日本通信(9424)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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日本通信(9424)の株価チャート 日本通信(9424)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】日本通信グループ(日本通信並びに連結子会社6社及び持分法適用関連会社1社を指し、以下同様とする)は、「安全・安心にビットを運ぶ」という使命(ミッション)を実現するため、携帯電話事業者のモバイル通信ネットワーク(注1)等を活用したモバイル通信サービス(以下、「モバイル通信サービス」という)及びモバイル・ソリューション(モバイル通信サービスを含むものとし、以下同様とする)、並びに、日本通信の特許技術であるFPoSを活用して本人性及び真正性を担保した通信基盤及び認証基盤を提供する事業(以下、「FPoS事業」という)を展開しています。FPoS事業の規模はまだ小さいため、当連結会計年度において日本通信グループが営む事業は、モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションとなります。 (1) 日本通信グループが営む事業の種類及び概要(主要な関係会社との関連を含む)は、以下のとおりです。なお、日本通信グループの報告セグメントは「モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション」の単一セグメントであるため、各事業のセグメント情報との関連の記載は省略いたします。 ① モバイル通信サービス(MVNO/MVNE事業) 携帯電話事業者のモバイル通信ネットワークを活用し、日本通信グループがMVNO(注2)またはMVNE(注3)としてモバイル通信サービスを提供する事業で、日本国内で展開しています。事業の種類事業の概要主要な関係会社(ⅰ)MVNO事業(販売ブランド:日本通信SIM、bモバイル等)日本国内において、主に個人(訪日旅行者や中小法人を含むものとし、以下同様とします)向けに、SIMを提供してモバイル通信サービスを提供する事業(2001年12月個人向けサービスとして提供開始)H.I.S.Mobile株式会社(ⅱ)MVNE事業日本国内において、主に個人向けにMVNO事業を展開するパートナーに対して、各パートナーの要望に応じたモバイル通信サービスを提供する事業(2014年11月サービス開始)- ② モバイル・ソリューション(MSP事業) 携帯電話事業者のモバイル通信ネットワーク等を活用し、日本通信グループがモバイル・ソリューションを提供する事業で、日本国内及び米国で展開しています。事業の種類事業の概要主要な関係会社(ⅰ)MSP事業(日本)日本国内において、法人顧客またはMVNO、金融機関、決済代行業者、システムインテグレーター、メーカー等のパートナーに対して、各顧客またはパートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業(2016年1月サービス開始)-(ⅱ)MSP事業(海外)米国において、金融機関等の法人顧客またはシステムインテグレーター等のパートナーに対して、各顧客またはパートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業(2007年11月サービス開始)JCI US Inc. (2) 日本通信グループの事業系統図(モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション)は、以下のとおりです。なお、日本通信グループの報告セグメントは「モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション」の単一セグメントであるため、各事業のセグメント情報との関連の記載は省略いたします。 (3) 日本通信グループが営む事業の詳細は、以下のとおりです。① モバイル通信サービス(MVNO/MVNE事業) 日本通信は日本国内において、携帯電話事業者(ドコモ及びソフトバンク)のモバイル通信ネットワークを活用し、日本通信グループが開発したサービスと組み合わせて、(ⅰ)「日本通信SIM」及び「bモバイル(ビーモバイル)」のブランドで主に個人向けにモバイル通信サービスを提供する事業(MVNO事業)、並びに、(ⅱ)主に個人向けにMVNO事業を展開するパートナー(MVNO)にモバイル通信サービスを提供する事業(MVNE事業)を営んでいます。 MVNO事業は、SIMにインターネット接続サービス及び音声通話サービス等を組み合わせて提供する方法で展開しており、顧客はSIMをスマートフォン等に搭載することで手軽にインターネットを利用することができます。 MVNE事業は、主に個人向けにMVNO事業を展開するパートナーに対し、モバイル通信サービスを提供するとともに、パートナーがMVNO事業を円滑に運用するためのソリューションを提供しています。 日本通信は、MVNE事業において、パートナーであるMVNOの要望に応じてモバイル通信サービスを企画・開発し、モバイル通信ネットワーク、通信端末、端末用ソフトウェア、認証システム、課金・請求システム及び顧客管理システム等を提供するとともに、パートナーから、モバイル通信サービスの運用にかかるネットワーク・マネジメント、コールセンター及び物流等に関する業務を受託しています。日本通信は、これらの業務にかかるパートナープラットフォームを提供することで、MVNOの事業活動を後方から強力に支援しています。 ② モバイル・ソリューション(MSP事業) 日本通信グループは日本国内及び米国において、携帯電話事業者(日本においてはドコモ及びソフトバンク、米国においてはVerizon Wireless)のモバイル通信ネットワーク等を活用し、日本通信グループが開発したサービスと組み合わせて、主にパートナーや法人向けにモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションを提供する事業を営んでいます。 日本通信グループが提供しているモバイル・ソリューションには、モバイル専用線(注4)によるセキュアなネットワーク、マルチキャリアとの接続による冗長性を備えたデュアル・ネットワーク製品、ネットワークをEnd to Endで保守するための機器監視サービス、ローカル5G(注5)向けのSIMなどがあります。 MSP事業は、(ⅰ)日本国内において、法人顧客またはパートナー(MVNO、金融機関、決済代行業者、システムインテグレーター、メーカー等)にモバイル・ソリューションを提供する「MSP事業(日本)」及び(ⅱ)米国において、法人顧客(金融機関等)またはパートナー(システムインテグレーター等)にモバイル・ソリューションを提供する「MSP事業(海外)」として展開しています。  (ⅰ)MSP事業(日本) 法人顧客またはMVNO、金融機関、決済代行業者、システムインテグレーター、メーカー等のパートナーに対して、各顧客またはパートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業です。 日本通信は、「MSP事業(日本)」において、多くのモバイル・ソリューションを企画・開発していますが、代表例として、デュアル・ネットワーク製品による固定通信の無線通信への置き換えがあります。デュアル・ネットワーク製品は、複数の携帯電話事業者の回線によるモバイル専用線を冗長構成したもので、主回線に障害が発生した場合は自動的に副回線に切り替わり、常に通信を維持することができるものです。無線通信は、固定通信に比べて導入及び維持のためのコストを抑えることができますが、セキュリティ、エリアカバレッジ、安定した通信の確保等が課題となっていました。デュアル・ネットワーク製品は、無線通信によってコストを抑えつつ、専用線の冗長化により、安定した通信を確保することができます。 また、日本通信は、決済代行業を営むパートナー企業との協業により、日本通信のモバイル専用線と専用タブレット端末を組み合わせて、クレジットカードの非対面加盟店におけるクレジットカード情報の非保持化を支援するサービスを提供しています。このサービスは、2018年6月の割賦販売法の改正を受け、クレジットカードの非対面加盟店がクレジットカード情報の非保持化を実現するためのソリューションとしてご利用いただいています。 