VRAIN Solutionは、「モノづくりのあり方を変え、世界を変えていく」ことをミッションに掲げ、製造業界向けに、AI技術及びIoT(注1)技術等の新しい技術を活用したサービスを提供しております。VRAIN Solutionがサービスを提供している日本の製造業界は、グローバル化やアジアの国々を代表とする新興国の発展による「国際競争の激化」や少子高齢化に伴う「人手不足」等の構造的な課題に直面しているとVRAIN Solutionでは捉えております。これらの課題に対処すべく製造業界においては生産性向上のためのAIやIoT等の新しい技術を活用したDX(注2)が強く求められていると判断しております。
VRAIN Solutionが製造業界に提供するものは、生産性向上のソリューションとして、自社開発したプロダクトを提供する「AIシステム」及び顧客のDX推進を支援する「DXコンサルティング」の2つとなります。AIシステム及びDXコンサルティングは、以下に記載する特徴があると考えておりますが、それらは製造業に特化することでノウハウや専門性を短期間に有し、より高品質なソリューションの提供ができるように努めてきたことによります。
VRAIN Solutionの見解では現在、製造業に向けて両ソリューションを提供している企業は国内において多くなく、VRAIN Solutionの優位性に繋がるものと考えております。また、同一企業へ両ソリューションの導入を推進することにより、企業のDXを加速させ、一企業における収益の最大化を図っております。
[VRAIN Solutionが提供する2つのソリューション]
なお、VRAIN Solutionでは、AIシステムを提供した顧客へはDXコンサルティングを、DXコンサルティングを提供した顧客へはAIシステムを提供することを推進しており、両ソリューションは完全に分離されるものではなく、両要素を異なるバランスで含んでいることから、経営管理上はセグメントの分離をせず、「製造業DX事業」の単一セグメントとしております。
(注) 1.IoT(Internet of Things)
IoTは、あらゆるモノをインターネット(あるいはネットワーク)に接続する技術であり、日本語では「モノのインターネット」と訳されます。
2.DX(Digital Transformation)
DXは、デジタルトランスフォーメーションの略となります。デジタルトランスフォーメーションとは、企業がデジタル技術によって業務やビジネスの変革をすることを指します。
(特徴)
VRAIN Solutionは、自社のエンジニア部門においてAIシステムの企画・研究・開発を行っており、特定の顧客ごとに仕様を大幅に調整する必要がない汎用性の高いシステムを開発しています。顧客の製造ラインの製造環境及び解決したい課題に合わせて、AIシステムの提供だけでなく、撮像機器等の周辺のハードウェアと組み合わせて提供することで、顧客の製造ラインの自動化を実現しています。
従来、製造ラインの検査工程において検査員の目で行われていた良品/不良品の判定について、人の目に頼らず省力化・自動化を可能にするAI外観検査システム「Phoenix Vision/Eye」の開発・販売を行っております。
さらにVRAIN Solutionは、顧客に対して、このようなAIシステムの販売に加えて、より高い検査精度を達成するための撮像環境を構築するために、カメラ等の撮像機器や装置・排出機構についても、組み合わせて提案・提供を行っております。
[AIシステム導入による効果]
[VRAIN Solution製品AIシステム「Phoenix Vision/Eye」]
[製造ラインでの運用イメージ]
(VRAIN Solutionの強み)
VRAIN Solutionが対面している製造業の顧客にサービスの価値を訴求し販売を行うには、豊富な製造業の知識及び高い精度の実現が必要になります。製造業界においては、商談やサービス提供の過程において、高度な業界知識、製品知識及び製造工程に関する知識が求められます。VRAIN Solutionは、製造業界出身者が多く在籍していることに加え、マニュアル化や社内教育により、製造業界出身者以外の者でも十分なパフォーマンスを発揮できるための仕組みを整えていると考えております。
なお、外観検査システムは通常1製造ラインごとの導入となり、その製造ラインでの効果が実証されることにより同一企業の別ラインへの追加導入へと繋がり、継続的な収益を見込むことが可能であると考えております。VRAIN Solutionは工場現場の状況やデータ、解決したい課題に基づき、顧客に合わせた自動化や効率化の提案ができる点に強みがあると考えており、その実績により複数の企業で追加導入に至っております。
VRAIN SolutionはAIシステムの開発・販売だけでなく、企画からカメラやセンサー等の撮像機器及び検査装置の製作等の提案、設置、稼働までをワンストップで提供しております。AI外観検査システムは、撮像条件により大きく検査精度が左右されるため、VRAIN Solution以外のAIベンダーでは、ソフトウェアのみを販売し撮像機器等については顧客側で別途調達しており、本番環境下において導入検討時と同水準の検査精度を出せない事例が多く見られます。
VRAIN Solutionは、製造業界や画像検査領域での知見が豊富であり、ソフトウェアと撮像環境をワンストップで企画・提案・販売することにより、導入後の本番環境下でも高い検査精度を実現することが可能であると考えております。
外観検査の処理技術には、従来技術であるルールベースとVRAIN Solutionが開発しているAI技術を用いた2つが存在します。ルールベースは、人が設定した検査ルールに基づいて良品/不良品を判断することから検査基準が明確となりますが、設定には専門知識が必要なうえ、条件が複数ある場合にはその分の検査基準を事前に全て登録する必要があり、検査結果もその検査基準に完全に一致したもののみを検出します。そのため、明るさ等の環境変化に応じた設定を行うことは大変難しく、大量の製品を製造しつつ不良品の出荷をゼロとするには、例え良品であっても一定の基準を満たさない製品を歩留まりにして熟練の検査員による検査をもって良品/不良品を判断している製造現場があります。このような製造現場では、良品でありながらも歩留まりにせざるを得ないことに頭を悩ませている場面が見受けられます。
一方で、AI技術を用いた場合は、良品/不良品の画像を学習データとして与えて自己学習させていくことで特徴を自動的に抽出して判断するようになります。曖昧さや柔軟性等は、試行回数を増やせば増やすほど数値化して表現することができ精度も高められることから、熟練の検査員による官能検査が必要なケースに非常に有効です。工数削減又は歩留まりの大幅な解消が期待できるとVRAIN Solutionでは考えております。
d 汎用性の高さ
AI外観検査システムの核となる基盤は、自社が開発する汎用性の高いソフトウェアであるため、特定の顧客ごとに仕様を大幅に調整する必要がなく、注文を受けてから1週間程度で導入することが可能です。操作性も容易なため、顧客側での設定調整や導入後の運用において、操作者の熟練度等に左右されません。
また、VRAIN Solution製品の外観検査処理にはAI技術に加え、ルールベースも搭載しております。学習データ用の良品/不良品画像を蓄積し十分に学習させるまでは、従来のルールベースで使用することも可能です。このように、汎用性の高さにより検査する商品や特徴が変わっても顧客の要望に合わせて対応が可能なため、大手製造業で同一工場に複数のラインがあっても、大きな仕様変更を行うことなく、全ラインに導入の機会があります。加えて、大手製造業であれば国内だけでも複数の工場を保有しているため、今後は、既存顧客のリピート案件の比率が高まることが予想され、獲得コストの低減に繋がると考えております。
(導入実績)
これまでの「AIシステム開発・販売」の実績は、自動車業界及び食品業界を中心に、導入してまいりました。AIシステム及びその周辺機器の販売を通じた2025年2月期の平均販売単価は、21,797千円であります。導入事例として、大手自動車メーカーにおける「部品の傷の自動検査」、大手即席麺メーカーにおける「かやくとソースの自動分類」、大手ハムメーカーにおける「生成されたハムの自動検査」等があり、人が行っていた業務の自動化を実現しています。
[外観検査自動化例]
(特徴)
日本の製造業界は、新興国の工業化による国際競争力の激化や少子高齢化に伴う労働人口の減少等の構造的な課題に直面しているとVRAIN Solutionでは捉えております。VRAIN Solutionは、その課題解決にDXコンサルティングが有効と考えており、AIやIoT等の新しい技術を活用した顧客のDX推進を支援するサービスを提供しております。
VRAIN Solutionのコンサルタントが顧客のDXプロジェクトにおいて、課題設定フェーズから運用フェーズまでのプロジェクト全体に携わっております。
[サービスの内容]
(VRAIN Solutionの強み)
VRAIN Solutionが対面している製造業界においては、製造現場の生産性向上を目的としたDXの推進が急務となっているものの、製造業の企業にはAIやIoT等の新しい技術に精通している人材が不足しており、必要なデータがない、データが生産設備から取得できないことによってDXの推進が想定通りにいかないケースがあるとVRAIN Solutionでは捉えています。
また、製造現場におけるDXには、製造業界や製造工程に対する豊富な知見が必要になる一方で、AIベンダーやDXコンサル企業に、製造業界や製造工程に対する豊富な知見を有している人材は多くなく、そのため製造現場にDXのコンサルサービスを十分なレベルで提供できる企業は多くはないとVRAIN Solutionでは想定しております。
VRAIN Solutionは、製造業に特化してきたことにより、製造業及び製造工程における多くの知見と実績やノウハウを有することができ、顧客の生産設備からデータを取得するためのデバイスの選定から、データ取得、分析、結果を踏まえた実際の運用までを支援しています。そして、製造現場の様々な課題への解決実績を積み上げることで、より質の高いサービスを提供できるよう取り組んでおります。また、VRAIN Solutionは、人材育成、テーマ選定、検証、開発、運用に至るまで、単なるアドバイスではなく、ハンズオンでの開発支援ができることが特徴であると考えております。
[VRAIN Solutionが導入したソリューション]
※1 Computer Aided Engineeringの略。
設計した製品のシミュレーションや解析をコンピューター上で実施すること。
(導入実績)
これまでの「DXコンサルティング」の実績は、自動車業界及び食品業界を中心に生産工程における複数の領域で導入した他、同一企業から幅広く課題に対する相談を受け複数回の成約を獲得しています。2025年2月期のDXコンサルティングの平均販売単価は、2,051千円であります。
[事業系統図]
VRAIN Solutionの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の項目と認識しております。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、VRAIN Solutionが判断したものであります。当該将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。
VRAIN Solutionは、「モノづくりのあり方を変え、世界を変えていく」ことを企業理念とし、VRAIN Solutionに関わってくださる全ての皆様に大きな喜び(付加価値)を提供することを目指しています。
上述の企業理念に基づき、「国際競争の激化」や「人手不足」等の大きな課題に直面している日本の製造業に向けて、外観検査等の製造工程の自動化・省力化を可能にするプロダクトの開発・販売及び、DX推進のためのコンサルティングを展開しています。VRAIN Solutionは、製造業界におけるDX推進の一翼を担い、製造業の競争力を強化し、日本のモノづくりの発展に貢献していきます。
VRAIN Solutionは、製造業界に向けてAIシステムとDXコンサルティングを提供できる強みを活かして、製造業のDX化を支援し、事業成長をしてきました。現時点では1工場の1ラインの自動化・省力化を行った企業が多いため、今後AIシステムでは導入する製造ラインの拡大を推進し、DXコンサルティングでは異なる生産工程の自動化を支援することで、同一顧客に複数回にわたってサービスを提供し、顧客の自動化を支援してまいります。さらにAIシステムを導入した企業に、生産計画の自動化等のDXコンサルティングを提供することで、取引の重層化を図っていきます。
中期では、同一顧客の別工場への拡大や新規ソリューションの導入と取引を発展させていき、顧客の生産工程自動化を様々な形で支援する体制を築いていきます。
[成長戦略(企業単位)]
新規ソリューションの開発は、DXコンサルティングを通じて顧客の課題を発掘し、業界横断で汎用的に課題解決が可能な領域を見定め、開発を行ってまいります。PDCAサイクルを循環させることで顧客課題に適したサービスを提供し、ソリューション領域の拡大を図っていきます。
国内において製造業の事業者数は11万社(※1)あり、VRAIN Solutionの取引社数シェアは約0.1%と今後の取引拡大の余地は大きいと考えております。今後は幅広い業界での導入実績を積み上げ、様々な顧客課題に対応できる企業となることで、製造業におけるDX支援企業としての地位を築き、安定的かつ成長性のあるビジネスモデルを目指します。
そのため、国内展開・技術面の拡充を目指し、国内支社の展開を進めると共に、海外工場への本格的なサービス展開を検討していきます。技術面においてはAIを中心にソリューション領域の拡大を継続し、幅広い課題に対応できる企業を目指していきます。
[成長戦略(業界単位)]
※1 総務省・経済産業省「令和3年経済センサス-活動調査 従業員10名以上の事業所数」より引用
※2 波形解析は開発段階のサービスとなります。
VRAIN Solutionは、経営上の目標の達成状況を判断するために成長性と収益性を重視しており、自社の成長及び競合他社との比較検証を行うことを目的に「売上高」「売上高成長率」「売上総利益」「売上総利益率」「営業利益」「営業利益率」を客観的な指標としております。さらに今後、高いレベルの成長性と収益性を実現するために「受注残高」「累計取引社数」「継続顧客売上高」についてもモニタリングをしていきます。なお、これらKPIを用いた推移については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおりであります。
VRAIN Solutionは、今後のさらなる成長を実現する上で、以下の事項を経営課題として重視しております。
VRAIN Solutionが対面する製造業界は、内閣府が公表する「国民経済計算(GDP統計)」によれば、我が国の国内総生産(名目)の19.2%を占める107兆円という巨大な市場規模です(内閣府「2022年度(令和4年度)国民経済計算年次推計」、2023年12月)。そして、国内におけるDX市場は、2030年度予測には2021年度から2.8倍となる6兆5,195億円の市場規模と予測されており、製造業をみますと2030年度には2021年度から3.1倍となる8,130億円の市場規模と予測されています(出典:㈱富士キメラ総研「2023デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望<市場編>」)。
一方で、内閣府が公表する「令和5年版高齢社会白書(全体版)」によれば、今後の国内における生産年齢人口の推移は、2020年の7,509万人から2070年には4,535万人と、2,974万人ほど減少することが見込まれており、VRAIN Solutionでは製造業界においても、人手不足が課題となると想定しています。
また、JILPT(独立行政法人労働政策研究・研修機構)が公表する「ものづくり産業のデジタル技術活用と人材確保・育成に関する調査」(2022年5月)によれば、デジタル技術を活用していく上での課題をデジタル技術活用企業、未活用企業に分けて調査されたところ、共にデジタル技術の導入や育成のためのノウハウ不足、人材の不足といった回答が大部分を占めています。
※1 内閣府「令和5年版高齢社会白書(全体版)」をもとにVRAIN Solution作成
以上のことから、VRAIN Solutionでは、デジタル技術を用いてサービスや業務に変革を起こすDXという概念が浸透していき、製造業の業界においても、生産性向上・将来の人口減少による労働人口の減少へ対応するためにDX投資が積極的に推進されていくものと考えております。しかしながら、製造業の現場でDXを推進できる人材が不足しているため、今後DXを推進する企業の必要性が高まってくると想定しております。
VRAIN Solutionは、製造業の知見を活かしたAIシステムの販売及びDXコンサルティングを提供することで、顧客のDXを推進するパートナーとしての地位を築き、1企業との取引深化及び顧客基盤の拡大を図ってまいります。
※1 内閣府「2022年度(令和4年度)国民経済計算年次推計」(2023年12月)
② 営業体制の強化
VRAIN Solutionが持続的な成長をするにあたり、優秀な営業人材を採用し、育成していくことが重要です。
人材の採用については、様々なバックグラウンドを持つ方々のうち、製造業に必要な専門知識を有する人材、優れた営業力を有する人材を発掘し、VRAIN Solutionの考えに共感する方を採用することとしており、今後もその方針に沿って採用活動を継続してまいります。
人材の教育については、入社時の研修に加え、継続的な勉強会を開催し、また、日々の営業活動の中での気づきを役職員間で共有することで、業界知見を高めていき、営業人材の強化を図ってまいります。
VRAIN Solutionの事業領域においては、顧客の要求水準が高く、それに応えるための高い技術力及び顧客の要求水準を満たす製品を開発することが求められます。これらの実現のために、優秀な技術者の確保及び最新技術をキャッチアップする体制の構築を図ってまいります。
VRAIN Solutionは、さらなる事業拡大を推進し、企業価値を向上させるためには、効率的なオペレーション体制を基盤としながら、内部管理体制を強化していくことが重要な課題であると認識しており、社内研修の実施等コンプライアンス体制及び内部統制の充実・強化を図ってまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
VRAIN Solutionはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、VRAIN Solutionの株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で、行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてVRAIN Solutionが判断したものであり、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。
VRAIN Solutionでは、客観的、継続的に、市場と競合他社、自社の分析を実施し、市場変化の兆候は迅速に経営戦略に反映させております。また、AIビジネス市場の中でも、2つのソリューションの提供を行うことで単一のサービスの場合より市場変化の影響を緩和し、リスク低減を図っております。
VRAIN SolutionがビジネスドメインとするAIビジネス市場は今後さらなる成長が見込まれている領域でありますが、市場の成長ペースが大きく鈍化した場合等には、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionが事業を展開するIT業界は、技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づく新機能の導入等が行なわれております。VRAIN Solutionは、オープン技術(機械学習技術/深層学習技術・自然言語処理技術等)とVRAIN Solution技術を組み合わせることにより、また、常に市場動向を注視し、技術革新への対応を講じることにより、今後も競争力のあるサービスを提供できるように取り組んでおります。
しかしながら、予想以上の急速な技術革新や代替技術・汎用的な競合商品の出現等により、VRAIN Solutionのサービスが十分な競争力や付加価値を確保できない場合には、新規受注の減少や契約継続率の低下によりVRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionでは、先行して事業を推進していくことで、さらに実績を積み上げて市場内での地位を早期に確立するとともに、VRAIN Solutionの強みである製造業の豊富な知見を活かした企画から導入までのワンストップ対応によって、競争優位性を築いてまいります。また、今後の資金調達等を活かし、VRAIN Solutionの資金力・ブランド力の強化を図ってまいります。
しかしながら、VRAIN Solutionの事業については、競合他社が存在している他、新規参入事業者も見受けられます。資金力・ブランド力を有する大手企業の参入等、VRAIN Solutionの競争優位性を上回る競合他社が出現した場合には、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
VRAIN Solutionが対面する製造業界は、内閣府が公表する「国民経済計算(GDP統計)」によれば、我が国の国内総生産(名目)の19.2%を占める107兆円という巨大な市場規模です(内閣府「2022年度(令和4年度)国民経済計算年次推計」、2023年12月)。一方で、少子高齢化の影響によって労働人口が減少していることから、VRAIN Solutionでは現状の市場規模を維持するには、人手不足が課題になると想定しています。外部統計データによれば、生産性向上・コスト効率化に繋がるデジタル投資は高い水準が見込まれています(工場デジタル化市場規模2023年度(予測):1兆7,620億円→2027年度(予測):1兆9,820億円。出典:㈱矢野経済研究所「工場デジタル化市場に関する調査(2023年)」(2023年4月26日発表)より引用)。VRAIN Solutionは、AI及びIoT等の新しい技術を用いたプロダクトの販売及びDXコンサルティングにより、製造業の特定の分野における自動化・省力化に向けたDXを推進しております(詳細は、「3 事業の内容 (1)事業の概要 ②DXコンサルティング」をご参照願います)。
しかしながら、製造業界自体の景況や、DX推進の度合いに応じては、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionの事業領域において、高い成長率及び高い利益率を実現するためには、営業・戦略・技術・コーポレートの各面において、多くの優秀な人材を獲得することが必要であると考えております。採用市場の競争が激化するなか、VRAIN Solutionでは一定数の退職者が生じていることを踏まえ、社員の定着率を高めるべく労働環境の整備に取り組むとともに、継続的に優秀な人材を確保し、事業を一層発展させていくための採用及び社内教育体制の強化を図っております。また、社内の優秀な人材の流出を防ぐため、利益獲得に注力できる経営組織の構築にも努めております。
しかしながら、今後の人材採用・確保の状況によっては、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionの事業領域においては、顧客の要求水準が高く、それに応えるための高い技術力を維持し、顧客の要求水準を満たす製品を開発することが求められます。VRAIN Solutionはこれらの実現のために、優秀な技術者の採用、育成に注力し、常に最新技術をキャッチアップする体制の構築を図ってまいります。また、取締役 DX事業開発部部長 荻本成基及び取締役 技術開発部部長 山田郁生は、新規プロダクトの開発における専門的な知識や技術を有し、重要な役割を果たしていることから、社員への教育・ノウハウの共有を進めることでリスク分散を図ってまいります。
しかしながら、顧客の要求水準を満たす技術レベルに達しない又は荻本成基及び山田郁生が何らかの理由により業務遂行が困難となった場合、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionは、今後の事業領域拡大のために、新製品や新ソリューションの研究開発に取り組んでおります。
しかしながら、これらの活動は不確定要素が多く、事業計画を達成できなかった場合は、それまでの投資負担が、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionは、DXコンサルティングにおいて、株式会社アイシン及びアイシン高丘株式会社との取引を有し、株式会社アイシングループへの依存度が大きくなっております。2024年2月期において、同グループが売上高に占める割合は15.1%となっております。VRAIN Solutionは、顧客との契約を遵守し、友好的な関係を維持するよう努めるとともに、特定の顧客に過度に依存しないよう、新規顧客の開拓を進める等ポートフォリオのバランスを考慮した経営を心掛けております。
しかしながら、顧客の事業環境や戦略の変化によって、取引の停止・縮小等の要因により、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionは、AIシステムの販売だけでなく、カメラやセンサー等の撮像機器及び検査装置の製作等の提案、設置、稼働までをワンストップで提供しております。検査装置の製作においては、受注時に仕様を確認し差異が発生しないように取り組んでおります。
しかしながら、顧客の要望により仕様が変更となる場合又は納品を予定していた日に生産が優先され、AIシステムの設置が延期になる場合があり、納期が変動する可能性があります。その場合には、売上を計上する時期が変動し、VRAIN Solutionの業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionは、原材料や部品等を国内の商社を通じて調達しております。多様なネットワークを構築し、安定的な供給を得られるよう努めております。
しかしながら、今後、円安や新型コロナウイルス等の感染症拡大により原材料や部品等の仕入価格の高騰及び調達期間が長期化することがあります。原材料や部品等の価格が予想以上に急騰し、かつ、長期にわたって高値が続く場合、原材料価格の上昇分をコスト削減等で吸収できず、売価に転嫁できない、または、製品の納品遅延や販売機会の逸失等が発生し、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionでは、本書提出日現在において、業績に影響を及ぼす訴訟や係争は生じておりません。また、VRAIN Solutionは取引の契約締結に際して、法務担当による事前の契約条文の審査を行い、トラブル等の未然防止に取り組んでおります。
しかしながら、VRAIN Solutionが事業活動を行う中で、顧客等からVRAIN Solutionが提供するサービスの不備等により、訴訟や係争が生じた場合には、VRAIN Solutionの社会的信用が毀損され、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionは、事業に関する開発を進める中で発生した知的財産については、必要に応じて知的財産権の登録等を行い、VRAIN Solutionの財産の保全を行うとともに、第三者の知的財産権を侵害しないように努めております。
しかしながら、今後、VRAIN Solutionの事業領域において第三者の権利が成立した場合又は認識していない権利がすでに成立している場合は、第三者より損害賠償等の訴えを提起される可能性並びに権利に対して使用料等が発生する可能性があります。その場合は、VRAIN Solutionの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionでは、事業を展開する上で、顧客企業の技術、製品に関しての機密情報を取り扱っております。これらの情報の外部流出を防止するため、規程の整備、社員等への研修及びセキュリティシステムの継続的な改善等、管理体制の構築に努めております。
しかしながら、不測の事態により情報が流出した場合には、VRAIN Solutionの社会的信用の失墜や訴訟費用及び損害賠償の発生等により、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionは、事業拡大に伴い役職員数が増加していることから、役職員等の内部関係者による贈収賄・横領・インサイダー取引等の不正行為が発生しないよう、コンプライアンス関連規程を制定するとともに、VRAIN Solutionの役職員等が遵守すべき法令・ルールについて、全員に周知し、啓蒙活動を継続的に行っております。
しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合や、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追い付かないという事態が生じる場合には、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionは、VRAIN Solutionの事業を制限する直接的かつ特有の法的規制は、本書提出日時点において存在しないと考えております。
しかしながら、今後、VRAIN Solutionの事業を制限する法的規制が制定され、既存の法的規制の運用が変更された場合には、VRAIN Solutionの事業展開は制約を受ける可能性があります。VRAIN Solutionとしては引き続き法令を遵守した事業運営を行っていくべく、今後も法令遵守体制の強化や社内教育等を行っていく方針ですが、VRAIN Solutionの事業が新たな法的規制の対象となった場合には、当該規制に対応するための費用が発生し、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solution代表取締役社長である南塲勇佑は、VRAIN Solutionの創業者、かつ、創業以来の最高経営責任者であり、VRAIN Solutionの事業運営における事業戦略の策定や業界における人脈の活用等に関して、重要な役割を果たしております。VRAIN Solutionは、南塲勇佑への過度な依存を回避すべく、経営管理体制の強化、経営幹部職員の育成、採用を図っておりますが、現時点において南塲勇佑に対する依存度は高い状況にあると考えております。
今後において、何らかの理由により南塲勇佑のVRAIN Solutionにおける業務遂行の継続が困難となった場合、VRAIN Solutionの事業運営等に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionは、2020年3月に設立された社歴の浅い会社であることに加えて、急速な成長過程にあることから過年度の財務情報は期間業績比較を行うには不十分な可能性があります。また、新規事業の開拓も継続的に行っていく見込みであることから、過年度の財務情報のみでは、今後の業績を判断する情報としては、不十分な可能性があります。
VRAIN Solutionは、当事業年度末現在において従業員49名と小規模な組織であり、役職員一人一人への依存度が高い傾向にあります。今後、事業拡大に伴い、優秀な人材の確保や経営管理体制の強化を進めるとともに、継続的に利益獲得を見込める組織体制を整備してまいります。
しかしながら、VRAIN Solutionが求める人材の確保ができない場合には、人員の増強や組織の拡充が制限され、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionは、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を経営の重要課題として認識しております。しかしながら、VRAIN Solutionは、成長過程にあると考えており、内部留保の充実及び事業拡大のための投資等に充当することが、株主に対する利益還元につながると考えております。将来的には、事業環境及び財政状態等を勘案しながら、株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点では配当実施の可能性及びその実施時期等は未定であります。
VRAIN Solutionでは、従業員安否確認手段の整備等、有事に備えて危機管理体制の整備に努めております。
しかしながら、大規模な地震、台風等の自然災害が想定を大きく上回る規模で発生した場合、VRAIN Solution又はVRAIN Solutionの取引先の事業活動が制限され、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionでは、新型コロナウイルス感染症への対応として、マスク着用や定期的なオフィスの消毒等の感染防止活動を実施しております。
