蔵王産業(9986)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 蔵王産業は、主に欧米や中国等の各メーカーから蔵王産業仕様で製作させた業務用・産業用・コンシューマー向けの清掃機器・洗浄機器等(以下、環境クリーニング機器という)を輸入し、国内全域で販売することを主たる業務としております。 蔵王産業の事業系統図は次のとおりであります。 なお、蔵王産業の品目別の主要商品を示すと、次のとおりであります。品目別主要商品清掃機器動力清掃機、真空掃除機、カーペット清掃機、泥層・氷層除去機、ロボット清掃機洗浄機器自動床洗浄機、カーペット洗浄機、カーペット濯ぎ洗い機、高圧洗浄機、スチーム洗浄機、振動式洗浄機、ロボット床洗浄機その他強アルカリイオン電解水生成機、部品及びメンテナンスサービス、清掃・洗浄機用消耗品及びアクセサリー、水質浄化剤、一般家電製品、ロボット水中清掃機、その他
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 蔵王産業の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において蔵王産業が判断したものであります。 (1)経営方針 蔵王産業は、「高品質な環境クリーニング機器等の販売を通じ、身近な環境の美化と安全、衛生、省力を社会に提供する」ことを経営の基本として、環境クリーニング機器や水質浄化剤等を国内全域に販売しております。 蔵王産業の営業の核となる顧客現場における実演販売、市場及び現場ニーズをもとにした商品開発力を武器に蔵王産業は、市場に新たな提案を行い、お客様の清掃・洗浄等に関する問題を解決し、社会に貢献してまいりたいと考えております。 (2)経営戦略等 蔵王産業としてさらなる業容の拡大を図っていくため、以下のテーマに取り組んでまいります。 ①実演販売、商品提案力の強化 日常の営業活動の中から市場のニーズを汲み取り、新商品の投入及び新市場の開拓を行ってまいります。また、現場密着型の提案(実演)営業を主体としていることから、現場の要望を満足させる商品の提案力を高めてまいります。一方、安定した売上を見込むことができる代理店及び大手ビルメンテナンス業者の開拓にも積極的に取り組んでまいります。②商事部の拡大 ホームセンター等コンシューマー向けの販売ルートに強い販売代理店との提携やSNSを利用すること等で、業務用・産業用以外の手離れの良い商材にも注力してまいります。 また、海外メーカーと友好な関係を活かし、同業他社へオリジナルブランド商品の提案による大量一括卸売販売(OEM)を積極的に行い、同業他社が直接海外メーカー等と取引するより、価格や品質等につき優位性を提案し、新規取引先の販路を拡大してまいります。③アフターサービス体制の充実 全国の営業拠点にサービス員を配置し、アフターサービスの充実を目指しております。また、技術研修等にも力を入れ、修理時間の短縮、技術力の向上によりサービスの質を高めてまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 蔵王産業は株主利益重視の観点から、収益性と資本効率を高めROE(自己資本利益率)10%以上を達成することを目標としております。 (4)経営環境 今後の経済環境につきましては、世界経済は中東情勢の緊張が続く中での資材価格の高騰、米国の通商政策の動向など先行き不透明な状況が続くものと思われます。また、日本経済においては雇用や個人消費の改善などによる経済活動の回復が期待されるものの、不透明な国際情勢によるエネルギーや原材料価格高騰などの影響により、依然として予断を許されない状況が続くものと思われます。 このような状況のなかで蔵王産業は、市場ニーズをとらえた新機能、新用途を付した新商品開発を継続するとともに、全国の営業拠点及び販売代理店網を活用して既存顧客への深耕を推進するほか、各種展示会への出展を通じて商品啓蒙にも注力すること等で、新規顧客の獲得に努めてまいります。 OEM供給によるオリジナル商品の販売につきましては、主力商品の認知度をあげるとともに品質強化を図り、新規顧客の獲得に努めてまいります。また、自社ブランド商品の販売を拡充することで収益を安定させ、さらなる業容拡大に努めてまいります。 アフターサービスにつきましても、引き続き、サービス品質の向上、スタッフの技術力向上に努めるほか、推奨見積の提案を勧めることで、顧客重視のサービス体制づくりをより一層推進してまいります。