された時間とポジティブな使い方を計測しております。


 

(2)目標とする経営指標

笑美面の目標とする経営指標として、前述のロジックモデルに記載の短期アウトカムから設定しております。笑美面が重視している経営指標等であるKPIの内容、目安としている水準は以下のとおりであります。なお、KPIの大前提として、リアルタイムで測定できる数値、かつコントロールできる数値であるものとしております。

 

(a) シニアライフサポート事業
〔KPI1:MSWからの紹介数〕

笑美面の主要な案件獲得元である病院の退院支援室で働くMSWからの依頼を示す、成約数のリード測定指標であります。MSWを介して、シニアホーム探しの相談を受けた患者の人数によって計測されます。2026年10月期には紹介数18,900人を経営目標として計画の策定を行っており、2024年10月期においての実績は8,401人となっております。

患者の退院支援を担うMSWは、退院後のシニアホーム探しも職責の業務となるものの、そのために必要な情報へのアクセスには限りがあり、転院調整等の他の業務の多忙さから、時間がかけきれない等の現状があります。

笑美面は、豊富なシニアホーム情報を有しており、退院までの業務も把握した関与が可能であるため、退院期日短縮と同時に満足度の高いシニアホーム入居を実現できる確率が高まります。さらに、MSWへの報連相のタイミングなどを均質化した教育体制を強みに信頼関係を構築することで、継続した紹介獲得に繋がります(2024年10月末現在においてMSWからの紹介数が全体の約7割を占めております。)。

こうしたことから、MSWからの紹介数を管理することは、「退院期限が決まっていることもあり成約率が高い」、「受注から成約までのリードタイムが比較的短期間」、「平均報酬が高い」という特徴を持つリード数を管理することを意味し、笑美面の生産性向上に繋がる指標にもなります。

 

〔KPI2:家族会議実施数〕

介護家族と入居対象者が今後の生活方向を決める会議で、介護家族と入居対象者の意識の変革と成約率の向上の測定指標であります。笑美面が目指す社会変化(インパクト)の視点からは、入居可能性のある入居対象者の介護を担う介護家族との早期の接触を行い、介護家族に家族会議を開いてもらうことでシニアホーム介護への納得感を醸成してもらい、シニアホーム介護利用の心理的抵抗感を和らげることに繋がることから、成約の確度がより高まり、成約数の予測に繋がります。笑美面のコーディネーターが入居対象者や介護家族(身寄りのない生活保護受給者の場合は役所ケースワーカーが該当)と対面や電話、オンラインのいずれかでシニアホーム選定のための条件や要望確認、優先順位の整理等の話し合いを実施した案件数によって計測されます。2026年10月期には家族会議実施数15,000件を経営目標として計画の策定を行っており、2024年10月期においての実績は6,330件となっております。

笑美面のシニアホーム紹介サービスでは、「インターネットを介しての遠隔でのマッチングサービス」上のシニアホーム検索との差別化を図り、より満足度が高いシニアホーム提案を行うため、「介護家族を知る」ことを大切に「条件(身体状況、予算、エリア等)」と「要望(どのような暮らしを行いたいか、リハビリの要否等)」を分けてヒアリングする機会である「家族会議」を実施しております。介護家族の状況を正しく把握することで、満足度の高いシニアホーム提案に加え、入居に伴い必要とされる煩雑な手続きについても的確な支援を行うことが可能となります。

 

〔KPI3:スマイル数〕

実際にシニアホーム入居に至った入居対象者の数を表す指標であり、笑美面営業収益に直結する指標であります。2026年10月期にはスマイル数8,200人を経営目標として計画の策定を行っており、2024年10月期においての実績は3,550人となっております。

一般的に、介護家族自身が検索・選択を行う形の「インターネットを介しての遠隔でのマッチングサービス」を利用したシニアホーム探しにおいては入居後のミスマッチが生じる可能性があります。一方、笑美面サービスの利用者は、将来予測等を踏まえた付加価値のある提案により「その方らしい」シニアホームを中立・公平に見つけることができるため、入居後の暮らしまでを想定した納得の入居が可能となります。さらに見学調整、シニアホームや病院とのやり取り代行及び役所の申請手続サポートなど、相談から入居までのトータルサポートを行っているため、「インターネットを介しての遠隔でのマッチングサービス」を利用したシニアホーム入居よりも成約率が高まる傾向にあります。

