リニューアブル・ジャパン(9522)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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リニューアブル・ジャパン(9522)の株価チャート リニューアブル・ジャパン(9522)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

リニューアブル・ジャパングループは、「再生可能エネルギーのコングロマリット(注)」を目指し、太陽光発電所を中心とする再生可能エネルギー発電所の①開発、②EPC(設計/調達/建設)、③資金調達・案件売却、④アセットマネジメント(以下「AM」といいます。)、⑤オペレーション&メンテナンス(以下「O&M」といいます。)、⑥発電・電力小売までの再生可能エネルギーに関する事業全般を一気通貫で提供しております。

リニューアブル・ジャパングループは、再生可能エネルギー発電所を開発し、リニューアブル・ジャパン(リニューアブル・ジャパンが匿名組合出資を行う合同会社等を含みます。)が保有し発電事業による売電収入を得るとともに、リニューアブル・ジャパンがメインスポンサー、東急不動産株式会社が共同スポンサーを務める上場インフラファンドである日本再生可能エネルギーインフラ投資法人(証券コード:9283)(以下「上場インフラファンド」といいます。)やリニューアブル・ジャパンが投資家を募り組成する私募ファンド(以下「私募ファンド」といいます。)に売却し売却収入を獲得し、売却した再生可能エネルギー発電所に関し、上場インフラファンドや私募ファンドからAM業務及びO&M業務を受託する「循環型再投資モデル」を構築しています。

リニューアブル・ジャパンは、「循環型再投資モデル」を構築していることで、フロー型収益である開発報酬、EPC報酬及び発電所売却収入と、ストック型収益である売電収入、AM報酬及びO&M報酬という二つの収益構造となっており、収益性と安定性を両立させることが可能であると考えています。

リニューアブル・ジャパングループは2021年9月30日現在において、再生可能エネルギー事業の単一セグメントとなっており、連結子会社21社・持分法適用関連会社4社を中心に構成されております。

(注)コングロマリットとは、異なる事業活動に従事する2つ以上の企業が1つの企業グループの中で組み合わされている形態で、通常は親会社1社と複数の子会社で構成されます。

 

(1)事業の内容

リニューアブル・ジャパングループの事業の内容は、大きく2つに分けられ、各内容は以下のとおりです。

開発/技術/金融:①開発、②EPC(設計/調達/建設)③資金調達・案件売却

発電/運営:④AM、⑤O&M、⑥発電・電力小売

 

①開発

リニューアブル・ジャパングループはリニューアブル・ジャパンの地域拠点を活用することで、地域に根差した情報収集力を発揮して開発案件の情報を収集しています。具体的には地権者、地方公共団体、金融機関や機関投資家等から再生可能エネルギー発電所候補地に関する情報を得たのち、土地の広さや形状、日射量等様々なデータを確認し、再生可能エネルギー発電所としての適性や電力会社への効率的な接続の可能性等を検証しています。

事業性の検討段階では様々なデータに基づき、具体的な収益予想、開発コストの最適化、投資シミュレーション等、候補地に再生可能エネルギー発電所を建設した場合の事業性の分析を行っています。さらに実地調査を行い、開発を妨げる様々なリスクを検証し、事業性に適うと判断したプロジェクトについては、基本計画を立て、関係各省庁、地方公共団体や電力会社等と具体的な協議を行い、必要な許認可の申請を行うとともに、地域と円滑なコミュニケーションを取れるような体制を構築しています。リニューアブル・ジャパンは、地方公共団体等が保有する山林等遊休地の利活用による地域振興と雇用拡大、再生可能エネルギーの普及・啓発等を目的とした立地協定を複数の地方公共団体と締結しています。また、地域拠点を設置し、発電所の安定的な運営、維持・管理を行っております。

リニューアブル・ジャパンの案件開発/案件取得の実績は、2021年9月30日現在、発電所数140か所、パネル出力合計754.3MW(売却済みの発電所を含みます。)となっています。リニューアブル・ジャパンは、リニューアブル・ジャパンの株主である東急不動産株式会社、ENEOS株式会社及び関西電力株式会社(以下「資本業務提携先」といいます。)と資本業務提携契約を締結しており、リニューアブル・ジャパンの開発実績には、資本業務提携先との共同開発案件も含まれています。

 

本書提出日現在における、リニューアブル・ジャパンと立地協定を締結している地方自治体の一覧及び2021年10月1日現在における主要地域拠点は以下のとおりです。

 

 

2021年9月30日現在、リニューアブル・ジャパングループにおける開発物件は以下のとおりです。

(注1)上記開発物件は、事業認定を取得し買取価格が決定している物件ですが、開発物件の設備容量(MW)(計画値)は今後変動する可能性があります。また、何らかの理由により、当該認定が取り消され、開発そのものを取りやめる可能性もあります。

(注2)各発電所の設備容量(MW)(計画値)は2021年9月30日時点の数値です。

 (注3)COD(Commercial Operation Date)とは、再生可能エネルギー発電所における商業運転開始日(以下「運転開始」といいます。)のことをいいます。上記のCOD(計画)は、目標とする運転開始スケジュールを示したものであり、記載されたスケジュールどおりに進捗することを保証するものではありません。実際には様々な要因により運転開始時期が遅延又は稼働が実現しない可能性があります。

 

②EPC(設計/調達/建設)

 リニューアブル・ジャパンは、特定建設業の許可を取得しており、EPCの実績及びノウハウを豊富に有しています。EPC事業とは、再生可能エネルギー発電設備の設計(Engineering)、再生可能エネルギー発電設備の工事部材調達(Procurement)及び再生可能エネルギー発電設備の建設(Construction)を行う事業をいいます。リニューアブル・ジャパンは、発電設備の設計、部材の調達、協力企業の選定・調整、建設期間中の進捗・品質管理を独自で行うための体制を整えています。リニューアブル・ジャパンのEPC事業の実績は、2021年9月30日現在、発電所数25か所、パネル出力合計45.4MW(リニューアブル・ジャパングループ以外の第三者から受託した、3か所、1.8MWを含みます。)となっております。

 

③資金調達・案件売却

リニューアブル・ジャパンは、リニューアブル・ジャパンが開発した発電所または取得した発電所の一部を、上場インフラファンドや私募ファンドに売却することで売却収益を得ています。また、リニューアブル・ジャパンは第二種金融商品取引業及び投資助言・代理業の登録を受けており、再生可能エネルギー発電所の開発のフェーズ毎のリスクや資金調達マーケットの状況に応じて、自己資金や借入れのみならず、投資家を募り私募ファンドの組成等を含む多様な手法による資金調達・案件売却を行っております。

再生可能エネルギー発電事業を行うための資金調達として、従来型のプロジェクトファイナンス(ノンリコースローン)や、メザニンファイナンスに加えて、再生可能エネルギープロジェクトボンド(注)を発行し、資本市場から開発資金を調達しています。リニューアブル・ジャパンは2017年から合計10件、863億円のプロジェクトボンドを発行しております。また2019年以降は、株式会社格付投資情報センター(以下「R&I」といいます。)よりグリーンボンド格付の中で5段階中最上位の評価であるGA1を取得し、資本市場に対してグリーン投資機会を提供しております。また、2017年度から2021年度上期におけるリニューアブル・ジャパンのプロジェクトボンドの発行シェア(金額ベース)は36%で第1位となっています(出典:日本証券業協会「証券化市場の動向調査」よりリニューアブル・ジャパン集計)。

(注)再生可能エネルギープロジェクトボンドとは、再生可能エネルギープロジェクトに必要な事業費のうち、負債部分を金融機関からの借り入れでなく、債券化して投資家から調達する金融手法です。

 

名称

発行年月

金額

MW数

グリーンボンド格付け

RJ再生可能エネルギー

プロジェクトボンドⅠ

2017年8月

46.7億円

14.5MW

-

同 Ⅱ

2018年4月

69.0億円

16.5MW

-

同 Ⅲ

2019年2月

89.0億円

22.0MW

GA1

同 Ⅳ

2019年6月

57.1億円

14.8MW

GA1

同 Ⅴ

2019年12月

69.2億円

20.4MW

GA1

同 Ⅵ

2019年11月

111.1億円

22.8MW

GA1

同 Ⅶ

2020年8月

145.0億円

38.1MW

GA1

同 Ⅷ

2021年2月

127.0億円

42.3MW

GA1

同 Ⅸ

2021年3月

101.5億円

25.8MW

GA1

同 Ⅹ

2021年9月

47.0億円

14.5MW

GA1

 

