KADOKAWA(9468)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業などのリスク


KADOKAWA(9468)の株価チャート KADOKAWA(9468)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

KADOKAWAグループは、KADOKAWA並びに連結子会社58社及び持分法適用会社11社から構成されており、出版・IP創出事業、アニメ・実写映像事業、ゲーム事業、Webサービス事業、教育・EdTech事業、その他事業を事業領域としています。

次の6つに区分された事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げる事業別セグメント情報の区分と同様です。

事業区分

主な事業内容

主な会社

出版・IP創出事業

書籍の出版・販売等

㈱KADOKAWA、

㈱ビルディング・ブックセンター、

広州天聞角川動漫有限公司、

台湾角川股份有限公司、

KADOKAWA AMARIN COMPANY LIMITED、

YEN PRESS, LLC

電子書籍・電子雑誌の出版・販売等

㈱KADOKAWA、㈱ブックウォーカー、
M12 Media LLC

雑誌の出版・販売、Web広告の販売等

㈱KADOKAWA、㈱角川アスキー総合研究所、㈱KADOKAWA Game Linkage、

㈱KADOKAWA LifeDesign

その他IP創出に係る企画・販売等

㈱アークライト

アニメ・実写映像事業

アニメ及び実写映像の企画・製作・配給、映像配信権等の権利許諾、映像パッケージソフトの販売等

㈱KADOKAWA、㈱ムービーウォーカー、

㈱角川大映スタジオ、
グロービジョン㈱、㈱動画工房、
㈱ENGI、㈱ドコモ・アニメストア*

ゲーム事業

ゲームソフトウエア及びネットワークゲームの企画・開発・販売等

㈱KADOKAWA、
㈱フロム・ソフトウェア、
㈱スパイク・チュンソフト、
㈱アクワイア、
SPIKE CHUNSOFT, INC.

Webサービス事業

動画コミュニティサービスの運営等

㈱ドワンゴ

各種イベントの企画・運営等

㈱ドワンゴ

モバイルコンテンツの配信等

㈱ドワンゴ

教育・EdTech事業

オンライン教育事業、専門校の企画・運営等

㈱ドワンゴ、㈱バンタン

その他

キャラクターグッズの企画・販売等

㈱KADOKAWA

施設の運営等

㈱KADOKAWA

店舗・施設運営事業、広告代理事業等

㈱角川メディアハウス

システム設計・構築・運用等

㈱KADOKAWA Connected

*持分法適用会社

 

当連結会計年度末における事業の系統図は、次のとおりであります。

 

2025年3月31日時点


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてKADOKAWAグループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

KADOKAWAグループは、「世界の才能と、感動をつなぐ、クリエイティブプラットフォーマーへ」をコーポレートミッションとして掲げ、中長期的な成長及び企業価値の向上を図るべく、出版・IP創出、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTech事業等において、多彩なポートフォリオから成るIP(Intellectual Property)を安定的に創出し、事業間連携によりIPのLTV(Life Time Value)の最大化を図り、さらに最新のテクノロジーを常に取り入れることで、IPを世界に広く展開する「グローバル・メディアミックス with Technology」を推進することを基本戦略としております。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当連結会計年度を含む5か年の中期経営計画において、2028年3月期に売上高3,400億円(うち、海外売上高700億円)、営業利益340億円、EBITDA430億円を達成することを経営目標として掲げております。あわせて中長期的な目標として、ROE(自己資本利益率)12%以上を目指してまいります。

※EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費

 

(3)経営環境

KADOKAWAグループを取り巻く事業環境は、国内出版市場においては電子出版が継続的に成長する中、紙出版は減少傾向が継続しています。海外での日本発コミック市場は、コロナ禍での特需は沈静化したものの、長期的な日本コンテンツの需要は拡大基調にあります。

映画館やイベントについては、国内興行収入は上昇基調でコロナ禍前2019年の85%まで戻しており、リアルイベント市場はコロナ禍前を凌ぐ水準となっています。

また、映像配信、オンラインゲーム及びオンラインライブの一層の普及により、デジタルのコンテンツ需要が世界的に高まるとともにコンテンツを中心に他者とつながる楽しみ方も広がっております。