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題 蔵王産業は、経営戦略及び経営目標を達成していくには、以下の事項が課題と考えております。 ①汎用品の価格競争が激化する中で、高い収益力を維持していくためには、新規仕入先の開拓、機能で競争力のある商品を継続的に開発し、市場に投入し続けていくことが非常に重要であります。蔵王産業では新商品開発体制をさらに強化し、メーカーと共同で優れた商品を数多く開発し品質の向上を図ってまいります。②次世代の経営幹部をはじめ、優秀な人材の確保・育成が蔵王産業の永続的な発展に欠かせない要件であると認識しております。今後も、積極的かつ効率的な採用活動を実施するとともに、より一層の社員教育制度の整備等に努めることで、蔵王産業としての競争力向上に努めてまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 (1)業界の経済状況 蔵王産業が販売している環境クリーニング機器業界の需要は、国内の景気全般、とりわけ製造業の国内設備投資動向とビルメンテナンス業界の企業業績の影響を受けます。① 製造業 製造業において、ISOやHACCPの認証取得や、5S・6S運動の一環として機器を導入する場合には景気動向の影響をあまり受けないものの、一般には設備投資意欲の低下や企業業績悪化に伴い機器の導入を見送ったり、買換サイクルが長くなることで、蔵王産業の業績に影響を及ぼす可能性があります。② ビルメンテナンス業 蔵王産業では、従来より価格競争に巻き込まれない、機能において差別化できる商品の開発を進めております。 しかしながらビルメンテナンス業者にとって蔵王産業の商品は生産財にあたりますので、景気や企業の業績が悪いからといって機器の導入を取りやめることはないものの、顧客の価格敏感性が高まることから、一部の商品で価格競争が激化します。そのため、機能に特徴のない商品については、価格競争力のあるメーカーにシフトをしておりますが、商品によっては蔵王産業の利益率に悪影響を及ぼす可能性があります。③ コンシューマー市場 蔵王産業の業務用清掃・洗浄機器で培ったノウハウを基に新たな商品開発を進めております。こういった商品は同業他社等にキャッチアップされ同様の商品が販売され価格競争に巻き込まれ、蔵王産業の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)為替レートの変動 蔵王産業の取扱商品は、約71.8%が欧米や中国等メーカーからの輸入品であります。輸入仕入の支払は全て外貨建で行っており、通貨別の割合はユーロが27.8%、米ドルが62.1%でありました。 蔵王産業では為替変動によるリスクヘッジとして、為替予約や為替レートを織り込んだ新商品へのシフト等により、為替変動による影響を最小限にとどめるようにしておりますが、一般的にはユーロ高、ドル高は仕入コストを押し上げることとなり、蔵王産業の利益率を低下させ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3)商品開発力 蔵王産業では、他社にない優れた商品の開発及び価格競争力のある商品の仕入先開拓を継続していくことが業績拡大の鍵となります。 今後も市場にニーズがあると見込まれる商品をいち早く発掘し、市場を創っていくことを継続できると考えておりますが、蔵王産業が業界の市場をつかみきれず、機能もしくは価格面で魅力のある新商品を継続的に開発できないときは、将来の成長と収益性を低下させる可能性があります。 (4)特定の海外メーカーグループとの取引 蔵王産業の海外仕入のうち、中国のイーリー社からの仕入が17.8%、米国のミニッツマン社からの仕入が15.5%、イタリアのIPクリーニング社グループからの仕入が9.4%占めております。 蔵王産業ではリスクヘッジと商品力の観点から、他メーカーからも同一カテゴリーの商品の仕入を行っておりますが、今後何らかの理由により、上記海外メーカーからの仕入がストップした場合には、一時的に蔵王産業の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5)輸入品の調達期間と販売の機会損失 蔵王産業の出荷前商品は、全て船橋の物流センターで保管されております。同建物及び保管商品には災害に備えて保険を付しておりますが、輸入が主体であるため、万が一保管商品がダメージを受けると次の商品入荷まで約1~2ヶ月を要します。