④AM

リニューアブル・ジャパンは、再生可能エネルギー発電所の保有形態として、自社で直接保有する他、SPCにて保有する場合があります。その場合、リニューアブル・ジャパンは、SPCが保有する再生可能エネルギー発電所の管理運営、収支管理、レポート作成、その他事務手続等のAM業務を行っています。更にSPCのAM業務に加え、リニューアブル・ジャパンが組成した私募ファンド及び上場インフラファンドのAM業務も受託しております。AM業務の売上高並びに受託発電所件数は以下のとおりであり、2021年9月30日時点で、受託発電所数は124か所、パネル出力は708.8MWとなっております。

 

 

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

売上高(百万円)

33

38

41

87

133

受託発電所件数(件)

24

44

60

91

110

 

⑤O&M

 全国27か所の地域拠点を活用し、再生可能エネルギー発電所の運転開始後の管理運営等のO&M業務を行っています。リニューアブル・ジャパングループでは、基本的には再生可能エネルギー発電所を開発した地域に地域拠点を設置し、地元出身の社員が常駐することにより、再生可能エネルギー発電所のO&M業務を実施しております。

O&M業務は、運転状況の確認や巡視、稼働実績の報告、草刈り、法令等で定められた申請・報告等を実施しており、また事故等発生時の緊急対応・関係者への連絡等を実施しております。これらの業務に関しては、地域と円滑なコミュニケーションをとれる体制を構築することにより、適切に業務を行っております。

全国の地域拠点と開発業務やEPC業務における知見を活用し、コスト削減とクオリティ向上に努めることで、リニューアブル・ジャパングループ以外からO&M業務を受託している実績もあります。

O&M業務の売上高並びに受託発電所件数は以下のとおりであり、2021年9月30日時点で、受託発電所数は149か所、パネル出力は886.8MWとなっております。うち、リニューアブル・ジャパングループ以外からの受託発電所数は28か所、パネル出力は305.1MWとなっております。

 

 

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

売上高(百万円)

38

40

208

553

921

受託発電所件数(件)

38

52

75

94

118

 

⑥発電・電力小売

リニューアブル・ジャパンが所有または上場インフラファンドから賃借している再生可能エネルギー発電所が発電した電力は、主に固定価格買取制度(以下「FIT制度」といいます。)に基づき、一般送配電事業者等へ売電しています。FIT制度は、太陽光発電等再生可能エネルギー電源で発電した電気を国が定める期間、固定価格で一般送配電事業者等が買い取ることを義務付ける制度です。このため、FIT制度に基づく再生可能エネルギー発電事業は長期的に安定した収益が見込まれます。

売電収入等の売上高の推移は以下のとおりであり、2021年9月30日時点で、発電所数は47か所、パネル出力は272.5MWとなっております。

 

 

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

売上高(百万円)

135

1,149

2,229

3,524

6,041

 

2021年9月30日現在におけるリニューアブル・ジャパングループが保有する稼働済みの発電所は以下のとおりです。(但し、上場インフラファンドから賃借している太陽光発電所(55物件)を除きます。)

 

(注1)「稼働初年度想定年間売上収益」は、第三者レポート記載の稼働初年度想定発電量を使用しております。第三

   者レポートがない物件につきましてはリニューアブル・ジャパンにて算出した稼働初年度想定発電量を使用しております。また、こ

   れらの数値は、経年劣化及び出力抑制を勘案せずに算出しています。

   各数値は2021年9月30日時点の数値です。山形小国町1,2(水力)は2020年度実績を使用しています。

 

また、上記のほか、子会社である株式会社みらい電力において、小売電気事業として、再生可能エネルギー等の電力を買取り、需要家に販売する事業を行っております。

 

(2)リニューアブル・ジャパングループ(再生可能エネルギーのコングロマリット)の強み

リニューアブル・ジャパンは2012年の創業以来、太陽光発電所を中心とする再生可能エネルギー発電所の開発から発電まで、一気通貫で行ってまいりました。リニューアブル・ジャパンではどの段階からでも、スピーディかつコストを抑えたデューデリジェンス(案件精査)により、案件化することが可能であり、これまでリニューアブル・ジャパンが独自に発電量算出等の事業性評価を行った案件のパネル容量は約12.3GWになります。これらの経験により得たノウハウや実績が、リニューアブル・ジャパングループの強みであり、今後迎えるFIT制度に依存しない再生可能エネルギーの普及と拡大が実現できると考えています。

 

①開発及び技術

  リニューアブル・ジャパングループが全国各地に有する多数の地域拠点を活かした開発案件の発掘が可能です。また、EPCを自社にて手掛けることで、再生可能エネルギー発電所に関する様々な技術を有しており、クオリティの高い再生可能エネルギー発電所の開発が可能です。

②資金調達

  ①の開発及び技術のもとクオリティの高い再生可能エネルギー発電所を建設すること及びこれまでの資金調達における実績、ノウハウを活用することで、金融機関及び投資家から円滑な資金調達が可能となります。プロジェクトファイナンスやプロジェクトボンドの発行により、約20年に及ぶ超長期資金の調達を可能とすることで安定的な発電事業のベースを築いております。

③発電及び運営

  長期的視点での発電及びAM/O&M業務を行うことができます。これらの事業は安定的なキャッシュ・フローを生み、当該キャッシュ・フローによる更なる開発投資を可能にしています。

 

 

(3)循環型再投資モデル

リニューアブル・ジャパングループの収益構造は、安定的な積み上げが期待できる発電及び運営事業からのストック型収益と、再生可能エネルギー発電所売却収入等のフロー型収益から構成されております。

リニューアブル・ジャパングループは、開発した再生可能エネルギー発電所を自社保有して安定的な売電収入を得ることに加え、再生可能エネルギー発電所の一部を上場インフラファンドや私募ファンド等に売却することでバランスシートをコントロールしつつ、その売却収入を再投資資金として新たな開発を行うことで成長を加速させてまいります。加えて、各ファンドのAM業務や、O&M業務を受託することで、AM報酬やO&M報酬といった、安定的なストック型収益を確保しています。

 上場インフラファンド及び私募ファンド(ポートフォリオ型私募ファンドである「プラタナス」)の資産規模の推移は以下のとおりであり、順調に運用資産残高を拡大しております。

 

 

 

(4)事業系統図

(リニューアブル・ジャパングループ各社の役割)

リニューアブル・ジャパングループに所属する各社の役割は、以下のとおりです。

 

①リニューアブル・ジャパン(リニューアブル・ジャパン株式会社)

リニューアブル・ジャパンが設立あるいは他社から譲受したSPC(注)に帰属する再生可能エネルギー発電所の開発・運営の実行主体であり、事業用土地の仕入・造成、発電所の設計・調達・建設、運営、資金調達のアレンジメント等を行っております。

 

②アールジェイ・インベストメント株式会社

金融商品取引法上の金融商品取引業者として、投資運用業務を主たる事業としています。上場インフラファンドの投資運用業務を受託しております。

 

③株式会社みらい電力

小売電気事業者として、民間の発電事業者等から調達した電力および一般社団法人日本卸電力取引所(JEPX)との間で行う市場取引等により調達した電力を、高圧・特別高圧の需要家(学校・工場・ビル・商業施設)や、低圧の需要家(主に商店や小規模工場)へ電力を供給しております。

 

④日本再生可能エネルギーオペレーター匿名組合事業

アールジェイ・インベストメント株式会社が投資運用業務を受託している上場インフラファンドが保有する再生可能エネルギー発電所を賃借し、発電事業を行うことを主たる事業としています。

 

⑤その他関係会社(事業用SPC)

リニューアブル・ジャパンは関係会社として、再生可能エネルギー発電所の開発案件毎にSPC(注)を設立している場合があり、当該SPCは事業者として金融機関からの資金調達やEPC事業者との工事契約締結等を行い、再生可能エネルギー発電所を建設、運営することを主たる事業としています。