さらに、日本通信は、企業や教育機関等に対し、ローカル5G向けのSIMを提供しています。ローカル5Gは、通信事業者ではない企業や教育機関、自治体等が独自の5Gネットワークを構築して運用するものですが、ローカル5Gの運営者がSIMを用意するため、通信事業者のサポートが必要です。日本通信は、日本及び米国で培った技術及びノウハウを活用し、ローカル5Gを構築・運用する企業や教育機関等を支援しています。  (ⅱ)MSP事業(海外) 日本通信の連結子会社で主に米国においてMVNO事業を展開するJCI US Inc.が、Verizon Wirelessのモバイル通信ネットワーク等を活用し、日本通信グループが開発したサービスと組み合わせて、金融機関等の法人顧客またはシステムインテグレーター等のパートナーのイネイブラーとして、パートナーに対して、各パートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業です。 JCI US Inc.は、米国及びカナダで、金融情報やPOSデータなど、極めて重要な情報をやりとりする顧客に、VPNを使用しないモバイル専用線サービスを提供しています。このサービスの強みは、ATM(現金自動支払機)等の端末から決済センターまでのEnd to Endを無線の専用線で完結させることで、インターネットに出ることなく、強固なセキュリティを確保した通信サービスを提供することができることです。日本通信グループは、「MSP事業(海外)」において、ATMを中心に、POS(店頭端末)、自動販売機、KIOSK(設置型情報端末)、店舗内設置型銀行金庫など、モバイル専用線サービスの利用用途を拡大しています。 また、JCI US Inc.は、CBRS(市民ブロードバンド無線サービス)向けに「ハイブリッドSIM」(ローカル基地局及び携帯電話事業者の基地局の両方を使うことができるSIM)を提供しています。 (注)1.モバイル通信ネットワークとは、携帯電話等の移動体通信で使用される無線ネットワーク網をいいます。2.MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)とは、MNO(Mobile Network Operator:移動体通信事業者)が保有する無線ネットワークを利用し、独自のサービスを企画・構築し、独自の販売ルートでサービスを提供する事業者をいいます。3.MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)とは、MVNOとの契約に基づき、当該MVNOの事業の構築を支援する事業を営む企業をいいます。4.モバイル専用線とは、日本通信が提供するサービスの名称で、モバイル通信ネットワークによる専用線サービスをいいます。5.ローカル5Gとは、通信事業者が全国に展開する第5世代移動通信システム(5G)とは異なり、通信事業者ではない企業や自治体が、特定の建物、敷地、企業、工場、自治体等の限られた地域で独自の5Gネットワークを構築して運用するシステムをいいます。 MVNO/MVNE概念図          出典:MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン(総務省、2026年1月最終改定)に掲載されている図に基づく

有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】日本通信グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において日本通信グループが判断したものです。 (1)経営の基本方針日本通信は、2026年5月に、2030年度を見据えた中長期的な経営方針として「ビジョン2030」を策定しました。日本通信は、2016年に策定・公表した「新事業戦略」に基づくこの10年間の取組みにより、競争力の源泉となる技術基盤を構築し、長期的・持続的に成長を続けられる企業となる道筋を得ることができました。日本通信は、この技術基盤をベースとして、通信サービス事業及びデジタルトラスト事業の両方を成長させることで、2030年度において、売上650億円、営業利益150億円の達成を目標としています。「ビジョン2030」の詳細は、2026年5月7日に日本通信が公表した資料(「ビジョン2030」の策定に関するお知らせ)をご参照ください。なお、2027年3月期は、「ビジョン2030」の初年度として、ネオキャリアを実現(11月24日予定)し、商用サービスを開始したFPoSの普及を進めるとともに、競争力の源泉であるデジタル認証基盤をさらに強化していきます。 (2)経営環境及び経営戦略① モバイル通信サービス(MVNO/MVNE事業)について日本通信SIM日本通信は、2020年6月の総務大臣裁定を受け、2020年7月に大手携帯電話事業者と同等の音声定額プランを提供する「日本通信SIM」を発売して以来、お客様のライフスタイルに合わせた商品ラインナップの充実を図っています。「日本通信SIM」は、株式会社J.D. パワー ジャパンによる「2025年携帯電話サービス顧客満足度調査」MVNO部門において、2年連続で総合満足度第1位を受賞しました。「日本通信SIM」は、通信品質と合理的な料金体系を高く評価していただき、契約回線数及び売上高ともに堅調な成長を維持しており、2026年3月末時点の契約回線数は94.7万回線となりました。なお、当連結会計年度の第4四半期においては、2026年4月1日からの携帯電話不正利用防止法施行規則の改正を踏まえ、「日本通信SIM」のお申込みにおける本人確認方法を、マイナンバーカードの署名用電子証明書を用いた「日本通信アプリ」による方法のみとしました。また、2026年6月には「日本通信アプリ」について、日本通信が特許を取得しており、金融庁から金融取引の安全性確保と利便性向上に資することが認められた技術であるFPoS(FinTech Platform over SIM)に対応させるアップグレードを行いました。これにより、お客様専用ページへのログインにおけるセキュリティを強化したほか、回線を追加する場合も、お客様の利便性を損なわない方法で、有効な本人確認を実施することができるようになりました。日本通信は、株式会社NTTドコモ(以下、「ドコモ」という)の音声・SMS網との相互接続を進めており、当該相互接続に基づき、ネオキャリアとしての新サービスを2026年11月から提供する予定ですが、FPoSに対応した「日本通信アプリ」をご利用いただくことで、「日本通信SIM」のお客様がネオキャリアとしての新サービスに円滑に移行していただくことができるようになります。日本通信は、引き続き、FPoSの認証を活用し、セキュリティを確保した形で、高品質の通信サービスを合理的な料金体系で提供してまいります。 ネオキャリア日本通信は、ネオキャリアとしての新サービスを提供するため、音声・SMS通信サービス用モバイルコアネットワークの構築等を進めています。ネオキャリアのための初期投資には、総額約65億円を想定しており、2025年3月に株式会社三菱UFJ銀行を引受人とする第1回無担保社債(適格機関投資家限定)の発行により20億円を調達しましたが、当連結会計年度の第4四半期において、2026年3月26日までに、株式会社りそな銀行、株式会社横浜銀行及び株式会社三菱UFJ銀行を引受人とする第2回、第3回及び第4回無担保社債(いずれも適格機関投資家限定)の発行により総額40億円を調達しました。これにより、日本通信は、ネオキャリアのための初期投資資金の調達を完了しましたので、2026年11月のサービス提供開始に向け、ネットワークの構築、接続試験及びオペレーションの整備等を進めてまいります。 ② モバイルソリューション(MSP事業)についてローカル携帯網による通信(ローカル4G/5G)事業日本通信は同事業について、先進的な事例の多い米国で実績を作り、その経験を生かして日本で展開することを目指しており、日本通信米国子会社は、米国市場でローカル携帯網との接続に使用するSIMを提供する事業を進めています。日本通信は、米国子会社を通じてローカル携帯網による通信(ローカル4G/5G)事業に関する技術及びノウハウを蓄積し、これらを活用することで、日本のパートナー企業や顧客企業が設置するローカル携帯網に接続することのできるSIMを提供しています。