日鉄鉱業グループ(日鉄鉱業及び日鉄鉱業の関係会社)は、日鉄鉱業(連結財務諸表提出会社)及び子会社34社、関連会社4社により構成されており、日鉄鉱業及び連結子会社の主な事業は、資源事業(鉱石部門、金属部門)、機械・環境事業、不動産事業及び再生可能エネルギー事業であります。
当該各事業に携わっている日鉄鉱業及び主要な子会社並びに関連会社の事業内容、位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。
鉱石部門
金属部門
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において日鉄鉱業グループが判断したものであります。
日鉄鉱業グループは、資源事業を社業の柱とし、社会のニーズに応じた良質な資源の安定供給を図ることにより、発展・拡大してまいりました。今後とも、資源の開発・安定供給に努めてまいります。
機械・環境事業につきましては、社会のニーズに応じた良質な商品を提供するとともに、事業フィールドの拡大を図ってまいります。さらに、不動産事業や再生可能エネルギー事業につきましても、総合資源会社としてグループの総合力を発揮し、持続的成長を実現することにより、株主、取引先及び地域社会に貢献してまいります。
(2) 第2次中期経営計画の総括
日鉄鉱業グループは、2021年度から2023年度の3ヵ年を対象とした第2次中期経営計画を策定し、実行してまいりました。
当該計画期間においては、『大型投資を着実に実行し、持続的成長へ向けた資源の獲得を目指す』と『国内外の需要動向に対応した経営資源の配分を行う』の2つの基本方針のもと、鳥形山鉱業所第3立坑建設工事や八戸鉱山新鉱区開発、開発準備段階にあったアルケロス鉱山の開発に向けた手続きなど、これら大型投資の実現に向けて取り組んでまいりました。
自然災害に起因した工事遅延や、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、当初の計画から遅れが生じたものもありますが、大型投資の実現に向けた取り組みを着実に進展してまいりました。
鳥形山鉱業所第3立坑建設工事は、当初計画から約1年工期を延期したものの、2024年6月からの本格運用開始を予定しております。八戸鉱山新鉱区開発は、開発工事は順調に進んでおり、2021年度より一部出鉱を開始しておりますが、工事が全て完了し本格操業となるのは2026年度を予定しております。アルケロス鉱山は、2023年4月に開催した取締役会にて経済合理性を確認し開発移行を決定し、工事に着手しております。
当該計画期間の業績は、石灰石の価値向上や生産の効率化に加え、円安の進行と銅価の上昇といった外部要因や、鳥形山の第3立坑建設工事の遅れによる減価償却費の繰り延べなどにより、資源事業を中心に各セグメントの業績が堅調に推移したことから、計画を上回る業績となりました。
また、2022年度には政策保有株式の縮減方針を策定しており、当該計画期間には19銘柄29億円を売却したことに加えて、株主還元方針を拡充する方向で見直し、資本効率性の改善にも努めたことから、当該計画の経営目標であるROAや自己資本比率なども計画を上回りました。
(3) 第3次中期経営計画の概要と実現に向けた取り組み
日鉄鉱業グループは、2024年度から2026年度の3ヵ年を対象とする第3次中期経営計画を策定し、2024年5月に公表しております。当該計画の概要は、以下のとおりです。
① 長期ビジョン(2033年度のありたい姿)
資源の開発・安定供給を通じて社会に貢献するとともに、「総合資源会社」としてグループの総合力を発揮し、持続的成長を実現する。
≪2033年度の経営管理目標≫
ROIC(投下資本利益率) 7%以上
当該計画期間では、第1次中期経営計画より掲げてきた長期ビジョン『資源の開発・安定供給を通じて社会に貢献するとともに、「総合資源会社」としてグループの総合力を発揮し、持続的成長を実現する。』を2033年度のありたい姿として明示し、2033年度の経営管理目標をROIC7%以上に設定しております。
ありたい姿とは、日鉄鉱業事業の基軸である資源事業では、資源の安定供給に努めるとともに、長年培った技術力を最大限に活かして、新規資源の確保・開発並びに鉱物資源の価値向上を図っていくこと、さらに地質コンサルティングなど鉱山周辺技術の開発に取り組み、「総合資源会社」としての事業基盤の更なる強化を目指しつつ、機械・環境事業、不動産事業、再生可能エネルギー事業など日鉄鉱業グループの総合力を発揮して、企業の持続的成長を実現するというものです。
その実現に向けた定量目標として、今回新たに定めたものがROIC7%以上の達成であり、これは日鉄鉱業が想定する資本コストであるWACC6%を上回る水準となります。