こうした事業環境を捉え、KADOKAWAは「グローバル・メディアミックス with Technology」を中期経営計画の基本方針とし、IP創出やメディアミックス及び海外展開、ライセンス展開の強化を通じて「IPのLTV(Life Time Value)最大化」を達成するとともに、教育・EdTech事業の拡大やファンコミュニティ運営の強化により、継続的な業績拡大に努めてまいります。

加えて、「世界の才能と、感動をつなぐ、クリエイティブプラットフォーマーへ」のコーポレートミッションの下、クリエイティビティ、モチベーション、テクノロジーをキーワードに従業員一人ひとりが創造性を最大限発揮できる社内基盤整備を継続し、イノベーション創出に挑戦してまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

事業別の状況及び課題は以下のとおりであります。

[出版・IP創出事業]

引き続き強力なIPの創出に努め、グローバルな作品流通を増やすとともに、国内では製造・物流の改革による返品率の更なる改善や編集DXによる生産性の改善を進めてまいります。

IP創出においては、国内での小説投稿サイト「カクヨム」や台湾の「KadoKado」等を通じたネット投稿作品の開発を継続強化するとともに、新たにグループ入りするタイの出版社や新規進出となるインドネシア、フランス、韓国の各合弁会社を加えた海外子会社と一体となってグローバルに作品を開発してまいります。

また、スマートフォン読者層を拡大するため、縦スクロール漫画についても専用レーベル「タテスクコミック」を中心に配信本数を拡大してまいります。

グローバルな作品流通においては、多言語化の制作投資を行い、電子書籍でのサイマル流通や紙書籍での流通を拡大してまいります。

メディアでは、Web媒体を中心にデジタルシフトをさらに進めながら、IP創出と認知向上の機能を強化することで収益性の向上に取り組んでまいります。

電子書籍では、電子書籍配信プラットフォーム「BOOK☆WALKER」において英語・繁体字・タイ語といった多言語展開を拡大してまいります。IP創出においても、コミックWebプロモーションメディアの「Comic Walker」を「カドコミ」にリニューアルし、全コミック編集部が参加し新規コミックの連載を始めております。今春にアプリ版も投入し、KADOKAWAのIP創出媒体として読者に支持される連載媒体に育ててまいります。グローバルに才能を集める「TATESC COMICS Global Awards」においては、多数の言語から応募があり、受賞者の連載と育成が決定しております。今後も継続的に開催するとともに、縦スクロール漫画、コミック、及びライトノベル等のグローバル市場の開拓に引き続き注力してまいります。

また、動画コンテンツによる新たな体験価値の創出、児童書等の商品化の拡大、dマガジン等の他プラットフォームとの連携、及び電子書籍のサブスクリプションサービスを推進し、多様な楽しみ方を世界中の読者に提案してまいります。

 

[アニメ・実写映像事業]

アニメ・実写映像事業では、制作能力の強化や新しい映像表現と効率的な制作工程の実現のため、アニメ制作スタジオやバーチャルプロダクションへの投資を行い、グローバルな映像配信に対応した企画制作一気通貫のIP創出体制の確立を目指してまいります。

アニメでは引き続き自社制作力を強化し良質な作品をラインナップしながら制作規模を拡大してまいります。また、北米を中心とするマーケティングを強化し作品認知度を上げ、国内及び海外市場における権利販売や映像配信事業に注力してまいります。

実写映像の製作・配給においては、作品の大型化とグローバルな映像配信に向けた作品開発の強化を行ってまいります。また、㈱角川大映スタジオで開始したバーチャルプロダクション事業では、歴史ある美術製作力と最先端のテクノロジーとの融合により、新しい映像表現と環境負荷が低くローコストな制作工程を同時に実現してまいります。

 

[ゲーム事業]

ゲーム事業では、世界市場が長期的に拡大する中で、KADOKAWA原作のスマートフォンゲームの開発ラインを拡大し、メディアミックスによる更なる収益力の向上を図ってまいります。

PCや据置機のゲームにおいては、『ELDEN RING』の大型ダウンロードコンテンツが2024年6月に発売され、3日間で世界累計売上本数500万本を突破しました。今後は、これまでのヒット作品によって培われたブランド力や開発力の高さを活用しながら、2023年12月にグループ入りした㈱アクワイアも加えて制作パイプラインを拡大し、KADOKAWAグループのシリーズタイトルの開発や他社からの受託開発を引き続き行ってまいります。

