コーチ・エィ(9339)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


コーチ・エィ(9339)の株価チャート コーチ・エィ(9339)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】コーチ・エィグループは、連結財務諸表提出会社(以下「コーチ・エィ」という。)及び連結子会社5社(COACH A Co., Ltd. (Shanghai)、COACH A (Thailand) Co., Ltd.、COACH A Americas, Inc.、COACH A INTERNATIONAL INC.及びCOACH U, INC.)の計6社で構成されており、日本国内及び海外において、コーチング事業を展開しております。コーチング事業は、システミック・コーチング™による組織開発ビジネスとコーチング人材開発ビジネスから構成されております。主要ドメインはシステミック・コーチング™による組織開発ビジネスであり、主な取引先はプライム市場に上場する法人企業です。なお、コーチ・エィグループは、コーチング事業の単一セグメントです。 (1)コーチ・エィグループにおけるコーチングの定義 コーチ・エィグループは、コーチングを「対話を通して、相手(コーチングを受ける人)の目標達成に向けた能力、リソース、可能性を最大化するプロセス」と定義しています。コーチングの最大の目的は、相手が目標を達成することであり、その人が自らの力で自身の能力を開発できるようになることです。したがって、コーチングセッションの場においてコーチは、何かを教えたりアドバイスしたりする立場ではなく、相手が新しい視点、考え方、行動の選択肢を手に入れ、自らがより良い行動を選択していけるように、相手と「共に考える」という役割を担います。しかし、行動が変わる、物事に対する意識が変わる、といった変化はすぐに実現されるとは限らないため、コーチングの場では「相手が自分自身で考えられるように問いかけながら対話する」というアプローチを採ります。 (2)システミック・コーチング™による組織開発ビジネス コーチ・エィグループは、「システミック・コーチング™」というアプローチによる、組織変革・組織開発を目的としたプロジェクトの推進を行っています。各企業の組織課題に応じて各種プログラムを組み合わせたプロジェクトを組成し、組織変革・組織開発の達成に向けて顧客に伴走します。  システミックとは、全体を不可分な一体と捉えて「全体システムに働きかけること」を意味します。私たちは常に、周囲から大なり小なりの影響を受け、その影響によって行動を起こし、その行動が他者や環境に何らかの影響を及ぼし、その影響を受けた他者や環境からまた自身が影響を受けています。組織においては、様々な職務領域、階層の人々が異なる意見や価値観を持ち寄り、互いに影響しあっています。そのため、ある特定の個人、役職、部門を取り出して開発したとしても、その能力が発揮されるか否かは、周囲との関わり次第で変わります。例えば、部門の生産性向上を目標と定めたリーダーにコーチングを行う場合、必要な能力取得に向けた意識や行動に関するテーマだけではなく、部下や部下間、他部門との関係性に関するテーマを多く扱います。これによって、コーチング対象者を起点として組織全体に新たな対話を起こし、その対話からアイディアや部門間のコラボレーションを生み出すことで、リーダーとしての能力及び部門や組織のパフォーマンスを向上させ、目標達成を目指します。  なお、コーチ・エィグループが提供するコーチングには主に4つの特徴があります。 1つ目は、「リザルト・フォーカスト(Result focused)」です。「リザルト・フォーカスト」とは、組織にどのような変化を起こすかを具体的な目標として定め、それを達成することを指します。システミック・コーチング™では、組織変革が起きた結果生まれるビジネスインパクトを重要視します。 2つ目は、「プロセス・オリエンテッド(Process oriented)」です。「プロセス・オリエンテッド」とは、リーダーとその周囲のキーパーソンとの対話をベースにした関係性を重要視することを指します。システミック・コーチング™では、リーダーと周囲のキーパーソンに新たな対話を起こし、目標やビジネスインパクト、周囲との関係性を再構築させながら、組織変革を実現し、目標達成を目指します。 3つ目は、「エビデンス・ベースト(Evidence based)」です。「エビデンス・ベースト」とは、組織の変化を客観的なデータによって測定し明らかにすることを指します。コーチ・エィグループは、世界に先駆けてエビデンス・ベーストのコーチングサービスを提供してきました。コーチング研究所というリサーチ専門の部署を構え、同研究所が擁するリサーチ・アナリストによる分析と自社開発のリサーチツールにより、周囲との新たな関わりや目標に対する成果を測定・可視化しています。