当該計画期間においては、2033年度のありたい姿からバックキャストすることで策定した成長戦略のもと、具体的な取り組みを実行してまいります。
② 基本方針
・ROIC経営を導入し管理にあたるとともに、全社から各セグメント、各セグメントから各事業所単位への浸透・定着と資本効率の向上を図る
・アルケロス鉱山の開発を着実に進め、操業開始を実現する
・鳥形山を中心とする石灰石供給体制の最適化に取り組む
・新市場開拓(石灰石・ポリテツ)に向けた取り組みを推進する
・権益(Major/Minor)やアプローチ(Green Field/Brown Field)にこだわらず、新規資源の確保と開発に取り組む
③ 各セグメントの戦略
イ.資源事業(鉱石部門)の取り組み
鉱物資源の価値向上に継続して取り組むだけでなく、高品位の石灰石を生産し、かつ生産量は国内最大規模を誇る鳥形山鉱山の強みをさらに活用し、国内石灰石鉱山の生産・販売体制の最適化に取り組み、鳥形山における生産量及び販売量13,500千トン/年の確保、生産効率の向上、さらにはBCPの強化を図ってまいります。
また、太平洋に面し、6万トンクラスの大型船舶への対応が可能な船積施設を有している鳥形山の強みを活かし、石灰石の海外市場開拓にも注力するなど、国内の供給体制はより堅固にしつつ、海外向け販売の拡大と新市場の開拓に柔軟に対応してまいります。
ロ.資源事業(金属部門)の取り組み
引き続きアタカマ鉱山周辺地域の探鉱を進めることで新規鉱量の獲得と収益向上を図るとともに、アルケロス鉱山の開発を着実に進め、当該計画期間の最終年度となる2026年度の操業開始と収益貢献の実現を目指してまいります。
また、今後は従来のGreen Field案件だけでなく、有望な案件にマイナーで参入することで初期段階の探鉱リスクを軽減し、かつ開発までのリードタイムが比較的短いBrown Field案件もターゲットに加え、銅をはじめとする新規鉱物資源の確保と開発に取り組んでまいります。
ハ.機械・環境事業の取り組み
環境部門の主力製品であるポリテツは、新規顧客の獲得に加え、原料の多様化に注力し、安定供給体制の構築を図ってまいります。また、台湾及びベトナムをターゲットにして現地に工場を建設し、東アジア、東南アジアから海外市場の開拓を図ってまいります。
機械部門においては、シンターラメラーフィルタの競争力強化による国内バグフィルタ市場への参入及び輸出拡大、プラズマ脱臭機の販路拡大、一人用BOX型喫煙ブース「COCOPA」の拡販に注力してまいります。
④ 財務指標と中長期経営目標
当該計画期間では営業利益の水準が低下する一方で、投下資本となる有利子負債と自己資本が増加する計画であることから、ROICは3~4%とWACCを下回る計画となっております。2026年度は、アルケロス鉱山の操業開始に伴う収益貢献によりROICに改善が見られ、第4次中期経営計画にはなりますが、操業2年目以降は更なる改善が図られる計画となります。
当該計画においては、長期ビジョンである2033年度ROIC7%以上の達成に向けて、現状と目標とのギャップを解消するための各施策の着実な実行と達成を目標としております。
⑤ 利益計画
日鉄鉱業グループの経営成績、株価及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因については以下のものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年3月31日)現在において日鉄鉱業グループが判断したものであります。
(1) 災害等に関するリスク
① 台風等の風水害に関するリスク
日鉄鉱業グループの売上高の18.8%(当連結会計年度実績)を占める石灰石の約半量は、鳥形山鉱業所(高知県)で生産されております。同鉱業所からの出荷の大部分は海上輸送によっているため、台風の襲来等に伴う荷役作業の滞留により生産・販売に支障を来すことがあります。また、鳥形山に位置する同鉱業所の鉱山は、直近10年間の年間平均降水量が4,000mmを超える降水量の多い地域であるため、集中豪雨による生産設備への浸水等により生産・販売に支障を来すことがあり、これらの気象条件が日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、同鉱業所の位置する地域は、南海トラフ巨大地震が発生した場合、大きな揺れや津波の影響により、甚大な被害が生じることが予測されており、その被害の規模によっては、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。これらのリスクが顕在化することにより、日鉄鉱業グループの経営方針に掲げる「社会のニーズに応じた良質な資源の安定供給を図る」ことが困難になるため、最も重大なリスクの一つであると認識しております。
