中央倉庫(9319)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 中央倉庫グループ(中央倉庫、子会社3社及び関連会社2社により構成)においては、国内物流事業、国際貨物事業、不動産賃貸事業の3部門に関係する事業を行っております。各事業における中央倉庫及び関係会社の位置付け等は次のとおりであります。 なお、次の3部門は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (国内物流事業) 当部門においては、倉庫業と運送業を営んでおります。(1) 倉庫業 倉庫業は基幹業務で、貨物の寄託を受けてこれを倉庫に保管し、また寄託貨物の入出庫及びこれに付随する諸作業を行う事業で、倉庫業法に基づき本業務を営んでおります。 また、通常の倉庫業務に加え次のサービスを提供しております。① 定温・定湿保管 食料品等の保管に適した専用施設として、定温・定湿保管庫を保有しております。② 保税蔵置場 外国貨物(輸入手続未済貨物及び輸出許可を受けた貨物)を保管することのできる保税蔵置場を保有しております。③ トランクルーム、ビジネスサポート 書類や家財、美術骨董品等の保管に適した専用施設として、倉庫業法の規定により認定されたトランクルームを保有しております。 また、書類・情報の管理や廃棄、企業のオフィス移転、引越しなどの業務を行っております。④ 危険品保管 消防法で規定されている危険品貨物の保管及び取扱いとして、安全性を確保した危険品倉庫を保有しております。⑤ 流通加工 顧客の依頼に応じ、商品の品揃え、検品、検針、詰合せ、袋詰め、札付け、包装及び荷造り等の流通加工業務を行っております。⑥ 倉庫証券 倉庫業法に基づき、保管貨物の受渡し及び担保金融に便益を提供するため、倉庫証券発行の許可を受けております。⑦ 物流施設賃貸 倉庫などの物流施設を賃貸しております。[主な関係会社]中央倉庫ワークス㈱、ユーシーエス㈱ (2) 運送業 運送業は、貨物利用運送事業、貨物自動車運送事業及び保険代理店業を営んでおります。① 貨物利用運送業 貨物利用運送事業法に基づき、貨物自動車運送及び鉄道運送に係る貨物利用運送事業を営んでおります。(注)利用運送事業とは、荷主の依頼を受けて、運送事業者の行う運送を利用し、貨物運送を行う事業であります。② 貨物自動車運送業 貨物自動車運送事業法に基づき、一般貨物自動車運送事業の許可を受け、貨物輸送に係る貨物自動車運送事業を営んでおります。③ 保険代理店業 損害保険会社の代理人として、荷主等から貨物運送保険及び火災保険を引き受ける代理店業を営んでおります。[主な関係会社]中倉陸運㈱ (国際貨物事業) 当部門においては、梱包業と通関業を営んでおります。(1) 梱包業 梱包業は、主として精密機械類の輸出梱包を行っております。また、強化三層ダンボールの加工及び販売を主として、梱包資材の販売を行っております。(2) 通関業 通関業法に基づく許可を受けて、荷主のために輸出入手続き等の通関業務を行っております。また、貨物利用運送事業法に基づく第二種貨物利用運送事業(外航海運)の認可を受けて、国際複合一貫輸送事業を行っております。[主な関係会社]㈱テスパック、安田中倉国際物流(上海)有限公司 (不動産賃貸事業) 当部門においては、不動産賃貸業を営んでおります。(1) 不動産賃貸業 物流施設以外の不動産(建物他及び土地)の賃貸業を営んでおります。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 中央倉庫グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において中央倉庫グループが判断したものであります。 (1) 経営方針・経営戦略等① 会社の経営の基本方針 中央倉庫は2027年10月に創立100周年を迎えるに当たり、次の100年もお客様・社会に必要とされ、従業員が誇りとやりがいを感じながら働く企業となるべく、新たな中期経営計画「NEXT CS-100」を策定すると共に、従来から受け継いできたコーポレートスローガン・中長期ビジョン・企業理念を再定義しました。 (コーポレートスローガン)未来を預かる、未来を運ぶ 倉庫・運輸・国際貨物業を中心とする総合物流を社会経済活動に不可欠な公共性の高い事業であると認識し、事業を通じてステークホルダーの『未来』を『預かり、運ぶ』ことで、その幸福と持続的な発展に貢献する。 (中長期ビジョン)卓越した専門性と実行力でお客様や社会に新しい価値を提供し続ける企業 100年近い歴史の中で培った、あらゆる物資を高い品質で預かり、運ぶノウハウを最大限活用し、従来の枠組みを超えて、お客様がより高い満足を得られ、社会に貢献できる仕組みやサービスを提供する。 (企業理念)誠実・進歩・挑戦 『誠実』を全ての判断の座標軸に据え、時代と共に『進歩』し、『挑戦』し続ける。 ② 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略 中央倉庫グループは、対象期間を2025年度から2027年度までの3カ年とする第8次中期経営計画「NEXT CS-100」を策定し、中期経営計画最終年度である2027年度において、営業収益31,500百万円、営業利益2,500百万円、経常利益2,650百万円、営業利益率7.9%、ROE(自己資本利益率)5.0%を連結業績目標とすると共に、成長投資と資本効率改善のバランスの取れた最適なキャッシュ・アロケーションを実施してまいります。 第8次中期経営計画「NEXT CS-100」の内容につきましては、以下のとおりであります。(戦略基本方針)1)成長分野への絶え間ない挑戦による新たな収益モデルの構築2)国内外物流ネットワークの更なる拡充3)高い業務品質・付加価値創出による収益性の向上4)情報システムの強化による高い生産効率の実現5)健全な財務体質の維持と資本効率を重視した財務・資本戦略の実行6)サステナビリティ(環境・人的資本投資・ガバナンス)対応強化 「NEXT CS-100」のCSには、「中央倉庫」と「Challenge Spirit」の意味を込めており、第7次中計「TRY」の精神を更に発展させ、次の100 年に向けて高い目標に果敢に挑戦すると共に、コーポレートスローガン・中長期ビジョンの実現を図ってまいります。 具体的には、成長分野として、輸入化学品等の取引拡大、有力企業サプライチェーンへの参画、循環型ビジネス及び機工(輸送付随業務)分野の更なる強化、物流ネットワーク拡充として、愛知県あま市の新倉庫建設及び営業開始、国内複合輸送ネットワークの構築、収益性の向上として、取引先とのDX共同推進、人材教育の強化による生産性・品質向上等によるコスト削減・採算改善を行ってまいります。 また、次期基幹システムの検討開始、イントラネット再構築やPC更新等、システム基盤整備、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた施策の実行継続、持続的な成長を支える多様な人材の確保・育成、エンゲージメント向上による人材の定着化を図ってまいります。 (2) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 中央倉庫が考える対処すべき主な課題は以下のとおりであります。 ①高度化する顧客ニーズへの対応と人的資本投資の抜本的強化 物流業界では、顧客ニーズが「作業の請負」から「最適な物流スキームの提案」へと高度化しております。中央倉庫においても、サプライチェーン全体を俯瞰し、顧客課題を総合的に解決する能力が求められております。 この課題に対処するため、こうした環境変化を踏まえ、中央倉庫は、自社の優位領域を明確化し、中堅営業人材を対象とした研修の充実を図り、かつ専門性の高い営業人材の育成・採用に注力してまいります。また、戦略立案力に優れた人材を営業統括本部に集約し、大口案件ごとに専門チームを編成することで、現場と連携しながら高度な顧客要請に迅速かつ的確に対応できる体制を整備してまいります。 ②キャッシュ・アロケーション方針の高度化と資本効率の改善 中央倉庫は、堅調な業績と安定した財務基盤を維持してきましたが、蓄積した自己資本を成長と企業価値向上に十分結び付けられていないという課題があり、ROEが資本コストのレンジ付近に留まり、PBR1倍を下回り、投資家の皆様の期待に応えることができていない状況が続いていると認識しております。 この課題に対処するため、中央倉庫は、キャッシュ・アロケーション方針を明確化し、経営としての意思と優先順位を内外に示すことを重要な施策と位置付けます。重点領域は以下のとおりです。・事業の成長に資する投資:倉庫や設備の更新・増強、特殊運搬車輌への計画的投資・成長を支える人的投資:営業人材の提案力向上、企画系人材の育成・採用、多様な人材が活躍できる職場環境の整備・オペレーション効率向上への投資:物流基幹システムの刷新を軸とした業務プロセスの改革・資本政策:適切な財務基盤を維持しつつ、株主・投資家の期待に応える資本政策の検討と実行加えて、中央倉庫の事業戦略の背景や将来像が伝わるよう、IR資料等の質的向上にも取り組んでまいります。 ③経営人材の育成とガバナンス体制の高度化 経営環境は急速に変化しており、経営人材には専門性と判断力、そして高い視座が求められております。ガバナンスに対する社会的期待も高まっており、企業として高度な対応が不可欠です。 この課題に対処するため、中央倉庫は、経営人材の育成について、社外取締役の知見を活かしつつ、サクセッションプランを着実に推進し、OJTにとどまらない体系的な育成プログラムを展開してまいります。また、監査等委員会設置会社への移行を契機に、組織体制や指示系統のルール見直しを進め、より実効性の高いガバナンス体制を構築してまいります。 ④一体感を持ったグループとしての強み発揮 顧客要求の高度化や人手不足の恒常化を踏まえ、グループ資源を横断的に活用することは企業価値向上に向けた重要施策となっております。 この課題に対処するため、中央倉庫グループでは、経営層による「グループconnection会議」により横断的課題への対応を進めるほか、定期開催の全社会議等を通じてグループ全体の意思統一を図っております。各現場でも、グループメンバーが参画する会議を定期的に開催することや、より実効性のある施策の創出、人材交流を促進してまいります。 ⑤物流基幹システム基盤の刷新と情報セキュリティ対策強化 顧客への付加価値あるサービス提供が滞らないようにするため、物流基幹システムへの投資は不可避であり、また、これを支える情報セキュリティの強化に取り組まなければなりません。 この課題に対処するため、中央倉庫は、中央倉庫独自のソフトウェア資産の継続活用と新しい技術/方式を活用できる新しいプラットフォームへの移行に向けての準備フェーズとして、移行計画を進めております。今後、設計開発を踏まえて、導入~テスト~移行を実施していく予定です。あわせて、プロジェクトを完遂するためのシステムエンジニアの強化及び人材育成に力を入れてまいります。 また、サイバーセキュリティリスクに対する危機管理として、中央倉庫全拠点のITインフラ(ネットワーク機器、サーバー、パソコン等)へ最新の対策ソフトを導入して、監視システムの強化を施し、今後のサプライチェーン強化に向けて高度なセキュリティ対策の構築を推進してまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において中央倉庫グループが判断したものであります。 (1)事業環境のリスク① 営業基盤を取巻く環境のリスク(リスクの内容) 中央倉庫グループの事業であります倉庫業を中核とする物流事業は、国内のみならず海外の景気動向や顧客企業の経営判断・物流合理化・事業再編等の影響を受けております。また、中央倉庫グループの主要取扱貨物の市場が縮小すること等により、中央倉庫グループの貨物取扱量が減少することが想定されます。そのような要因により、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループは、広いエリアで多様な業種の顧客企業の様々な品目の貨物を取り扱うことでリスクの分散を図っており、また、環境問題に代表されるような社会問題にも目を向けて貨物構成を変えていくこと等により、リスクの低減を図っております。② 新規事業の立上げのリスク(リスクの内容) 中央倉庫グループは、資本効率性を高め、収益基盤の多様化と持続的な成長を実現していくために新規事業への取組みが重要であると認識しております。しかし、新規事業の立上げにあたっては、設備費等の先行投資が発生し利益率が低下する可能性があり、新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の期間を要することも想定されます。また、契約上の問題など新規事業に固有のリスク要因が加わるとともに、事業環境の急激な変化や不測の事態等により、想定した売上が見込めない、または、想定していなかった多額の費用が発生する等、当初の計画どおりに進捗しない場合には、投資の回収が遅れる、または、回収できない等の要因により、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、新規事業を開始するにあたっては、資本コストを意識するとともに、事業や契約の内容について社外専門家の調査等も踏まえた高度で多面的なリスクの検証を行い、様々な専門スキルを有するメンバーが参画する中央倉庫の指名・報酬・ガバナンス委員会や取締役会での議論を重ねることに加え、必要に応じて賠償責任保険等を付保するなどにより、リスクをコントロールしております。