なおコーチング研究所は、コーチング成果の可視化だけでなく学術研究にも取り組んでおり、コーチのスキル、態度、アプローチ等からコーチングの質を評価する学術的尺度を教育機関と共に開発するなどの実績を有しています。 4つ目は「チームベースド・コーチング(Team-based coaching)」です。コーチ・エィグループは、顧客企業ごとにプロジェクトチームを組成し、1人だけではなく複数人に同時にコーチングを提供しています。正社員として雇用したコーチを、国際コーチング連盟の認定資格や一般財団法人生涯学習開発財団の認定資格の保有者になるよう育成することで、「チームベースド・コーチング」を実現しています。これにより、一般的なコーチングとは異なる、チームで組織の課題や変化を共有し、コーチ同士のコミュニケーションによって顧客企業に最適化されたコーチングの提供が可能となります。  システミック・コーチング™による組織開発ビジネスで提供する主なサービスは以下のとおりであり、全てのサービスはオンラインでの提供が可能です。 サービス名(注1)(注2)標準的な1クールあたりの提供期間aエグゼクティブ・コーチング(EC)8~9ヵ月程度bDialogue Activation for Innovative Business Execution(DAIBE)6ヵ月程度c トランジションコーチング(TC)3ヵ月程度dDriving Corporate Dynamism(DCD)7~8ヵ月程度e3分間コーチ7時間(3.5時間×2日)fAIコーチング CoachAmit12ヵ月程度g Interactive Coach Training(ICT)7時間(1日) (注)1.a、b、c、d、eは、コーチ・エィ、COACH A Co., Ltd. (Shanghai)、COACH A (Thailand) Co., Ltd.、COACH A Americas, Inc.が提供しております。f、gはコーチ・エィが提供しております。   2.a、c、d、fは1受講者あたりの販売単価を、b、e、gについては1クールあたりの販売単価を設定しております。 a.エグゼクティブ・コーチング(EC) コーチ・エィのエグゼクティブ・コーチングは、エグゼクティブ自らが組織の現状を正しく捉え、描いたビジョンに向けて成長と変革を推進できるよう支援し、経営活動へのポジティブな変化を目指します。専門のトレーニングを受けたエグゼクティブコーチとの1対1の定期的な対話に加え、リサーチとフィードバックを繰り返し行います。エグゼクティブコーチからのフィードバックに加え、コーチ・エィグループが独自に開発した多様なアセスメントやツールを用い、クライアント自身の変化、周囲の変化、更には組織の変化について、定期的にエビデンス・ベーストなフィードバックも行います。 b.Dialogue Activation for Innovative Business Execution(DAIBE) DAIBEは、「未来を共創するコラボレイティブな経営チーム」を構築する、経営チーム向けの対話のプラットフォームです。経営チーム全員が集い、組織の未来や文化の実現に向け、現状の把握や組織・個人のパーパス、互いの関係性について深く対話しながら、共に未来を描き、前進していきます。 1対1のコーチングを提供するエグゼクティブ・コーチングとは異なり、組織変革の鍵である経営チームの「関係性」にアプローチしたワークショップを実施します。経営チーム全員でテーマに基づいた対話を行い、また、経営チーム内の関係性の変容を促進することで、チームの一体感を醸成します。アセスメントでは、経営チームメンバー間の関係性、リーダーシップ、コミュニケーションの現状を可視化します。 c.トランジションコーチング(TC) トランジションコーチングは、昇進や異動により、新しい役割に挑戦するリーダーの「トランジション」(変化のプロセス)に伴走する、就任直後の早期順応に特化したコーチングです。コーチ・エィグループが長年にわたって、エグゼクティブ層をはじめとしたビジネスリーダーへ提供してきたコーチングの知見を活かし、トランジションの成功に最も有効な要素を分析・抽出し、設計したサービスです。クライアント企業は、このサービスを活用することで、事業成長の重要ファクターであるリーダー層の育成に対して、より効果的な投資が可能となります。 d.Driving Corporate Dynamism(DCD) DCDは、1対1のコーチによるコーチングセッションと、コーチと複数参加者によるオンライン形式の体験学習型のプログラムを組み合わせたサービスです。一般的な研修やセミナーとの大きな違いは、実践を繰り返す中で能力を開発していく「体験学習」のアプローチを採っている点です。一般的な研修やセミナーのように講師が一方的に座学を提供するのではなく、学習者が実践を通じてコーチングを習得するよう設計されています。基本的なコーチングスキルや知識の習得はもちろんのこと、プロコーチからコーチングを受け、また、コーチング実践内容等についてプロコーチからフィードバックを受けられるプログラムになっています。