なお、ネオキャリアとしての新サービスの提供には、これまで培ってきた米国でのSIM認証技術及び認証基盤を活用してまいります。 その他閉域SIM間通信の提供、グローバルな決済セキュリティ基準であるPCI DSSに完全準拠した安全な決済ソリューションの提供、IoT機器・防犯カメラ用の上り優先SIMの提供など、無線通信を使った様々なソリューションを提供しています。 ③ FPoS事業について社会・経済の多くの分野でデジタル・トランスフォーメーション(DX)が進む中、デジタルIDの重要性が改めて認識されています。日本通信は、FPoSを活用し、スマートフォンで利用可能なデジタルIDを構築・提供する事業を推進しています。 FPoSのセキュリティFPoSによる認証は、お客様のスマートフォン(iPhone及びAndroid)(以下、「スマートフォン」という)において、以下の仕組みで行います。 (ⅰ)確実な身元確認スマートフォンにFPoSを搭載する際に、お客様のマイナンバーカードのICチップに搭載されている秘密鍵と電子証明書によってお客様の身元確認を行います(公的個人認証サービス:JPKI)。 (ⅱ)秘密鍵の生成と電子証明書の発行電子署名法に基づく認定を受けた電子認証局が、スマートフォンに内蔵されている安全な領域内で秘密鍵を生成するとともに電子証明書を発行します。 (ⅲ)本人性と真正性の担保電子証明書に記録された公開鍵と秘密鍵の組み合わせにより、お客様の本人性(本人に間違いないこと)と真正性(お客様の意思が改ざんされていないこと)を担保します。 FPoSによる認証は、以上のとおり、マイナンバーカードと同等の高度なセキュリティを備えています。そのため、スマートフォンアプリを利用する際に懸念される、なりすまし、または、データの改ざんを防止することができます。また、FPoSは、お客様が個人情報の提供先を確認し、提供の許諾または許諾の取消しを自ら管理できる機能(「ダイナミック・オプトイン」)を搭載しています。これにより、お客様は、お客様のデータが連携される事業者を容易に管理することができます。行政手続きで利用されるマイナンバーカードに対し、FPoSは、行政手続きを含む幅広い分野で、自治体や事業者のデジタルID・認証基盤として利用していただくことができます。 FPoSの実績FPoSは、実証実験から商用サービスに移行し、2026年3月末時点の電子証明書の提供件数は127,646件となりました。なお、FPoSによるサービスの提供者は日本通信の連結子会社であるmy FinTech株式会社となります。 2025年7月:ウェルネット株式会社が提供するスマホ決済アプリにFPoSを組み込み、電子証明書を用いた安心安全な決済を提供しています。従来のID・パスワードによる認証ではなく、アカウント作成時にマイナンバーカードで本人確認を行い、スマートフォン内のハードウェア・セキュリティ・モジュール(HSM)で管理された秘密鍵と電子証明書を用いて当人認証を行うことで、なりすまし、中間者攻撃による不正ログイン、データ改ざんに対する抜本的な解決策を提供しています。2026年1月:FPoSを活用した地域決済サービス(めぶくグラウンド株式会社が運営する群馬県前橋市の「めぶくPay」、株式会社十八親和銀行が運営する長崎県大村市の「ゆでぴ」等のサービスを指します)における決済金額が、当該サービスを開始した2023年12月から2026年1月31日までの累計額で50億円を突破しました。2026年4月:地銀ネットワークサービス株式会社と共同で、地方銀行をはじめとする金融機関に本人確認等のサービスを提供しています。金融機関のウェブサイトとFPoSを連携し、犯罪収益移転防止法に対応した本人確認機能を提供することで、金融機関による本人確認をサポートしています。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題日本通信は、上記を踏まえ、以下の事項を優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題として認識しています。 ① 公正な競争環境の確保のための取組み日本通信は、創業以来、お客様のニーズに合った多様なサービスの提供を可能とし電気通信事業を成長・発展させることのできる事業モデルとしてMVNO事業を提唱しており、MVNO事業の成立後は、MNOとMVNOとの間で公正な競争環境を確保するための取組みを進めています。日本通信は、2007年の総務大臣裁定により、ドコモのデータ通信網との相互接続を実現しました。一方、音声網との接続は、携帯電話番号(090番号等)の付与対象をMNOのみとする規制等により、実現できず、ドコモから卸提供を受けてお客様に提供しているところ、MNOがMVNOに提供する音声通話サービスに係る卸電気通信役務の料金は10年以上据え置かれていたため、MVNOがMNOと競争することのできる事業環境ではありませんでした。そのため、日本通信は、2019年に2度目の総務大臣裁定を申し立て、2020年6月の裁定により、ドコモが日本通信に提供する音声通話サービスに係る卸電気通信役務の料金について、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えた金額を超えない額で設定するものとされました。これにより、ようやくMNOと競争することのできる環境が整い、日本通信は、2022年3月期から5期連続で黒字を継続しております。なお、2021年12月に、総務省の情報通信審議会において、携帯電話番号(090番号等)をMVNOにも付与する方針が示されたことを受け、日本通信は2022年6月にドコモに音声・SMS網の相互接続を申し入れ、2024年2月にドコモと相互接続について合意しました。また、日本通信は、2025年6月に、MVNOとして日本で初めて、総務省から携帯電話番号(090番号等)の割当てを受けることができました。日本通信は、データ通信網と音声・SMS網の両方を相互接続で調達することで安定した事業基盤を確保し、携帯基地局は保有しないものの、MNOと同等のサービスを提供することのできる「ネオキャリア」を目指します。日本通信は、2026年11月(予定)に開始予定の、ドコモの音声・SMS網との相互接続に基づく新サービスに向け、引き続き、日本通信における音声・SMS網の構築、さらに日本通信独自SIM等の開発等を可能な限り迅速に進めてまいります。公正な競争環境の確保は、MVNOが本来の目的を果たして成長するための最大の課題であり、日本通信は、引き続き、MNOとMVNOとの間の公正な競争環境の確保に取り組んでまいります。 ② MVNO事業モデルの進化による安定的な収益の確保日本通信が今後も安定的に収益を確保するためには、公正な競争環境の確保のための取組みを進めつつ、MVNO事業モデルを進化させることが必要です。まず、モバイル通信サービス(MVNO事業)の月額課金商品については、2020年7月に「日本通信SIM」のブランドで発売した音声定額プランが多くのお客様の支持を獲得し、2021年3月期下半期以降の収益に大きく貢献しています。MVNO事業は、MNO4社及び多数のMVNOにより今後も激しい価格競争が想定されますが、日本通信は2020年6月の総務大臣裁定により、ドコモが日本通信に提供する音声通話サービスに係る卸電気通信役務の料金について、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えた金額を超えない額で設定するものとされているため、当面の間、MNO及び他のMVNOに対抗することのできる競争力を確保しています。日本通信は、「日本通信SIM」ブランドの競争力を維持するため、利便性の向上による他のMVNOとの差別化を図っています。2022年4月には、スマートフォン等に内蔵されているeSIMへの対応を開始し、2023年1月からは、携帯電話不正利用防止法に基づく本人確認においてマイナンバーカードに格納された電子証明書による方法を導入したほか、2023年5月には、MNPワンストップ方式にも対応しました。さらに、「日本通信SIM」の各プランは、月額基本料金を据え置いたままデータ容量を増量するなど、商品力も強化しています。前連結会計年度においては、2024年6月から同年8月に日本通信として初めてのテレビコマーシャルを実施し、インターネットでも同様の広告を展開するなど、「日本通信SIM」ブランドの認知度向上にも努めました。