 (注)SPC(Special Purpose Company)とは、特別目的会社のことをいい、企業が不動産など特定の資産を当該企業の信用リスクから切り離し、その特定の資産やプロジェクトのためだけに作られる会社です。リニューアブル・ジャパンの場合、再生可能エネルギー発電所を開発または取得する場合にSPCを設立する場合があります。SPCが保有する資産やプロジェクトから生じるキャッシュ・フローを前提に、金融機関からの借入れに限らず、プロジェクトボンドを発行するなど、多様な資金調達が可能となる等のメリットがあります。

 

 


有価証券届出書の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてリニューアブル・ジャパングループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

リニューアブル・ジャパンは、リニューアブル・ジャパンの代表取締役社長 眞邉勝仁が、2011年3月11日に発生した東日本大震災の際に被災地を訪れ、太陽光で稼働する浄水設備を届けたことをきっかけに、2012年に創業いたしました。

リニューアブル・ジャパングループは「持続可能なエネルギーを届け、生き生きと暮らせる未来を実現します」というビジョンの下、これを実現するために以下の3つのミッションを掲げて事業を行っております。

①クオリティの高い再生可能エネルギー発電所をつくり、安全に運営します

②金融のノウハウを活かし、再生可能エネルギーをひろげます

③再生可能エネルギーで地域社会を元気にします

 

(2)経営環境

①再生可能エネルギー事業を取り巻く状況

リニューアブル・ジャパングループが位置する再生可能エネルギー事業は、気候変動問題に関する国際的な枠組みである「パリ協定」の締結を契機に脱炭素化に向けた取り組みが世界的な潮流となっており、2021年1月時点において、日本を含む124か国と1地域が、2050年までのカーボンニュートラル実現を表明しています。日本においては、2020年10月の菅前政権発足後初の所信表明において、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとし、カーボンニュートラルの実現を目指すこと、そのために、省エネルギーを徹底し再生可能エネルギーを最大限導入するとともに、規制改革等の政策を総動員しグリーン投資の更なる普及を進めること等が宣言されました。2021年4月には、菅前首相が政府の地球温暖化対策推進本部の会合において、2030年の温室効果ガスの削減目標を2013年度比で従来の26%減から46%減に大幅に積み増しすると発表しました。

2021年5月には、改正地球温暖化対策推進法が成立し、(1)2050年カーボンニュートラルを法に明記し、(2)地方自治体が再生可能エネルギー導入目標の開示を義務化、(3)地方自治体に促進区域の設定に努めること等が設けられました。

また、2021年10月に閣議決定された第6次エネルギー基本計画において、2030年度の再生可能エネルギーの電源構成の占める割合は、従来の第5次エネルギー基本計画の22~24%から36~38%へと1.5倍以上に引き上げられました。

再生可能エネルギー導入に対する政府の支援姿勢は継続しており、今後も再生可能エネルギー市場はより一層拡大していく見通しです。

(注1)上段のグラフは資源エネルギー庁『2030年度におけるエネルギー需給の見通し(関連資料)』を基にリニューアブル・ジャパンにて作成したものです。

(注2)下段の表は『第6次エネルギー基本計画の概要』、『エネルギー基本計画策定後の動向と今後の対応の方向性について』を基にリニューアブル・ジャパンにて作成したものです。

(注3)2030年度目標新計画は資源エネルギー庁『第6次エネルギー基本計画の概要』において、「様々な課題の克服を野心的に想定した場合に、どのようなエネルギーの需給の見通しとなるかを示すもの」として記載された数値です。

 

②再生可能エネルギーにおける太陽光発電の市場規模

日本国内における太陽光発電の市場規模は、資源エネルギー庁「2050年カーボンニュートラルの実現に向けた検討」及び「第6次エネルギー基本計画」によると、日本の太陽光発電導入量は、2019年度の55.8GWから2030年度には103.5~117.6GWとなる見込みであり、2019年度の導入量の約2倍の市場に拡大する見込みです。また、これまで太陽光発電所の開発はFIT制度に基づき開発されてまいりましたが、今後はFIP制度(Feed in Premium制度)に基づく開発及びNon-FIT開発が中心になってきます。

 

③FIT制度による再生可能エネルギーの導入拡大とFIP制度・Non-FITへの移行

FIT制度は、日本のエネルギー自給率が低水準であること及び温室効果ガスの削減を主たる目的として、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(以下「再エネ特措法」といいます。)に基づき2012年7月より開始しました。FIT制度は、太陽光発電等再生可能エネルギー電源で発電した電気を国が定める期間、固定価格で送配電事業者が買い取ることを義務付ける制度です。FIT制度は長期的に安定した収益が得られるため、主に太陽光発電所を中心に急速に拡大しました。一方で、FIT制度に基づく再生可能エネルギーによる発電の普及が進むにつれ電力の買取も増加し、国民負担となる再エネ賦課金が大きくなってきました。そこで、2022年4月1日より施行が予定されている「強靭かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律(以下「エネルギー供給強靭化法」と言います。)」では、FIT制度に加え、新たに市場価格にプレミアムを上乗せして交付する制度であるFIP制度が創設されます。

FIP制度は、再生可能エネルギーのFIT制度からの自立化、卸電力取引市場への統合、国民負担の抑制を図ることを主たる目的としています。

また、「Non-FIT」による再生可能エネルギーの普及も期待されており、Non-FITの場合は相対取引により買取価格や契約期間を双方の合意で決めることができます。リニューアブル・ジャパングループは、FIT制度に依存しない再生可能エネルギー電源の普及・拡大に向け、東京ガス株式会社との間で「非FIT太陽光発電所の電力購入契約」を締結するとともに、株式会社エコスタイルとの間で「業務連携協定書」を締結しています。EPC事業者である株式会社エコスタイルが開発する太陽光発電所をリニューアブル・ジャパンが取得し、発電した電力・環境価値を小売電気事業者である東京ガス株式会社へ販売します。本事業における太陽光発電所の規模は、合計500MWを目指しています。

 

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①循環型再投資モデルの強化

リニューアブル・ジャパングループは循環型再投資モデルとして、リニューアブル・ジャパングループのバランスシートをコントロールしつつ、再生可能エネルギー発電所の自社保有による発電事業の拡大と、上場インフラファンド及び私募ファンドへの再生可能エネルギー発電所売却による売却収入、AM・O&M収入の拡大を目指しています。この実現のためには、再生可能エネルギー発電所の新規開発とセカンダリーマーケットからの稼働済案件の取得を継続して実行することに加えて、再生可能エネルギー発電所の売却先である上場インフラファンド及び私募ファンドが円滑に資金調達できること及び安定した管理運営が必要とされます。リニューアブル・ジャパングループは、一気通貫で開発から売電まで手掛ける再生可能エネルギーのコングロマリットの強みを活かし、循環型再投資モデルを強化することでリニューアブル・ジャパン、上場インフラファンド及び私募ファンドの成長を図ります。

 

②電源の多様化への取り組み

現在、リニューアブル・ジャパングループは日本国内において再生可能エネルギー事業を拡大させております。太陽光分野においては、ソーラーシェアリング発電所開発や集合住宅、商業施設の屋上発電所開発等を進めております。

また、リニューアブル・ジャパングループは、これまで太陽光発電を中心として事業を展開してまいりましたが、風力発電(陸上・洋上)やバイオマス発電といった太陽光発電以外の分野においての取り組みも開始しており、電源多様化の一環として、2021年2月に山形県西置賜郡の赤芝水力発電所(稼働済み、11.2MW)を取得するとともに、2017年2月に三重県松阪市において取得した松阪飯南ウィンドファーム(開発中、25.2MW,FIT22円)の風力発電所の事業認定を取得しております。さらに蓄電池の活用等についても検討を進めております。このように電源の多様化への取り組みや再生可能エネルギー事業に関するあらゆるノウハウの蓄積を図ってまいります。

 

③継続的な収入(ストック型収益)の拡大

リニューアブル・ジャパングループでは再生可能エネルギー発電所の開発事業から得る開発報酬、EPC事業から得るEPC報酬及び上場インフラファンド及び私募ファンドへの再生可能エネルギー発電所の売却による売却収入をフロー型収益とし、発電事業から得る売電収入、AM事業及びO&M事業から得るAM報酬及びO&M報酬をストック型収益と考えております。従来、フロー型収益が多くを占めておりましたが、今後、さらに業績を拡大させていく上で収益の安定性をより高めるために、継続的な収入であるストック型収益を一段と拡大させてまいります。