このようなリスクに対し、日鉄鉱業グループでは日鉄鉱業BCM推進室主導のもと、年間複数回、関係部署を交えた定期的な会議を実施、主要設備の見直しを含むリスク対策に係る意見交換を行い、情報の共有化を図るとともに、適宜BCP(事業継続計画)を改正するなどの対策を講じております。
② 休廃止鉱山の管理に関するリスク
日鉄鉱業グループは、長年の事業活動の結果、全国各地に多数の休廃止鉱山を所有しております。集中豪雨や地震等の自然災害の影響等により、日鉄鉱業グループの休廃止鉱山において鉱害が発生した場合、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対し、日鉄鉱業グループでは鉱山保安法に基づく定期的な巡視や点検を実施し、また、堆積場の保全や坑廃水による水質汚濁を防止するため、必要に応じて鉱山施設の維持保全工事を実施しております。
③ 労働災害・事故に関するリスク
日鉄鉱業グループにおいて重篤な労働災害、火災事故や設備トラブルなどの不測の事態が発生し、生産活動が停止した場合は、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
特に、鳥形山鉱業所の鉱山で採掘した石灰石を海岸選鉱場へ輸送する長距離ベルトコンベア(全長23.3㎞)などの主要設備において火災が発生した場合、被害規模によっては長期間にわたり石灰石の生産・輸送・出荷が停止することから、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対し、日鉄鉱業グループでは日鉄鉱業保安環境室による日鉄鉱業及び関係会社の事業所や工場施設等の保安巡視に加え、全国各地で保安研修会を開催するなど、全社的な労働安全衛生管理活動の展開により、労働災害・事故の発生防止に努めるなどの対策を講じております。また、日鉄鉱業生産技術部による設備点検や監視体制の強化などのインシデント対策を図るとともに、火災被害を軽減するための延焼防止対策などを進めております。さらに、石灰石出荷基地である袖ヶ浦物流センター(千葉県)をはじめ、各事業拠点からの応援出荷などの安定供給体制の強化・見直しに努めております。
(2) 銅価・為替・金利水準等の変動に関するリスク
① 銅価の変動に関するリスク
日鉄鉱業グループでは、国内において電気銅を生産しているほか、チリ共和国のアタカマ銅鉱山において銅精鉱を生産しており、銅の国際市況により業績が大きく変動します。今後の銅価の状況によっては、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
銅価の変動が日鉄鉱業グループの経営成績に与える影響額は、翌連結会計年度において1ポンド当たりの価格が10セント変動(上昇)すると、連結売上高で年間20億円、連結営業利益で年間4億円の変動(増加)をもたらすと試算しております。
日鉄鉱業金属部門の事業に係る銅価等の価格変動リスクに対しては、商品先渡取引によるリスクヘッジを実施するなどの対策を講じております。
② 為替の変動に関するリスク
日鉄鉱業グループは、電気銅の生産にあたり外貨建の銅鉱石の仕入取引があるほか、連結財務諸表を作成するにあたり海外連結子会社の財務諸表を円換算していることなどから、為替相場の変動により業績が大きく変動します。今後の為替相場の推移によっては、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
為替の変動が日鉄鉱業グループの経営成績に与える影響額は、翌連結会計年度において1米ドル当たりの価格が5円変動(円安方向へ推移)すると、連結売上高で年間27億円、連結営業利益で年間1億円の変動(増加)をもたらすと試算しております。
日鉄鉱業金属部門の事業に係る為替変動リスクに対しては、通貨オプション取引によるリスクヘッジを実施するなどの対策を講じております。
③ 金利水準等の変動に関するリスク
日鉄鉱業グループの当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は221億円であり、今後の市中金利の動向次第では収益を圧迫する可能性があります。また、チリ共和国でのアルケロス鉱山開発のための資金調達により、翌連結会計年度以降の開発期間においては有利子負債残高が大幅に増加する見込みであることから、金利水準の変動によるリスクは従来以上に大きくなります。
このようなリスクに対し、日鉄鉱業グループでは金利動向を注視し、柔軟に資金調達手段を検討するとともに、長期借入金において、固定金利又は金利スワップ契約の締結により金利変動リスクを回避するなどの対策を講じております。