また、日本通信は、「通信品質」「料金プラン」「手続き・サポート対応」を重視し、お客様の満足度を上げることに注力しており、これらの取組みの結果、「日本通信SIM」は、株式会社J.D. パワー ジャパンが実施した2025年携帯電話サービス顧客満足度調査MVNO部門において、2年連続の総合満足度第1位を受賞しました。以上の取組みにより、日本通信は、引き続き、MVNO事業モデルを進化させ、安定的な収益を継続して確保することを目指します。③ 中長期的な成長のための取組み日本通信は、安定的な収益を継続して確保する一方で、中長期的に成長するための取組みとして、FPoS事業及びモバイル・ソリューション(MSP事業)のうちローカル携帯網による通信(ローカル4G/5G)事業に注力しています。まず、FPoS事業については、2018年11月に設立したmy FinTech株式会社において、スマートフォンに秘密鍵及び電子証明書を搭載する「my電子証明書」サービスについて、2021年11月10日に、電子署名法に基づく特定認証業務の認定を受けました。現在は、FPoS事業を実際のビジネスに落とし込んでいく段階となっていますが、2024年3月期においては、前橋市において、めぶくグラウンド株式会社に協力して、2023年12月に、同市の電子地域通貨である「めぶくPay」のサービス提供を開始しました。さらに、日本通信は、2024年5月にFPoSの中核機能である身元確認、当人認証、データ連携の機能を部品化した「FPoSライブラリ」をリリースし、2024年10月にはFPoSによる「my電子証明書」において、マイナンバーカードに記載された基本4情報(氏名、住所、生年月日及び性別)に変更があった場合に本人の同意を得て変更後の情報を取得する業務実施方法について、電子署名法に基づく認定を受け、2025年2月にはmy FinTech株式会社及びめぶくグラウンド株式会社等との提携により、スマートフォンアプリの開発用ソフトウェアモジュールである「デジタル認証モジュール」の提供を開始しました。なお、FPoSが備えている高度な安全性は、当初想定していた金融取引に限らず、社会全体で利用されるデジタルIDとしての役割を期待されるようになっています。今後は、FPoSの利用地域及び利用分野の拡大に向けて取り組んでまいります。また、ローカル4G/5G事業は、日本通信米国子会社であるJCI US Inc.が、ローカル携帯網との接続に使用するSIMを米国市場で提供しており、2023年12月には、米国ユタ州とCBRS(ローカル4G/5G)の教育及び遠隔医療ネットワークへの導入をユタ州全体で実現するための契約を締結しました。日本通信は、これらの知見を活用して、ローカル4G/5G事業の導入事例を積み上げてまいります。 ④ 優秀な人材の確保及び育成上記①から③のいずれの取組みにおいても、多種多様な調査や企画、さらに技術開発や事業開発が必要であり、これを担うことができる人材の確保及び育成が極めて重要となります。例えば、FPoS事業においては、金融業界に関する法律、制度、経営課題、技術課題等、顧客の事業領域に対する一定の知見が必要です。そのため、日本通信グループは、優秀な人材の採用を進めるとともに、採用した人材に会社の優先順位に応じた多様な業務を担当させることによって、様々なノウハウや技術を身に付けさせるとともに、必要な資格を取得させるなど、人材への投資を推進しています。日本通信が取り組んでいる課題はいずれも前例のないもので、手本となる企業が存在するものではありませんが、日本通信は、創業時からMVNO事業モデルを定着させる今日までの道のりにおいて、前例のない環境で培った経験及びノウハウがあるため、これらを活用して人材の育成を進めます。 日本通信は、「安全・安心にビットを運ぶ」という使命(ミッション)を実現するために、上記の課題に取り組みながら、モバイル通信サービス、モバイル・ソリューション及びFPoS事業を成長させる計画です。

事業等のリスク

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が日本通信グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクとしては以下のようなものがあります。必ずしもそのようなリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載していますが、日本通信株式への投資に関連するリスクのすべてを網羅するものではありません。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において日本通信グループが判断したものです。 (1) 市場について① 技術の進歩及び制度の整備について 日本通信は創業以来、モバイル通信の市場で事業を展開しています。モバイル通信は、スマートフォンやタブレット端末の普及とともに社会に不可欠なものとなりましたが、同時に、セキュリティやプライバシーに関わる課題が広く認識されるようになっています。モバイル通信の活用範囲を広げて市場規模を拡大するには、セキュリティやプライバシーの課題を技術及び制度の両面で解決し、誰もが安全・安心に通信を利用できるようにする必要があります。 セキュリティの技術は日進月歩の発展を遂げているため、技術的な課題はいずれ克服されていくものと考えますが、技術の進歩が停滞または遅延した場合には、日本通信グループが事業を展開する市場規模の拡大も停滞または遅延する可能性があります。また、プライバシーの確保等の制度的な課題は行政及び電気通信事業者が共通の問題意識を持って取り組むことで整備されていくものと考えますが、制度の整備が停滞または遅延した場合には、日本通信グループが事業を展開する市場規模の拡大も停滞または遅延する可能性があります。いずれの場合も、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 訪日旅行者向け商品の市場について 日本通信は、モバイル通信サービスのプリペイド商品において訪日旅行者向け商品を販売していますが、当該商品の販売は当該旅行者数の増減に左右されるため、国際的な社会経済の状況に大きく影響されます。国内外で大規模な自然災害が発生した場合、世界的な感染症が流行した場合、国際関係が悪化した場合、為替レートが急激に変化した場合、世界経済の後退が深刻化した場合などは、訪日旅行者数が減少し、日本通信の訪日旅行者向け商品の販売が低迷するため、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 日本通信サービスの仕組みについて① モバイル通信網等について 日本通信は、携帯電話事業者から調達したモバイル通信サービスを活用して、音声通話サービス、セキュリティ技術、各種アプリケーションまたは通信端末等を組み合わせることで日本通信独自の通信サービスを設計し、一般消費者を含む様々な顧客層及びパートナー企業にモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションを提供しています。 日本通信サービスの中核となっているのはモバイル通信サービスですが、現時点において、モバイル通信サービスを提供する仕組みは、下図のとおり、ドコモ及びソフトバンクのモバイル通信網等のネットワーク(以下、「モバイル通信網等」という)、専用線接続部分並びに日本通信グループの複数のデータセンター等から構成されています。なお、日本通信グループのデータセンターにおける主要なシステムは、株式会社インターネットイニシアティブ等が運営するデータセンター内に収容しています。 図1 モバイル通信サービスを提供する仕組み  モバイル通信サービスを提供する仕組みのうち最も主要な部分は、携帯電話事業者のモバイル通信網等ですが、これは、日本通信が携帯電話事業者と締結した契約に基づいて調達しています。 従って、日本通信が携帯電話事業者とモバイル通信網等を調達する契約を締結することができない場合は、日本通信はモバイル通信サービスを提供することができません。また、日本通信が携帯電話事業者とモバイル通信網等を調達する契約を締結した場合も、日本通信が当該契約を同様の条件で継続することができる保証はなく、当該契約が携帯電話事業者によって解除される等により終了した場合は、日本通信はモバイル通信サービスの提供を継続することができない事態に陥ります。 日本通信は、携帯電話事業者が積極的に訴求しない分野での潜在需要を喚起する等により、通信市場全体の拡大を図り、携帯電話事業者に対する交渉力の維持・増強に努めています。