フロー売上高及び売上総利益とストック売上高及び売上総利益の内訳の推移は以下のとおりであり、徐々にストック型収益が増えつつあります。

 

(注)フロー型収益には、開発報酬、EPC報酬、発電所売却収入(販売用発電所売却収入及び匿名組合出資持分売却収益)が含まれ、ストック型収益には、売電収入、AM報酬、O&M報酬・子会社による投資運用報酬が含まれます。

 

④グリーンIPO・フレームワークの策定

リニューアブル・ジャパンでは、今回のエクイティ・ファイナンスに際して、リニューアブル・ジャパンへの投資を検討して頂く上で、リニューアブル・ジャパングループの環境方針や事業活用により、環境及び社会に与える影響を特定、開示することが重要であると考えております。また、今般調達する資金の充当先に関する環境及び社会側面での改善インパクト及び発行体であるリニューアブル・ジャパン自身のESGへの対応状況の評価については、客観性を担保する観点から、第三者による評価を受けることと致しました。

2021年10月、リニューアブル・ジャパンはグローバルで幅広く認知されているグリーンボンド原則(以下「GBP」といいます。)の4要素を参照し、「グリーンIPO・フレームワーク(以下「フレームワーク」といいます。)を策定しました。リニューアブル・ジャパンは、調達した資金全額を低炭素社会の実現に向けた適格クライテリアである「再生可能エネルギー」に充当する予定です。

  GBPで示される4要素は以下の通りです。

  1.調達資金の使途

  2.プロジェクトの評価と選定のプロセス

  3.調達資金の管理

  4.レポーティング

リニューアブル・ジャパンのフレームワークが、GBP等で定められる4つの要素の主要な要件を満たし、適切に計画され、実施される見込みであることを、DNVビジネス・アライアンス・ジャパン株式会社及び株式会社格付投資情報センター(R&I)が確認し、両社よりセカンド・パーティ・オピニオンを取得しています。セカンド・パーティ・オピニオンの詳細については、前記「第一部 証券情報 募集又は売出に関する特別記載事項 5セカンド・パーティ・オピニオンの取得について」をご参照ください。

リニューアブル・ジャパンは、調達した資金の使途を「再生可能エネルギー」に限定し、温室効果ガスの削減や、持続可能な開発目標(SDGs)に掲げられた気候変動対策など、持続可能な社会の発展を目指し、ESG投資に積極的な投資家層への投資機会を提供します。

 

⑤ESGへの取組み

 リニューアブル・ジャパングループは、「すべての人を、エネルギーの主人公に」というスローガンを掲げ、「持続可能なエネルギーを届け、生き生きと暮らせる未来を実現します」というビジョンのもと、事業を行っております。

    これまでも、以下のような各種ESGへの取組みを行ってきております。

・Environment:再生可能エネルギーによる発電促進、環境に配慮したオペレーション、地域の子供たちに対する環境教育の実施

・Social:地域図書館への書籍寄付、事業展開を通じた地域人材の育成支援並びに地域の活性化

・Governance:経営の透明性の確保(社外取締役5名を選任、うち2名は独立社外取締、社外監査役2名を選任、2名とも独立社外監査役)、経営におけるシニア人材の活用

リニューアブル・ジャパングループは今後とも、世界的に求められているSDGsの目標達成に貢献できるよう、あらゆる取組みを行ってまいります。

 

⑥FIP制度・Non-FITへの移行について

2022年4月より施行が予定されている「エネルギー供給強靭化法」では、FIT制度に加え、新たに市場価格に一定のプレミアムを上乗せして交付する制度であるFIP制度が創設されます。

FIP制度は、再生可能エネルギーのFIT制度からの自立化、卸電力取引市場への統合、国民負担の抑制を図ることを主たる目的としています。また、FIP制度に加え「Non-FIT」による再生可能エネルギーの普及も期待されています。これらの制度の変遷により、約10年後にはFIT収益が激減することが想定され、高FITに依存した経営は困難になることから、リニューアブル・ジャパングループでは、FIT制度に依存しないビジネスモデルを先行して確立すること、並びに太陽光発電所普及によるカーボンニュートラルな再生可能エネルギー市場の進展させることを目的に、2021年2月に東京ガス株式会社並びに株式会社エコスタイルと業務提携を行っております。本業務提携によりFIT制度に頼らない自立した発電所の組成で合計500MWの太陽光発電所の開発を目指しております。

 

⑦地域との共存・共生

日本各地に地域拠点を配置し、地元の人材を雇用するだけでなく、地域住民や地方公共団体および地域の企業等と連携して事業展開することで地域社会の活性化に貢献しています。地域社会との互恵関係を構築することで案件発掘の機会創出につながり、結果として、より一層の地域社会の活性化にもつながると考えております。加えて、書籍の寄贈や地元住民を招いての環境勉強会の開催等、多様な活動も行っております。

近年、発電所の杜撰な管理、発電所内の雑草の放置、製品寿命を終えた太陽光パネルが放置・不法投棄される懸念がもたれています。リニューアブル・ジャパングループはこのような懸念や安全面に配慮しながら事業を運営しております。

今後も、地域のニーズを踏まえた施策を推進することで、地域との共存・共生を図り地域社会の活性化に貢献してまいります。

 

⑧海外展開

リニューアブル・ジャパングループは、国内市場のみならず海外市場への展開により、グローバルな再生可能エネルギー市場のリーディングプレーヤーとなることを目指しており、国内で培った知見や強みを生かし、海外展開を行うべく、現在、欧州と米国において市場調査を開始しております。

 

⑨電力マネジメントへの取り組み

特に太陽光や風力といった変動電源である再生可能エネルギーの導入が拡大していくためには、電力需給の適切な管理(電力マネジメント)が不可欠になります。リニューアブル・ジャパングループでは、需給管理の知見蓄積や蓄電池の活用等によって、より効率的なエネルギー全体の利活用に貢献できるよう、電力供給者として売電事業の強化を行うほか、電力小売事業の中で需給管理等の知見を蓄積しております。

 

⑩一般社団法人再生可能エネルギー長期安定電源推進協会における活動

再生可能エネルギーを長期的な安定電源として普及・促進するため、2019年12月18日、リニューアブル・ジャパン、東急不動産株式会社、ENEOS株式会社、東京ガス株式会社及びオリックス株式会社は5社共同で、一般社団法人再生可能エネルギー長期安定電源推進協会(以下「REASP」といいます。)を発足しました。2021年9月30日現在のREASP会員数は81社(うち銀行・証券15社)になっており、リニューアブル・ジャパンの代表取締役社長である眞邉勝仁が会長に就任しています。REASPは、政府への政策提言や研究開発等で連携し、経済産業省資源エネルギー庁をはじめとした関係省庁・外部機関と積極的な情報・意見交換を実施してまいります。

 

⑪財務体質の強化

 リニューアブル・ジャパングループは、再生エネルギー発電所にかかる開発資金を、金融機関からの借入等により調達しています。

 今後は、営業活動によるキャッシュ・フローの拡大から生み出される余剰資金及び財務活動による増資等により、有利子負債依存度の改善を進め、財務体質の強化に努める方針です。

 

リニューアブル・ジャパングループは、こうした課題を1つ1つ適切に対応することで、継続的に成長を続けてまいります。

 

(4)目標とする経営指標

リニューアブル・ジャパングループは、多額の設備投資を必要とする発電事業の割合が高まっており、減価償却費等の割合が大きくなっております。減価償却費等の一過性の償却負担に過度に左右されることなく、株式価値の向上を目指すことが重要と認識していることから、EBITDAを目標とする経営指標としております。

 

2016年12月期

2017年12月期

2018年12月期

2019年12月期

2020年12月期

EBITDA(百万円)

485

1,118

2,046

1,658

3,103

(注)EBITDAは、経常利益+支払利息+支払手数料+減価償却費+のれん償却額+その他償却にて算出しています。

 


事業等のリスク

2【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてリニューアブル・ジャパングループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅したものではありません。

 

(1)太陽光発電に関するリスク

①運転開始済みの太陽光発電所に関するリスク

リニューアブル・ジャパングループにおいては、2021年9月30日現在、29か所の太陽光発電所の運転を開始しています(合計設備容量約261.0MW、モジュールベース)。

太陽光発電における発電量は「日射量」に比例するところ、リニューアブル・ジャパングループでは事前の日射量シミュレーションを実施していますが、かかる日射量はリニューアブル・ジャパングループによるコントロールが及ぶ事象ではありません。国内においては、日射量の多い春季から秋季にかけての全国的な長期間の悪天候、新しい建物の建築や樹木の成長等による周辺環境の変化、また、降灰・粉じん・黄砂・ガス等による直達光・散乱光の減少さらに冬季にかけての降雪等により、リニューアブル・ジャパングループの太陽光発電所が設置された地域における日射量が低下し、これによりリニューアブル・ジャパングループの太陽光発電における年間総発電量が想定より減少した場合、リニューアブル・ジャパングループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、上記のような事象が発生した場合にこれに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、リニューアブル・ジャパングループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②開発中の太陽光発電所に関するリスク

 リニューアブル・ジャパングループにおいては、2021年9月30日現在において太陽光発電所13か所を開発中です。リニューアブル・ジャパングループは、太陽光発電所の開発に関して、EPC事業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結します。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された固定金額の工事請負契約です。しかしながら、EPC事業者との契約範囲外の事由により、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む。)等の不可抗力事由の発生により事業計画に遅延が生じた場合、又は発注先のEPC事業者の信用悪化事由の発生等により工事期間に影響が生じる場合には、工事請負契約の金額が増加したり、運転開始時期が遅延することにより当初の予定どおりに売上を上げることができなかったり、FIT売電期間が短縮化する可能性があり、リニューアブル・ジャパングループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。リニューアブル・ジャパングループは、開発シミュレーションを含む事前の十分な調査、地域や行政、EPC事業者との十分な連携を図り、事業計画に遅延が生じないように対応します。

 

③認定取得済みの太陽光発電所

太陽光発電所の着工に至るためには、地権者との交渉及び調整並びに関係省庁・自治体からの許認可の取得及び関係省庁・自治体への届出等が必要です。リニューアブル・ジャパングループが手掛ける太陽光発電所の発電規模は相対的に大きいため、開発には一定の期間が必要となります。リニューアブル・ジャパングループは、地権者、関係省庁・自治体と十分な調整を図り事業を進めておりますが、一定期間を過ぎても合理的な理由なく開発を進捗できず、管轄省庁の聴取に対して合理的な説明を行うことができない場合には、管轄省庁の判断にて既取得の事業計画認定が取り消される可能性があります。

 

④入札中の太陽光発電所

本書提出日現在、太陽光、風力及びバイオマスにかかる新規のFITの事業計画認定取得は原則として入札制度となっており、他社との競合によりリニューアブル・ジャパングループが開発を予定していた発電所について落札できず事業計画認定が取得できなかった場合には、リニューアブル・ジャパングループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)その他太陽光発電以外の電源に関するリスク

 リニューアブル・ジャパングループは、太陽光発電の他再生可能エネルギー電源の多様化を目的として、今後水力発電所及び風力発電所など太陽光発電以外の電源の開発にも着手しており、今後も更に拡大していくことを検討してまいります。水力発電及び風力発電等においても、関係省庁・自治体からの各種許認可の取得が必要になることに加え、環境アセスメントや地権者との十分な調整を図る必要があります。

 リニューアブル・ジャパングループは、開発シミュレーションを含む事前の十分な調査、地域や行政との十分な連携を図り、事業計画に遅延が生じないように対応しておりますが、環境アセスメントや地権者との調整において、当初予定していた期間を超過する場合は、リニューアブル・ジャパングループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、これらの発電所の発電量は、水量や風況等に左右されます。リニューアブル・ジャパングループは事前にシミュレーションを実施していますが、これらの水量や風況等はリニューアブル・ジャパングループによるコントロールが及ぶ事象ではありません。

 これらの水量や風況等が低下し、年間総発電量が想定より減少した場合、リニューアブル・ジャパングループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これによりリニューアブル・ジャパングループの想定外の事象が発生し、これらに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、リニューアブル・ジャパングループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。加えて、上記のような事象やその他想定外の事象が発生し、これに対応するための補修や追加設備の導入等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなる場合は、リニューアブル・ジャパングループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)固定価格買取制度(FIT制度)に関する政策変更リスク

リニューアブル・ジャパングループの主要事業である再生可能エネルギー事業においては、FIT制度に基づいた一般送配電事業者又は小売電気事業者等の購入者との契約により、長期間にわたる買取期間において固定価格で再生可能エネルギー電源からの電力供給を行っていますが、再生可能エネルギーの最大限の導入と国民負担の抑制との両立を図るため、再エネ特措法が2017年4月1日に施行されたことに加え、2020年6月には、再エネ特措法の改正を含む、「エネルギー供給強靭化法」が成立し、本書提出日現在、改正再エネ特措法は2022年4月1日より施行されることが予定されています。

これらの改正を経て、太陽光発電所を運営する事業者のコスト低減への努力を促すため、FIT制度において買取価格の入札制度が導入されました。このような政府のエネルギーに関する施策の変更、FIT制度又はFIT制度に関連する各種法令の改定が行われ、リニューアブル・ジャパングループが、新制度に適時かつ適切に対応できない場合、又はこれに対応するためのコストや負担が増加した場合にはリニューアブル・ジャパングループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、今後はFIT制度に加え市場価格に一定のプレミアムを上乗せして交付するFIP制度の創設が予定されており、FIP制度においては電力市場における需要量に応じて売電収入が変動することになります。FIP制度への移行後において電力市場における需要量がリニューアブル・ジャパングループの想定よりも少なかった場合等にはリニューアブル・ジャパングループは想定どおりの売電収入を得ることができず、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。さらには、FIT制度を利用しないNon-FITにおいては、小売電気事業者等との相対契約であるため、リニューアブル・ジャパングループの売電価格が安価に変更された場合には、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。リニューアブル・ジャパングループは、Non-FIT時代への対応に向け、EPC等開発において得た知見の活用による発電所建設に係るコストコントロールを行いながら高い品質の発電所の建設に努めます。

 

(4)出力制御に関するリスク

我が国の電力市場においては、年間のうち電力需要が小さい時期・時間帯において、火力発電及びバイオマス発電の抑制、地域間連携線を活用した他エリアへの送電等を行い、それでもなお発電量が需要量を上回る場合には太陽光発電及び風力発電の制御が行われ、その次に水力発電の制御が行われます。なお、需給バランスの調整のための太陽光発電及び風力発電に関する出力制御は、2021年4月1日以降に新規に接続を申し込む事業について、全国で無制限・無補償ルールが適用されます。また、電力会社による系統工事等に伴い、上記出力制御とは別に計画停電がなされることがあります。2018年10月、国内で初めて九州本土で離島を除く広域での出力制御が実施されました。九州本土における出力制御は、現在も継続して実施されています。

リニューアブル・ジャパンは、出力制御の実施予測についてシミュレーション分析を行った上で事業化の可否を判断していますが、かかる分析の結果、事業化を断念せざるを得なくなった場合又は事業化に成功した場合であっても想定を上回る出力制御が実施されることにより想定した売電収入を得られなかった場合には、リニューアブル・ジャパングループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)事業環境に関するリスク

太陽光発電事業は、FIT制度の導入によって大量の事業者が市場に参入しましたが、買取価格の段階的引き下げに伴い、事業者の淘汰が進んでいます。リニューアブル・ジャパンは、このような厳しい事業環境のなかでも従来どおり開発案件の増強に努めるため、全国各地の地方公共団体、地域金融機関、地元の建設会社等とのネットワークを活用し、効率的に開発案件を発掘する体制を構築していますが、今後は、平坦地で造成コストが低く、開発コストが相対的に安価となる土地を発掘・取得することが徐々に困難になる可能性が考えられ、開発に適した土地が入手できない場合には、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、開発事業の他、事業拡大の手段として、他の発電事業者等から稼働済みの太陽光発電事業の事業譲受を進めています。事業譲受は、直ちに売電収入が望めるという利点があるものの、デューデリジェンスによる正確な収益評価が重要になります。そのため収益評価の正確性が不十分な場合は、リニューアブル・ジャパンが期待する収益が計上されずにリニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(6)系統連系に関するリスク

FIT制度の導入により太陽光発電事業が急拡大し、一部の電力事業者において、太陽光発電所による電力供給が系統内の電力需要量を上回り電力設備・接続条件が上限に到達したために、系統連系への接続遅延及び接続見合わせが発生しています。リニューアブル・ジャパングループが開発を予定している太陽光発電所について、当初のスケジュールでの系統連系への接続が行われずに遅延、保留が発生し、その影響を受けて売電開始時期が遅延した場合、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(7)事業計画認定に関するリスク

リニューアブル・ジャパングループの再生可能エネルギー発電事業においては、FIT制度に基づいた「事業計画認定」を取得しています。しかし、FIT制度の規定に違反する等、認定された事業計画どおりに事業を実施していない場合や、認定時の基準に適合しなくなったと経済産業大臣が認めた場合には、当該認定は取り消されることがあります。リニューアブル・ジャパングループとしては、発電を既に開始した発電設備の「事業計画認定」を取り消される可能性は相当程度限定的と考えていますが、取り消された場合には、リニューアブル・ジャパングループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)法令の遵守に関するリスク

リニューアブル・ジャパングループは、事業運営において「建設業法」「建築基準法」「再エネ特措法」「電気事業法」「電気工事士法」「電気工事業の業務の適正化に関する法律」「宅地建物取引業法」等の法規制を受けており、特にEPC事業に関して特定建設業の許可を受けています。また、リニューアブル・ジャパンは、主に金融機関(以下「レンダー」といいます。)や機関投資家等の特定投資家(以下「投資家等」といいます。)に対する開発事業への匿名組合出資や集団投資スキームの私募の取扱業務等に関して、第二種金融商品取引業及び助言代理業の登録を受けており、「金融商品取引法」及び「犯罪収益移転防止法」を遵守する必要があります。リニューアブル・ジャパンは役職員の入社時及び継続的なコンプライアンス研修の実施により、役職員のコンプライアンス意識の強化・向上に努めていますが、役職員がその法令を十分に理解せずに業務を遂行した場合は、法令違反による罰則の対象となったり、許可・登録の取消等が行われたりすることで、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(9)自然災害・天候に関するリスク

太陽光発電所をはじめとした再生可能エネルギー発電所は、山林を伐採し、造成を行い、適切な土地の形状にし、開発を行う場合があります。リニューアブル・ジャパングループは、発電所開発時に詳細なデューデリジェンスを実施しておりますが、台風、豪雨あるいは地震といった自然災害が整地、造成された土地の崩落や太陽光発電所に設置された設備や機器の損傷、故障を引き起こし、期待された売電量を確保できずにリニューアブル・ジャパングループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

リニューアブル・ジャパンは開発の進捗に応じて開発報酬を売上計上しています。したがって、自然災害等により、開発進捗が遅延した場合、リニューアブル・ジャパングループの経営成績に影響を与える可能性があります。

また、リニューアブル・ジャパングループは太陽光発電所開発を全国で展開しており、局所的な自然災害等の影響を最小化できると考えていますが、過度の積雪や降灰といった自然災害だけでなく、天候不順により太陽光発電所のパフォーマンスが十分に発揮されない場合、火災や停電、テロ行為、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウイルスの感染等により、発電所設備や遠隔監視システム等が正常に稼働しなくなった場合のほか、感染症(新型コロナウイルス感染症を含む。)により社会機能の障害が発生した場合、戦争、武装紛争等の人的災害、送電障害等の主要な社会的インフラ障害等が発生した場合には、リニューアブル・ジャパングループの発電所について適切な管理やメンテナンスができなかったり、長期間の操業停止や発電所設備の大規模な修繕が必要となったりすることで、リニューアブル・ジャパングループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(10)特定事業への依存に関するリスク

リニューアブル・ジャパングループは、再生可能エネルギー事業を主な事業とする単一セグメントであり、そのなかでも太陽光発電所の開発に経営資源を集中させています。今後は、例えば太陽光発電以外の再生可能エネルギー(風力発電やバイオマス発電)発電所の開発や、小売電気事業といった新たな事業を育成し、収益力の拡大とともに事業の分散を図ることを検討していますが、事業環境の変化により、太陽光発電所の開発事業が縮小しその変化へ適切な対応ができない場合、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(11)外注業者及び外注管理について

再生可能エネルギー発電所の開発にあたり、測量や造成工事及びEPC工事等を外注業者に発注する場合があります。この場合、建築資材の価格や工事労務費の高騰により工事請負金額が上昇した場合には、開発コストが上昇する可能性があります。また、外注業者の信用情報の収集に努めていますが、外注業者が経営破綻した場合、工事遅延や請負契約の不履行等が発生する可能性があり、また、将来における外注業者が請け負うべき保証責任が履行されない場合には、リニューアブル・ジャパングループの業績に影響を与える可能性があります。

外注業者への工事発注については、測量や造成工事及びEPC工事等、工事毎に直接見積取得を行っています。工事毎に見積もりを取得するのは、適正な競争が行われること、また各業者と直接交渉するため施工の信頼性や品質の確保等が期待できます。リニューアブル・ジャパンの施工業務には多数の外注業者が関わることになりますが、開発件数の増加や開発エリアの拡大に伴い外注業者を十分に確保できない場合、又は、外注業者の経営不振や繁忙等により工期が遅延した場合、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(12)再生可能エネルギー発電所開発に際しての土地所有者や周辺住民との調整について

再生可能エネルギー発電所の開発にあたっては、建設地の周辺環境に配慮し、関係する法律や自治体の条例等を遵守して開発計画を立案し、事前に土地所有者や周辺住民に対して説明会を実施しています。ただし、開発計画に対して土地所有者や周辺住民の理解が得られず調整が難航する場合があります。その場合、開発計画の変更、工事期間の延長、追加費用の発生等が生じ、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(13)契約不適合責任について

再生可能エネルギー発電所の開発において、リニューアブル・ジャパンがEPC工事を手掛ける場合、その工事請負契約において、目的物の契約不適合責任を負うことが定められています。リニューアブル・ジャパンは、これまでのEPC開発において得た知見の活用により契約不適合責任を負うことのないように努めておりますが、当該期間中に重大な契約不適合が認められた場合は、その修補を行う必要があるだけでなく、損害賠償金の支払いも求められる可能性があり、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(14)重大事故の発生リスクについて

リニューアブル・ジャパンは開発工事における安全対策や品質管理には万全を期していますが、人身や施工物に関わる重大な事故が発生した場合、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(15)訴訟等について

リニューアブル・ジャパングループは取引先等との紛争未然防止に努めていますが、何らかの理由により訴訟が発生する場合があります。例えば、開発工事にあたっては周辺環境への配慮を含めた安全対策や品質管理に努めていますが、訴訟によりリニューアブル・ジャパンに損害賠償責任等が発生した場合は、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(16)リニューアブル・ジャパングループの業績について

リニューアブル・ジャパングループは、再生可能エネルギー発電所開発事業において、開発事業の進捗管理を徹底するなど発電開始時期の遅延が生じないよう努めております。工事完成基準を適用するものについては、発電開始時(合同会社への再生可能エネルギー発電所の引渡時)に、EPC請負報酬を売上計上しております。このため、発電開始時期(引渡時期)の偏りや同時期が期末を超えて遅延した場合、リニューアブル・ジャパングループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 再生可能エネルギー発電所の取得においては、主に匿名組合出資を通じ、リスクを出資額に限定しながら再生可能エネルギー発電所の取得を行っており、取得した物件の売却の決済時に引渡しとともに売上高を計上していますが、取得した物件の売却が予定どおりに進まなかった場合は、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(17)開発プロセスの進捗に伴う開発報酬

リニューアブル・ジャパングループにおける再生可能エネルギー発電所の開発事業においては、地権者との協定書締結、各種許認可取得、エンジニアリング、ファイナンスの組成、建設管理といったプロセスがあります。リニューアブル・ジャパンは、再生可能エネルギー発電所を所有するSPCに対して、再生可能エネルギー発電所設立に係る重要な許認可の取得、エンジニアリング、土地確保及びファイナンス関連契約の締結に係る開発支援等の業務を提供しており、開発支援に係る役務の提供完了をもって、SPCから開発報酬を受領する場合があります。開発報酬の計上金額は、各事業年度における新規発電所に係る開発支援業務完了の有無又はその規模・件数により変動します。そのため、開発報酬の計上の時期により売上収益及び利益は増減する傾向にあります。

リニューアブル・ジャパンは、開発段階におけるSPCに対する匿名組合出資持分が持分法適用会社である場合は、当該開発報酬はリニューアブル・ジャパンの未実現利益を控除した金額を売上計上します。開発報酬を計上したものの、開発報酬を受領する前に何らかの事由により開発が中止された場合には、リニューアブル・ジャパングループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、リニューアブル・ジャパングループが推進する再生可能エネルギー発電所の開発スケジュールの遅延が生じた場合には、開発報酬の計上時期も遅延することとなり、当該連結会計年度におけるリニューアブル・ジャパングループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18)発電所売却に係る収益構造と連結財務諸表における会計処理方法

 リニューアブル・ジャパングループの収益構造は、フロー型収益である開発報酬、EPC報酬及び発電所売却収入と、ストック型収益である売電収入等、AM報酬及びO&M報酬から成りますが、フロー収入を構成する合同会社による発電所の売却にあたっては、連結子会社である合同会社が保有する販売用発電所について設備売却を行う場合とリニューアブル・ジャパンが匿名組合出資持分の売却を行う2つの売却手法があります。匿名組合出資持分の売却は、リニューアブル・ジャパンが売主となり、投資家は、匿名組合出資持分を取得するとともに実質的に発電所を保有する合同会社を取得するという形態となります。この場合、合同会社が借入れた借入金や、その他合同会社が有する全ての債権債務や権利義務の全てを承継することになります。発電事業者は引き続き合同会社であるため、発電事業者としての経済産業省への登録変更手続きなどは生じませんが、一方、投資家におけるデューデリジェンスは、発電設備と合同会社の両方を実施することになり、投資家は、発電設備と合同会社の両方のリスクを負うことになります。設備売却は、合同会社が売主となり、投資家は、発電設備の購入資金を自ら調達し、発電事業者としての経済産業省への登録変更手続きなども必要になります。発電設備の購入は、合同会社が有する全ての債権債務等から切り離されますので、投資家は合同会社のリスクを負うことはありません。

  連結子会社である合同会社が設備売却により発電所の売却を行う場合には、発電所の売却価額総額を売上計上し、発電所の簿価が売上原価として計上される一方、リニューアブル・ジャパンが売主として匿名組合出資持分の売却を行う場合には、リニューアブル・ジャパンの匿名組合出資持分部分のみが売却価額となり、また、売却価額と簿価の差額が売上高又は売上原価として計上されます。基本的には、いずれの会計処理方法によっても親会社株主に帰属する当期純利益には影響を及ぼしませんが、リニューアブル・ジャパングループがいずれの売却手法を採るかは、投資家の判断にも拠るものであり、売却手法によってリニューアブル・ジャパンの連結財務諸表上の売上高に大きな差が生じます。リニューアブル・ジャパングループの計画策定においては、原則として保守的に匿名組合出資持分の売却を所与として策定しておりますが、当初計画上見込んでいた売却手法と異なる売却方法を採った場合、リニューアブル・ジャパングループの売上高は大きく変動する可能性があります。

 

(19)関係会社におけるスポンサーサポート

リニューアブル・ジャパングループにおいて発電事業を運営するSPC各社は、発電所建設に際して、レンダーからの資金調達(借入金)を行います。SPCの業績悪化等、一定の条件が発生した場合には融資関連契約に従い、リニューアブル・ジャパンを含むSPCへの出資者はSPCに対するスポンサーサポート義務を負う場合があります。太陽光発電所に関してはプロジェクトファイナンスの組成実績が豊富であるため、一般的に融資関連契約に規定されるスポンサーサポートは他の再生可能エネルギー電源に比べると限定的となる傾向にあります。

リニューアブル・ジャパングループの太陽光発電所を運営するSPC各社において、不測の事態により発電を行うことができない場合や、想定以上の悪天候が複数年連続した場合等、これらの要因により工事費の計画超過又は財務制限条項の指標の悪化等融資関連契約に定められた事象に該当したときは、リニューアブル・ジャパンはSPCの出資者として、一定の限度額内において追加出資等の義務を負う場合があります。また、リニューアブル・ジャパンが出資する太陽光発電以外のSPCにおいては、不測の事態により収益性が計画を大きく下回った場合等により、リニューアブル・ジャパンによる追加出資が必要となる場合があります。これらの場合、リニューアブル・ジャパングループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(20)東急不動産グループとの関係について

①東急不動産グループとの資本的関係について

本書提出日現在、東急不動産株式会社(以下「東急不動産」といいます。)はリニューアブル・ジャパン株式の15.88%を保有しており、同社及び同社の100%親会社である東急不動産ホールディングス株式会社(以下「東急不動産ホールディングス」といいます。)はリニューアブル・ジャパンのその他の関係会社となります。東急不動産は、今回の新規上場に伴い、親引けを予定しております。また、東急不動産はリニューアブル・ジャパン子会社のアールジェイ・インベストメント株式会社の株式を33.4%保有しています。

リニューアブル・ジャパンと東急不動産グループとの間における2020年12月期における主な取引は、以下のとおりです。以下に加え、東急不動産の保有する太陽光発電所のAM業務及びO&M業務の受託があります。

 

種類

会社等の名称又は氏名

所在地

資本金又は出資金

(千円)

事業の内容又は職業

議決権等の所有(被所有)割合

(%)

関連当事者との関係

取引の内容

取引金額

(千円)

科目

期末残高

(千円)

その他の関係会社

東急不動産株式会社

東京都渋谷区

57,551,699

不動産業

被所有

直接15.88

役員の兼任

子会社株式の売却

494,320

-

-

 

東急不動産グループとの取引に当たっては、リニューアブル・ジャパンのガイドラインである「関連当事者取引ガイドライン」に則り、検討を経た上で適切に実施しております。

 

②東急不動産からの役員派遣について

リニューアブル・ジャパン社外取締役である西田恵介は東急不動産からの派遣役員となります。

 

③東急不動産ホールディングス及び東急不動産の承認等

リニューアブル・ジャパンには東急不動産ホールディングス及び東急不動産の事前承認又は事前報告を必要とする取引や業務は存在しません。

 

④東急不動産の競合関係について

東急不動産は再生可能エネルギー事業を行っており、リニューアブル・ジャパングループとの間で開発用地取得や発電所の開発に際して競合関係が発生する可能性があります。また、稼働済みの発電所の取得の場面においても競合関係となる場合があります。そのため、リニューアブル・ジャパングループが特定の事業候補地で事業開発を進めるにあたり、東急不動産が当該候補地を確保することや公募事業で東急不動産が採択される等により、リニューアブル・ジャパングループの予定している開発を中止又は変更した場合は、リニューアブル・ジャパングループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤東急不動産との取引関係について

リニューアブル・ジャパンと東急不動産は、2017年8月に再生可能エネルギー事業の共同推進を目的とし、資本業務提携契約を締結しました。リニューアブル・ジャパングループは、再生可能エネルギー発電所の開発・運営に関する事業用のSPCに対して東急不動産と共同出資しています。

また、同社又は同社が出資するSPC等との間に、発電所の売買契約、O&M契約及びPJM(プロジェクトマネジメント)契約等を締結する形で取引が発生しています。

上記のとおりリニューアブル・ジャパングループは東急不動産ホールディングス及び東急不動産とは資本・業務上において密接な関係があり、今後とも東急不動産ホールディングス及び東急不動産とは良好な関係を継続する所存ですが、同社の事業戦略方針の転換等により、同社との関係に変化が生じる場合には、再生可能エネルギー発電所の開発・運営に支障をきたし、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(21)日本再生可能エネルギーインフラ投資法人との関係に関するリスク

リニューアブル・ジャパンは日本再生可能エネルギーインフラ投資法人の運用会社であるアールジェイ・インベストメント株式会社の親会社であり、リニューアブル・ジャパンは同投資法人のスポンサーとして、リニューアブル・ジャパングループが保有する再生可能エネルギー発電所の優先的情報提供及び優先的売買交渉権を付与しています。