(3) 経営環境に関するリスク
① 鉄鋼・セメント需要への依存に関するリスク
日鉄鉱業グループの主力生産品である石灰石は、主に国内の鉄鋼メーカーやセメントメーカーに向けて販売しており、今後、公共投資や民間設備投資の減少、自動車などの工業製品の減産、得意先の生産設備におけるトラブル、製鉄所の組織再編や製造方法における技術革新により、主要取引先の鉄鋼・セメント等の生産量が減少した場合や製鉄の原材料が変更された場合などは、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対し、日鉄鉱業グループでは随時業界全体や個別の取引先などの動向について情報収集に努めるとともに、国内外において新規顧客の開拓を検討するなどの対策を講じております。
② 資源開発に関するリスク
日鉄鉱業グループが取り組んでいる銅や錫などの非鉄金属の探鉱や鉱山開発には、多額の探鉱費や開発費(坑道掘削、生産設備建設等)を要します。鉱物の価格水準や可採鉱量が想定を下回った場合をはじめ、現地政府からの許認可取得や金融機関からの資金調達などが難航した場合における計画の大幅な見直しにより、投資回収が困難となったときには、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対し、日鉄鉱業グループでは定期的に鉱物の価格水準や可採鉱量を確認のうえ適宜計画を見直し、現地政府と適切な関係を構築し許認可取得手続を円滑に進めるほか、政府系金融機関及び主要な借入先であるメガバンクへの緊密な情報提供を通じてコミュニケーションを強化し、柔軟な資金調達を図るなどの対策を講じております。
③ 事業の国際展開に関するリスク
日鉄鉱業グループは、チリ共和国で銅鉱山を運営しているほか、東アジアにおいても事業を展開しており、現地において、テロや紛争などの政情悪化、感染症の流行、災害やストライキなどの事象が発生し、事業活動に波及した場合、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、チリ共和国において銅のロイヤルティ課税を引き上げる新鉱業ロイヤルティ法は2023年8月に施行され、2024年1月から適用が開始されておりますが、日鉄鉱業グループの稼働中の銅鉱山並びに開発中の銅鉱山は同法による主な増税対象から外れていることから、現時点ではその影響は軽微であります。しかしながら、同法の改正によっては、同国での銅鉱山の操業・開発計画等に変更が生じ、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対し、日鉄鉱業グループでは事業活動を行っている国・地域について最新情報を把握するよう努めるとともに、同業社団体を通じて本邦の関係省庁と緊密に連携し対応を協議することや緊急連絡体制を構築するなどの対策を講じております。
なお、ウクライナ情勢につきましては、経済制裁、各国規制等の影響や物流の混乱及びエネルギー価格の高騰等に伴い、世界経済が不安定となり、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
④ 環境規制に関するリスク
今後の関連法令の改正によっては、日鉄鉱業グループにおいて新たな環境対策費用や設備投資等の負担が発生し、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、国内外における環境規制の強化やSDGsなどの社会的要請の高まりにより、日鉄鉱業グループの本業である鉱山業の稼行や鉱山開発が制限された場合、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対し、日鉄鉱業グループでは環境に関わる規制や社会の動向を注視するとともに、国際環境管理規格ISO14001の認証取得、社有林の森林認証取得、鉱山跡地や堆積場の緑化等を行い、国内外の各拠点で環境保全に努めております。
他方、環境規制の強化等は、日鉄鉱業グループの機械・環境事業における主力商品である集じん機や水処理剤の需要拡大に繋がる機会であり、規制強化が見込まれる国・地域や産業において、新規顧客の開拓に注力してまいります。
なお、日鉄鉱業は2022年6月にTCFDの提言への賛同を表明し、気候変動の影響評価及びその情報開示に取り組んでおります。TCFDの提言を踏まえた取り組みにつきましては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりであります。
(4) 企業統治に関するリスク
① コンプライアンス・内部統制に関するリスク