マッチするシニアホームとの出会いを実現することにより、シニアホーム介護の利用が増加することで、介護家族の負担が軽減され、入居対象者に対する「心の介護」に専念できる状態を作り出すことに繋がると考え、成約数を示す本指標を経営指標として追求しております。

 

(b) ケアプライム事業
〔KPI4:プラットフォームサイト登録数〕

シニアホームのサービス向上に繋がる外部サービス広告掲載など将来のマネタイズ余地の測定指標であります。プラットフォーム「ケアプライムコミュニティサイト」に登録されたシニアホームの数によって計測されます。2023年3月にポータルサイトをリリースし2024年10月末現在7,540件となっております。2026年10月期にはプラットフォームサイト登録数9,000件を経営目標として計画の策定を行っております。

この指標を管理することは、笑美面の目指す社会変化(インパクト)の観点からは、シニアホームが介護家族ニーズを把握し、また自社の強みを認識する機会が増加していることを表します。これにより、自らの強みを伸ばしてサービスの質を上げ、介護家族に安心を提供しているシニアホームが増加することへ寄与します。

 

(3)経営環境

笑美面が提供するシニアホーム紹介サービスが属する市場は、高齢者人口の推移、要介護認定者数の推移及び要介護認定者の介護を行うケアラーの人口推移に大きく影響を受けます。

日本における65歳以上の高齢者人口推移は以下の図のとおりであり、2024年には3,625万人(前年3,623万人)となり、前年と比べ2万人増加し、過去最多となりました。

また、国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、65歳以上の人口割合は今後も上昇を続け、第2次ベビーブーム期(1971年~1974年)に生まれた世代が65歳以上となる2040年には65歳以上の人口割合は34.8%、2045年には36.3%になると見込まれております。

 


出典 総務省統計局:人口推計(2024年9月)

   国立社会保障・人口問題研究所:日本の将来推計人口(2023年4月)

このように65歳以上の人口増加に伴い、介護を受ける者・介護をする者の人口も上昇を続けており、自宅で介護を受ける者と介護をする者の双方が65歳以上の高齢者「老老介護(※19)」については、約200万人(2023年想定)と見込まれております。

 

※19 老老介護とは、自宅で介護を受ける者と介護をする者の双方が65歳以上の高齢者をいう。

 


 


※1 経済産業省「新しい健康社会の実現」(令和5年3月)より抜粋。

※2  65歳以上の要介護認定者数(厚生労働省「介護保険事業状況報告」(令和5年5月分))に、同居介護率及び同居介護内に占める当該割合(厚生労働省「国民生活調査」(令和4年))を乗じ試算。

※3 文部科学省「令和4年学校基本調査」における中学生・高校生の生徒数に、三菱UFJリサーチ&コンサルティング「ヤングケアラーの実態に関する調査報告書」における世話をしている家族がいる率を乗じ試算。

 

「老老介護」の増加に加え、働きながら介護に当たる「ビジネスケアラー」、家族の介護やケア、身の回りの世話を担う18歳未満の「ヤングケアラー」の負担が大きな社会問題となりつつあります。

今後、以下の図のとおり2035年度まで要介護認定者数が増加することが予想され、要介護認定者数に対する「老老介護」、「ビジネスケアラー」及び「ヤングケアラー」の割合は上昇していくものと想定されます。

 

 出典

・ビジネスケアラー

過去数値:総務省統計局の「就業構造基本調査(2023年12月)」の「介護をしている」の「仕事が主な者」

将来数値:

①将来要介護認定者数:要介護認定者数の将来数値

②将来人口:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」

③将来ビジネスケアラー:年齢別要介護認定者数の増減実績割合及び年齢別人口増減実績割合に対する総務省

 統計局の「就業構造基本調査(2023年12月)」の「介護をしている」の「仕事が主な者」の人口増加数の実

 績割合を、①の増減率及び②の増減率に乗じた人数が増加するとして試算。

 

・ヤングケアラー

過去数値:文部科学省「令和6年度学校基本調査」における中学生・高校生の生徒数に、三菱UFJリサーチ&コン

     サルティング「ヤングケアラーの実態に関する調査報告書」における世話をしている家族がいる率

     を乗じ試算。

将来数値:

①将来生徒数:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」に年齢別の人口数に対する生徒数の

 実績割合を乗じ試算。

②将来ヤングケアラー:①で算出した将来生徒数に三菱UFJリサーチ&コンサルティング「ヤングケアラーの

 実態に関する調査報告書」における世話をしている家族がいる率を乗じ試算。

・老老介護

過去数値:総務省統計局の「就業構造基本調査(2023年12月)」の「介護をしている」65歳以上を集計。

将来数値:

①将来要介護認定者数:要介護認定者数の将来数値

②将来人口:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」

③将来老老介護:65歳以上の年齢別要介護認定者数の増減実績割合及び65歳以上の年齢別人口増減実績割合

 に対する総務省統計局の「就業構造基本調査(2023年12月)」の「介護をしている」65歳以上の人口増加

 数の実績割合を、①の増減率及び②の増減率に乗じた人数が増加するとして試算。

・要介護認定者数

過去数値:厚生労働省「介護保険事業状況報告」

将来数値:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」に年齢別の要介護認定者数の実績割合を乗

     じ試算。

 

特に「ビジネスケアラー」及び「ヤングケアラー」が抱える問題として、「ビジネスケアラー」は40~50代が多く、会社や同僚にプライベートなことを相談しづらいため突然の離職に至るケースも多い等、仕事と介護の両立に切迫した不安・課題を抱えている傾向にあり、「ビジネスケアラー」の人口は今後、2030年度には、318万人以上にも達すると見込んでおります。

また、働きながら介護にあたる「ビジネスケアラー」の介護による労働時間短縮の労働生産性への影響は経済産業省の推計により2030年度には約9.1兆円の損失へ繋がると見込まれております。

さらに、「ヤングケアラー」については、その生活が“当たり前”で、自身が「ヤングケアラー」という認識がないという子どもも少なくないと言われており、介護やケアに忙しい等、本来受けるべき教育を受けることができない、同世代との人間関係を満足に構築できづらいなど、大きなリスクをはらんでおります。「ヤングケアラー」の人口は2022年度には32万人に達しており、今後は少子高齢化社会の進行に伴い徐々に減少していく見込みではありますが、それに反して要介護認定者数は増加していく見込みであり、「ヤングケアラー」一人当たりの負担は増加していくものと見込んでおります。

このように、高齢者の人口割合の上昇とともに要介護認定者が増えることにより、こうした多様化する介護家族の一人当たりの介護を担う人数は今後益々増えることが予想されます。

笑美面は、事業を通じて、介護家族が高齢者に対する「心の介護」に専念できるよう、「介護家族にとって、シニアホームの利用が『ポジティブ/当たり前』になっている状態」を目指しており、介護される側も含めて「共倒れ」にならないためにも、「老老介護」、「ビジネスケアラー」及び「ヤングケアラー」が抱えている問題を解決できるようシニアホーム紹介サービスを提供しております。

 

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

(a) シニアホーム紹介業の知名度向上と社会的信用

不動産や保険選定に紹介のプロフェッショナルがいるように、シニアホーム紹介業においても紹介のプロフェッショナルがいることについて世に広く認識していただくことが重要な課題と認識しております。そのため、介護家族に対する相談、提携するシニアホームの双方についてサービスの質の向上と数の拡大を目指してまいります。

 

(b) 人材の確保及び育成

笑美面が展開するシニアライフサポート事業は労働サービスの提供事業であるため、人材の確保が事業継続の要となります。また、案件をご紹介いただく医療機関のMSWやCM等の信頼を継続的に得るため、且つ、入居対象者や介護家族に適切なシニアホーム提案をするためには、コーディネーターの課題対応能力の効率的な育成が重要だと認識しております。そのため、優秀な人材の確保を継続的に行いながら、CRMシステムを利用した顧客関係管理の質の向上、動画コンテンツを活用した教育体制の強化に取組みを行うとともに、一人一人が価値ある存在として自立することにより退職予防にも努め、事業拡大を目指してまいります。

 

(c) 情報管理体制の強化

笑美面は事業を通じて取得した個人情報を所有しており、その情報管理を強化していくことが重要な課題であると認識しております。現在、笑美面では「個人情報の保護に関する法律」の規定に則って、「個人情報保護基本規程」や「特定個人情報取扱規程」等の諸規程を定め、笑美面で保有する個人情報の適法かつ適正な取扱いの確保と、個人の権利・利益を保護するよう社内体制・ルールを確立しております。今後も社内教育や研修などを継続して行ってまいります。

 

(d) 内部管理体制の強化

笑美面は事業の拡大・成長に応じた内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。経営の公正性・透明性を確保すべく、コーポレート・ガバナンスを強化し、適切な内部統制システムの構築を図ってまいります。

 

(e) 財務基盤の強化

笑美面は、財務基盤の安定性を維持しながら、様々な事業上の課題を解決するための事業資金を確保し、また、新たな事業価値創出のために機動的な資金調達を実行できるよう、内部留保の確保と株主還元の適切なバランスを模索していくことが、財務上の課題であると認識しております

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載しております事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

ただし、将来の業績や財政状態に与えうるリスクや不確実性は、これらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において笑美面が判断したものであります。

 

(1)事業環境等に関するリスク

①感染症等の影響について

発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小

新型コロナウイルス感染症禍においては、クラスター発生予防対策のため、施設への立ち入りを制限している医療機関やシニアホームが数多くありました。現在は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行され、シニアホームの受入制限、病院退院活動制限も短期間で終息する状態に変化しましたが、新たな変異ウイルスが発生した場合には再びシニアホームへの十分な配慮が必要な状況となります。これに対処するため、シニアホームの受入れ情報などの情報収集を継続的に行い、それを医療機関のMSWやCM等に適時提供することで、安心感の醸成と、継続的なサービス提供の維持を目指しております。しかしながら、想定を超える感染拡大が発生した場合には笑美面の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②業界動向について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中

笑美面が提供するシニアホーム紹介サービスは、投資や許認可が不要なサービスであるため比較的参入障壁が低い事業ではありますが、事業の拡大や継続するためには、人材コスト及び拡大への一定の時間が必要となるため、競合他社が突発的に成長する可能性が低い現状となっています。しかしながら、多数の企業が参入し競争が激しくなった場合は、笑美面の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③顧客企業の経営環境について

発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中

笑美面は、主としてシニアホーム等を営む企業から手数料を受領しております。笑美面は介護業界・高齢者を支える複数のサービスを提供することに努めておりますが、社会保障費に関する法改正等による介護業界全体若しくは顧客企業の経営環境の変化に伴う投資ニーズが急速かつ大きく変化することにより、多くの顧客企業の収益が低迷した場合、笑美面の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)事業内容等に関するリスク

販売価格について

発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中

笑美面が展開するシニアライフサポート事業の販売価格は、シニアホームへの入居に対する手数料であり、各シニアホーム運営事業者との法人単位の契約が基となっております。過去のシニアホームの入居率の推移を鑑みると、今後も需給バランスが急速に悪化する可能性は低く、突発的な手数料の低下は起こりにくい構造であり、現時点での手数料減少リスクは少ないものと想定しております。

しかしながら、想定を超える手数料の低下が起こった場合には笑美面の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)組織体制等に関するリスク

①人材の確保について

発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中

笑美面が展開するシニアライフサポート事業は労働サービスの提供事業であるため、人材の確保が事業継続の要となります。現状では、採用エージェント経由での人材確保がメインとなりますが、笑美面の事業が社会課題解決に繋がる点、ダイバーシティ&インクルージョンの取組み、SDGsの取組などを踏まえ、エージェントから安定した求職者紹介をいただけております。また、取引先である病院のMSWや介護関連会社の従業員の転職率が高いため、医療介護業界からの転職も今後増加していくものと予測しております。しかしながら、採用がうまく進まない場合には、笑美面の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

②人材育成及び退職予防について

発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

案件をご紹介いただく医療機関のMSWやCM等の信頼を継続的に得るため、また、入居対象者や介護家族に適切なシニアホーム提案をするためには、コーディネーターの課題対応能力の効率的な育成が重要です。笑美面の経営計画を達成するためにも、新入社員の事業に関する知識の定着の早期化が課題となっております。そのため、CRMシステムを利用した顧客関係管理の質の向上や、動画コンテンツを活用した教育体制の強化に取組を行うとともに、一人ひとりが価値ある存在として自立することにより退職予防に努めてまいります。

また、退職予防としてリテンション施策を行っており、具体的にはパルスサーベイ(※22)を活用した対象者フォロー面談を実施し、リスクマネジメント推進委員会でフォロー面談実施内容の確認・報告を行い退職予防に努めております。しかしながら、人材の育成に時間を要した場合や多くの退職を防げなかった場合には、笑美面の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

※22 パルスサーベイとは、企業が従業員の満足度や心の健康状態を把握するために簡単な質問を短期間・高頻度で実施する調査のことをいう。

 

(4)事業に関する法的規制等に関するリスク

①介護業界について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小

笑美面が属するシニアホーム紹介サービスは、介護業界と緊密な関わりがあるため、当局並びに高齢者住まい事業者団体連合会、一般社団法人全国介護事業者連盟における発表内容等が業界に対して影響を及ぼす可能性があります。今後において、介護業界に対する規制環境の変化や業界各社の対応に何らかの変化が生じた場合、笑美面の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

②個人情報について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大

笑美面は事業を通じて取得した個人情報を所有しております。笑美面では「個人情報の保護に関する法律」の規定に則って、「個人情報保護基本規程」や「特定個人情報取扱規程」等の諸規程を定め、笑美面で保有する個人情報の適法かつ適正な取扱いの確保と、個人の権利・利益を保護するよう社内体制・ルールを確立しております。しかしながら、何らかの原因により個人情報が外部に流出した場合には、企業としての社会的信用力が低下することにより、笑美面の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③労務管理について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小

笑美面は、労務管理を経営の重要課題として認識しており、そのため笑美面は労働基準法等関係法令を遵守し、社内規程の整備、運用を徹底し労務管理を行っております。しかしながら、労務管理不備により関連法令の違反に伴う行政処分等、従業員との紛争等が発生した場合には、笑美面の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)その他のリスク

①過年度の経営成績及び税務上の繰越欠損金について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中

笑美面は、第10期から第12期において、経常損失及び当期純損失を計上しております。また、2024年10月31日現在において税務上の繰越欠損金が141,775千円存在しております。繰越欠損金は、一般的に将来の課税所得から控除することが可能であり、将来の税額を減額することができますが、今後の税制改正の内容によっては、納税負担額を軽減できない可能性もあります。また、繰越欠損金が解消された場合、通常の税率に基づく法人税等が発生し、笑美面の経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

②特定人物への依存について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中

笑美面の代表取締役社長である榎並将志は、笑美面の創業者であり、創業以来の最高経営責任者であります。同氏は、笑美面の経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。笑美面では、経営会議等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が経営執行を継続することが困難になった場合には、笑美面の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

③配当政策について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小

笑美面は、事業の成長・拡大による企業価値の向上を最重要課題として認識するとともに、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の1つと位置付けており、将来的には、各事業年度の財政状態及び経営成績を勘案しながら株主の皆様への利益還元を検討していく予定であります。しかしながら、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であり、業績次第では今後安定的な配当を行うことができないリスクが存在します。

 

④調達資金の使途について

発生可能性:中、発生する可能性のある時期:5年以内、影響度:中

笑美面が株式上場時に行った公募増資による調達資金の使途については、事業成長のための新規拠点開設費、採用費及び人件費、広告宣伝費、システム開発費に充当する計画であります。しかしながら、急速に変化する事業環境に柔軟に対応するため、上記計画以外の使途へ充当する可能性もあります。また、計画どおりの使途に充当された場合でも、想定どおりの効果を上げるとは限らず、笑美面の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小

笑美面は、役員及び従業員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとしてストック・オプションを付与しているほか、今後も優秀な人材確保のためのストック・オプションを発行する可能性があり、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権等について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。

なお、当事業年度末現在新株予約権による潜在株式数は69,210株であり、自己株式を除く発行済株式総数2,025,110株の3.4%に相当しております。

 

⑥訴訟について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中

当事業年度末現在において、笑美面が当事者として関与している訴訟手続きはありません。しかしながら、今後の笑美面の事業展開の中で、第三者が何らかの権利を侵害され、又は損失を被った場合、笑美面に対して訴訟その他の請求を提起される可能性があります。損害賠償の金額によっては、笑美面の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦インターネット等による風評被害について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中

ソーシャルメディア等の急激な普及に伴い、笑美面に対するインターネット上の書き込み、悪意ある投稿等による風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性に関わらず、笑美面の社会的信用が毀損し、笑美面の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑧減損損失について

発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小

現状笑美面は事務所設備、業務システム等の固定資産を所有しておりますが、多くは所有しておりません。しかしながら、笑美面の資産の時価が著しく下落した場合や、将来新たに開始するものも含めて、事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により資産について減損損失が発生し、笑美面の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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