TANAKEN(1450)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】TANAKENは、建築構造物の解体工事及びそれに付随する各種工事の施工管理を行っております。長年にわたる建築構造物の解体工事を通じて得られた経験と、その間に蓄積したノウハウやアイデアを基に、現況調査、工法の提案、設計、施工計画、外注・資機材手配、施工管理、安全管理、原価管理、資金管理、行政対応、近隣対応等の業務全般を提供しております。また、建物構造物解体工事に関連する土木工事、山留工事、基礎解体工事、杭抜き工事等の施工管理も行っております。その他、工事に伴い発生する、アスベスト、PCB((注)1)、ダイオキシン等の有害汚染物質の除去、地下水の浄化、土壌改良等に関しましても、豊富な経験を有しており、関連法令・法規を遵守した、コスト・工期・安全性に優れた、様々な解体工事をワンストップで提案・提供しております。TANAKENは工事の施工管理、安全管理、近隣対応等を行い、協力会社を指導、監督して解体工事等の施工を行っております。なお、TANAKENの事業セグメントは、「解体事業」の単一セグメントであります。 (注)1.PCB(Poly Chlorinated Biphenyl):ポリ塩化ビフェニルの略称で、旧式の電気機器に絶縁油等として使用された毒性の高い化学物質 なお、TANAKENの主要な事業系統図は次のとおりであります。 (事業系統図)
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、TANAKENが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針TANAKENは、設立以来、「思いやり・信頼・感謝」というキーワードを経営理念とし、「お客様・社員・家族・地域社会・環境への思いやり」、「会社・技術・社員への信頼」、「お客様・家族・仲間・仕事への感謝」を標榜し、解体事業を「環境ビジネス」の一環と捉え、社業を通じて人にやさしい環境づくりに貢献していくことを企業理念としております。この企業理念・経営理念の下、TANAKENの持続的な企業価値向上に努めるとともに、社業を通じて持続可能なエコ社会の実現を目指してまいります。 (2) 経営戦略TANAKENは、2023年5月に策定した「TANAKEN“Vision NEXT 10”」で10年後のあるべき姿を明確にするとともに、その実現に向けて、2026年5月に中期経営計画「TANAKEN“Vision NEXT 10”Secondary Phase」 を策定しました。2026年度から始まる「Secondary Phase」は「成長戦略」の位置づけであり、先の基盤構築の3ヵ年計画である「Primary Phase」をベースに、更なる基盤強化と施工力強化を図る3ヵ年計画です。TANAKENブランドの価値向上、人財の量的・質的な強化、安心安全施工のための体制強化を基本方針として各種施策を着実に実施してまいります。また、営業戦略として、 1. 都市再生案件の取り込み 2. 顧客基盤の充実 3. 地下関連工事の受注拡大 4. 環境改善関連工事の受注 5. 人財育成と生産性向上の5点を推進してまいります。TANAKENのビジネスモデルである“相談を起点とした営業の好循環”を維持拡大することにより、安定的な業容拡大を支えるリピート顧客の拡充を図り、良好な収益基盤を支える“元請工事”の維持・拡大を図っていくことで、計画の達成と持続的企業価値向上に努めてまいります。 (3) 経営環境TANAKENが属する建設業界におきましては、建築資材価格の上昇や建設技能労働者の需給の逼迫により、コスト面で不安が募る状況にありますが、解体工事におきましては、高度経済成長時代に建築され、老朽化した建物の増加、市街地再開発、マンション建替えの活性化、物流倉庫やデータセンターの需要拡大等を背景に、引き続き堅調な受注環境が続いております。しかしながら、米国の通商政策の影響や地政学リスク、ホルムズ海峡封鎖に伴うエネルギー・資材等の価格上昇の影響等により、先行きについては不透明であることから、現時点で入手し得る適正かつ合理的であると判断する一定の条件に基づき事業計画を策定しております。今後の事業環境の推移を注視し、見直しが必要と判断した場合には適時開示してまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題上記の基本方針・経営戦略並びに経営環境を踏まえ、対処すべき課題を抽出し、課題に対処するための各種施策を実施し、競争力の強化、経営全般にわたる一層の効率化を推進し、持続的な企業価値の向上に繋がる経営基盤の強化を図ってまいります。2027年3月期の重点項目については、人財採用・育成の強化、安全施工体制の強化、技術開発及び施工管理を中心としたアライアンスの強化を進めてまいります。 ①持続的業容拡大に向けた営業戦略 相談段階からお客様のニーズに応じた提案を迅速に行っていくことで受注成約の確度を高めるとともに、杭抜き工事、地中障害等の地下解体関連工事の受注にも注力いたします。また、石綿除去工事及び土壌改良等の需要が増えていることから、環境改善分野の受注についても積極的に推進してまいります。これらの受注を通して既存取引先との深耕によるリピート化及び新規顧客の開拓による顧客基盤の拡充並びに顧客満足度の向上を図ってまいります。 ②持続的業容拡大のための人財採用の強化と人財マネジメント体制の強化 採用チャネルの拡充、採用ブランディングの推進等による採用体制の強化を図るとともに、人財マネジメント体制の強化及び研修制度の拡充を図り、働き方改革を推進してまいります。 ③安心安全施工のための体制強化 現場マネジメント研修制度を確立し、施工管理者の育成、レベルアップを図るとともに、現場ITサポートシステムの強化、現場準備から着工後フォローまでの現場支援体制の強化等により、施工現場の安全性向上と業務効率化による生産性の向上を推進してまいります。 ④技術力の向上による競争力の強化及びアライアンスの強化 既存工法の更なる安全施工技術の開発等により競争力の強化を図ってまいります。また、TANAKEN安全協力会を通じて協力会社とのパートナーシップを拡充するとともに、施工管理を中心としたアライアンスを強化してまいります。 ⑤内部統制システムの充実とガバナンスの強化 企業の社会的責任を果たすとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値向上のため、経営の効率を高めながら公正性、透明性を確保し、また、ステークホルダーとの適切な関係を保ちながら、最適なコーポレート・ガバナンスの構築に努めることを基本方針としております。この方針のもと、「コーポレートガバナンス・コード」(東京証券取引所公表)を念頭に内部統制システムの充実に努め、一層のコーポレート・ガバナンスの強化を図ってまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在においてTANAKENが判断したものであります。 (1) マクロ経済環境変化によるリスクTANAKENの主要な受注先は、オフィスビル・マンション等の開発事業者(デベロッパー)、大手建設会社(ゼネコン)、建物等の所有者(エンドユーザー)等に加えて、近年、再開発プロジェクトにも注力しており、受注先の業種・業態の多様化により、マクロ経済環境の変動に対して弾力的に対応できる態勢を構築しております。しかしながら、地政学的リスクを含むマクロ経済環境の想定外の変動に伴う民間建設需要の大幅な減退や、資材及び人件費の高騰に伴うコストの大幅な上昇があった場合、TANAKENの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 信用リスクについてTANAKENは、与信管理規程に基づき、取引先の信用力や支払い条件等の審査を厳格に実施して与信リスクの最小化を図っております。しかしながら、想定外の景気後退局面において取引先の信用不安等が顕在化した場合、貸倒損失が発生し、TANAKENの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 契約不適合工事リスクについてTANAKENは、施主との契約に適合した施工を完遂させるため、ISO9001(品質マネジメントシステム)及びTANAKENの施工規定に沿った施工管理を実施しております。また、過去事例を参照するITツールを施工現場で活用し、施工における不適合の発生を未然に防いでおります。更に、不適合が発生するリスクの高い工事については、事前に本部技術者も含めて打ち合わせを行い、施工計画を作成し、これに沿った施工管理をしております。しかしながら、想定外の事態が発生し、結果的に契約不適合工事となった場合、契約解除、損害賠償、追完請求、減額請求等により、TANAKENの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 法的規制についてTANAKENは、建設業法に基づき、国土交通大臣の特定建設業許可及び一般建設業許可を受けております。TANAKENは当該許可要件の維持及び各法令を遵守しており、これらの免許取消事由に該当する事実はありませんが、万一法令違反等により当該許可の取消等、不測の事態が発生した場合は、TANAKENの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、解体事業では建設業法のほか、関連法規として建設リサイクル法、廃棄物処理法、労働安全衛生法、土壌汚染対策法、大気汚染防止法、資源有効利用促進法等の様々な法規制を受けております。TANAKENはコンプライアンスの重要性を強く認識し、既存法規制等の規制はもとより、新たな法的規制が生じた場合も適切な対応をとる体制を構築しております。しかしながら、何らかの事由によりこれらの法規制に抵触する等の事態が発生した場合、TANAKENの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 許認可等の名称所管官庁等許認可等の内容有効期間主な取消事由特定建設業許可解体工事業とび・土工工事業建築工事業塗装工事業内装仕上工事業国土交通省国土交通大臣許可2030年11月20日許可要件を満たさなくなった場合一般建設業許可土木工事業国土交通省国土交通大臣許可2030年11月20日許可要件を満たさなくなった場合 (5) 労働災害についてTANAKENの解体工事現場では、労働災害の防止や労働者の安全と健康管理のため、ISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム)の認証を取得し、国際基準に則った安全管理体制を構築しております。