さらには、受講者とステークホルダー(部下や上司をはじめ、受講者と仕事を進めている同じ会社の人々)の変化をコーチ・エィ独自のアセスメントで可視化しフィードバックします。 e.3分間コーチ 3分間コーチは、組織の中心に「対話」を据えることで、より生産性が高く健全な組織をつくることを目的としたワークショップです。3.5時間×2日間(合計7時間)のなかで、「レクチャー」「コーチング・エクササイズ」「気づき・学びの共有」を繰り返し行う体験型のプログラムとなっています。最大24名の参加者をランダムで2人から3人組に分け、3分間の様々なコーチング・エクササイズを2日間で60回以上行います。コーチング・エクササイズの実施前には、受講者のコミュニケーションの特徴を可視化するアセスメントを行うほか、リーダーの行動促進に役立つ情報を3ヵ月間にわたってメールで配信し、知識とスキルを定着させます。個人だけの能力開発を行うだけでなく、参加者同士がコミュニケーションを交わすことで、それぞれの考え方や受講者同士の関係性の変化を生み出し、ひいては組織変革の実現を加速します。 f.AIコーチング「CoachAmit」 CoachAmitは、コーチング業界に先駆け、コーチ・エィが2023年より法人向けに提供しているAIコーチングです。コーチ・エィグループが約30年にわたり蓄積してきたコーチング及び組織開発の知見を反映し、独自に設計したコーチングフローや問いを組み込んでいます。AIコーチングを受けるユーザーは、生成AIと独自の機械学習モデルの活用によって生み出される問いを通じ、CoachAmit内で対話を進めていきます。日次や週次でのAIコーチングを受けることで思考が整理され、組織変革テーマに沿った成果創出に向けて行動が促進されます。導入企業にとっては、経営陣、ミドルマネジメントに対する人によるコーチングと、全役職員に対するAIコーチングの提供を組み合わせることで、かつてないスピードで、ありたい姿に向けた組織変革の実現が可能となります。また、組織課題に合わせたコーチングを提供できる点や、匿名化された膨大なコーチングデータから、リアルな組織の状態がレポートによって可視化できる点も大きな特徴です。 g.Interactive Coach Training(ICT) ICTは、部下をもつ管理職や役員を対象とした、コーチングコミュニケーションのトレーニングです。1on1をはじめとした社内コミュニケーション施策の価値向上や、管理職や役員のマネジメント力向上、部下開発力の向上を目的としています。単なるスキル習得にとどまらず、コーチングの実践を通してコミュニケーションスタイルが変化するようプログラム設計されています。参加者は、「問う」「問われる」両方を体験する双方向のトレーニングを通じて、知識やスキルを実践する土台となる「自分のコミュニケーションスタイルへの理解」を深め、行動変容につながる気づきを得られます。 (3)コーチング人材開発ビジネス 「コーチング人材開発ビジネス」では、組織変革をリードする人材の開発を目的として、コーチングスキルや理論、コーチングの活用方法を学ぶ実践的・体系的プログラムを国内外のビジネスパーソンに向けて提供しています。 サービス名(注1)(注2)標準的な1クールあたりの提供期間hコーチ・エィ アカデミア(リーダー向けコース/プレミアムコース) 6ヵ月程度/12ヵ月程度(リーダー向け/プレミアム)iCore Essential Program(CEP)7ヵ月程度jProfessional Essential Program(PEP)7ヵ月程度 (注)1.hは、コーチ・エィ、COACH A Co., Ltd. (Shanghai)、COACH A (Thailand) Co., Ltd.、COACH A Americas, Inc.が、iとjは、COACH U, INC.が提供しています。   2.h、i、jは、1受講者あたりの販売単価を設定しております。 h.コーチ・エィ アカデミア コーチ・エィ アカデミアは、組織で働くコーチングを学びたい個人を主な対象としたサービスです。1対1のコーチによるコーチングセッションと、クラスコーチと複数参加者によるオンラインクラス形式のコーチング学習を通じて、基本的なコーチングスキルだけではなく、コーチング型マネジメントに関する理論、具体的かつ効果的な活用方法を継続的に学ぶ、実践的・体系的なプログラムを提供します。 本サービスには「リーダー向けコース」と「プレミアムコース」があり、「プレミアムコース」は「リーダー向けコース」に比べ、オンラインクラスの内容、1対1のコーチング回数が多くなっています。 なお「プレミアムコース」は、国際コーチング連盟*(以下、ICF)の基準を満たした「Level2 Accreditation」に認定された世界基準のサービスであるため、当該コースの受講を修了し、コーチ・エィグループが運営する認定試験に合格すると、ICFのコーチ資格受験に必要な条件の一部を満たすことができます。