 

[Webサービス事業]

Webサービス事業では、ニコニコのプレミアム会員数を増加に転じさせるための継続的な取組みとニコニコチャンネルにおけるファンコミュニティの強化を行ってまいります。また、サービスの向上と開発効率の向上及び長期的な費用低減を行うため、クラウドサーバを活用したデジタルインフラへの投資を継続的に行ってまいります。

各種イベントの企画・運営では、2024年4月22日~4月28日の7日間にわたり日本最大級のユーザー参加型イベント「ニコニコ超会議」を開催いたしました。ネットとリアルのハイブリッドで開催し、4月27日~28日の幕張メッセでのリアル開催には昨年比6%増の12万5,362人にご来場いただきました。こうした大型イベントでユーザーの一体感と満足度を高めるとともに、ネットでの投稿や視聴を促進しユーザーの参加機会を拡大いたします。同時にイベントの選択と集中を高め収益の改善を図ってまいります。

 

[教育・EdTech事業]

教育・EdTech事業では、インターネットによる通信制高校であるN高等学校及びS高等学校の継続的な生徒数増加に伴い、両校等への教育コンテンツ提供事業が成長しているとともに、VR学習教材を提供することで教育コンテンツの高度化も進めております。また、2025年4月開学を目指すオンライン大学「ZEN大学(仮称・設置認可申請中)」に向けた教育システムやコンテンツの準備を進めております。今後もより付加価値の高いコンテンツを提供することで収益拡大を目指してまいります。

㈱バンタンにおいては、マンガやアニメ等グループシナジーを活用した分野の新コースを中心に生徒数が拡大しております。今後も展開地域を拡大し継続的な成長を図ってまいります。

 

[その他事業]

その他事業では、角川武蔵野ミュージアム、イベント、飲食等の商業施設を展開するところざわサクラタウンをはじめとする施設運営事業に関し、一部事業の撤退やコスト適正化を進め、持続可能な事業への再編成を進めております。

今後の更なる来場者増に向けて、IPファンのみならず地域の住民の皆様やインバウンド需要にも応える多様な企画を展開し、引き続き収益力を高めてまいります。

 

財務面では、自己資本比率50%~60%を維持し財務の健全性を確保しながら中長期でROE12%以上を目指すことを基本方針とし、持続的な事業成長と高い資本効率及び中長期的な企業価値の向上に向け、成長投資と株主還元を実行してまいります。


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてKADOKAWAグループが判断したものであります。

 

(1)KADOKAWAグループのリスク管理体制

KADOKAWAでは、取締役会の監督の下、執行役社長を委員長とし、事業部門を始め各部門を統括するチーフオフィサーほかを委員とするリスク管理委員会(年2回)を設置し、全社的リスク管理体制を構築しております。リスク管理委員会では、リスクの発生懸念、発生状況を始め、KADOKAWAグループを取り巻くリスクに関する情報の収集分析を行い、毎年、重点対応すべきリスクを選定し、対応を実施することで、リスクのコントロールを進めております。

 

(2)KADOKAWAグループの主要なリスク

当事業年度において重点対応すべきリスクと位置付けたもののうち、主なものを記載しておりますが、その他のリスクについても、それぞれ対応を進めております。

 

社会環境に関するリスク

① 気候変動に伴うリスク

気候変動の影響は年々深刻さを増しており、経済・社会・環境に大きな影響を及ぼしています。

KADOKAWAグループにおいても、将来、気候変動による電力、原材料などのコスト増や異常気象の激甚化などのリスク懸念があることに加え、社会の一員として持続可能な社会の実現に向けた責任を果たすことが求められております。

KADOKAWAグループでは、気候変動への対応が社会の喫緊の課題であると認識し、温室効果ガス削減や省エネルギー化に取り組むなど、気候変動リスクへの対応を進めております。対応策の詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。

 

企業運営に関するリスク

② 法令違反・コンプライアンス上のリスク

KADOKAWAグループが行う事業では、様々な法の適用を受けており、適正な運用がなされない場合に法令違反が生じるリスクがあります。また、法令違反やコンプライアンスに反する事象が具体化した場合、社会的信用の低下などが発生し、KADOKAWAグループの業績は影響を受ける可能性があります。