そのほか、発電所取得業務等の選定、O&M業者の選定等を含む業務支援をしています。

リニューアブル・ジャパングループが同投資法人又は子会社であるアールジェイ・インベストメント株式会社との間で取引等を行う場合は、アールジェイ・インベストメント株式会社において、コンプライアンス委員会、投資運用委員会、投資法人役員会、取締役会等のプロセスを経て意思決定が行われることとなっており、利益相反取引を排除する体制としています。しかしながら、万一、リニューアブル・ジャパングループと同投資法人との取引に際し、利益相反が問題となる状況が生じた場合には、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

また、リニューアブル・ジャパンが保有する再生可能エネルギー発電所の売却先については、私募ファンド等もありますが、リニューアブル・ジャパンは上記のとおり同投資法人のスポンサーとして、同投資法人の外部成長をサポートする役割を担っており、保有する再生可能エネルギー発電所の売却については、同投資法人に対し、優先的売買交渉権を付与しています。リニューアブル・ジャパングループの売上高に占める割合のうち、同投資法人への再生可能エネルギー発電所の売却から得る売上高は、2019年12月期は17.6%となっており、2020年12月期は同投資法人への売却実績はありません。

リニューアブル・ジャパンは再生可能エネルギー発電所を同投資法人に優先的売買交渉権に基づき売買交渉を行いますので、同投資法人との売買交渉が決裂し、他の売却先に売却する場合、売却スケジュールが遅延する可能性があります。また、同投資法人が優先的売買交渉権を有していても、市場環境の悪化等により、同投資法人が資金調達できない等、リニューアブル・ジャパンの保有する再生可能エネルギー発電所の売却が困難となる場合には、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(22)海外からの調達に伴うリスク

リニューアブル・ジャパンは太陽光パネルを海外から調達していますが、海外の政治・経済の情勢等により、太陽光パネルの価格の高騰や供給停止等といった事象が発生する可能性があります。例えば太陽光パネルの主要な原材料である金属シリコンは世界シェアの約8割が中国で生産されていますが、米国の中国からの金属シリコンの輸入禁止措置により価格が高騰しており、太陽光パネルの価格も影響を受ける可能性があります。今後、太陽光パネルの価格上昇や供給停止等が発生しかつ代替品の確保が困難な状況等が生じた場合には、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(23)半導体不足が太陽光発電事業に与える影響について

本書提出日現在、世界的に半導体不足が深刻化し太陽光発電事業にも影響が出始めており、今後、リニューアブル・ジャパンが調達している太陽光発電システムの主要部品であるパワーコンディショナー(発電した直流電力を交流電力に変換する機器)の生産遅延が発生する可能性があり、その動向は常に注視しておりますが、それにより開発中または開発予定の太陽光発電所の工事が遅延する等の影響が出た場合には、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(24)企業統治に関するリスク

リニューアブル・ジャパングループは企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題の一つと位置付けており、内部監査室による内部監査の実施や監査役監査の実施等で適切な監査体制を維持・構築しております。一方、リニューアブル・ジャパングループは、取締役会設置会社及び監査役会設置会社としてガバナンス体制を構築してから日が浅いことや、急速な事業拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が生じる場合には、事業遂行に支障をきたし、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(25)特定経営者への依存に関するリスク

代表取締役社長である眞邉勝仁は、再生可能エネルギー業界に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、重要な取引先との交渉、利益計画の策定・推進等、会社運営の全てにおいて重要な役割を担っています。今後、エネルギー事業の専門家等優秀な人材の採用・育成等、同人に過度に依存しない経営体制の整備を進めてまいりますが、何らかの事情により、同人が離職した場合、又は十分な業務執行が困難となった場合には、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(26)ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について

リニューアブル・ジャパングループは、役員、従業員及び取引先へのインセンティブ付与を目的として、新株予約権(以下「ストック・オプション」といいます。)を付与しており、本書提出日現在において発行済株式総数に対して8.9%の潜在株式が存在しています。このストック・オプションが行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、ストック・オプションの行使により発行されたリニューアブル・ジャパン普通株式が株式市場で売却された場合は、需給バランスに変動を生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

(27)風評リスクについて

再生可能エネルギー業界を対象とした否定的な内容の報道、インターネット上の掲示板への書き込み等がなされ、拡散した場合に顧客や市場関係者間の評判が悪化することにより、リニューアブル・ジャパングループの業務遂行及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

(28)情報セキュリティに関するリスク

リニューアブル・ジャパングループは、個人情報や取引先の機密情報を取り扱っています。これらの情報管理に万全を期するため、管理体制の構築、社内規程の整備、システム上のセキュリティ対策をはかるとともに、研修等により役職員の情報管理意識の向上に努めています。しかしながら、万一、リニューアブル・ジャパングループの故意・過失、又は第三者のサイバー攻撃等により情報漏えいが発生した場合、リニューアブル・ジャパングループに対する損害賠償や信用力の低下により、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(29)人権問題に関するリスク

世界的な人権に対する配慮の高まりにより、リニューアブル・ジャパングループだけでなくそのサプライチェーンでの人権問題にも配慮が求められており、リニューアブル・ジャパングループは内規である「行動規範」に基づき、顧客のみならず、地域社会、国際社会等からの信頼と信用の下に成り立っている事を認識し、また、グローバルレベルで社会に対する責任を負っている事を認識し行動しておりますが、リニューアブル・ジャパングループ又はリニューアブル・ジャパングループと取引関係にあるサプライチェーンによる人権問題への取り組みが不十分とみなされた場合、リニューアブル・ジャパングループにおける社会的信用の毀損が発生し、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(30)金利変動に関するリスク

リニューアブル・ジャパングループは、レンダー及び投資家等から資金調達し事業運営に取り組んでいます。レンダー及び投資家等が国債等の市場金利を投資判断の指標としている場合に、金利水準が上昇し、再生可能エネルギー発電所への貸付及び投資から得られる利回りが相対的に低下すると、資金調達が困難になり、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(31)資金繰りに関するリスク

開発事業において、レンダー及び投資家等から資金調達する前に発生する測量調査等の諸経費は、自己資金やコーポレートローン等により調達した資金で賄っています。自己資金あるいはリニューアブル・ジャパンの信用力に基づくコーポレートローンの資金調達ができず、資金繰りが困難となった場合、開発事業がスケジュールどおりに進捗せず、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(32)有利子負債依存度について

リニューアブル・ジャパングループは、再生エネルギー発電所にかかる開発資金を、金融機関からの借入等により調達しています。最近2連結会計年度における、有利子負債残高、有利子負債依存度及び支払利息の推移は下表のとおりであります。

今後は、営業活動によるキャッシュ・フローの拡大から生み出される余剰資金及び財務活動による増資等により、有利子負債依存度の改善を進め、財務体質の強化に努める方針ですが、事業の拡大に伴い金融機関からの借入が増加し、金融情勢の変動により金利が大幅に上昇した場合には、リニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 

前連結会計年度
(2019年12月31日)

当連結会計年度
(2020年12月31日)

有利子負債残高(千円)

46,744,171

53,842,927

有利子負債依存度(%)

84.4

84.9

支払利息(千円)

396,393

770,882

(注)1.有利子負債残高は、短期借入金、長期借入金(1年内返済予定を含む。)、ノンリコース長期借入金(1年内返済予定を含む。)、社債(1年内償還予定を含む。)及びリース債務(1年内返済予定を含む。)の合計額です。

2.有利子負債依存度とは、総資産に占める有利子負債の比率です。

 

(33)保有資産の評価について

 リニューアブル・ジャパングループは、売却前の太陽光発電所をたな卸資産として計上しており、これらのたな卸資産として計上している太陽光発電所に関して事業年度末に資産の評価を行いますが、その結果、収益性が低下していると判断される場合には当該資産について簿価の切り下げを行うことがあります。簿価の切り下げが行われ、その金額が大きい場合にはリニューアブル・ジャパングループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(34)配当政策について

 リニューアブル・ジャパングループは、株主に対する利益還元を重要な経営課題の一つとして位置付けています。しかしながら、現在リニューアブル・ジャパングループは成長拡大の過程にあると考えており、経営基盤の強化及び積極的な事業展開のために内部留保の充実を図り、財務体質の強化及び事業拡大に向けた投資に充当することで、さらなる事業拡大を実現することが株主に対する利益還元の最大化に繋がると考えており、設立以来無配となっています。将来的には、財政状態、経営成績、事業計画等を勘案しながら株主への利益還元策を決定していく方針ですが、現時点において、配当実施の可能性及びその実施時期等については未定です。

 

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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