ICFの認定コーチの資格は、コーチングの練度に応じて、ACC(アソシエイト認定コーチの略称)、PCC(プロフェッショナル認定コーチの略称)、MCC(マスター認定コーチの略称)の3種類に分かれており、「プレミアムコース」はACC及びPCCの取得条件の一部を満たします。加えて、専門的なコーチングトレーニングに参加・履修したことを証明する一般財団法人生涯学習開発財団認可資格の認定コーチの取得も可能です。 *国際コーチング連盟とは 世界最大規模のコーチの非営利団体である国際コーチング連盟を指します。コーチングやコーチの健 全な普及を目的として設立されました。主に、コーチの倫理規定、優れたコーチの行動特性をまとめ たICFコア・コンピテンシーなどを策定しているほか、コーチ・トレーニング・プログラムの認定制 度やコーチ資格の認定制度の運営などを行っています。 i. Core Essential Program(CEP) / j. Professional Essential Program(PEP) Core Essential Program (CEP)は、COACH U, INC.がプロのコーチを目指す個人を対象に提供するコーチング学習サービスで、ICFにより「Level1 Accreditation」と認定されたプログラムです。使用するマテリアルやクラスは英語を使い、クラス・トレーニングはオンライン形式で行います。 Professional Essential Program(PEP)は、ICFにより「Level1& Level2 Accreditation」と認定されたプログラムで、CEPの後にもう一段深いコーチングの学習を得たい方に向けて提供しています。 これらのサービスの特徴は、「最先端の情報とツール」、「指導するコーチの品質の高さ」です。Coach U, Inc.では、四半世紀にわたって、コーチングモデルやアセスメントツールを研究・開発しています。指導するコーチ陣は、国際コーチング連盟のコーチ資格を保有しており、豊富な経験と高いクオリティを備えています。世界で活躍するコーチ陣が、長い歴史の中で培ってきた最先端技術や研究データを用いて指導することで、実践的かつ効果的な学習サービスの提供を実現しています。またこれらのサービスは、世界各地で、英語で提供されており、国籍を越えて様々な文化や背景を持つ受講者とともに学ぶことができます。  事業系統図は以下のとおりです。 (事業系統図)  (注)コーチ・エィのサービス提供は、主に正社員のコーチが行っておりますが、コーチ・エィ アカデミア及びCOACH U, INC.が提供するサービス等の一部は社外のコーチ(委託コーチ)に業務委託しております。

有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、コーチ・エィグループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針コーチ・エィグループのパーパス(Purpose)は「私たちは、世界中の人が対話に参加できる機会を創り出し、社会に貢献しています。」です。コーチ・エィグループは、コーチングを「対話を通して、目標達成に向けた能力、リソース、可能性を最大化するプロセス」と定義しています。対話は、「互いの共通性」に焦点を当て安心感を醸成することを主目的とする会話とは異なり、「互いの違い」にフォーカスします。対話することで、それぞれが培ってきた経験や価値観をもとに情報交換を行い、お互いの違いを顕在化させながら、「物事に対する新たな洞察」を共に創出していきます。その過程では、対話に参加する人々の間に、違いに起因する緊張感や違和感が生じる場合があります。しかしながら、「違い」に蓋をし対話を避けてしまうと、組織において行動やルーティンの変化が生じにくくなり、その前進が阻害される可能性があります。組織のあらゆる場面で、一時的な躊躇や不快感を避けるのではなく、変革に向けた対話を意図的に生み出すことのできるリーダーを開発し、組織の未来に貢献すること。それがコーチ・エィグループの社会における存在意義です。当該パーパス(Purpose)を実現し続けるために、コーチ・エィグループは主力ビジネスであるシステミック・コーチング™による組織開発ビジネスを通じてクライアント企業の組織変革を実現するとともに、コーチング人材開発ビジネスを通じて対話を起こすことのできるリーダーの開発を続けています。 (2) 経営上の重要指標 コーチ・エィグループは、売上高の先行指標としての受注高、売上高、営業利益を重要な経営指標として位置付けています。また、売上高及び営業利益の継続的な成長と品質の高いサービス提供に不可欠である、社内コーチ数も重要な経営指標としています。当連結会計年度においては、受注高は3,465,978千円(前連結会計年度比5.1%減)、売上高は3,501,884千円(前連結会計年度比3.9%減)、営業利益は211,816千円(前連結会計年度比36.4%増)となりました。また、当連結会計年度末のコーチ人数は110名(前連結会計年度末比20名減)となり、引き続き品質の高いサービスを提供するコーチ人数を確保することに努めてまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略コーチ・エィグループの中長期的な経営戦略は、以下の通りです。 ① システミック・コーチング™による組織開発ビジネスの拡大 システミック・コーチング™は、個人の成長だけでなく、組織全体の変容を促すアプローチであり、経営層から現場までを包括的に支援することが可能です。コーチ・エィはこの手法を活用し、クライアント企業の戦略実行力の強化や組織文化の変革、リーダーシップ開発を一体的に支援するプログラムを展開しています。特に、企業の経営課題や人材戦略に深く根差したコーチング設計を行うことで、再現性と持続性のある成果創出を実現しています。今後も、国内外の大手企業とのパートナーシップを拡大するとともに、各種サービスの提供を通じ、クライアント企業組織の変革をより効果的に促す、システミック・コーチング™による組織開発ビジネスを拡大してまいります。 ② 顧客ニーズに対応したサービス開発によるマーケットの拡大 コーチ・エィグループの顧客を取り巻く事業環境が一層複雑化するに従い、組織開発・人材開発領域におけるサービスやソリューションに対する顧客ニーズの変化スピードが速くなっています。多様化・高度化する顧客課題に的確に応えるため、継続的な市場調査と顧客ヒアリングを通じて新規サービスの開発を行ってまいります。これらの取り組みにより、持続的な既存顧客との取引拡大に加え、新たな顧客層の獲得と市場シェアの向上を目指しています。 ③ 持続的なコーチング品質の強化と社内コーチ人材の育成 コーチ・エィは、創業以来一貫してコーチングの品質向上に取り組んでおり、提供プログラムの継続的な改善はもちろんのこと、社内コーチの育成にも注力しています。 グローバルに進化し続けるコーチングの最新トレンドを常に注視しながら、海外の学術研究や専門機関との連携、世界各国のトップコーチとの協働、国際カンファレンスへの参加などを通じて得た洞察を、コーチ・エィグループが提供するプログラムや人材育成に積極的に取り入れています。加えて、コーチ・エィの研究開発部門である「コーチング研究所」では、世界に先駆けてコーチング成果の可視化に取り組み、その研究成果をサービスの改善に活かしています。 さらに、四半世紀にわたる事業活動で蓄積してきたコーチングに関する実績と知見に基づき、社内コーチ人材の育成に係る各種トレーニングを独自に開発しています。加えて、海外の著名なコーチや熟練度の高いコーチ・エィトップコーチによるトレーニングを実施することで、在籍コーチの継続的な能力向上を図っています。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題コーチ・エィの優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりです。なお、優先的に対処すべき財務上の課題については、無借金経営を行っていること、キャッシュ・フロー、手元流動性ともに大きな問題はないため、該当事項はございません。 ① コーチ人材の育成 コーチ・エィグループは、システミック・コーチング™のアプローチで、対話を通じて組織全体の変革を支援する組織開発を推進しており、そのプロジェクトは複数のコーチで組成されるチームで進めております。このような事業特性を踏まえ、コーチ・エィグループが持続的に事業成長するためには、コーチ人材の採用及び育成が重要となります。 そのため、コーチ人材の採用を行うだけではなく、クライアントに質の高いサービスを継続的に提供できるよう、専門チームが伴走しながら、コーチ・エィグループが独自に開発した各種トレーニングを通じてその育成に取り組んでおります。これにより、コーチング力はもちろんのこと、プロジェクトマネジメント力の強化を図り、能力向上を一層推進しております。 ② 1人当たり生産性の向上  特に、システミック・コーチング™による組織開発ビジネスにおいては、コーチ人材によるサービス提供を基盤としているため、1人当たりの生産性向上が重要な課題となります。 そのため、既存顧客との関係を深耕するとともに新規顧客の開拓を進め、プロジェクト機会の拡大及び契約期間の長期化に取り組むことで、コーチ人材の稼働の安定化を図ります。併せて、高い品質を保ったサービス提供プロセスの継続的な改善やデジタルの活用により、業務の効率化および生産性の向上を推進しています。 ③ サービス品質向上を支えるIT開発・情報セキュリティ システミック・コーチング™では、コーチによるコーチングサービスの提供だけではなく、AIコーチングや各種アセスメントサービスを提供しております。これらにおいては、客観的データに基づくデータ提供等を行うため、ITシステムの継続的な向上はサービス品質の向上に直結するものと考えております。また、コーチングセッションでは、クライアント企業の機密情報、個人情報等、秘匿性の高い情報に触れる機会が多くなっております。昨今では、ランサムウェア等のサイバー攻撃技術が向上しており、コーチ・エィグループも技術の進化に対応した情報セキュリティ投資を引き続き積極的に行ってまいります。

事業等のリスク

3 【事業等のリスク】 本書に記載したコーチ・エィグループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 コーチ・エィグループでは、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、定期的に各リスクの発生可能性と経営に対する影響度を勘案し、リスク低減のための施策を通じて、リスクの発生の回避とともに、発生した場合の対応に努めております。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、コーチ・エィグループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるコーチ・エィ株式への投資に関するリスク全てを網羅するものではありません。 (1) 情報漏洩(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大) コーチ・エィグループが提供するコーチングは、コーチとクライアント企業との信頼関係を基盤として成立するサービスであり、クライアント企業からの信頼の維持・向上はコーチ・エィグループの企業価値創造における重要な要素であると認識しております。 コーチ・エィグループは、事業の特性上、クライアント企業の機密情報に接する機会が多く、また、多数の個人情報を取得・保有しております。これらの情報が外部に漏洩した場合、コーチ・エィ事業の根幹に重大な影響を及ぼす可能性があります。このため、従業員に対する情報セキュリティ教育を継続的に実施し、情報管理の重要性を周知徹底するとともに、「情報システム基本規程」を定め、情報システムの安全性確保に努めております。さらに、情報セキュリティに係るIT投資を継続的に実施し、リスク対応施策の審議・実行に特化した情報セキュリティ委員会を設置するなど、管理体制の強化を図っております。 しかしながら、ランサムウェア等を含むサイバー攻撃の高度化・常態化、外部からの不正アクセス、システムトラブルの発生、又は従業員の故意・過失による情報の漏洩、滅失、毀損、不正利用等が生じた場合には、補償費用の発生や損害賠償請求訴訟への対応に伴う費用増加に加え、取引先からの契約解除・取引縮小、新規受注の獲得難、レピュテーションの毀損等により、コーチ・エィグループの事業・業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) クライアント企業の重要情報を使用した従業員によるインサイダー取引  (発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大) コーチ・エィグループは、コーチングセッション及びリサーチの過程において、クライアント企業の未公表の重要事実に接する可能性があります。このため、自社の重要情報と同様に、クライアント企業の重要情報についても適切な管理が必要であると認識しており、インサイダー取引防止規程を定め、従業員に対する関連教育を継続的に実施する等、インサイダー取引の未然防止に努めております。 しかしながら、コーチ・エィグループ従業員によるインサイダー取引が発生した場合、コーチ・エィグループの信用・レピュテーションの毀損、行政・司法対応に伴う費用負担等により、コーチ・エィグループの事業・業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 経営陣等特定の人材への依存(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大) コーチ・エィの経営陣は、経営の執行に加え、クライアント企業に対するエグゼクティブ・コーチングを担っており、コーチングに関するノウハウ、エグゼクティブ層とのネットワーク、関連業界動向に関する知見等を有しております。 コーチ・エィは、特定の人材への過度な依存を回避するため、経営体制の整備、権限移譲、次世代を担う人材の育成強化を進めております。しかしながら、疾病・事故等を含む何らかの理由により当該経営陣が業務執行できなくなった場合には、一時的な受注高・売上高の減少、営業力の低下等が生じ、コーチ・エィグループの事業・業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 人的資本の確保及び定着(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中) コーチ・エィグループは事業の特性上、コーチングスキルを習得し、クライアント企業との良好な関係を構築できる人材の採用・育成が人事戦略上の重要課題であると認識しております。また、コーチ・エィのパーパスに共感する人材を惹きつけ、定着を促す組織及び企業文化の形成は、持続的な成長に資する要素であると考えております。 一方で、日本における人材不足の進行等により、採用が計画通りに進捗しない場合、又は競合他社への転職、独立等による人材流出が生じた場合には、収益確保が一時的に困難となる可能性があります。さらに、人材育成や次世代経営陣の養成が不十分となった場合、競争力の低下を招き、コーチ・エィグループの事業・業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 競合及び新規参入ないしは新発想のサービスの出現(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中) コーチ・エィのシステミック・コーチング™による組織開発サービスはコーチ・エィ独自の哲学に基づくサービスであり、組織全体の変革を目的とする点に特徴があります。近接領域として、他のコーチングサービス提供事業者、企業研修支援事業者、ビジネスコンサルテーション事業者等が存在しますが、現時点では、大企業向けに一定規模でコーチングを提供できる事業者は限定的であると認識しております。 しかしながら、エグゼクティブ・コーチング領域における低価格戦略を採るプレーヤーの出現、代替的なテクノロジーの開発・普及、又は新たな発想に基づく組織開発サービスが市場に浸透した場合には、競争環境が変化し、コーチ・エィグループの事業・業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 売上高構成(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中) コーチ・エィグループが提供するシステミック・コーチング™による組織開発サービスは、大企業の組織改革等において採用される事例が増加しており、採用が決定した場合には、コーチ・エィコーチがチームでコーチングセッションやアセスメント等を実施します。また、コーチ・エィグループの売上高は、上位クライアント企業の構成比が相対的に高い傾向にあります。コーチ・エィは、上位クライアント企業における組織変革の完了、経営陣の世代交代等により取引が縮小または終了する可能性を織り込みつつ営業戦略を展開しておりますが、受注金額規模の大きい上位クライアント企業との契約が更新に至らなかった場合、またはコーチングセッションの進行に遅延が生じた場合には、コーチ・エィグループの事業・業績に影響を与える場合があります。 (7) 世界的な経済危機等の発生(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中) コーチ・エィの事業は、景気動向や特定財の価格変動の影響を相対的に受けづらい側面があるものの、国際情勢の不透明感の高まる中で、パンデミック、紛争、世界的なインフレーション又はスタグフレーション、金融危機、原材料・戦略物資の供給制限や価格高騰、地政学リスクの高まり等を契機とする世界的な経済危機等の発生可能性は高まっていると認識しております。 コーチ・エィグループは日本企業との取引が中心であることから、これらの経済危機の影響をクライアント企業が強く受けた場合には、コーチ・エィグループの受注動向が悪化し、コーチ・エィグループの業績・財務状況に影響を及ぼす可能性があります。実際に、2020年2月より世界的に流行した新型コロナウイルス感染症の影響により、コーチ・エィサービスの需要が一時的に減退し、業績が悪化した局面がありました。 コーチ・エィはその後、オンライン提供体制の強化や、対面と同等の品質確保に向けた取り組み等を進めることにより、地理的制約を受けにくい提供体制を構築し、外部環境変化による影響低減に努めております。 (8) 海外での事業展開(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中) コーチ・エィグループは、アジア地域及び米国を中心に海外展開を行っております。過去には、現地企業のトップ又は現地企業の親会社である日本企業のトップとの関係構築が十分に進まなかったこと等を主因として、海外拠点の業績が計画通りに立ち上がらず、債務超過や拠点閉鎖に至った事例があります。 今後も海外展開を推進する方針であるものの、計画通りに業績が立ち上がらない場合のほか、海外事業を推進する人材の確保難、為替の急激かつ大幅な変動、進出先における政治・経済情勢の変動、商慣習の相違に起因するトラブル、法規制等の商取引ルールの変更等が発生した場合には、売上高又は利益の減少等を通じて、コーチ・エィグループの事業・業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 災害(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中) コーチ・エィグループの主なサービスはコーチによる「対話」であるため、災害発生時に損害を受ける固定資産は限定的である一方、従業員が勤務する事業所や事業を支えるITインフラが被災した場合、または従業員に多数の被災者が生じる等の人的損傷が発生した場合には、業務遂行が遅延又は困難となる可能性があります。 また、コーチ・エィグループのクライアント企業には、大規模災害により被害を受ける可能性が相対的に高い業種(例:メーカー等)も含まれるため、大地震、台風、津波等の自然災害が発生した場合には、受注が減少し、コーチ・エィグループの事業・業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 知的財産権(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小) コーチ・エィグループが提供しているシステミック・コーチング™による組織開発サービスは、コーチ・エィが独自に開発した組織変革を目的とするサービスであり、エグゼクティブ・コーチング等の1対1のコーチングセッションを重要な要素としております。他方、コーチングセッション自体は特許権等により保護される技術に該当しない場合があります。 また、コーチ・エィグループはコンプライアンスを重視し、第三者の知的財産権を侵害しないよう留意しておりますが、万一、第三者の知的財産権を侵害する事態が生じた場合、損害賠償金等の支払いを余儀なくされ、さらに訴訟等に発展した場合には、コーチ・エィグループの評判悪化等を通じて、事業・業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 訴訟等(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小) コーチ・エィグループは現時点において重要な訴訟その他の係争を抱えておりません。コーチ・エィグループは紛争の未然防止に努めておりますが、取引先等とのトラブルが発生し訴訟等に発展した場合、損害賠償金の支払いを余儀なくされる可能性があるほか、コーチ・エィに非がない場合であっても応訴に多額の費用を要する等により、コーチ・エィグループの事業・業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 法規制(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小) 現時点において、日本においてコーチング事業そのものを直接規制する法令は存在しないと認識しておりますが、コーチ・エィグループの企業活動には、民法、会社法、消費者契約法、個人情報保護法等の各種法令が適用されます。 コーチ・エィがこれらの法令に違反した場合、民事上の損害賠償責任を負担する可能性があるほか、刑事罰又は行政上の制裁の対象となる可能性があります。また、これらの法令の改正があった場合、あるいは、日本又はコーチ・エィが事業展開する海外においてコーチ・エィグループの事業に影響を及ぼす法令が制定・変更された場合には、コーチ・エィグループは遵守のために追加的な費用を負担する等により、事業・業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 大株主との関係について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小) コーチ・エィ取締役である伊藤守及び同人の資産管理会社である株式会社伊藤ホールディングスの持株比率は、2025年12月末日現在で議決権の53.0%となっており、引き続き安定株主として一定割合を保有する予定です。議決権行使に当たっては、株主共同の利益の追求とともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。しかしながら、将来的に何らかの事情によりコーチ・エィ株式が売却された場合には、コーチ・エィ株式の市場価格及び流通状況等に影響を及ぼす可能性があります。 また、伊藤守は株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワンの株式の100%を実質的に保有しており、同社はコーチ・エィの関連当事者に該当します。コーチ・エィは同社に対してコーチングサービスを提供するとともに、コーチング関連書籍の出版及び購入取引を行っておりますが、取引に際しては関連当事者取引管理規程に従い、取締役会において取引の必要性及び取引条件の妥当性を審議し、事前承認を得ることとしております。 なお、同社とコーチ・エィグループとの間に競合関係はなく、コーチ・エィグループの業務遂行において、同社の事前承認又は事前報告を必要とする事項はありません。



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