KADOKAWAグループでは、コンプライアンス(法令等遵守)を重要な経営方針と位置づけ、コンプライアンス規程の制定や業務フローにおける法務チェック体制及び内部通報制度の整備とともに、従業員啓発の研修等を通じたコンプライアンスの推進により、贈収賄・インサイダー取引等を含む従業員の法令違反や社会規範に反した行為等の発生可能性を低減するよう努めています。

 

③ 業務環境におけるリスク

KADOKAWAグループのDX推進、働き方改革において、インフラとしてのIT環境に対しては、これまで以上に依存度が高まってきており、業務に使用するサーバやネットワークの不良・事故・故障によるリスク、またサイバーテロによるデータの改ざん・搾取などによる情報漏洩のリスクがあります。

顕在可能性や発生時期については、予測できるものではありませんが、可能性としては起こり得るものです。

これらの事態が生じた場合には、業務の中断などの事態が生じ、回復までの期間が長期間に及ぶことになった場合には、KADOKAWAグループの収益に影響が出てくる可能性があります。

対応策としては、IT環境の整備は、KADOKAWAグループのDX推進、働き方改革において、必須の装備であり、今後のKADOKAWAグループの継続的な成長のために必要なものとして、適切な規模・品質を確保しつつ、適時に投入していくよう努めてまいります。

以上のようなリスクを認識した上で対応策を行ってまいりましたが、2024年6月8日にKADOKAWAグループのデータセンター内の㈱ドワンゴ専用ファイルサーバへのサイバー攻撃が発覚し、その後、攻撃を行ったとされる組織が同社が保有する情報の一部を漏洩させたとする旨の主張がありました。KADOKAWAは、関係当局に必要な報告を行った上で、大手セキュリティ専門企業の支援を受けながら調査を進めるとともに、セキュリティ体制の一層の強化徹底を図り、再発防止に全力を尽くしてまいります。

 

特定の事業に関するリスク

④ 出版流通におけるリスク

ア.KADOKAWAグループが製作・販売している紙の書籍、雑誌等の著作物は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(以下「独占禁止法」という)第23条の規定により、再販売価格維持契約制度(以下「再販制度」という)が認められております。再販制度とは、一般的にはメーカーが自社の製品を販売する際に、「卸売業者がその商品を小売業者に販売する価格」「小売業者が消費者に販売する価格」を指定し、その価格(「再販売価格」という)を卸売業者、小売業者にそれぞれ遵守させる制度であります。独占禁止法は、再販制度を不公正な取引方法の1つであるとして原則禁止しておりますが、著作物については独占禁止法の特例として再販制度が認められており、この再販制度が廃止されるリスクがあります。

顕在可能性や発生時期については、公正取引委員会は2001年3月23日付「著作物再販制度の取扱いについて」において、「競争政策の観点からは同制度を廃止し、著作物の流通において競争が促進されるべき」としながらも、「同制度の廃止について国民的合意が形成されるに至っていない」と指摘しており、当面、当該再販制度が維持されることとなっております。

影響度としては、当該制度が廃止された場合、出版業界全体への影響は大きく、KADOKAWAグループの業績も大きな影響を受ける可能性があります。

対応策としては、再販制度に関する公正取引委員会の動向を注視し、また出版・IP創出事業においては、再販制度の対象外である電子書籍事業の拡大を推進するとともに、アニメ・実写映像事業、ゲーム事業を始めとする複数の事業領域を横断するビジネスを推進し、収益の最大化を目指してまいります。

 

イ.法的規制等には該当いたしませんが、再販制度と並んで出版業界における特殊な慣行として返品条件付販売制度があります。返品条件付販売制度とは、KADOKAWAグループが取次及び書店に配本した出版物について、返品を受け入れることを条件とする販売制度であります。

KADOKAWAグループではそのような返品に備えるため、過去の返品実績等に基づく将来返品見込額を返金負債として計上しております。ただし、この場合であっても、返品見込額と実際の返品受入額に乖離が生じた場合、KADOKAWAグループの業績が影響を受けるリスクがあります。