③ 公的規制・制度変更のリスク(リスクの内容)(リスクの内容) 中央倉庫グループの事業は、関連法規による規制を受けておりますが、法令改正・制度の変更等により、それを遵守するための費用の増加や事業戦略の変更等が発生すること、また、これらの規制を遵守できなかった場合、監督官庁による処分や罰金・課徴金等を受ける可能性があるなどの要因により、中央倉庫グループの信用の失墜や経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、法令・制度等改正監視に係る諸規定を定め、中央倉庫グループ企業に関わる法令・制度等の改正等の情報を適確且つ早期に把握し、十分な時間を持って準備を行い適切に対処できる体制を整えることにより、リスクの低減を図っております。 ④ 事業提携、M&A等に関するリスク(リスクの内容) 中央倉庫グループは、経営資源の最適化を図るとともに事業規模・業態の拡大・拡充による収益の拡大、競争力強化、企業価値の向上のために、他企業との事業提携やM&A等が必要であると認識しております。しかしながら、提携・買収後の事業環境の大きな変化や当初想定できなかった対象企業のリスクが顕在化すること等により、事業計画どおりに進捗しない場合、のれんの減損処理など、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、事業提携、M&A等の実施にあたっては、対象企業について社外専門家も交えて事前の十分な検討と財務内容や契約条件等のデューデリジェンスを行うことにより、リスクの低減を図っております。⑤ 地政学的リスク(リスクの内容) 中央倉庫グループの事業であります物流業におきましては、国家間の関係悪化や海外でのテロ・紛争・伝染病の発生等の影響を受けて、顧客企業の海外事業活動の停滞や国際物流の遅延・停止等に伴い物流量が低下することや原油、原材料などの供給不安及び価格高騰などが発生することにより、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループは中国上海市にのみ事業拠点を有しているため海外情勢による直接的な影響は小さいものの、事業全体においては顧客企業の事業活動のグローバル化の進展により間接的・潜在的なリスクは今後も高まっていくものととらまえております。 中央倉庫グループでは、海外情勢の動向を注視するとともに、今後も多様な業種や地域に係る顧客企業との取引を継続していくことにより、リスクの分散・低減を図っております。 また、必要に応じて燃料や資材等の調達方法・調達ルートの見直し等を行い、コストの平準化・安定化に努めるとともに、顧客企業とコストの増加に対応した適正な料金の収受に向けた協議を行っていくことなどにより、リスクの低減を図っております。⑥ 金利の変動に関するリスク(リスクの内容) 中央倉庫グループは、倉庫施設等の新設や更新のため、継続的な設備投資を行っております。これら設備投資に係る資金や運転資金につきまして、その一部を金融機関から借入にて調達しております。設備投資の回収は長期に亘ることから、急激な金利上昇によるコストの増加を事業活動において吸収できない場合など、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、金利の上昇による影響を最小限に抑えるために、設備投資に係る資金の調達にあたっては、長期の固定金利を基本とするとともに、資金調達方法の多様化と適切な借入調達比率の検討を行うことなどにより、リスクの分散・低減を図っております。 (2)事業継続に関するリスク① 自然災害・気候変動等に関するリスク(リスクの内容) 地震・台風などの自然災害や火災あるいは事故等が発生することにより、中央倉庫グループの施設等資産の損壊等や道路・鉄道・空港・港湾施設といった社会インフラの障害等が発生した場合、中央倉庫グループの通常の業務遂行が困難となること等の要因により、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 また、地球規模での気候変動が進行した場合、異常気象による災害が増加、激甚化し、被害がより増大することが想定されることに加え、気候変動に対する環境経営への取り組みがより一層企業に求められることにより、中央倉庫グループの経営に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、地震・風水害の対策マニュアルを策定し、安否確認や避難訓練を定期的に行うなど社員の安全を第一に考慮した事業継続計画を策定しており、加えて、緊急事態の際には相互に機能を補完し合えるよう業務提携先である安田倉庫等との間で災害時における事業継続相互協力協定を締結する等を行い、リスクの低減を図っております。 