役員又は従業員が、事業に関連する法令や規制、様々な利害関係者との関係において、社会的な要請や期待に応えられなかった場合、事業活動の制限や信用の低下などにより、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対し、日鉄鉱業グループでは業務執行部門から独立した日鉄鉱業内部監査部が中心となり、国内の日鉄鉱業本社・事業所・支店及び関係会社並びに海外の関係会社の内部監査を実施しております。また、継続的に開催している階層別コンプライアンス研修の実施、財務報告に係る内部統制の整備・運用などにより、コンプライアンス・内部統制の強化・拡充に努めております。
② 品質保証・管理に関するリスク
契約不適合や欠陥等のある製商品・サービスを顧客に提供した結果、顧客の生命や身体に危害を与えることやクレーム等が発生することにより、製商品の回収費用をはじめ、顧客に対する補償や訴訟関連費用等が発生した場合、また、日鉄鉱業グループに対する信用が低下した場合において、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対し、日鉄鉱業グループでは契約不適合や欠陥等のある製商品・サービスを顧客に提供することのないよう品質保証・管理に努めております。
日鉄鉱業では、品質保証委員会を定期的に開催し、日鉄鉱業グループにおいて顧客へ提供する製商品・サービスの品質に関するリスクを把握・評価し、当該リスクに対応した取り組みの検討を行っております。
当連結会計年度における具体的な取り組みとして、品質保証委員会を2回開催し、各事業所における品質管理状況の調査報告及び品質リスク管理小委員会の活動報告などを行っております。
③ 情報セキュリティに関するリスク
インターネットを利用する業務などの情報セキュリティには、悪質なメールの受信や不正なアクセス、また、パソコンや電子記憶媒体の盗難等により、重要な企業情報が漏洩、改ざんされることやパソコン等を踏み台にマルウェアを拡散される脅威が存在します。
日鉄鉱業グループは、基幹システムの運用や電子データの管理・伝達において、IT機器やそれらを含む社内外のネットワークを利用して業務を行っているため、前述の脅威によりセキュリティリスクが顕在化する可能性があります。また、テレワーク勤務制度の導入に伴い、マルウェアの感染リスクや端末の紛失・盗難リスク等の情報セキュリティに関するリスクが増大しております。
仮に重大インシデントが発生した場合に日鉄鉱業グループだけでなく、ネットワークやシステム等で通信・接続されるサプライチェーンを含むステークホルダーの業務に支障が生じ、復旧費用の発生や日鉄鉱業グループの信用低下により、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対し、日鉄鉱業経理部情報システム課が中心となり、日鉄鉱業グループで利用しているソフトウエア等の更新管理やマルウェア対策ソフトウエアの導入、ネットワーク内の多層防御の構築、社外で使用するパソコンに保存するデータや通信データの暗号化設定に加え、内部監査において監査対象部署に対し、情報セキュリティの重要性やIT管理に関する規程の周知徹底を行うなどの対策を講じております。
(5) 感染症に関するリスク
新型コロナウイルスや新型インフルエンザなどの未知なる病原体による感染症の拡大は、国内外の経済や企業活動に広範な影響を与える事象であり、感染の広がり方や収束時期を予想することは困難であります。日鉄鉱業グループは、全国各地に鉱山をはじめとする事業拠点や関係会社を有しており、海外には営業拠点を置くほか、チリ共和国においては銅鉱山を操業・開発しております。これら国内外の各拠点において集団感染が発生した場合、営業活動や操業の中断による生産・販売、製商品サービスの提供に支障を来すことになります。また、世界的な新型コロナウイルス感染症の流行時のように、緊急事態宣言の発出や各国政府による都市封鎖や国境封鎖、外出禁止令等の措置がなされた場合には、各拠点の活動そのものが制限され、日鉄鉱業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対し、日鉄鉱業グループではテレワーク勤務や時差出勤等の柔軟な勤務体制の導入や各拠点最良と思われる防疫環境を整備しながら、国・地域の感染状況や防疫措置等の最新情報を把握するなど、事業活動への影響を最小限に留める感染症対策に努めてまいります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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