顕在可能性や発生時期については、出荷額及び返品率が一定ではないため、常に発生し得ます。

対応策として、返品率そのものの低減を目指し、市場需要予測の精度向上や、計画刊行の推進に努めております。また、製造・物流を一体で行う最適な生産プロセス、物流システムの構築により、小ロット・適時製造・適時配送を本格稼働させ、返品率を改善してまいります。

なお、返金負債の算出方法及び算出に用いた主要な仮定並びに翌年度の財務諸表に与える影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り) 返金負債」に記載しております。

 

ウ.紙の出版市場が縮小を続ける状況下、業界を構成する企業や小売店舗において、信用力の低下リスクがあります。

顕在可能性や発生時期については、紙の出版市場が縮小を続けている中、常に発生し得ます。

影響度としては、顕在化した場合に、物流システムへの影響や、返品の増加などが発生する可能性があります。

対応策としては、こまめな与信管理の実施、また製造・物流を一体で行う最適な生産プロセス、物流システムの構築により、KADOKAWAから小売店への直送を可能とする、自律的な物流配送システムの構築、拡大に努めております。

 

⑤ Webサービスにおけるリスク

Webサービス事業における動画コミュニティサービスでは、同様の動画投稿サイトやライブ映像配信サイトの参入、また映像コンテンツ権利元の動画配信サービスの参入など、今後も国内事業者及び海外事業者から多くの新規参入が予想され、激しい競争におかれるものと思われます。これら競合他社との競争において、サービス自体がユーザーのニーズに対応できず、利用者の増加が見込めない場合、KADOKAWAグループの業績が影響を受けるリスクがあります。

現在、「ニコニコ」においては、月額有料会員(プレミアム会員)の減少が続いております。Webサービス事業では、引き続き斬新なアイデアや高いネットワーク技術力による他にはない魅力あるサービス・コンテンツの提供に努めてまいります。

 

 

⑥ 出版・映像・ゲーム等のIP創出・展開におけるリスク

ア.KADOKAWAグループは、IPを安定的に創出し、それらを世界に広く展開することを中核とする「グローバル・メディアミックス with Technology」の推進を基本戦略としております。出版・IP創出事業、アニメ・実写映像事業、ゲーム事業において、製品化、映像化にかかる過程でスケジュールの変動が生じることにより、市場への適切な投入時期を逸することや、製作コストが増加することで収益が悪化するリスク、また製品、作品が消費者のニーズに合致せずに売上が想定通りあげられないリスクがあります。

顕在化可能性や発生時期については、恒常的にIP創出活動を行っており、個々の製品、作品毎に常に生じる可能性があります。

影響度については、特に映像作品、ゲーム作品については、製作に時間、コストがかかることから、作品1点あたりの影響度は、出版物に比べると相対的に高くなります。

対応策として、マーケットリサーチ、綿密な刊行計画のトレースや適切なプロジェクト管理に努めております。

イ.IP創出に際しては、制作作業の一部又は全部を外注する場合がありますが、成果物の納入が完了する前に、外注先が倒産するリスクがあります。

顕在化可能性や発生時期については、KADOKAWAグループのIP創出活動において、外注は恒常的に発生することから、常に生じる可能性があります。

顕在化した場合、他社へ発注し直すことなどにより制作費が増額となることで収益が悪化したり、また制作が遅延することにより、市場への適切な投入時期を逸するといった影響が生じる可能性があります。

対応策として、外注先への発注の際に、適切な与信を設定し、継続的に与信管理を行うことにより、外注先の管理に努めております。

 

ウ.KADOKAWAは、「グローバル・メディアミックス with Technology」の推進を基本戦略としており、国内コンテンツの海外展開や海外コンテンツの日本国内展開を行っております。これらのコンテンツ展開に際しては、各国・地域での表現規制等各種規制の変化や対日感情の変化などが生じた場合、想定どおりの収益が上げられないリスクがあります。

顕在化可能性や発生時期については、該当地域における法規制の制定や、社会情勢の変化により生じてきます。

影響度としては、対象となる地域単位で発生することとなるため、特定の地域に対する依存度が高い場合には、影響度も高くなります。

対応策として、各地域の状況の早期把握に努めていくとともに、IPを様々なメディアを駆使して展開し、複数の事業領域を横断するビジネスを推進して、収益最大化を目指してまいります。

 

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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