しかし、日本通信が将来にわたり携帯電話事業者との契約を更新することができるという保証、または、従前と同様の条件で調達を受けられるという保証はなく、今後、調達条件の改善に成功するという保証もありません。さらに、携帯電話事業者の事業方針の変更等により、日本通信が従前より不利な条件での調達を余儀なくされる可能性があるほか、携帯電話事業者自身が顧客にとってより魅力的な自社サービスを展開し、それを日本通信に対する提供条件には反映させないこと等により、日本通信と携帯電話事業者との契約が維持されたとしても、結果的に日本通信サービスの競争力が失われる事態となる可能性もあります。日本通信が携帯電話事業者からの調達条件を維持もしくは改善することができなかった場合、または携帯電話事業者からの調達条件が悪化した場合には、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 日本通信は、上記のリスクを最小限に留めるため、携帯電話事業者からデータ通信のモバイル通信網等を調達するにあたっては、電気通信事業法上の制度である相互接続に基づく契約を締結し、安定した事業基盤を確保するために最大限の努力をしています。そのため、次世代のモバイル通信網等を調達する契約を締結することができない可能性、または、既存のモバイル通信網等の調達に関する契約を解除される可能性は、いずれも高くないものと認識しています。日本通信は、携帯電話事業者から音声通話サービスを調達するにあたっては、相互接続より携帯電話事業者の裁量の余地が大きい卸契約によっていますが、ドコモが日本通信に提供する音声通話サービスに係る卸電気通信役務の料金については、2020年6月の総務大臣裁定により、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えた金額を超えない額で設定するものとされています。また、日本通信は、2021年12月に総務省の情報通信審議会においてMVNOに携帯電話番号を付与する方針が示されたことを受け、2022年6月にドコモに音声・SMS網との相互接続を申し入れ、2024年2月にドコモと相互接続について合意をしておりますが、2025年6月には総務省から携帯電話番号の割当てを受けるなど、ドコモの音声・SMS網との相互接続の準備を進めており、音声通話サービスの調達においても安定した事業基盤の確保に努めています。 なお、モバイル通信網等の調達にかかわらず、日本通信グループの今後の事業展開において、携帯電話事業者に依存する側面が大きいことは否定できません。すなわち、日本通信サービスの利用可能地域の拡大は、携帯電話事業者のモバイル通信網等における通信可能地域の拡大が前提となり、通信速度または通信容量の向上は、携帯電話事業者におけるモバイル通信網等の性能の向上が前提となります。 ② モバイル通信網等のネットワーク設備の障害について 携帯電話事業者のモバイル通信網等の維持管理は携帯電話事業者において行われており、日本通信グループが顧客に日本通信サービスを確実に提供するためには、携帯電話事業者のモバイル通信網等が適切に機能していることが前提となります。携帯電話事業者のモバイル通信網等が適切に機能していないことにより、日本通信サービスの全部もしくは一部が停止し、または日本通信サービスの水準が低下する事態が生じた場合には、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、携帯電話事業者においてモバイル通信網等の適切な維持・管理が行われていた場合でも、アクセスの集中等の一時的な過負荷、外部からの不正な手段による侵入、内部者の過誤、または大規模地震や火山の噴火を含む自然災害、停電もしくは事故等の原因により、携帯電話事業者のモバイル通信網等に障害が発生する可能性があります。このような障害により、日本通信サービスの全部もしくは一部が停止し、または日本通信サービスの水準が低下する事態が生じた場合には、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 日本通信グループは、耐震構造または免震構造を有し停電対策を備えた施設にデータセンターを収容するとともに、複数の拠点(東日本及び西日本)にデータセンターを設置することでリスクの分散化を図っています。さらに、日本通信グループは、データセンター内のネットワークシステムの稼働状態を終日監視し、継続的に通信状態をテストすることで障害等の発生を可能な限り早く感知することに努めています。また、携帯電話事業者との障害連絡体制を整え、障害発生時に極力短時間で復旧させるための準備体制を整えています。今後は、日本通信グループの事業継続計画(BCP)の一環として、災害時には、群馬県北群馬郡吉岡町に開設したオペレーションセンターでネットワークのオペレーションを継続することができるよう、同センターに第2本社としての機能を構築していきます。 しかしながら、大規模地震や火山の噴火を含む自然災害、停電または事故等の原因による障害の発生を完全に防ぐことはできません。また、障害が発生した場合、迅速に対処するためには多大なコスト負担が必要となるため、発生した障害の規模等によっては、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、日本通信グループは、自社で開発したものを含め、多数のネットワーク機器及びコンピュータ・システム(ソフトウェアを含む)を使用しています。これらの機器及びシステムにおいて、過負荷による損耗、不適切な設定、バグ等の不具合(外部から調達する一般的なソフトウェアの不具合を含む)が顕在化した場合には、サービスの全部もしくは一部の停止、またはサービスの水準の低下が生じ、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ ネットワークシステムについて 日本通信グループが提供するモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションは、モバイル通信網を使用するため、利用場所、利用時間帯、利用時の電波の状況、及び基地局の混雑度等により、通信速度が異なります。また、インターネット接続を利用する場合には、インターネットの通信速度に依存します。さらに、携帯電話事業者から日本通信グループのデータセンターまでを接続する専用線の通信速度並びにデータセンター内のネットワーク設備及びコンピュータ・システムの処理速度にも依存します。加えて、日本通信グループのデータセンターから法人顧客までを専用線で接続している場合には、当該専用線の通信速度にも依存します。 日本通信グループは、現在の顧客数及びその利用実態を把握し、また今後の顧客数及び利用実態を予測することにより、必要かつ十分なネットワークシステムの容量を確保するよう努めています。しかしながら、日本通信グループが機動的にネットワークシステムの容量を確保することができず、日本通信グループが確保したネットワークシステムの容量が需要に対して不足した場合には、通信速度が低下する原因となる可能性があり、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 一方、このような事態を回避するために、需要に対して必要以上にネットワークシステムの容量を増強した場合にも、過大な費用が発生することで、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 技術革新について 日本通信グループが提供するモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションでは、モバイル通信技術(4G・5G)、無線LAN技術、TCP/IPネットワーク技術、マイクロソフトWindowsオペレーティングシステム、認証技術において業界標準となっているRadius認証システム等を使用しています。これらの技術標準等が急激に大きく変化した場合、その変化に対応するための技術開発に多大な費用が生じ、日本通信グループの収益を圧迫し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、技術標準等の変化への対応が遅れた場合、または、日本通信サービスに使用している技術もしくはサービスが陳腐化した場合には、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 事業の内容について① 通信端末の調達について 日本通信グループは、モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションで使用する通信端末を複数の企業から調達していますが、調達条件はその時点の市場環境の影響を受けます。 