また、中央倉庫グループは、気候変動が経済活動・企業活動に大きな影響を与える重大な課題であると認識し、サステナビリティ基本方針を策定し、TCFD提言に基づく情報開示を行っております。重要な気候変動関連のリスクの洗い出し、特定を行い、特に影響が大きいと考えられるリスクの軽減に向けた対応策を検討・実施していくとともに、CO2排出量削減目標を掲げ、目標達成に向けて太陽光発電設備の設置や再生可能エネルギーへの切替などの取り組みを推進していくことにより、持続可能な社会の実現への貢献を図ってまいります。② 人材の確保と育成に関するリスク(リスクの内容) 中央倉庫グループの事業であります倉庫業を中核とする物流事業において、特に中央倉庫が強みとする多品種の貨物の取扱いや事業拡大のための物流施設の新設・拡張等には、高い技術と経験を備えた人材の採用及び育成が不可欠となります。また、物流業のデジタルトランスフォーメーションに対応していくための情報システム要員の確保も今後さらに重要なものになると想定されます。 物流業界におきましても慢性的な人手不足の状況が続いており、かつ人口減少・少子高齢化の進行により労働力不足はさらに深刻になることが想定され、人材の安定的な確保及び育成が困難となった場合、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、人材確保、定着率の向上のために、時期にとらわれない採用や、働き方改革による業務のデジタル化、省力化を進めるとともに職場環境の改善等にも注力し、また、人事制度の改定等により多様な人材が活躍できる環境を整えていくなど、リスクの低減を図ってまいります。 (3)情報システム及び情報管理のリスク① システム障害のリスク(リスクの内容) 中央倉庫グループは、業務の遂行・取引先とのデーター交換や財務情報作成等を正確かつ効率的に行うため、基幹業務システム等の情報システムを利用しております。しかしながら、ハードウェア・ソフトウェア等のダウン・誤作動等のシステムの不備、コンピューターウイルス感染・外部からの不正アクセス等の情報セキュリティの不備や停電などが発生すること等で情報システムが使用できなくなった場合、それらの復旧に係る直接・間接費用の発生のみならず、基幹業務システムが使用出来なくなることで中央倉庫グループ及び取引先等の通常業務の遂行が困難となること、及びそれによる取引先の中央倉庫グループへの信用失墜等の要因により、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、情報システム管理規程及び関連諸規程を定め、情報システムの適正な運用・管理を図っており、加えて、データー管理の一層の強化のためにクラウド化の推進や営業所間のバックアップ体制の強化を図っております。また、財務・人事管理、業務の一部に外部のパッケージソフトを導入することにより、関連業務の平準化、効率化を図るとともに、システムの堅確性向上、法改正等への対応を行っております。外部からのコンピューターウイルス等の攻撃に関しては、社内の基幹業務システムは専用のオペレーティングシステムを使用しており、外部からの情報セキュリティについてはUTM(統合脅威管理)機器を各事業所に設置することに加え、各端末へウイルス対策ソフトを導入することにより、二重の防御体制で対応しております。また、グループ全体のIT資産管理体制の向上にも努めております。しかしながら、特に悪意を持った外部からのサイバー攻撃等は日々高度化・巧妙化しており完全に防ぐことは困難であることから、さらにセキュリティレベルを上げる対策と合わせて、防御できなかった場合も想定した対応策も策定、実施してまいります。加えて、停電対策として主要事業所に小型発電機を設置するなどの対策を実施し、リスクの低減を図っております。② 情報技術革新への対応に係るリスク(リスクの内容) 中央倉庫グループは、基幹業務システム等の情報システムを利用しておりますが、デジタル技術の急速な進歩や市場の変化、顧客企業のニーズ等に適確に対応できなかった場合、将来において中央倉庫グループの情報システムが陳腐化し、適正かつ効率的な事業の遂行に支障をきたしたり、顧客の要請に応えられず機会損失を起こす等の要因により、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、従来より、基幹業務システムについては中央倉庫スタッフによる自社開発を行っておりますが、財務・人事管理、業務の一部に外部のパッケージソフトを導入し基幹業務システムと連携することにより、関連する業務の効率化や平準化に加え、法改正等への対応を行っております。