具体的には社内に安全衛生委員会を設置していることに加えて、計画的に安全教育を実施しており、更に、経営幹部及び安全環境管理部による安全パトロールの実施等、事故災害を防止するための安全管理を徹底しております。しかしながら、何らかの事由により重大な労働災害が発生した場合は、TANAKENの労働安全衛生管理体制に対しての信用が損なわれ、受注活動等に制約を受ける等、TANAKENの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 人財の確保について建設事業では、優秀な資格者と施工実績の良好な評価が、事業を継続的に拡大するための要件となっております。また、現場では主任技術者の配置が必須であり、今後の業容拡大のためには、優秀な人財の採用及び育成が重要な経営課題と認識しております。TANAKENでは、全社的に完全週休二日制に移行し、長期休暇制度を新たに制定する等、働き方改革を推進するとともに、2023年5月には新本社に移転することで就労環境を刷新し、オープンで働きやすい環境づくりに注力してまいりました。また、2025年3月には、人事制度、評価制度及び処遇改善等の制度面における再構築を実施いたしました。さらに、有資格者の資格手当・技術手当の充実、資格取得費の会社負担の実施等、資格取得を促進するとともに、新たな有資格者の採用にも注力しております。しかしながら、今後、必要な人財を継続的に確保できなかった場合、施工能力に問題が発生する等、TANAKENの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 協力会社の確保についてTANAKENは、工事の施工管理を行っており、実際の作業を担う優秀な協力会社の確保・育成・新規採用が不可欠であります。現状、長年取引を行っている協力会社を中心に新規業者による補完体制の拡充に努めることにより、受注工事に対応できる十分な施工能力を有しております。しかしながら、業容拡大に伴い地方現場が増加することで、協力会社の確保が困難になった場合や、施工能力に想定外の問題が発生した場合、TANAKENの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 自然災害について地震、台風等の大規模自然災害が発生した場合は、工事現場の復旧等に多額の費用が発生する可能性があります。TANAKENではこのような自然災害に対しては、「悪天候時における作業中止等の基準」及び「台風等異常気象対策マニュアル」等で安全対策に万全を期しております。しかしながら、甚大な自然災害が発生した場合は、工事の進捗遅延及び復旧費用が発生し、TANAKENの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 近隣トラブルについてTANAKENが行う建築構造物の解体工事では、工事の施工中に、近隣住民等からの騒音・振動・粉塵等に対する苦情が発生することがあります。TANAKENでは解体工事を開始するに際して、近隣住民への明確で丁寧な説明を行うとともに、工事施工中に近隣からの何らかの要望があった場合、これに丁寧に対応し、ご理解を頂きながら工事を進めております。しかしながら、何らかの事由によりトラブルに発展し、それが訴訟等に至った場合は、損害賠償請求・工事中断等により、TANAKENの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 不採算工事の発生TANAKENは、「収益認識に関する会計基準」により、売上高及び利益を計上しております。TANAKENでは、工事進捗度の算定にインプット法を採用しており、見積総原価に対する発生原価の割合をもって完成工事高を計上しております。TANAKENは、工事案件ごとに継続的に見積総原価や予定工期の見直しを実施する等、適切な原価管理に取り組んでおります。しかしながら、大型工事において想定外の事由により、当初見積った原価が、結果的に大幅に超過した場合は、不採算工事となり、TANAKENの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 感染症の蔓延TANAKENは、建築構造物の解体を主要な業務としており、解体工事は屋外で重機を主体とした工事が多く、工事に係る作業員の数も限られております。このような特性から解体工事の施工現場においては、密集・密接・密閉を回避し、感染を予防することは可能と考えております。TANAKENでは、感染リスク低減のため、必要に応じて検温の実施、マスクの着用、事務所の換気の励行、リモートによる会議の開催等の対策を講じており、現在までのところ、感染症による業績への影響は特段ありません。しかしながら、今後、新たな感染症が出現し、TANAKENの社員や現場作業者が罹患した場合においては、工事中断による工期遅延や、感染症の蔓延に伴う経済活動の停滞により、TANAKENの主要受注先企業の事業縮退や工事延期により、TANAKENの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 TANAKENでは、上記の様々なリスクに関してリスク評価表を別途作成し、発生の可能性(頻度)・影響の重大性(損失の規模)により、下記に示す“リスクマップ”を作成し、全社及び各部署でリスク情報を共有しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー