名港海運(9357)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】当企業集団は、名港海運、子会社29社および関連会社5社で構成され、港湾運送およびその関連を主な事業の内容としております。 名港海運グループの事業に係る位置付け等は次のとおりであります。〔港湾運送およびその関連〕 名港海運グループの事業領域は6つの事業に分かれております。 港湾運送事業については、名港海運のほか、名海運輸作業㈱等も営業しており、名港海運事業の一部を下請しております。 倉庫保管事業については、名港海運のほか、大源海運㈱、MEIKO AMERICA,INC.、MEIKO EUROPE N.V.、MEIKO TRANS POLSKA SP.Z O.O.、MEIKO ASIA CO.,LTD.も営業しております。 陸上運送事業については、名港海運は自動車運送利用業を営み、名海運輸作業㈱、名港陸運㈱、MEIKO EUROPE N.V.が自動車運送を営業しております。 貨物利用運送事業については、名港海運のほか、ナゴヤシッピング㈱も営業しております。また、名港海運は関係会社元請の港湾運送も請負っております。 海運代理店業については、名古屋船舶㈱、セントラルシッピング㈱が営業しております。また、名港海運が港湾運送事業者として請負っております。 航空貨物・国際複合輸送事業については、名港海運のほか、 MEIKO AMERICA,INC.、MEIKO EUROPE N.V.等が営業しております。〔賃貸〕 賃貸事業については、名港海運のほか、名郵不動産㈱、㈱知多共同輸送センター、SAN MODE FREIGHT SERVICE,INC.も営業しております。〔その他〕 その他事業については、名港海運興産㈱が保険代理店業を営んでおります。 以上、述べた事項を事業系統図で示すと、次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、名港海運グループが判断したものであります。(1) 経営方針名港海運グループは、港湾運送事業を中核として、海・陸・空にわたる総合物流業を営んでおります。現在、国内では、名古屋港を中心として71万㎡を超える倉庫群を擁し、重量物対応倉庫や危険物倉庫、燻蒸庫、医薬品倉庫、定温庫など多彩な機能を持つ倉庫を幅広く備えております。さらにICTを活用した最新鋭設備を駆使して、大量の貨物を安全かつ迅速に取扱っております。また、営業網は、東京支店をはじめ北海道から九州まで全国を結んでおります。海外では、米国、メキシコ、ベルギー、ドイツ、ポーランド、タイ、ベトナム、中国およびインドの各地に拠点を設置して、倉庫、フォワーディング、陸上輸送、通関業務を営み、わが国と世界各地を結ぶグローバルネットワークを確立しております。近年、物流に対するニーズはますます多様化し高度化していますが、名港海運グループは、国内外の充実したハードと、柔軟性のあるソフトの両面を活用し、国際的かつ総合的見地から、顧客に対するタイムリーな情報の提供と、万全のサービス体制を構築しております。 [目標とする経営指標]2025年度から2029年度の5年間を計画期間とする中期経営計画「MX2029」を策定し、経営指標として、以下の3項目を掲げております。項目経営指標業績売上高900億円(2029年度目標)営業利益 70億円(2029年度目標)資本政策保有資産資本コストや株価を意識した経営に向け、保有資産の最適化、負債の活用等による資本効率の改善を目指します。また、政策保有株等の資産売却や外部借入を通じて資金調達を拡充し、今後の成長に向けた投資を積極的に推進します。負債の活用株主還元配当性向配当性向40%、DOE(株主資本配当率)2%のいずれか高い水準を目安とします。DOE (2) 経営環境及び対処すべき課題今後の見通しにつきましては、個人消費やインバウンド需要の持ち直しを背景に、景気は緩やかな回復傾向にあるものの、物価上昇や地政学的リスク等により、不確実性が高まり、先行き不透明な状況が継続するものと思われます。当業界においては、各国の通商政策の影響による荷動きの低迷が懸念されており、また、資源価格高騰に加えて人手不足への対応が喫緊の課題となっております。なお、グループ内で予定されている設備投資への資金調達に関しましては、グループ内資金の有効活用と、金融機関からの借入により、適切に実施してまいります。名港海運グループといたしましては、中期経営計画「MX2029」の3つの基本戦略に基づき、事業の成長と収益性の向上を両立させ、資本効率を意識した経営を推進して、持続的な成長と社会への貢献を実現してまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】名港海運グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼし、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があるものとして、名港海運が認識している「事業等のリスク」には以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月25日)現在において名港海運グループが判断したものであります。 (1) 経済状況によるリスク名港海運グループの事業は、港湾運送、倉庫保管、陸上運送、貨物利用運送、海運代理店、航空貨物・国際複合輸送、賃貸の7つの事業に分かれております。その中核である港湾運送部門におきましては、名古屋港を中心とした事業展開を行っており、自動車関連貨物の取扱い比率が高いことを認識しております。同部門は輸出入貨物量の変動に大きな影響を受けることから、自動車産業の動向をはじめ、欧米、アジア等における景気と貿易量の動向は、名港海運グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、名港海運グループの事業において利用するエネルギーの調達価格は、国際市況や外国為替相場の動向により変動することから、名港海運グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 企業倫理・法規制遵守・規制変化への対応に関するリスク 名港海運グループは、港湾運送、貨物運送、貨物取扱、倉庫、通関等に関わる各種の事業免許・許可を取得し事業を営んでおります。事業の継続にあたっては、関連法規の遵守と高い企業倫理の維持が不可欠であると認識し、役職員への教育・啓発活動を通じてコンプライアンス体制の強化に努めております。しかしながら、万が一、コンプライアンス上の重大な事象が生じた場合には、事業免許・許可に関する制限や行政機関からの指導等を受ける可能性があり、名港海運グループの事業活動に支障が生じる可能性があります。また、将来において免許・許可基準等の変更に伴う規制緩和等が行われ、競合他社の増加および価格競争の激化が生じた場合には、名港海運グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 労働安全衛生・作業品質に関するリスク 名港海運グループは、従業員の安全と健康が事業運営の最大の基盤であると認識しております。また、これまでの豊富な実績と貨物特性の深い理解に基づき、安全かつ確実な荷役・輸送を実現する「作業品質」の確保が、名港海運グループの競争力と顧客からの信頼の源泉であると考えております。これらの維持・向上のため、名港海運グループでは安全衛生管理体制を構築し、職場環境の整備に努めるとともに、品質改善活動や事故防止対策を推進しております。しかしながら、予期せぬ事態により重大な労働災害や作業事故等が発生した場合には、事業の円滑な遂行に支障をきたすとともに、顧客からの信頼低下に伴う受注機会の喪失等により、名港海運グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 人材確保・育成に関するリスク名港海運グループは、名古屋港を中心とする港湾運送事業を展開しており、物流現場における確かな技能と経験を有する人材の確保や、協力会社との連携による安定的な作業体制の構築を、事業競争力の源泉と認識しております。一方で、国内における生産年齢人口の減少や労働時間の規制強化等を背景に、労働市場における人材の需給は逼迫傾向にあります。こうした将来の労働力不足への備えとして、名港海運グループでは、採用活動の強化や処遇・労働環境の改善、次世代を担う人材の育成、協力会社との関係強化に取り組んでおります。併せて、デジタル技術の活用や設備投資等による業務の省力化・省人化を推進し、事業運営の効率化に努めております。しかしながら、これらの施策にもかかわらず、事業継続に必要な人材を計画通りに確保できない場合には、安全かつ高品質なサービスの提供や事業拡大に支障が生じ、名港海運グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 海外事業におけるガバナンスや地政学に関するリスク名港海運グループの海外拠点は、欧米、中国、東南アジア等の国々に広く展開しており、国内企業の生産拠点海外シフト等により生じる現地発着の輸出入や三国間貿易に対しても、国際一貫輸送をはじめとする物流サービスでサポートしております。しかしながら、昨今の国際情勢における局地的な紛争の発生や通商政策の変更といった地政学的な要因は、国際物流網の円滑な運営に影響を及ぼす可能性があります。加えて、広範な地域での事業展開に伴い、現地の法規制、税制、商慣習の違いや、海外拠点におけるコンプライアンス違反等、ガバナンスへの適切な対応が求められます。日本国内とは異なるこれらの環境変化に対し、想定外の事態が生じた場合には、名港海運グループの事業活動に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 財務会計・事業投資に関するリスク名港海運グループでは、中長期的な事業継続の観点から、倉庫を中心とした物流施設等への積極的な事業投資を行っております。当連結会計年度末において81,286,033千円(連結総資産の45.2%)の有形固定資産・無形固定資産を保有しており、また、新規の事業投資を行う場合には、あらかじめ事業計画を策定した上で投資の判断を行っております。しかしながら、経営環境の変化等に伴う収益性の低下や土地・建物等の時価下落によって投資額の回収が見込めなくなった場合においては、減損損失を計上することになり、名港海運グループの経営成績・財政状況に影響を及ぼす可能性があります。加えて、名港海運グループでは財務報告の信頼性を確保するための体制を整備しておりますが、万が一、不適切な会計処理により財務報告に誤りがあった場合には、社会的信用の低下を招き、名港海運グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 情報セキュリティに関するリスク名港海運グループでは、各種物流情報システムを構築し、顧客との情報交換を行っております。昨今、高度化・多様化するサイバー脅威から顧客情報等の情報を保護し、システムの安定稼働を維持する必要性が一段と高まっております。ファイアウォールの設置や外部監視センターによる不正通信チェックなどの技術的なセキュリティ体制の構築と、役職員に対するセキュリティ教育の定期実施など、安全確保には万全を期しております。しかしながら、外部からのサイバー攻撃に加え、内部関係者等による情報の不正な持ち出しによって、情報の外部漏洩やデータの喪失、あるいはシステム障害が生じた場合、社会的信用の低下を招くだけでなく、損害賠償請求を受ける可能性や事業運営が停滞する恐れがあり、名港海運グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 自然災害によるリスク 名港海運グループでは、経営基盤が集中している名古屋港において、近い将来発生が予想されている南海トラフ巨大地震等の大規模災害の発生を想定したBCPマニュアルを策定しております。また、近年新設した大型物流センターおよび本社が入居する名港ビルディングでは優れた耐震性、非常用発電設備を備えるなど、事業継続に向けた体制整備を行っております。しかしながら、従業員や自社倉庫、港湾施設等が被災した場合は、名港海運グループの経営に少なからず影響を及ぼす可能性があります。なお、地域BCP策定への協力や、周辺自治体との非常時協定締結など、地域防災力向上にも貢献しております。 (9) 感染症によるリスク 名港海運グループは、世界的に流行した新型コロナウイルス感染症に対して、代表取締役社長を本部長とした「災害対策本部」を設置し、情報収集および対策を行ってまいりました。顧客および従業員の安全確保と感染拡大防止のため、在宅勤務・時差出勤の実施、業務支援体制の拡充を図りました。今後も感染力が強い感染症等が拡大した場合には、海外都市封鎖による経済活動の縮小および消費低迷により、輸出入および国内輸送が減少し、名港海運グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 気候変動・環境規制に関するリスク 名港海運グループが営む物流・港湾運送事業において、気候変動対策への取り組みは、持続可能な社会の実現のみならず、顧客のサプライチェーンにおける環境負荷低減のニーズに応えるために不可欠となっております。名港海運グループでは、環境負荷が少ない設備を導入するなど、環境配慮型物流を推進し、自社施設における環境負荷の低減を進めております。また、顧客の温室効果ガス排出量削減に資する取り組みとして、輸送車両の積載率の向上やモーダルシフトの推進を積極的に行っております。しかしながら、環境規制の強化に伴う対応コストの増加等に加えて、気候変動に関する社会や顧客からの要請の変化に十分に対応できなかった場合には、名港海運グループの相対的な競争力や受注活動に影響が及び、名港海運グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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