日本通信グループは、通信端末の調達条件を改善するよう努めていますが、そのような努力にもかかわらず、調達条件が悪化した場合には、事業原価の上昇や通信端末を適時に顧客に供給できないことによる事業機会の逸失により、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 さらに、通信端末に品質上の問題があった場合には、サービスを継続できない等の事態が発生し、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、経済のグローバル化により、世界的な感染症の拡大や国際情勢の変化も通信端末の調達に影響を及ぼします。2020年1月以降は、新型コロナウイルスの感染拡大により、通信端末が長期にわたり品薄状態となり、2022年2月以降は、ウクライナ情勢により、半導体の供給が不足する事態が発生しましたが、2026年2月以降も、中東情勢の影響により、同様の事態が発生する懸念があります。このような事態が長期間継続する場合は、事業原価の上昇や通信端末を適時に顧客に供給できないことによる事業機会の逸失により、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 通信端末の陳腐化リスク等について モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションで使用する通信端末は、通信端末メーカーまたは代理店から調達しますが、最低発注量が大きく、需要に対し過大な発注をせざるを得ない場合もあり、このような場合、在庫の陳腐化リスクを負うことになります。日本通信グループでは、通信端末メーカーと緊密な情報交換を行い、販売状況を見極めながら必要数量の予測を的確に行うよう努めていますが、調達した通信端末が陳腐化した場合、または発注時期の遅延により適時に顧客に供給できず事業機会を逸失した場合には、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 通信端末の製造物責任等について日本通信は、モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションで使用する通信端末を通信端末メーカーまたは代理店から調達して販売しています。日本通信は、通信端末を調達するにあたり、品質等の検査を行っていますが、それにもかかわらず、当該通信端末に検収時に判明しない欠陥があり、事故等の被害が生じた場合には、日本通信は、製造物責任法に基づく損害賠償責任を負う可能性があります。また、製品事故に至らなくても、当該通信端末の技術基準等に問題があった場合は、製品の回収義務を負う可能性があります。これらの場合は、多額のコストが発生するだけでなく、日本通信グループの信用を大きく毀損し、売上の低下や収益の悪化など、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ マーケティング力及び技術開発力について 日本通信グループの業績は、顧客が求め、または顧客に受け入れられるサービスを的確に把握し、新たなサービスを提供していくこと、すなわち激変する業界にあって迅速に動向を把握し、あるいは予測しながら経営を行っていくためのマーケティング力及びそれを実現するための技術開発力に依拠すると考えています。日本通信グループが、かかる能力を適切に維持し、または向上できない場合には、事業機会を逸し、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 人材の確保について 少子高齢化により生産年齢人口の減少が進み、人材不足が社会的な問題となっており、日本通信グループにおいても、必要な人材を確保することができない可能性があります。また、日本通信グループの事業は、新たな領域で行っているため、少数の個人の経験、スキル及びノウハウに負うところが大きく、確保した人材を失うことで事業に悪影響が及ぶ可能性は否定できません。日本通信グループは、従業員の意欲及び能力に応じてより多くの責任を担う業務を担当することができる制度、並びに、性別、国籍、新卒・中途採用の区別なく当該人材の能力及び適正に応じて採用、配属、管理職または中核人材の登用等を行う制度を実施することで、適切な人材の確保、育成及び維持に努める方針です。しかしながら、適切な人材を適時に採用すること、当該人材を短期間で育成すること、当該人材を維持できる労働条件を提供することは容易ではありません。日本通信グループが、事業の拡大に必要な人材を確保することができなかった場合、採用した従業員が短期間で退職した場合、または、限られた人材に依存している業務において従業員に業務遂行上の支障が生じた場合等には、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 事業活動に必要な認定について日本通信連結子会社であるmy FinTech株式会社は、FPoS事業を展開するにあたり、スマートフォンに秘密鍵及び電子証明書を搭載する「my電子証明書」サービスについて2021年11月10日に電子署名法に基づく特定認証業務の認定を受けました。これにより、同サービスの信頼性が向上し、前橋市(群馬県)、江別市(北海道)及び大村市(長崎県)のプロジェクトで、めぶくグラウンド株式会社(前橋市並びに日本通信を含む民間企業及び大学による官民連携会社)が発行する「めぶくID」のプラットフォームとして利用が開始されているほか、「めぶくID」が持つ中核機能である、身元確認、当人認証、データ連携の機能を部品化した「FPoSライブラリ」が前橋市(群馬県)及び門真市(大阪府)のプロジェクトで採用されており、今後、さらに他の地域へ展開していく予定です。また、2024年10月には、「my電子証明書」サービスにおいて、マイナンバーカードに記載された基本4情報(氏名、住所、生年月日及び性別)に変更があった場合に本人の同意を得て変更後の情報を取得する業務実施方法について、電子署名法に基づく認定を受けました。しかしながら、これらの認定は、一定期間ごとに更新を受けなければ失効するものであり、また、業務等が基準に適合しない場合等は認定が取り消される場合があります。日本通信グループは、「my電子証明書」サービスについてのこれらの認定を維持するため、人材、設備及び監査体制の確保に努めていますが、これらの認定が失効しまたは取り消された場合は、日本通信グループの信用が毀損され、事業機会を逸することになり、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) 競合について 日本通信が提供するモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションは、市場規模の拡大が見込まれることから、現在の競合他社に加え、今後の更なる新規参入による競争激化が予想されます。モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションは、通信事業者が提供する通信サービスの側面と、コンピュータ関連業者が提供するシステムサービスの側面を併せ持つことから、以下のとおり、通信事業及びコンピュータ関連事業から、競合するサービスが現れる可能性があると考えています。 ① 携帯電話事業者について 通信回線設備を有する携帯電話事業者は日本通信グループと比較して圧倒的に潤沢な経営資源を有し、それらを活用することで、より低価格・高機能な商品を提供することが可能です。 従来、携帯電話事業者の収益源は音声通話によっていましたが、昨今のスマートフォン等の急速な普及からデータ通信による収益が音声通話を上回るようになっており、現在、データ通信市場では、携帯電話事業者を含めた競争が激化しています。 このような状況において、携帯電話事業者は、自社または自社と資本関係のあるグループ内のMVNOにより、日本通信グループと競合するサービスを強化しています。