また、所謂「2025年の崖」問題に対処するべく、システム改修計画を策定し計画的な投資を行っていくことで、機器の定期的な改修・更新や基幹業務システムの更新、クラウド化等を進めるとともに、外部人材の登用など人員体制の強化も行い、システムの「ブラックボックス化」などを回避していくことにより、リスクの回避低減を図ってまいります。 また、デジタルトランスフォーメーションへの対応として、情報システム部と業務部が中心となり、得意先のニーズへの対応、生産性の向上を図るための取り組み等を、外部専門家も活用し、行ってまいります。③ 情報管理のリスク(リスクの内容) 中央倉庫グループは、事業活動の過程において、個人情報や事業に関する様々な情報を保有しておりますが、ランサムウェアなどによる外部からのサイバー攻撃等は日々高度化・巧妙化しており、これらの情報の外部漏洩やデーターの喪失等が発生した場合、中央倉庫グループの信用の失墜、または損害賠償等の要因により、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、情報セキュリティポリシーを定め、外部専門家の起用や情報セキュリティ機器の導入などセキュリティ運用体制の強化及びサイバー攻撃を想定した監視・検知体制の整備やインシデント発生時の被害極小化に向けた体制の強化に加え、情報管理意識向上のためグループ役職員に対して情報セキュリティ研修や標的型攻撃メール訓練等を実施するなど、グループ全体の情報セキュリティの向上に継続して取り組んでおります。 また、個人情報に関しては、個人情報保護方針及び関連諸規程を定め、社内で個人情報の重要性の認識を高め、その厳格な管理に努めております。 ④ 基幹システムの移行のリスク(リスクの内容) 技術の変化が激しい現代では、自らの基幹システムが陳腐化しないように将来に向けて行動していく必要があります。中央倉庫グループの事業運営・お客様への付加価値のあるサービス提供が滞らないようにするために、過去のソフトウェア資産の活用並びに最新技術を取り込むことが可能なプラットフォームへの移行が重要となる中で、中央倉庫グループの基幹システムを支えているプラットフォーム(OS,ハードウェア等)の刷新をしていく必要があり、次期基幹システムプラットフォームへの移行を検討しておりますが、その移行が適正に行われず基幹システムの利用に支障が出た場合や、スケジュール通りに進捗しなかった場合、事業が遂行出来ないなどの要因により、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、基幹システムの移行の問題について全社レベルで取り組むべき課題ととらえており、態勢の強化に努めております。具体的には代表取締役社長執行役員をトップとしたプロジェクトチームを立ち上げ、全体を俯瞰して課題解決に向けて組織を牽引するリーダーを配置し、併せて高い専門性を有する人材の確保にも努めております。これらの対策により、一定の期間内で着実に成果を出すことによって、想定されるリスクの影響を回避してまいります。 (4)様々な時価変動のリスク① 固定資産の減損処理のリスク(リスクの内容) 中央倉庫グループは、倉庫・土地等の事業用の有形固定資産を有しておりますが、資産の時価の下落や収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合、減損損失を計上することになり、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループは、重要な設備投資に対して価格の妥当性や投資における将来の収支について社内及び取締役会において厳格に検証しております。また、事業所単位での経営成績管理についても、月次で分析を行い、都度、取扱貨物の構成や料金、人員配置等の適正化を図ることで、リスクの低減を図っております。 なお、減損会計の適用にあたっては、事業用資産については独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位として事業所ごとに、また、処分予定資産や遊休資産等については個別資産ごとにグルーピングを行っており、減損の兆候の把握については、資産グループの営業活動から生ずる損益や市場価格等を適正に見積もることにより判定を行っております。② 資金運用のリスク(リスクの内容) 中央倉庫グループは、資金の有効活用の観点から運用を行っておりますが、運用にあたっては株式及び債券市場や為替相場、経済情勢等の変動等により、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、資金運用管理規程を策定し、取締役会にて承認された運用計画に基づき、主に格付の高い国内債券等で運用するなど、リスクの低減を図っております。 (5)企業イメージに関するリスク① 重要な訴訟によるリスク(リスクの内容) 現在、中央倉庫グループに関して、経営に大きく影響を及ぼす重要な訴訟等は提起されておりません。しかし、将来におきまして重要な訴訟等が発生した場合、その判決結果如何によっては、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、適正なコンプライアンスとガバナンス体制の構築に努めており、法的に問題となる懸念がある案件については、事前に弁護士等に確認するなどの体制を敷いております。また、仮に訴訟等が発生した場合には、速やかにその分野での専門性の高い弁護士に相談できる体制とすることなどで、リスクの低減を図っております。② 深刻なレピュテーションリスク(リスクの内容) 中央倉庫グループ、中央倉庫グループ従業員及び協力会社等が、国内外において遵守すべき法令等に違反するような行為を行った場合、また、中央倉庫グループにとって事実の有無にかかわらず好ましくない風評や信用情報が広まること等によって深刻なレピュテーション上の問題が発生すること等の要因により、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、内部監査室において定期的なコンプライアンス研修を実施しており、公益通報制度の整備と各営業所への周知を行うことで適正な運用を図るとともに、内部業務監査において定期・不定期のモニタリング調査を行っております。また、内部統制委員会において管理体制の評価や不正防止策の検討等、常に内部管理体制の強化に取り組んでおります。ハラスメントについても、基本方針及び関連諸規程を定めるとともに、ハラスメント対応専用相談窓口として人事部内にハラスメントヘルプラインを設置する等、管理体制の一層の強化に取り組んでおります。その上で、何か有事の際には、「正しい情報を速やかに開示」する体制を整えることで、リスクの低減を図っております。 (6)企業統治及び内部統制に関するリスク① グループ内部統制に関するリスク(リスクの内容) 中央倉庫グループは、内部統制の重要性を認識し、その適正な運用に努めておりますが、M&Aなどによる子会社の増加や事業の拡大等により、内部統制が十分に構築・整備出来ないことで内部統制が有効に機能しなくなった結果、不正会計処理の発生等により監査法人から監査報告を受けることができないなどの状態となることなどにより、中央倉庫グループの社会的信用が失墜する可能性や、対応費用や株主からの損害賠償請求などにより中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、子会社経営管理規程を制定し、新たに買収を行った子会社等について規定や会計方針、情報セキュリティなどの整備に親会社が関与し、また、親会社の役職員が子会社の役員として出向又は兼務することにより子会社の経営に関与するなど、内部統制の適正な構築・適用により適正な事務処理・会計処理が行われるようにすることでリスクの低減を図っております。② 不正行為等に関するリスク(リスクの内容) 中央倉庫グループは、適正な業務の遂行、財務報告の信頼性などの観点から内部統制の充実・向上に努めておりますが、中央倉庫グループ役職員等によるコンプライアンス違反など、想定する範囲外の不正行為等が発生した場合、中央倉庫グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。(リスクへの対策) 中央倉庫グループでは、内部統制システムに関する基本方針及び関連諸規程を定め、内部監査室による定期的なコンプライアンス研修や定期・不定期の内部業務監査の実施に加え、公益通報制度の整備と各営業所への周知により適正な運用を図ることなどにより、グループ全体で不正行為等の発生リスクの低減を図っております。また、リスク管理の基本方針を定め、各事業拠点で統制自己評価(CSA)を実施しリスクの想定及びそれに対する対応策を策定することや、リスク事象報告規程に従い発生したリスクに対しては適正に管理・対応することにより、リスクの低減を図っております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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