その期間中は、重点販売商品を国内仕入商品にシフトするとともに、数ヶ月先の受注活動に力を入れることで、業績への影響を最小限に留めることができると考えておりますが、これらの調達期間の長期化が蔵王産業の業績へ悪影響を与える可能性があります。 (6)商品の欠陥 蔵王産業が販売している商品の製造物責任は、一義的に製造メーカーが負いますが、輸入商品に関しては販売者である蔵王産業も製造物責任を負います。蔵王産業では販売前に、安全性に関するテストを行い、蔵王産業の安全基準に合格したものだけを販売しておりますが、全ての商品に欠陥がなく将来製造物責任を問われることがないという保証はありません。 また、商品の警告表示や取扱説明の瑕疵等に起因する事故が発生する場合、蔵王産業が責任を負う可能性があります。 そのため蔵王産業では、不測の事態に備えて製造物責任保険を付しております。しかし、損害賠償額が保険で補償される金額の範囲内で納まるとは限りません。万一、蔵王産業に損害賠償責任が生じた場合、メーカーに対し求償を行うにせよ、場合によっては賠償費用を蔵王産業が負担せざるを得なくなることで、蔵王産業の業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7)土地の含み損 土地の再評価に関する法律(1998年3月31日公布 法律第34号)に基づき再評価を行った事業用所有地については、その後の地価下落により、2026年3月末において39百万円の含み損が発生しております。現在これらの事業用所有地に遊休状態になっている物件はありません。また、これらの事業用所有地を売却する方針はありませんが、仮に売却等した場合には、含み損が実現し、蔵王産業の業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8)人材の確保 蔵王産業は、現場密着型の提案(実演)販売という営業スタイルをとっており、これが競合他社との差別化に繋がっております。そのため、今後も事業規模を拡大していくためには、優秀な人材の確保と育成が不可欠となっております。蔵王産業ではこのような認識のもと、新卒・中途を問わず積極的かつ効率的に採用活動を継続してまいりますが、業容拡大に対して十分な人員を確保できなかった場合には、実演販売の機会等が減少することで蔵王産業の業績へ悪影響を与える可能性があります。 (9)仕入契約 蔵王産業は、これまで培った日本国内での販売実績等を背景として、主に海外メーカーとの仕入価格や仕入数量等の交渉を有利に展開するため、仕入開始にあたって基本契約書を締結しておりません。現在、こうしたいわゆる紳士協定での取引関係において問題は発生しておらず安定的な仕入を確保できておりますが、今後におきまして仕入先各社の経営方針等に変更が生じ、蔵王産業が基本契約書を締結せざるを得ない事態が起きた場合は、蔵王産業に不利な条件を承諾させられる可能性があり、蔵王産業の業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (10)自然災害等 地震等の自然災害、また大規模事故やテロといった蔵王産業で予測不可能な外的要因により、営業拠点及び物流センター等が壊滅的な損害を受ける可能性があります。そのような場合、蔵王産業における出荷や販売体制に影響が及び一時的に売上が低下する等、蔵王産業の業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (11)地政学的リスク 国際情勢の変化が、原材料・エネルギー価格の高騰を引き起こし、蔵王産業で利用するエネルギーコストや販売する商品の仕入れコストに影響を及ぼす可能性があります。また、資源の供給不足による様々な商品資材の入荷に遅延を引き起こし、蔵王産業の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)その他のリスク 新型の感染症の感染拡大の際、蔵王産業の主要仕入国である米国やイタリア、中国等の経済活動が一時停止しましたが、蔵王産業においては数ヶ月間の在庫を確保することで業績への影響低減に努めておりますが、今後、再び世界的感染拡大が進行し、主要仕入国においてロックダウン等により経済活動が停止した場合は、商品の確保が困難になるほか、国内においても緊急事態宣言により、取引先の休業、在宅勤務等が長期化した場合は清掃の需要や実演する機会が減少することにより、販売が低迷し、蔵王産業の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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