東テク(9960)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】東テクグループ(東テク及び東テクの関係会社)は、東テク及び子会社15社で構成され、商品販売事業として空調機器や制御機器、設備機器を中心とした機器販売と、販売した機器の保守やスポットメンテナンスを行っており、工事事業として計装工事、管工事ほか各種工事の設計・施工(工事に付随する制御システム等の販売も含む)と、施工工事に対する保守やスポットメンテナンスを行っております。 東テクグループの事業に係る位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。商品販売事業 機器販売……主に東テク、東テク北海道㈱及びアーチバック㈱にて、空調機器・制御機器・設備機器・発電機等を販売しております。保守・メンテナンス……主に東テク、日本ビルコン㈱及び東テク北海道㈱にて、東テクグループが納入した機器の保守点検・メンテナンス業務等を行っております。工事事業 工事施工……主に東テク、アイ・ビー・テクノス㈱、三王機工㈱、北日本計装㈱及びQuantum Automation Pte.Ltd.にて計装工事の設計・施工等を行っております。また、東テク、日本ビルコン㈱、東テク北海道㈱及び鳥取ビルコン㈱において管工事の設計・施工等を、東テク及びQuantum Automation Pte.Ltd.において電気設備工事の設計・施工等を行っております。保守・メンテナンス……主に東テク、アイ・ビー・テクノス㈱、東テク北海道㈱及びQuantum Automation Pte.Ltd.にて、東テクグループが施工した計装工事・管工事及び電気設備工事に対する保守点検・メンテナンス業務等を行っております。その他 ……東テクにおいて、保有する太陽光発電施設を利用した電力会社への売電を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。(商品販売事業・工事事業) 連結子会社日本ビルコン㈱空調機器等の保守・メンテナンス、及び管工事の設計・施工等 アイ・ビー・テクノス㈱計装工事の設計・施工及び保守・メンテナンス等 東テク北海道㈱北海道地区での空調機器等の販売・保守・メンテナンス、及び管工事の設計・施工・保守・メンテナンス等 三王機工㈱計装工事の設計・施工等 北日本計装㈱東北地区での計装工事の設計・施工等 鳥取ビルコン㈱山陰地区での管工事の設計・施工等 アーチバック㈱制御機器の輸入販売等 Quantum Automation Pte.Ltd.シンガポール及び東南アジア域内他での計装工事並びに電気設備工事の設計・施工・保守・メンテナンス等 Quantum Automation(Asia) Pte.Ltd.制御盤装置の設計・製造等 QA Systems Integration(M)SDN.BHD.マレーシアでの計装工事並びに電気設備工事の設計・施工・保守・メンテナンス等 Quantum Automation(Shanghai)Co.,Ltd.中国での計装工事の設計・施工・保守・メンテナンス等 Quantum Automation (Thailand) Co., Ltd.タイでの計装工事の施工等非連結子会社㈱岩崎設備ビル設備または建築設備の設計施工等 PT.Prima Totech Indonesiaインドネシアでの空調機器の販売等 Totech Vietnam Solutions Co.,Ltd.ベトナムでの空調機器等の販売・各種工事・保守・メンテナンス等
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において東テクグループが判断したものであります。 (1) 経営環境及び経営方針国内の建設投資は堅調で受注環境は良好であるものの、資源高や人材不足を起因とする供給面での制約は一層強まっており、東テクグループを取り巻く経営環境も、当面の間は不透明な状況が続くと見込まれます。かかる見通しの下、東テクグループは、引き続きコア事業である商品販売事業と工事事業に注力することを基本戦略に据えた上で、カーボンニュートラル社会への貢献を通じた既存事業の強化、保守事業の拡大による底堅い収益基盤の構築、加えて東南アジア地域を中心とした海外事業の展開にも積極的に取り組んでまいります。 (2) 目標とする経営指標東テクグループは、収益構造の改革を重点課題と捉え、経営効率及び生産性向上の視点から、売上高・経常利益の絶対額の確保と経常利益率の向上に取り組んでまいります。2031年3月期を最終年度とする第二次中期経営計画において、2031年3月期での売上高2,200億円、経常利益220億円を数値目標としております。この達成に向け、建設市場における需要拡大の機会をとらえつつ、収益性の高い計装事業への資源集中、ストックビジネス・海外事業の拡充による事業ポートフォリオの強化、および人的資本価値の向上と業務効率化による高収益体質への転換を図ってまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略東テクグループは、経済性や利便性だけでなく、その先にあるこころの豊かさを求めていくことが私たちの使命であると考え、その存在意義を「東テクグループはこころ豊かな快適環境を創造します。」と定めております。そして、企業経営にあたっては「価値の高いサービスでお客様の満足度を高める」こと、「地球にやさしい環境づくりで社会に貢献する」こと、「出会いを大切にしこころ豊かな企業体質を実現する」ことをもって、その存在意義を果たしていくものであります。2030年をターゲットとした長期ビジョンでは「ここちよいを、その先へ。」と掲げ、人に、社会に、地球にここちよい、新しい時代の「ここちよさ」を技術革新や社会構造の変化を捉え追求する、一歩先の未来の快適環境を創造できるグループを目指すこととしました。この達成に向け、第二次中期経営計画においては、人的資本経営の強化を軸に、高収益体質への転換と経営基盤の整備を基本方針として掲げております。 (4) 利益分配に関する基本方針東テクは、業績拡大に向けて企業体質の強化を図ると共に株主の皆様に安定的かつ適切な成果の還元を行うことを経営の重要課題としております。