また、2020年4月には、既存事業における安定的な顧客基盤及び事業基盤を活用してモバイル通信サービスに参入した事業者が新たな携帯電話事業者となり、従来の携帯電話事業者より低価格なサービスを展開しています。このような携帯電話事業者が、その強大な資本力を背景に、日本通信グループより商品力に優れたサービスを提供した場合、日本通信グループの競争力の低下または価格競争の激化による売上高の減少が生じ、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、携帯電話事業者は、日本通信グループにとってモバイル通信網等の調達先でもあります。携帯電話事業者が提供するサービスと日本通信グループが提供するサービスの競合が激化した場合、携帯電話事業者は、自己のサービスを拡大するため、日本通信との取引条件を変更する可能性があり、その場合、日本通信グループの価格設定や提供しうるサービスが制限されることにより、既存顧客を失う事態、または新規顧客の獲得が伸び悩む事態が生じ、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② MVNOについて 日本通信グループと競合するMVNOの多くは、固定回線系ネットワークサービスを提供する事業者及び大規模小売店を展開する事業者等がモバイル通信サービスに新規参入したものです。これらの事業者は、既存事業において安定的な顧客基盤及び事業基盤を有しており、これらを活用して新規事業であるモバイル通信サービスを拡大することが可能です。これらの事業者が、既存事業の収益に基づいてモバイル通信サービスのシェア拡大を優先する場合、または、既存事業を維持・拡大する手段としてモバイル通信サービスを活用する場合は、モバイル通信サービスにおいて戦略的な価格政策を打ち出す可能性もあり、かかる事態が発生した場合には、既存顧客を失う事態、または新規顧客の獲得が伸び悩む事態が生じ、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ SI(システムインテグレーター)について SIは、コンピュータ・システム領域において、顧客ごとに最適化したシステムのカスタマイズを事業としているため、システムの企画・立案からプログラムの開発、必要なハードウェア・ソフトウェアの選定・導入、及び完成したシステムの保守・管理までを総合的に行い、システム導入後においても保守業務が継続することから、顧客との結び付きは深いものになります。また、多種多様なシステムを統合するため、高いネットワークスキルを有しています。SIが携帯電話事業者と提携する等により、モバイル通信サービスの提供能力を獲得した場合には、日本通信グループにとって強力な競合相手となる可能性があり、そのような場合、既存顧客を失う事態、または新規顧客の獲得が伸び悩む事態が生じ、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、日本通信グループは、SIを含むパートナー企業にモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションを提供する戦略を推進しています。日本通信グループとSIがパートナーシップを構築することは、両者に利益をもたらし、結果的に、競合による上記のリスクの低減につながります。 (5) パートナービジネスへの依存について 日本通信グループは、パートナー企業にモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションを提供しており、日本通信事業の中長期的な成長の成否は、パートナー企業との間で、取引関係・契約関係を含めた信頼関係を構築することができるか、また、構築した信頼関係を維持・拡大することができるか否かにかかっています。日本通信グループは、パートナー企業との協業を成功させるため、最大限の経営資源を投入して、競争力のあるモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションの開発に努めるとともに、パートナー企業のオペレーションを支援するためのパートナープラットフォームの開発を強化しています。しかしながら、パートナー企業との間で、取引関係・契約関係を含めた信頼関係を構築することができなかった場合、信頼関係の構築に日本通信が想定する以上の時間を要した場合、または構築した信頼関係を維持・拡大することができなかった場合は、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 知的財産権及び法的規制等について① 知的財産権の保護について 日本通信グループに帰属する知的財産の保護は、関連法規及び契約の規定に依存しています。日本通信グループは、知的財産を保護するため、他社の技術やノウハウの動向を把握し、必要に応じて特許出願等を行うよう努めていますが、出願した特許等が必ず権利登録されるという保証はありません。 また、日本通信グループが出願した特許等が権利登録された場合でも、取得した権利が十分なものではない可能性、または、第三者によって侵害される可能性があります。このような場合には、他社により、日本通信グループと同様の技術が開発され、または日本通信グループのサービスが模倣されることで、日本通信グループの事業の継続に支障を来す可能性があります。また、かかる侵害者に対する訴訟その他の防御策を講じるため、限られた経営資源を割くことを余儀なくされる事態が生じ、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 第三者からのライセンスについて 日本通信グループは、モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションの提供にあたり、複数の第三者から、技術またはブランド(商標)等のライセンスを受けています。将来において、日本通信グループが現在供与されているライセンスを更新することができない事態、新たなサービスや通信端末を提供するために必要なライセンスの供与を受けることができない事態、または適切な条件でライセンスの更新もしくは供与を受けることができない事態が生じる可能性があり、そのような事態が生じた場合には、日本通信サービスの優位性が失われ、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 法的規制等について 日本通信グループの事業は、電気通信事業法及び電子署名法をはじめとする各種法令に基づく規制を受けています。これらの規制が変更され、または新たな法令が適用されることにより事業に対する制約が強化された場合、事業活動が制限され、またはコストの増加につながる可能性があります。他方、事業に対する制約が緩和された場合、新規参入の増加により競争が激化し、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 個人情報の保護について 日本通信グループは、電気通信事業、電子署名法に基づく特定認証業務及びその他の企業活動において、お客様の氏名、住所、生年月日、電話番号や日本通信サービスの利用状況等の個人情報を取得することがあり、個人情報保護法に基づき、個人情報取扱事業者としての義務を負っています(日本通信及び日本通信連結子会社であるmy FinTech株式会社は、個人情報の利用目的、及び、個人情報の第三者提供を行う場合の利用目的の範囲等について、個人情報保護方針(プライバシーポリシー)に定め、日本通信及びmy FinTech株式会社のウェブサイトに掲載しています。)。 日本通信グループが取得した個人情報は、日本通信並びに日本通信連結子会社であるmy FinTech株式会社、クルーシステム株式会社及びJCI US Inc.において業務上取り扱いますが、日本通信グループでは、取得した個人情報について、業務上必要な範囲内のみで利用し、適正な権限を持った者のみがアクセスできるようにしています。また、日本通信グループの社員、契約社員及び派遣社員は日本通信グループでの就業の開始時及び毎年1回、日本通信に秘密保持誓約書を提出しています。しかしながら、このような個人情報保護のための対策を施しているにもかかわらず、日本通信グループからの個人情報の漏洩を完全に防止できるという保証はありません。万一、日本通信グループが保有する個人情報が社外に漏洩した場合には、顧客からの信用を喪失することによる販売不振や、当該個人からの損害賠償請求等が発生し、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) その他① 業績の予測について 日本通信グループが推進しているモバイル通信サービス、モバイル・ソリューション及びFPoS事業の歴史はまだ浅く、新たな事業領域であることから、日本通信グループが今後の業績を予測するにあたり、過去の実績や、通信事業の業界一般の統計に必ずしも依拠することができません。また、今後のモバイル通信サービス、モバイル・ソリューション及びFPoS事業の業績に影響を与える可能性のあるこれらのサービスまたは事業の利用者数の推移、市場の反応等を正確に予測することも極めて困難です。従って、現時点において日本通信グループが想定する収益の見通しに重大な相違が生じる可能性があるほか、今後予想し得ない支出等が発生する可能性もあり、かかる事態が発生した場合には、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 資金調達について 日本通信グループは、ネットワーク設備、ソフトウェア、システム等の開発及び調達等に投資し、日本通信サービスの更なる差別化を推進して事業拡大を図る計画であり、日本通信は、ドコモの音声網及びSMS網との相互接続を実現するためのネットワークシステム等の設備投資資金の調達を目的として、2025年3月13日開催の取締役会決議に基づき、2025年3月26日に第1回無担保社債(適格機関投資家限定)を発行し、2,000百万円の資金を調達したほか、2026年2月5日開催の取締役会決議に基づき、2026年3月25日に第2回及び第3回無担保社債(適格機関投資家限定)を、2026年3月26日に第4回無担保社債(適格機関投資家限定)を発行し、総額4,000百万円を調達しました。しかしながら、ドコモの音声網及びSMS網との相互接続を実現するために想定以上の資金を要することが判明した場合、または、日本通信グループの収益力の低下により想定以上の資金を調達する必要が生じた場合等において、日本通信が同様の条件で社債を発行することができる保証はありません。日本通信グループが不利な条件での資金調達を強いられる場合、または、必要な資金の確保を適時に行えない場合は、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、日本通信グループは、当連結会計年度末において現金及び預金7,107百万円を保有し、必要な運転資金及び設備投資資金を確保しています。 ③ ストックオプションによる株式の希薄化について 日本通信グループは、日本通信グループに対する貢献意欲及び経営への参加意識を高めるため、ストックオプションによるインセンティブ・プランを採用しており、2020年3月19日開催の日本通信取締役会決議に基づき、日本通信並びに日本通信連結子会社の取締役、監査役、執行役員及び従業員に対し、2020年4月10日に第20回新株予約権(ストックオプション)33,522個(3,352,200株)を発行しており、当連結会計年度末現在の当該新株予約権の潜在株式数は3,168,200株となっています。当該新株予約権の行使期間は2027年4月10日までであり、当該新株予約権が行使された場合、日本通信の1株当たりの株式価値が希薄化し、株価に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当該新株予約権の行使価格は、同新株予約権の発行日前日の日本通信株式終値の2倍であるため、当該新株予約権が行使されることは、日本通信の株主価値が増大したことを意味します。そのため、当該新株予約権は、その行使による相応の希釈化を伴ったとしても、結果として中長期的な企業価値・株主価値の向上に寄与し、既存株主の利益にも貢献できるものと判断しています。 ④ 譲渡制限付株式による株式の希薄化について 日本通信グループは、取締役等の報酬と株式価値との連動性をより一層強めることにより、取締役等に日本通信の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、取締役等と株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的として譲渡制限付株式報酬制度を導入しており、2022年6月28日開催の第26回定時株主総会において、同制度に基づき取締役に対して発行または処分される日本通信の普通株式の総数は、年間56万株以内、年額1億円以内と承認されています。日本通信は、同制度の導入以降、2022年7月20日開催の取締役会決議に基づき、2022年8月15日に日本通信の取締役並びに日本通信の執行役員及び日本通信連結子会社の取締役に対し、譲渡制限付株式としての新株751,000株(うち日本通信の取締役に対して発行した株式数は471,000株)を発行し、2024年6月26日開催の取締役会決議に基づき、2024年7月17日に日本通信の取締役並びに執行役員及び従業員に対し、譲渡制限付株式としての新株914,500株(うち日本通信の取締役に対して発行した株式数は523,500株)を発行したほか、2025年6月25日開催の取締役会決議に基づき、2025年7月16日に日本通信の取締役並びに日本通信の執行役員及び従業員に対し、譲渡制限付株式としての新株915,000株(うち日本通信の取締役に対して発行した株式数は560,000株)を発行しています。今後、同制度に基づき、譲渡制限付株式としての新株が発行された場合、日本通信の1株当たりの株式価値が希薄化し、株価に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 世界的な感染症の拡大による影響について 新型コロナウイルス感染症については、2023年5月に感染症法上の位置づけが変更され、社会経済活動の正常化が進んでいるものの、現在も新規感染者数は一定数確認されています。日本通信グループは、2021年7月に群馬県北群馬郡吉岡町に吉岡オペレーションセンターを開設し、本社(東京都港区)及び吉岡オペレーションセンターの2か所で通常業務を行うことのできる体制を確保しています。また、今後は、日本通信グループの事業継続計画(BCP)の一環として、災害時には、同センターでネットワークのオペレーション並びに決算及び開示等を継続することができるよう、同センターに第2本社としての機能を構築していきます。しかしながら、今後、従来の感染症が再び流行する可能性、または新たに別の感染症が拡大する可能性があり、日本通信グループの役員または従業員が感染し、または隔離措置等によって業務からの離脱を余儀なくされた場合には、業務遂行上の支障が生じるほか、場合によっては日本通信グループの事業活動の一部が停止し、日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 首都直下型地震や富士山の噴火等の自然災害による影響について 日本通信は東京都港区に本社を置き、群馬県北群馬郡吉岡町に吉岡オペレーションセンターを置いています。そのため、首都直下型地震や富士山の噴火等の自然災害が発生した場合、建物の倒壊及び火災による焼失に加えて、停電、断水、通信及び交通の途絶等のインフラ、ライフラインの被害により、業務の継続が困難となる可能性があります。また、これらの自然災害により、日本通信の役員または従業員に人的被害が生じた場合は、業務の継続が長期にわたり困難となる可能性があります。 日本通信は、自然災害によるリスクを分散化するため、日本通信の事業継続計画(BCP)の一環として、本社機能を持つ拠点及びデータセンター等を複数の地域に構築することを進めています。しかしながら、人材不足または資源不足等の外的要因により日本通信の事業継続計画(BCP)を予定通り構築することができない可能性、当該外的要因により日本通信の事業継続計画(BCP)の構築費用が想定を超えることで日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性、また、日本通信の事業継続計画(BCP)の構築により迅速な業務遂行が困難となることで日本通信グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。



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