しかしながら、今後の感染状況によっては、市場の低迷、顧客の業績悪化による債権回収の停滞、従業員の感染等により、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
VRAIN Solutionは、長期的な企業価値向上のため、役員及び従業員に対し、インセンティブとして新株予約権(以下、「ストックオプション」という)を付与しております。今後におきましても、優秀な役員及び従業員を確保するために、インセンティブとしてストックオプションを付与する可能性があります。これらストックオプションが行使された場合、発行済株式総数が増加し、既存株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。
なお、本書提出日現在、新株予約権による潜在株式数は198,000株であり、発行済株式総数10,110,000株の2.0%に相当しております。
VRAIN Solutionは、株式会社東京証券取引所の定める上場維持基準は25%であるところ、流通株式比率(流通株式比率=(流通株式数)/(上場株式数)×100(%))は当事業年度末現在において27.6%となっております。今後は、VRAIN Solutionの事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、ストックオプションの行使による流通株式数の増加、既存株主からの売出等の施策を組み合わせることで、流動性の向上を図っていく方針であります。
しかしながら、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、VRAIN Solution株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりVRAIN Solution株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
㉔ 大株主について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
VRAIN Solutionの代表取締役社長である南塲勇佑(自身の保有する資産管理会社の持分を含む)の所有株式数は、当事業年度末現在において発行済株式総数の67.1%となっており、引き続き大株主となる見込みです。南塲勇佑は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使に当たっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針であります。
また、VRAIN Solutionは、支配株主との取引は、原則として行わない方針ですが、VRAIN Solutionと支配株主が取引を行う場合は、少数株主保護の観点から、取締役会において当該取引の合理性及び必要性並びに取引条件の妥当性について十分検討する予定です。
なお、VRAIN Solutionの業容の変化や市場環境による影響等によって当該株式が売却され、短期的な需給のバランスの悪化が生じる可能性があり、VRAIN Solution株式の市場価格が低下する可能性があります。
VRAIN Solutionの公募増資による資金調達の使途については、今後の事業拡大に向けた人材採用費等の運転資金及び新商品開発費用や既存商品の機能強化等の研究開発費と大阪支社の設置に充当する計画であります。
しかしながら、経営環境等の変化に対応するため、調達資金を計画以外の使途に充当する可能性があります。また、当初の計画どおりに資金が使用された場合でも、想定どおりの成果をあげられない可能性があります。
なお、資金使途を変更する場合には、適時適切に開示等を行ってまいります。また、投資効果については継続的に投資効果を測定、改善を行い、想定どおりの成果をあげられるように取り組んでまいります。
VRAIN Solutionは、現在において投資を行っている事実はありません。しかしながら、今後の事業拡大のために、国内外を問わず出資、子会社設立、合弁事業の展開、アライアンス、M&A等の投融資を実施する場合があります。また、投資判断においては、投資先候補企業の事業内容を吟味し、VRAIN Solutionとの事業シナジーが得られること、投資先候補企業の事業計画、VRAIN Solutionの財務状況や投資先候補企業への影響力等を考慮し、投資先候補企業の評価額が適切な水準であることを慎重に確認し、投資判断を行う予定です。ただし、投資先企業の事業が計画通りに進捗しない場合や投融資額を回収できなかった場合、減損の対象となる事象が生じた場合には、VRAIN Solutionの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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