その具体的な指標として、第二次中期経営計画期間においては、持続的な株主還元の実現を念頭に、配当指標はDOE6%を下限とする累進配当に変更し、利益変動に左右されない安定的な配当を実施してまいります。内部留保金につきましては、厳しい経営環境に対応できる競争力を強化し、収益力の向上と財務体質の充実に有効活用することにより、長期的な健全経営の維持に役立ててまいります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題東テクグループでは規模の拡大と利益の確保を課題として、(1)及び(3)に記載の経営方針、経営戦略を実行していく上で、次の諸施策を推進してまいります。① 人的資本経営 人材をコストではなく投資の対象と捉え、経営戦略と人事戦略の一体化を前提とした「人的資本経営」を推進します。百年企業の実現を見据えた人事制度改革、技術力育成強化等に加え、ITシステムの構築や労働環境整備等の広義の人的資本投資をグループ全体で推進してまいります。② 事業戦略「高付加価値ソリューションの深耕」「ストックビジネスの拡大」「グループ連携による収益機会の最大化」を軸に高収益化を目指します。空調事業では高付加価値ソリューション提案と業務効率化、計装事業ではストックビジネス強化とリモートメンテナンスの拡大、エネルギー事業では省エネ・再エネ・BCPの3大ソリューションによるグループ横断型提案を推進します。国内グループ会社は専門技術と地域基盤を活かしたストック事業の深耕、海外グループ会社はオーガニックグロースとM&A活用による業容拡大を図ってまいります。 ③ 機能戦略 業務標準化・システム化・DX推進により、人員増に依存しない持続的成長構造の確立を目指します。DXは単なるシステム導入にとどまらず、活用できる人材の採用・育成と組み合わせることで、業務効率化・生産性向上の効果を最大化してまいります。④ 資本政策 株主資本コストを9~10%程度と想定し、これを上回るROE12~15%の維持によりエクイティスプレッドのプラス状態を継続的に確保します。政策保有株は2030年度末に連結純資産比15%以下へ縮減を進め、売却資金は成長投資・株主還元等に充当します。キャッシュアロケーションとしては、フリーキャッシュフロー累計約920億円と2025年度末現預金113億円を原資に、株主還元約260億円、戦略投資約500億円(人的資本投資・事業拡大・経営基盤強化等)を実行しつつ、現預金水準については、月商1.5ヵ月分程度を目安として適正な水準の維持に努めてまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において東テクグループが判断したものであります。 (1) 東テクグループの事業と業界及び市場の動向東テクグループは業務用空調機器の販売を主とした「商品販売事業」及び計装工事を主とした「工事事業」の二つをコア事業としており、東テクグループが属する業界はいわゆる建築設備業界であるため、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のものがあります。① 景気及び市場の動向建築設備業界は景気の変動及び政府の経済政策等の影響を強く受けやすい業界であり、民間設備投資や公共投資が想定以上に低迷する場合には、東テクグループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。② 競争の激化建築設備業界における「商品販売事業」及び「工事事業」の同業他社との競争は厳しいものとなっております。営業力・技術力を高め、競争力の強化に取り組んでいるところですが、今後、価格競争の激化や競合他社の攻勢等により、予期せぬ競争関係の変化があった場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。③ 債権回収建築設備業界は、業界の慣行等も併せて売上債権の管理及び回収が極めて重要となります。東テクグループは債権の回収・管理を徹底させ、業界及び市場の動向にも絶えず注視しております。しかし、多額の不良債権が発生した場合には、東テクグループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 人材の採用と育成東テクグループの企業成長のためには有能な人材の確保が極めて重要であります。新卒採用に関してはインターンシップを開催するなど積極的な採用活動を行っており、毎年多くの新入社員をグループ全体で採用しております(2026年4月入社は140名)。加えて、中途採用においても、全国にて技術職を中心に積極的に採用をしております。さらに、人材育成に関して、東テクグループテクニカルセンターでは設備機器の実機を備え、座学に限らない本格的な技術研修を年間を通じて開催しております。こうして高い技術力を持った人材の育成に努めておりますが、もしこのような人材を確保・育成できなかった場合には、東テクグループの企業成長に多大なマイナス影響を及ぼす可能性があります。 (3) 労務管理社員の勤怠管理や時間外勤務につきましては、労働基準法の規制が適用されます。東テクグループでは、現場作業などによる時間外勤務や長時間労働を起因とした健康問題や生産性低下に対処するため、個人別に就業時間管理・指導を行うほか、長時間の時間外勤務を必要としないワークスタイル作りに努めております。しかしながら、取引先との関係や予期せぬトラブルの発生等により、時間外勤務の増加や納期遅延等が発生し、社員の健康管理や東テクグループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 工事等に伴う人的・物的事故及び災害東テクグループは、計装工事を中心とした「工事事業」を行っており、工事等に伴う人的・物的事故及び災害の危険は常にあります。このため東テクグループでは、労働災害保険等の保険の加入はもとより、「安全衛生管理室」を設け、詳細な「安全衛生管理規程」により協力会社の参加を得て「安全衛生協力会」を中央及び地区別に結成して定期的な安全衛生大会、安全衛生教育等を実施し、万全を期しておりますが、このような事故等が発生した場合には多大な社会的信用失墜のリスクがあります。 (5) 偶発事象(係争事件に係る賠償責任等)東テクグループは「商品販売事業」及び「工事事業」に関連して、訴訟等法律手続の対象となるリスクがあります。これらの法的リスクについては、東テクのリスク管理委員会にて一括して管理しており、必要に応じて取締役会及び監査等委員会に報告し、また顧問弁護士とも協議する管理体制となっております。当連結会計年度末において東テクグループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来重要な訴訟等が提起された場合には東テクグループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 仕入先の状況の変化東テクグループは主要仕入先と販売代理店・特約店契約を締結し、業務用空調機器及び空調自動制御機器等を仕入れ、「商品販売事業」及び「工事事業」を行っております。特にダイキン工業株式会社からの仕入金額が東テクグループの仕入金額全体に占める割合が高くなっています(2026年3月期は23.4%(商社を経由した仕入金額を含む))。主要仕入先の品質・生産力等に予期せぬ変化があった場合または東テクグループとの関係に変化があった場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 外注先の確保東テクグループは「工事事業」を行っており、質の高い協力会社の確保が極めて重要であります。東テクグループテクニカルセンターにて協力会社の社員にも質の高い研修を実施するなど、高い技術力を持った協力会社の確保・育成に努めておりますが、今後、優良な協力会社の確保・育成ができなくなった場合には、東テクグループの「工事事業」に支障を来たし、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 情報の管理東テクグループは事業の過程で入手した取引先・個人の情報や建物の設備情報を保有しています。東テクグループでは、これらの情報の取扱い及び管理の強化に取り組んでおりますが、予測できない事態によってこれらの情報が流出した場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 法的規制東テクグループは、建設業法、労働安全衛生法等による法的規制を受けており、法的規制の改廃・新設、適用基準等の変更があった場合、また、東テクグループはコンプライアンス体制の充実に努めておりますが、法令違反があった場合もしくは法的規制による行政処分等を受けた場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。東テクグループの中核事業の一つである工事事業において建設業法、電気通信事業法等の関連法規制のほかに事業を営む上で必要な下記の許認可を取得しております。 (東テクグループの許認可の状況)事業名許認可の名称監督官庁有効期限工事事業特定建設業許可国土交通省2030年7月28日工事事業一般建設業許可国土交通省2030年7月28日工事事業電気工事業許可経済産業省期限なし なお、上記の事業の停止や許認可の取り消しとなる事由は、建設業法並びに電気工事業の業務の適正化に関する法律に定められております。 (10) 海外事業東テクグループでは、シンガポール、インドネシア及びベトナム等の海外子会社において事業活動を行っております。海外での事業活動には、予期せぬ法律や規制の変更、産業基盤の脆弱性、人材の採用・確保の困難など、経済的に不利な要因の存在または発生、テロ・戦争・その他の要因による社会的または政治的混乱などのリスクが存在します。こうしたリスクが顕在化することによって、海外での事業活動に支障が生じ、東テクグループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 金利変動東テクグループは、主として金融機関からの借入金によって資金を調達しております。2026年3月期末における外部金融機関からの連結有利子負債残高(短期、長期借入金の合計)は5,294百万円であります。また、連結総資産に対する有利子負債依存度は4.6%となっています。このため、将来、金利が上昇した場合や、東テクの信用力が低下した場合等、将来の資金調達に係る経営環境が変化した場合には、東テクグループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 保有資産の価格変動東テクグループは土地、株式等を保有しており、今後時価が著しく下落した場合には減損の対象となり東テクグループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 業績の季節的変動東テクグループが行っている「商品販売事業」及び「工事事業」は建築工事の完工や検収時期によって収益が偏る傾向があり、上半期より下半期に、また、各期ともに期末に売上高が増えるという季節的変動があります。 (14) 自然災害等想定外の大規模地震・津波・洪水等の自然災害や火災等の事故災害、感染症の流行、その他の要因による社会的混乱等が発生したことにより、東テクグループや主要取引先の事業活動の停止または事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、東テクグループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (15) 役職員による法令及び社内規程の遵守違反東テクグループは、コンプライアンス、内部統制を経営上の重要課題と位置付けており、委員会活動等の実効性を高め、牽制機能の強化を図っております。業務運営において役員・社員の不正及び不法行為の防止に万全を期すべく取り組んでおりますが、有効なリスク管理体制を構築している状況においても、従業員等の悪意、重大な過失に基づく行動等、様々な要因により、万一、重大な不正行為が発生した場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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